Microsoft Word - 湘モノ監査報告書（公表版）

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1 湘南モノレール に対する業務監査の実施結果 項目主な取組み状況等所見所見に対する回答 1. 運賃等に関する事項 (1) 関係法令 通達に基づく諸手続等 湘南モノレール株式会社 ( 以下 湘南モノレール という ) における運賃 料金設定等に関する諸手続については 関係法令等に基づき適正に処理されている なお 現行の運賃は 平成 9 年 3 月 14 日に認可を受け 同年 4 月 1 日より実施している また 鉄道運輸規程第 4 条に基づく運賃表 旅客列車の時刻表その他運輸上必要となる旅客営業規則等の備え付け 同規程第 8 条に基づく運賃表 時刻表の掲示については 現地調査を行った各駅において適切に実施されており 同規程第 12 条に基づく乗車券の券面表示 ( 適用区間 通用期間 運賃額等 ) については 適正に記載されていた 関係法令 通達に基づき適正に処理されていた 引き続き関係法令 通達に基づき諸手続きを適性に処理してまいります (2) 連絡運輸 乗継割引 企画乗車券等 1 連絡運輸 連絡運輸については 利用者利便の向上を図る観点から 普通乗車券 通勤 通学定期券ともに 大船駅で接続している東日本旅客鉄道株式会社 ( 以下 J R 東日本 という ) との間において実施しているところである

2 2 乗継割引 乗継割引については実施していない 3 企画乗車券 企画乗車券については 湘南モノレール全線が乗り降り自由となる 1 日フリーきっぷ を通年で発売している このきっぷには近隣のホテル 旅館 飲食店 施設とタイアップして割引等の特典を付与している また 湘南モノレール全線 JR 東日本の一部路線 江ノ島電鉄全線が 1 日乗り降り自由となる 鎌倉 江ノ島パス 等を発売して利用促進に取り組んでいる このほか 知名度向上の取組みとして 湘南モノレール沿線新聞の発行や全国のモノレール事業者 7 社が協力して実施する 列島横断! 全国のモノレール きまぐれ鉄道ぶらり旅キャンペーン への参画やこども乗務員体験等のイベントを開催する等 鉄道利用促進に向けた取組みが実施されている 今後も引き続き 観光協会や沿線自治体等と連携し利用客 観光客の旅客誘致及び利用促進に向けた企画乗車券等の検討を期待する 引き続き 観光協会等と連携し更なる利用客 観光客の旅客誘致に努めてまいります 4 福祉割引 湘南モノレールにおいては 身体障害者及び知的障害者に対する運賃の割引は実施されているが 精神障害者に対する運賃割引については 連絡運輸を行っている鉄道事業者間で統一的な対応が必要と考え 現段階で拡大することは困難な状況であ

3 る 5IC カードシステム IC カード乗車券については 導入する方向で検討しているが 駅の設置スペースやコスト等の課題があり 導入時期を見極めている状況である (3) 駅務機器類 自動券売機 自動精算機等の駅務機器類の設置については 各駅の利用実態や立地条件を勘案して設置されている 自動券売機については 1 台が故障した場合でも旅客対応が行えるよう 2 台以上設置することを基本としているが 富士見町駅と目白山下駅については設置スペースと利用者数を考慮して 1 台の設置としている 自動精算機は大船駅 西鎌倉駅 湘南江の島駅に設置している (4) 運賃の誤表示 誤収受 運賃誤収受は過去 3 年間において 自動券売機への釣銭誤装填が原因の運賃誤収受が 4 件発生している このため 自動券売機の売上げ回収作業手順 の見直しを行うとともに 駅務員教育会議及び個人面談で釣銭が正しく装填されていることの確認を徹底させることにより 再発の防止に努めている 運賃収受の信頼性の確保は 鉄道事業者の社会的信用を維持するために最も重要な課題であることから 引き続き 再発防止に向けた取り組みが望まれる 運賃の適正な収受について 常にその重要性を認識して業務遂行にあたるよう教育の実施や確認作業の徹底を図り再発防止及び社会的信頼の回復に努めます

4 (5) その他 1 偽造紙幣等の対応について 2 無料乗車証の取扱いについて 偽造紙幣等が発見された場合 発生箇所から本社への報告 本社から警察等への連絡や社内での情報共有の体制が整備されている 無料乗車証の発行については 湘南モノレールで定める 無賃乗車証発行規則 により発行条件 取扱方等を定めている 2. 情報提供に関する事項 湘南モノレールでは プレス発表 ホームページ パンフレット 駅のポスター掲示等様々な媒体を通じて財務等に関する情報 運賃に関する情報 時刻表 安全 サービス等に関する情報提供を行っている また ホームページにおいて 初めて沿線を訪れる方が駅周辺の施設 見所を確認できるように周辺図を掲載している 3. 案内情報 ( 旅客案内 ) に関する事項 (1) 案内サイン表示の整備状況について 案内表示設備等の整備については 利用者が円滑に移動できる

5 よう鉄道事業で実績のある専門業者からの意見を参考に整備が行われている 駅名看板 運賃表 時刻表などは 全駅で統一した表示にすることとしているが 一部の駅 ( 富士見町 湘南深沢 目白山下 湘南江の島 ) では旧型の統一されてない表示となっている これらの駅においては今後の老朽更新等の際に統一された表示に変更する予定となっている また 全駅に LED 表示器を設置してあり 輸送障害などの情報をリアルタイムで利用者に提供されている (2) バリアフリー施設の案内サイン表示の整備状況 エレベーターへの誘導サイン 位置サインは整備されているが エスカレーターの位置サインは整備されていない 今後は さらなる案内情報の充実及び早期の案内表示の統一が望まれる 今後 案内表示の統一を検討してまいります 4. バリアフリー対策に関する事項 (1) バリアフリー化のために講ずべき基本的事項 湘南モノレールの全 8 駅中 4 駅において段差解消が図られている このうち 1 日あたりの平均利用者数が 3 千人以上の 7 駅のうち 4 駅については段差解消が図られている なお 湘南江の島駅 湘南深沢駅においては 今後 段差解消を実施することを計画している

6 (2) 鉄道駅のバリアフリー化の状況と計画 視覚障害者誘導用ブロックは全 8 駅に設置されている このうち 内方線付点状ブロックは 3 駅に設置されており 今後 残る 5 駅について改善工事が実施される予定である また 誘導用ブロックについて 公共用通路との境界から改札口に至る経路上に 一部設置がない箇所が見受けられた 多目的トイレは設置されていない 今後の課題としては 移動等円滑化整備ガイドラインに沿った現状設備の見直しや段差解消が図られていない駅においては 引き続き 利用実態や利用者ニーズを踏まえた計画的な整備に向けた検討が望まれる 今後 移動等円滑化整備ガイドラインに沿って 基準に適合した整備に向けて検討してまいります (3) ソフト面におけるバリアフリー対応 無人駅における車椅子等の障害者対応については 各駅に設置してあるインターホンにより管理駅である大船駅に連絡し 駅員が駆けつけ対応している 5. 外国人観光旅客等への対応に関する事項 外国人旅客の利用は 東日本大震災前には台湾からの団体旅客等の利用があったが 震災後は厳しい状況となっている 外国人旅客数等の利用状況は把握しておらず 現在のところ外国人観光旅客向け企画乗車券の設定はないが JR 東日本において 鎌倉 江ノ島パス が発行されている 駅における案内サイン表示は 一部駅について 4 カ国語及び英語の周辺案内地図を掲出してい 利用者流動を見ると当該路線は 主に沿線から都心へ向かう通勤 通学を目的とした利用者が殆どで現在のところ外国人観光旅客の利用が少ないため 今後は潜在的な観光資源の活用に向けた検討を沿線自治体と一体的に行い 外国人観光客増加を図ることが望まれる 今後 沿線自治体と連携し 外国人観光客の増加に努めてまいります

7 る 案内サインについては 今後の利用者数を鑑みながら必要に応じ多言語表示 案内放送設備の設置を検討することとしている 車内における案内サイン表示は一部車両において 列車内での外国人旅客等に対応した案内情報を提供している 6. 乗継円滑化措置に関する事項 (1) 相互直通運転の実施状況等 湘南モノレールでは 直通運転を実施する予定はない (2) ダイヤ調整 7. 輸送障害時等の旅客対応に関する事項 (1) 輸送障害等発生時の連絡体制等 湘南モノレールでは 大船駅発最終列車に接続する JR 東日本の列車が遅延した場合において JR 東日本の指令と連絡を取り 指令の判断によりダイヤ調整を実施している また 湘南モノレールの終電が遅延した場合についても JR 東日本の輸送指令に連絡を取り 遅延情報の提供を実施している 事故等により輸送障害等が発生した場合の対応方法については 連絡網系統図 により 障害発生場所から速やかに指令へ

8 通報し 指令から各列車 各駅及び本社等に連絡することとなっている また JR 東日本及び江ノ島電鉄株式会社の輸送指令と情報交換を行っている (2) 利用者等への情報提供等 (3) 振替輸送等 輸送障害時の旅客への情報提供については 指令より各列車 大船駅 湘南江の島駅へ連絡を行い 異常時の案内放送マニュアル に基づき 車内放送 構内放送を行っている他 全駅に設置している LED 情報表示装置及び有人駅である大船駅 湘南江の島駅に設置している告知板により運行状況 輸送障害の内容などを表示すると共に ホームページにも掲載している また 各駅に振替輸送対象事業者のバス停などを表示した案内板を設置している 振替 代替輸送については J R 東日本 江ノ島電鉄株式会社 京急バス 江ノ電バスとの間で実施している 普段バスを利用しない旅客に配慮した案内板の設置は 利用者利便の観点から評価できる (4) 遅延証明 遅延証明書については 5 分以上の列車の遅れが生じた時に 旅客の申し出により有人駅の改札口付近で手渡しにより発行している また ソフト面の対応として 輸送障害が生じた場合 利用者利便 サービスの向上の観点から 地域に密着した利用者本位の当該対応は評価できる

9 利用の多い沿線の企業 学校に情報提供を行っている (5) 輸送障害時に対応した教育 訓練 輸送障害時の旅客対応を想定した訓練については 毎年計画的に実施しており 昨年度においても社員を対象に輸送障害を想定した 手信号 机上研修 ( 年 1 回 ) 異常時の取扱い 脱出袋による脱出訓練 ( 年 2 回 ) を実施している この他 各部課のセクションごと あるいはセクション合同による社員研修 訓練が計画的に実施されている 今後とも年間を通して計画的に教育や訓練を実施して 安全で迅速かつ的確な対応が行えるよう 引き続き 全社的な取組みが期待される 引き続き輸送障害を想定した訓練を計画的かつ継続的に実施し 安全 迅速 的確な対応が行えるよう努めてまいります 8. 災害時等の旅客対応に関する事項 災害発生時の対応は 地震防災対策基本要綱 地震対策の手引き 事故災害対策要綱 で定められており 災害発生を想定した訓練は 管区単位で 異常時の取扱い訓練 脱出袋による脱出訓練 を年 2 回実施している 社全体では 防災訓練 消火訓練 通報訓練 避難訓練 を実施している また 警察署 消防署と合同で平成 21 年に テロによる停電が発生し車内で不審物を発見した ことを想定した 脱出訓練 危険物処理訓練 を実施している 今後も 沿線自治体や消防などの関係機関と連携した合同訓練の実施が期待される 今後も 警察 消防などと合同訓練の実施を検討してまいります

10 東日本大震災時の旅客等への対応 ( 地震発生時 ) 列車内の対応地震発生後 運行中であった列車は最寄り駅に停車 運転士 車掌及び指令からの駅放送によりバスによる振替輸送の案内を行った 駅の対応駅構内の安全確認および券売機等の駅設備の点検 駅係員による振替輸送の案内を行った なお 避難誘導を要する事象は発生しなかった 被害なし 運転再開 3 月 11 日 20 時 30 分 30 分間隔で運転再開 9. 利用者からの意見等に関する事項 湘南モノレールでは 利用者からの意見等の主な窓口としてホームページに本社と大船駅の電話番号を掲載している 大船駅以外の各駅には ご案内とお願い を掲示して大船駅の電話番号を案内している また 回答が必要な事案については 本社よりその都度回答している 寄せられた意見等の全体件数は平成 22 年度は 65 件 平成 2 今後も利用者の意見 要望等を取り入れ 一層のサービス改善 利便性の向上に努めることが望まれる 今後も 利用者からの意見 要望を会社全体で共有し更なるサービス向上に努めてまいります

11 3 年度は 35 件となっており 前年度と比較して 30 件減少している 寄せられた意見等については運輸部運輸課において集約し 内容に応じて各部署へ回覧し情報共有を行っている 10. 駅務員の接遇等に関する事項 (1) 移動制約者対応への教育 移動制約者対応に関する教育については 旅客接遇マニュアルである 駅業務実務要領 により実施している また 昇降機の取扱いに関する研修も毎年実施している 今後は移動制約者への対応を充実させるため サービス介助士の資格取得などの検討が期待される ソフト面のバリアフリー対応として 今後サービス介助士の資格取得などを検討してまいります (2) 上記以外の接遇に関する研修 その他の接遇研修については 年間計画に基づき 接客応対に関するホスピタリティー研修を実施しており 接遇サービスの向上に努めている 今後も引き続き 接遇に係る研修の充実が期待される 引き続き 更なる接遇の向上に繋がるよう年間計画に基づき研修などの実施に努めてまいります (3) 係員の勤務状況 過去 3 年間に不祥事は発生していない (4) 旅客の犯罪に関する駅職員等の対応 旅客の暴力行為 迷惑行為について 平成 23 年度は確認されていない 駅員の対応マニュアルについては 暴行事案等発生時の対応方 を作成している また 警察との連携についても

12 鉄道事業者 警察連絡協議会に参加するなどして定期的に情報交換して連携強化を図っている (5) 係員の配置 (6) 業務委託に関する事項 湘南モノレールでは 8 駅中 6 駅を終日無人駅としており 湘南江の島駅でも無人となる時間帯がある 各駅には監視カメラを設置し 大船駅で集中監視しており 必要に応じ係員を向かわせる連絡体制が整備されている 業務委託については実施していない 11. その他のサービスに関する事項 (1) 携帯電話の取り扱い (2) 優先席 携帯電話の取扱については 優先席付近では電源を切り その他の場所ではマナーモードにして通話は遠慮いただく様に 携帯マナーステッカーの貼り付けや車内放送を行い 周知に努めている 優先席は 全車両に 1 両あたり 2 箇所設けられており シンボ

13 ルマークを貼り付けるとともに 優先席のシートと付近の吊革の色を変えることにより 利用しやすいように工夫を行っている (3) 健康増進法への対応 ( 受動喫煙防止対策 ) (4) ベビーカー対応 (5) 女性専用車両導入 マタニティマークについて (6) 遺失物の取扱 (7)AED 設置について 駅構内 車内は全面禁煙としており 駅構内サインなどにより啓蒙活動を実施している ベビーカーの取扱については 自己責任の上で車内に持ち込めるとしており 特に利用制限は設けていない 女性専用車両の導入は行っていない マタニティマークについては 車内優先席付近にステッカーを貼付している 駅に届けられた遺失物については 遺失物取扱規程に基づき取り扱っており 遺失物明細簿を作成して管理している 遺失物は収集駅である大船駅に送付され 所定の届出日に 所管の警察署に送付されることになっている AED は大船駅に 1 台設置されており 年 1 回社内研修を行い 知識や技能の向上に努めている

14 (8) 無人駅の業務管理体制について 全 8 駅中 大船駅及び湘南江の島駅以外の中間 6 駅を無人駅としており 湘南江の島駅でも無人となる時間帯がある 無人駅における旅客からの問い合わせ等の対応は 管理駅である大船駅と繋がっているインターホンにより行っている また 安全管理は 無人駅構内に設置されている監視カメラの画像を大船駅のモニターで集中監視することにより行っており 必要に応じ遠隔放送装置を通じ無人駅の旅客へ注意喚起を行っている なお 車椅子等現地対応が必要な際には 大船駅からの係員派遣により対応を行っている 今後とも 利用者サービスの低下を招かぬよう管理駅における利用客等への適切な対応や安全管理の徹底が図られることを期待する 今後も お客様に安心してご利用いただけるようより一層の適切な対応や安全管理の徹底に努めてまいります