三菱マテリアル株式会社 会社の不適切 為に係る調査状況について 1 はじめに 平成 29 年 三菱マテリアル株式会社の 会社である三菱電線 業株式会社 ( 以下 三菱電線 という ) および三菱伸銅株式会社 ( 以下 三菱伸銅 という ) より過去に製造販売した製品の 部について 検査記

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1 三菱マテリアル株式会社 会社の不適切な 為に係る伊 3 号機の調査状況について 平成 29 年 四国電 株式会社

2 三菱マテリアル株式会社 会社の不適切 為に係る調査状況について 1 はじめに 平成 29 年 三菱マテリアル株式会社の 会社である三菱電線 業株式会社 ( 以下 三菱電線 という ) および三菱伸銅株式会社 ( 以下 三菱伸銅 という ) より過去に製造販売した製品の 部について 検査記録データの書き換え等の不適切 為をしたとの公表を受け 伊 3 号機における不適切 為のあった製品の使 有無について調査を実施しております 調査の対象 事故防 の観点から RCS バウンダリ および事故の影響緩和の観点から CV バウンダリ を構成する安全上重要な部位を対象として不適切 為のあった製品が使 されているか調査を いました また 調査の過程で確認された 不適切 為のあった製品 ( 燃料 ニトリルゴム フッ素ゴム エチレンプロピレンゴム ) が納品された可能性のある安全上重要なポンプ等について調査を っております 調査状況 三菱電線の不適切な 為のあった製品は 箕島製作所のシール材であることを確認しております 三菱電線箕島製作所のシール材の使 状況を確認したところ 原 炉格納容器貫通部 ( 電気ペネ ) 安全上重要なポンプ ( 充てんポンプ 圧注 ポンプ等 ) 新規制基準対応設備( イグナイタ等 両 ( ミニローリー )) および空気作動弁 の電磁弁に使 されている可能性があることを確認しておりますが 不適切 為のあった製品かどうかは特定できておりません 引き続き これら設備について 不適切 為のあった製品かどうか ( 可能性を含む ) について 確認 評価を進めることとしております なお 三菱電線において不適切な 為のあった製品は全てシール材で シール材は定期的に取替えを う消耗品あり 機器の調達 据付 維持の各段階において 動作試験や点検により健全性を確認しております 三菱伸銅の不適切 為があった製品は 若松製作所における条製品であり 若松製作所から当社への納 実績はありません

3 三菱マテリアル株式会社 会社の不適切 為の概要 2 平成 29 年 三菱マテリアル株式会社より不適切 為に係る公表があった 場名製品不適切 為の内容出荷期間数量等 三菱電線 業株式会社 箕島製作所 1 シール材 ゴムを素材とした油 空気などの漏れ め のパッキン ガスケット シール材の 法および材料成分の測定値を 客先の規格または社内仕様の範囲内に書き換える等の不適切な 為 2015 年 年 9 30 (2.5 年間 ) シール材の全出荷数量約 13.3 億個のうち約 2.7 億個 三菱伸銅株式会社 若松製作所 銅条製品および銅条製品 製品の検査記録のデータを 客先の規格値の範囲内に書き換える等の不適切な 為 2016 年 年 (1 年間 ) 全出荷数量約 14 万 t のうち約 900t 1:12 13 には 新たに電 機器の部品として いられている平 マグネットワイヤにおいて 膜厚さ等の 法に関するデータを書き換えていた事実および 検査未実施で出荷したシール材がある旨が追加公表されたが 平 マグネットワイヤは 原 関係の会社には納 されていないこと シール材は顧客要求の特殊規格の製品に関するものである (12 19 三菱マテリアル株式会社公表資料 )

4 三菱電線製品の供給元の不適切 為について 3 三菱電線製品の供給元における不適切 為の状況については下表のとおり 供給元 分類 製品名 2016 年 年 年 年 4 原 ケーブル 般ケーブル ケーブル 電線 三菱電線 業 熊 製作所 フジクラダイヤケーブル 熊 製作所 フジクラダイヤケーブル 熊 製作所 防 製品 防 パテ 三菱電機 原 機器 ケーブル接続材 三菱電線 業 尼崎事業所 フジクラダイヤケーブル 尼崎事業所 ダイトロン七星科学 パワーデバイス ベンリ 業 ゴム製シール材 O リングパッキン等 三菱電線箕島製作所 : フジクラダイヤケーブルにて品質点検を実施し問題ないことが確認されている : ダイトロン 七星科学にて品質点検を実施し問題ないことが確認されている : 当社への供給実績なし : 不適切 為に係る公表があった製作所 ( 三菱電線箕島製作所 )

5 三菱電線箕島製作所製シール材の不適切 為の状況 4 三菱電線箕島製作所製のシール材に係る 不適切な 為の状況 ( 聞き取り等 ) は以下のとおり 規格材料の種類識別記号規格要求に対する状況補 般 ニトリルゴム NBR-70-1 NBR-90 JIS 要求を満 JIS 要求を満 燃料 ニトリルゴム NBR-70-2 部の製品で不適切な 為あり 部の製品の圧縮永久歪みで書き換えが認められたが 適切な点検により性能維持が可能 素化ニトリルゴム HNBR-70 HNBR-90 JIS 要求を満 JIS 要求を満 JIS B2401 (O リング ) 相当品 フッ素ゴム FKM-70 FKM-90 部の製品で不適切な 為あり JIS 要求を満 部の製品の硬さ 引張強さおよび伸びで書き換えが認められたが 装着後にシール性能を確認 エチレンプロピレンゴム EPDM-70 EPDM-90 部の製品で不適切な 為あり JIS 要求を満 部の製品の引張応 で書き換えが認められたが JIS 規格逸脱はない シリコーンゴム VMQ 年以前 :JIS 要求を満 2012 年以降 : 部の製品で不適切な 為あり 部の製品で JIS 改訂 (2012 年 ) 時に試験条件が変更となった熱 化試験後の引張強さ変化率で逸脱が認められたが 従来どおりの使 環境で問題ない また 2012 年以降の納 品は無い アクリルゴム ACM-70 JIS 要求を満 フッ素ゴム FKM-90 部の製品で不適切な 為あり 部の製品の引張強さおよび伸びの書き換えが認められたが JIS 規格逸脱はない 個別仕様品 エチレンプロピレンゴム EPDM-70 EPDM-80 要求を満 要求を満 クロロピレンゴム - 要求を満 公的規格 (MIL AMS) および特別仕様品 JIS 該当当社への納 実績はない

6 安全上重要な部位に係る調査状況 5 安全上重要な部位である原 炉冷却材圧 バウンダリおよび原 炉格納容器バウンダリの主要設備について調査を実施した結果 原 炉格納容器貫通部 ( 電気ペネ ) に三菱電線箕島製作所製のシール材が使 されていることを確認している 安全上重要な部位主要設備使 有無備考 原 炉容器なし - 加圧器なし - 原 炉冷却材圧 バウンダリ 蒸気発 器なし - 1 次冷却材ポンプなし - 1 次冷却材管なし - 圧 低圧 蓄圧注 配管なし - 原 炉格納容器バウンダリ 原 炉格納容器なし - 貫通部 あり ( 電気ペネ ) 参考資料 -1 参照

7 不適切 為のあった製品の納 有無調査 ( シール材 ) 6 場 調査を踏まえ 使 状況を調査した結果 安全上重要なポンプおよび新規制基準対応設備に三菱電線箕島製作所製のシール材が使 されている可能性がある 設備名機器名三菱電線箕島製作所製シール材備考 充てんポンプ 本体メカニカルシール フッ素ゴム (FKM-90) フッ素ゴム (FKM-70) 安全上重要なポンプ 圧注 ポンプ 本体メカニカルシール フッ素ゴム (FKM-90) フッ素ゴム (FKM-70) 参考資料 -2 参照 余熱除去ポンプメカニカルシールフッ素ゴム (FKM-70) 格納容器スプレイポンプメカニカルシールフッ素ゴム (FKM-70) 新規制基準対応設備 イグナイタ等気密端 箱エチレンプロピレンゴム (EPDM-70) 添付資料 -3 参照 両 ( ミニローリー ) 燃料系統燃料 ニトルリルゴム (NBR-70-2) 添付資料 -4 参照 その他空気作動弁 電磁弁フッ素ゴム (FKM-70,FKM-90) 添付資料 -5 参照

8 参考資料

9 電気ペネトレーション ( モジュラー型 ) 参考資料 -1 電気ケーブルの格納容器の貫通部で使 され 原 炉格納容器バウンダリとなる ( 例 ) : エチレンプロピレンゴム (EPDM-70) 使 箇所 使 貫通部数主な使 途設計要求仕様の妥当性 38 箇所 1 次冷却材ポンプ ケーブル加圧器ヒータ ケーブルイグナイタ ケーブル他 電気ペネに組み込んだ状態で想定される使 条件下にて 格納容器外部へ放射性物質の漏えいを防 できること JIS 規格品から O リングを選定し 選定した O リングを単体で想定される使 条件を模擬した検証試験 ( 1) において 格納容器外部への漏えいを防 できることを確認している 実機製造時は検証試験時と同仕様品を使 しており 耐圧試験 ( 最 使 圧 以上 ) にて漏えいがないことを確認しているため 同等のシール機能を有している 1: 重 事故等対処設備が使 される条件 ( 最 圧 約 0.345MPa[gage], 最 温度約 138, 放射線量 0.5MGy) を包絡する蒸気暴露条件及び積算線量で試験を実施 調査状況 電気ペネトレーション ( モジュラー型 ) のシール材 2 に エチレンプロピレンゴム (EPDM-70) が使 されている可能性がある 2 JIS 規格相当品

10 安全上重要なポンプの例 参考資料 -2(1/2) ポンプ本体 : フッ素ゴム (FKM-90) ( 内部ケーシング ) メカニカルシール 主要ポンプ設計要求仕様の妥当性 充てんポンプ 圧注 ポンプ余熱除去ポンプ格納容器スプレイポンプ 組み込んだ状態で想定される使 条件下にて機能維持すること 想定される使 条件を満 する O リングを JIS B 2401 規格品 ( 材料 硬さ 法 ) から選定 (JIS 規定以外の 法を選定する場合は個別指定 ) 実機製造時に 選定した O リングを組み込んだ状態で 事故時を想定した運転条件にて検証試験を実施し 設計の妥当性を確認している 部ポンプで 重 事故時の 温が検証試験の 温を上回るものの 使 する O リング (FKM) の温度上限 250 以下であることから 問題ないと評価できる 交換時は検証試験時と同仕様品を使 しており, 同等のシール機能を有していると評価できる : フッ素ゴム (FKM-70) 調査状況 安全上重要なポンプのシール材に フッ素ゴム (FKM-70,FKM-90) が使 されている可能性がある

11 メカニカルシールの健全性について 参考資料 -2(2/2) ポンプのメカニカルシールに使 される O リングは 組み込まれた状態で 各種試験 点検を各段階で実施し 健全性を確認している ポンプ 調達段階据付段階維持段階 メカニカルシールポンプ全体ポンプ全体 充てんポンプ メカニカルシールの健全性確認 設備全体としての健全性確認 設備全体としての健全性確認 圧注 ポンプ余熱除去ポンプ格納容器スプレイポンプ 出荷前の耐圧漏えい試験 ( 全数 ) により 漏えい等の異常有無を確認 設備全体としての健全性確認 運転試験を実施し 性能 漏えい等の異常有無等を確認 運転試験を実施し 性能 漏えい等の異常有無等を確認 定期的 ( 毎 ) に運転試験を実施し 性能 漏えい等の異常の有無等を確認 巡視点検にて状態監視し 漏えい等の異常がないか確認 定期的に分解点検を実施し メカニカルシール 組込 O リングを交換し 予防保全対応を っている ポンプ メカニカルシール取替周期 充てんポンプ 65M(5 定検 ) 圧注 ポンプ 195M(15 定検 ) 余熱除去ポンプ 130M(10 定検 ) 格納容器スプレイポンプ 195M(15 定検 )

12 イグナイタ等 参考資料 -3 電気ケーブルを端 台で接続する際に 接続箇所の気密性を維持するために設置する 気密端 箱 ( 断 図 ) : エチレンプロピレンゴム (EPDM-70) 使 場所 設置個所使 機器 部位設計要求仕様の妥当性 格納容器内 気密端 箱 格納容器 位計 (2 台 ) 原 炉下部キャビティ 位計 (2 台 ) イグナイタ (13 台 ) 他 気密端 箱に組み込んだ状態で想定される使 条件下にて 気密端 箱内部への蒸気の侵 を防 できること JIS 規格品の O リングを選定し,O リングを気密端 箱に組み込んだ状態で想定される使 条件を模擬した検証試験 ( 1) において, 気密端 箱内部への蒸気の侵 を防 できることを確認している 実機製造時や O リング交換時にも, 検証試験時と同仕様品を使 しており, 同等のシール機能を有している 1: 重 事故等対処設備が使 される条件 ( 最 圧 約 0.345MPa[gage], 最 温度約 138, 放射線量 0.5MGy) を包絡する蒸気暴露条件及び積算線量で試験を実施 調査状況 イグナイタ等の気密端 箱のシール材 2 に エチレンプロピレンゴム (EPDM-70) が使 されている可能性がある 2 JIS 規格相当品

13 両 ( ミニローリー ) 参考資料 -4 調査状況 両 ( ミニローリ -) には 燃料系統に燃料 ニトリルゴム (NBR-70-2) を使 している可能性があるが 般流通品であるため メーカの特定は困難である

14 電磁弁の例 参考資料 -5(1/2) 電磁弁の使 途 : 空気式作動弁の駆動 空気の供給先を切り替え 弁の開閉を制御するために使 電磁弁 電磁弁 格納容器隔離弁は FC 弁であり 駆動 空気の喪失により弁は閉 する 三菱電線製ゴム設計要求仕様の妥当性 フッ素ゴム FKM-70 FKM-90 電磁弁に組み込んだ状態で想定される使 条件下にて 電磁弁が機能維持すること JIS 規格品の O リングを選定し O リングを電磁弁に組み込んだ状態で 電磁弁が機能維持できることを確認している 実機製造時も同仕様品を使 しており 同等のシール機能を有していると評価できる フッ素ゴムの使 途 1 電気部品への湿気混 防 のための O リング 2 供給空気の漏れを防 するための O リング 3 空気供給先を切り替えるためのシート部 調査状況 空気作動 の電磁弁に フッ素ゴム (FKM-70,FKM-90) が使 されている可能性がある

15 電磁弁の健全性について 参考資料 -5(2/2) 電磁弁は 各弁について定めている保全計画に従って 組み込まれた状態で 各種試験 点検を各段階で実施し 健全性を確認している 機器 調達段階 ( 電磁弁単体 ) 据付段階 ( 弁系統全体 ) 維持段階 ( 弁系統全体 ) 電磁弁単体健全性確認 設備全体として健全性確認 設備全体として健全性確認 単体動作試験により 漏えいの無いことを確認 ( 部の電磁弁 ) 据付後に漏えい確認を実施し 電磁弁に異常のないことを確認 定期検査毎に漏えい確認を実施し 電磁弁に異常のないことを確認 電磁弁 納 時の試験成績書の確認により電磁弁単体の健全性を確認 ( 全数 ) 開閉試験により空気作動弁を含む弁系統全体の健全性を確認 定期検査毎に開閉試験を実施し 弁系統全体の健全性を確認 定期的に電磁弁取替を い 予防保全を っている 空気式作動弁の電磁弁の保全 保全内容周期 空気漏れ点検作動試験電磁弁取替絶縁抵抗測定 格納容器隔離弁の場合の 例 1C 1C 6C 6C

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