Microsoft Word - 02_人口ビジョン（確定）

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りえささおか
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1 平成 27 年 1 月金沢市

2 < 目次 > 1. はじめに対象期間金沢市の人口の現況... 2 (1) 人口の推移と将来の見通し... 2 (2) 人口構造... 2 (3) 自然動態の推移... 3 (4) 社会動態の推移現状を基にした金沢市の将来人口の推計と影響 (1) 金沢市の人口推計 (26 年まで ) (2) 人口減少が金沢市に与える影響金沢市の将来展望 (1) 目指すべき将来の方向 (2) 人口の将来展望... 15

3 1. はじめに我が国の人口は 28 年に減少に転じその減少は今後加速度的に進むとされている現在増加基調にある本市の人口も国立社会保障人口問題研究所日本の地域別将来推計人口 ( 平成 25 年 3 月 ) によると24 年には現在より4 万 5 千人余り減少し約 41 万 7 千人になるとされている急激な人口減少による高齢化や生産年齢人口の減少は地域経済の縮小を引き起こしそのことが雇用機会の減少や都市機能の低下など市民の生活に様々な悪影響を及ぼすことが懸念されるそのような中国の地方創生の動きに積極的に呼応し出生率の向上や雇用の確保に加え交流人口の拡大や産業の創出など拠点性を高めるための施策を推進していくことが急務となっている金沢市人口ビジョンは地域の特性を生かしながら住む人が誇りと責任を持てるまちの実現を目指し本市の人口の将来展望を市民と共有することにより今後のまちひとしごと創生に向けた効果的な施策の展開に資することを目的として策定したものである 2. 対象期間金沢市人口ビジョンの対象期間は国の長期ビジョンに基づき 26 年までとし国立社会保障人口問題研究所の人口推計を基に人口の将来展望を行った 1

4 3. 金沢市の人口の現況 (1) 人口の推移と将来の見通し本市の人口は 21 年国勢調査で約 46 万 2 千人となっているなお国立社会保障人口問題研究所日本の地域別将来推計人口 ( 平成 25 年 3 月 ) によると 24 年には約 41 万 7 千人となると推計されている金沢市の総人口年齢 3 区分別人口高齢化率の推移 ( 万人 ) 総人口年少人口 (~14 歳 ) 生産年齢人口 (15~64 歳 ) 老年人口 (65 歳以上 ) 高齢化率年国勢調査総人口 462,361 人 46.2 高齢化率 24 年まで増加傾向 34.8% % 35% 3% 年約 417, 人 ( 社人研推計 ) 25% 2 年少人口 198 年代から減少生産年齢人口 199 年代から減少 21.2% 老年人口 24 年まで増加が続く見込み % 15% % % % (2) 人口構造出典 : 国勢調査国立社会保障人口問題研究所推計本市の 21 年国勢調査の人口構造は少子化の影響により老年人口 (65 歳以上 ) や生産年齢人口 (15~64 歳 ) に比べ年少人口 (~14 歳 ) が少ない人口ピラミッドとなっている 21 年の人口ピラミッド 9 歳以上 85~89 歳 8~84 歳 75~79 歳 7~74 歳 65~69 歳 6~64 歳 55~59 歳 5~54 歳 45~49 歳 4~44 歳 35~39 歳 3~34 歳 25~29 歳 2~24 歳 15~19 歳 1~14 歳 5~9 歳 ~4 歳男性老年人口 (65 歳以上 ) 生産年齢人口 (15~64 歳 ) 年少人口 (~14 歳 ) 女性 2, 15, 1, 5, ( 人 ) 5, 1, 15, 2, 出典 : 国勢調査 2

5 (3) 自然動態の推移 1 出生数死亡数合計特殊出生率の推移出生数は 197 年代前半の第 2 次ベビーブーム以降急速に減少する一方死亡数は 198 年代半ばから増加し 212 年には死亡数が出生数を上回り自然減に転じている合計特殊出生率は 197 年には 1.95 であったが 213 年では 1.43 と大きく減少している出生数死亡数合計特殊出生率の推移 ( 人 ) 出生死亡合計特殊出生率 8, 第 2 次ベビーブーム 7, 6,936 6, 自然減の状態に推移 5, 4, , 3, 2, ,349 4, , 合計特殊出生率出典 : 衛生年報合計特殊出生率 :15~49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので 1 人の女性がその年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当する ( 厚生労働省ホームページより ) 2 未婚率の推移未婚率は 198 年代から男女ともにすべての年齢区分で上昇し 3 代後半の未婚率を 1985 年と 21 年で比較すると男性で約 3 倍女性で約 4 倍に増加している男性の未婚率の推移女性の未婚率の推移 25~29 歳 3~34 歳 35~39 歳 25~29 歳 3~34 歳 35~39 歳 8% 7% 6% 57% 69% 8% 7% 6% 6% 5% 43% 5% 4% 3% 2% 1% 23% 11% 32% 4% 3% 2% 1% 26% 9% 34% 23% % % 6% 出典 : 衛生年報 3

6 3 女性の平均初婚年齢と第 1 子出産年齢の推移女性の平均初婚年齢はおよそ 2 年間で 3 歳以上伸びており平均初婚年齢の上昇に伴い第 1 子出産年齢も上昇し 213 年には 3.2 歳と晩産化が進行している女性の平均初婚年齢と第 1 子出産年齢の推移 ( 歳 ) 平均初婚年齢第 1 子出産年齢 (4) 社会動態の推移 1 転入転出者数の推移転入転出者数は 27 年まで転出者数が転入者数を上回っていたが 28 年以降は転入者数が転出者数を上回っており社会増の状態で推移している転入転出者数社会動態の推移 ( 人 ) 社会増減 ( 転入 - 転出 ) 転入転出 22,5 2, 19,525 17,348 17,54 17,5 18,687 15, 17,132 17,86 12,5 1, 7,5 5, 2,5 転出超過 ,184 転入超過 24 年 25 年 26 年 27 年 28 年 29 年 21 年 211 年 212 年 213 年社会増減 ( 人 ) 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, -1, -2, 出典 : 金沢市統計書 4

7 2 転出入先別超過数の状況転入は能登地域からの転入が多く毎年 5 名以上の転入超過となっており県外では富山県福井県からの転入が多い転出は東京圏中京圏関西圏への転出が多く特に東京圏へは毎年 4 名以上が転出している転出入先別超過数の状況積み上げ ( 人 ) 2, 能登地域石川中央地域加賀地域富山県福井県東京圏中京圏関西圏その他県外その他転出入差折れ線 ( 人 ) 8, 1,5 その他 338 その他 361 その他 16 その他県外 34 6, 1, その他県外 261 福井県 246 その他県外 173 中京圏 15 福井県 35 その他 56 その他県外 117 福井県 137 その他県外 28 福井県 251 福井県 173 富山県 222 富山県 258 4, 富山県 267 富山県 249 富山県 254 加賀地域 137 加賀地域 62 5 石川中央地域 33 加賀地域 111 能登地域 638 能登地域加賀地域 123 能登地域 532 1,184 7 能登地域能登地域 , 加賀地域 -7 石川中央地域 -22 石川中央地域 -48 石川中央地域 -76 石川中央地域東京圏 -812 東京圏 -65 関西圏 -1 東京圏 -419 東京圏 -58 中京圏 -55 関西圏 -112 東京圏 , -1, 中京圏 -174 関西圏 -58 中京圏 -78 関西圏 -268 中京圏 -237 関西圏 , その他 -7-1,5 29 年 (H21) 21 年 (H22) 211 年 (H23) 212 年 (H24) 213 年 (H25) -6, 出典 : 金沢市統計書能登地域 : 七尾市輪島市珠洲市羽咋市志賀町宝達志水町中能登町穴水町能登町の計石川中央地域 : かほく市津幡町内灘町野々市市白山市加賀地域 : 小松市加賀市能美市川北町の計東京圏 : 埼玉県千葉県東京都神奈川県の計中京圏 : 岐阜県愛知県三重県の計関西圏 : 滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県の計その他県外 : 富山県福井県東京圏中京圏関西圏以外の道県の計その他 : 入国 ( 出国 ) 登録事由その他社会矯正施設の計 5

8 加賀地域 , 県外金沢市人口ビジョン転出入先別移動者数 (213 年 ) 県転出入先転入転出移動総数転入超過 (A) (B) (A+B) (A-B) 能登地域 1, , 内石川中央地域 2,994 3,7 6,64 76 北海道東北北関東東京圏 2,279 2,892 5, 新潟県富山県 1,392 1,134 2, 福井県 , 長野県山梨静岡県中京圏 1,413 1,65 3, 関西圏 1,662 1,873 3, 中国四国九州沖縄出典 : 金沢市統計書能登地域 : 七尾市輪島市珠洲市羽咋市志賀町宝達志水町中能登町穴水町能登町の計石川中央地域 : かほく市津幡町内灘町野々市市白山市加賀地域 : 小松市加賀市能美市川北町の計北関東 : 茨城県群馬県栃木県東京圏 : 埼玉県千葉県東京都神奈川県の計中京圏 : 岐阜県愛知県三重県の計関西圏 : 滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県の計中国 : 鳥取県島根県岡山県広島県の計四国 : 徳島県香川県愛媛県高知県の計九州沖縄 : 福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県の計 6

9 3 男女別年齢階級別社会動態の推移 5 歳ごとの年齢階級別の社会動態では 1-14 歳歳の転入超過 2-24 歳の転出超過の傾向が顕著であり市内に集積する高等教育機関への進学や東京圏等への就職の影響が大きいと想定されるまた男女別では男性の方が女性に比べこの傾向が顕著に見られるア金沢市全体の年齢階級別社会動態の推移 ( 人 ) 4, 3, 2, 1, -1, -2, -3, -4, -5, -6, -7, ,76 2,964-5, イ男性の年齢階級別社会動態の推移 ( 人 ) 5, 4, 3, 2, 1, -1, -2, -3, -4, -5, ,837 1,482-3, ウ女性の年齢階級別社会動態の推移 ( 人 ) 5, 4, 3, 2, 1, -1, -2, -3, -4, -5, ,482-1, 出典 : まちひとしごと創生本部提供資料純移動数は国勢調査の人口と各期間の生残率を用いて推定した値例えば年の~4 歳 5~9 歳の純移動数は下記のように推定される年の~4 歳 5~9 歳の純移動数 =21 年の5~9 歳人口 -25 年の~4 歳人口年の~4 歳 5~9 歳の生残率 1 2 生残率は厚生労働省大臣官房統計情報部都道府県別生命表より求めている 2は人口移動がなかったと仮定した場合の人口を表しており実際の人口 (1) から2を差し引くことによって純移動数が推定される 7

10 参考 ) 石川県内の学生と石川県出身の県外大学生の就職先 ( いしかわ創生人口ビジョン ( 中間とりまとめ案 ) より ) 県内の高校及び大学の卒業生の卒業後の就職先をみると高校生は9 割以上が県内に就職しているのに対し大学生の県内就職率は4 割程度となっている出典 : 石川労働局調査を元に石川県作成 ( 各年 3 月卒業 ) 県内大学生及び県内出身の県外大学生の県内就職状況については県内出身の県内大学生は約 7.5 割県外出身の県内大学生は約 1.5 割県内出身の県外大学生は約 6 割となっている 8

11 4 就業者数及び産業構造就業者数は 2 年に減少に転じ 21 年には約 22 万 9 千人となっているまた産業 3 区分別の就業者の構成は第 3 次産業が約 7 割以上を占め最も高くなっており第 1 次産業第 2 次産業は減少傾向にある 15 歳以上の人口と就業者数の推移産業 3 区分別就業者の構成 ( 万人 ) 15 歳以上人口就業者数第 1 次産業第 2 次産業第 3 次産業 2.9% % 7.% 2.2% % 7.4% 2.1% % 71.7% 1.6% % 72.9% 1.6% % 75.3% 1.5% % 76.5% % 2% 4% 6% 8% 1% 出典 : 国勢調査産業分類別就業者割合は卸売業小売業医療福祉宿泊業飲食サービス業において全国や石川県よりも高くなっている産業分類別就業者割合の比較 (21 年 ) % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 全国建設業 7.5% 製造業 16.1% 卸売業, 小売業 16.4% 宿泊業, 飲食サービス業 5.7% 教育, 学習支援業 4.4% 医療, 福祉 1.3% サービス業 ( 他に分類されないもの ) 5.7% 分類不能の産業 5.8% 石川県建設業 8.4% 製造業 18.9% 卸売業, 小売業 16.8% 宿泊業, 飲食サービス業 6.3% 教育, 学習支援業 4.5% 医療, 福祉 11.% サービス業 ( 他に分類されないもの ) 5.3% 分類不能の産業 4.7% 農業 :1.3% 漁業 :.% 生活関連サービス業, 娯楽業 :3.8% 複合サービス事業 :.5% 金沢市建設業 8.% 製造業 12.3% 卸売業, 小売業 18.6% 宿泊業, 飲食サービス業 6.7% 教育, 学習支援業 5.2% 医療, 福祉 11.1% サービス業 ( 他に分類されないもの ) 5.8% 分類不能の産業 8.% 電気ガス熱供給水道業 :.3% 情報通信業 :2.9% 運輸業, 郵便業 :4.6% 金融業, 保険業 2.9% 不動産業, 物品賃貸業 :1.7% 学術研究, 専門技術サービス業 :3.2% 公務 ( 他に分類されるものを除く ):3.2% 出典 : 国勢調査 9

12 産業 3 区分別年齢構成において第 1 次産業では 6 歳以上が全体の約 6 割を占めており就業者の高齢化が進んでいるまた第 2 次産業と第 3 次産業では 1 代から3 代の就業者がそれぞれ4 割以上を占め就業者の中心となっている産業 3 区分別年齢構成の比較 (21 年 ) 15~29 歳第 1 次産業 3~39 歳 5.% 8.5% 4~49 歳 8.4% 5~59 歳 6~69 歳 7~79 歳 8 歳以上 15.9% 28.6% 24.9% 8.6% 第 2 次産業 13.9% 26.2% 21.9% 19.5% 15.2% 2.8%.4% 第 3 次産業 18.5% 22.9% 21.4% 19.5% 14.2% 2.8%.6% % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 出典 : 国勢調査産業大分類別年齢構成において 3 歳未満の従業者が多い産業は宿泊業飲食サービス業生活関連サービス業娯楽業情報通信業医療福祉となっている産業大分類別年齢構成 (21 年 ) 15~29 歳 3~39 歳 4~49 歳 5~59 歳 6~69 歳 7 歳以上 A 農業, 林業 B 漁業 C 鉱業, 採石業, 砂利採取業 D 建設業 E 製造業 F 電気ガス熱供給水道業 G 情報通信業 H 運輸業, 郵便業 I 卸売業, 小売業 J 金融業, 保険業 K 不動産業, 物品賃貸業 L 学術研究, 専門技術サービス業 M 宿泊業, 飲食サービス業 N 生活関連サービス業, 娯楽業 O 教育, 学習支援業 P 医療, 福祉 Q 複合サービス事業 R サービス業 ( 他に分類されないもの ) S 公務 ( 他に分類されるものを除く ) T 分類不能の産業 5% 8% 3% 11% 16% 15% 12% 23% 19% 15% 11% 13% 16% 13% 1% 8% 13% 23% 21% 21% 23% 17% 28% 8% 26% 21% 18% 2% 26% 22% 26% 2% 16% 31% 23% 32% 15% 28% 21% 25% 25% 34% 16% 19% 25% 18% 24% 21% 22% 24% 29% 23% 23% 21% 3% 18% 18% 28% 16% 25% 22% 26% 2% 25% 18% 34% 25% 13% 9% 19% 21% 17% 3% 18% 14% 3% 23% 6% % 27% 12% 4% % 23% 18% 2% 19% 14% 4% 23% 9% 1% 24% 21% 16% 15% 25% 19% 13% 15% 4% 17% 3% 18% 6% 12% 2% 1% 2% 21% 7% 1% 26% 6% 23% 6% 1% 13% 14% 7% % 2% 4% 6% 8% 1% 出典 : 国勢調査 1

13 4. 現状を基にした金沢市の将来人口の推計と影響 (1) 金沢市の人口推計 (26 年まで ) 国立社会保障人口問題研究所 ( 以下社人研という ) の推計をベースに 26 年までの本市の人口を推計 ( 以下社人研推計準拠という ) すると 26 年の金沢市の人口は約 34 万 7 千人に減少し特に生産年齢人口 (15~64 歳 ) の減少が顕著であると予想される金沢市の人口の長期的見通し合計年少人口 (~14 歳 ) 生産年齢人口 (15~64 歳 ) 老年人口 (65 歳以上 ) 総数 ( 人 ) 年齢別 ( 人 ) 5, 35, 45, 4, 35, 3, 25, 2, 15, 1, 5, 462, ,867 46, , , ,764 31,99 286,99 417, , ,858 41, , , , , , ,73 213,388 21, , ,872 98,15 145, , , , ,84 133,67 137,5 141,88 135, ,575 62,356 6,192 56,433 51,831 47,461 44,74 42,734 4,419 37,623 34,737 32, , 25, 2, 15, 1, 5, (2) 人口減少が金沢市に与える影響本市の総人口は 26 年には約 34 万 7 千人まで減少すると見込まれており年少人口 (~14 歳 ) は21 年に比べ約 3 万人生産年齢人口 (15~64 歳 ) は約 12 万 3 千人減少する一方で老年人口 (65 歳以上 ) は約 3 万 8 千人増加するとされており地域経済や市民生活において以下に示す影響が想定される総人口が減少することによる影響総人口の減少に伴い税収の減少による財政の圧迫や日常生活に欠かせない生活関連サービスの撤退により人口流出の増加が予想されるまた財政が圧迫されることにより市内の公共施設や各種行政サービスの維持が困難になると予想される年少人口 (~14 歳 ) が減少することによる影響年少人口 (~14 歳 ) の減少に伴い小中学校の統廃合が進み遠距離通学など学生への負担が大きくなることや現在の学校区単位でのコミュニティ活動の衰退が懸念される 11

14 生産年齢人口 (15~64 歳 ) が減少することによる影響生産年齢人口 (15~64 歳 ) の減少に伴い労働力が低下し生産性や地域経済の縮小が予想されるほか地域の祭り行事等のコミュニティ活動の継続が困難になることが懸念されるまた金沢の伝統工芸や食文化に携わる職人等が不足しこれまで培ってきた技術の継承が困難になると考えられる老年人口 (65 歳以上 ) が増加することによる影響老年人口の増加に伴い更に高齢化が進展し医療介護における人材不足の深刻化や社会保障費の増大が予想されるほかひとり暮らしの高齢者世帯の増加など高齢者の孤立が懸念される 12

15 5. 金沢市の将来展望 (1) 目指すべき将来の方向人口減少は地域経済の縮小やコミュニティ活動の衰退など市民の生活に様々な悪影響を及ぼすことが懸念され本市が住む人が誇りと責任を持てるまちの実現を目指し持続的発展を続けるためには引き続き人口を維持していくことが必要であるそのために本市が目指すべき基本的方向性は以下のとおりである若い世代に優しく子育ての喜びが実感できるまちをつくる結婚を希望する若者が家庭を築くことのできる地域社会を形成するには子育て環境を充実させることにより結婚から育児までの期間を安心して過ごせることが大切である同時に子育て世帯の仕事と家庭生活の両立への不安を解消することが出生率の向上につながっていくこのため金沢らしい子育てサポートを推進するほか結婚妊娠から出産育児までのライフステージを通じて子育ての喜びが実感できるまちをつくる学都金沢の強みを生かし学生がまちに愛着を持ち人々が集うまちをつくる多くの高等教育機関が集積する本市には周辺地域も含め約 3 万人の学生が通学しているが多くの若者が就職を機に金沢を離れ東京圏などへ転出していく傾向が顕著であるこのため高等教育機関等と連携して学生がまちに愛着を持つ取組を推進することにより学生を本市に定着させる施策を推進するほか金沢の個性を生かした移住定住施策を推進するなど学都金沢の強みを生かし人々が集うまちをつくる新幹線開業を契機に産業と雇用が創出されるまちをつくる北陸新幹線の金沢開業により交流人口は増加し多くの来街者が金沢を訪れておりこの機を逃さず人モノ情報が連関する多くの地域産業の活性化を図るとともに新たな産業の創出に結びつけていくことが重要であるこのため外国人観光客を含む多くの来街者に対する観光産業を強化するほか独創性や多様性を有する金沢ブランドを活用した独自産業の創出を支援するまた地域金融機関とも連携し若者が新たに起業しやすい環境づくりやクリエイター等の誘致を通じた創業支援による新たな雇用の創出など新幹線開業を契機に産業と雇用が創出されるまちをつくる 13

16 周辺地域と連携し暮らしやすいまちをつくる中長期的な人口減少が想定される中本市の拠点性を高め持続可能なまちづくりを進めていくには集約型の都市構造への転換を図る必要がある同時に圏域全体の経済成長をけん引し生活関連機能サービスの向上を図ることも重要であるまた人口減少により地域コミュニティの弱体化や高齢者の孤立中山間地の過疎化等が懸念されており周辺地域と連携しながらあらゆる世代の市民が健康で暮らしやすいまちを創る必要があるこのため一体的な経済生活圏である石川中央都市圏の市町と相互に連携した取組を進めるとともにコンパクトシティの形成に向けた計画づくりを急ぐまたコミュニティ環境の充実や中山間地域における小さな拠点の形成健康寿命の延伸や地域で高齢者を支える体制づくりなどを進めだれもが暮らしやすいまちをつくる 14

17 (2) 人口の将来展望目指すべき将来の方向を踏まえ子育て施策を充実し合計特殊出生率を国の目標まで向上させることまた移住定住の促進高等教育機関と連携した学生の地元就業拡大受け皿となる産業と雇用の創出など市独自に施策を講じることにより 26 年に43 万 2 千人の人口を確保することを目標とする 1 自然動態についてア現状 ( 社人研推計準拠 ) 社人研推計準拠における出生数は4,99 人 / 年 (21 年 ) から2,4 人 / 年 (26 年 ) に減少する一方死亡数は3,872 人 / 年 (21 年 ) から6,454 人 / 年 (26 年 ) に増加するため 26 年の自然減は4,45 人 / 年にまで拡大すると予想される出生死亡数 ( 人 / 年 ) 8, 6, 4,99 4, 3,872 2, 227-2, 4,251 3, 自然増減の推移( 社人研推計準拠 ) 自然増減 ( 出生 - 死亡 ) 出生死亡自然増減 ( 人 / 年 ) 8, 5,121 5,458 5,837 6,185 6,29 6,21 6,311 6,454 4,711 6, 4, 3,434 3,124 2,993 2,885 2,721 2, 2,528 2,322 2,14 2,4-1,277-2, -1,997-2,465-4, -6, -2,952-3,464-3,681-3,888-4,171-4, , -6, イ自然動態の改善妊娠から出産育児までのライフステージを通じて切れ目のない支援を実施し国の目標に準じ合計特殊出生率を 22 年に年に年に人口置換水準である2.7に向上させることにより 26 年で社人研推計準拠より2,121 人 / 年の出生数の増加を図る出生数の推移比較 A ( 人 / 年 ) 社人研準拠国出生率準拠 5, 4,99 4,123 4,46 4,24 3,988 3,934 4,23 4,26 4,133 4,82 4,125 4, 3,877 3, 3,434 3,124 2,993 2,885 2,721 2,528 2, 2,322 2,14 2,4 1,

18 2 社会動態についてア現状 ( 社人研推計準拠を踏まえた市独自推計 ) 市の独自推計における転入者数は17,12 人 / 年 (21 年 ) から 14,793 人 / 年 (26 年 ) 転出者数は 15,918 人 / 年 (21 年 ) から 14,268 人 / 年 (26 年 ) に減少し 26 年の社会増は 525 人 / 年になると予想される社会増減の推移転入転出者数 ( 人 / 年 ) 2, 社会増減 ( 転入 - 転出 ) 転入転出社会増減 ( 人 / 年 ) 1, 18, 17,12 16,757 16,315 15,99 8, 16, 14, 15,732 15,518 15,336 15,177 15,35 14,98 14,793 15,918 16,82 15,723 15,383 15,181 14,998 14,793 14,639 14,497 14,378 14,268 6, 4, 12, 1, , 1, 8, , イ社会動態のさらなる増加 ( 社人研推計準拠を踏まえた市独自推計 ) 移住定住 UJIターンの推進により毎年 3 人の転入増を図るとともに高等教育機関等との連携により毎年市外へ就職する学生約 2, 人の内 1 割 ( 約 2 人 ) を本市に留める転入者数の推移比較 B ( 人 / 年 ) 市独自推計市独自施策 18, 転出者数の推移比較 C ( 人 / 年 ) 市独自推計市独自施策 18, 17,12 17, 16, 16,757 17,12 16,345 16,757 16,2 16,315 15,762 15,54815,366 15,99 17, 16, 15,918 16,82 15,723 15,918 16,82 15,524 15,383 15,181 14,998 15, 14, 15,27 15,732 15,65 15,51815,336 14,93814,823 15,177 15,35 14,9814,793 15, 14, 14,793 15,188 14,639 14,497 14,974 14,378 14,268 14,755 14,531 14,367 14,25 14,53 13,933 13, , 転入者数は一定の数値として社人研推計準拠と市独自推計の差は毎年 3 人となっているが転出者数は 2 人の転出抑制における直接効果のほか対象となる年齢階級の人口増加による転出抑制以外の影響を含んだ数値となっている 16

19 3 社会増による自然動態のさらなる改善移住定住による転入促進や学生の転出抑制により若年層が増加しその若年層が出産することにより 1イで示した出生数のさらなる増加が見込まれる市独自施策による出生数の推移比較 D ( 人 / 年 ) 国出生率準拠市独自施策 5, 4,572 4,359 4,437 4,324 4,294 4,366 4,99 4,123 4,1 3,982 4,11 4,46 4, 4,24 4,26 4,99 4,123 3,988 4,23 3,934 4,133 4,82 4,125 3, 2, 市の独自施策による人口増加の効果年 A B C D 5 年間合計累計 (A+B+C+D) ,227 1,227 1, , ,21 5, , ,412 1, , , ,714 17, , , ,714 26, ,7 15 1, ,691 36, , , ,12 47, , , ,542 59, , , ,428 71, , , ,458 85,219 合計 68,572 1,35 11,646 3,651 85,219 - P15-16 に示す単年度の数値は上記 5 年間ごとの推計値を割り戻して整数にて算出しているため四捨五入の関係により単年度の数値と 5 年間の推計値の整合が取れない場合がある A D は出生数の増加効果のほか対象となる年齢階級の人口増加による移動等の影響を含んだ数値となっている A: 合計特殊出生率の向上による人口増加 B: 転入促進による人口増加 C: 転出抑制による人口増加 D:B 及び C の施策による若年層の増加に伴う人口のさらなる増加 17

20 4 金沢市の人口の長期的見通し自然動態及び社会動態の両面において市独自の施策 (A~D) を講じることにより 26 年の本市の人口を社人研推計準拠より8 万 5 千人増の43 万 2 千人とすることを目指す金沢市の人口の長期的見通し ( 人 ) 5, 48, 46, 44, 42, 462, ,94 465, ,94 464, , , , ,867 46, ,58 453, , ,11 431, , , , ,6 449, , ,2 431,928 パターン 2 金沢市の将来展望 26 年 43 万 2 千人 438, , ,8 415,433 4, 38, 41, ,687 パターン 1 国準拠出生率 26 年 41 万 5 千人 8 万 5 千人増加 (A+B+C+D) 36, 366,485 34, 32, 社人研推計準拠パターン 1 国準拠出生率 (23 年年 2.7) 346,861 社人研推計準拠 26 年 34 万 7 千人 3, パターン 2 国準拠出生率 + 若年層施策 (2 人 / 年転出抑制 3 人 / 年転入促進 ) 21 年 215 年 22 年 225 年 23 年 235 年 24 年 245 年 25 年 255 年 26 年人口推計算出のための仮定パターン1: 国準拠出生率社人研推計準拠において合計特殊出生率が22 年に年に年に人口置換水準 ( 人口を長期的に一定に保てる水準の2.7) まで上昇したとした場合のシミュレーションパターン2: 国準拠出生率 + 若年層の転出抑制 2 人 / 年 + 転入促進 3 人 / 年 (ⅰ) 合計特殊出生率をパターン1( 国準拠 ) まで上昇 (ⅱ)2-24 歳歳の転出を2 人 / 年抑制 (ⅲ)2 代後半 (25-29 歳 ) の夫婦 + 子ども一人の世帯を1 世帯転入促進 18

21 ( 参考 1) 年齢 3 区分別人口の比較将来展望における年齢 3 区分別人口の推移は社人研推計準拠と比べ年少人口 ( ~14 歳 ) は約 3 万 2 千人生産年齢人口 (15~64 歳 ) は約 5 万 2 千人の増加となる ( 人 ) 年齢 3 区分別人口の推移 35, 年少人口 ( 社人研推計準拠 ) 生産年齢人口 ( 社人研推計準拠 ) 老年人口 ( 社人研推計準拠 ) 年少人口 ( 市独自施策 ) 生産年齢人口 ( 市独自施策 ) 老年人口 ( 市独自施策 ) 31,99 3, 25, 286,99 279, , ,57 271, ,21 263, , , , ,5 231, ,376 23,563 2, 15, 1, 229,73 213,388 約 5 万 2 千人 21, , , , , , , ,88 125, ,84 133,67 137,5 135, ,575 98,15 62,356 61,42 6,581 6,292 6,28 61,953 64,89 66,549 66,369 64,99 64,639 5, 6,192 56,433 51,831 47,461 44,74 42,734 4,419 37,623 34,737 32,133 約 3 万 2 千人 21 年 215 年 22 年 225 年 23 年 235 年 24 年 245 年 25 年 255 年 26 年 ( 参考 2) 人口ピラミッドの比較社人研推計準拠における26 年人口ピラミッドでは少子高齢化が深刻化し年少人口 (~14 歳 ) が極端に少ない不安定な人口ピラミッドとなっているが将来展望では老年人口 (65 歳以上 ) に対し年少人口 (~14 歳 ) と生産年齢人口 (15~64 歳 ) のバランスが安定した人口ピラミッドとなっている 26 年人口ピラミッド ( 社人研推計準拠 ) 26 年人口ピラミッド ( 将来展望 ) 9 歳以上 9 歳以上 85~89 歳 8~84 歳 75~79 歳老年人口 (65 歳以上 ) 85~89 歳 8~84 歳 75~79 歳老年人口 (65 歳以上 ) 7~74 歳 7~74 歳 65~69 歳 65~69 歳 6~64 歳 6~64 歳 55~59 歳 55~59 歳 5~54 歳 45~49 歳男性女性 5~54 歳 45~49 歳男性女性 4~44 歳 35~39 歳生産年齢人口 (15~64 歳 ) 4~44 歳 35~39 歳生産年齢人口 (15~64 歳 ) 3~34 歳 3~34 歳 25~29 歳 25~29 歳 2~24 歳 2~24 歳 15~19 歳 15~19 歳 1~14 歳 5~9 歳 ~4 歳年少人口 (~14 歳 ) 1~14 歳 5~9 歳 ~4 歳年少人口 (~14 歳 ) 2, 15, 1, 5, ( 人 ) 5, 1, 15, 2, 2, 15, 1, 5, ( 人 ) 5, 1, 15, 2, 19

平成28年版高齢社会白書（概要版）

平成28年版高齢社会白書（概要版）平成 27 年度高齢化の状況及び高齢社会対策の実施状況第 1 章高齢化の状況第 1 節高齢化の状況高齢化の現状と将来像高齢化率は 26.7% 我が国の総人口は平成 27(201) 年 10 月 1 日現在 1 億 2,711 万人 ( 表 1-1-1) 6 歳以上の高齢者人口は 3,392 万人 6 歳以上を男女別にみると男性は1,466 万人女性は1,926 万人で性比 ( 女性人口