資料 1 麻疹ウイルスの分類 構造 複製様式 図 1 麻疹ウイルス (measles virus: MV) の学問上分類とウイルス粒子構造 分類 : 一本鎖マイナス鎖 RNA ウイルス ( モノネガウイルス目 ) パラミクソウイルス科モービリウイルス属 M N genome RNA L F H P

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1 別添資料リスト 1. 麻疹ウイルスの分類 構造 複製様式 2. PVRL4 の構造と MVH との相互作用 3. イヌ乳ガン細胞株を用いた rmvslamblind の抗腫瘍能評価 4. MV 野外株のカニクイザルに対する病原性試験 5. MVHL(7+) ゲノム cdna 塩基配列 ( 非公開 ) 6. rmvhl(7+) 構築図 7. pmvhl(7+) 構築 primer 配列 ( 非公開 ) 8. 本遺伝子組換え MV 作出用遺伝子カセット構築図 9. rmvslamblind の in vitro 感受性試験 10. 供与核酸の由来および機能 11. pgem5z, pmdb1 プラスミドマップ 12. pmvslamblind 構築図 13. リバースジェネティクス模式図 14. シーケンシングによる接種ウイルス内の導入変異部位の配列確認 15. PCR 法によるワクチニアウイルス検出試験 16. rmvegfpslamblind の細胞継代による変異復帰の有無の確認試験 ( 一部非公開 ) 17. rmvslamblind のヒト膵臓癌及び乳癌細胞移植マウス接種後のウイルス H 遺伝子配列解析 18. 組換え MV 接種動物からのウイルス排出検出試験 19. rmvslamblind のビーグルに対する安全性試験 ( 一部非公開 ) 20. rmvslamblind の霊長類サルに対する病原性試験 21. ヒト乳ガン細胞株 Xenograft モデルを用いた rmvslamblind の抗腫瘍効果の評価試験 22. 治療施設地図および室内配置図 ( 非公開 ) 23. 治療施設内動線 ( 非公開 ) 24. P2 試験室 P2A 治療室登録確認証明 ( 非公開 ) 25. 東京農工大動物医療センター会議議事録 2014 年 12 月 11 日 ( 非公開 ) 26. P2 試験室 P2A 治療室見取り図詳細および室内写真 ( 非公開 ) 27. 遺伝子組換え MV の運搬容器 注入セット ( 非公開 ) 28. 東京農工大 医療廃棄物処理規程 ( 省略 ) 29. 本遺伝子組換え MV の使用方法 30. クリーンブース HEPA フィルター資料 ( 省略 ) 31. rmvslamblind の腫瘍移植マウス接種後の尿中ウイルス排出試験 32. 東京農工大学イヌ遺伝子組換え麻疹ウイルス治療安全委員会細則 33. 飼い主への同意説明書 42

2 資料 1 麻疹ウイルスの分類 構造 複製様式 図 1 麻疹ウイルス (measles virus: MV) の学問上分類とウイルス粒子構造 分類 : 一本鎖マイナス鎖 RNA ウイルス ( モノネガウイルス目 ) パラミクソウイルス科モービリウイルス属 M N genome RNA L F H P 図 2 MV RNA ゲノム構造 3 leader 5 trailer 3 N P/V/C M F H L base AUG G 残基挿入 AUG AAAAAGGG RNA 編集部位 P mrna 5 AAAAAA 塩基 P V C アミノ酸 N: nucleoprotein P: phosphoprotein M: matrix protein F: fusion protein H: hemagglutinin protein L: large protein RNA 編集 : パラミクソウイルス科に共通の機構で RNA 依存 RNA ポリメラーゼ (RdRp) による P 遺伝子転写時に 一定の割合で RNA 編集部位に G 残基が挿入される これにより 下流の読み枠が P 蛋白と異なる V 蛋白が産生される 図 3 麻疹ウイルスの細胞内増殖様式 全ての複製過程は細胞質で行われる 5 3 antigenome RdRp 複製 RdRp 3 5 genome 転写 mrna N P M F H L nuclei Polar attenuation: モノネガウイルスに共通の機構で RdRpによる各遺伝子転写の際に ゲノム上流の遺伝子 mrna 量が最も多く 下流に行くに従いmRNA 量が段階的に減少する現象 43

3 資料 2 PVRL4 の構造と MVH 蛋白との相互作用 1) PVRL4 の立体構造模式図 ( 文献 11) 2) MVH 蛋白の高次構造とレセプター結合領域 ( 文献 18) MVH 蛋白は PVRL4 の V domain に結合する ( 文献 14) 3) 左 :PVRL4 V domain( 紫 ) と MVH の結合状態の立体構造 右 :PVRL4 V domain 立体構造 ( 水色 ) ( 文献 15) 4) 右 :PVRL4 V domain と MVH の結合は 3 カ所 (I, II, III) 左 : 結合部位 I の立体構造の詳細 PVRL4 V domain 内 FG loop 上の site I 内 PheProAlaGly が H 蛋白と相互作用する ( 文献 15) 44

4 5) 動物種間での PVRL4 一次配列の比較 動物種によるヒト PVRL4( 全長 ) との相同性 イヌ 94% ヒツジ 92% マウス 92% ハヤブサ 78% ゼブラフィッシュ 71% PVRL4 V domain の配列比較 site II site III ヒト 1 PAGELETSDVVTVVLGQDAKLPCFYRGDSGEQVGQVAWARVDAGEGAQELALLHSKYGLH 60 イヌ 1 PGELETSDLVTVVLGQDAKLPCFYRGDPGEQVGQVAWARVDAGEGARELALLHSKYGLH 59 ヒツジ 1 LAGELETSDLVTVVLGQDARLPCFYRGDPGEQVEQVAWARVDAGEGGRELALLNSKYGLH 60 マウス 1 SAGELETSDVVTVVLGQDAKLPCFYRGDPDEQVGQVAWARVDPNEGIRELALLHSKYGLH 60 ハヤブサ 1 RSGVVEVERSVTAVLGQDVVLPCRYRAQEQEQVVQVTWLKRGPTGEGAEVAVLNQQHGEH 60 ゼブラフィッシュ 1 DFVAPPPNYSLTSLAEEETILPCRYEPDAESTVVQVTWFQEKPDGTKEQIITAHHVNGKT *... ***.*.....* **.* *.. ヒト 61 VSPAYEGRVEQPPPPRNPLDGSVLLRNAVQADEGEYECRVSTFPAGSFQARLRLRVLVPP 120 イヌ 60 VSAAYEGRVEQPPPPRSPLDGAVLLRNAVQADEGEYECRVSTFPAGSFQARLRLRVLVPP 119 ヒツジ 61 VSSAYEGRVEQPPPPRNPLDGAVLLRNAVQADEGEYECRVSTFPAGSFQARLRLRVLVPP 120 マウス 61 VNPAYEDRVEQPPPPRDPLDGSVLLRNAVQADEGEYECRVSTFPAGSFQARMRLRVLVPP 120 ハヤブサ 61 VLEPYAGRVLRRAGGALEDGAIILRNAVQGDEGDYECHLITFPLGNFEGRLTLKVLVPP 119 ゼブラフィッシュ 61 AFGPWADRVEFNSNQPTKDSSLVIKITKISDEGKYTCHVSTFPFGNFETELSLLVYTHP **.....*....***.*.*...***.*.*...*.*...* site I ヒト 121 LP 122 イヌ 120 LP 121 ヒツジ 121 LP 122 マウス 121 LP 122 ハヤブサ 120 LP 121 ゼブラフィッシュ 120 IS *site I 内の FPAG 配列が H 蛋白との結合に特に重要 ハヤブサ ゼブラフィッシュは 1 アミノ酸異なるため H 蛋白との親和性は低いと考えられる 45

5 資料 3 資料 4. 審査データの概要 イヌ乳ガン細胞株を用いた rmvslamblind の抗腫瘍能評価 イヌ乳ガン細胞株 9 種の PVRL4 発現を検索し 陽性細胞には rmvslamblind が感染 増殖して細胞死を誘導することを明らかにした ( 図 1) PVRL4 陽性イヌ乳ガン細胞株 (CF33) を皮下移植したマウス Xenograft モデルを用い rmvslamblind を腫瘍内投与することで抗腫瘍効果を示す事を明らかにした ( 図 2) 図 1: イヌ乳がん細胞株のレセプターの発現およびウイルス感染 1) FACS による PVRL4 発現イヌ乳ガン細胞株の検索 2) イヌ乳ガン細胞株への rmvegfpslamblind 感染 3) rmvegfpslamblind 感染による In vitro での細胞傷害性試験 (WST1 assay) 46 1

6 図 2: イヌ乳ガン細胞株 Xenograft モデルを用いた rmvslamblind の抗腫瘍効果の評価試験 1) 試験スケジュール 50 days 2) 腫瘍サイズの経時的測定 mean±sd Welch s t test * :P<0.05 **:P<0.01 3) ウイルス接種 50 日後に摘出した腫瘍の写真および重量 mean±sd Student t test *:P<

7 資料 4 MV 野外株のカニクイザルに対する病原性試験 MVHL 株 ( ウイルス力価 TCID 50 ) または MVICB 株 ( TCID 50 ) ( 共に野外株 ) をカニクイザルに接種 接種 14 日まで臨床症状の観察 ICB 株接種後 8 日目の発疹の様子 臨床症状 ウイルス 頭数 接種法 発疹 コプリック斑 HL 株 4 皮下 静脈 鼻腔内 ++ + ICB 株 6 皮下 静脈 鼻腔内 全面 ; + 局所的 どの接種ルートにおいても発症し ヒトのはしかと同様の症状をしめす 文献 1 から引用改変 HL 株皮下接種 14 日までの各リンパ組織のウイルス力価 log TCID 50 /ml < 日 系列腸間膜リンパ節 1 系列脾臓 2 系列胸腺 3 系列 4 骨髄 感染初期からリンパ組織で増殖する また 血中白血球からもウイルスが検出される (data not shown) 文献 1 から引用改変 MVHL 株接種後のリンパ球数動態 8000 monkey IU/ml MVHL 株接種の血漿中サイトカイン濃度 IFN assay 日 pg/ml IL 日 2000 < 結果 > NA NA NA 0 pre 日 全リンパ球数 CD8 CD4 感染後に一過性の激しい白血球減少と 各種サイトカインの産生が起こる MV 野外株は カニクイザルに接種後 リンパ節で増殖してヒトの麻疹同様の症状と宿主免疫反応を引き起こす 48 pg/ml IL 日 pg/ml IL 日 文献 26 から引用改変

8 資料 6 rmvhl(7+) 構築図 3 leader MVHL ゲノム 5 trailer 3 N P/V/C M F H L base MVHL 感染 B95a 細胞からtotal RNAを抽出 random primerと逆転写酵素によりcdna 合成制限部位を付加した各遺伝子特異的 primer pair( 資料 7) を用いて各遺伝子を増幅 lef NF PF MF FF HF LF trf 5 N P/V/C M F H L 3 ler NR PR MR FR HR LR trr クローニングプラスミドに挿入し シークエンシングで配列を確認 BsmI NotI FseI PmeI MluI SgfI AscI BsiWI NotI FseI PmeI MluI SgfI AscI BsiWI EagI 特異的制限酵素で遺伝子カセットを切り出し 隣接のカセットと結合していく 全長 cdna が連結されたら BsmI/EagI で切り出し pmdb1 へ挿入 BsmI NotI FseI PmeI MluI SgfI AscI BsiWI EagI T7 promoter N P/V/C M F H L pmvhl(7+) ribozyme pmdb1 ( 文献 37) 49

9 資料 8 遺伝子組換え MV 作出用遺伝子カセット構築図 SgfI H 遺伝子カセット AscI N PF P MVHL genome cdna PEGFP R H ORF F 3 UTR H 5 UTR PEGFP F 介在配列 1854 塩基 2022 塩基 EGFP ORF pegfpn1 EGFP R (Clontech) SgfI AscI PCR H PF pbluescriptsk mutagenesis によるアミノ酸変異導入 overlap PCR EGFP R R533A SgfI/AscI 制限消化 H SLAMblind FseI EGFP 遺伝子カセット FseI EGFP ORF N 3 UTR 介在配列 P 5 UTR 852 塩基 720 塩基 FseI FseI EGFP Arg TCCAGGGTT TCCGCAGTT Ala pbluescriptsk FseI 制限消化 EGFP 50

10 資料 9 SLAMblind H 遺伝子をもつ組換え MV の各種細胞株への感染性 1: SLAM/PVRL4 発現ヒト細胞株への感染性試験 SLAM 発現 PVRL4 発現 + + B95a MCF7 MDAMB453 SKBR3 + + rmvegfp rmvegfp SLAMblind 文献 35 より引用改変 2: イヌ SLAM/PVRL4 発現細胞株への感染性試験 SLAM 発現 PVRL4 発現 / SLAM + 293/ cnectin4 rmvegfp rmvegfp SLAMblind 文献 21 より引用改変 結果 SLAMblind ウイルスは SLAM 陽性細胞への感染能が消失した 51

11 資料 10 本組換え体の作出に用いた供与核酸の構成要素の由来及び機能 52 構成要素サイズ (bp) 由来機能 H SLAMblind 遺伝子カセット F 3 UTR 137 HVHL ゲノム由来 cdna F 遺伝子 ORF 下流の非翻訳領域 ( 生理的機能を持つ報告はない ) 5 末端を SgfI 制限配列に置換 介在配列 3 HVHL ゲノム由来 cdna 同上 H 5 UTR 20 HVHL ゲノム由来 cdna H 遺伝子 ORF 上流の非翻訳領域 ( 生理的機能を持つ報告はない ) SLAMblind 遺伝子 ORF H 蛋白のリンパ系細胞受容体 SLAM への結合能を欠損することを目的に 533 残基 Arg の Ala へのアミノ酸変異に相当する 3 塩基置換を導入してある ( 資料 35) 3 末端に AscI 制限配列 8bp を付加 1854(+8) HVHL ゲノム由来 cdna H 遺伝子からは 細胞膜上の MV 受容体への結合を担う H 蛋白が 産生される EGFP 遺伝子カセット N 3 UTR 59 HVHL ゲノム由来 cdna 同上 介在配列 3 HVHL ゲノム由来 cdna 同上 P 5 UTR 59 HVHL ゲノム由来 cdna 同上 EGFP 遺伝子 ORF 720(+8) オワンクラゲ由来 cdna 紫外線照射により緑色蛍光を発する 3 末端に FseI 制限配列 8bp を付加

12 資料 11 pgem5z, pmdb1 プラスミドマップ pgem5zf(+) のマップ pmdb1 の構造 ウイルスゲノム cdna は BsmIEagI 間に挿入した 53

13 資料 12 pmvslamblind 構築図 NotI FseIPmeIMluI SgfI AscI BsiWI N P/V/C M F H L pmvhl(7+) SgfI/AscI 制限消化 NotI FseI PmeIMluI SgfI AscI H SLAMblind カセットに置換 BsiWI P/V/C H NotI FseIPmeIMluI SgfI AscI BsiWI P/V/C pmvslamblind FseI 制限消化 FseI FseI EGFP カセット挿入 NotI FseI FseI PmeIMluI SgfI AscI BsiWI N M F L EGFP pmvslamblindegfp 54

14 資料 13 資料 4. 審査データの概要 Reverse Genetics の概要 HEK293 細胞 T7 RNA polymerase 遺伝子組換えワクチニアウイルス (MVAT7 * ) 感染 * replicationdeficiency 型ワクチニアウイルス 哺乳細胞では感染はするが複製は起こらず reverse genetics の過程で消失する ( 資料 15) T7 RNA polymerase の発現 transfection 試薬によるプラスミド導入 N P M F H L pmvslamblind N P L RPVN, P 遺伝子をクローニングプラスミド pks に L 遺伝子を pgem5zf に挿入 T7 polymerase により各遺伝子が転写される T7 RNA polymerase による ヌクレオカプシド RdRp P N L pmvslamblind から全長 RNA ゲノムの合成 N 蛋白の発現 L 蛋白の発現 P 蛋白の発現 ゲノム複製 ヌクレオカプシド mrna 転写 ウイルス蛋白 ヌクレオカプシドを形成 ウイルス RdRp 複合体を形成 ウイルスゲノムの複製 各ウイルス遺伝子の転写 組換えウイルス粒子の再構成 MCF7 細胞 * の重層 ヌクレオカプシドの合成 各ウイルス蛋白の合成 再構成された組換えウイルスが PVRL4 陽性 MV 感受性 MCF7 細胞 に感染し ウイルスが複製 増殖する 組換えウイルスの増殖 * MCF7 細胞 組換えウイルスの作出 55 ヒト乳癌細胞由来細胞株 PVRL4 陽性でMV 高感受性 細胞バンク上の情報では他のウイルス迷入の報告なし 東北大学加齢医学研究所医用細胞資源センターから分与

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