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1 平成 29 年 10 月 4 日 木造住宅合理化システムの認定結果について 公益財団法人日本住宅 木材技術センタ - 1. はじめに木造住宅の振興を図るため様々な対応策が講じられておりますが その一つとして 木造住宅の受注 設計 生産 供給の合理化が強く求められております 当センタ - においては 合理化した木造住宅の生産供給システムを対象とした 木造住宅合理化システム認定事業 を平成元年から実施し 前回までに 951 システムを認定しました これまでに認定されたシステムを使って供給した住宅は 累計で 70 万棟を超えます 2. 認定の対象次の二つのタイプを認定の対象とします 1 基準性能タイプ : 木造軸組工法による住宅を生産 供給することができる合理化されたシステムイ生産 供給において合理化された提案があることロ性能が建築基準法施行令の関係法令及びフラット 35 の関係技術基準に適合していることハ規模 平面 立面に選択性を有することニ供給後に長期性能保証 維持管理補修サ - ビス等ができること 2 長期性能タイプ : 基準性能タイプの基準に加え 長期優良住宅の認定基準 ( 長期使用構造等の基準 ) の次の性能を有するシステムイ劣化対策 ( 等級 3 相当 ) ロ耐震性能 ( 耐震等級 2 以上構造躯体の倒壊防止 ) ハ維持管理 更新の容易性 ( 維持管理対策等級 3) ニ省エネ対策 ( 等級 4) 3. 申請システムの審査結果今回 申請のあったシステムについて 当センタ - に設置した審査委員会で審議した結果 平成 29 年 10 月 1 日付けで 新規で長期性能タイプ 1 システム及び更新で基準性能タイプ 2 システムを認定しました ( 別紙参照 ) 問い合わせ先 : 公益財団法人日本住宅 木材技術センター認証部増村 TEL FAX

2 第 29B 次木造住宅合理化システム認定リスト 1. 新規認定 長期性能タイプ 認定番号 認定システム名 / 認定取得者名 システムの概要 所在地 / 連絡先 L PSJ 工法 パナソニック ( 株 ) エコソリューションズ社 1. 厚板面材による根太加工の省略及び接合金物による接合部の簡素化により 加工の省力化及び現場の効率化を図っている 2. 壁のパネル化により 現場の効率化及び施工の省略化を図っている 3. 木造住宅合理化システム認定規程による長期性能タイプの基準を満たしている 4. 完成後の維持管理体制が整っている 大阪府 更新認定 基準性能タイプ 認定番号 認定システム名 / 認定取得者名 システムの概要 所在地 / 連絡先 S FGio システム ロイヤルウッド 1.CAD/CAM による受注から保証までの一貫した生産システムによって 効率的な業務運営を行っている 2. 構造材の標準化及び設計のルール化を行い構造設計 プレカット工場及び建築現場における作業の標準化をすることによって 生産性の向上と品質の確保を図っている 3. 完成後の維持管理体制が整っている 愛知県 S ネオシリーズシステム カネロク建設 1. 資材の部品化を行うとともに 見積り 工事単価をコード化することによって 資材及びコスト管理等の業務を効率的に行っている 2. 羽柄材の標準化及び造作材等の工業製品の多様化によって 施工の均一化と工期の短縮を図っている 3. 完成後の維持管理体制が整っている 愛知県

3 認定番号 システムの名称 : 合理化 L PSJ 工法 第 1 章システムの基本的な考え方 在来軸組工法において部材を標準化 プレカット化 継手 仕口の金物接合化 パネル化といった手法で合理化を図ることで 熟練工に頼らずとも 品質の安定 工期の短縮 を実現できる 本システムはプランから納入アフターまでの設計 生産体制を構築し トータルで合理化を図る住宅供給システムである 長期性能 ( 長期優良住宅 ) の水準 1 構造躯体等の劣化対策 等級 3 2 耐震性 等級 3 3 維持管理 更新の容易性 等級 3 4 省エネルキ ー性能 (4 5 6 地域 ) 等級 年以上の保守計画や修繕計画 第 2 章システムの概要 パナソニック ( 株 ) エコソリューションズ社 2.1 構法概要 (1) 構造材 羽柄材の標準化と機械プレカット化 接合金物を用いて継手 仕口の標準化をすることで 加工の合理化や現場での効率化を図る 床組は構造用合板 24mm 以上を梁に直接留め付けることによる水平剛性を確保するとともに 床根太や火打を省略し 現場の効率化を図る (2) 邸別に構造設計や設備設計を行い 柱 間柱 梁 構造用面材 外壁断熱材 外部建具が一体となった 5P(1P=910mm) 幅までの大型壁パネルを工場で生産する (3) 柱を全て管柱とすることで 大型パネルの構成を容易にしている (4) 大型パネルは現地でクレーンを用いて建て込みを行い 1 日で上棟から戸締りまでが可能となり 工期も 10 日ほど短縮が可能 また 水廻り 換気設備 電設資材などのインフラを工場で組立製造したコアユニット 工期を短縮させるための大型屋根パネル グリッドポスト基礎 天井高を確保するための SMartBEAM 等のオプションを組み合わせることも可能 構造 合板直留め ( オプション ) SmartBEAM SMartBEAM ( オプション ) 型屋根パネル 野地板 床根太 打省略 たる ( オプション ) コアユニット 梁 型壁パネル 構造 物 外部建具 電設資材 構造 材 柱間柱構造材の標準化梁受金物継 仕 の標準化 ( オプション ) グリッドポスト基礎 廻り設備 インフラ等 図 2-1 3

4 2.2 基本構造 (1) 主要構造 1) 土台 柱 横架材は JAS 構造用集成材を用いる 2) 外壁面材は JAS 針葉樹構造用合板 (t=9mm) を用いる (2) 構造計画 1) 平面モジュールは 1P=910mm とする 2) 構造ユニットの形状は矩形とし ユニットは 6P 6P を標準とする 3) 屋根形状は原則 切妻 寄棟 片流れ及び陸屋根とする (3) 柱の配置 1) 断面は の管柱とし 常時かかる建物荷重を合理的に支える架構とする 2) 構造ユニットの四隅には原則配置する 耐力壁の両端には必ず配置する (4) 横架材の配置 1) 構造ユニットの上下には配置する 2) 床組の構成により 所定寸法の横架材を設ける (5) 耐力壁の配置 1) 外周及び内周部耐力壁線区画に設ける 2) 耐力壁線間距離は最大 8m( 靭性のある壁のみの場合は 12m) を基本とする 第 3 章供給体制について 受注 設計 施工については下記のような仕組を構築して運用している 図 3-1 第 4 章維持管理について (1) 保険はハウスプラス住宅保証 ( 株 ) などの住宅瑕疵担保責任保険法人の制度を活用する (2) 維持管理は35 年維持保全計画書を基に長期保守点検計画を作成し 有償 無償を含めた定期検査を実施しすることで長期的なサポートを行う (3) 住宅履歴情報管理サービスを活用し 維持管理に努める 4

5 認定番号 システムの名称 : 第 1 章 合理化 S FGioシステム システムの基本的な考え方 ロイヤルウッド 1.1 システム開発の背景在来木造住宅は 数多くの優れた性質を持ち 長い伝統に培われた住宅であるが その生産供給システムについては他の工法に比べ著しく遅れている現状にある このような状況に対して 木造住宅の受注 設計 施工の合理化が強く求められている ロイヤルウッドでは在来工法の合理化を進め 単なる新工法ではなく 受注から設計 施工 アフターメンテナンス 保証まで含めたトータルなシステムとしてまとめた 1.2 システムの名称 FG システム は FUTURE GENERATION SYSTEM の頭文字 未来世代の住宅供給システムとして開発し 未来に向けて進化し続けるという思いを込めて付けた名称である 1.3 システムの目的ルールを明確にすることで社内情報の共通化 業務の標準化を図り 工場生産率を高めて現場作業を簡素化することで工期を短縮して総合的なコストダウンを実現し収益性の向上を図る また 現場施工を削減し 高いレベルでの品質を確保する 図 1-1 基礎図 階床組図 階床組図 1-4 小屋組 第 2 章 システムの概要 2.1 各種ルールを定め業務を標準化プランニングルール 架構ルールを定め 部材を標準化することでシステム全体の秩序を生みだし 生産性だけではなく品質の向上を図っている (1) 基本ルール 1 原則としてメーターモジュールを採用 2 柱と柱で大梁の両端を支えるポスト アンド ビーム工法 34.5m 2.0m 以下のグリッドを組合せて平面を構成 (2) その他のルール : 開口 吹抜 下屋 セットバック等 (3) 架構ルール : 各部の高さ 基礎 構造部材 スパン 図 2-1 システム概要図 5

6 問い合せせおフターサービ証アス施打合約設計お工契2.2 IT を活用し業務を効率化設計の基本情報は CAD センターにて一元管理し 営業段階のプレゼンテーションから各種図面や見積書 その他の社内文書をコンピュータで処理 拠点間のやり取りは e mail を使用して業務を効率化している 2.3 工場生産化により効率化と品質の向上構造材 羽柄材をプレカットして工場生産化率を高めることで現場作業を削減し 熟練大工不足に対処すると同時に 工期を短縮して 総合的なコストダウンを図っている また 構造材は AQ 認証または ISO 取得プレカット工場で加工し 高いレベルでの品質安定を図っている 2.4 構造安全性 耐久性を高める柱 梁の主要な構造材にエンジニアリングウッドを使用し 木材の欠点であるばらつきを無くしている プラットフォーム工法を採用 構造用合板を直打ちし 水平剛性を向上させて 床根太及び火打ちを省略している また 施工の安全性と作業性を高めている 2.5 上棟作業の標準化により 現場作業及びデリバリーを効率化上棟作業のスケジュールを標準化して 効率良く資材を搬入 プラットフォーム工法で床が先行しているので 上棟後の資材も 上棟当日 レッカーを最大限に活用して 単純荷役作業を軽減している 第 3 章 供給体制について 営業 設計 施工 アフターメンテナンスまで一貫した供給を行っている お施主様保ロイヤルウッド株式会社 営業部 設計部 技術部 カスタマーズセンター 提携プレカット工場 協力工事店会 住宅保証機構株式会社 第 4 章維持管理について 4.1 保証住宅保証機構株式会社の住宅瑕疵担保責任保険を活用する他 自社基準による 10 年保証を行い 10 年目に有償メンテナンスを行った場合は 10 年間の継続自社保証を行う 4.2 維持管理引き渡し後 ヶ月経過直前に定期巡回を行い 無償で訪問検査 点検 補修を行う その後 5 年経過時以降は 5 年毎に有償にて訪問検査 点検 補修を行う また 一般社団法人住宅金融普及協会の 住まいの管理手帳 をお客様にお渡しして 自主管理を行って頂く 6

7 認定番号 システムの名称 : 合理化 S ネオシリーズシステム カネクロ建設 第 1 章 システムの基本的な考え方 地場産業である工務店経営を合理化し 技術の保存 継承 発展を目標に 地域密着型産業の生存を図る そのために旧態依然とした非科学的で慣習にまみれた業務を抜本的に見直し 木造住宅の本質をそのままに 継承すべき技術を尊重しつつ合理化を推進する 特別に新しい構法的技術の導入や開発を伴わないので特殊技術スタッフや資本の新規投下は必要としないが 業務全体を対象とし以下の5ブロック ( 図 1-1) の分類で合理化を進め 現在の業務の徹底的な科学的再構築を行う これにより 市場の要求でもある 消費者保護 の達成に向け 性能表示 を標榜し 公的にも高性能で 建物本体の坪当たり建築単価が30 万円未満という適正価格の住宅を供給する 図 1-1 第 2 章 システムの概要 2.1 見積り 工事単価のコード化業者ごとにそれぞれの形式で提出される見積りを 比較や管理に便利なように分析 加工し自社のデータベースへ蓄積する これによって 資材及びコストの管理等の業務が効率的に行われる また それぞれコード化された内容と価格は誰に対しても同一の価格であり 公正さの現れでもある 2.2 施工技術 施工機器の合理化業務の高速化や均一化 コスト削減に大きく貢献する また 大工職人の不足や高齢化も補い 勘と経験の聖域視を見直す意味も大きい 資材及び特殊職人の削減 効率化 乾式材使用 工業製品使用 定量化 図 図

8 2.3 耐久性基準フラット35の耐久性 可変性住宅の基準をベースに 建物の寿命に大きく影響する壁体内の湿気の放出する通気層を設置 加えて剛床構造とするなど さらに耐久性 構造強度を高めている 図 図 図 図 図 図 第 3 章 供給体制について 直接受注と直接施工を重要視し 地域への密着によるアフターサービス及び保証を確かなものとする 第 4 章維持管理について 住宅保証機構 ( 株 ) 住宅保証機構 ( 株 ) の住宅瑕疵担保責任保険を中心として 57 項目のチェックリストにより 3ケ月 12ケ月 24ケ月の定期巡回点検を実施する 図 3-1 ( 一社 ) 住宅金融普及協会監修を使用 住宅保証機構 ( 株 ) 表 4-1 図 4-1 8

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