スライド 1

Size: px

Start display at page:

Download "スライド 1"

せいいさやま
5 years ago
Views:

1 シノケングループ (8909) JASDAQ スタンダード割安修正による上昇余地は大きい! 不動産販売をプル型営業で展開 1990 年 6 月に福岡市博多区で創業アパートやワンルームマンションを個人投資家に販売する不動産販売事業を主力ビジネスとしている潜在入居者の多い東京福岡など人口集中都市に限定して事業を展開業界では珍しいプル型営業のスタイルが特徴でメディア ( インターネット CM) による広告やセミナー内覧会の開催により購買意欲の高い投資家を集めている販売した物件の賃貸管理はグループ内で受託しストック収益として業績に寄与前期に黒字転換果たす 10 年 12 月期は売上高が億円営業利益 11.9 億円経常利益 8.1 億円当期純利益 1.1 億円 ( 決算期変更で前年度は 9 カ月決算のため比較なし ) 全項目で黒字転換に成功主力の不動産販売事業に経営資源を集中したほか仕入コストの低下で売上総利益率が改善した今 11 年 12 月期は売上高 210 億円 ( 前期比 6% 増 ) 営業利益 12 億円 ( 同横ばい ) 経常利益 8.5 億円 ( 同 4% 増 ) 当期純利益 4.5 億円 ( 同 287% 増 ) と増収経常増益を想定予想 PER での割安感で買い安心感強い株式市場で類似会社の多い業種だが東証 1 部銘柄と比較した流動性の低さを割引要因とすればジャスダックの小型株からベンチマークを探したいその観点ではスターツやリベレステなどが妥当といえようこれらと比べると予想 PER の低さから割安放置の感は強く予想 PER7 倍近辺をメドにした水準訂正に期待できる目下で無配である点が株価低評価の一因といえようが足元の基盤整備で配当に向けた原資を確保自社株買いも可能な体制となっており株価に対する見直し気運も今後高まりそうだ所在地代表者設立年月資本金上場日 URL 業種 IR STREET アナリスト岡村友哉 Yuya Okamura 会社概要福岡市博多区篠原英明 1990 年 6 月 22 億 2,215 万円 2002 年 12 月不動産業株価 DATA(2 月 15 日終値 ) 株価 20,500 円発行済株式数売買単位時価総額 87,182 株 1 株 17.9 億円予想配当 - 予想 EPS 実績 PBR 5,162 円 2.27 倍 1

企業紹介 1990 年にシノハラ建設システムを福岡市博多区で設立資産運用型のアパートコンパートメントハウスの発売などで業容を広げ 1997 年には福岡都市圏の在来木材アパート着工棟数で 1 位の座についた 2000 年には首都圏にも進出し東京支店を開設 2002 年にはジャスダックへの上場を果たし首都圏では高層マンション事業も本格スタートした 2005 年に商号をシノケンへ変更

2 企業紹介 1990 年にシノハラ建設システムを福岡市博多区で設立資産運用型のアパートコンパートメントハウスの発売などで業容を広げ 1997 年には福岡都市圏の在来木材アパート着工棟数で 1 位の座についた 2000 年には首都圏にも進出し東京支店を開設 2002 年にはジャスダックへの上場を果たし首都圏では高層マンション事業も本格スタートした 2005 年に商号をシノケンへ変更 2007 年に現在のシノケングループに商号を変更し会社分割を用いて持株会社化している持株会社としてのシノケングルプの傘下には不動産販売事業を手掛けるシノケンプロデュース日商ハーモニーのほか 2009 年の資本業務提携で関連会社となったえんがあるこれらがフロービジネスの部分を担当フロービジネスと双璧をなすストックビジネスは不動産賃貸管理事業を手掛けるシノケンファシリティーズファイナンス事業のシノケンコミュニケーションズ LP ガス供給販売事業のエスケーエナジービルメンテナンス事業のケイビイエムなどが担っているフロービジネスの中核は不動産販売事業アパートは個人投資家との土地売買契約にあわせて建築工事を受注建物が完成したら個人投資家に引き渡すマンションについては建築工事をゼネコンへ発注建物が完成したら区分所有ごとに個人投資家に販売している首都圏の販売を担当するのが日商ハーモニー福岡都市圏の販売はえんが担当販売後はオーナー及び入居者に対してのストックビジネスを展開している土地がなくても自己資金が少なくてもアパートマンション経営ができるを基本コンセプトに幅広い年齢層所得層の不動産賃貸経営をサポートしている 2

ビジネスモデル考察同業他社との特筆すべきビジネスモデルの違いはその営業スタイルにある大半の投資用マンション販売業者は電話営業が主流アパート販売業者は土地保有者のリストを用いた訪問営業が一般的 ( プッシュ型営業 ) だ一方で同社はインターネットや CM などのメディアでの集客のほか

アパートは東京福岡のほか名古屋や仙台で展開しワンルームマンションは東京福岡で展開している自己資金が少なくてもというコンセプト通り顧客属性も頭金 300 万円 ~500 万円といったケースが大半だアパートワンルームマンションとも購入者の年齢層は 20 代 ~40 代が中心年収は 700 万円未満が約 4 割

同社グループ販売物件の購入者への一部融資 ) 管理物件の入居者の家賃支払を保証する家賃滞納保証事業が二本柱バックアップローンは返済原資を入居者からの賃料で充当するためデフォルトリスクが低く家賃滞納保証事業は延滞率が 1% 強と業界でも最低レベルに保っている今後の成長戦略として掲げるのが

3 ビジネスモデル考察同業他社との特筆すべきビジネスモデルの違いはその営業スタイルにある大半の投資用マンション販売業者は電話営業が主流アパート販売業者は土地保有者のリストを用いた訪問営業が一般的 ( プッシュ型営業 ) だ一方で同社はインターネットや CM などのメディアでの集客のほかセミナーや内覧会を地道に行うプル型営業プル型営業がメインの業者はほぼ皆無で創業来このスタイルを貫いている同社の専売特許のようになっている強引な営業手法に対する風当たりが強いなかプル型営業での実績やノウハウは競合優位性といえるだろう提供する不動産は潜在入居者が多い ( 空室率が低い ) 人口集中都市に限定しているアパートは東京福岡のほか名古屋や仙台で展開しワンルームマンションは東京福岡で展開している自己資金が少なくてもというコンセプト通り顧客属性も頭金 300 万円 ~500 万円といったケースが大半だアパートワンルームマンションとも購入者の年齢層は 20 代 ~40 代が中心年収は 700 万円未満が約 4 割職業では会社員公務員が全体の 7 割程度を占めている販売した物件についてはグループ内で賃貸管理も受託賃貸管理戸数の着実な増加を受けストック収益として業績に寄与しているまたケイビイエムを子会社化したことで管理物件の清掃業務も内製化したほか利益率の高さで目立つのがファイナンス事業であるバックアップローン ( 同社グループ販売物件の購入者への一部融資 ) 管理物件の入居者の家賃支払を保証する家賃滞納保証事業が二本柱バックアップローンは返済原資を入居者からの賃料で充当するためデフォルトリスクが低く家賃滞納保証事業は延滞率が 1% 強と業界でも最低レベルに保っている今後の成長戦略として掲げるのが海外とりわけ中国の投資家に向けた不動産販売の拡大だ中国 ( 上海 ) で不動産セミナーを開くほか現地でのネット広告も発信現地の旅行会社と業務提携し旅行会社に集客させた訪日中国人の不動産視察ツアー開催も予定している (3 月 ) 香港や台湾の顧客開拓も画策ほか上海在住の日本人に向けた賃貸仲介も拡充計画だ仲介事業を手掛ける日本企業は少数で今期にも海外事業が収益に寄与する可能性は高いといえる 3

業績 2010 年 12 月期は売上高が 196.5 億円営業利益 11.9 億円経常利益 8.1 億円当期純利益 1.

前期は主力の不動産販売事業に経営資源を集中しグループ全体でコスト削減を断行仕入コストの低下で売上総利益率は 09 年 12 月期 (9 か月決算 ) の 12.4% から 10 年 12 月期に 17.

4 業績 2010 年 12 月期は売上高が億円営業利益 11.9 億円経常利益 8.1 億円当期純利益 1.1 億円だった 2009 年度に決算期を変更 (3 月 12 月 ) したため前期比較は不可能ただ前事業年度の営業利益以下が赤字だったことを考えると全項目で黒字化を果たす転換点となったのが同期といえる当期純利益が小さいのは保有する日本振興銀行の株式が同行の民事再生法申請により投資有価証券評価損を計上したことなどが要因前期は主力の不動産販売事業に経営資源を集中しグループ全体でコスト削減を断行仕入コストの低下で売上総利益率は 09 年 12 月期 (9 か月決算 ) の 12.4% から 10 年 12 月期に 17.9% と大きく改善した点は評価できる黒字転換から増収増益トレンドを描けるかその正念場となるのが今 2011 年 12 月期だ期初の会社計画は売上高 210 億円 ( 前期比 6% 増 ) 営業利益 12 億円 ( 同横ばい ) 経常利益 8.5 億円 ( 同 4% 増 ) 当期純利益 4.5 億円 ( 同 287% 増 ) 最終利益は前期に計上した特損の影響で膨らむ業績推移 ( 百万円 %) 決算期売上高前期比経常利益前期比純利益前期比 1 株利益 ( 円 ) 2009 年 3 月 15,102-49% -2, , 年 12 月 (9か月) 11, 年 12 月 19, , 年 12 月 ( 予 ) 21,000 6% 850 4% % 5,162 4

5 株価評価 ( バリュエーション ) 株価指標の前提となるのが利益項目の達成でコア事業の不動産販売が計画通りに推移するかが鍵となるまず期初計画だが投資用アパートの販売計画は 100 棟としているこれに対して 1 月末の受注残は既に 46 棟引渡し済み 1 棟と順調投資用マンションについては日商ハーモニーが販売計画を 400 戸とするが 1 月末で受注残は 35 戸引渡し済み 32 戸とこちらも上々だ前期実績が 469 戸だったことを踏まえても日商ハーモニーの販売計画は慎重な数字といえる 400 戸からの上ブレ分はそのまま業績の上積み要因になりそうだ ( 計画戸数より 1 戸多く販売するごとに利益が 300 万円前後上積みとなる ) ほかえんについては毎期 450 戸 ~500 戸の安定的な販売戸数で推移しており今期の販売計画 480 戸も計算できる範囲といえるだろう販売営業手法に異なる点はあるとはいえ株式市場ではアパートやマンションの販売を手掛ける企業群が比較対象となる上場市場がジャスダックでスモールキャップであるため東証 1 部銘柄と比較した流動性の低さも割引要因となりそうだその観点では同じジャスダックに上場するスターツやリベレステなどとのバリュエーション比較が有効だろう期初の業績予想が保守的に設定してある点からも類似会社に比べて大きく割り負けている現状の株価水準に修正余地は大きいと考える決算期が 12 月期のため同業他社と異なる点は勘案しないといけないがスターツやリベレステを参考にした予想 PER7 倍近辺が当面のターゲットになりそうだ ( 株価 3.5 万円 ~4 万円が上値目標 ) 主な類似会社との比較銘柄名コード市場決算期予想 PER PBR シノケングループ 8909 JQ 11 年 12 月期 3.9 倍 2.27 倍大東建託 1878 東証 1 部 11 年 3 月期 17.6 倍 2.88 倍スターツ 8850 JQ 11 年 3 月期 7.3 倍 0.86 倍リベレステ 8887 JQ 11 年 5 月期 8.2 倍 0.85 倍 FJネクスト 8935 東証 2 部 11 年 3 月期 9.4 倍 0.47 倍 SBIライフ 8998 東証マザーズ 11 年 3 月期 10.0 倍 1.47 倍類似会社 (5 社平均 ) 10.5 倍 1.31 倍 2 月 15 日終値ベース 5

株価評価 ( 需給株価材料など ) [ 需給 ] 1 月第 4 週に週足チャート上で 13 週線と 26 週線のゴールデンクロスが示現している 13 週線 (17750 円前後 ) 26 週線 (16420 円前後 ) とも上向いており両ラインが当面はサポートラインとして機能しそうだ上値抵抗では 09 年 3 月高値 26600 円昨年 4 月高値 23780

6 株価評価 ( 需給株価材料など ) [ 需給 ] 1 月第 4 週に週足チャート上で 13 週線と 26 週線のゴールデンクロスが示現している 13 週線 (17750 円前後 ) 26 週線 (16420 円前後 ) とも上向いており両ラインが当面はサポートラインとして機能しそうだ上値抵抗では 09 年 3 月高値円昨年 4 月高値円を結んだラインが意識されるがこのラインも 2 月第 1 週に突破しており先高期待は強い 2009 年以降で価格帯出来高が積み上がっている ( 保有者が多い ) のは 1.5 万円 ~1.6 万円でこの水準を上回っている状況では需給良好と判断できる [ 株価材料など ] 09 年 12 月期の継続企業の前提に関する注記の記載解消で付き纏ってきた信用リスクが大きく後退 10 年 12 月期には繰越損失を全額解消 (34.8 億円 ) する予定で今後財務体質を順調に強化できるかにマーケットの関心は移行する上場する同業他社においては株価政策として配当を捻出している企業が多い株価指標面で低評価な背景には目下で無配である点が関係していると考えられようただ足元の基盤整備によって配当に充当するための原資確保が可能にまた自己株式の取得も可能な体制になっており株価に対する見直し気運も高まるものと考える株価 ( ヒストリカル ) 年初来高値年初来安値上場来高値上場来安値 23,780 円 10,700 円 1,410,000 円 8,000 円 6

7 ディスクレーマー本レポートは株式会社フィナンテックが委託したアナリストと対象となる企業との面会等を通じて当該企業より情報提供を受けておりますが本レポートに含まれる仮説や結論は当該企業によるものではなくレポートを委託したアナリストの分析及び評価によるものです本レポートは投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的として作成されたもので有価証券の取引及びその他の勧誘または誘引を目的とするものではありませんいかなる場合におきましても投資の最終決定は投資者の判断と責任において使用されるべきものであり株式会社フィナンテックおよび受託者である作成アナリストは一切の責任を負わないものとしますまた本レポートの内容はすべて作成時点のものであり今後予告なく変更されることがありますなお本レポートの著作権は株式会社フィナンテックに帰属します本レポートの無断複製販売使用公表及び配布を行うことは法律で禁じられています本レポートに関するお問合せ : 株式会社フィナンテック IR STREET Mail: report@irstreet.com 東京都港区赤坂 F TEL: FAX:

目次会社概要 3 事業会社別概況年 12 月期業績年 12 月期業績予想 19 中長期事業戦略 22 2

目次会社概要 3 事業会社別概況年 12 月期業績年 12 月期業績予想 19 中長期事業戦略 22 2 投資フォーラム 2010.3.14 株式会社シノケングループ代表取締役社長篠原英明ジャスダック証券取引所 : 証券コード 8909 目次会社概要 3 事業会社別概況 6 2009 年 12 月期業績 13 2010 年 12 月期業績予想 19 中長期事業戦略 22 2 会社概要 (2010 年 1 月末日現在 ) 商号株式会社シノケングループ ( 英文表記 Shinoken Group Co.,Ltd)