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1 平成 26 年度日アフリカ資源大臣会合運営等事業 ( フォローアップ調査事業 ) 調査報告書 平成 27 年 2 月 27 日 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構

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3 目次 概論 目的 実施期間 実施体制 調査内容 調査結果... 4 各論 アフリカ資源国調査 対象国鉱業概要 アンゴラ共和国 ボツワナ共和国 コンゴ共和国 コンゴ民主共和国 ガボン共和国 レソト王国 マダガスカル共和国 マラウイ共和国 モザンビーク共和国 ナミビア共和国 ニジェール共和国 南アフリカ共和国 タンザニア連合共和国 ザンビア共和国 ジンバブエ共和国 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ インフラ整備に向けた取組 アフリカにおけるインフラ整備状況と主要プロジェクト 日本が支援 関与するインフラプロジェクト アフリカの資源産業基盤の強化 人材育成に向けた取組 i -

4 1.4.1 JOGMEC による金属資源探査技術に関する取組 JOGMEC による石油 天然ガス 石炭分野での人材育成事業 JICA による人材育成事業 その他事業 環境 保安面で持続可能な資源開発に向けた取組 JOGMEC の取り組み JICA の取り組み 地域社会との共生に向けた取組 海外での日本企業による鉱山プロジェクトにおける CSR 活動 アフリカにおける日本企業による CSR 活動 日アフリカ資源投資促進イニシアティブフォローアップ状況 日アフリカ資源大臣会合 以降に実施された人材育成事業等の成果 JOGMEC ボツワナ地質リモートセンシングセンター事業 探査 環境セミナー 課題別研修 産油国技術者研修等事業 モザンビーク石炭産業人材育成事業 資源の絆 事業( 長期研修 ) アフリカ各国政府鉱業担当省庁政務レベルでのフォローアップ会合 ii -

5 図表目次 図 1 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ 図 2 Waterberg 鉄道拡張計画位置図 図 3 東アフリカ鉄道プロジェクト位置図 図 4 ベイラ回廊位置図 図 5 マプト回廊位置図 図 6 Majuba 鉄道位置図 図 7 Ngqura 港拡張プロジェクト位置図 図 8 Saldanha 港拡張及び鉄道増強プロジェクト位置図 図 9 Gecko 新深水港位置図 図 10 Matola 石炭ターミナル拡張プロジェクト位置図 図 11 Maputo 港位置図 図 12 Bagamoyo 港位置図 図 13 北東部送電網位置図 図 14 Mchuchuma 発電所位置図 (27 番 ) 図 15 Kafue 渓谷水力発電所位置図 図 16 Inga 3 水力発電所位置図 図 17 Cahora Bassa ダム発電所位置図 図 18 Mmamabula 発電所位置図 図 19 Batoka Gorge 水力発電所位置図 図 20 Mphanda Nkuwa 水力発電所位置図 図 21 Gokwe North 石炭火力発電所位置図 図 22 Benga 火力発電所位置図 図 23 レソトハイランドダム位置図 図 24 Olifants 川水資源開発プロジェクト位置図 図 25 Mokolo-Crocodile 水道設備拡張計画位置図 図 26 Shire~Zambezi 水路位置図 図 27 リチャーズベイ石炭輸送専用線拡張計画位置図 図 28 北方回廊開発会社プロジェクト位置図 図 29 南北銅回廊位置図 図 30 ウォルビスベイ回廊位置図 図 31 ナカラ回廊位置図 図 32 ムトワラ回廊位置図 図 33 中央回廊位置図 iii -

6 図 34 Lobito 港位置図 図 35 Kusile 石炭火力発電所位置図 図 36 Medupi 石炭火力発電所位置図 図 37 北西部送電網位置図 図 38 Iringa~Shinyanga 基幹送電線位置図 図 39 Moatize 火力発電所位置図 図 40 ウォーターバーグ案件位置図 図 41 ウォーターバーグ案件遠景 図 42 ディコロティ案件位置図 図 43 ディコロティ案件遠景 図 44 ロバツエ案件位置図 図 45 マサシ地域位置図 図 46 アファールティグライ案件位置図 図 53 サンクリストバル鉱山位置図 図 48 サンクリストバル鉱山遠景 図 49 サンクリストバル技術訓練センター 図 50 カセロネス鉱山位置図 図 51 カセロネス鉱山遠景 図 52 整備されたバイパス 図 53 コピアポ川水資源管理改善プログラム 図 60 安全ミーティング 図 55 ポゴ鉱山位置図 図 56 ポゴ鉱山遠景 図 63 ポゴ鉱山坑口 図 58 ワンサラ鉱山 パルカ鉱山位置図 図 59 ワンサラ鉱山 パルカ鉱山遠景 図 60 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山位置図 図 61 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山遠景 図 62 グレシック製錬所位置図 図 63 P.T. スメルティング社遠景 図 64 ハーニック フェロクロム鉱山位置図 図 65 ハーニック フェロクロム鉱山遠景 図 66 トヨタデアンゴラから最終 3 両目の新車の贈呈 図 67 対人地雷除去機整備を指導する専門家 図 68 パブリックビューイングの様子 図 69 AMREF スタッフによる HIV/ エイズの検査 iv -

7 表 1 アンゴラ共和国基礎情報... 9 表 2 ボツワナ共和国基礎情報 表 3 ボツワナの金属生産量 (2013 年 ) 表 4 コンゴ共和国基礎情報 表 5 コンゴ民主共和国基礎情報 表 6 コンゴ民の可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 7 コンゴ民の金属生産量 (2013 年 ) 表 8 コンゴ民から日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 9 ガボン共和国基礎情報 表 10 ガボンの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 11 ガボンの金属生産量 (2013 年 ) 表 12 ガボンから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 13 レソト王国基礎情報 表 14 マダガスカル共和国基礎情報 表 15 マダガスカルの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 16 マダガスカルの金属生産量 (2013 年 ) 表 17 マダガスカルから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 18 マラウイ共和国基礎情報 表 19 マラウイの金属生産量 (2013 年 ) 表 20 モザンビーク共和国基礎情報 表 21 モザンビークの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 22 モザンビークの金属生産量 (2013 年 ) 表 23 モザンビークから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 24 ナミビア共和国基礎情報 表 25 ナミビアの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 26 ナミビアの金属生産量 (2013 年 ) 表 27 ニジェール共和国基礎情報 表 28 ニジェールの金属生産量 (2013 年 ) 表 29 南アフリカ共和国基礎情報 表 30 南アフリカの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 31 南アフリカの金属生産量 (2013 年 ) 表 32 南アフリカから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 33 タンザニア連合共和国基礎情報 表 34 タンザニアの金属生産量 (2013 年 ) 表 35 タンザニアから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) v -

8 表 36 ザンビア共和国基礎情報 表 37 ザンビアの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 38 ザンビアの金属生産量 (2013 年 ) 表 39 ザンビアから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 40 ジンバブエ共和国基礎情報 表 41 ジンバブエの可採埋蔵量 (2014 年 ) 表 42 ジンバブエの金属生産量 (2013 年 ) 表 43 日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 表 44 ABE イニシアティブ 事業概要 表 45 マラウイ鉱業分野能力強化プロジェクト概要 表 46 モザンビーク鉱物資源分野における能力強化プロジェクト 表 47 個別専門家派遣案件 表 48 サンクリストバル鉱山概要 表 49 カセロネス鉱山概要 表 50 ポゴ鉱山概要 表 51 ワンサラ鉱山 パルカ鉱山概要 表 52 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山概要 表 53 グレシック製錬所概要 表 54 ハーニック フェロクロム鉱山概要 表 年度以降の資源分野における人材育成実績 (2015 年 2 月末現在 ) vi -

9 概論

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11 1 目的 アフリカ諸国は 資源開発の 未開拓のフロンティア とされ 従前から資源の安定供給確保の観点から重要なエリアである この認識の下 経済産業省資源エネルギー庁ではアフリカ資源国の閣僚を日本に招き 日アフリカ資源大臣会合 及び 国際資源ビジネスフォーラム を平成 25 年 5 月に開催した 本調査事業は 上記大臣会合にて経済産業省が表明し アフリカ諸国から賛同を得た 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ のフォローアップ状況を調査し 平成 27 年 5 月に開催する予定の 第 2 回日アフリカ資源大臣会合 第 2 回国際資源ビジネスフォーラム を適切かつ効率的な運営に資することを目的としている 2 実施期間 平成 26 年 4 月 1 日から平成 27 年 2 月 27 日 3 実施体制 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構金属資源開発本部本部長 理事金属資源開発本部技監 辻本崇史林歳彦 金属企画部部長金属企画部国際業務課課長金属企画部企画課調査役金属企画部国際業務課課長代理金属企画部国際業務課課長代理金属企画部国際業務課金属企画部国際業務課金属企画部国際業務課 大橋良輔五十嵐吉昭斎藤秀幸山本広規片山弘行小杉安由美西岡さくら井上直子 資源探査部探査第 2 課課長 宮武修一 金属資源技術部生産技術課 高橋達 ロンドン事務所所長ボツワナ地質 リモートセンシングセンター所長 森田健太郎大岡隆 - 3 -

12 調査請負先株式会社パデコ 4 調査内容 平成 25 年 5 月に開催した日アフリカ資源大臣会合に参加した 15 ヶ国 ( アンゴラ ボツワナ コンゴ民 ガボン レソト マダガスカル マラウイ モザンビーク ニジェール 南アフリカ ザンビア コンゴ共 ナミビア タンザニア ジンバブエ ) のうち 10 か国程度を訪問し 在外大使館等と協力しつつ大臣会合開催に向けて必要な情報収集等の調査を行う 調査に当たっては 以下の内容を調査する アフリカにおける資源投資促進とインフラ整備に向けた取組 アフリカの資源産業基盤の強化 人材育成に向けた取組 環境 保安面で持続可能な資源開発に向けた取組 地域社会との共生に向けた取組 5 調査結果 日アフリカ資源開発促進イニシアティブの進捗状況について調査した インフラ整備に向けた取り組みとしては ナカラ回廊プロジェクト ウォルビスベイ回廊プロジェクト ムトワラ回廊プロジェクト 南北銅回廊プロジェクト 中央回廊プロジェクトなど 南部アフリカの主要な回廊プロジェクトに対して JICA が中心となって支援している これらの支援により 特に内陸国の課題とされていたインフラ面が改善され 資源開発の促進が期待される また ナカラ回廊プロジェクトの一部については 日本の商社による直接投資もなされており 今後 天然資源開発にリンクしたインフラ整備がより一層進むものと期待される 資源投資促進に向けた取り組みとしては JOGMEC により南アフリカ 1 件 ボツワナ 2 件 ナミビア 1 件 タンザニア 1 件 マラウイ 2 件 エチオピア 1 件の計 8 件の探鉱案件が実施されている 鉱床発見に至った場合 日本企業に権益譲渡されることとなっており このような形で探鉱リスクを低減することで日本企業による鉱業投資の呼び水となることが期待されている 人材育成に向けた取り組みとしては JOGMEC JICA を主体として 金属鉱物資源分野 石油 ガス資源分野 石炭資源分野それぞれにおいて 2013 年度から 2014 年度の 2 か年で 23 か国計 620 名のアフリカの技術者に対して研修事業を実施している この中には日アフリカ資源大臣会合に参加していない国からの研修員も含まれる - 4 -

13 持続可能な資源開発に向けた取り組みでは JOGMEC により ザンビア マダガスカルで持続的開発や探鉱に関するセミナーを開催し 環境 鉱害防止分野での人材育成に努めている また 日アフリカ資源大臣会合に参加した 15 か国を対象に 南部アフリカ諸国が抱える共通の課題に対して 探査 環境の両面から 日本の経験やノウハウを共有するセミナーを開催した さらに JICA においては 日アフリカ資源開発促進イニシアティブの枠外とはなるものの アフリカ地域の鉱山環境 保安に係る情報収集や産学官一体となった人材育成事業を実施している 地域社会との共生に向けた取り組みでは 既に多数の日本企業が世界各地の資源開発プロジェクトで様々な CSR 活動を展開しており 地域社会に貢献している アフリカにおいては 資源開発プロジェクトに付随した CSR 活動は限定的であるものの その他の産業セクターでも積極的な CSR 活動が展開されている - 5 -

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15 各論

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17 1 アフリカ資源国調査 1.1 対象国鉱業概要 アンゴラ共和国 表 1 アンゴラ共和国基礎情報 人口 百万人 面積 万 km 2 首都 ルアンダ 公用語 ポルトガル語 GDP( 購買力平価 ) 1,318 億米ドル 一人当たり GDP 6,300 米ドル 日本との時差 -8 時間 鉱業概況 アンゴラは 石油 ダイヤモンド等の資源に恵まれている他 農業 漁業等の潜在能力も高い 特に石油は ナイジェリアに並ぶサブサハラ アフリカ最大の産油国であり 当面は石油に依存した経済発展が続くと見られる アンゴラの主要産業は 鉱業 ( 石油 ダイヤモンド ) 及び農業である 経済は石油の輸出に大きく依存しており 石油及び石油関連事業が GDP の約 85% を占める 2001 年から 2012 年の GDP 成長率は平均約 11% であるが 石油産業の動向に大きく左右される 東北隅の北ルンダ県等にある世界的規模のダイヤモンド鉱床群は漂砂鉱床の一部が生産されているのみであるが この他ニオブ タンタル レアアース 蛍石 バライト等の賦存が判明している また多金属鉱床 各種の工業原料鉱物の賦存も知られている 現在 非エネルギー鉱物資源の生産で主なものはダイヤモンドであり 2009 年にアンゴラは価値に換算して世界のダイヤモンドの13% を生産したとされる 行政組織 ( 主管省庁 ) 地質鉱山省 (Ministry of Geology and Mines) 大臣フランシスコ マヌエル ケイロス (Francisco Manuel de Queiroz) 政策 ( 法制度 ) 1992 年制定の鉱業法が2011 年 9 月に改正され 同国内での鉱業活動に関連する法律及び規制を一本化するとともに環境や地域コミュニティへの影響に対する対策を強化した 新鉱 - 9 -

18 業法では 採掘権付与を検討する際に プロジェクト会社の株式 10% 以上を政府が無償で取得でき それを超える分については有償で取得できる旨規定されており 国家が10% の株式を取得しない場合 採掘された鉱物資源の現物支給という形で割り当てを取得できるとしている 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば アンゴラのビジネス環境は世界 189 か国中 181 位に位置し アフリカ 53 か国 ( ソマリア除く ) 中第 47 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとアンゴラの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 78 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では8 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 93 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では9 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 一部関心を示す企業はあるものの 鉱物資源ポテンシャルはあまり高くないことから概して低調である ボツワナ共和国 表 2 ボツワナ共和国基礎情報 人口 2.2 百万人 面積 58.2 万 km 2 首都 ハボロネ 公用語 英語 ツワナ語 GDP( 購買力平価 ) 340 億米ドル 一人当たり GDP 16,400 米ドル 日本との時差 -7 時間 鉱業概況 ボツワナ鉱業の中心はダイヤモンドの生産であり 宝飾用ダイヤモンドは世界第 1 位 ( シェア 31%) 銅 ニッケル等の生産もダイヤモンドに比べて規模は小さいものの 国民経済にとって重要な役割を果たしている

19 2011 年のボツワナの GDP 成長率は 5.7% と 2010 年の 7.0% よりやや低下 2010 年の輸出収入は 51 億米ドルであり うちダイヤモンドの輸出収入が 23 億米ドルと約 4 割を占め 次に銅 ニッケルが 6.8 億米ドル (13.5%) を占めている 2012 年もダイヤモンドを始めとする鉱業セクターの成長に牽引される形で 高い GDP 成長率 (5.8%) が予測されている 初の大規模銅鉱山である Mowana 銅鉱山が 2008 年に操業を開始したが 2009 年 1 月に世界的な銅価の下落と需要の低迷及び 1,500 万米ドルの運転資金の調達が困難となり一時休止した その後 銅価の回復により 2009 年 8 月に操業を再開している また カラハリ カッパーベルト として注目を浴びている北部地域において Boseto 銅 銀プロジェクトは 2012 年 6 月より生産を開始した 表 3 ボツワナの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 ボツワナ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 銅鉱石 ( 千 t) , ニッケル鉱石 ( 千 t) , 金鉱石 (t) 2.3 2, 出典 :World Metal Statistics Yearbook 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱物 エネルギー 水資源省 (Ministry of Minerals, Energy and Water Resources) 大臣オンコカメ キツォ モカイラ (Onkokame Kitso Mokaila) 政策 ( 法制度 ) 2008 年 4 月に Khama 大統領が就任し 引き続き安定した鉱業政策が進められ 鉱山開発及び探鉱の投資促進政策を推進している 現在ボツワナでは 2016 年までの持続的な経済成長を目的とした第 10 次国家開発計画が推進中 この中には鉱業における高付加価値化や下流部門の強化なども含まれる 鉱業に関わる主な税には ロイヤルティ ( 貴石 10% 貴金属及び他の鉱物 3%) 変動的法人税率 (25%~55%) 資本控除 損失の繰越 配当の源泉課税( 配当の 15%) 輸入関税 付加価値税 ( 原則 10%) 金属加工業( 切削 研磨 製錬 ) への課税 (15%) がある なお鉱業法 (Mines and Minerals Act 1999) では ボツワナ政府がプロジェクト会社の株式を最大 15% まで購入できる規定があるが 実際に本規定が発動されるかどうかはプロジェクトによって異なる

20 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば ボツワナのビジネス環境は世界 189 か国中 74 位に位置し アフリカ 53 か国中第 7 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとボツワナの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 13 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では1 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 26 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では2 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 同国の銅 ニッケルに関心を示す本邦鉱山会社 商社はあるものの 具体的な鉱業投資は行われていない コンゴ共和国 表 4 コンゴ共和国基礎情報 人口 4.7 百万人 面積 34.2 万 km 2 首都 ブラザビル 公用語 フランス語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 4,800 米ドル 日本との時差 -8 時間 鉱業概況 コンゴ共和国の経済は 国家予算の 8 割 輸出収入の 9 割 GDP の 6 割に相当する石油セクターからの収益に大きく依存している 天然ガスも埋蔵量で高いポテンシャルを持つが インフラ不足により開発は進んでいない 鉄鉱石 ボーキサイト ダイヤモンド等のポテンシャルは高く 鉄鉱石 炭酸カリウムの探査は国際投資家が興味を示しているものの 小規模な鉱山でダイヤモンドと金を生産する他 開発は進んでいない 行政組織 ( 主管省庁 )

21 鉱山 地質省 (Ministry of Mines and Geology) 大臣ピエール オバ (Pierre Oba) 政策 ( 法制度 ) 同国では地質調査が 60 年代のものと古く かつ国土の 20% しか実施されていない 現在地質地図を改定し 外国投資家に魅力的な法制度を整備するなど鉱業分野への海外投資が期待されている 貧困 失業率は政府が石油収益から大規模な支援を行っているのも関わらず依然として高く 2010 年 1 月に拡大 HIPC( 重債務貧困国 ) イニシアティブの 完了時点 に到達したものの 引き続きガバナンスの改善や石油収入の透明性の一層の向上が求められている 2013 年 2 月 EITI( 採取性産業透明性イニシアティブ ) の遵守国に認定された 石油生産のピークが 2017 年とされている中 中期的展望として石油以外のセクターの成長と貧困削減が深く根付く構造的な脆弱性と財政再建を左右している 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば コンゴ共和国のビジネス環境は世界 189 か国中 178 位に位置し アフリカ 53 か国中第 45 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 同国に関心を示している本邦企業は見当たらない コンゴ民主共和国 表 5 コンゴ民主共和国基礎情報 人口 77.4 百万人 面積 万 km 2 首都 キンシャサ 公用語 フランス語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 400 米ドル 日本との時差 -8 時間 ( 東部は-7 時間 )

22 鉱業概況 2007 年後半まで コンゴ民主共和国 ( 以下 コンゴ民 ) の資源ポテンシャルと資源価格の高騰を背景に 中国を含む外資参入により 探鉱開発活動は活発化し 生産も大きく伸びた しかし 2007 年から始まった鉱業ライセンスの見直しにより 外資の投資意欲は減退傾向にあった その後 2010~2011 年には 多くのライセンス交渉が妥結したことから 徐々に外資の JV 参入や Katanga 州での探鉱活動の活発化などの動きも出てきている 例えば Katanga 州で 20 以上の探鉱ライセンスを保有している Anglo American は 2012 年 6 月 コンゴ民での探鉱活動を積極的に推進するため キンシャサに支店を設置するとともに Katanga 州 Lubumbashi に探鉱事務所を開設したと報道されている また Vale は 4 件の探鉱ライセンスを 2010 年に取得している Rio Tinto 等も鉄鉱石等の JV 探鉱プロジェクトに参画を始めている 表 6 コンゴ民の可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種 コンゴ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) コバルト (t) 3,400,000 7,200, 銅 ( 千 t) 20, , 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 7 コンゴ民の金属生産量 (2013 年 ) 鉱種コンゴ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 銅鉱山生産 ( 千 t) , 銅地金 ( 千 t) 錫鉱石 ( 千 t) コバルト地金 (t) 3,000 85, コバルト鉱石 (t) 56, , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 Mineral Commodity Summaries 2014( コバルト鉱石 ) 表 8 コンゴ民から日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 コンゴ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 銅 ( 塊 )(t) 25 68, 出典 : 財務省貿易統計

23 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山省 (Ministry of Mines) 大臣マルタン カブウェルル ラビロ (Martin Kabwelulu Labilo) 政策 ( 法制度 ) 鉱業ライセンスの見直し 2007 年 5 月から 政府は内戦前後の混乱期に締結された Gecamines 等国営企業と外国企業との鉱業協定 ( 契約 ) について これらの中には合法的でないもの あるいは休止状態のものも含まれているとし 協定の無効化も含めた整理のための見直しを実施 2008 年 3 月に公表された政府の委員会による見直しの結果では 61 の既存の契約の見直し ( 契約の修正 再交渉 場合によっては破棄 ) が必要と結論付けられ 政府は国内の鉱業が国益にかなうよう効率的な運営と適切なコントロールを行うとした 2008 年 ~2010 年にかけて こうした既存の鉱業ライセンス契約の見直が行われ ライセンスの一部譲渡などがなされた 鉱業法の見直し 2002 年に施行された現行の鉱業法は同国に十分な歳入をもたらしていない との考えがある 2012 年 3 月 Kabwelulu 鉱山大臣は 鉱業税の引き上げ及び鉱業プロジェクトにおける政府の最低権益比率の拡大のため 鉱業法 (mining code) を改正する意向であることを明らかにした 2012 年 7 月 同大臣は鉱業法の改正案に関して 銅やコバルト等の金属のロイヤルティ料率の 2% から 5% への引き上げ ( 同年 11 月 非鉄金属は 2% から 4% 貴金属は 2.5% から 6% 貴石は 4% から 6% にそれぞれ引き上げと修正 ) 資本利得税(capital gain tax) の導入 鉱山機械の輸入税の引き上げ そして鉱業プロジェクトにおける政府の最低権益比率の 5% から 35% への引き上げ等を検討していることを明らかにした 2014 年 3 月 Ponyo 首相は 鉱業税を引き上げ 国家歳入における鉱業税収入の割合をその時点の 14.5% から 2016 年までに 25% に増大する意向であることを明らかにした 鉱石 精鉱の輸出禁止措置 2013 年 4 月 コンゴ民政府は 鉱物資源の同国内での高付加価値化を促進することを目的として 同国からの銅精鉱及びコバルト精鉱の輸出禁止を発表した これに対して Katanga 州知事が反発し 精鉱輸出を継続するなど現場の混乱を招いた 2013 年 5 月 Kabwelulu 鉱山大臣は 鉱山会社が対応する時間を与えるため 当該輸出禁止措置の完全施行を 7 月又は 8 月とする意向を示した 2013 年 7 月 コンゴ民政府は 銅精鉱及びコバルト精鉱の輸出は既に禁止されているものの 全ての鉱山会社が禁止措置に応じるための猶

24 予期間を同年 12 月 31 日まで延期したと明らかにした その後の 2014 年 1 月には 輸出禁止措置を再度延期し 新たな発効日を 2015 年 1 月 1 日としたが 2015 年 2 月末現在では禁輸措置の実施は確認されていない 2013 年 7 月 コンゴ民政府はコバルト精鉱に係る輸出税について トン当たり 60 米ドルから 120 米ドルに引き上げる可能性を検討している模様と報道された 同月 同政府はコバルト精鉱に係る輸出税をトン当たり 60 米ドルから 100 米ドルに引き上げた 紛争鉱物関連 2010 年 9 月 大統領は 反政府武装組織や民兵による生産元が不明な 紛争鉱物 (Conflict Minerals) の密輸を阻止するために 同国北東部(Kivu 州北部及び南部 Maniema 州 ) からの金 錫 コルタン ( タンタル鉱石 ) 等の鉱物の輸送を一時停止するよう命じた また 国内で操業する全ての鉱山会社及び貿易会社が鉱物資源のサプライチェーンに関して OECD の規定に基づいたデューデリジェンス手続を実施することを法律で義務付けた 2013 年 7 月 コンゴ民は同国東部の武装勢力が錫 タングステン コルタン ( タンタル鉱石 ) 及び金の取引から利益を得ることを止めるため新たな鉱物承認プログラムを開始した と報道された 採取産業透明性イニシアティブ (EITI) 関連 2013 年 4 月 コンゴ民は 2010 年の EITI 報告書が要件を満たさなかったとして 候補国 ( Candidate Country) としての資格を停止された その後 報告書での不備に対処し 2014 年 7 月 2 日 コンゴ民は EITI 認定要件を満たしたとして 遵守国 に認定 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば コンゴ民のビジネス環境は世界 189 か国中 184 位に位置し アフリカ 53 か国中第 48 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとコンゴ民の鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 94 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では11 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 62 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では6 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 同国の鉱物資源ポテンシャル 特に銅ポテンシャルの高さから 概して本邦鉱山会社 商社の関心は高い しかし 現時点では鉱業投資活動には結びついていない

25 1.1.5 ガボン共和国 表 9 ガボン共和国基礎情報 人口 1.67 百万人 面積 23.8 万 km 2 首都 リーブルヴィル 公用語 フランス語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 19,200 米ドル 日本との時差 -8 時間 鉱業概況 ガボンの鉱物資源産業はマンガンと石油生産で占められている 2010 年 同国では世界のマンガン生産量のうち約 11% が生産され 世界のマンガン生産国第 4 位にランクされた 原油生産では同国の総輸出量の約 75% 政府歳入の60% 国内総生産の40% を占めている 輸出上位 3 品目 ( 石油 マンガン 木材 ) のみでGDPの53% 輸出収入の96% を占め 資源の国際価格の変動に影響を受けやすい経済構造となっている その他の鉱物資源では天然ガスと肥料原料となるリン カリウムの賦存が期待されており 2014 年 ガボン及びモロッコは 自国の天然資源開発強化のため 肥料産業分野での戦略的パートナーシップの構築と鉱業セクターでの人材育成及び情報共有に関する協力に向けた2 件の協定を締結した 表 10 ガボンの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種 ガボン (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) マンガン ( 千 t) 24, , 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 11 ガボンの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 ガボン (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) マンガン鉱石 ( 千 t) 3, , 出典 :World Metal Statistics Yearbook

26 表 12 ガボンから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 ガボン (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) マンガン鉱石 (t) 107,629 1,014, 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山 産業 観光省 (Ministry of Mines, Industry and Tourism) 大臣クリストフ アカガ ンバ (Christophe Akagha Mba) 政策 ( 法制度 ) 石油生産は1997 年の日産 37 万バレルをピークに減少傾向 (2010 年は日産 24.5 万バレル ) で新たな油田の発見がなければ現象傾向が続くとされており 外国直接投資を誘致しつつ 産業の多角化等 the Emerging Gabon Strategic Plan(PSGE) と称した中期成長戦略により 2025 年までに新興国入りを目指している 2013 年 9 月 Ondimba 大統領は仏 Eramet 社の現地子会社 Comilog 社がシリコマンガンの製錬プラントを国内に建設し操業する予定について取り上げ 経済の石油依存からの脱却と国内産業育成に向け 今後全ての未加工鉱石の輸出禁止を表明した 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば ガボンのビジネス環境は世界 189 か国中 144 位に位置し アフリカ 53 か国中第 21 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 同国の鉄 マンガンに関心を示している本邦企業もあるが 鉱業投資活動は行われていない レソト王国 表 13 レソト王国基礎情報 人口 2.05 百万人 面積 3.0 万 km 2 首都 マセル

27 公用語 英語 セソト語 GDP( 購買力平価 ) 43 億米ドル 一人当たり GDP 2,200 米ドル 日本との時差 -7 時間 鉱業概況 レソトは南ア ボツワナ ナミビア スワジランドと共に南部アフリカ関税同盟 (SACU) を形成している これらの国々は レソトの貿易主要相手国であり (2004 年の総輸入先の約 73% が SACU) また SACU からの交付金収入はレソト財政収入の約 50% を占めている 同国の主産業は製造業 ( 繊維産業 ) 農業( メイズ 小麦 サトウモロコシ ) 建設業 南ア鉱山への出稼ぎ労働者の収入がレソト経済の重要な収入源となっているが 近年は減少傾向にある 鉱業は僅かながらダイヤモンドが産出し 現在 2 つの鉱山が操業中 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱業省 (Ministry of Mining) 大臣タリ ハス (Tlali Khasu) 政策 ( 法制度 ) 現在 国連の関連機関によって鉱業法が整備されており 鉱業権では Exploration License Prospecting License Mining License の 3 つのライセンスがあり Prospecting License は原則 2 年で延長は 1 年のみとなっている ダイヤモンド鉱山における政府権益は 25~30% で レソト政府の天然資源への関与の度合いについて 現在 国連の協力の下 法整備中 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば レソトのビジネス環境は世界 189 か国中 128 位に位置し アフリカ 53 か国中第 15 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとレソトの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 70 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では6 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 107 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされて

28 いる 12 か国の中では 12 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 現時点では 本邦企業の関心は高くない マダガスカル共和国 表 14 マダガスカル共和国基礎情報 人口 23.2 百万人 面積 58.7 万 km 2 首都 アンタナナリボ 公用語 マダガスカル語 フランス語 GDP( 購買力平価 ) 220 億米ドル 一人当たり GDP 1,000 米ドル 日本との時差 -6 時間 鉱業概況 マダガスカルにおける鉱業の現状は 高い資源ポテンシャルを持っていると言われているにもかかわらず十分な開発が行われてこなかった マダガスカルは資源開発を経済成長の推進力とするため 2002 年に世界銀行の監修下で大規模鉱山投資法を制定し 外資による資源開発を展開するための体制を整備 これにより 2005 年 2 月には加 Dynatec 社 ( 後に Sherritt International 社により吸収合併 ) による Ambatovy ニッケル コバルトプロジェクトが立ち上がり 同年 8 月には住友商事が参画し 開発が着手 また 2008 年 12 月末には QMM(QIT Madagascar Minerals 社 )( 出資比率 Rio Tinto 80% マダガスカル政府 20%) がチタンの原料となるイルメナイト精鉱の生産を開始 現在 主に生産されているのはクロム鉱石 イルメナイト精鉱であるが ポテンシャルが確認されている鉱物資源としては金 ニッケル コバルト 銅 鉛 亜鉛 白金族 ボーキサイト エネルギー資源として ウラン 石炭 石油などがあるが インフラ未整備等の理由で開発されるまでに至っていない 2007 年 11 月に鉱山建設を開始した Ambatovy プロジェクトは 2011 年第 3 四半期に建設が完了し生産開始する予定であったが 稼働開始は 2012 年にずれ込んだ 表 15 マダガスカルの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種マタ カ スカル (A) 世界 (B) (A)/(B)(%)

29 ニッケル ( 千 t) 1,600 81, イルメナイト ( 千 t) 40, , 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 16 マダガスカルの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 マタ カ スカル (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) ニッケル鉱石 ( 千 t) , ニッケル地金 ( 千 t) , コバルト地金 ( 千 t) クロム鉱石 ( 千 t) , チタン鉱石 ( 千 t) , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 表 17 マダガスカルから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 マタ カ スカル (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) ニッケル地金 (t) 6, , % 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山 石油担当大統領府付 (Ministry to the Presidency of Mines and Petroleum) 大臣ララハリサイナ ジョエリ ヴァレリエン (Joéli Valérien Lalaharisaina) 政策 ( 法制度 ) 2009 年 9 月 マダガスカル政府はいくつかの鉱業契約について見直しの必要性があることを示唆したが 2010 年 1 月には撤回し 鉱業契約の見直しは行わないことを発表 これは コンゴ民で同様に鉱業契約の見直しが行われた結果 外国投資が縮小したことに影響されたものであるとメディアは分析している 2010 年 2 月には 大規模な鉱業プロジェクトについては政府による参画を検討していることを発表したが その後の具体的な検討については報じられていない 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば マダガスカルのビジネス環境は世界

30 189 か国中 163 位に位置し アフリカ 53 か国中第 35 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとマダガスカルの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 83 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では9 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 55 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では4 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 住友商事は Ambatovy ニッケル鉱山に 27.5% 権益で参画し 生産するニッケル地金のうち半分に相当する 3 万 t/ 年の引取権を 15 年間有している 同鉱山は 2012 年 9 月に初生産 2014 年 1 月に商業生産を開始した マラウイ共和国 表 18 マラウイ共和国基礎情報 人口 17.4 百万人 面積 11.8 万 km 2 首都 リロングウェ 公用語 チェワ語 英語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 900 米ドル 日本との時差 -7 時間 鉱業概況 マラウイは 2000 年代前半まで農業主体の経済であったが 2004 年に就任したムタリカ前大統領は マラウイ成長開発戦略 (Malawi Growth and Development Strategy, MGDS) を策定し 新たな外貨獲得源として 鉱業セクター 観光セクター 製造業セクターを掲げた 鉱業セクターはそれまで GDP の 1% 程度に過ぎず これを 2011 年までに 10% にまで引き上げることを目標とした 本目標は Kayelekera ウラン鉱山の生産開始により 2012 年に達成されたことから 政府は 2013 年 3 月に策定した鉱山 鉱物資源国家政策 (Mines and Minerals Policy of Malawi) において 今後 10 年間で 20% にまで引き上げる方針を示している

31 表 19 マラウイの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 マラウイ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) ウラン鉱石 (t) 1,132 59, 出典 :World Metal Statistics Yearbook 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱業省 (Ministry of Mining) 大臣アトゥペレ ムルジ (Atupele Muluzi) 政策 ( 法制度 ) 1981 年に制定された現在の鉱山 鉱物資源法 (Mines and Minerals Act 1981) では各種ライセンスについて規定しているものの ライセンス取得の際の手続きや規制等細部の記載が十分でなく 案件ごとに対処されていたことから 外国投資家が鉱業分野への投資を躊躇する一因となっている 世界銀行は マラウイの持続的経済成長に向け 2011 年 3 月に鉱業セクターにおけるガバナンス 効率性 透明性向上に向けた 2,500 万米ドルの支援プログラムの供与を決定した この支援プログラムでは 許認可手続きの適正化の他 ロイヤルティや税の徴収体制強化により 適切な再配分ができるようキャパシティビルディングを行うことを目的としている このレビューでは Kayelekera ウラン鉱山等の大型開発案件に係る許認可手続きを適正に行うため 2009 年までに新鉱業法の制定 2012 年までに新鉱業法の実際的運用と鉱業行政能力の向上を完了させる予定であったが 現在は 2015 年の制定を目指している 2013 年 3 月 Mines & Minerals Policy を策定し 農業に代わる重要産業として鉱業推進を改めて確認した マラウイでは鉱山開発を行う場合 政府と開発合意書 (Development Agreement) を締結することとなっており Kanyika ニオブ プロジェクトでは現在 開発合意書について引き続き政府と交渉を行っているところであるが 政府の持ち分に関し Kayelekera ウラン鉱山の際の 15% では低すぎるとの批判が国内で上がっているため 30% とする案で話し合われている 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば マラウイのビジネス環境は世界 189 か国中 164 位に位置し アフリカ 53 か国中第 36 位となっている

32 日本企業の関心 鉱業投資活動 現時点では 本邦企業の関心は高くない モザンビーク共和国 表 20 モザンビーク共和国基礎情報 人口 24.7 百万人 面積 79.9 万 km 2 首都 マプト 公用語 ポルトガル語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 1,200 米ドル 日本との時差 -7 時間 鉱業概況 主な鉱業生産物は アルミニウム イルメナイト ルチル タンタル ジルコン モザンビークは南アフリカに次いでアフリカ第 2 位のアルミ生産国であり 豪州からのアルミナを原料として Mozal アルミ製錬所において生産を行っている 2011 年は 総輸出のうち 48.9% をアルミニウム イルメナイト ルチル ジルコンで 6.3% を占める また 2007 年に生産を開始した Moma チタン鉱山は 順調に生産量を伸ばしており 同鉱山を運営するアイルランド Kenmare Resources 社は 180 百万 (296 百万米ドル ) を投資し 今後のチタン需要の増加に対応するため 2010 年 5 月に同鉱山の拡張を行うことを発表し 現在 拡張工事中である 表 21 モザンビークの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種 モサ ンヒ ーク (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) イルメナイト ( 千 t) 14, , ジルコニウム ( 千 t) 1,100 78, 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 22 モザンビークの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 モサ ンヒ ーク (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) タンタル チタン鉱 ( 千 t) ,

33 アルミニウム地金 ( 千 t) , ボーキサイト ( 千 t) , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 表 23 モザンビークから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 モサ ンヒ ーク (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) チタン鉱 (t) 25, , 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱物資源 エネルギー省 (Ministry of Mineral Resources and Energy) 大臣ペドロ コンセイサォン コウト (Pedro Conceição Couto) 政策 ( 法制度 ) 鉱業法の改正法案が 2014 年 8 月に可決 改正の内容としては ローカルコンテンツの活用 鉱産物の国内加工を求める高付加価値化 鉱産物の販売や権益移転に係る政府関与を高める条項が新たに追加された 国営鉱山会社としては 2009 年に MNEC(Mozambique Mining Exploration Company) が設立され 将来的に政府による権益保有の受け皿機関となることが目されている 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば モザンビークのビジネス環境は世界 189 か国中 127 位に位置し アフリカ 53 か国中第 14 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとモザンビークの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 85 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では10 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 79 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では8 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 三菱商事は モザンビーク政府 BHP Billiton 及び南ア開発公社との共同出資により アルミニウム製錬会社 Mozal を 1998 年に設立し 豪州からのアルミナを原料として年間

34 万 t のアルミニウム地金を生産している 新日鐵住金と日鉄住金物産は Tete 州での Revuboe 石炭開発プロジェクトにそれぞれ 23.3% 10% の権益を保有している 2013 年 4 月に採掘権を取得し 2016 年出炭開始を予定している 三井物産は 2014 年 12 月 Moatize 炭鉱の権益 14.25% を Vale から 540 億円で取得 同国を横断する貨物鉄道と港湾インフラの権益の 35% も 376 億円で取得 ナミビア共和国 表 24 ナミビア共和国基礎情報 人口 2.20 百万人 面積 82.4 万 km 2 首都 ウィントフック 公用語 英語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 8,200 米ドル 日本との時差 -7 時間 鉱業概況 ナミビアの主要産業は 鉱業 漁業 農業 観光であり 中でも鉱業は輸出額の 5 割以上を生み出す主力産業 特にダイヤモンド分野では 世界最大手 De Beers 社と共同で政府が会社 (NAMDEB) を設立し 生産 加工等の高付加価値化を推進している また ウラン 亜鉛 銅 蛍石 金 銀等も主な生産物となっている 近年は特にウラン生産が注目 同国のウラン探鉱は 1950 年代後半に始まり 1960 年代後半からは大規模な探鉱が始まった その結果 国内に多くのウラン鉱床 鉱徴地の分布が判明し 世界有数のウラン資源国である 世界原子力協会によれば 既知ウラン資源量は 26.1 万 t( 世界全体の 5%) 世界第 8 位となっている 同国のウラン資源は 低品位ながら規模が大きいという特徴を有している 2013 年のウラン生産量 ( 見込み ) は 4,820t で カザフスタン カナダ 豪州 ニジェールに次いで世界第 5 位である 現在生産中の鉱山は Rossing 鉱山 (1976 年生産開始 ) 及び Langer Heinrich 鉱山 (2007 年生産開始 ) の 2 鉱山であるが 近い将来 Trekkopje 鉱山や Valencia 鉱山 また今後開発が進めば Husab 鉱山も生産を開始する予定で 今後 同国のウラン生産は大幅な増加が見込まれる

35 表 25 ナミビアの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種 ナミビア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) セシウム (t) 30, , ルビジウム (t) 50,000 80, 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 26 ナミビアの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 ナミビア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 銅鉱石 ( 千 t) , 銅地金 ( 千 t) , ウラン鉱石 (t) 4,138 59, マンガン鉱石 ( 千 t) , 亜鉛鉱石 ( 千 t) , 亜鉛地金 ( 千 t) , 鉛鉱石 ( 千 t) , 銀鉱石 (t) , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山エネルギー省 (Ministry of Mines and Energy) 大臣イサック カタリ (Isak Katali) 政策 ( 法制度 ) 国営鉱山会社の設立 2008 年 7 月 ナミビア国営鉱山会社 Epangelo Mining 社が 100% 政府出資 (150 万 N$; 約 1.8 億円 ) で登記され 2009 年 12 月 3 日に正式に設立 既に ウランの大型案件である Husab 鉱床 ( 豪 Extract 社 ) や Etango 鉱床 ( 豪 Bannerman 社 ) の権益 ( それぞれ 10% 5%) を取得している 新規ライセンス付与を国営公社に限定 2011 年 4 月 ウラン 金 銅 ダイヤモンド及びレアアース等を含む政府は戦略的鉱物の探鉱及び採掘ライセンスを国営公社 (Epangelo Mining 社 ) のみに付与するとの閣議決定を行った 一方で 既得ライセンスとの関係について Katali 鉱山エネルギー大臣は 既得のライセンスには適用されないことを明確にしている

36 鉱業憲章の導入の動き 2009 年 4 月 政府は 排他的探鉱ライセンス (Exclusive Prospecting License) の新規申請や更新の際には 現地株主所有権の導入や現地貧困対策への取組みを求めることを発表した そして 2010 年 10 月 英 Anglo American から英 Vedanta Resources 社への Skorpion 亜鉛鉱山の権益売却の承認に際して 政府競争政策委員会が 地方投資家への株式売却の勧告等を実施した こうした中で 2010 年 政府は 鉱物資産の黒人所有の拡大に向けて鉱業憲章 ( 骨子 ) を発表し パブリックコメントに付した 超過利潤税等の導入の動き 2011 年 8 月 政府は 鉱石の付加価値化を促すため 最大 2% の鉱石輸出関税及び超過利潤税の導入を可能にする税制改正案を承認した ただし 鉱石輸出関税についてはナミビア鉱業会議所からの反対を受けている ウラン政策ウラン政策については 原子力エネルギー政策がまだ具体的ではないことから 2007 年以降は新規のウラン探鉱ライセンス交付を猶予するモラトリアム政策を実施している 2009 年 2 月に原子力エネルギー 放射能保護法に基づき設立されたナミビア原子力委員会は 現行制度は放射能 放射性物質及び核物質の規制を行うことはできるが 発電施設の規制には十分ではない としている そして 鉱山エネルギー省による原子力発電政策や核燃サイクル政策の進展の中で 同国の原子力エネルギー政策や原子力エネルギー 放射能保護法は改訂されるべきとしている 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば ナミビアのビジネス環境は世界 189 か国中 88 位に位置し アフリカ 53 か国中第 9 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとナミビアの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 20 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では2 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 25 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では1 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 ナミビアに鉱業投資している本邦企業は 現時点では存在しないが 同国のウラン資源

37 やベースメタル資源に関心を示しているところもある ニジェール共和国 表 27 ニジェール共和国基礎情報 人口 17.5 百万人 面積 万 km 2 首都 ニアメ 公用語 フランス語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 800 米ドル 日本との時差 -8 時間 鉱業概況 ニジェールは カザフスタン カナダ 豪州に次ぐ世界第 4 位のウラン生産国で 2013 年同国生産量は 4,528t(U) と世界生産の 7.6% を占める ウランの他には 石炭 セメント 金 石灰石 錫などが少量生産される 同国の経済は主に農業とウラン精鉱の輸出に依存している 同国では 1950 年代から 1960 年代にかけてフランス地質調査所 (BRGM) 及びフランス原子力 代替エネルギー庁 (CEA) 等による探鉱活動が行われ 同国初となる Arlette Arlit ウラン鉱山の商業生産は 1971 年に開始された もう一つの主要鉱山である Akouta ウラン鉱山は 1974 年に操業を開始している これら 2 鉱山は仏 AREVA がマジョリティ権益を保有して操業を行っており 同国ウラン生産の 9 割以上を供給している なお 2011 年から Azemik 鉱山が商業生産を開始しており 2015 年までに年産 2,500t(U) 2020 年にはこれを倍増する計画で 現在の主要 2 鉱山を上回る生産量が期待されている このほか Arlit ウラン鉱山の南部 80km に位置する現在鉱山建設中の Imouraren ウラン開発プロジェクトは将来的には年産 5,000t(U) を生産する世界第 2 位の大規模ウラン鉱床とされ 同国のウラン生産量は今後飛躍的に増加していくと見られる 表 28 ニジェールの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 ニジェール (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) ウラン (t) 4,257 59, 出典 :World Metal Statistics Yearbook

38 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山 産業開発省 (Ministry of Mines and Industrial Development) 大臣オマール ハミドゥ チアナ (Oumar Hamidou Tchana) 政策 ( 法制度 ) AREVA が操業する Arlit ウラン鉱山及び Akouta ウラン鉱山の鉱業契約が 2013 年 12 月に期限を迎え ロイヤルティ率の引き上げを巡って両者間の交渉は 2 年以上にもわたって長期化していたが 2014 年 5 月に 新たな鉱業契約期間を 5 年間とし ロイヤルティを従来の 5.5% から 12% に引き上げることで合意に達した また Arlit ウラン鉱山及び Akouta ウラン鉱山に関して 2013 年 9 月 政府は鉱山からの利益の享受が不十分として操業実態の把握とコストの適正性について監査を行うことを Tchana 鉱山大臣が明らかにした なお 資金の透明性をチェックする NGO 団体 (Publish What You Pay) も AREVA のニジェールでのオペレーションについては情報開示が不十分であるとこれまで指摘していた 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば ニジェールのビジネス環境は世界 189 か国中 168 位に位置し アフリカ 53 か国中第 39 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとニジェールの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 75 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では7 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 104 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では11 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 海外ウラン資源開発株式会社が Akouta ウラン鉱山の権益 25% を保有している 同社は 1970 年に設立され 東京電力株式会社 DOWA ホールディングス株式会社 関西電力株式会社 中部電力株式会社 三菱マテリアル株式会社が主要株主となっている 株式会社東芝は 加 GoviEx Uranium 社との間でウラン精鉱引取に関する契約を 2012 年 4 月に締結し 同社が発行する転換社債 3,000 万米ドルを引き受け 東芝連結子会社が保有する 20 万 lb ウランを貸し付けることにより 同社が保有する Madaouela ウラン鉱山のフル生産が開始される 2020 年から 14 年間にわたり 230t/ 年 (U) を優先的に引き取る権利を有

39 している ウラン以外の鉱物資源について関心を示す本邦企業は見当たらない 南アフリカ共和国 表 29 南アフリカ共和国基礎情報 人口 48.4 百万人 面積 万 km 2 首都プレトリア ( 行政 ) ケープタウン ( 立法 ) ブルームフォンテーン ( 司法 ) 公用語アフリカーンス語 英語 バントゥー諸語等 GDP( 購買力平価 ) 5,957 億米ドル一人当たり GDP 10,500 米ドル日本との時差 -7 時間 鉱業概況 南アは 多くの鉱物資源を有し 特に 白金 クロムについては世界第 1 位の生産量を誇り またマンガン チタンについても第 2 位の主要生産国である この他 ニッケル 石炭 鉄鉱石 ウラン 金 アンチモン等を生産しており 鉱業セクターは輸出総額の 6 割を占める主要産業となっている 2014 年 1 月には 白金生産大手 3 社の Anglo American Platinum(Amplats) Impala Platinum(Implats) 及び Lonmin の白金鉱山において 鉱山労働者建設組合連合 (Association of Mineworkers and Construction Union, AMCU) による賃上げストライキが発生した 2014 年 6 月の終結まで過去最長の 5 ヶ月を要した AMCU は最低月額基本給を 12,500 ランドとするよう求めていたが 生産者側は月額基本給が 12,500 ランド未満の労働者に関しては 今後 3 年間にわたって月額約 1,000 ランド (100 米ドル相当 ) の賃金増額に同意した また 月額基本給が 12,500 ランド以上の労働者に関しては 今後 3 年間にわたって毎年約 8% の賃金増額に同意した 今回のストライキによる生産者側の損失額は約 20 億米ドルに上り Amplats は経営立て直しに向け 主力の Rustenburg 白金鉱山等の売却を 2014 年 7 月に発表した 表 30 南アフリカの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種南ア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%)

40 白金族金属 (t) 63,000 66, マンガン ( 千 t) 150, , クロム ( 千 t) 200, ,620* 41.3 ジルコニウム ( 千 t) 14,000 78, ルチル ( 千 t) 8,300 47, 金 (t) 6,000 55, バナジウム ( 千 t) 3,500 15, イルメナイト ( 千 t) 63, , コバルト (t) 32,000 7,200, アンチモン (t) 27,000 1,800, ニッケル ( 千 t) 3,700 81, 鉛 ( 千 t) , 鉄鉱石 ( 百万 t) , ウラン (tu)(2011) (*) 338,100 5,902, 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 ( クロム埋蔵量はデータのある上位 4 ヶ国 ( カザフ 南ア 印 米 ) 合計 484,620 千 t に占める割合 ) (*)URANIUM Resources, Production and Demand 2013, OECD/NEA-IAEA <USD130/kgU 表 31 南アフリカの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種南ア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) プラチナ鉱石 (t) クロム鉱石 ( 千 t) 13, , マンガン鉱石 ( 千 t) 8, , チタン鉱石 ( 千 t) , 金鉱石 (t) , アンチモン鉱石 (t) 2, , ニッケル鉱石 ( 千 t) , ニッケル地金 ( 千 t) , アルミニウム地金 ( 千 t) , 鉛鉱石 ( 千 t) , ウラン鉱石 (tu)( 2010)(*) , コバルト地金 (t) 1,294 85, 銀鉱石 (t) , 銅鉱石 ( 千 t) , 亜鉛鉱石 ( 千 t) , 鉛地金 ( 千 t) , 銅地金 ( 千 t) , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 (*)URANIUM Resources, Production and Demand 2013, OECD/NEA-IAEA

41 表 32 南アフリカから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 南ア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) フェロクロム ( 千 t) % フェロバナジウム (t) 2, , % マンガン鉱石 ( 千 t) , % プラチナ (kg) 27, , % クロム鉱石 ( 千 t) % ジルコニウム鉱石 ( 千 t) % 五酸化バナジウム (t) , % 鉄鉱石 ( 千 t) 6, , % フェロマンガン ( 千 t) % ニッケル地金 ( 千 t) % アルミニウム地金 ( 千 t) , % 二酸化ジルコニウム (t) , % クロム地金 (t) , % 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱物資源省 (Department of Mineral Resources) 大臣ヌゴアコ ラマトロディ (Ngoako Ramatlhodi) 政策 ( 法制度 ) 鉱業憲章で高付加価値化の方向性が示され 詳細を規定する高付加価値化戦略が 2011 年 6 月に内閣承認 金 PGM ニッケル 鉄鉱石 クロム等について高付加価値化が必要な対象鉱物として位置付けられた 炭素税導入に係る法案が 2010 年 10 月に提出されて以降 実施が見送られている Gordhan 財務大臣は 2015 年には実施すると発表していたが 更に遅れて 2016 年となる見通しとなっている Davies 貿易産業大臣は 高付加価値化政策の一環として 白金を使用する宝飾品 触媒コンバータ 燃料電池等の産業育成を目的にルステンバーグ地域に経済特区 (Special Economic Zone; SEZ) を設置すると 2014 年 9 月に発表した 与党のアフリカ民族会議 (ANC) による鉱山国有化に係る内部検討報告書によると 鉱山国有化は憲法違反とした上で 政府による鉱業への関与増大に向けた方策としてロイヤルティ税率や鉱業税率の引き上げを提唱している

42 BEE 政策 1 に関しては 鉱業憲章において鉱業セクターの黒人の資本参加比率を 2009 年までに 15% 2014 年までに 26% にすることが義務付けられている 鉱物 石油資源開発法 (MPRDA) は南アの鉱業活動を統括する基本法であり 2002 年に制定され その後 2008 年に一部改正されている 2012 年 12 月 MPRDA の改正法案が内閣で承認され 2014 年 3 月には国会を通過したが Ramatlhodi 鉱物資源大臣は 2014 年 6 月以降 同法案が鉱業投資を妨げるとして検討が必要だとし また石油 ガスと鉱物資源を切り離すべきだとして Zuma 大統領に対し署名しないよう進言し 2015 年 1 月 同法案は国会に差し戻された 南ア政府は同国鉱業の安定性を回復させるため 2013 年 5 月 アクションプログラムを立ち上げ 当時の Motlanthe 副大統領 Gordhan 財務大臣 Oliphant 労働大臣そして Shabangu 鉱物資源大臣が同プログラムの任務遂行にあたることを発表した 本アクションプログラムの下 2013 年 7 月 Motlanthe 副大統領の主導により鉱業の持続的成長に向けた枠組み協定の草案が策定されたが AMCU は署名を拒否したため AMCU 以外の関係者 ( 鉱業業界の労使及び関係省庁 ) によって枠組み協定は署名された 本枠組み協定では 不法ストライキを認めず 法律に則った労使交渉を行うことを義務づけ 労使関係改善に向けたロードマップも含まれている Motlanthe 副大統領は本枠組み協定の実効性を担保するため AMCU による署名の可能性を引き続き追求したい考えを示した 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば 南アフリカのビジネス環境は世界 189 か国中 43 位に位置し アフリカ 53 か国中第 2 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによると南アフリカの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 66 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では5 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 64 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では7 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 日本電工株式会社 ( 現新日本電工株式会社 ) はカラハリ地区の Kudumane マンガン鉱山の権益 12.25% を 2013 年 6 月に取得 1 Black Economic Empowerment 政策 HDSA(Historically Disadvantaged South Africa アパルトヘイト体制により歴史的に不利益を被った南アフリカ人 ) の企業活動参画の促進及び優先的雇用を通して所得の再配分を目指す政策 新規の探鉱 採掘権は 鉱業憲章 (Mining Charter) が定める南アフリカ鉱業界への HDSA の参入促進のための目標の確約を表明した申請企業に付与される

43 伊藤忠商事株式会社 日揮株式会社 JOGMEC は Platreef 白金族金属 ニッケルプロジェクトの合計 10% の権益を保有 三菱商事株式会社は 2002 年 南アフリカのフェロクロム生産企業ハーニック フェロクロム社の株式の過半数を取得し 日本企業として初めて南ア資源会社の経営権を取得し資源開発および製錬事業を展開している 住友商事株式会社は 南アフリカで鉄鉱石 マンガン鉱石を生産している Assmang 社に Oresteel Investments(Proprietary)Limited を通じて出資している 本邦企業の多くが南アフリカの白金族鉱山に関心を示している タンザニア連合共和国 表 33 タンザニア連合共和国基礎情報 人口 49.6 百万人 面積 94.7 万 km 2 首都 ドドマ ( ダルエスサラーム ) 公用語 スワヒリ語 英語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 1,700 米ドル 日本との時差 -6 時間 鉱業概況 タンザニアで生産される鉱物資源としては 金 銅 ダイヤモンドのほか 世界で唯一 貴石の一種であるタンザナイトが生産されている 特に タンザニアの金の産出量は 2012 年で 42.4t となり アフリカでは第 4 位の生産量である 金以外にも 外資によるウランやニッケルの他 レアアースの探鉱も行われている 具体的には ウランに関しては ロシア ARMZ Uranium Holding 社が Mkuju River プロジェクトにおける採掘権を 2013 年 4 月に取得し 現在開発中である 他のウラン案件としては 豪 Uranex NL 社の Manyoni プロジェクト及び Mkuju プロジェクトは資源量評価段階にある レアアースに関しては 豪 Peak Resources 社の Ngualla プロジェクト及び加 Montero Mining and Exploration 社の Wigu Hill プロジェクトが鉱量評価段階にある Ngualla プロジェクトに関しては 2013 年 12 月に共同開発に係る覚書が中国企業と締結され 2016 年の生産開始を予定している ニッケルに関しては 英 African Eagle Resources 社の Dutwa プロジェクトが企業化調査段階にあるが 資金調達が難航している

44 表 34 タンザニアの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 タンザニア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 金 (t) , 銅鉱石 ( 千 t) , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 表 35 タンザニアから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 タンザニア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 銅鉱石 ( 千 t) , 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) エネルギー 鉱物省 (Ministry of Energy and Minerals) 大臣ジョージ シンバチャウェネ (George Simbachawene) 政策 ( 法制度 ) 2011 年 6 月 2011/12~2015/16 年までの 5 か年開発計画が国会で承認され 同計画には鉱山会社に対する超過利潤税 (super-profit tax) の制定が含まれている エネルギー 鉱物大臣は同月 超過利潤税は 経済状況によって正当化される場合にのみ検討され 導入される場合でも既存プロジェクトには自動的に適用されることはなく 個別に交渉を行うとコメントしているが 2013 年には特に大きな動きは確認されていない 2012 年 7 月 同国のエネルギー 鉱物大臣が 同国で 5 年間以上操業を行っている鉱山会社に対し 30% の法人税の支払いを開始するように要請した また 2013 年 4 月にはインド政府と鉱物資源分野における協力に関して合意した 2013 年 10 月 投機目的で保有され探鉱活動が行われていない約 100 件の探鉱ライセンスを無効化すると Msele エネルギー鉱物副大臣が発表した 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば タンザニアのビジネス環境は世界 189 か国中 131 位に位置し アフリカ 53 か国中第 16 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとタンザニアの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 50 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では3 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味し

45 た鉱業投資魅力指数では 122 か国中 56 位 本報告書調査対象国 15 か国のうちランキングされ ている 12 か国の中では 5 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 金属資源ポテンシャルがあまり高くないことから 本邦企業の関心は概して低調である ザンビア共和国 表 36 ザンビア共和国基礎情報 人口 14.6 百万人 面積 75.3 万 km 2 首都 ルサカ 公用語 英語 GDP( 購買力平価 ) 億米ドル 一人当たり GDP 1,800 米ドル 日本との時差 -7 時間 鉱業概況 ザンビアは 1964 年の独立後 歳入拡大を図る目的から 1970 年代前半より銅産業を始めとする主要産業の国営化を推し進め 1982 年に ZCCM( ザンビア国営鉱山公社 ) を設立し銅産業を完全国有化 しかしながら 国有化による放漫経営と 70 年代後半からの銅価低迷により 銅の生産量はその後下降傾向を辿り 90 年代後半には 200 千 t 近くまで低下した 1992 年に設立された民営化庁は世界銀行のアドバイスを受けながら銅産業の民営化に取り組み 2000 年に ZCCM は持ち株会社 (ZCCM-Investment Holdings) に改組され 銅産業は民間資本主導で再構築 民間資本導入により銅生産量は 2000 年以降拡大した ザンビア政府は ZCCM を通じた国有化を失敗の教訓とし 国有化はないと公式に明言 しかしながら Sata 前大統領は雇用創出や格差是正 歳入増大を公約として 2011 年に政権交代を果たしており 鉱業に対する政府の関与拡大の動きが見られる ザンビア政府は 2011 年 2 月に策定した 第 6 次国家計画 (SNDP) において 2030 年までに中進国入りを目指すとしており 銅やコバルトなどの生産を軸とした産業育成 高付加価値化が急務とされている ザンビアの 2013 年銅生産量は 864 千 t であり アフリカでは第 1 位 世界全体では第 6 位の産銅国 政府の計画では 2016 年で 1,500 千 t 2020 年には 2,000 千 t にまで生産を拡大させる予定であるが ZESCO( ザンビア国営電力公社 ) が電力料金の 29% 引き上げを発

46 表 (2014 年 4 月 ) するなど課題も多い 表 37 ザンビアの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種 埋蔵量 (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) コバルト (t) 270,000 7,200, 銅 ( 千 t) 20, , 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 38 ザンビアの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 ザンビア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) コバルト地金 (t) 5,000 85, 銅鉱石 ( 千 t) , 銅地金 ( 千 t) , セレン地金 (t) 10 2, 金鉱石 (t) 5.2 2, 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 表 39 ザンビアから日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 ザンビア (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) コバルト地金 (t) 924 9, 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山 エネルギー 水開発省 (Ministry of Mines, Energy & Water Development) 大臣クリストファー ヤルマ (Christopher Yaluma) 政策 ( 法制度 ) 最近の動きとしては 徴税の徹底化を図るため 輸出収入の国内口座入金義務を全輸出企業に課す法律を 2013 年 5 月より施行 さらに 鉱山経営への国民の参画を促進させる観点から 政府は鉱山会社に対しルサカ証券取引所への上場義務を検討しているとの情報もある 2015 年 2 月末時点では 新鉱業法が間もなく国会に提出される予定となっている 新鉱業法には 鉱山プロジェクトに対するザンビア人の関与の強化が盛り込まれている 2015 年 1 月からロイヤルティの引き上げが実施された 以前は 6% のロイヤルティが坑

47 内掘り鉱山については 6% に引き上げられ 露天掘り鉱山については 20% に大幅に引き上げられた また これまでザンビア政府は鉱山会社に対し付加価値税の還付請求時に輸出相手国からの輸入許可証の提出を義務付けていたが この提出義務を 2014 年 9 月 8 日から解除すると公表した これにより 同国で銅鉱山操業を行う First Quantum Minerals 社や Glencore Barrick Gold 社 Vale Vedanta Resources 社は 1 年以内に約 6 億米ドルの還付を受ける見込みとなっている Chikwanda 財務大臣は 2014 年 8 月 輸入相手国からの許可証を取得するのは非常に困難であり付加価値税還付を妨げているとして当該規則を緩和すると発言し 今回発表はその具体的措置である 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば ザンビアのビジネス環境は世界 189 か国中 111 位に位置し アフリカ 53 か国中第 11 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとザンビアの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 54 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では4 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 37 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では3 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 現時点では 本邦鉱山会社 商社による資源投資はないが 同国の銅ポテンシャルの高さから 複数の鉱山会社 商社が銅鉱山に関心を示している ジンバブエ共和国 表 40 ジンバブエ共和国基礎情報 人口 13.8 百万人 面積 39.1 万 km 2 首都 ハラレ 公用語 英語 GDP( 購買力平価 ) 75.0 億米ドル 一人当たり GDP 600 米ドル 日本との時差 -7 時間

48 概況 ジンバブエは鉱業が GDP の約 16% を占め 雇用全体のうち鉱業分野が 4.5% を占める クロム鉱石と PGM が主要な鉱物生産であり 他にも金 ダイヤモンド リチウム 石炭 ニッケル ウラン タンタル等の 40 種以上の鉱種が賦存していると言われており 今後の民主化の動きを睨みつつ 同国鉱業への投資機会は一層注目されつつある 表 41 ジンバブエの可採埋蔵量 (2014 年 ) 鉱種 ジンバブエ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) セシウム (t) 60, , ルビジウム (t) 10,000 80, リチウム (t) 23,000 13,500, 出典 :Mineral Commodity Summaries 2014 表 42 ジンバブエの金属生産量 (2013 年 ) 鉱種 ジンバブエ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) プラチナ鉱石 (t) クロム鉱石 ( 千 t) , ニッケル鉱石 ( 千 t) , ニッケル地金 ( 千 t) 1.2 2, 金鉱石 (t) , 銅地金 ( 千 t) , 銅鉱石 ( 千 t) , 出典 :World Metal Statistics Yearbook 2014 表 43 日本への主たる輸入鉱石等 (2014 年 ) 鉱種 ジンバブエ (A) 世界 (B) (A)/(B)(%) 高炭素フェロクロム (t) 1, , 出典 : 財務省貿易統計 行政組織 ( 主管省庁 ) 鉱山 鉱業開発省 (Ministry of Mines and Mining Development) 大臣ウォルター チダクワ (Walter Chidhakwa)

49 政策 ( 法制度 ) ここ数年政府は 国内で操業する白金鉱山会社 (Impala Platinum の現地法人 Zimplats 社や Anglo American 傘下の Amplats 社等 ) に対する関与を拡大している 2010 年 現地化 経済権限拡大法を改正し 外国鉱山企業株式の過半 (51%) を現地資本化する方針を発表した 2013 年 1 月に Zimplats 社の株式 51% を政府等へ 9 億 7,100 万米ドルで売却することについて担当大臣と合意したが Mugabe 大統領の許可が得られず白紙となった その後 Zimplats 社の鉱区の 50% を強制収用することを政府が発表 Zimplats 社は本措置に意義を申し立て 両者の意見は対立している 政府は Zimplats 社ほか国内の白金鉱山会社に対し 2 年以内の国内での精錬所建設義務を課すこととした これを受けて Zimplats 社はジンバブエ国内に保有する Selous ベースメタル製錬所について 白金精錬を可能にするための改修工事を 2014 年 7 月より開始した 政府は白金の未加工鉱石輸出時に賦課される輸出税 (15%) を当初 2014 年 1 月より適用する予定であったが 2014 年 11 月の報道によれば 精錬所建設に係る時間的猶予を与えるため適用を 2017 年まで延期した 投資環境の評価 世界銀行発行の Doing Business 2015 によれば ジンバブエのビジネス環境は世界 189 か国中 171 位に位置し アフリカ 53 か国中第 42 位となっている Fraser Instituteの2014 Survey of Mining Companiesによるとジンバブエの鉱業政策指数は調査対象国 地域 122か国中 118 位にランクされ 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では12 位となっている また 鉱物資源ポテンシャルも加味した鉱業投資魅力指数では122か国中 100 位 本報告書調査対象国 15か国のうちランキングされている12か国の中では10 位となっている 日本企業の関心 鉱業投資活動 現時点では 日本企業による資源投資はないが 一部の商社が白金族鉱山に対する関心を示している 1.2 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ 平成 25 年 5 月 18 日 ( 土 ) に開催された日アフリカ資源大臣会合において 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ が採択された 採択されたイニシアティブを図 1 に示す

50 図 1 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ 1.3 インフラ整備に向けた取組 アフリカにおけるインフラ整備状況と主要プロジェクト 鉄道 道路 Waterberg 鉄道拡張計画対象国南アフリカ共和国位置 ( 図 2 参照 ) ステークホルダー Transnet Freight Rail 投資額合計 20~25 億米ドルフェーズ 1:50 億ランド ( 約 4.3 億米ドル ) フェーズ 2:320 億ランド ( 約 27.5 億米ドル ) 概要 ( 仕様 ) フェーズ 1:Waterberg~Rustenburg~Pyramid South~Ermelo の既存路線を大幅に増強 待機線を建設し 貨車 1 両当たり 20 トンから 26トンへ増量された積載重量に対応できるよう線路を 2018 年までに

51 整備 これによって同鉄道の石炭輸送能力は年間 2,300 万トンまで増加見込み フェーズ 2(New Heavy Haul Line):450km の新路線建設 既存の Thabazimbi~Waterberg 間は複線化され 貨車 1 両あたり 26 トンに向け増強される予定 2043 年頃までに年間約 8,000 万トンまで石炭輸送能力の増加を目指しているものの 2018 年までは投資計画が無い 現状 計画フェーズ 1: 実施中 (2014 年中に 1,000 万トンまで増加見込み ) フェーズ 2:F/S 実施中 (2015 年 8 月終了予定 ) 問題点 Waterberg の小規模の炭鉱計画は事業性が低いとの指摘がある Waterberg Coal Company 社の 2013 年 10 月時点の発表によると Waterberg 石炭プロジェクトにおける一般炭の JORC 準拠資源量は 38.8 億トン うち 20.7 億トンが精測資源量であった 期待度 Waterberg の資源開発は 2012 年国家インフラ計画の戦略的統合プロジェクト (SIP) に含まれている (SIP 1: Unlocking the northern mineral belt with Waterberg as the catalyst) 国営電力企業の Eskom 社は Mpumalanga の石炭火力発電所の燃料炭の供給を維持するために 本プロジェクトの調整を推進している Waterberg 地域は 貧困率と失業率が高く 資源開発によって生まれる雇用やビジネスチャンス 職業訓練の機会に関心が寄せられている また 形成されるコミュニティが不動産や経済成長に結びつくことが期待されている 日本の関与特になし

52 図 2 Waterberg 鉄道拡張計画位置図 東アフリカ鉄道プロジェクト対象国東アフリカ地域 ( ウガンダ ブルンジ ルワンダ タンザニア ケニア ) 位置図 3 参照ステークホルダー東アフリカ共同体 (East African Community EAC) 投資額 52 億米ドル概要 ( 仕様 ) 2009 年にカナダのコンサルタントCPCSが作成した東アフリカ鉄道マスタープランの一部 F/S によると Dar es Salaam~Ithaca~ Kigali/Keza~ジテガ~Musongoti 鉄道プロジェクトが実現可能 Mombasa 港 ( ケニア ) Dar es Salaam 港 ( タンザニア ) に繋ぐ優先プロジェクトという結果が出た 現状 計画 EACはNEPADから東アフリカ鉄道マスタープランのプロジェクト実施のため Grant を付与された プロジェクトは PPP を導入して資金を確保する (2013 年 5 月 ) タンザニア ルワンダ ブルンジ諸国は 413 億米ドルの鉄道プロジェクトの財源を確保するために アドバイザーを探している (2014 年 4 月 ) 中国が新路線建設(Mombasa~ナイロビ間 ウガンダ ルワンダ ブルンジ 南スーダンに拡張する可能性有 610km) を行うことを正式合意 中国 (Eximbank) は第 1 フェーズの 90% の資本となる 3.8 億米ドルを出資 残り 10% はケニアが出資する 建設は 2014 年 10 月から開始 2018 年初頭に完了見込み (2014 年 5 月 ) 問題点新路線建設と改修工事による中央回廊 ( ブルンジ ルワンダ~タン

53 期待度 日本の関与 ザニア~Dar es Salaam 港 ) との接続の改善が必要 複数国にまたがる案件の為 各国プロジェクトとの連携 スキーム 規格の統一が課題 鉄道運営に当たって安全性の担保 法律の策定 税関業務 土地の所有権や環境問題に関する問題が発生することが予想される また東アフリカ鉄道の民営化により輸送価格の上昇による物価の高騰等の問題も発生している 中国は 2014 年 5 月ケニア ウガンダ ルワンダ 南スーダンの東アフリカ各国を結ぶ鉄道の建設事業契約に正式に調印した 2014 年着工 2018 年 3 月の完成を目指している これにより東アフリカ間の輸送の促進 及び輸送コストの削減が期待されている なし 図 3 東アフリカ鉄道プロジェクト位置図 ジンバブエ モザンビーク ボツワナ Goods Line 対象国ジンバブエ モザンビーク ボツワナ位置ステークホルダーモザンビーク政府 Port Development Dobela 国有港湾 鉄道会社モザンビーク港湾鉄道公社 (CFM) 投資額 70 億米ドル ( 港含む ) 概要 ( 仕様 ) Techobanine 深水港 ( モザンビーク )~Bulawayo( ジンバブエ )~ボツワナを繋ぐ 1,100km の鉄道 新しい深水港は モザンビーク南部に建設される予定であり 新しい鉄道によりジンバブエ経由でボツワナに接続される 同回廊は 同地域の輸送部門を強化する上で非

54 現状 計画問題点期待度日本の関与 常に重要と考えられており ガス 農産物 肥料 鉱物 ( 特に石炭 ) 原油などの商品が 同回廊の主要な恩恵を受けることになる 資金源はまだ公表されていないが 多くの民間コンソーシアムが同線の資金提供を検討している F/S 調査が完了しており 2013 年から 10 年間で建設見込み オーストラリアの鉱山会社である Walkabout Resources が 2012 年 ~2015 年における建設のための資金提供を2011 年末までに準備することが期待されていたが 遅れているようである ボツワナからジンバブエ モザンビークを経由して将来需要拡大が見込まれるアジアに石炭を輸出する輸送路として期待が高い と在ジンバブエ ボツワナ大使が語った (2015 年 1 月 The Chronicle) なし ベイラ農業成長回廊 (BAGC: Beira Agricultural Growth Corridor) 対象国モザンビーク位置 ( 図 4 参照 ) ステークホルダー発注機関 : モザンビーク政府出資機関 : アフリカ開発銀行 (AfDB) 英国国際開発省 ノルウェー政府 オランダ政府 Agriterra Enerterra E18 EU 独立行政法人国際協力機構 (JICA) Principle Energy Sun Biofuels Tata Benga Coal Tongaat Hulett Vale Rio Tinto AgDevCo 世界銀行など投資額 3129 百万米ドル概要 ( 仕様 ) ベイラ農業成長回廊 (BAGC) イニシアティブは モザンビーク政府 個人投資家 農家組織 国際機関によるパートナーシップである 2010 年に立ちあげられ ベイラ回廊 (Tete Sofala Manica 地方 ) における商業農業および農業関連事業における投資増加推進を目的としている 鉱山 (Vale 鉱山 Riversdale 鉱山 ) 道路(Manica 及び Tete 地方における道路 橋の改良 復旧 保守 ) 鉄道( ベイラ回廊鉄道の整備 ) 港湾 (Beira 湾港 ) 農業( 工場拡張 畜牛 キャッサバ栽培など ) バイオ燃料( エタノール及びバイオディーゼルの製造など ) 経済特区(Manga~Mungassa 経済特区 ) などのプロジェクトで構成される 現状 計画進行中 工期は 2012~2030 年 追加の資金提供を募集中 期待度同地域の農業開発に貢献することが期待されている (2012 年 12 月 The Guardian)

55 日本の関与 なし 図 4 ベイラ回廊位置図 マプト回廊対象国南アフリカ共和国 モザンビーク位置 ( 図 5 参照 ) ステークホルダー Maputo Corridor Logistics Initiative ( MCLI NPO 団体 ) Trans-Africa Concessions Maputo Development Corridor 投資額不明概要 ( 仕様 ) マプト回廊は 南アフリカの Gauteng からモザンビークのマプトまで伸び 鉄道とハイウェイがほぼ並行して走る 合計距離は 503km である 主要なインフラの修復 ( 道路 鉄道 港湾 港湾の浚渫 国境ポスト等 ) 回廊地域における投資の促進等を目的としている 現状 計画マプト回廊の課題は国境での通関が夜間を除く 18 時間しか空いていないこと これを 24 時間体制にすべく MCLI が南ア モザンビーク両政府に働きかけを行っている また MCLI はマプト回廊の利用促進 物流の効率化のためのソフト面の改善などを周辺の荷主や物流関係者と共に取り組んでいる 問題点鉄道の不足と港の混雑でモザンビークの港の使用が困難 また南ア モザンビークの選挙で法改正が遅れており ワンストップボーダー (24 時間年中無休営業 ) の弊害になっている 業務効率化の為 PPP を導入するかどうかを 2015 年までに決定する (2014 年 8 月 ) 期待度南アの Durban 港は混雑が指摘されており Maputo 港は Durban 港の連携のもとでマプト回廊のゲートウェイとしての発展が期待されて

56 日本の関与 いる 双日株式会社は製紙原料となる木材チップの加工 輸出会社を設立し 木材チップ製造事業に参入 マプト回廊を利用して新たな木材チップ輸出基地を Maputo 港に建設 図 5 マプト回廊位置図 Mpumalanga ボトルネック解消 (Majuba 鉄道プロジェクト ) 対象国南アフリカ共和国位置 Mpumalanga 州 Ermelo~Mujaba 発電所間 ( 図 6) ステークホルダー Eskom( コーディネーター ) Majuba 鉄道 :Transnet が実施機関 投資額プロジェクトコスト :497.8 億ランド Majuba 鉄道プロジェクト :56 億ランド 内 79.8 億ランドが資金調達済み Majuba 鉄道 : 世銀 国際復興開発銀行が拠出概要 ( 仕様 ) Mpumalanga の Majuba 鉄道の 68km の貨物列車インフラの整備を行い 石炭火力発電所に対する石炭の安定供給を図る Mpumalanga は全国で最も石炭火力発電所が多い場所であり これらの発電所に対する石炭の安定供給は南ア全国において電力を安定的に供給するために重要 完成すれば輸送能力は年間 21 百万トンを見込んでいる 現状 計画建設中 Aveng Grinaker-LTA 社が工事を受注 南側の部分は完成間近 全体は 2015 年 5 月に完成予定 問題点 2014 年 9 月 労働者による暴動が発生 期待度南アフリカの増え続ける電力需要に対応するために必要と考えられている また 現在トラックで輸送されている石炭を鉄道にシフトすることにより Mpumalanga 州の道路の渋滞緩和や劣化防止に役立

57 日本の関与 つ 特になし 図 6 Majuba 鉄道位置図 港湾 Ngqura 港拡張 (Transshipment Hub in Ngqura) 対象国南アフリカ共和国位置 ( 図 7 参照 ) ステークホルダー Transnet National Port Authority Transnet Port Terminals 投資額 Ngqura 港と関連インフラの開発に対し TRANSNET がこれまでに 120 億ランド (10.9 億米ドル ) 以上を投資済 (2014 年 11 月現在 ) 概要 ( 仕様 ) Ngqura 港のコンテナとバルクの荷役設備拡張 完成すると貨物取扱量は 280 万 TEU まで拡大予定 プロジェクトに含まれるのは 港の基本インフラの建設 ドックと入港水路の浚渫 サンドバイパスシステム 7 バース ( コンテナバース 4 多目的バース 2 液体バルクバース 1) とバックアップエリア 陸側の初期インフラ整備 パイロットボートとタグボート および Ngqura~Gauteng 州鉄道区間のアップグレード Algoa 湾の Coega 川河口に位置する Ngqura 港はドライバルクおよび液体バルクのポストパナマックス船および次世代コンテナ船の寄港が可能な深海港である 現状 計画建設中で 2014 年 11 月現在 150 万 TEUs まで貨物取扱容量が拡大 Port Elizabeth からの輸出用マンガン積出ターミナルの移設が

58 問題点 期待度 日本の関与 年までに予定されている 2014 年 4 月に一部労働者 (the National Union of Metalworkers of South Africa; Numsa) がストライキを起こしたものの 貨物の遅延などには繋がっていない Zuma 大統領の 2012 年国会演説で 実施予定の 5 つのフラッグシップ事業の 1 つである Durban Free State Gauteng 州鉄道回廊の中で Ngqura 港を通じたマンガン鉱輸出の鉄道ルートの建設があげられている 実施においては 雇用拡大のための現地化や BEE 政策振興に力を入れるとされている 実質的な日本企業である鉱物専門商社アジアミネラルズ ( 本社 香港 ) が南ア北部に広がるカラハリ鉱床の一部の鉱区 (Kudunane Manganese Resources) の採掘権の 49% を 2013 年 5 月に取得している ( 将来は 61.5% となる予定 ) 鉱石は現在 道路と鉄道で Port Elizabeth に運び輸出しているが Coega Industrial Development Zone と Ngqura 深水港が完成すると そこから輸出を予定している Ngqu 図 7 Ngqura 港拡張プロジェクト位置図 Saldanha 港拡張及び鉄道増強プロジェクト対象国南アフリカ共和国位置 Saldanha 及び Sishen( 北ケープ )~Saldanha 間ステークホルダー Transnet 南アフリカ旅客鉄道公団(PRASA) Industrial Development Corporation(IDC) 投資額 Port terminals:58.2 億ランド

59 概要 ( 仕様 ) 現状 計画期待度日本の関与 TNPA:47 億ランド Rail network:286 億ランド 経済ハブ及び鉱床と港をつなぐ鉄道回廊 Sishen からの鉄鉱石の輸送 :~82 百万トン / 年 輸送キャパシティ増加のための既存の鉄道ネットワークの改修 新規列車交換施設の追加 新規運行管理システム 電気系統及び信号のアップグレード 港の拡張 Phase 2A 新しい停泊所の建設など 鉄道ループの拡張 Eskom のサブステーションの建設 トラックフィーダーステーションの建設 鉄道車両の調達など進行中 : 環境面での許可が 2014 年中ごろに降りる予定 2014 年時点でエンジニアリング (FEL3) 及び調達を実施中 2018 年に完了予定 2013 年 10 月に Saldanha に Industrial development Zone が設置され 地域経済の活性化 雇用創出 石油 ガス工業の発展 鉄鉱石の輸出量の増加などが期待されている なし 図 8 Saldanha 港拡張及び鉄道増強プロジェクト位置図 Gecko 新深水港 対象国 ナミビア 位置 Swakopmund の北 25km( 図 9)

60 ステークホルダー Gecko Namibia 世界銀行投資額 3 億米ドル (2013 年 2 月 ) 概要 ( 仕様 ) 深水港の開発 700 ha の土地を確保した Vision Industrial Park( 硫酸プラント ) の一部 バルク用の輸出入を目的とする港を建設する 木炭や石炭などのドライバルクと重油や液体燃料などの液体バルクのターミナルがある 2016 年までに完成見込み 第 1 段階は全長 2.5km の防波堤 専門燃料及びガスターミナル ( 喫水 14m) を建設予定 第 2 段階は喫水 16m で設計はこれから行う 現状 計画 F/S 深浅測量 EIA スコーピング調査は完了 EIA と資金調達調査中問題点 2010 年ごろウォルビスベイ港湾の北側にコンテナターミナルを建設する案があり JICA も案件形成を検討したものの 港の北部には軍港があり 接続する土地がナミビアの市政府の所有地であったり レジャー指定の地区であったり さらには近隣に住民が住んでいる等の観点から案件化には至らなかった経緯がある 今回の Gecko 新深水港建設はこれら問題もクリアしているものと考えられる 期待度ナミビアは鉱業と製造業の開発を期待しており Swakopmund 全体の開発が期待されている ナミビアには産業団地がなく バルク用の港もないことから経済活動に大きな貢献が期待されている 工業団地の建設は閣議決定された 日本の関与なし 図 9 Gecko 新深水港位置図 Matola 石炭ターミナル拡張プロジェクト対象国モザンビーク

61 位置 Maputo 港 ( 図 10 参照 ) ステークホルダー Maputo Port Development Company( マプト港運営業社 ) 投資額 20~25 億米ドル概要 ( 仕様 ) 1.3 百万トン / 年 ( 第 3.5 期 2013 年 4 月 ~ 開始 ) から 7.3 百万トン / 年への Maputo 石炭ターミナル (Terminal de Carvao da Matola TCM) の拡張を含む 第 4 期 (F/S は 2012 年完了 ) では 磁鉄鉱を 10 百万トン / 年へとターミナルを拡張する予定で 掘削 埋め立てが含まれる予定で 120ha の面積増加 2 つのバース追加 貯蔵場 鉄道インフラ建設を行う 現状 計画 2014 年 3 月現在 第 3.5 期は完了し第 4A 期実施中 20 百万トン / 年超となる第 4B 期は Advanced F/S 中 ターミナルは 7.3 百万トン / 年から 2016 年に 12 百万トン / 年 2019 年半ばまでに 20 百万トン / 年まで拡張される予定 問題点特になし期待度南アフリカに加え ボツワナもトランスカラハリ鉄道の建設の遅れを背景に Matola 石炭ターミナルからの石炭の輸出の開始を検討している 日本の関与特になし

62 図 10 Matola 石炭ターミナル拡張プロジェクト位置図 Maputo 港港湾拡張計画対象国モザンビーク位置 ( 図 11 参照 ) ステークホルダー発注機関 :Maputo Port Development Company(MPDC) 投資額 225 百万米ドル概要 ( 仕様 ) Maputo 港は Nacala 港 Beira 港と並ぶモザンビーク主要 3 港の 1 つでモザンビーク最大の港 主な取扱い貨物としては都市貨物 アルミ製品となっている 政府は MPDC が主導となって 2030 年までに港の増強計画している 投資は液体バルク 花崗岩 金属 石炭等の専用ターミナルの建設に行われている 石炭取扱は Matola Coal Terminal(Grindrod 社運営 ) で行われる また同港への石炭の受入れは鉄道輸送のみとなっている 現状 計画建設中 石炭 9.4m の喫水を 11m に浚渫する工事 (2011 年 2 月完了 ) 共同一環輸送のコンテナ倉庫の共同開発と運営のための契約 (

63 問題点 期待度 日本の関与 年完了 ) 積出能力拡張計画 ( 現状 6 百万トン 20 百万トン ) 2011 年積出実績 :300 万トン Stage 1(~2016/2017):10 百万トンへ拡張 Stage 2(~2019/2020):20 百万トンへ拡張内戦終結直後の 1992 年には 250 万トンまで下落した貨物量も Mozal 社のアルミ精錬工場が稼働を開始した 2000 年以降は南アの経済成長の恩恵もあって順調に取り扱いを伸ばし 2008 年には 770 万トンの実績を記録した 特にコンテナについて MIPS が運営を開始した 1996 年には 8,865 TEU に過ぎなかったが 2008 年には 92,284 TEU と 12 年間で 10 倍以上の伸びを示している マプトと南アフリカのヨハネスブルグを結ぶ回廊は マプト回廊 と呼ばれ 鉄道とハイウェイがほぼ並行して走っている 現在の課題は国境での通関 ( ボーダーポストと呼ばれる ) が夜間を除く 18 時間しか開いていないことで これを 24 時間体制に改善すべく NPO 団体である Maputo Corridor Logistics Initiative(MCLI) が 南ア モザンビーク両国政府に働きかけを行っている 同 NPO はマプト回廊の利用促進や物流効率化のためのソフト面の改善などを周辺の荷主や物流関係者と共に取り組んでおり 世界銀行からも回廊整備のベストプラクティスとして認められている 港湾セクターに特化した国家計画は現時点では策定されておらず明文化されたものはないが 運輸通信省によれば Maputo Beira Nacala の 3 港は背後に繋がる国際回廊の拠点として今後の経済発展のために重要な位置づけを持っており 特にキャパシティに比して取扱量が限られている Nacala 港については特に発展させていくべき港湾と位置付けられている (2012 年 3 月 ) 南アの Durban 港における混雑が指摘される中で Maputo 港は Durban 港との連携の下でマプト回廊のゲートウェイとしての発展が期待されている (2009 年 8 月 ) なし

64 図 11 Maputo 港位置図 Bagamoyo 港 経済特区対象国タンザニア位置 Dar es Salaam から北に 75 キロ プワニ州ステークホルダー発注機関 : タンザニア大統領府資金ソース : 中国政府建設企業 : 招商局国際 ( 中国最大のコンテナ港運営業者 ) State General Reserve Fund( オマーンの政府系ファンド ) 投資額 100 億米ドル ( 約 1 兆 700 億円 ) 概要 ( 仕様 ) 2013 年 4 月に習近平国家主席のタンザニア訪問の際に両国で枠組み合意 コンテナ取扱能力量は年間 2,000 万個と想定されており これは現在の Dar es Salaam 港の取扱量 20 倍 オランダのロッテルダム港の 2 倍に上るアフリカ最大級の港となる パナマ運河を通航可能な Panamax 級以上の貨物船でも接岸できる設備を整える タンザニア国内の貨物だけでなく 隣接するザンビアやコンゴ民 ルワンダ マラウイなど周辺内陸国の玄関口としても活用することを想定 現状 計画 2015 年 7 月 1 日着工 2017 年完成予定 問題点 Bagamoyo 港は中国海軍のインド洋における燃料補給 修理基地としても活用されることが合意されている 期待度中東の某国が自己資本で港の開発を引き受けるという話も出たが

65 日本の関与 遠浅の地形で浚渫の負担が大変にかかるため辞退していた 実現したくて仕方がなかった案件を やっと中国が拾ってくれたと捉えられている また 中国企業の投資全体としては労働集約的な軽工業中心に製造業への投資が多く そこで多くの雇用を生み技術移転も行われていて タンザニア側から歓迎されている JICA がタンザニア全国物流マスタープラン策定プロジェクトを実施 (2011 年 7 月 ~2013 年 8 月 ) 日本側は 当初新港建設にメガ フロートの利用などを考えていた模様だが 中国の大型援助に先手を打たれた格好となった Bagamoyo 図 12 Bagamoyo 港位置図 電力 北東部送電線網対象国南アフリカ共和国位置 Highveld North Highveld South Lowveld 及びプレトリアステークホルダー Eskom 投資額 64.1 億ランド概要 ( 仕様 ) Highveld North Highveld South Lowveld などの地域をカバーする北東部送電線網が対象 主に工業用 商業用の電力負荷を担っている 南アフリカ経済の中心地である Gauteng 州の一部を含むこの送電線網は 全国送電線網の中で 2 番目に大きな荷電量を持つ 負荷総量は 2009 年に 2,319 MW 2018 年時点で 2,817 MW まで拡大する見込み

66 現状 計画 2007 年に最初のプロジェクトが始まり 完了 フォローアップ開発として Gauteng 州では 24 スキーム 52 のプロジェクトが 2015 年 ~ 2024 年までに計画されている 問題点 2008~2011 年の間に南アの電力料金は 78% 上昇したものの 電力料金はいまだに実際のコストを反映したものになっていない 資金調達の確保に影響する事業の各付を維持するために コスト削減とともに持続的な料金体系と移行することが求められている 期待度 2012 年国家インフラ計画の戦略的統合プロジェクト (SIP) の 1 つ ( SIP 9: Electricity generation to support socio-economic development) Highveld には Evraz 社の鉄鋼 バナジウムスラグプラントが位置している 日本の関与特になし 図 13 北東部送電網位置図 Mchuchuma 発電所計画対象国タンザニア位置マラウイ湖ステークホルダー発注機関 :The National Development Corporation(NDC)of Tanzania 資金ソース :Stanbic Bank 中国国際商業銀行(ICBC) 投資額 600 百万米ドル概要 ( 仕様 ) 2011 年 9 月 タンザニアと Sichan Honga Group( 中国 ) は Mchuchuma 石炭プロジェクトや Liganga 鉄鉱石プロジェクト 600 MW の火力発

67 現状 計画期待度 日本の関与 電所の開発のために 30 億米ドル相当の合弁事業契約に署名した 契約に際して 2つのプロジェクトを実施するために NDCとTanzania China International Mineral Resources Limited を設立した Mchuchuma 発電所建設計画は 年間 150 万トンの石炭を生産予定の Mchuchuma 炭田と Ketewaka 炭田の開発 ( 両炭田の石炭埋蔵量は推定 1 億 6 千万トン ) を背景に進められている石炭火力発電所計画 両炭田からの石炭供給を利用した発電所運営を予定している 発電容量 400 MW 330 kv の送電線を利用して全国送電網である Mufindi に供給される予定 開発計画には鉱区周辺コミュニティのインフラ整備が含まれるほか Mchuchuma 炭田から Mtwara 港を結ぶ鉱物貨物鉄道の建設も含まれる 工期は 2011 年 ~2015 年を予定している 自前の鉄鉱山 炭鉱の開発はタンザニアの悲願であり 中国の支援は野党も含めタンザニア政府から大変歓迎されている この鉄鉱山と炭鉱開発については 90 年代から日本に対して開発の要請があり 日本人専門家からも強い推薦意見があったが 港から遠く交通の便が悪い 鉄鉱石の品質がさほど良くない ( 鉄の含有量 50% ほど ) という理由で 日本企業は関心を示さなかった そのためプロジェクトは 中国 アフリカ開発基金 中国輸銀から初期コストとして 6 億米ドルの投融資を受けることとなった 最終的には 30 億米ドルの投資規模に達すると言われている 図 14 Mchuchuma 発電所位置図 (27 番 ) Kafue 渓谷下方水力発電所建設計画対象国ザンビア位置 ( 図 15 参照 ) ステークホルダー発注機関 : ザンビアエネルギー 水開発省 (MEWD)

68 資金ソース : 中国開発銀行 China Africa Development Fund 投資額 15 億米ドル概要 ( 仕様 ) 既存の Kafue 渓谷上方水力発電所の下方に新規発電所 (600 MW 発電設備容量 750 MW) を建設 ダム 地下発電所 放水路建設を含む (2011 年 4 月 ~2018 年 ) 現状 計画ザンビア政府が F/S を行い 当初は IFC からの資金支援を想定 IFC が難色を示したため 2010 年 中国アフリカ発展基金 中国水利水電建設集団 (Sinohydro) ザンビア政府で建設に向けた MOU が調印される 2017 年の完成予定 Sinohydro は他にもザンビア国内で Kafue Gorge 発電所改修プロジェクト (990 MW) や Kariba North Bank 発電所プロジェクト (720 MW) Itezhi Tezhi 水力発電所プロジェクト (120 MW) などを施工している 問題点中国の投資により 利権問題から政治的対立が発生している模様 期待度ザンビアでは鉱業と農業が成長しており 電力需要が増している 本計画は政府の成長戦略の中でも重要な要素となる また 300 名程度の地域の雇用創出 新しい道路 住宅 病院や学校の建設による また現地中小企業セメント 鉄や建設資材業者の雇用といった地域経済の活性化が期待されている日本の関与なし 図 15 Kafue 渓谷水力発電所位置図 Inga 3 水力発電所 (Grand Inga プロジェクト第 1 フェーズ ) 対象国コンゴ民 ザンビア ジンバブエ 南アフリカ共和国

69 位置図 16 ステークホルダー発注機関 : コンゴ民政府 ( アドバイザー : 米法律事務所 Orrick Herrington & Sutcliffe LLP Lazard Ltd. ブラジルの Tractebel Energia SA フランスの GDF Suez) 資金ソース : 世界銀行 アフリカ開発銀行 (AfDB) 南アフリカ開発銀行 欧州投資銀行 フランス開発庁投資額 120 億米ドル ( ザンビア~ジンバブエ~ 南アフリカの送電線含む ) 概要 ( 仕様 ) 当初計画されていた Inga 3 から 3,000km の送電線からなる高圧直流システムをアンゴラ ナミビア ボツワナ 南アフリカに作るアフリカ西部電力回廊 (Western Power Corridor) プロジェクトは 2010 年 2 月にコンゴ民のシェアが少ないことがネックとなり 計画は頓挫した しかし 2013 年 10 月に 南アフリカと DRC のエネルギー大臣が Grand Inga プロジェクトの第 1 フェーズで発電される電力 4,800 MW のうち半分強の 2,500 MW を南アフリカが購入するための契約を締結している プロジェクト全体の発電容量は 44,000 MW に上り 現在世界最大の水力発電所である中国の三峡ダムの発電容量 22,500 MW を上回る規模になる予定 なお USAID も発電所建設に必要な資金調達に民間金融機関を呼び込めるような政治改革が実施すること条件として援助することを発表している 現状 計画 Grand Inga プロジェクト第 1 フェーズの建設は 2015 年 10 月に始まり 完成には 5~6 年を要すると見られている ダムの建設に向けて業者選定の 1 次審査は完了しており 現在までに残っているのは 1 中国の三峡公社と中国水利水電建設集団 (Sinohydro) のコンソーシアム 2 韓国の Daewoo POSCO 加 SNC Lavalin のコンソーシアム 3 スペインの ACS とユーロフィンサのコンソーシアム 第 1 フェーズの建設は 2015 年に開始予定であるが 選定コンサルタントの公表の遅れや AECOM と EDF による調査で地理的な問題からダムの位置の移転が推奨されるなど計画の練り直しに迫られている (2015 年 2 月 ) また 送電線に関しては ザンビアおよびジンバブエとの調整が必要でありこの点でも遅れが懸念される 問題点 Inga には膨大な水力の発電ポテンシャルがあるものの 多くの潜在的リスクが指摘されている 現在非電化地域に送電網を建設するのは経済合理性がないため 非電化地域の住民に裨益しない ダム建設により部分的に川が干上がり 漁業で生計を立てていた住民に影響がでる 住民移転計画には 5 村しか含まれていないため 多くの住民が移転の補償を受けられない可能性がある また 汚職の横行

70 期待度 日本の関与 や地域間の紛争が懸念されている 南アフリカの Zuma 大統領は国内の石炭火力発電所の建設の遅れから コンゴ民の Inga の水力発電のポテンシャルと 0.02 米ドル /kwh とも推定されるコスト競争力に期待を寄せている 特になし 図 16 Inga 3 水力発電所位置図 Cahora Bassa ダム北岸部発電所建設計画対象国モザンビーク位置モザンビーク西部ザンベジ川 ( 図 17 参照 ) ステークホルダー発注機関 :Eskom HCB 配電 :Eskom ZESA EDM Botswana Power Corporation(BPS) 所有権 : モザンビーク政府 (85%) ポルトガル政府(15%) 投資額 890 百万米ドル概要 ( 仕様 ) Cahora Bassa は モザンビーク西部ザンベジ川のアーチダム及び水力発電施設である 南アフリカなど周辺諸国を含む地域への電力供給を増強するため 北岸部に新たに発電所 ( 発電容量 1,250 MW) を建設する計画を進めているが 資金調達が難航し建設開始は遅れて

71 いる 既存の Cahora Bassa ダム ( ポルトガルが 1970 年代に建設 発電容量 2040 MW) は炭田都市 Tete の北西約 125km に位置し 高さ 171m 幅 303m 貯水量 5 億 1,000 万 m 3 戦時中に送電線が故障したため 全般的な補修 改修作業が必要とされる 北岸部開発計画では 8 億米ドルをかけて発電容量 1,250 MW の発電所を建設する計画 資金調達や各種調査報告書の結果が確定していないことから 当初の 2009 年着工予定は遅延し HCB は 5 年以内に建設を開始させたいとしている 現状 計画同ダムは 現在稼働中である 2013 年 8 月の時点では 水文学や地質工学的調査は既に終了し 環境社会影響調査を実施後 F/S 調査を実施予定 問題点 Mphanda Nkuwa 水力発電所と同様に環境や社会に対する影響が懸念されている また 現時点では北部の Cahora Bassa 発電所から南部にある首都のマプトまでを直接結ぶ送電路が不足しているため 発電電力はまず南アフリカに輸出し それからより高いコストで輸入せざるを得ない状況にある 期待度電力不足の解消が期待されている (2013 年 5 月 Star Africa 2012 年 5 月 Business Day) 日本の関与特になし 図 17 Cahora Bassa ダム発電所位置図 Mmamabula 発電所建設計画対象国ボツワナ位置 ( 図 18 参照 ) ステークホルダー発注機関 :CIC Energy Corporation

72 資金ソース :GCL Botswana 投資額不明概要 ( 仕様 ) 1,200 MW の発電所建設および炭鉱開発プロジェクト 主に南アフリカに電力を供給する 第 1 期商業運営は 2012/2013 年に開始 第 2 期は 2018 年までに完成予定 第 2 期には Mmamabula 炭鉱 Mmamabula 発電所 Bowapitse 井場 鉄道リンク及びサービス アクセス鉄道 滑走路 居住地の建設を含む 現状 計画 2012 年 9 月 インドを拠点とする Jindal Steel & Power (JSP) は CIC Energy Corporation を 116 百万米ドルで買収した JSP は 向こう 2~3 年で 同社の子会社である Jindal Power Limited を通じて最高 700 百万米ドルの投資をするとしている また 政府は Mmamabulaの約 361 百万トンの石炭埋蔵量を有している地域における CIC の保有ライセンスを更新した 2013 年 3 月 Jindal は 2015 年までに 300 MW 2018 年までにさらに 300 MW の電力生産を目指している と述べた 問題点 2008 年 2 月に Center for Global Development のデビッド ウィーラーは Mmamabula 発電所からの二酸化炭素排出量を分析した論文を公表した 彼は 環境コストを無視した二酸化炭素を大量に排出する石炭発電所の代替案として 太陽熱発電の電力のコストを比較し 二酸化炭素の 1 トン当たり約 35 米ドルの料金で太陽熱のほうが経済的に安くなることを示した 期待度電力不足の解消が期待されているが 発電される電力は主に南アへの輸出向けである 日本の関与特になし 首都ハボロネの約 130km にある Mmaphashalala 村の近く 図 18 Mmamabula 発電所位置図 Batoka Gorge 水力発電所

73 対象国ザンビア ジンバブエ位置ビクトリアの滝から 54km 下流 ( 図 19) ステークホルダー Zambezi River Authority Zambia Electricity Corporation(Zesco) 投資額 25~30 億米ドル 約 60 億米ドル概要 ( 仕様 ) ザンビアとジンバブエ国境にあるザンベジ川における 1,650 MW のダム及び水力発電所の建設 電力はザンビアとジンバブエに供給される アフリカ連合 (AU) アフリカ開発のための新パートナーシップ (NEPAD) AfDB が中心となり策定したアフリカインフラ開発プログラム (PIDA) の主要プロジェクトの 1 つ 現状 計画 F/S 実施中 ( 世銀の 600 万米ドル資金援助 ) 建設には 7~8 年を要するとされている Zambia Electricity Corporation(Zesco) は 2014 年 12 月時点で電力関連インフラ整備に 25 億米ドルの資金調達を行った模様 問題点資金調達 住民移転は少ないとされるが ビクトリアの滝周辺の観光産業や雇用機会への悪影響が懸念されている 期待度両国の電力供給不足の解消 ジンバブエについてはネットの電力輸出国になり外貨獲得が見込まれる 周辺道路の整備や近隣の学校への支援も予定されている 日本の関与特になし Batoka Gorge Victoria Falls 図 19 Batoka Gorge 水力発電所位置図 Mphanda Nkuwa 水力発電所

74 対象国モザンビーク位置 ( 図 20 参照 ) ステークホルダー Eskom モザンビーク国エネルギー省 Standard Bank Camargo Corrêa (35%) Energia Capital(35%) Electricidade de Moçambique(EDM 30%) 投資額推定 40 億米ドル概要 ( 仕様 ) ザンベジ川における 8,600 GW/ 年の水力発電所及びダムの建設 AU NEPAD AfDB が中心となり策定したアフリカインフラ開発プログラム (PIDA) の主要プロジェクトの 1 つ 計画によれば ダムの高さは 103m ザンベジ谷のおよそ 97km 2 が水没することになる モザンビークの経済社会発展への貢献と SADC(Southern African Development Community) 地域の電力不足の解消が期待されている 現状 計画 2017 年または 2018 年発注予定 問題点事前調査の結果 約 260 世帯家族 (1,400 人相当 ) のダム建設地域からの住民移転が必要とされているほか 下流デルタ地域の灌漑施設や水産養殖施設に影響をあたえ およそ 20 万人の生計に影響を与えることになる 国連はこのプロジェクトを least environmentally acceptable major dam project in Africa と評価している また World Commission on Dams のガイドラインに沿っていないとして 世銀も出資を拒否している 期待度上記の理由から また生産される電力のほとんどはモザンビーク国内ではなく南アフリカに輸出され モザンビークの農村地域の貧困を助長するとして NGO などはこの計画に反対している (2013 年 10 月 Mail Guardian) 日本の関与特になし

75 ザンベジ川沿い Cahora Bassa ダムの約 60km 下流に位置している 図 20 Mphanda Nkuwa 水力発電所位置図 Gokwe North 石炭火力発電所計画対象国ジンバブエ位置 ( 図 21 参照 ) ステークホルダーエネルギー省 Energy & Power Development Zimbabwe Power Company 投資額 36 億米ドル概要 ( 仕様 ) Sengwa 炭鉱の近郊に 1,400 MW の石炭火力発電所の建設 発電能力の向上と輸入電力への依存からの脱却を目的としている 電力供給の改善に加えて 本事業により下流にあたる他の経済活動 ( 雇用 インフラ開発 石炭鉱山 ) を活性化する 現状 計画 F/S 完了 EPC/O&M の建設業者は指名済み 設計 デザイン実施中 (2012 年 5 月 ) 問題点資金不足で建設が遅れている 6 カ月以内に工事を再開しなければ 建設業者 RioZim Ltd は現在 12 年間単独で建設することを許可されているが そのライセンスを失うことになる (2014 年 1 月 ) 期待度プロジェクトの実施により計画停電等が減少し 一般家庭への給電停止が改善される また雇用の創出やインフラ開発 採炭などの地域経済活性化に役立つと期待されている 本プロジェクトは SADC の電力供給量を 2027 年までに 56,000 MW とから 96,000 MW に増大させる計画の一部として含まれている 日本の関与特になし

76 図 21 Gokwe North 石炭火力発電所位置図 Benga 火力発電所対象国モザンビーク位置 Songo 地区 ( 図 22 参照 ) ステークホルダー Steel Authority of India Ltd. Rashtriya Ispat Nigam Ltd. 鉄鉱石鉱山を所有する NMDC Ltd. 発電事業を手掛ける NTPC Ltd 石炭を産出する Coal India Ltd. から構成される ICVL (international coal ventures private Ltd.)( 原料炭 一般炭の安定的な調達を実現するために 海外の石炭鉱区の権益を確保することを目的としてインド鉄鋼省が立ち上げた特定目的会社 ) 投資額 20 億米ドル ( 石炭液化 (CTL) 事業および 2017 年までの年間 1,300 万トンの石炭採掘費用を含む ) 概要 ( 仕様 ) モザンビークの地域のニーズ及び南アへの対応 Benga 炭鉱への電力供給を目的とした 石炭火力発電所の建設 Rio Tinto の計画では Stage I: 500 MW Stage II: 1,500 MW だったが ICVL はまず 300 MW のプラントを建設する 現状 計画 Rio Tinto の財務状況に問題が発生して事業が中断されていたが 2014 年に Benga 石炭鉱区の権益の 65% を ICVL に売却 ( 推定 1 億 800 万米ドル ) ICVL の投資によって建設が間もなく開始される模様 日本の関与特になし

77 図 22 Benga 火力発電所位置図 用水 レソトハイランドダム水供給システム拡張計画第 2 期対象国レソト ( 南アフリカ共和国 Gauteng 州への水供給 ) 位置 ( 図 23 参照 ) ステークホルダーレソト政府 南アフリカ政府 Lesotho Highlands Authority(LHDA) Trans-Caledon Tunnel Authority(TCTA) 投資額推定 73 億ランド概要 ( 仕様 ) 隣国レソトのハイランドダムから 南アフリカ Gauteng 州への水源である Vaal 川への水供給を拡大させる計画 Vaal 川は南アフリカ国内経済の 60% 人口の 45% への水源となっている また Mpumalanga 州西部 Highveld 地域の鉱山や産業 Eskom 石炭火力発電所への水源でもある 第 2 期工事には Polihali ダム建設 Polihali ダムから Muela 水力発電施設への輸送トンネル建設 既存の Muele 水力発電所の拡張工事 周辺インフラ整備 レソト国内での環境 社会開発プログラムの実施などが含まれる このプロジェクトには 水を輸送する際に揚水しなくてもレソトからの高低差を利用して低エネルギーで水を運べるという利点がある 現状 計画 2014 年 4 月 第 2 期工事の Polihali ダム 輸送トンネルの建設開始 問題点移転住民への補償が十分でない 汚職 環境保護団体からの反対などの問題点が指摘されている 期待度レソトハイランド ウォータープロジェクトの一環として北部幹線

78 日本の関与 道路 ( 主要北部 1 号線 ) までの道が舗装され 北部ハイランド地域 へのアクセス向上や通信インフラが改善される効果があった なし 図 23 レソトハイランドダム位置図 Steelpoort 開発 (Olifants 川水資源開発プロジェクト ) 対象国南アフリカ共和国位置 Steelpoort Limpopo Olifants River Steelpoort River Mogalakwena and Sand River( 図 24) ステークホルダー Eskom( コーディネーター ) TCTA( 実施機関 ) 投資額プロジェクトコスト :213.4 億ランド内 58.6 億ランドが資金調達済み 資金的な制約により部分的にしか調達できていない 概要 ( 仕様 ) 当該地域の鉱山開発に必要な用水と周辺住民 200 万人のための生活用水の整備 De Hoop Dam~Steelpoort の生活用水整備 R37 沿いの大量用水供給システム ( パイプラインとポンプ場 ) 整備 Flag Boshielo Dam から Mokopane への大量用水供給システム整備 Lebalelo Water User Association のインフラシステムの買収

79 Phase 2 では Limpopo 州における新たな鉱山開発と地域住民に必要とされる水の供給を目的とする Olifants 川の貯水池を中心に Steelport River の貯水池を組み込み Mokopane Burgersfort Steelpoort Roossenekal Jane Furse Polokwane Lebowakgomo 及び Lepelle~Nkumpi Fetakgomo Greater Tubatse の農村まで延長される 現状 計画 Phase 2 の F/S は部分的に終了 資金不足と組織形成の遅れ (2013 年 8 月 ) Steelpoort 産業団地の開発に 8,800 万ランド 2015 年 3 月までにオフィスや住宅等 7 つの工業用施設を建設 (2014 年 10 月 ) 問題点地方自治体のインフラ不足期待度 South Africa Strategic Infrastructure Projects(SIPs) TCTA はコンサルタント Aurecon Ndodana Joint Venture(ANJV) への研修で人材育成を行う プラットリーフ (Platreef) 白金族 ニッケル探鉱開発事業が近く 日本の関与特になし 図 24 Olifants 川水資源開発プロジェクト位置図 Mokolo-Crocodile 水道設備拡張計画対象国南アフリカ共和国位置 Limpopo 州 Waterberg District ステークホルダー発注機関 : 水道省 (Department of Water Affairs DWA) Trans-Caledon Tunnel Authority (TCTA) Eskom 建設企業 :Nemai Consulting( 環境影響評価 ) Aurecon( エンジニアリング ) 投資額 128 億ランド ( フェーズ 1:15 億ランド 113 億ランド )

80 概要 ( 仕様 ) 新規発電所の建設 鉱山開発や人口増加に伴い需要が拡大するバルク水の供給を拡充させるため 2 つの主要バルク原水輸送システム及び付随するインフラの整備を実施 第 1 段階 : 年間堤体積約 4,000m 3 の給水基地と全長 81km 直径最大 1,000mm の地下パイプラインを建設 第 2 段階 :128km のパイプライン等を建設 現状 計画フェーズ 1:2011 年 9 月 ~ 2015 年 2 月現在ほぼ完成 フェーズ 2:2020 年 11 月完成予定 水道省が申請している予算 113 億ランドについて 2014 年 10 月現在財務省が精査中 問題点コントラクター調達 労働争議 洪水による損傷などでフェーズ 1 の完成に遅れが出た フェーズ 2 の遅れによっては 2023 年以降 Medupi 石炭火力発電所の稼働に影響が出るとされている Eskom 社が Medepi Mpumalanga に加え 3 件目の大型石炭火力発電所を建設する計画が通った場合 バルク水供給はさらに逼迫する可能性がある 期待度 2012 年国家インフラ計画の戦略的統合プロジェクト SIP 18(Water and sanitation infrastructure) で水 衛生インフラの整備が謳われており 本案件フェーズ 1 の開始が 2012 年の達成の主要事項として挙げられている 日本の関与特になし

81 Phase1 Phase2 図 25 Mokolo-Crocodile 水道設備拡張計画位置図 Shire~Zambezi 水路建設計画 (Nsanje 港 ) 対象国マラウイ モザンビーク ザンビア ジンバブエ位置 Shire~Zambezi( 図 26) ステークホルダー発注機関 :Malawi Investment Promotion Agency(MIPA) 資金ソース : アフリカ開発銀行 (AfDB) Mota Engil 投資額 60 億米ドル概要 ( 仕様 ) Shire~Zambezi 水路建設計画は モザンビークのChinde 港を通じて 陸に囲まれたマラウイをインド洋へ繋ぐよう設計されている 238km の運河である マラウイにおける寄航港は Nsanje 港になる予定である 提案されている水路は マラウイの輸出入経費を約 40% 削減する効果が調査により示されている Nsanje 港 : 第 1 期工事は 2010 年に完了し 2011 年 10 月に使用開始 現在進行中の第 2 期工事では 港湾取扱設備およびコンテナヤードの取得 トラック梱包機 コンテナターミナル用の鉄道側線 燃料施設 RORO 設備 旅客施設 港湾事務所複合施設 職員住宅 倉庫を建設する 完了したら Mota Engil は同港を 40 年間運営し 政府に引き渡す予定である

82 Shire~Zambezi 水路 : 同水路の F/S 調査実施は 2013 年から 18 ヵ月間行われる予定である AfDB が調査費用の 94% を出資 現状 計画 F/S 調査を実施中 2015 年 4 月に報告書完成予定 問題点 2012 年にマラウイの政権交代によりプロジェクトが一時中断していた模様 期待度現政府内でのプライオリティは高い (2014 年 10 月 BNL Times) 日本の関与なし 図 26 Shire~Zambezi 水路位置図 日本が支援 関与するインフラプロジェクト 鉄道 道路 Richards Bay 石炭輸送専用線拡張計画対象国南アフリカ共和国位置 Mpumalanga~Ermelo~KwaZulu-Natal~Richards Bay( 図 27) ステークホルダー TRANSNET Freight Rail 投資額 500 億ランド (54 億米ドル ) 概要 ( 仕様 ) 44 の炭田がある Mpumalanga 州炭田地帯から石炭集積地の Ermelo を経て インド洋に面した Richards Bay までの 580km の鉄道専用線の線路 設備などのインフラ整備 石炭用電気機関車の調達などによって 年間の輸送能力を 8,100 万トンまで拡大させるもの 現状 計画建設段階 資本費は 2007~2012 年の 5 カ年計画で線路建設だけで 34,822 億ランドの投資を計画 資本費の全投資額のうち 44% を占める最大規模のプロジェクト 1,000 両以上の貨物列車も導入予定で新電気機関車とシステムも調達済 2019 年までに終了 Freight Rail は外国企業との合弁を望んでいる 問題点 umhlathuze 当局は水力発電の変電所操作を誤り 電力供給がストッ

83 プし Richards Bay 石炭輸送専用線の営業が滞った (2014 年 2 月 ) 期待度南アフリカの石炭の輸送における期待大 南は Richards Bay~Durban 北は Mpumalanga~Gauteng を結ぶ鉄道がある また隣国スワジランドやモザンビークのマプト Gauteng Durban を繋ぐ道路もあり南部アフリカの輸送システムに大きく貢献できると期待されている 日本の関与三井物産は現在までに南アフリカ輸送公社 Transnet に石炭線用や鉄鉱石線用の電気機関車 229 両を納入 1980 年代に石炭船用電気機関車 75 両を受注 2006 年には 154 両を受注 (65 億円 ) した また 2011 年には 32 両 (19 億円 ) を追加受注した 電気システムは東芝が担当し 車体部分は南ア現地車両メーカーより調達 石炭線用は 炭田地帯 Witbank とアフリカ最大の石炭積出港である Richards Bay を結ぶ約 600km の路線に使用され 鉄鉱石線用は 北ケープ州に位置する世界有数の鉄鉱石埋蔵量を誇る Sishen 鉱山から積出港である Saldhana 港まで約 860km の運搬に用いられる また現地子会社 (Mitsui & Co. African Railway Solutions 及び Venus Railway Solutions) を設立し現地の車両メーカーのみならず 部品メーカーからも調達を行っており 現地雇用創出や産業支援を含め南アフリカの企業育成プログラムに準じた案計形成を推進している 図 27 リチャーズベイ石炭輸送専用線拡張計画位置図 北方回廊開発会社 (SDCN) プロジェクト 対象国 マラウイ モザンビーク 位置 ナカラ回廊鉄道事業実施地域 ( 図 28)

84 ステークホルダー Central East African Railways(CEAR) Vale Mining Group 三井物産投資額 20 億米ドル (Vale は湾港も含めた全体で 2008~2013 年で 30 億米ドル 2014 年は 80 億米ドルを出資予定 三井によると事業の合計は 44 億米ドル ) 概要 ( 仕様 ) 既存の鉄道線を復旧し 鉄道線の拡張を計画 Moatize( テテ州 )~ マラウイ南部 ~Nacala 港へと続く線 復旧にはナカラ線 77km 延伸 ( モザンビーク ) Blantyre~Liwonde 間の鉄道復旧 ( マラウイ ) Nkaya ~Nayuci の既存線 ( モザンビーク ) Chikwawa~Nkaya ジャンクション ( ナカラ既存線と接続 ) までの 137km 新線 ( マラウイ ) また新しい車両が必要になる見込み 現状 計画建設中問題点石炭価格の低下 Vale 三井物産が保有する Moatize 炭鉱の権益が当初の想定よりも産出量が少ない模様 日本の関与三井物産が 2014 年 12 月にモザンビークでブラジルの資源大手 Vale が実施する石炭開発 インフラ開発に出資参画している ブラジルの資源大手 Vale 子会社が 95% の権益を保有して開発を進める Moatize 炭鉱の開発事業会社について 15% の持分を取得 初期投融資金額は 4 億 5 千万米ドル 同炭鉱の埋蔵量は 6.9 億トン Vale は既に 2011 年 8 月に本炭鉱の生産を開始している また Vale 子会社が実施するナカラ回廊鉄道 港湾インフラ事業の持分 50% を取得 初期投融資金額は 3 億 1,300 万米ドル この事業には モザンビーク マラウイ両国に跨る 682km の既存鉄道路線の整備と 230km の路線新設 Nacala 港における石炭ターミナルの新設及び一般貨物ターミナルの整備が含まれる 鉄道輸送能力を 2,200 万トン ( 石炭の輸送能力を 1,800 万トン 一般貨物の輸送能力を 400 万トン ) にまで引き上げる 本事業には日本の銀行も出資を検討している模様

85 図 28 北方回廊開発会社プロジェクト位置図 南北銅回廊対象国コンゴ民 ザンビア ジンバブエ 南アフリカ共和国位置 ( 図 29 参照 ) ステークホルダー Transnet Transnet パートナー投資額 52 億米ドル概要 ( 仕様 ) 南北回廊は道路と鉄道によってザンビアを経由してコンゴ民と Durban 港を接続するルート 道路 鉄道 国境ポストで構成される 当回廊を通るザンビア ボツワナ国境 (Kazungula) を JICA が整備 現状 計画 Grindrod Rail はザンビアでの鉄道整備に力を入れ始めた (2014 年 8 月 ) 問題点効率輸送可能な鉄道が不足しているために 経済成長にマイナスの影響を及ぼしている ザンビアにおける鉄道の未整備はコンゴ民から Durban 港への鉱物輸送の妨げとなっている 期待度インターナショナルビジネスの Nyameka Madikizela 総裁は南北回廊

86 日本の関与 は既存の DRC/ ザンビア~ビクトリアフォールズ~ジンバブエの路線を使用し 南アの Beitbridge と繋げることができると発言した (2013 年 1 月 ) 当回廊を通るザンビア ボツワナ国境 (Kazungula) を JICA が整備 2012 年 10 月 JICA は ガズングラ橋建設事業 の為 ボツワナに約 87 億 3,500 万円 ザンビアに 28 億 7,700 万円を限度とする円借款借与規約を結んだ ザンビアとボツワナの国境 ザンベジ川の移動手段はフェリーのみであり トラック運転手は国境通過に 30 時間を要している 今回の円借款でザンベジ川に延長 930m の鉄道併用橋を建設 国境管理施設を設けて通関手続きを簡素化することで越境時間を 6 時間に短縮する 橋の完成は 2018 年 3 月の予定 図 29 南北銅回廊位置図 ウォルビスベイ回廊 ( トランスカラハリ回廊 オランジェ回廊 トランスカプリビ回廊 ) 対象国ナミビア位置ウォルビスベイ回廊ステークホルダーナミビア運輸省 Walvis Bay Corridor Group 投資額トランスカラハリ鉄道 :1,000 億ナミビアドル北部鉄道延伸 :841 百万ナミビアドル Aus~Luderitz 鉄道復旧 :122,137 百万ナミビアドル

87 概要 ( 仕様 ) 現状 計画問題点期待度日本の関与 Kranzberg~Tsumeb 鉄道改修 : 約 96 百万ナミビアドルウォルビスベイ回廊は トランスカラハリ回廊 (Walvis Bay とボツワナ 南アフリカ ジンバブエと結ぶ ) Walvis Bay~Ndola~ Lubumbashi 開発回廊 (Walvis Bay をザンビア コンゴ民と結ぶ ) Trans~Kunene 回廊 (Walvis Bay とアンゴラを結ぶ ) から成る トランスカラハリ鉄道の北部延伸 Aus~Luderitz 間の鉄道の復旧 改良 Kranzberg~Tsumeb 間の鉄道改修などが含まれる 建設段階 トランスカラハリ鉄道は F/S 入札段階資金調達インフラ整備による鉱物資源開発 物流機能強化に期待は高い JICA がナミビアの当該地域において 国際物流ハブ構築マスタープランプロジェクト ( 開発計画調査型技術協力 2014 年 2 月 ~2015 年 3 月 ) を実施中 2009 年 10 月 三井物産 三菱商事 住友商事 双日 日立 コマツ各社の南ア支店長クラスを交えた官民合同ミッションを実施 大統領 首相 鉱山エネルギー大臣 公共事業大臣等と意見交換を実施 出光興産が権益を持つナミビアの大規模鉱山で 2014 年 5 月にウラン鉱石の生産を開始 図 30 ウォルビスベイ回廊位置図 ナカラ回廊プロジェクト対象国モザンビーク マラウイ ザンビア

88 位置 ( 図 31 参照 ) ステークホルダーアフリカ開発銀行 (AfDB) JICA など投資額 360 百万米ドル ( 内 59 億 7800 万円 (Nampula~Cuamba) 67 億 7300 万円 (Massangulo~Lichinga) を円借款で貸付 ) 概要 ( 仕様 ) 地域統合の加速と輸送インフラの効率化により 南部アフリカ地域の経済発展を目指す 全区間は南部アフリカ開発共同体 (SADC) 地域幹線ネットワークのルート 20 として設計され ルート 20 はさらにアンゴラ国境まで西に延び Lobito 港までつながる Nacala 港から Lusaka までの距離は 1,700km を超える JICA がモザンビークの Nampula~Cuamba 及び Massangulo~Lichinga までの区間の道路 橋梁の整備のために円借款を供与 現状 計画建設中日本の関与 2014 年 1 月に安部首相がモザンビーク訪問時にナカラ回廊地域向け約 700 億円の支援表明 ナカラ回廊の幹線道路などの建設のため 円借款を中心に 5 年間で 600 億 ~800 億円を供与 JICA がナカラ回廊地域で 2013 年までに具体的に開始している円借款は モンテプエス~リシンガ間道路改善事業 (L/A2007 年 3 月 33 億円 ) ナンプラ~クアンバ間道路改善事業 (L/A 2010 年 3 月 60 億円 ) ナカラ港開発事業 (I) ( L/A 2013 年 3 月 79 億円 ) マンディンバ~リシンガ間道路改善事業 (L/A 2013 年 11 月 68 億円 ) の 4 件 三井物産は米石油大手アナダルコなどと 2014 年中に同国沖の巨大ガス田の共同開発に着手しており 15 年中に生産 液化事業への投資を最終決定する 2018 年にも天然ガス生産を始める予定 天然ガスを使った火力発電所や化学品工場の建設 食糧事業への参入も模索している

89 図 31 ナカラ回廊位置図 ムトワラ回廊プロジェクト対象国モザンビーク マラウイ ザンビア タンザニア位置 ( 図 32 参照 ) ステークホルダーアフリカ開発銀行 (AfDB) ザンジバル運輸省 タンザニア投資公社 JICA 投資額 Unity Bridge:340 億タンザニアシリング道路セクター支援プロジェクト第 1 期 :UAC 百万道路セクター支援プロジェクト第 2 期 :UAC 百万 Mzuzu~Nkhata 湾道路 :UAC26,713 百万モザンビーク幹線道路改修プロジェクト :UAC40 百万 ( 注 :UAC は アフリカ連合通貨 ) 概要 ( 仕様 ) タンザニアとモザンビークの国境沿いに位置する Mtwara 港は 主要な農業地域と鉄道で結ばれている 地域 インフラ開発プログラム (SDI) の一部であり 発電 送電 輸送インフラ 通信 水道 農業 鉱業 観光 森林 漁業など幅広い分野で包括的な開発を目指している ムトワラ回廊道路改修計画における開発計画には以下が含まれる Unity Bridge:Ruvuma 川にかかるタンザニア側の Mtambaswala とモザンビーク側の Negomano を結ぶ橋 この橋は China Geo Engineering Corporation により建設され 2010 年に開通した Mbamba 湾道路はマラウイ湖と Mtwara の約 900km を結ぶ 道路の

90 現状 計画問題点期待度日本の関与 設計は完成し承認されたが 建設はまだ開始していない 上記ルートと同じ Mtwara 港 ~Mbamba 湾間に石油パイプラインの敷設 Mbamba 湾 ~Nkhata 港を繋ぐ重容量のフェリー Mtwara 港の拡張と運用改善 港湾整備の第 1 期は 4 つの停泊所の建設 油およびガス探査活動用の供給基地の拡大から開始した 道路セクター支援プロジェクト第 1 期 ( Iringa~ドドマ間 260 km Tunduru~Namtumbo 間 193km) は 2016 年 7 月に完成予定 第 2 期は ドドマ (Mayamaya)~Babati(Bonga) 道路 km Tinduru ~Mangaka~Mtambaswala 道路 (202.5km) を砂利道からアスファルトに改修する予定である 建設は 2013 年 1 月に開始され 2017 年 3 月に完了予定 建設中対象地域に貴重な生態系が含まれ 生態系の破壊や違法伐採 密猟の増加 絶滅危惧種への影響が懸念されている 環境保護団体の世界自然保護基金 (WWF) は 2006 年から Mtwara Development Corridor Conservation Initiative というプロジェクトを実施している ムトワラ回廊が通じるタンザニア南部は農産物 天然資源等の産業ポテンシャルが高く 本地域の開発はタンザニア全体の経済発展を促進するとともに 貧困率の高い同国南部の生計向上を導くものとして期待されている 2013 年 4 月 8 日 JICA はタンザニア政府との間で 第 2 次道路セクター支援事業 を対象として 76 億 5,900 万円を限度とする円借款貸付契約に調印した 同事業は Dodoma 州 Maya Maya と Manyara 州 Bonga を結ぶ全長約 188km および Mtwara 州 Mtambaswala 同州 Mangaka と Ruvuma 州 Tunduru の 3 都市を結ぶ全長約 203km の道路の改良 並びにタンザニア道路公団 ( Tanzania National Roads Agency: TANROADS) の組織強化等を支援することにより 同国の経済活性化と周辺地域との経済統合に寄与するもの Mangaka~Tunduru 間の道路は ムトワラ回廊上で唯一舗装されていない区間であり 同港を経由する物流を阻害する要因となっている

91 図 32 ムトワラ回廊位置図 中央回廊対象国タンザニア ウガンダ ルワンダ ブルンジ コンゴ民位置タンザニアの Dar es Salaam~Ithaca~ウガンダの Kampala またはコンゴ ルワンダ ブルンジへ分岐する回廊 ( 図 33 参照 ) ステークホルダーアフリカ開発銀行 (AfDB) Rwanda Transport Development Agency Indian Trust Fund TTFA 投資額 290 億米ドル概要 ( 仕様 ) 中央回廊は EAC 東アフリカ共同体鉄道基本計画の一部であり 内陸国の貿易を最も効率よく行うことができるように整備される 同計画の実行には 総額 290 億米ドル程度かかる可能性がある Central Corridor Transit Transportation Facilitation Agency(TTFA) はアフリカ開銀の支援で 2006 年に設立された TTFA 協定にはタンザニア ウガンダ ルワンダ ブルンジ コンゴ民が署名しており 多国間の調整を行っている TTFA はメンテナンス 改修やインフラサービスの改善を行い 低価格で輸送を行えるようにすることをビジョンとして掲げている 現状 計画建設中 ( 道路 ) 中央回廊は Dar es Salaam 港を起点とし ブルンジ ルワンダ ウガンダへと延びる ( 鉄道 ) 鉄道回廊の一環である湖上水運で特に需要が多いのは ビクトリア湖の Mwanza から Kampala の Bell 港までのルートである フェリー修繕は 世界銀行が EATTFP 3,300 万米ドルの路線改善資金 (IDA ローン ) と 4,400 万米ドルのローリングストック整備資金 (IFC ローン ) の融資をした タンザニアの中央回廊に AfDB は 2.6 百米ドル投資し F/S と設計を行う (2014 年 11 月 )

92 問題点 日本の関与 回廊の鉄道輸送の主流を担うタンザニア鉄道は ケニア鉄道 ウガンダ鉄道同様 ローリングストック不足 路線状況の劣悪さ これらに伴う輸送供給量不足が課題 同鉄道は 世界銀行の支援を受け 2007 年に民営化を果たしたが 応札から民営化開始までの5 年間に TRC の維持管理の欠落により 鉄道路線 ローリングストックの状態が急激に悪化した またフェリーの修繕については保険料負担の問題が生じている キルワ道路拡幅事業などを通して中央回廊の基点である Dar es Salaam 近郊の渋滞緩和を促進しており 中央回廊の交通円滑化に貢献 なお タンザニアでも近年 各ドナー支援により道路局 道路基金の強化が行われてきた JICA もタンザニアの道路局である TANROADS に長期間にわたり JICA 専門家を派遣 経済産業省は 2014 年 2 月に エネルギー需給緩和型インフラ システム普及等促進事業 ( 円借款 民活インフラ案件形成等調査 ) を行い タンザニア国内の物流インフラ整備のため 324 億円 ~402 億円をかけて中央回廊沿い (Dar es Salaam~Kigoma Tabora~Mwanza) の軌道 橋梁リハビリ 当該区間で必要となる機関車の新規調達および再生 鉄道システムの開発 改善に不可欠な人材育成の支援を実施すべく 日系企業参入の可能性について調査した 図 33 中央回廊位置図

93 港湾 Lobito 港拡張計画対象国アンゴラ位置 Lobito ステークホルダー発注機関 :Lobito Port Company 建設企業 :China Harbour Engineering Company 投資額 12 億米ドル概要 ( 仕様 ) 鉱石ターミナル建設 コンテナターミナル拡張 停泊用埠頭及びドックの建設など 第 1 埠頭のコンテナターミナル拡張は 2011 年に完成した 最大 5 万トンの船舶用の 414m の埠頭 m 2 のコンテナパーク用の 250,000 TEU/ 年の稼働能力 制御及び港湾管理用の近代的なシステムである 360,000m 3 に及ぶ埠頭全長及びアクセスチャネルの浚渫も行われた 拡張近代化プロジェクトは 舗装 照明 貨物を港から出し入れする新しい鉄道路線などが完成している このプロジェクトによる大きな効果が期待されているものの 1 つに VTS ビルがある 同ビルには Lobito 地域を移動する船舶を追跡する情報および位置システムが完備される予定である また 鉱産物用の新しい輸出入ターミナルの建設により 同時に 12 隻 ( 現在は 8 隻 ) の船舶が入渠できるようになり 処理能力は 11 百万トンに増加する見込み 現状 計画 2013 年 12 月完了 期待度地域経済の活性化が期待されている コンゴ民の銅鉱山と Lobito 港をリンクさせるために鉄道会社間で話し合いが行われている (2013 年 10 月 ) 日本の関与平成 20 年 ~21 年に Lobito 港改修のための無償資金協力を行っている

94 図 34 Lobito 港位置図 電力 Kusile 石炭火力発電所計画 対象国 南ア 位置 ( 図 35 参照 ) ステークホルダー Eskom 投資額 143 億米ドル 概要 ( 仕様 ) 経済成長を背景とする電力需要の拡大に対して供給が追い付かない ため 既存の発電所の再開や火力発電所の建設を進めている設備投 資拡大 5 カ年計画の 1 つ 発電量は 4,800 MW(1 機 800 MW 6 機 ) で ESKOM( 南アの主要電力会社 ) は 2014 年に運転開始すべく 計画 を開始している 2 つの発電所合計の 9,600 MW は 南ア電力の 20% に匹敵するが 世銀は財政支援を行っている 現状 計画 2007 年 ~2014 年 ( 初号機 )~2018 年 当初予定では 2012 年に初号機の運転開始を見込んでいたが 2014 年 まで遅延する見込み 以降 6~7 カ月ごとに順次運転が開始され 2018 年に全面運転開始の予定 SIP 9:Electricity generation to support socio-economic development の 1 つ 問題点 2014 年には都合気の運転開始を見込んでいたが 遅延する見込み また電力料金は想定価格よりも若干の値上がり見込み 期待度 Nkangala 郡の経済開発と社会インフラの整備 雇用の創出に大きな 効果があると考えられる 建設中は 12,000 名程度の雇用の創出 GDP 25% 程度の上昇が期待されている 現在は 8,000 名程度が建設現場で 働いており 40% 以上が地域住民である 日本の関与 日立グループは Eskom 社が建設する後述の Medupi 発電所および

95 Kusile 発電所向けに12 基の石炭火力発電プラント用ボイラー設備を総額約 5,700 億円で 2007 年から 2008 年にかけて受注 1 基あたりの発電出力は 80 万 kw で 数カ月おきに順次ボイラー設備の据付を行う 図 35 Kusile 石炭火力発電所位置図 Medupi 石炭火力発電所計画対象国南アフリカ共和国位置 Limpopo 州 Lephalale( 図 36) ステークホルダー Eskom アフリカ開発銀行 (AfDB) 世界銀行が融資投資額 178 億 6,000 万米ドル ( 推定 ) うちア AfDB:5 億米ドル (2008) 世銀:37.5 億米ドル (2010) 概要 ( 仕様 ) 増加する電力需要を賄うために Eskom が進める発電所計画プロジェクトの 1 つ 6 基で構成され 発電量は 4,764MW 現状 計画建設中 2007 年 5 月に建設を開始し 2014 年 3 月時点で進捗率 73% ( 総予算 1,050 億のうち 770 億ランド ) 初号機の運転開始は 2012 年 6 機目は 2015 年までの予定であったが ボイラー設備の納入の遅れや 2012 年 9 月と 2013 年 1 月には労働者がストライキを行ったため工事が中断 初号機 (80 万 kw) は 2015 年半ば 以降 9 カ月ごとに次の基が運転開始予定である ( 竣工は 2019 年以降 ) 問題点 Eskom 建設プロジェクトには アフリカ民族会議による汚職の疑いが指摘されている また 石炭火力発電は CO 2 排出量が多く 気候変動に悪影響を与える 世銀は本案件を含む石炭火力発電所の融資への

96 批判もあり 2010 年石炭案件のスクリーニング基準を発表 2013 年 7 月には例外的な状況においてのみ石炭火力発電所の建設案件を融資するとする規制を導入 これは石炭以外に適した代替エネルギーがないなどの条件を含む 期待度 2012 年国家インフラ計画の戦略的統合プロジェクト (SIP) の 1 つ ( SIP 9: Electricity generation to support socio-economic development) 日本の関与日立製作所 ( 日立パワーヨーロッパ社と日立パワーアフリカ社 ) が ボイラー設備を総額約 5,700 億円で 2007 年から 2008 年にかけて受注 プロジェクトでは約 6 割を現地から調達 2012 年に初号機が運転を開始し 2016 年ないしは 2017 年までに完了する予定 Medupi 図 36 Medupi 石炭火力発電所位置図 北西部送電網対象国南アフリカ共和国位置 ( 図 37 参照 ) ステークホルダー Eskom 投資額 億ランド概要 ( 仕様 ) Polokwane Rustenburg Waterberg Lowveld などの地域をカバーし 地域の主要都市である Polokwane ほか 数多くのプラチナ鉱山も含

97 現状 計画問題点期待度日本の関与 まれる北部送電線網が対象 プラチナや石炭などの鉱山および精錬所が含まれるため 鉱業活動の拡大により電力負荷の増加が見込まれる 予想負荷は 2017 年時点で 12,250 MVA 2022 年には 12,565 MVA の見込み Eskom が立てた 2013~2022 年までの送電網開発計画の一部 2007 年に最初のプロジェクトが始まり 完了 2013~2022 年までに 22 プロジェクトを予定しており フォローアップ開発が 2022 年まで計画されている 南アフリカの鉱山業界では 慢性的な電力供給不足が問題となっており プラチナ鉱山の一時停止が警戒されている 南半球にある南アフリカでは 2015 年 1~2 月までに冷房用の電力需要が年間のピークを迎える (2014 年 12 月 ) 北西部は Limpopo 州から電力を供給しており 本計画により現地で電力供給が可能になる 住友商事 日本 AE パワーシステムズは 2008~2015 年までの契約で南アフリカ各所に建設される変電所用の変圧器 分路リアクトル設備の供給契約を締結 最終的には 200 億円を超える大型案件になる見通しで 基本合意の中には契約期間を 3 年間延長するオプションも含まれる 同社は 2007 年にも 85 億円規模の受注している

98 図 37 北西部送電網位置図 Iringa~Shinyanga 基幹送電線強化事業対象国タンザニア位置 Iringa~Shinyanga( 図 38) ステークホルダータンザニア電力供給公社 JICA 投資額円借款 :6,048 百万円概要 ( 仕様 ) 近年鉱山開発プロジェクトが多数進められ 経済成長が著しいタンザニア北部地域では 電力需要が急増しており 送電線を流れる電力はすでに既設の送電容量を超過しており 計画停電が行われている 本案件では 北部の Shinyanga と南部の Iringa の区間 ( 約 667km) に 400 kv 2 回線基幹送電線および変電所の増設を支援 これにより 北部向け送電能力が増強されると同時に 送電損失を低減させ効率的な電力利用を図ることで 温室効果ガスの排出抑制にも貢献する 全長 667km 400 kv 2 回線基幹送電線の増設及び変電所の増設 現状 計画 2010 年 12 月に円借款貸付契約に調印 2014 年 6 月に完成予定協力期間は 2010 年 12 月 ~2015 年 6 月事業は 4 つのロットにて実施される (400 kv 送電線は 2020 年の昇圧工事までは 220kV にて運用 ) ロット 1:Iringa~Dodoma 間 400 kv 2 回線送電線 ( 全長約 225km

99 問題点 期待度 日本の関与 国際競争入札 ) ロット 2:Dodoma~Singida 間 400 kv 2 回線送電線 ( 全長約 217km 円借款対象事業 国際競争入札 ) ロット 3:Singida~Shinyanga 間 400 kv 2 回線送電線 ( 全長約 225km 国際競争入札 ) ロット 4:Iringa Dodoma Singida Shinyanga の 4 都市変電所 ( 韓国企業間の競争入札 ) 送電線は コミュニティによる持続的利用を目的とした森林保護区を通過するため必要な許認可の取得や 工事後の植栽 コミュニティに対する植林苗木栽培用資金の提供等を実施する 水鳥の感電や衝突事故の対策として 送電線を認識しやすくする物体の設置 及び電線の高さを並走する既設送電線と同じにする等の緩和策が講じられる また本事業に伴い 4,669 ha の用地取得及び 838 家屋の住民移転が発生する見込み 2005 年に策定された 成長と貧困削減のための国家戦略 (MKUKUTA) では 3 つのクラスターの 1 つ 成長と所得貧困の削減 における目標の 1 つとして 安定的かつ安価なエネルギーの供給 を掲げ 電力の安定供給による生活水準の向上を目指している 2003 年に策定された 国家エネルギー政策 (NEP) は 全国的なエネルギーの安定供給と電化率向上を目指した 電力を含むエネルギー分野の開発ビジョンとしての役割を果たしている この NEP での目標を達成するための具体的な開発計画として 2008 年に電力系統マスタープラン (PSMP) が策定され 2009 年に更新されており 需要予測をベースとした 2033 年までの長期的な電源開発及び送配電網整備計画が示されている 本事業は PSMP 2009 年版において 最優先の送電線計画として位置づけられている JICA は AfDB との協調融資促進スキーム (EPSA/ACFA) により ロット 2 の支援を行う ロット 1 は世界銀行 ロット 3 は EIB ロット 4 は Korea Exim がそれぞれ支援を行う

100 図 38 Iringa~Shinyanga 基幹送電線位置図 Moatize 火力発電所対象国モザンビーク位置 Tete 州 Moatize( 図 39) ステークホルダー ACWA Power 投資額約 10 億米ドル概要 ( 仕様 ) 300 MW(2 150 M units) の建設 2014 年 3 月 モザンビーク政府は Tete 州に 600 MW の石炭火力発電所建設を許可した 発電所は約 10 億米ドルの建設費用でブラジルの鉱山会社 Vale の炭鉱から生産される石炭が供給される 本プロジェクトはモザンビーク企業 Acwa Power Moatize Termoeléctrica(APMT) によって進められている この会社はサウジアラビアの Acwa Power Vale 三井物産 モザンビークの 2 社の JV である モザンビーク企業は国営電力会社 Electricidade de Moçambique(EDM)(5% のシェア ) と Whatana Investment Group(8% のシェア ) である Acwa Power のホームページによると 本事業は BOT 方式で行われ 完成すればモザンビークで最初の石炭火力発電所になる 建設は 2 フェーズに分かれており 第 1 フェーズは 300 MW の電力が供給され Vale の炭鉱へ 200 MW~250 MW が EDM とその電力網へ 50 MW~100 MW が供給される エネルギー省の Salvador Namburete 大臣によれば 建設には 3 年が費やされ 契約期間が 25 年である 建設には 1,200 人の雇用 建設後の発電所の運転には 120 名の雇用が生まれる見込みである

101 現状 計画問題点期待度日本の関与 2016 年第 4 四半期操業開始予定 特になし炭鉱からの 副産物 を火力発電の燃料として活用することによって 環境問題の解決にもなると報じられている (2014 年 2 月 Mining Weekly) 三井物産がジョイントベンチャー Acwa Power Moatize Termoeléctrica (APMT) に出資 図 39 Moatize 火力発電所位置図 1.4 アフリカの資源産業基盤の強化 人材育成に向けた取組 JOGMECによる金属資源探査技術に関する取組 JOGMECボツワナ地質リモートセンシングセンターにおける人材育成事業 ボツワナ 地質リモートセンシングセンター事業は 豊富な鉱物資源を有する南部アフリカ諸国と 高度な鉱物資源利用技術を持つ我が国とが互恵関係を構築することにより 我が国の鉱物資源の安定供給の確保とこれらの国々の経済発展に寄与することを目的に 2007 年 11 月 当時の甘利経済産業大臣のボツワナ共和国訪問時に同国鉱物エネルギー水資源省とJOGMECが合意したものである 本事業においてJOGMECは 2008 年 ボツワナに地質リモートセンシングセンターを開設し 先進的なリモートセンシング ( 衛星画像解析 ) 技術による探査を行い 有望地域を抽出するとともに SADC 諸国に対して衛星画像処理技術の移転を行う 平成 20 年度から24 年度の5 年間をプロジェクトの第 1 期とし リモートセンシング技術の長期研修 SADC セミナー ワークショップ 競技会及び対象国との共同調査を実施している 平成 25 年度からは3か年の第 2 期事業として 従来の人材育成から探査プロジェクト形成に重点をシフトするとともに SADC 諸国で持続可能な人材育成に資することを目的とした指導者育成事業を開始した

102 長期研修ボツワナ 地質リモートセンシングセンター事業のうち長期研修は リモセン基礎理論 ( 知識 ) や技能を習得させる集中的な講習会であり 基礎理論の理解度及び習熟度を上げるために現場で実習を行うことも含む 期間は3 週間程度で対象国から数名の技術者をJOGMECボツワナ地質リモートセンシングセンターに招聘して実施する SADCセミナー ワークショップ 競技会ボツワナ 地質リモートセンシングセンター事業のうち リモートセンシング競技会は 研修を終了した共同解析相手国技術者の技術の維持 向上を目的に実施される リモートセンシング セミナーは SADC 加盟国間及びJOGMEC とのネットワーク構築の場の提供を目的に実施される また リモートセンシング ワークショップは 研修機会を得られないSADC 加盟国の技術者へ短期研修の機会を提供するとともに 既習者による自国技術者への研修する能力の開発の場を提供することにより SADC 加盟国との関係強化を図ることを目的に実施される これらは年 1 回同時期に開催される 共同解析 現地調査応用技術が習得されている判断される国に対して 更なる共同解析や共同現地調査を行うこと 1 習得した基礎技術を応用実践し その国でリーダーとなる専門家の育成及び2 対象国 ( 地域 ) の地質情報を収集 探査有望地を選定し 具体的探査プロジェクトの形成を目指すことを目的とする 指導者育成対象国が自立して技術者を指導 育成できるよう更なるリモートセンシング技術者の育成を推進することを目的に実施される アフリカにおける金属資源探査活動 JOGMECは 世界各地の金属鉱物賦存地域において海外の国営会社 非鉄メジャーやジュニアカンパニー等と共同で資源探査活動を行っている 本事業は 探査の結果 有望と確認されたプロジェクトを日本企業に権益を引き継ぐことを目的としており 日本企業が参入しづらい初期探査のリスクを軽減し 日本企業の権益獲得を支援するものである 2015 年 2 月現在 JOGMECがアフリカで実施している金属資源探査案件は 南アフリカ1 件 ボツワナ2 件 ナミビア1 件 タンザニア1 件 マラウイ2 件 エチオピア1 件の計 8 件である 南アフリカ ウォーターバーグ案件

103 ウォーターバーグ案件は 南アフリカ共和国 Limpopo 州ブッシュフェルト北部リムの北端部 標高 850m~1,350mに位置する白金族金属 ニッケル 銅等を対象とする案件である 相手方は カナダのPlatinum Group Metals 社及び南アのMnombo Wethu Consultants CCである 調査地域であるブッシュフェルト地域は世界の白金族金属の8 割超の埋蔵と7 割超の産出量で知られている岩体の北側に位置するが 地表は表土で覆われ 岩体の露出が無いことから これまで積極的に調査が行われていなかった地域である 契約条件は 2009 年 10 月から4 年間に320 万米ドルの探鉱費用をJOGMECが支出することで37% の権益オプション権を得る 2012 年 5 月までに320 万米ドルを拠出し 現在プロラタ探鉱を実施している ボーリング調査による資源量の拡大を図っており 2014 年 6 月時点の金属量は693t 現在 プレF/S 策定中 (2015 年 6 月完了予定 ) ウォーターバーク地域 ヨハネスブルグ プレトリア 図 40 ウォーターバーグ案件位置図 図 41 ウォーターバーグ案件遠景 ボツワナ ディコロティ案件

104 ディコロティ案件はボツワナの東部 首都ハボロネの北東約 350kmに位置する283km 2 の探鉱鉱区で ボツワナで唯一のニッケル 銅製錬所を操業するBCL 社 (BCL Limited; ボツワナ国営鉱山会社 ) のセレビ ピクウェ鉱山 製錬所 ( ニッケル 銅 ) の周辺に位置する ニッケル 銅 白金族を対象とした探鉱案件である JOGMECは2009 年 10 月に豪州企業であるDiscovery Metals 社と共同探鉱契約 (JV 契約 ) を締結し ディコロティ地域の探鉱に着手した ディコロティ鉱床では 1960 年代の調査から既に4.1 百万トン ( 品位 : ニッケル0.7%, 銅 0.5%, 白金族 1.2g/t) の予測鉱物資源量が確認されているほか ディコロティ鉱床の周辺でもセレビ ピクウェ鉱山の胚胎層準である角閃岩が分布し 新たなニッケル 銅 白金族鉱化作用が捕捉されている ディコロティ鉱区は Discovery Metals 社のボツワナにある子会社であるDiscovery Metals Northeast 社が100% の権益を保有しており そのうちJOGMECは72.06% の権益を保有する権利を有している 2014 年 3 月に締結したJV 契約では BCL 社が探鉱権を採掘権に切り替えることで BCL 社が51% 権益を得る その時点で JOGMECが35.31% Discovery Metals 社が13.6% の権益となる 図 42 ディコロティ案件位置図 図 43 ディコロティ案件遠景

105 ボツワナ ロバツエ案件ロバツエ案件は ボツワナ共和国南東部のハボロネ ロバツエ カニエ周辺に位置するレアメタルを探鉱対象とした案件である 相手方は豪 Discovery Metals 社及びその現地子会社であり 調査地域にはかつて採掘されていたマンガン鉱徴地を含み 予察調査で各種レアメタル ベースメタルの鉱徴を確認している 契約条件は 2014 年 9 月末までに 60 万豪ドルの探鉱費用をJOGMECが支出することで 67% の権益オプション権を得ることとなっている 衛星画像解析 地質調査を行うとともに 地化学探査により試料採取及び分析を実施し ボーリングターゲットの抽出及びボーリング調査を行う なお 本案件は JOGMECのボツワナ地質リモートセンシングセンターでの共同解析 現地調査が端緒となり発掘された案件である 図 44 ロバツエ案件位置図 ナミビア 探鉱案件 JOGMECは ナミビアにおいてベースメタル レアメタルを対象とした探鉱案件を実施している 詳細は非公表 タンザニア マサシ案件マサシ案件は タンザニア連合共和国南部のMtwara 州西部 首都ドドマから南東約 600kmに位置する面積約 117km 2 のレアメタルを探査対象とする案件である 相手方はカナダの探鉱ジュニア企業であるGold Canyon Resources 社 ボツワナ地質リモートセンシングセンターの活動 ( タンザニア地質調査所との共同解析 ) を端緒として開始されたプロジェクトであり 予察調査により確認されているレアメタルの鉱徴を 地化学探査やボーリング調査により確認し 新たな鉱床の発見に結び付けるものである なお 当該地域の交通インフラ 良好な統治 鉱業法の整備等 投資環境は良好である

106 JOGMEC は 契約当初よりプロラタ拠出により 取得権益 90% のオプション権を行使する 権利を有する 現在 システマチックな地質マッピング及びグリッドによる試料採取 分析及び試験を実施することにより ボーリングターゲットを抽出する予定である 図 45 マサシ地域位置図 マラウイ レアメタル案件マラウイではレアメタルを対象に2 件の探鉱案件を実施している これらはマラウイ共和国南東部に位置する 相手方はマサシ案件と同じ加 Gold Canyon Resources 社である JOGMECは契約当初よりプロラタ拠出により 取得権益 67% のオプション権を行使する権利を有している 詳細については非公表 エチオピア アファールティグライ案件アファールティグライ案件は エチオピアの首都アディスアベバの北方約 580km Tigray 州の州都 Mekelleからは北方約 45kmに位置する銅 銀等の多金属鉱床を対象とする案件である 英国企業である非上場企業 Altau Strategies の子会社であるAltau Resourcesを相手方とする 2016 年 3 月末までに 250 万米ドルの探鉱費用をJOGMECが支出することで 51% の権益オプション権を得ることができる さらに JOGMECがその後 3 年間で700 万米ドルを追加拠出することで追加 19%( 合計 70%) の権益オプション権を取得することができる

107 図 46 アファールティグライ案件位置図 JOGMEC による石油 天然ガス 石炭分野での人材育成事業 産油国技術者研修等事業通常研修 ( 石油 天然ガス分野 ) JOGMECによる産油国技術者研修は 産油ガス国との人的交流及び協力関係の強化を目的に 各国政府機関や国営石油会社などから石油 天然ガス開発技術者等を日本に招聘し JOMGEC 技術センターを中心に1989 年から継続して実施しているものである コースは 探鉱地質 物理探鉱 掘削マネジメント 油層工学 の4コースで それぞれ10 週間にわたり開講している 各コースは それぞれの分野の技術講義やワークショップにより 実践的なスキルの習得を目指している アフリカに限らず 東南アジア 中央アジア 中東 中南米諸国など産油ガス国の石油 天然ガス関連の政府機関 国営石油ガス会社等に属する中堅石油開発技術者等を対象としている 探鉱地質コース地質データの評価 解釈のための各種技術の習得を目的とし 一般講義 ワークショップ ( 実践的講義 ) 地質巡検を実施する 物理探鉱コース三次元物理探査技術の活用による油ガス探査技術の習得を主たる目的とし 最新技術の講義 ワークショップ ( 地震探査データの処理 解釈の演習 ) を行う 掘削マネジメントコース坑井掘削の計画 立案能力及び実践的技術の習得を目的とし 基礎的知識 安全管理

108 等の講義 掘削シミュレータを用いた訓練を行う (IADC による WellCap Certificate 取得 2 ) 油層工学コース 油層の総合評価及び油層工学全般にわたる技術の習得を目的とし 油層解析等の講義 ワークショップ ( 輸送シミュレーション ) を行う 産油国技術者研修等事業特別研修 モザンビーク LNG 技術に係る実践的 講義 ( 石油 天然ガス分野 ) 産油国技術者研修等事業特別研修事業 モザンビークLNG 技術に係る実践的講義 は 2012 年 10 月にモザンビーク共和国とJOGMECとの間で締結された石油 天然ガス分野における人材育成に関する実施プログラムの一環として モザンビークの政府機関 国営石油会社等に属し LNG 事業に従事する技術者 管理者等を対象に平成 25 年度から行われている研修事業である 世界有数の巨大ガス田が発見されたモザンビークにおいては 大規模なガス田開発プロジェクトを着実に進め LNGとして市場に供給するための必要な技術及びプロジェクト実施に必要な知識などが大幅に不足しており JOGMECでは 同国の人材育成に貢献すべく 4 年間にわたってのLNG 関連技術者育成研修を盛り込んだ協定を同国との間で締結している 本 モザンビークLNG 技術に係る実践的講義 は 今後 LNG 事業に本格的に取り組む同国の技術者 管理者に LNG 技術やLNG 事業のファイナンス マーケティング等に関する知識を習得させることを目的としている またLNGのみならず JOGMECのGTLを始めとする日本の先進的な天然ガス有効利用技術の紹介とともに 日本の文化や社会などを紹介し 日本をより深く理解し 将来にわたる日本の理解者を増やすことも目的としている 産油国技術者研修等事業技術ソリューション研修 HSEマネジメントコース ( 石油 天然ガス分野 ) JOGMECが実施している産油国技術者研修等事業のうち HSE 3 マネジメントコース は 産油国技術者研修等事業の中で第 1 回技術ソリューション研修として開催されたものであり 技術開発を推進している日本の先端技術について 産油国等への技術移転研修を行うことを目標としている また そこに至るためのNOC 等との人脈構築 またNOC 等が石油天然ガス操業現場において直面している技術課題 ( 二ーズ ) の収集とその解決への 2 IADC (International Association of Drilling Contractors) による掘削現場における国際的資格 日本国内では JOGMEC のみが発行を認められている 3 Health, Safety, and Environment

109 糸口を見出すことを目的とした研修事業である 本コースでは 石油天然ガス操業現場でのHSEマネジメントシステムの構造について理解し 生産性向上や環境汚染防止の取り組みの鍵となる随伴水処理 土壌汚染対策 廃棄物管理 NORM 4 管理等の技術に関する知識を習得することを目的の一つとするとともに 研修生から自国での操業で直面している技術課題を聴取し それに対する解決策 ( ソリューション ) のアイデアについてワークショップを通じて提供した 並行して わが国の異業種 異分野の高度な技術を石油天然ガス開発分野へ導入する技術ソリューション事業 5 の紹介を行うとともに 日本の文化や社会などを紹介し 日本をより深く理解し 将来にわたる日本の理解者を増やすことも目的としている モザンビーク石炭産業人材育成事業 ( 石炭分野 ) 新たな原料炭の供給国として世界が注目しているモザンビーク共和国では 経済産業省と同国鉱物資源省との間で 平成 24 年 10 月に 石炭産業発展 5ヶ年プラン を含む共同声明が署名された 同プランの中では 平成 24 年度から5カ年で合わせて100 名以上の石炭開発の専門家を育てることが目標とされている JOGMECでは 同プランに基づいた人材育成事業を日本及び同国にて実施すべく 平成 26 年 7 月 30 日に鉱物資源省 (MIREM) 傘下のモザンビーク鉱物資源公社と石炭分野における人材育成に関する実施プログラムに署名した 日本招聘研修日本での研修では 石炭開発に必要なリモートセンシング 地表調査 物理探査等の地質調査 探査技術 炭量評価をはじめとする経済性評価 保安環境管理を含む採炭技術 選炭技術を包括的に実施する あわせて 我が国における石炭等の鉱山開発及び石炭利用技術について当該生産現場等にて研修を行う また 並行して日本の文化や社会などを紹介し 日本をより深く理解し 将来にわたる日本の理解者を増やすことを目的としている 石炭専門家派遣研修同国石炭開発事業に本格的に取り組む技術者 管理者を対象に石炭開発に必要なリモートセンシング 物理探査の探査技術 炭量評価をはじめとする経済性評価 保安環境管理を含む採炭技術 選炭技術等に関する知識習得を目的として実施する 4 Naturally Occurring Radioactive Material( 自然起源放射性物質 ) 5 産油ガス国等が抱える技術課題 ( 二ーズ ) について JOGMEC とわが国企業が一体となって技術的解決策 ( ソリューション ) を提案することで わが国企業のビジネス創成を支援するとともに 産油国等との関係を強化し 石油 天然ガスの権益取得に寄与することを目的とした事業

110 本研修では 日本人専門家による座学形式講義に加えて テテ州 Revuboe 炭鉱鉱区などの実際のフィールドでの実習及び施設見学を実施している 特にMoatize 炭鉱では試錐現場 露天採掘現場 中央監視室 選炭工場及び住民移転先であるCateme 村を訪れるなど 炭鉱開発から生産までの炭鉱操業にかかわる一連の施設と企業の社会的責任の活動について研修を実施した なお 本専門家派遣事業は 平成 25 年度までは一般財団法人海外産業人材育成協会 (HIDA) が経済産業省の委託を受けて実施していたが 平成 26 年度からはJOGMECが実施することとなった JICAによる人材育成事業 課題別研修 JICAの研修事業には 国別研修 ( 途上国の個別の具体的な要請に基づき実施 ) 課題別研修 ( 日本側から途上国に提案し 要請を得て実施 ) 青年研修( 次世代を担う若手リーダーの育成に焦点 ) の3 種類がある このうち 資源エネルギー分野で研修コースが設けられているのは課題別研修と国別研修であり 課題別研修のうちアフリカを対象として実施されているものとして以下の事業がある 6 持続可能な鉱物資源開発管理コース 鉱山開発プロジェクトは インフラの改善や農村地域の経済発展 様々な分野の人材育成を促す一方 環境に対する負の影響も大きく 十分な注意を払う必要がある また 鉱山開発には多大な資金と技術 そしてリスクを負担することが必要であり 途上国が独自に開発することは困難なため 多くの国では外国資本の導入や国営企業の民営化により開発している こういった背景から 特に途上国政府には鉱山開発を促進するために総合的かつ効果的な対策 ( 環境整備 ) を実施することが期待されていることから 本研修では 鉱業政策 ( マスタープラン ) の立案 フィージビリスタディ等開発計画の策定手法 鉱害防止や環境影響評価などを含む体系的な関連法の整備 行政 組織制度の整備 鉱業情報の整備公開の手法 及びインフラ整備や人材育成などの政府がなすべき活動の主たる部分について基礎から応用までを習得することを目的に実施されている 具体的な内容は以下である 1 世界の鉱山史 国際経済と金属需給展望 途上国の資源開発事例 資源経済概論などの 6 出典 :2014 年度課題別研修概要一覧

111 講義を通じて 新興国の経済発展に伴う地球規模の資源物流構造の変化 銅 鉛 亜鉛やニッケルおよびレアメタルなどの金属資源の重要性 資源国および日本等の消費国の経済発展の状況を理解する 2 地質概論 資源開発のスキーム 各種の探査技術の講義 地質巡検を行い 具体的な探査手法を学ぶことにより 自国の資源探査に適する探査法を学ぶ また 発見後の採鉱 選鉱 製錬 加工の工程の技術を講義 事業所の見学により理解する 更に 鉱物資源政策の講義および産業総合研究所の地質調査所等の見学を通じて 探査を促進するための政策ツール ( 理論や具体的手法 ) を理解する 3 日本の鉱害史や経験から鉱害の経済的社会的リスクについて理解する その上で 日本の環境規制と法制度 鉱害防止技術 環境アセスメントの講義のほか松尾鉱山等の鉱廃水処理施設の見学を通じて 資源開発と環境影響を学ぶ また 廃棄物からの金属リサイクルの現状と技術の講義および施設の見学を通じて環境への負荷軽減の方策を学ぶ 4 資源経済概論 日本の公的資金供給機関 (JOGMEC JICA JBIC 等 ) の講義を通じて 資源開発のための経済評価手法並びに資金供給システムと資金調達法を学ぶ 更に 民間非鉄金属産業の企業の講師による講義および施設の見学により非鉄金属産業の実態を把握し 日本の資源開発戦略とプロジェクト計画の策定指針について理解を深めるとともに 関係者との交流を通じて連携体制も強化する 5 アクションプランの作成および発表には コース初頭のアクションプランの概要説明のほか コースの途中段階でアクションプラン作成のための講義と複数のコメンテーターによる個々の研修員に対するメール等での相談を随時行う アフリカ地域鉱物資源地質整備 鉱物資源の探査 開発 操業を含む実際の鉱業活動のためには 多大な資金と高度な技術 そして様々なリスクの負担などが必要であり 開発途上国が独自に鉱業 ( 資源開発 ) を管理操業することを難しい その結果 多くの開発途上国では 政府が鉱業を促進するために 外国や企業の資本の導入を進めることとなっている こういった国々にとっては 外国や企業の投資を効果的に活用して鉱山開発を実施できるように 投資を行う環境づくりを促進することが極めて重要である 近年 民間企業にとっては 投資する国の資源情報が整備されているか 管理できる人材が育成されているかが投資判断の基準にもなっており 開発途上国の資源国の間では これらを解決することが喫緊の共通課題となっている したがって 探査機器の更新はもちろんのこと 衛星画像解析等のリモートセンシング技術の向上が欠かせない そのため 既に保有している機器を使って自国に賦存しているが発見されていない鉱物資源を充分に把握 活用できなければならない 本研修は 研修員がこういった課題を改善できるような知識や技術を身に着けることを目指すものである

112 1 世界の鉱山史 国際経済と金属需給展望 途上国の資源開発事例 資源経済概論などの講義を通じて 新興国の経済発展に伴う地球規模の資源物流構造の変化 銅 鉛 亜鉛やニッケルおよびレアメタルなどの金属資源の重要性 資源国および日本等の消費国の経済発展の状況を理解する また 資源に恵まれる国の発展を促進するために必要な政策や制度枠組み 人材育成計画 並びに 民営化の促進に必要となる国と企業の役割や責任について学ぶ 2 資源情報の役割並びに資源情報データベースの整備と情報開示の意義と これらのデータベースを管理する人材の育成について学ぶ また地質概論 資源開発のスキーム 各種の探査技術の講義 地質巡検を行い 具体的な探査手法を学ぶことにより 自国の資源探査に適する探査法を学ぶ また 発見後の採鉱 選鉱 製錬 加工の工程の技術を講義 事業所の見学により理解する 加えて 鉱物資源政策の講義および産業総合研究所の地質調査所等の見学を通じて 探査を促進するための政策ツール ( 理論や具体的手法 ) を理解する 3 地質情報をGISにデータ化する技術を含め国土資源図の作成手法に関する基本的知識と技術を学ぶ また GISデータベースの開発手法についても学ぶ 4 サンプルデータを用い 未踏査地域の地質情報を入手する手段として衛星画像処理による分析手法を学ぶ ( 鉱物資源賦存有望地帯を特定してみる ) 特定された鉱物資源賦存有望未踏査地域において 空中探査データの分析手法を含め各種物理探査手法を用いてより精密なデータを採取し資源が豊富な地質構造を確認する手法を学ぶ 更に鉱床開発の経済性が評価に加え 上記で確認した精密データを補正する技術 また ボーリング調査等による鉱床に関する直接的分析手法をサンプルデータを用いた演習を通じて学ぶ 5 アクションプランの作成及び発表 国別研修 資源エネルギー分野で研修コースが設けられている国別研修のうち アフリカを対象として実施されているものとして以下の事業がある モザンビーク国別研修 石炭政策研修 モザンビークは 近年では資源分野等で極めて大きなポテンシャルがあることが確認され 国際的に注目を集めている 中でも 石炭 天然ガス 金属鉱物資源等が豊富な国であり 本邦企業を含む外資及び現地民間企業による急速な開発が進められつつあるが 進行中の各石炭プロジェクトはいずれも内陸部での開発のため 石炭輸送インフラの整備が急務の課題となっている また 行政機関における体制整備や人材育成等は不十分

113 であり 資源管理 開発における課題となっている JICAでは石炭資源分野の人材育成に関連する我が国の協力の方向性について具体的な検討を行うことを目的とし 2013 年に モザンビーク国石炭開発振興のための情報収集 確認調査 を実施している 本研修は 同調査において策定された方針に則り モザンビーク鉱物資源省の行政官を対象に人材育成を行うものである 具体的な研修内容としては 1 世界の石炭情勢 政策 日本のエネルギー政策を理解する 2 石炭開発全体の流れを理解する 3 鉱山事業者が提出する資料の評価を行い 認可された各種鉱業権に基づき実施される探査 採掘等の鉱業活動の監視 検査を行うための能力を身に付ける 4 我が国の鉱業分野人材との人的ネットワークを構築する 資源分野の人材育成プログラム ( 長期研修 )( 資源の絆 ) 持続的鉱業開発を担う途上国人材の育成を通じて我が国との人的ネットワークの強化を図ることを目的に 対象国の鉱業行政を担う実務家や鉱業人材育成を担う大学教員 / 研究者を対象に日本の大学等に招聘して行う長期研修 活動内容としては以下の通り 1 学術能力の向上修士 博士取得 それを通じた学術的スキルの習得 2 実践能力の向上公的機関 / 企業等での視察 実習 インターンシップを通じた実践能力向上 ネットワーク形成 3 ネットワーク 人脈形成インターンシップのほか 大学では提供されていない資源政策や鉱山経営 鉱業契約等に関する研修コースを開設 技術のみならず政策 経営面での能力向上も図りつつ 関係機関とのネットワークの形成を行う 4 海外フィールド調査母国をフィールドとした現地調査 研修員 指導教官 研究パートナーと共同で調査を行うことにより 研修員母国関係者とのネットワーク形成や研究試料の取得を行う その他事業 JICAにより実施されているアフリカを対象に含むその他の人材育成事業については ABEイニシアティブ 事業 技術協力プロジェクト 個別専門家派遣事業がある これらの実績はいずれも日アフリカ資源開発促進イニシアティブにはカウントされていない

114 が アフリカにおける資源分野の人材育成に資するものである ABE イニシアティブ 事業 平成 25 年 6 月に横浜で開催された第 5 回アフリカ開発会議 (TICAD V) で採択された横浜行動計画では アフリカを対象とした産業人材育成が謳われており 安倍総理によって発表された人材育成イニシアティブであることから ABEイニシアティブと称される 従前より実施されている実務者レベルの研修 プロジェクト等に加えて 日本企業がアフリカで経済活動を進める際の水先案内人となる人材の育成を目的としている 産業全般の人材育成を目的としているが 資源分野も内包される 表 44 ABE イニシアティブ 事業概要 目的実施体制内容対象者 アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(African Business Education Initiative for the Youth 以下 ABE イニシアティブ ) は 5 年間で 1,000 人のアフリカの若者に対し 日本の大学や大学院での教育に加え 日本企業でのインターンシップの機会を提供するもの このイニシアティブは TICAD V に先がけて政府に提出された TICAD V 推進官民連携協議会提言書 の中で重要な点として指摘された アフリカの民間セクターや公的部門における人材育成 アフリカ各国が日本の優れた技術や日本企業への認識の深化 またそのために我が国を訪れるアフリカ人の増加に応えようとする支援策の 1 つ JICA が修士課程およびインターンシッププログラムを実施 修士課程およびインターンシップ : アフリカ諸国にて産業開発を担う優秀な若手人材を外国人留学生 ( 以下 研修員 ) として日本へ受入れ 本邦大学における 原則として英語による修士課程教育と 企業への見学およびインターンシップ実習を実施中 プログラムを通じて アフリカにおける産業開発に資する日本とアフリカの間での人脈が形成され 日本企業がアフリカにおいて経済活動を進める際の水先案内人として活躍することが期待される 研修員の受け入れを行う分野は 工学系 農学系 経済 経営学系をはじめ 全ての学術分野を対象とする 但し 応募者の志望分野および志望理由が プログラムの趣旨 ( アフリカにおける産業開発に資する人脈の形成と アフリカにおける日本企業の経済活動の水先案内人となることへの期待 ) に合致すると認められる場合に限る 次の 3 つのカテゴリの人材を研修員として受入れ 民間人材 ( 将来および現在民間セクターにおいて経済活動を担う若手人材 ) 政府人材 ( 政府の公的部門において産業政策の策定や実施に従事する行政官等の若手人材 ) 教育人材 ( アフリカの高等教育 訓練機関において将来の産業人材の育成を担う教官等の若手人材 )

115 研修員としての応募要件は以下のとおり アフリカ 54 ヵ国のいずれかの国籍を有する者 ( ただし初年度は ケニア共和国 タンザニア連合共和国 モザンビーク共和国 南アフリカ共和国などからの受け入れを主に予定 ) 来日年の 4 月 1 日時点で 年齢が 22 歳から 39 歳までの者 学士号を取得している者 政府人材および教育人材の場合 6 ヵ月以上の職務経験を有する者 政府人材および教育人材の場合 所属組織から応募の承諾を得ている者 日本の大学にて修士課程を修了するにあたり 十分な英語力および学力を有する者 本プログラムの目的を明確に理解した上で長期研修を修了し 帰国後も日本との紐帯を強固にしつつ 母国の産業開発に貢献する明確な意思を有する者 他の団体からの奨学金を受給していない あるいは受給予定でない者 心身ともに健康である者 軍に現に奉職していない者受入予定人数研修員の受入れは 4 バッチに分けて行う ( 来日時期は 2014 年 9 月 2015 年 9 月 2016 年 9 月 2017 年 9 月を原則 ) 研修員 1 人当たりの来日期間は 最大 3 年 ( 例外として 3 年半 ) とし 研究生 ( 科目等履修生 ) として半年間 ( 日本側の入学時期によるごく例外として 1 年間認める場合あり ) 修士課程正規生として 2 年間 (1 年間コースの受け入れもあり ) 修了後の企業でのインターンシップ期間として最長半年間滞在することを想定 研修員の人数は 予算の成立をもって確定 1000 人 /5 年 2015 年度 350 名 ( 選考中 ) 2016 年度 300 名 2017 年度 100 名実績 2014 年度 156 名 ( 来日済 ) 技術協力プロジェクト JICAでは技術協力を通じたアフリカの資源産業基盤の強化に資する人材育成に取り組んでいる これらは主に 1 研修事業 2 技術協力プロジェクト 3 個別専門家派遣に大別される アフリカの資源分野を対象とした研修事業については 日アフリカ資源開発促進イニシアティブの一環として実施されていることから前述の通りであるが 本節では技術協力プロジェクト及び個別専門家派遣について述べる 南部アフリカ諸国 15か国において鉱業分野を対象として実施されている技術協力プロジェクトはマラウイ国鉱業分野能力強化プロジェクトとモザンビーク国鉱物資源分野に

116 おける能力強化プロジェクト (2014 年 9 月 ~2019 年 3 月 ) の 2 件である 表 45 マラウイ鉱業分野能力強化プロジェクト概要 プロジェクト名背景プロジェクト目標期待される成果対象地域関係官庁 機関協力期間 鉱業分野能力強化プロジェクト近年マラウイでは 北部で大規模なウラン鉱山が発見されその開発が進み 同国における鉱業セクターの GDP に占める割合は 2009 年に 10% 程度となり 2016 年には 20% 程度になると期待されている また 同国のレアアース等希少金属の開発に対する国内外の民間企業の関心も高い 一方今後の更なる鉱業セクター発展のための基礎的な情報が不足しており 特にレアアース資源の探鉱に必要な地科学情報の整理が急務となっている マラウイ政府地質調査局 (GSD) が地質図の整備を行っているものの 地科学情報に関する知識を有する技術者は人員 能力ともに限定的な状況である 併せて小規模採掘業者 (ASM) の実態を政府は把握できておらず 持続的な鉱業セクターの発展のためには 小規模採掘の現状を把握し その操業を管理するための制度整備の必要がある 鉱業省が全国の地化学調査計画 モデル地域の地化学データ 同データで更新された地質 GIS データベースを融資 現地調査及び長期研修を通じて持続可能な鉱業開発を行うための人材が育成される 地化学調査能力が強化される 地化学調査結果が GIS データベースに統合される ASM 事業環境が強化される 鉱業分野の情報基盤整備 鉱業地質 鉱山工学等のための人材が育成される マラウイ全国鉱業省 2013 年 3 月 ~2019 年 3 月

117 表 46 モザンビーク鉱物資源分野における能力強化プロジェクト プロジェクト名背景プロジェクト目標期待される成果関係官庁 機関協力期間 鉱物資源分野における能力強化プロジェクトモザンビーク政府は経済社会計画 (PES) を有しており 同計画の鉱業分野では ガスマスタープラン 石炭マスタープラン 人材育成マスタープラン 鉱物資源及び採掘業界透明性イニシアティブを策定中である モザンビーク国における持続的な開発と鉱物資源セクター推進のために 鉱物資源管理及び教育のための能力とスキルを開発する 政府の鉱物資源開発及び管理に関する能力が向上する 政府職員が持続的な開発及び鉱物資源セクターの推進のための研修を受ける 質の高い専門家を育成するために教育機関が強化される 鉱物資源省 開発計画局 2014 年 9 月 ~2019 年 3 月 個別専門家派遣 2013 年から2015 年 2 月末時点までで 対象 15カ国の資源エネルギー分野における個別専門家派遣のプロジェクトは 以下の3 件である 表 47 個別専門家派遣案件 国名 協力期間 案件名 アンゴラ 2014/01~2014/02 アンゴラ地質院能力強化支援 マラウイ 2013/05~2016/03 電力開発計画アドバイザー ザンビア 2012/08~2015/03 電力開発政策アドバイザー 1.5 環境 保安面で持続可能な資源開発に向けた取組 JOGMECの取り組み JOGMECでは 金属鉱物資源の供給国に対して 我が国がこれまでに培ってきた探鉱技術や鉱山環境 鉱害防止等に関する技術情報の提供及び技術指導を行うことによって 当該国における環境保全に寄与しつつ持続可能な金属鉱物資源の探鉱開発を支援することを目的に以下の取り組みを実施している なお本事業は アフリカに限らず中南米や東南アジア諸国に対しても展開されている

118 環境対策等調査鉱山鉱害など環境負荷が発生している地域の現況把握 季節変動の影響を考慮するための長期的な環境基礎データの取得 ( モニタリング調査 ) 鉱害防止対策が講じられた地域に対するアフターケア等に必要な調査 技術指導 (OJT を含む ) 残渣堆積物等に係る環境対策調査等を行う 本調査の実施に当たっては 資源保有国と上記に記載した環境対策等の取組について十分な意見交換を実施し 我が国がこれまでに培った各種調査 解析手法を用いて環境対策に関する技術支援等を実施する 当該事業の実施においては JOGMEC が調査団を派遣するとともに 現地調査等の実施においては我が国民間企業の経験やノウハウを最大限活用して効率的に進める 技術研修資源保有国の政府機関等の地質調査や鉱山環境対策等を担う人材を研修員として受け入れ 探鉱開発 鉱害防止等に関する研修を行うことによって 専門的知識や技術の移転を促す 本研修事業は 以下に大別される 1 日本における現場研修我が国の探鉱開発 鉱害防止対策技術等を習得してもらうため 資源保有国の政府関係者等を我が国に招聘し現場研修 (OJT) を行う 具体的には JOGMEC 関連施設 ( 技術研究所等 ) を中心に本研修事業の目的が達成されるよう研修場所をアレンジし 効率的 効果的な研修プログラムを策定して進める 2 海外における現場研修資源保有国において政府関係者等に対する鉱害防止対策技術等の OJT を実施する 具体的には JOGMEC 職員等が一緒に現場に赴き 当該地の現況把握やその評価法等 現場で見られる事象をお互いに確認しながら OJT を実施する 本事業の実施においては JOGMEC 技術職員が直接指導を行うとともに 我が国民間企業等による具体的な実例 ( 各種調査 分析 試験等 ) を交えて効果的に進める 専門家派遣資源保有国からの要請に応じて専門家を派遣し 当該政府機関等が取り組む課題について提言や支援等を行う 資源供給国の技術かつ現場対応に関するニーズの高まりに対応するため アドバイザーを派遣し当該国の持続的な資源開発活動を支援する また 同様のニーズが他の地域等でも存在する場合 当該国のニーズを踏まえて適任者を派遣することを検討する セミナー開催

119 我が国が保有する探鉱技術や鉱山環境対策等の技術情報の提供や当該国 地域の鉱山環境事情を把握するため セミナーやワークショップ等を企画 開催している 具体的なセミナーのテーマは その国 地域の鉱山環境事情に応じて 基礎的 ~ 応用的内容 政策的 ~ 技術的内容等 様々な内容 レベルで設定することとし さらに 同国の鉱山環境事情を確認するため 当該国関係者等とともに現地調査等を実施し理解を深めることを目的としている アフリカ地域においては 探査技術及び環境対策技術を中心としたセミナーを開催しており 平成 25 年 6 月にはザンビアにおいて鉱山 エネルギー 水開発省の技術者等を対象としたセミナーを開催した 平成 26 年 2 月には南アフリカ ケープタウンで開催された Mining Indaba 2014 の機会に合わせて 日アフリカ資源大臣会合に参加した 15 か国の鉱業関係技術者をそれぞれ 3 名ずつ招聘することとし そのうち招聘 参加に応じた 13 か国の技術者を対象にセミナーを開催した 平成 26 年 8 月にマダガスカル戦略的資源担当大統領府の技術者等を対象としたセミナーを開催した 1 ザンビアでの鉱害防止 探査技術セミナー 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ に資することを目的に ルサカにおいて 2013 年 6 月 21 日に METI JOGMEC および鉱山 エネルギー 水開発省共催で探鉱 鉱害防止分野のセミナーを開催した 参加者数は総勢 93 名 うちザンビア側からは 75 名であった セミナーでは 経済産業省からアフリカの鉱物資源分野における持続可能な開発のための日本の政策について説明がなされたほか JOGMEC より ボツワナ 地質リモートセンシングセンターでの南部アフリカ開発共同体諸国を対象とした衛星画像解析の技術移転 探査技術及びアフリカでの共同探査並びに鉱害防止分野における JOGMEC の役割や日本の休廃止鉱山における鉱害防止技術について紹介した ザンビア側からは 同国の鉱業分野における探査活動や鉱害防止に関する法体系等について説明がなされた 2 南アフリカ ケープタウンでの探鉱 鉱山環境保全セミナー 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ に資することを目的に 日本の探査技術及び鉱害防止に関する技術や制度 取組み等を紹介することで 南部アフリカにおける持続可能な鉱山開発に寄与すると共に 日本の探査技術と環境対策の優位性をアピールし さらに招聘各国からのプレゼンを通じて 参加国間での情報の共有とネットワークの構築 参加者の持続可能な鉱山開発に対する意識の向上を図ることを目的とした多国間のマルチセミナーとなる 探鉱 鉱山環境保全セミナー を Mining Indaba 2014 後の 2014 年 2 月 6 日 ~7 日に開催した 参加者数は 1 日目の第 1 部は総勢 105 名 2 日目の

120 第 2 部は 62 名であった 第 1 部の講演では アフリカにおける METI JOGMEC JICA の活動の紹介 JOGMEC の鉱害防止対策事業の説明などが行われた 第 2 部では 招聘した 13 か国からの協力員が口頭及びポスター形式でそれぞれの国の開発及び鉱山環境保全状況について発表し 終始活発な意見交換が行われた 3 マダガスカルでの探査 環境保全セミナー 2014 年 4 月に JOGMEC と鉱山省との間で締結された 鉱物資源分野における協力に係る覚書 (MOU) を受けて 日アフリカ資源開発促進イニシアティブ に資することを目的に 同国首都アンタナナリボにおいて 2014 年 8 月 21 日に経済産業省 JOGMEC および戦略的資源担当大統領府の共催で探査 環境保全分野のセミナーを開催した 参加者数は総勢 133 名で うちプレスを除くマダガスカル人は 103 名であった セミナーでは 経済産業省から日本の鉱物資源確保戦略について紹介するとともに JOGMEC のボツワナ 地質リモートセンシングセンターから SADC 諸国を対象とした衛星画像解析の技術移転についてマダガスカルの衛星画像を例にして紹介を行ったほか JOGMEC の JV スキームやアフリカでの共同探査活動 および鉱害防止分野における JOGMEC の役割や日本の休廃止鉱山における鉱害防止技術についても紹介した また 住友商事株式会社からは 同国にて実施している Ambatovy プロジェクトの概要および同社の事業精神について紹介がなされ 同プロジェクトのバイオディバーシティ マネジャーから Ambatovy 鉱山を例に鉱山業における生物多様性ノーネットロスについて説明がなされた マダガスカル側からは 鉱業分野の探査 開発における環境保全体制等について 鉱業協会から同国鉱業の概要について説明がなされた JICA の取り組み 環境 保安面で持続可能な資源開発に向けて JICA が行っている取り組みは 以下のようなものがある これらは人材育成に寄与しているものもあるが 日アフリカ資源開発促進イニシアティブの人材育成実績にはカウントされない アフリカ地域鉱山環境 保安に係る情報収集 確認調査鉱山環境 鉱山保安に関して 1 現状整理と具体的なデータの収集 2 対象国にて活用可能な本邦企業 機関が有する技術の優位性に関する情報収集 整理 3 Capacity development や人材育成 ( 長期研修 ) に係る対象国関係機関の要望に関する調査 調査結果を踏まえ アフリカ地域における開発途上国の状況に即した持続的かつ環境に配慮した鉱山開発のための JICA における支援内容検討に必要な指針を得ることを目的とする 実施期間は 2013 年 9 月 ~2014 年 3 月

121 鉱山での地震被害低減のための観測研究プロジェクト ( 南アフリカ ) 鉱物資源に恵まれている南アフリカ共和国では 鉱山災害が従来から大きな社会問題となっている 鉱山では 採掘活動によって掘り残された岩盤にストレスがたまり 断層が生じることで地震が発生する 鉱山地震のリスクは深度が深くなるほど また 掘り残しが小さくなればなるほど高くなる 多くが掘りつくされていたり 採掘深度が 3,000m を超えるケースも多い同国の金鉱山は特にリスクが高い このような高い鉱山地震リスクの中で安全に採掘するためには 鉱山地震のリスクをより正確に評価し 評価結果に基づく採掘計画の修正や採掘活動の制限などによって鉱山地震被害を減少させることが極めて重要である このような背景の下 地震予知 予測研究の前進と金鉱山地震の災害リスク管理技術の向上を目的とした本件プロジェクトが南ア政府から要請された 同要請に呼応し 立命館大学を代表とする日本側研究グループは 地球規模対応国際科学技術協力事業 として独立行政法人科学技術振興機構 (JST) に本プロジェクトのプロポーザルを提出し 2009 年 4 月に条件付き採択を受けた これに伴い 南ア国政府からの協力要請も採択された プロジェクトサイトは ヨハネスブルグ近郊の Far West Rand および Klerksdorp の金鉱区の大深度金鉱山であり 相手国の実施機関は 科学産業研究評議会 (Council for Science and Industrial Research: CSIR) 地球科学評議会(Council for Geoscience: CGS) ウィッツ大学 日本側参加機関は立命館大学 東京大学 東北大学 鹿児島大学 京都大学 ( 独 ) 産業技術総合研究所 ( 財 ) 東濃地震科学研究所となっている 実施期間は 2010 年 8 月 ~2015 年 8 月 地雷除去機専門家派遣 ( アンゴラ ) アンゴラでは 2002 年の和平合意まで約 30 年間続いた内戦の影響により 未だ埋設されている地雷の数は 1,000 万個ともいわれ インフラ整備や農地開拓 鉱物資源調査 開発を進めるうえで大きな障害となっている こうした深刻な状況を受け アンゴラ政府は 2001 年に地雷除去の実施機関である 国家地雷除去院 ( 以下 INAD) を設立し 2002 年 7 月には対人地雷全面禁止条約 ( オタワ条約 ) を批准 ( 署名は 1997 年 ) するなど この分野の取り組みを強化してきている また 地雷除去の計画立案 調整機関である地雷除去 地雷被害者人道支援調整委員会 ( 以下 CNIDAH) が策定した 地雷除去戦略 に基づき インフラ整備等の復興 経済開発を加速させることを目的として 大規模な機械化による地雷除去活動を取り進める計画である この過程において INAD は機材を使用 維持管理できる人材を早急に育成する必要性を強く認識し ワークショップの設立を計画している 日本政府はこれまでに 地方農村部における地雷回避支援 ( 草の根無償資金協力 ) や 地雷処理 地域復興支援事業 ( 日本 NGO 連携無償 ) に加え UNDP 経由の協力として 国

122 家地雷除去院能力向上計画 ( 平和構築支援無償 2007~2011 年 ) 等 INAD の能力向上に係る支援を行ってきた このような状況の中 アンゴラ政府は 2009 年に日本政府に対して INAD の地雷除去機維持管理能力向上のための専門家派遣の要請を行い これを受けて JICA は 2010 年 9 月に地雷除去 対策支援プログラム準備調査を実施した その結果 INAD の抱える課題として 充分に地雷除去機を有しているものの 1 地形や自然条件に応じた地雷除去機の配置計画の作成 運用 2 メカニカル除去チームとマニュアル除去チームの最適な人員配置計画の作成と運営に課題があることを提言した その後の INAD との協議の結果 INAD の保有する地雷除去機と人材を効果的に配置 運用し 国際基準に従った質の高い地雷除去活動を実施するための技術協力として日本人専門家を派遣することとなった 第 1 年次 (2011 年 12 月 ~2012 年 11 月 ) の協力においては INAD が抱える問題点 課題を明らかにするとともに それに対応する緊急性があり かつ実施可能な INAD の地雷除去全般に関する能力向上を目的としたアクションプランの作成 実施を行った 第 2 年次 (2013 年 11 月 ~2014 年 9 月 ) の協力においては 組織開発 管理能力強化の専門家を派遣し 第 1 年次の協力を経て喫緊の課題として提言された INAD の事業実施能力強化を目指すと共に カンボジアでの 3 回の第三国研修を通じて地雷除去技術の強化を図った 実施期間は 2012 年 01 月 16 日 ~2015 年 03 月 31 日 環境影響評価 公害防止アドバイザー派遣 ( マラウイ ) マラウイでは ミオンボ林やマラウイ湖に代表される貴重な生態系を有しており 国民の約 8 割は自然資源に依存しながら生計を営んでいると言われている しかし 同国の貴重な生態系や自然資源は 人口増加や開発事業の推進により 急速に消失しつつある 特に 近年は大規模灌漑や都市化に伴うインフラ開発の他 国立公園や森林保護区での鉱山開発や マラウイ湖における石油探査等も計画されている これらの開発事業は往々にして十分な環境調査や配慮が行われず 定められたプロセスを経ないままに実施される事例が頻発している マラウイ政府は 1996 年に環境管理政策を制定し 同政策に基づいて 1997 年に環境影響評価 (EIA) ガイドラインが策定された その後 灌漑や廃棄物管理など一部のセクターに特化したガイドラインが整備されたが 以降 更新などはされていない 同国の環境局が主管となり 政策 ガイドラインに基づいて環境管理に取り組んでいるが 1) 開発事業における EIA の不遵守 2) EIA 実施 審査にかかる能力不足 ( 人員 技術 体制 ) 3) 既存ガイドラインの適用範囲が十分でない ( 特に 社会配慮 都市 流域など広域開発事業 ) などの課題があり 環境管理体制が十分に機能していない状況にある このまま適切な環境管理がないままに開発事業が促進されれば 貴重な自然資源の消失が加速されるのみでなく やがては都市部などでは過去の日本のような深刻な公害に繋がるこ

123 とも懸念される このような状況の下 JICA はマラウイの EIA 実施及び公害防止にかかる実施能力を強化し 適切な環境管理の下での持続的な農業生産及び経済成長を推進するため 環境影響評価 公害防止アドバイザーを派遣した 実施期間は 2011 年 9 月 ~2014 年 3 月 水資源マスタープラン策定能力強化プロジェクト ( マラウイ ) マラウイは 年間 1,000 mm 前後の降水量があり 恒常河川も多い アフリカ諸国の中では水資源総量が比較的豊富であるといえるが 周辺国の本格的開発には至っておらず この水資源を活用して経済成長を遂げることを目指している 国家成長開発戦略 (MGDS) やムタリカ大統領の 2 期目の就任演説などの中でも 水資源を活用して経済成長を遂げることが 優先課題の 1 つとして挙げられている また 国家水政策と国家衛生政策が策定され 持続的かつ総合的な水資源管理と開発 水供給と衛生サービスの持続的提供 といった政策目標を掲げ これら取り組みを円滑に実施していくこととしている しかしながら 1986 年に UNDP の支援で全国水資源マスタープランが策定されて以降 水資源及び水利用に関する総合的な基本情報は更新されておらず 水資源の適切な管理や有効活用がなされていないのが現状である こうした状況の中 本プロジェクトでは マラウイにおける 2025 年を目標年次とする全国水資源マスタープランの策定を行うとともに マスタープランの策定を通して マラウイにおける水資源管理の課題を明らかにし マラウイ側が自身で統合水資源管理ができるよう 今後の水資源管理の在り方及び能力向上に向けた方策を提言するとともに 本調査の中で OJT 研修 ワークショップなどを通じてデータ収集 分析及び計画策定等に係る技術移転を行うことを目的とした フェーズ 1 では 水資源情報の収集 解析 評価を通じ 同国における現在及び将来の水資源ポテンシャル 水需要 水環境 水関連災害等を把握するとともに 水資源管理に係る現状評価及びキャパシティ アセスメントを行った また その過程での OJT 及び研修 ワークショップ等により カウンターパートに対してデータ収集 分析等に係る技術移転 能力強化を図った 対象サブセクターは 給水 灌漑 水力発電 水関連災害 ( 洪水と渇水 ) 及び土砂流出とした フェーズ 2 では フェーズ 1 の結果に基づき 全国水資源マスタープランを策定した 実施期間は 2012 年 3 月 ~2014 年 9 月 乾燥冷害地域におけるジャトロファ バイオエネルギー生産のシステム開発 ( ボツワナ )

124 本プロジェクトは 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム (SATREPS) 案件 7 である アフリカ ボツワナでは乾燥と冷害のため作物の生長が遅く バイオ エネルギーを基盤とした低炭素社会を実現する上での障害となっている 一方で 国内には乾燥冷害に耐性をもつ野生植物や 種に豊富な油分を含みバイオ燃料として有望なジャトロファ樹木が多数存在している これらの資源を活用し 乾燥冷害に耐え生産性の高いジャトロファ品種と農法の開発を行い 生物学的アプローチで低炭素社会実現に貢献することを目的として 共同研究プロジェクトを実施中である 本邦共同研究機関は 鳥取大学 琉球大学 理化学研究所であり 相手国研究機関は 資源省エネルギー局 (EAD, MMEWR) 農務省農業研究部 (DAR) ボツワナ大学(UB) が参加している 実施期間は 2012 年 4 月 ~2017 年 4 月 ジャトロファ バイオ燃料の持続的生産プロジェクト ( モザンビーク ) 本プロジェクトも 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム (SATREPS) 案件として採択されたプロジェクトである 農産物栽培に適さないモザンビーク南部の乾燥地域でバイオディーゼル燃料の栽培を試み CO 2 の排出量削減 産業創出による地域住民の生活改善等を図ると同時に 副産物として生産した固形燃料を現在のモザンビークで主要な燃料である薪や炭の代わりに普及させることで樹木伐採も減少させ 林地の荒廃を防ぐことを目的としている 経済性と環境への影響を踏まえ 持続可能な生産システム構築に取り組んでいる 乾燥地域に適合するバイオディーゼル燃料ジャトロファの育種や 気候変化によるリスクの少ない栽培方法を研究しているほか 製造した燃料の品質 安全性の検査等の技術も開発中である 将来的には 燃料生産の事業化 及びアフリカ各国への普及も視野に入れている 東京大学 金沢工業大学 久留米大学 日本植物燃料 ( 株 ) ( 社 ) アフリカ開発協会 エドワルド モンドラーネ大学 (UEM) 等が参加している 実施期間は 2011 年 7 月 ~2016 年 7 月 1.6 地域社会との共生に向けた取組 海外での日本企業による鉱山プロジェクトにおけるCSR 活動 サンクリストバル鉱山 ( 住友商事株式会社 ) 8 サンクリストバル鉱山はボリビア南部に位置し 東京都と同程度の2,024km 2 の鉱区面積を有し 亜鉛精鉱の生産量で世界第 6 位 貿易量では第 3 位にランキングされる大規模鉱 7 SATREPS( サトレップス ) とは JST と JICA が共同で実施している 地球規模課題解決と将来的な社会実装に向けて日本と開発途上国の研究者が共同で研究を行う 3~5 年間の研究プログラム 8 出典 : 住友商事ウェブサイト 社会と環境に関するレポート 2010 住友商事社会貢献活動レポート ミネラ サン クリストバル社 CSR 関連ウェブサイト

125 山である 住友商事は2009 年 米国のエイペックス シルバー社の子会社である本鉱山保有会社ミネラ サン クリストバル社 (MSC) の株式の65% を取得し 同社を完全子会社化した MSCの2009 年度の精鉱輸出は ボリビア鉱業部門輸出全体の約 50% を占め ボリビアの輸出総額に対する比率も11% となっている さらに雇用創出 国内外からの年間数千万ドルに上る調達にも貢献し ボリビア経済で需要な役割を果たしている 位置 表 48 サンクリストバル鉱山概要ボリビア南西部ポトシ県北リペス郡サンクリストバル村に位置する 世界最大の塩湖であるウユニ湖に近い 標高 3,800~4,500m 図 47 サンクリストバル鉱山位置図 権益所有企業 住友商事株式会社 100% 運営企業 ミネラ サン クリストバル社 (Minera San Cristobal) 鉱種 亜鉛 鉛 銀 確認埋蔵量 亜鉛 3.2 百万トン 鉛 1.2 百万トン 銀 百万 toz 生産量 (2013 年 ) 亜鉛精鉱 19 万 3 千トン鉛精鉱 5 万 5 千トン 銀 390 トン ( 日本の精鉱輸入量の 13~14% に相当する量が日本向けに出荷 ) マインライフ 16 年 従業員 約 1,200 名 ( 直接雇用 )/ 約 3,000 名 ( 間接雇用 )

126 図 48 サンクリストバル鉱山遠景 CSR 活動サンクリストバル鉱山は 操業開始以来 3 年で品質 環境 労働 安全衛生の3 種の国際マネジメント規格認証を同時に取得 住友商事の総合商社としてのノウハウで事業再生を実現し 同鉱山を運営する同社子会社のMSCはボリビア最大の鉱山会社として同国経済で重要な役割を果たすだけでなく 将来の地域社会の持続的な発展に向けた支援にも CSR 活動として積極的に取り組んでいる 環境 安全 衛生に配慮した事業運営 1 鉱山サイトにおける環境影響に関する大気質 井戸の水位 水質 土壌 騒音といった環境影響に関しては常時モニタリングを実施と半期ごとのボリビア政府への報告 2 粉塵の飛散を防止する大型ドームの建設 3 選鉱プラントでの使用水のリサイクル率向上 4 安全トレーニングプログラムを導入して従業員の職場での安全レベルの向上を図る 5 24 時間体制で救命対応設備を備えたメディカルセンターの開設 ( サンクリストバル村 ) ( 同敷地内のクリニックは 従来 100km 近く離れた医療施設に通っていた地域住民にも開放されている ) 6 清潔で安全な水 下水処理 固定廃棄物の管理 医療廃棄物の焼却および信頼できる電力の供給ができるシステムの備え 地域社会の自主的 持続的な発展につながる支援 1 サンクリストバル村の移転サンクリストバル村は主な鉱床の近郊に位置しており MSCの鉱山開発の進む中 1998 年 6 月 村と会社 鉱山省 地方自治体の承認のもと 移転協定が同社と合意に至った 新たな地域社会を建設するにあたり 住友商事はサンクリストバル村古来の伝統や文化 風習を守り育みながら 新天地での村の持続的発展に寄与する以下のようなさまざまな支援をMSCと共に展開している

127 145の村民の住居や学校 保育所 病院 村役場 スポーツ アスレチック競技場 ホテルなどを新しく建設するとともに 電力網や水道 総延長 160kmに達する道路 橋梁などのさまざまな社会インフラを整備 400 年前に建てられた歴史的建造物の教会と墓地の移転は MSCは約 40 万ドルを投資とともに行われた 地域の豊かな歴史の重要な構成要素である文化財の壁画 銀でめっきされた祭壇とオルガンは 移設に際してボリビア文部省ほかの協力を得て 元の状態のまま完全に復元保存 村民の信仰の対象となっていた巨岩 アチュパヤ も新しい村落の近くに慎重に移動した 2 社会基盤を生かしたソフト面からの支援サンクリストバル村の移転時に200 万ドルを拠出して創設した サンクリストバル基金 を通じて機械工 電気工派遣会社を設立し ハウス栽培農業設備や観光事業用のツアーバス インターネットカフェの設立 運営のためのパソコンの寄贈を行う一方 MSCが上記派遣会社に技術者のトレーニングプログラムをアレンジするなどソフト面でのサポートを実施 現在同社には常時 80~100 名の技術者が所属しておりMCS 以外の企業にも派遣実績を有するようになった 3 逆見本市 の開催通常の見本市とは逆にMSCが購入を希望する商品を地元企業向けに展示し 地場産業からの優先購入につなげる 逆見本市 を開催し裾野産業の育成に取り組んでいる 4 地域の自主開発や新規事業立ち上げのための計画立案 自治会運営支援 電力供給プロジェクト等 大型プロジェクトでの地元や政府とのコミュニケーション支援 5 人材育成 教育分野の支援 地元小学校の新校舎建設でインターネットの通信教育プログラムを受講できる環境を整備した他 大学進学奨学金の提供 大学からの研修生受け入れなどを実施 サンクリストバル技術訓練センター (ITSC) の設立同鉱山で働く現地技術者を育成し 自立を支援する目的で設立 電気 機械 溶接 IT などの技術教育を行っており 約 20 種類の研修コースが用意されている MSC での実習も授業料 教材 実習費用が MSC の奨学金によって賄われる仕組みで研修に含まれている 当センターは MSC の必要とする技術者の育成だけでなく 閉山後を見据え MSC 以外にもサービスを提供できるプロフェッショナルな技術者の養成を目的とし 観光業 秘書業 経営学の教育を提供し 近隣住民にも門戸を広げて経済的な自立を支援している

128 センター外観 センターでの授業風景 図 49 サンクリストバル技術訓練センター カセロネス鉱山 ( パンパシフィック カッパー株式会社 ) 9 カセロネス銅鉱山はチリ第 III 州に位置する100% 日本資本による資源開発プロジェクトで 2006 年の権益取得から約 8 年間の開発期間を経て 2013 年 3 月から電気銅を 2014 年 5 月から銅精鉱の生産をそれぞれ開始した 生産される銅精鉱は日本の輸入量の約 1 割に相当し 2040 年までの長期にわたり我が国の銅資源の安定確保に貢献する 位置 表 49 カセロネス鉱山概要チリ第 III 州の州都コピアポ (Copiapo) から南 162km アルゼンチンとの国境から 15km 鉱床付近の標高は 4,200m~4,600m 図 50 カセロネス鉱山位置図権益所有企業パンパシフィック カッパー株式会社 77.37% 三井物産株式会社 23.63% 9 出典 :JX 日鉱日石金属サステナビリティレポート JX report グループ CSR 報告

129 運営企業ミネラ ルミナ カッパー チリ社 (SCM Minera Lumina Copper Chile (MLCC)) 鉱種銅 モリブデン確認埋蔵量銅精鉱 モリブデン精鉱生産対象 ( 一時硫化銅鉱および二次硫化銅鉱 ) 1 億トン ( 推定 ) SX-EW 法による電気銅生産対象 ( 酸化銅鉱および二次硫化銅鉱 )3.0 億トン ( 推定 ) 生産量銅精鉱 15 万トン ( 銅品位は 35%) 銅地金 3 万トンモリブデン 3 千トンマインライフ 28 年 (2013~2040 年 ) 図 51 カセロネス鉱山遠景 CSR 活動カセロネス銅鉱山では 鉱山運営を担うMLCCが2010 年に取得した環境認可をベースとして地域社会における 良き隣人 を目指し 雇用の拡大 交通安全対策 社会インフラの整備 水資源の管理の4 点を柱とした コミュニティ マネジメント プログラム を定め 地元政府から先住民までを含んだ地域コミュニティとの積極的なコミュニケーションによる信頼関係の構築を図っている その一環としてMLCCは ティエラ アマリージャ市と2010 年から2013 年の間 雇用 研修 文化的発展 社会設備 人材開発 教育 健康の分野でのイニシアティブを伴う連携協定を結び市庁舎の拡張 スポーツ施設の建設 水の浄化施設への資金援助 重機の取り扱いを学ぶ地元の若者のためのトレーニングプログラムの提供等の取り組みを行っている さらに従業員の安全衛生の確保 自然環境などの保全等 地域社会の様々なステークホルダーへの配慮により健全な操業の持続に努めている 地域社会との良好な関係の構築 1 雇用の拡大

130 地元出身者の雇用促進のため 特に若年層の教育に力を入れている 2012~2013 年に採用選考を兼ねた 未経験者オペレータ養成プログラム を2 回実施し 合計 400 名が参加した このような活動の結果 2013 年 12 月時点で鉱山操業人員の34.9% に当たる169 名が地元アタカマ州の出身者となっている 2 交通安全対策カセロネス銅鉱山で生産された銅精鉱や銅地金は 太平洋に面した港湾までトラック輸送され 日本などに輸出される MLCCでは ドライバーへの安全教育 トラックへの輸送状態のモニタリング機器の設置など 交通安全の確保に努めている また 2012 年には同鉱山へ通じるC35 号道路のロス ロロス (Los Loros) 地区を迂回する約 2kmのバイパスが完成し 安全性が大きく向上した バイパス完成前の旧道 完成したバイパス 図 52 整備されたバイパス 3 社会インフラの整備地域住民の生活向上のため 各種社会インフラの整備を行っている 2011 年にティエラ アマリージャ (Tierra Amarilla) 市に車両緊急時救援車を寄贈したほか ロス ロロス地区では地元消防団への施設機材提供およびクリニックの建設を実施した 4 水管理水資源の有効利用のため MLCCでは コピアポ川水資源管理改善プログラム を定めて2010 年より運用している コピアポ川流域は水資源の枯渇が著しいため アルファルファ農地の買収による栽培停止 および河岸の雑草伐採による蒸発抑制により 水の消費を抑制している こうした取り組みの他 河岸の浸透防止工事 用水路 水門 水道管の整備および補修 農業用井戸の建設 人工降雨プログラムへの支援等 2013 年までに約 5 百万米ドルをかけて行った また ティエラ アマリージャ市域に毎秒 100リットル カルデラ (Cardela) 市域に毎秒 50リットルの淡水化海水供給を行うこととしている

131 河川の雑草除去 雑草除去 浸透防止後のコピアポ川 強化コンクリートで補修された用水路 図 53 コピアポ川水資源管理改善プログラム 従業員の安全衛生の確保カセロネス銅鉱山では ピーク時に約 19,000 人が建設作業に従事し 開山後の操業要員も約 2,000 名に上る 標高 4,000m 以上の高地に立地し 冬場の気温がマイナス20 度を下回る過酷な自然環境下で無事故 無災害を達成するため MLCCでは 労働安全衛生規定 を定めて運用し 管理者の適切な指導のもと 協力会社を含む全ての作業員に図 54 安全ミーティング安全最優先の意識の徹底を図っている また MLCCでは2012 年 新たに労働組合が組織され 相互信頼を基調とした良好な労使関係の維持により 従業員の心身の健康維持増進も図られている 自然環境などの保全カセロネス銅鉱山は その操業による周囲への影響を最小限にとどめるための様々な環境保全システムを構築している 1 水資源の保全カセロネス銅鉱山では 銅精鉱の生産工程を中心に多くの水を使用するが その約 80% がリサイクルされる これは 工程の最後に遠心分離機を設置することや 工程から排

132 出された廃さいの貯留池 ( テーリングダム ) からの水回収を行うことなどによって実現する その結果 操業時に必要な新水 ( 地下水 ) は最大で毎秒 518リットルに抑制され 鉱石処理 1t 当たりの水使用量は チリ国内で稼働中の鉱山としては最少水準である0.3m 3 が達成される見通しである さらに 地下水の取水井戸の水位や 鉱山下流域の表層水および地下水の水質観測システムを構築し 鉱山が周辺の水資源に与える影響を常にモニタリングしている 2 大気汚染の管理鉱石の採掘や処理工程では粒子状物質が発生するため 観測機器を設置し常時モニタリングすることにより 従業員宿舎を含む鉱山地域内の環境維持に努めている 3 廃棄物の管理排水については 生産工程で利用される水は原則として循環利用され 鉱山域外へは排出されない 鉱山敷地内および従業員宿舎からの排水については 環境基準を満たすよう適正な処理を行った後 道路の粉じん防止用の散水や灌漑用水に利用される 固形廃棄物については その発生量自体を削減するとともに 発生したものについてはリサイクルを促進し 最終処分 ( 埋め立て処分 ) 量を可能な限り削減する方針としている MLCCでは発生する廃棄物を 一般廃棄物 非有害産業廃棄物 有害廃棄物に仕分けし 適正な保管 管理を行っている 金属類などは積極的にリサイクルを行うとともに 特に厳格な管理が必要とされる有害廃棄物は 電子追跡システムへの登録によって 資格を有する輸送業者から適切な処理事業者へ送られていることを確認している 4 生物多様性への配慮 MLCCでは 所有地総面積 38,500haのうち カセロネス プロジェクトの設備建設などの影響を受ける87haを保護地域に設定し そこに生息している動植物を保護し 生物多様性への対応を図っている 同地域内では 樹木を伐採した場合は 伐採した地区の面積の1.6 倍の面積に植樹を行う やむを得ず保護対象植物を伐採する場合は その10 倍の本数の同保護植物を植樹する こととしている Caserones 渓谷に分布する湿地植物帯 (9,400m²) を 専門家の指導のもと 最寄りの適地であるLa Ollita 渓谷へ移植した その後 準保護植物のベガも無事に根付いていることが確認されている また 2014 年 2 月に実施した調査では 移植地域の生息物の生存率は90% 以上であることが確認された 5 文化遺産の保護カセロネス銅鉱山の開発にあたっては 事前調査により先住民の文化遺産が多数発見された 建設の過程で文化遺産が発見された場合には 工事を一時中断して 当局と協議しながら適切な保護対策を講じるとともに 記録 展示の活動も行っている

133 ポゴ鉱山 ( 住友金属鉱山株式会社 ) 10 ポゴ金鉱山は 硬岩金鉱山としては米国 アラスカ史上最大規模を誇る 1990 年に探鉱開始 1994 年に金属鉱業事業団 ( 現 JOGMEC) が金鉱床を発見 2006 年に操業を開始した 2009 年 4 月にカナダのTeck 社が自社の40% 権益を売却 住友が権益を購入し 住友グループで100% の権益を所有することとなった 表 50 ポゴ鉱山概要位置ポゴ金鉱山は 米国アラスカ州中央東部の都市 Fairbanks から東に約 145 km 北極圏から南に 230km 標高約 390~1,200m 図 55 ポゴ鉱山位置図 権益所有企業 住友金属鉱山株式会社 85% 住友商事株式会社 15% 運営企業 Sumitomo Metal Mining Pogo LLC 鉱種 金 埋蔵量 1,048.7 万トン (2014 年 )( 金量 139トン /2009 年 ) 埋蔵金量 960 千トン (2014 年 ) 生産量 340koz Au マインライフ 2019 年 (2014 年現在 ) 従業員数 正規社員 320 名 ( アラスカ州居住 66% 米国本土居住 28% その他 9%/ 日本人 12 人 )/ 契約社員 100 名 10 出典 : 住友金属鉱山株式会社ウェブサイト 住友金属鉱山 CSR 報告書

134 図 56 ポゴ鉱山遠景 CSR 活動住友金属鉱山グループは CSR 活動の重点分野として資源の有効活用 環境保全 地域貢献 社会貢献 人権 人材の尊重 安全 衛生の確保 ステークホルダーとのコミュニケーションの6つの分野を掲げている 住友金属鉱山は環境との共生 地元住民の理解が鉱山開発に不可欠なものと認識し ポゴ鉱山の設計段階から徹底的に環境への配慮を重ね 地域住民への開発計画の説明等 3 年 9か月を要して開発許可を得るに至った 環境保全への取り組み - 生態系の維持 - 1 環境マネジメントシステム認証ポゴ鉱山は 住友金属鉱山グル プが2000 年 4 月に公表した企業再生計画に基づいて 2014 年度に環境保全活動のベースとなる環境マネジメントシステムとしてISO14001(JIS Q 14001) の認証を取得した 2 鉱山開発と生態系の維持地表の景観をできるだけ変えないで開発するため 露天掘り採掘ではなく坑内掘りを採用している 鉱山施設はGoodpaster Riverに沿って建設されており 鉱山周辺の先住民の漁業 狩猟といった生活基盤を維持するために サケの遡上する川の保全 ヘラジカの生息地への影響回避は重要課題として取り組まれている 鉱山の中で最も環境に影響を与える排水の処理方法については 坑内湧水は処理プラントで浄化され 一部は工程水として再利用されている また 金の生産工程では 毒性のあるシアンを必要とするが シアンに接触した水を工程内で隔離し 外部に出ない閉鎖システムを確立し 比重選鉱で選別された後 図 57 ポゴ鉱山坑口浮遊選鉱に送られ 約 10 分の1に濃縮された必

135 要最小限の鉱石だけをシアンと反応させている 3 鉱業廃棄物のリスク管理鉱化作用を受けた捨石は全量 脱水した浮選尾鉱で周囲を囲み 外部から隔離した状態で堆積させる また 環境リスクの高い薬品を含む尾鉱はセメントと混ぜて坑内に充填し安定化しており それ以外の尾鉱は脱水により減溶化して坑外に堆積させる 減容化により堆積に必要な用地の面積と 構造上の安定性に関するリスクを減らしている 4 環境モニタリングの実施毎年 Goodpaster Riverでのサケの遡上についてモニタリングを行なっているほか 年 1 回 鉱山の上流と下流で魚を採取し 魚の体内に含まれる重金属を比較して鉱山の影響がないか確認をしている また 鉱山へのアクセス道路建設にあたっては ヘラジカの生息地に極力影響を与えないよう繁殖地を回避し かつ 鉱山関係車両以外の使用を認めないといった工夫で極力影響を与えないようにしている アクセス道路は80kmの長さが必要だったが アラスカではここ20 年ほど10km 以上の長さの道路は建設されておらず 理解を得るための説明を尽くした また 排水の水質基準は河川への排水口に設定されており 週一回水を採取して水質基準を上回っていないかどうか確認している 加えて地表水 河川水 地下水も定期的に水をサンプリングして水質をチェックしている ドライスタック堆積場から出ている浸透水を回収するダムからの水漏れ調査も行っている ダムの中にローダミンという染料の一種を投入し 下流でローダミンの濃度を測定することでダムからの水の漏えいをチェックしている さらにポゴ鉱山ではアラスカ州政府 アメリカ連邦政府による立ち入り検査を定期的に受け 5 年に1 回は 第三者 ( コンサルタント ) による外部環境監査を受け 万が一不具合等があった場合には この中で報告され修正していくということを実施している 地域貢献 社会貢献 1 地元とのコミュニケーションポゴ鉱山では 操業の許認可プロセスのなかで ポゴ鉱山周辺の半径 200kmを超える地域 特にタナナ川流域に点在する13の先住民族の村に対し アラスカ州政府がプロジェクトに関する説明を行ない 意見を収集する G2G Consultation を実施した また 操業開始後も定期的に地域コミュニティとのコミュニケーションをとっており ディスクロージャーの一環として 2013 年は 地元住民などのステークホルダーへの情報公開の場を3 回設け 操業状況の説明 環境モニタリングの結果報告 コメント等の収集を行った さらに地元関係者を鉱山見学会等に招くことで積極的な情報開示に努めている 2 地域経済への貢献ポゴ鉱山では 地元との共存共栄をポゴ鉱山の経営方針のひとつに掲げ 取引会社の選定や雇用の配慮など様々な形で地域貢献を行なっている 同鉱山の資機材調達先はア

136 ラスカ州内の247 社に及び その総額は年間約 7,200 万ドルに上る また 地元アラスカ州からの採用に努め 従業員約 300 人のうち69% がアラスカ州に居住している さらに鉱山に最も近いデルタジャンクション市へは継続的な財政支援をしており また 将来の資源産業を担う人材を育成するという見地から アラスカ大学への寄付等も実施している 3 閉山計画住友金属鉱山グループでは 鉱山の閉山処理について 鉱山の開発時に 採掘後の環境への影響を極小化することに配慮している ポゴ鉱山でも 米国アラスカ州の法律により 鉱山施設をすべて撤去した後 跡地を覆土 緑化することが定められており 閉山後の復旧工事の内容や作業量 水質のモニタリング項目 開発した土地の復旧 緑化の費用が決められている ポゴ鉱山の閉山計画における閉山費用の見積もりの総額は 万が一にも 鉱山会社が倒産して閉山処理ができないという場合を想定し 閉山後の州政府が肩代わりして実施する際の復旧費用の原資として積立てられている (Reclamation Bond) ポゴ鉱山の閉山後の復旧費用は5,710 万ドルと見積もられている 人材の尊重住友金属鉱山はグローバルな事業展開を進めるうえでの非鉄メジャー入りという目標達成を見据え より多くの海外鉱山を経営するため海外でも活躍できる人材の育成を行っている こうしたグローバルな人材開発体系の構築のため ポゴ鉱山は探鉱および採鉱技術者に対し約 3 年間 海外鉱山の操業の経験の場となっている 安全 衛生の確保 1 月次安全キャンペーンの実施ポゴ鉱山では 安全は誰にとっても最も重要なもの と位置付けて活動を行なっている 業務を安全に遂行するためには 個々人が保護具を適切に使用するだけでなく自分の行動がいかに自分や家族にとって重要であるかを理解する必要がある そこで職場で繰り返し起こりうる危険に対する意識を高めるために 月次安全キャンペーンを行なっている このキャンペーンでは経営層が すべての階層の従業員と安全体制の確保 繰り返されるけがの再発防止などについて議論を行ない その結果を全従業員に向けて発信し これらの活動を通して 従業員の危険に対する意識は高まった また 経営層や保安課長が各種ミーティングへ参加して従業員と直接対話することや巡視で現場を確認することを通じて ルール違反の早期発見 議論 対策も積極的に行なっている これらの活動を通じて すべての従業員が自分自身で考える安全作業者となり たとえばほかの従業員の危険行動や 自分の業務の安全性に関する疑問などについて自分の気付きを上司に報告することができるような職場作りに取り組んでいる 2 王子館の利用

137 住友金属鉱山グループの体験型研修施設である王子館 ( 愛媛県新居浜市 ) では 2010 年 1 月から危険体感講習を開始し 受講者の拡大を図っている 王子館の施設は海外事業場も積極的に活用しており ポゴ鉱山からも毎年数名ほどが見学に訪れて 現地での安全活動の参考にしている 図 11 ポゴ鉱山選鉱課における安全ミーティング ワンサラ鉱山 ( パルカ鉱山 )( 三井金属鉱業株式会社 ) 11 三井金属鉱業は1966 年 三井物産との共同出資でワンサラ鉱山の運営会社 サンタルイサ鉱業を買収し1968 年に鉱石生産 500トン / 日で操業を開始した 2006 年 ワンサラ鉱山の付属鉱山としてパルカ鉱山 ( 出資比率三井金属鉱業 100%) の操業が開始され 700トン / 日の粗鉱をワンサラ鉱山の選鉱場にトラック運搬して処理している 位置 表 51 ワンサラ鉱山 パルカ鉱山概要ワンサラ鉱山は ペルー中部のAncash 州 Bolognesi 郡に位置する Bolognesi 郡ワジャンカ区の区都ワジャンカの北西約 16kmに位置し リマの北方 直線距離で約 250kmの標高 3,900m~4,500mのアンデス山系中にある パルカ鉱山はワンサラ鉱山の南南東 36km 標高 4,000~4,800mの急峻な山岳に位置し Pacllón 区に含まれワンサラ鉱山の支山として操業されている 11 出典 : ペルー共和国サンタルイサ鉱業の CSR 活動, Vol. 128, Journal of MMIJ

138 図 58 ワンサラ鉱山 パルカ鉱山位置図権益所有企業三井金属鉱業株式会社 70% 三井物産株式会社 30% 運営企業サンタルイサ鉱業株式会社 (Compania Minera Snata Luisa S.A.) 鉱種亜鉛 鉛 銅 ( 粗鉱中の銅品位上昇により 2008 年より銅精鉱を生産 ) 埋蔵鉱量ワンサラ鉱山 : 亜鉛 21,123t 鉛 6,736t 銅 1,437t 銀 24,676kg パルカ鉱山 : 亜鉛 13,711t 鉛 1,862t 銅 562t 銀 8,026kg( ともに 2013 年 ) 生産量ワンサラ鉱山 :950 トン / 日パルカ鉱山 :700 トン / 日 ( 共に 2012 年鉱石処理量 ) 従業員ワンサラ鉱山 : 直轄 297 名 請負会社 199 名パルカ鉱山 : 直轄 34 名 請負会社 252 名 ( 日本人駐在 12 名 )( 共に 2012 年 ) ワンサラ鉱山 パルカ鉱山 図 59 ワンサラ鉱山 パルカ鉱山遠景 CSR 活動 ワンサラ パルカ両鉱山では調査 探鉱から開発段階に至るまで インフラ整備や地

139 元民の雇用 また鉱山開発への理解を促進するための現場見学の機会を設け 地元民とのコミュニケーションが良好に推移し 両鉱山と地元社会との間には比較的軋轢の少ない 良好な信頼関係が築かれている ワンサラ鉱山の CSR 活動地域社会援助 2007 年に期限をワンサラ鉱山閉山として地元ワジャンカ町と締結した協定により 地域社会への直接的な援助が行われている 協定内容は以下のとおり サンタルイサ鉱業の自発的拠出金ワジャンカの社会開発計画に充当し 各事業の予算額 計画は各年度初めに双方で決定する 開発計画の実施責任にはワジャンカ町とし 会社の拠出金が不足するときは町が公的及び他の民間資金で補填する 住民参加による技術委員会を設置し開発プロジェクトの進捗状況の管理 評価を行う サンタルイサ鉱業は開発事業実施に当たりワジャンカ町の住民 企業を優先的に採用 同協定による2006 年以降の地域援助実績は以下の通りで 地域対策費と自発的拠出金を合わせて8.4 百万米ドルである さらに鉱業税 法人税の地元還元分は26.2 百万米ドルで サンタルイサ鉱業による地元への直接貢献額は合わせて34.5 百万米ドルに達する 1 インフラ整備電力無償供給 ( 継続 ) 道路 橋梁建設 上下水道設備 ゴミ収集車贈与 配食センター改善 2 教育支援学校建設 学用品 パソコン等備品寄贈 図書寄贈 職業訓練 児童公園建設 3 医療支援診療所建設 医療用備品寄付 会社施設への外来診察受け入れ 歯科検診 予防接種 栄養指導 ) 4 文化施設建設体育館 文化センター 運動場 温泉整備 5 農畜産業支援灌漑設備建設 牧草改良 苗木配布 農牧産業技術指導 家畜の品種改良 養殖事業支援 6 その他車両供与 住民雇用 ( 道路建設等 ) インフラ投資を通じた間接的な利益の還元

140 1 道路建設 1968 年 資材や精鉱輸送のためのリマからワジャンカ町からワンサラ鉱山を経て直接太平洋側に抜ける道路 (417km) を完成させ直接精鉱を太平洋側に運搬できるルートを開設した 1973 年から1977 年にかけ JICA 融資を受け 従来のルートをさらに短縮して太平洋側に出る道路 ( カタック道路 ) を建設 これによりワンサラ鉱山からの精鉱搬出が一層容易になり 周辺集落のアクセスも大幅に改善した 現在カタック道路は精鉱運搬道路としての役割は終えたが 観光道路として活用されている 2 病院サンタルイサ鉱業ではワンサラ周辺の複数の集落に対し 定期的に保健指導や衛星改善指導を行うほか 医薬品や医療機器を定期的に寄贈している 3 教育サンタルイサ鉱業はワンサラ鉱山付属小中学校に直接教職員を雇用し 同校の教育の質を保っている その他近隣集落への各種物品寄付 援助のほか 奨学金援助も行っており 今後は工業訓練校図 15 ワジャンカ水力発電所 (SENATI) への地域社会からの奨学援助を増員する予定である 4 電力供給ワンサラ鉱山では1984~1987 年に日本輸出入銀行とJICAにより融資を受け 4,300kW 水力発電所を下流のワジャンカ町に建設した その結果ワンサラ鉱山の電力コストが大幅に下がるとともにワジャンカ町に対しても160kWを上限に無償で電力供給をおこなうようになった 2007 年には高圧送電線から買電工事を行い ワジャンカ町への給電能力も拡大した 環境対策ペルーでは1993 年に公布された環境法によりPAMA( 環境適正化計画 ) と呼ばれる既存鉱山の環境対策についての義務が規定された ワンサラ鉱山では1 坑内酸性水処理 2 排水のリサイクル 3 堆積場安定化調査 4 選鉱破砕場集塵設備 5 生活排水と廃棄物の処理 6コンタイコチャ湖の再生 7 汚染土壌の処理を盛り込んだPAMAを1996 年に提出 1997 年には許可を得て2002 年にはPAMAに基づく環境対策を完了させた 2008 年には ISO14001とOHSAS18001の認証を取得した サンタルイサ鉱業では2004 年に閉山対策として 酸性水発生の原因となる地表水侵入経路の閉鎖 校内排水清濁分離 ずり堆積場の履土植栽などを挙げた 2010 年 ワンサ

141 ラ パルカ両鉱山の閉山計画は政府の認可を受け 2010 年から閉山準備金の積み立て ( 約 100 万ドル / 年 ) を開始している パルカ鉱山の CSR 活動地域社会援助 2008 年に期限をパルカ鉱山閉山までとし5 年間毎に見直すこととし サンタルイサ鉱業はジャマック村の農業共同体コムニダ (Comunidad Campesina) および地元ジャマック村と協定を締結した この協定で コムニダの社会開発プロジェクト資金を拠出する形でのコムニダの持続的発展計画への参画が下記の項目で取り決められた 1 コムニダの人員 20 名を優先的に単純作業労働者として採用 2 教育プロジェクト ( 小学校建設 パソコン等の備品 図書室と図書等 ) 3 公民館建設 4 牧畜業援助 5 健康衛星プロジェクト ( 診療所建設 医療用備品 ) 6 車両供与 ( マイクロバス1 台 ピックアップ1 台 ) インフラ投資を通じた間接的な利益の還元 1 道路建設ワジャンカ町とパルカ鉱山に探鉱道路を建設した 同探鉱道路は現在住民にも利用されている また 地元要望に応えてパルカ鉱山から周辺の村へ道路を開通させ 周辺地域間のアクセスを容易にした パルカ鉱山はワイワッシュ山脈を周回するトレッキングルートに隣接しており 道路の整備により観光客が増加しガイド収入が増加した また 道路の補修はサンタルイサ鉱業が地元住民を雇用して行っているほか 鉱石から廃石を抜き取る手選鉱も地元住民が従事し 地域社会の現金収入と技術習得の機会ともなっている 2 病院ポクパ村では看護師の人件費の人件費の負担を行っている 3 電力パルカ鉱山においてもワンサラ鉱山と同様に電気料金負担を実施している 4 ポクパ村移転ポクパ村村落は地滑りを伴う傾斜地にあるとの理由で対岸への移転が長年の懸案であった このため2008 年から52 戸の住宅の建設 ( 約 40 万ドル ) を援助し 2011 年に村の移転が完成した

142 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山 ( 東邦亜鉛株式会社 ) 年に操業開始したエンデバー鉱山は 豪州ニューサウスウェーズ州で現在稼働中の主要な亜鉛 鉛 銀鉱山である 東邦亜鉛は2010 年 CBHを完全子会社化するとともに かつて銀 鉛 亜鉛鉱床の発見で世界最大といわれたブロークンヒルズのラスプにおいて 2012 年 ラスプ鉱山を開山した エンデバー鉱山やニューサウスウェールズ州の他の鉱山で生産された精鉱はニューキャッスル港にあるCBHの港湾設備から東邦亜鉛の製錬所を含むアジア各地の製錬所向けに出荷されている 位置 表 52 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山概要エンデバー鉱山は 豪州ニューサウスウェールズ州のコバー地区から北へ 46km シドニーから 700km ニューキャッスル港まで鉄道で 600km の位置している ラスプ鉱山はシドニーから 1,160km のニューサウスウェールズ州ブロークンヒル市内に所在する 図 60 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山位置図 権益所有企業 東邦亜鉛株式会社 100% 運営企業 CBH Resources Limited 社 鉱種 亜鉛 鉛 銀 従業員 約 350 名 ( エンデバー鉱山 : 約 180 名 ラスプ鉱山 :139 名 ) 鉱山寿命 エンデバー鉱山 : およそ 6 年 ラスプ鉱山 :15 年以上 12 出典 : 東邦亜鉛ウェブサイト

143 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山 図 61 エンデバー鉱山 ラスプ鉱山遠景 CSR 活動東邦亜鉛は自社のCSR 行動方針として 二酸化炭素排出削減 生物多様性と事業活動の調和等 環境問題への積極的な取り組み 安全で働きやすい環境のなかで生活の豊かさが実現できる企業風土作り さらに 良き企業市民 を目指し 社会貢献活動の推進を行うとしている エンデバー ラスプ両鉱山の運営企業であるCBHも環境保全 安全で健全な職場の提供 信頼と相互の利益に基づいた地域社会との関係の構築をサステナビリティとして掲げ 以下のようなCSR 活動を行っている 環境方針 CBHは 未来世代のために 環境を損なうことなく現在のニーズに見合う方法で同社の鉱山操業の発展を望む地域社会の願望を共有し 同社は環境への悪影響が回避 最小化され環境の回復が見込まれるよう モニターによる環境への配慮を計画し実行している 環境管理に関して以下のようなプロジェクトおよび活動を行っている 環境への悪影響やその潜在性を査定 悪影響の軽減措置の適用と実施 環境面の目標を設定して定期的な見直しと継続的な改善の達成を目的とする 鉱害の防止と資源の効率的な使用の促進 障害時対策や閉山計画の更新と確実な環境の回復 自然 歴史 文化面で重要な敷地の保護 CBHのプロジェクトや操業に関わるすべての従業員 来訪者が自らの環境義務を自覚し

144 ているか 義務の全うに必要な手腕があるかを確認する 同社の環境管理システム (Environmental Management System) の内部および外部監査による実施と効果の観察 生物多様性価値の保護と管理 地域社会の意見に対する理解 尊重および配慮 全従業員 政府 およびより広範囲なコミュニティとの環境パフォーマンスに関する率直なコミュニケーション エンデバー鉱山はCBHの子会社 Endeavor Operations Pty Ltdが操業管理を行っており 環境保護の取り組みもEndeavor Operations Pty Ltdが主導している 同社には空気中の堆積粉塵を監視するとともにモニターデータをウェブサイト上に公表する義務があり Dust Deposited として月別にデータを発表している 粉塵モニターポイントは鉱山からおよそ18km 離れた地点に5か所置かれており これらの箇所での粉塵レベルが鉱山活動による影響を示す基本データとして利用されている ラスプ鉱山の鉱業権はCBHの子会社 Broken Hill Operations Pty Ltd(BHOP) が所有しており 鉱山プロジェクトの環境への影響についてのマネジメントも行っている BHOP はラスプ鉱山の企業活動が及ぼす可能性のある環境への影響に対処するため 大気 騒音 振動 水資源 遺跡 廃棄物 交通 地域社会との協議 閉山等多岐にわたる項目で環境マネジメント 被害緩和対策プログラムを備えている 環境保護に関わる各種環境モニタリング調査は月別に Monthly Environmental Data としてCBHのウェブサイトに公表され 粉塵 発破による振動や過圧 騒音 水質の状況を公表している また 年次環境管理報告書では 大気 水質管理 騒音 振動等への対策 廃棄物処理 有害物質の管理への取り組みが報告されている さらに地域住民からの発破 排水の浸透 粉塵に関する苦情の記録 発破作業の時間帯を予定表にしてCBHのウェブサイト上に公表している ステークホルダーの健康と安全 CBHは 従業員 請負業者 訪問者 地域社会にとって健康と安全を提供し 自社の企業活動が各ステークホルダーに対して全く損害を与えないものであることを強く望んでいる 安全はCBHの事業の要で 生産効率性 財務成績を構築する上での基礎と位置づけ 自社とステークホルダーの相互にとって有益をもたらすよう ステークホルダーとともに絶えず健康と安全面での実績の向上に関わっている エンデバー ラスプ両鉱山では それぞれ Pollution Incident Response Management Plan が策定されている 同プランでは 想定できる鉱山での事故やリスクを危険レベル別に列挙し リスクが発生した際の地域社会の反応 評判と鉱山操業 自社資産へのダメージ リスクが発生する可能性と発生した際のリスクの深刻度について分析が行わ

145 れ リスクへの対応策の提案も記載されている また 鉱山内の有害物質が存在する地点を上空からの写真で公表している CBHの健康 安全対策プロジェクトとその運営の詳細は以下の通り 効果的なリスクマネジメントシステムを通してリスクを特定 評価 取り組みの優先度を付け リスクの制御をする プラントや設備が用途に適合し正しく使用され安全な方法で保全されているか確認する 事件や事故の再発を防ぐための徹底的な調査を行う 訓練を受けた非常事態対応チームが一体となった効果的な応答や回復システム 将来を予測した危機マネジメントを維持する 絶えず実績を改善するため 目標を設定し定期的に見直しをする ステークホルダー自身の健康と安全に対する責任を自身が理解し それを満たしていると確認するための訓練と監督を受ける機会を提供する 健康と安全の効果を援助するための資金を提供する 全ての従業員に損傷の際の効果的な処置と復帰の機会を提供する 健康と安全に対するリスクを減らすために率先して働きかける CBHはまた 職場のすべての関係者に対して以下の取り組みを求めている 関係者自身の安全に必要な責任と予防措置ついて知り 理解する 安全な業務の実施 指示 規定, 法令要件を守る 危険や事件 出来事は速やかに報告し職場が安全であることを確認するための行動をとる セーフガードや関連設備を正しく使用する 関係者自身やまわりの他の人々を危険にさらすことをしない 地域社会との共存 CBHは信頼と相互の利益に基づいた地域社会との関係を構築することが事業の成功と持続可能性に不可欠と考えている 地域社会への有意義な貢献として以下の方針の実施が挙げられる 従業員 契約業者がCBH 社の行動規範に従って業務が遂行できるか確認する 開かれた透明性の高いコミュニケーション 鉱山操業をする地元社会のニーズや願望を理解し 敬意を払う 常に迅速な態度で行動する 遺産や文化の調査を主導する 文化的 精神的に重要な敷地を保護する 健康面 教育 持続可能な民間企業の発展の面で地元社会やビジネスにとって有

146 益な機会を明らかにする 適用されるすべての法律上 規制上の要件すべてに対し 最低基準としてそれに従う 先住民の権利や土地で生まれた人々の古くからの決まり事を尊重する 評価可能な目標を立て 地域との関わり 地域への参加に対するCBH 社のスタンダードを絶えず向上させるために努力をする PTスメルティング社 ( カパー スメルティング社 ) グレシック製錬所 ( 三菱マテリアル株式会社 ) 13 グレシック製錬所は1996 年 Grasberg 鉱山 ( パプア州 ) の鉱石処理を目的に建設が開始され 1998 年操業開始したインドネシア初で唯一本格的な銅製錬所である 同製錬所の設計には三菱マテリアルの直島製錬所の設計が多くの改良を加えた形で取り入れられ 熔錬から電解精錬により電気銅を製造している 原料の大半がパプア州のGrasberg 鉱山の銅精鉱であるが 近年 (2012 年 ) はスンバワ島のBatu Hijau 鉱山の精鉱も受け入れている 位置 表 53 グレシック製錬所概要グレシック銅製錬 精錬所は インドネシアジャワ島東部の主要港湾都市スラバヤから 30km 北方に位置する Grasberg 鉱山 グレシック製錬所 Batsu Hjjau 鉱山 図 62 グレシック製錬所位置図権益所有企業三菱マテリアル株式会社 60.5% PT フリーポートインドネシア 25% 三菱商事株式会社 9.5% JX 日鉱日石金属株式会社 5.0% 13 出典 : 三菱マテリアルウェブサイト

147 運営企業 PT スメルティング社 鉱種 形態 銅地金 年間生産量 21 万トン (2012 年 ) 従業員 社員 500 名 / 協力会社社員 800 名 図 63 P.T. スメルティング社遠景 CSR 活動三菱マテリアルは 国際金属 鉱業評議会 (International Council on Mining and Metals ICMM) に所属してCSR 活動の構築を図っている 加えてグレシック製錬所が立地するインドネシアはICMMが継続支援を表明するEITI(Extracting Industries Transparency Initiative 採取産業透明性イニシアティブ ) の加盟国であることから 同社はEITIに賛同しており 採取企業として成長と貧困削減につながる責任ある資源開発を実施することを心掛けている 三菱マテリアルの金属事業部門ではCSR 活動の最重要課題として 1 環境保全 地球温暖化への取り組み 2 多様な人材の育成と活用 3 安全で重要な職場環境の構築 4サプライチェーンにおける社会 環境配慮の充実 の4 項目を掲げている 環境保全 1 廃棄物の排出削減に向けた取り組み排水規制は完全に排水処理設備の出口における規制であり日本より厳しく 排水の排出ヒ素基準の0.1mg/lを守るために水硫化ソーダと塩化鉄による脱ヒ素工程を設け強化している またP.T. スメルティング社は産業廃棄物排出量のモニタリングを実施している 2 リサイクル事業の推進 P.T. スメルティング社では 有害廃棄物 無害廃棄物 および一般の廃棄物の管理について削減 再利用 リサイクルの3R(Reduce, Reuse, Recycle) を実施している グレシック製錬所では設置されている三菱連続製銅法 S 炉によるリサイクル品処理プロセ

148 スを通してのリサイクル事業に期待がかけられている 3 環境マネジメント / 環境に関する法規制の遵守 P.T. スメルティング社は 環境担当部署を設置し 月 1 回の環境委員会開催 三交代による環境監視の実施といった現地環境法規制の遵守体制を整え活動している 4 環境対策への Kaizen Teian Program ( 改善 提案プログラム ) の導入日本の産業界では通例の 改善 提案 を基調とした品質 生産性とともに環境管理改善のため 費用対効果を考慮に入れつつ絶えずリサーチと開発を行うようにしている 人権の尊重 P.T. スメルティング社では発展途上国において頻繁に問題となる児童労働 強制労働が発生しないよう取り組んでいる 自主的に応募をしてきた候補者から採用し 採用決定時には正式な身分証明書 卒業証明書等により年齢を確認し 当該国で採用が認められている法定年齢以上であることを確認している 人材の活用と育成 保護 1 現地社員の登用 P.T. スメルティング社では持続可能な経営には現地に根ざした経営が必要不可欠と考え 積極的に現地の社員を採用している 2014 年 6 月末現在 全社員 529 名のうち 97% を占める513 名が現地社員である また管理職も現地社員を積極的に登用することでモチベーションを高め 経営方針の浸透を図っており 管理職 56 名のうち71.4% を占める40 名が現地社員である 2 社員の育成同社では社員の能力開発にも取り組んでおり 年間教育計画を策定し 計画に従って教育を実施している 内容は経営戦略 財務 安全等 全社的項目と各課で必要な技術 環境や品質管理 設備の維持管理面等の項目に分かれており その技能に応じた教育を受けられるようにプログラムを組んでいる また福利厚生面では住宅貸付金 および社員旅行補助の補充を行っている 3 従業員の保護インドネシアは国内各地で労働者デモが発生するなどここ数年で労働者の権利意識が高揚しており 比較的労働条件が良いとされる外資系企業でも労働争議の例外ではなくなってきている P.T. スメルティング社では新たな労働組合が組織され 現在 2つの労働組合が存在している こうしたなか P.T. スメルティング社では健全な労使関係の礎は労使間の良好なコミュニケーションにあるとの考えから 会社側と従業員とのコミュニケーション改善に注力しており 労働組合代表と会社代表の間で意見交換する会議開催の頻度を上げるとともに 各課単位でも管理職と一般課員間の意見交換会を週 1 度 ~ 隔週程度の割合で頻繁に開催すること等によって 平素から労使のコミュニケーションを密

149 にすることを促進している 2013 年度において 1 週間以上のストライキや工場閉鎖はな かった 労働安全衛生推進の取り組み P.T. スメルティング社では 2010 年 1 月よりOSH Departmentを設置し 管理者 5 名を Safety Officerとして安全衛生の専任とし 災害防止活動に取り組んでいる Safe Officerは 各自の担当エリア内の危険個所を抽出し 事故を未然に防止している 特に多くの臨時作業員が入所する炉修作業時で安全教育の徹底と毎日 2 回の現場パトロ-ルを実施した結果 災害発生の大幅な減少につながっている 地域社会への配慮 P.T. スメルティング社は 工業地域で操業を行っているが 近隣にはいくつかのコミュニティが存在し これらの住民も地域の重要なパートナーとして捉え 近隣コミュニティの発展に寄与する活動を行っている 近年では スマトラ地震被災者への寄付 地域図書館への支援 ( 本購入 運営費等への支援 ) 図 21 近隣青年団による一般廃材の運最近は洪水等の被災者支援 小学校増築支援 搬及び廃棄事業 ( 防塵のため マスク着地元婦人団体活動 ( 工芸品製作指導等 ) の支用も指導する ) 援などを行っている 2011 年に実施したスカラシッププログラムでは 飲食サービスの短期教室を実施 地元の村と周辺の地域から高校を卒業した生徒が参加した このプログラムは ホテルやレストランで職を得るための機会を与えるため 飲食サービスのスキルを身に着けることを目的としたものでSiodoarjo 教育センターの協力のもと開催され 22 名の生徒が参加した 結果として22 名中 72% にあたる16 名がレストランやサービス会社で職を得ることができたと報告されている また 近隣漁村の青年団に会社設立 事業運営の手法を指導し 同社から排出される一般廃材 ( 木材 紙類等 ) の運搬及び廃棄事業の立ち上げの支援を行い 一時的な経済支援ではなし得ない 友好的 永続的なパートナーシップを築いている こうした活動が近隣社会から高く評価され 同社が地域に根付いた存在として認識されている さらにサプライチェーンにおける地域配慮として P.T. スメルティング社では 銅鉱石を100% インドネシア国内の鉱山から調達している その他の資材物品調達についても約 50% を現地調達しており 現地経済への貢献を図っている

150 1.6.2 アフリカにおける日本企業による CSR 活動 ハーニック フェロクロム社 Bokfontein および Maroelabult 鉱山 ( 三 菱商事株式会社 ) 14 南アフリカのフェロクロム生産企業ハーニック フェロクロム社 ( 以下 ハーニック社 ) は年間生産量で世界第 4 位 世界シェアで6% となる約 40 万トンのフェロクロムを製造している 三菱商事は2002 年 同社の株式の過半数を取得し 日本企業として初めて南ア資源会社の経営権を取得し資源開発および製錬事業を展開している 同社の Maroelabult とBokfontein 両鉱山は4つのフェロクロム炉を擁するフェロクロム生産工場に近接しており 安価なクロム鉱石運搬コストを実現している 位置 表 54 ハーニック フェロクロム鉱山概要南アフリカ北西の地方自治体 Madibeng ブリッツ (Brits) に位置する プレトリアから 30Km ヨハネスブルグから 50km のブッシュベルト複合鉱床帯 (Bushveld Complex) の一部 図 64 ハーニック フェロクロム鉱山位置図権益所有企業三菱商事株式会社 % 南アフリカ開発公 21.25% ELG Haniel( 独系企業 ) 7.775% 国際金融公社 5% BEE 企業 3 社計 15% 運営企業ハーニック フェロクロム社 (Hernic Ferrochrome(Pty)Ltd 以下ハーニック社 ) 14 出典 : 三菱商事アニュアルレポート 三菱商事サステナビリティレポート

151 鉱種確認埋蔵量年間生産量従業員 クロム約 2.5 億トンフェロクロム 42 万トン / 年直接雇用 :700 名 / 契約従業員 : 2,300 名 図 65 ハーニック フェロクロム鉱山遠景 CSR 活動南アフリカで実施されるCSR 活動は 法的な必要性の側面からも動機づけられている 鉱業セクターにおいてはBEE 政策が鉱物 石油資源開発法 (MPRDA) の2004 年施行などにより本格的に進展しており 例えば鉱業セクターにおけるBEE 企業の株式比率は 2014 年までに26% にすることが義務付けられている ハーニック社はすでに15% のBEE 企業の資本参画を実現しており 現在は2014 年までの26% 資本参画に向けて対応中である またハーニック社のサービス 消耗品等の調達活動は HDSA 及びBEE 政策を指針としている ハーニック社はこうしたBEE 政策対応とともに 以下のような様々な活動を通して地元社会への支援を行っている 地域開発 : 住宅 インフラ開発ハーニック社はMadibeng Water Project (Madibengの水供給) 従業員 図 19 飲料水の供給地域社会の人々への十分な住宅の供給 病院 図書館の改築プロジェクト ブリッツおよびハルトビースポアルト (Hartbeespoort) での障害者福祉施設 ホスピス 不法居住地区への冬季の毛布提供等で同自治体を支援

152 する取り組みを続けている 同社が所在する De-Kroon では 仮の居留 (informal settlement) をしている人々の再 定住のための支援等に取り組んでいる 環境対策 1 環境保全の取り組みハーニック社は主に水質の管理 大気汚染の防止 廃棄物管理 採掘跡地の再生の4 領域で環境保全対策が行われている 同社は2009 年 8 月に ISO の環境認証を取得している 三菱商事は温室効果ガスの排出抑制と廃水の処理 廃材 ゴミの処理に積極的に取り組んでおり ハーニック社での内燃機関によるコージェネレーション ( 熱電供給 ) の導入について査定を行った その結果 2010 年 総合クリーンエネルギープロジェクトを立ち上げ ハーニック社は製錬コンプレックスでの内燃機関によるコージェネレーションプラントのF/Sを開始した 同プロジェクトに基づいて生産工程内で発生する排ガスを利用した自家発電設備の設置することにより 年間 230,000MW/hの電力の出力能力が見込まれている この自家発電を軌道に乗せることで 製造工程でのエネルギーの有効活用と生産量のアップを目指し さらに年間 275,000t 相当の二酸化炭素の削減が10 年間可能となる ハーニック社はまた 開放型の電気炉の閉鎖炉化においてパイオニアとなった 電気炉の閉鎖型への転換は 開放炉での操業では発生していた有害物質の六価クロムの発生防止加え 熱効率の向上 作業環境の改善につながっている 2 自然保護の取り組み ( 野生生物保護プログラム ) 南部アフリカ地域で唯一固有種のケープハゲワシは 2000 年 わずか2,900 組のつがいしか生存しておらず 国際自然保護連合 (IUCN) より絶滅危機が増大している種として分類された ナミビアでは生存する野生のケープハゲワシはわずか12 頭で 絶滅危機に瀕している種と分類されている さらにジンバブエ スワジランドでは繁殖できる種としてはすでに絶滅している状況である 飼育による繁殖と子孫の再生に続いて適切な繁殖プログラムを実施するとともに 危機的状況の詳細を分析研究することによってしかナミビアのケープハゲワシが生き残る望みはないと言われている そうしたなかでハーニック社はナミビアでのケープハゲワシの今後の繁殖が成功裏に終わることを期待し ナミビアで繁殖して飼育されたひな鳥のナミビアでの再生を全面的な目的にとしてハルトビースポアルトでのケープハゲワシの捕獲と囲い込みプログラムに資金援助をしている その他 Jakaranda FMのサイの密猟対策への寄付 De-Kroonでの Food for Waste 廃棄物の収集を行う南アフリカ政府主導のプログラム 雇用創出や貧困対策 衛生的な環境 リサイクル 廃棄物の削減および再利用の促進を目指しプログラムを実施する地方自治体を政府がサポートする形で行われる 同プログラムの実施により 2011 年現在 3,000 件の雇用機会を創出し 実施地方自治体には

153 プログラムの支援をした 教育 ( 人材育成 開発 ) 1 教育関連イニシアティブハーニック社は 地域社会の学校で学ぶすべての子供たちに良質な教育を確実に受ける権利を与えるための取り組みに対する資金援助に努めている 多くの学校で依然として不十分な基本的設備の充実や教師のレベル向上等 学校の教育環境を一定水図 19 Madibeng 地域の 6 学校約 500 人への靴の供与準まで向上させる取り組 Walk the Talk School Shoes Campaign みに尽力し同社は南アフリカの教育と技能に関する改善の支援のため 教育省等様々な組織とのパートナーシップを構築している こうした教育関連イニシアティブの一例として 三菱商事とハーニック社が共同で行う小学校支援がある ハーニック社の従業員の多くが在住する居住地区内のモレワネ小学校には授業料の支払 昼食の確保が困難な生徒が多い このため 就学機会の保障 基礎教育環境の充実 就学率 識字率の向上を図り 同校の給食室の整備を通じて 適切な環境の下での学校給食の無料提供の他 パソコンや文房具 サッカーボール等 物品の支援している また 野菜菜園計画 として 校内に菜園を作り 野菜づくりの技術指導や物品 金銭面での支援をしている ちなみに収穫した野菜は実際に給食に利用されている また ハーニック社従業員と南ア図 19 Hernic Mining and Engineering Education 全国金属労働組合 (NAMSA) Trust の奨学生 作業と引き換えに地方自治体に食糧クーポンが支給されている

154 による募金による Walk the Talk School Shoes Campaign では Madibengの6つの各種学校の生徒に靴を供与した その他 HIV/AIDSに関する教育プログラム実施 HIV/AIDS で親を失った孤児の文房具供与も行っている こうした教育関連イニシアティブは 三菱商事とともに 草の根 人間の安全保障無償資金協力による小学校の給食室の整備で日本政府の援助も加わり さらに強化されている 2 奨学金制度技能不足対策としてハーニック社が寄与していることのひとつとして 高等教育への財政的援助がある 同社は鉱業分野や様々な技能分野でキャリアを積んでいくに値する学生に対して資金的援助を行い 鉱業 技能教育のための合弁会社 Hernic Mining and Engineering Education Trust の支援に取り組んでいる 現在 この会社を通して様々な技能訓練を受ける学生のための資金援助が行われている また従業員とその扶養家族が個人的な能力開発やさらなる教育を受けることを奨励し 南アフリカで認可された高等教育機関に入学した従業員やその扶養家族に限定して奨学金の支給も行っている また 従業員やその扶養家族が自らの研究をさらに深めることを奨励しており 様々なコースや教育機関での追加的な教育のための奨学金制度も設けている (Hernic Employee Bursary Scheme) 地域経済開発 BEE 施行のための企業の貢献度評価のガイドラインでは 評価要素として社会経済的発展が挙げられている 社会経済的発展では 企業の社会的責任投資 (CSI) を評価する ハーニック社は地域経済開発プログラムの一環として 地域社会に入る収益の創出 中小企業の成長を促す環境づくりへの貢献を目指している この目標は同社調達部の内部的主導によって あるいは外部から選ばれた企業が始めた持続可能な事業開発の援助することによっても支えられている さらに Kgare Broad Based Black Economic Empowerment Trust 16 は ハーニック社の収益の一部が北西州に所属する地域社会に確実に利益をもたらすことを目的に設立された 社会経済的発展の達成の主なイニシアティブとして ハーニック社はEstrata Eland Mine 社およびMadibengの自治体とパートナーシップを結び 煉瓦製造工場を設立して煉瓦製造事業を立ち上げた この事業によって 地元ブリッツだけでなく 同地区を囲む様々な地域社会に暮らす人々に収入をもたらし 技能開発の機会を創出している アンゴラの地雷処理に取り組む NPO 支援 ( 豊田通商株式会社 株式会社小 16 Kgare Resources(Pty Ltd) とともにハーニック社の権益 2% を所有する BEE 企業

155 松製作所 住友商事株式会社 ) 17 背景と概要アンゴラ共和国は 27 年にわたる内戦の影響により 世界で3 番目に多い約 600~1500 万個に及ぶ地雷が埋設していると推定されている この10 年間に最大 8 万人の被害者が発生したと見積もられており 残存地雷は戦後の治安 経済復興 インフラ整備の大きな阻害要因になっている こうした中 日本地雷処理を支援する会 (JAMS) は2002 年 不発弾処理で活躍して陸上自衛隊の退官者を中心に設立された 2008 年 JAMSは首都ルアンダに事務所を開設し 翌年 ルアンダから北東に約 70kmのベンゴ州マブバスで地雷処理 復興支援事業を開始した 日本政府のNGO 連携無償資金の贈与を受けながら アンゴラ国家地雷除去院 (INAD) と連携して事業を進め 合わせてINAD 隊員へのOJTによる技術移転の取り組みを行ってきた この事業には政府とともに豊田通商 コマツ 住友商事が提携し 官民連携で進められ 2014 年の本事業終了期限後は地雷除去後の安全化された土地には職員住宅及び給水施設等の公共施設の建設が進みつつある 現在ベンゴ州都市化計画として 企業支援のみによる第二期事業が継続して行われている 各企業の活動豊田通商豊田通商は2008 年から世界各地で地雷処理に取り組む認定 NGO 法人 日本地雷処理を支援する会 (JMAS) の法人会員となって アンゴラでの活動を支援している JMASの道路や耕作地 学校建設地の整備等の地域復興支援事業が円滑に進むよう 現地での活動に不可欠な車両 4 台の寄贈及び同車両の無償よる検査 整備の実施 スタッフが生活する住居などの無償提供をしている また綿菓子機 ( 地域の催し物向け ) 及びリアカー ( 清掃活動向け ) の寄贈を行い 地域の人々のJMASへの理解を深め 地域の環境衛生面でも貢献の一端を担っている 17 出典 :JMAS ウェブサイト 豊田通商 CSR レポート 小松製作所ウェブサイト 住友商事ウェブサイト

156 図 66 トヨタデアンゴラから最終 3 両目の新車の贈呈 コマツ コマツは対人地雷除去機及び建設機械の無償貸与のほか コミュニティ開発経費の贈 与 定期整備等における駐在員等による現場指導も行っている 図 67 対人地雷除去機整備を指導する専門家 住友商事住友商事が長年にわたり事業を展開するアンゴラでは 2008 年 JMASがアンゴラの地雷除去活動を開始するにあたり 首都ルアンダに開設した事務所や事業準備資金を提供した さらに現地で培ったネットワークを生かして幅広いサポートを実施し 翌年から JMASが本格的な地雷除去活動を開始する支援を行った 今後もJMASへのサポートを継続する意向で 地雷除去活動に限らず地域社会への貢献として地元少年サッカーチーム サミットマブバス への事務所ユニホームやボールの寄贈など 次世代人材の育成支援にも注力している 地元の期待度 反応本事業に関連し 国家地雷除去院にはODA 予算で日本人専門家も派遣されている また JMASによる同地域でのインフラ整備 農業支援など 官民が連携し 総合的な地域復興支援 ( 地雷除去後のインフラ整備等を含めたマブバスコミュニティ復興支援事業 ) を行うことでアンゴラ政府とともに地元住民からも高い評価を受けている

157 パブリックビューイング イン タンザニア ( ソニー株式会社 ) 18 背景と概要 2013 年現在 アフリカ サブサハラ地域で生活をするHIV 感染者は世界全体の感染者の約 69% を占めているなか タンザニア連合共和国は1986 年にタンザニア国家エイズ対策プログラムを設立する等 HIV/ エイズ対策に力を入れている国家のひとつである しかし同国では依然としてサブサハラ地域で6 番目に多い140 万人がHIVを抱えて生活をしている (UNAIDS( 国連合同エイズ計画 ) 調べ ) 加えて感染者のうち 45 万人がARV 療法を必要としており ( グローバルファンド ( 世界エイズ 結核 マラリア対策基金 ) 調べ ) HIV/ エイズ問題はタンザニアの社会経済発展における最大の問題のひとつとなっている 対応策として2012 年 政府は2015 年までにタンザニアのHIV 感染者 66 万人以上に対する ARV 療法の実施 HIV 検査キットと試薬の利用拡大を可能にするための助成金交付協定をグローバルファンドと結んでいる 活動内容ソニーは 2010 年サッカーワールドカップ開催の際 ガーナ共和国とカメルーン共和国において同社が取り組むサッカーを通じた社会貢献 Dream Goal 2010 の一環で国連開発計画 (UNDP) やJICAなどと協働して大型スクリーンによるワールドカップの パブリックビューイングin Africa を行い 試合前やハーフタイムにHIV/ エイズ予防啓発活動やカウンセリングを実施した このイベントを応用する形で 2012 年 同社はグローバルファンドと連携し タンザニアでの パブリックビューイング イン タンザニア が実現した ソニーは引き続いて2014 年 同様の取り組みをコートジボワールにてJICA と協働で行っている パブリックビューイング イン タンザニア ではグローバルファンドが支援するアフリカ各国のNGOの中からAMREF 19 が選ばれ AMREFが全国で実施するエイズ啓発事業の機会に合わせて パブリックビューイングを開催した パブリックビューイング イン タンザニア 開催にあたっては ソニーの技術と社員の参加が活用され タンザニア第 1の都市 ダルエスサラーム他 4 地域で6 回の映像プログラム上映を開催した 上映作品は ソニー ピクチャーズによる映画作品と ソニーミュージックによるミュージックビデオを用意 エイズ予防啓発映像の上映や講演と組み合わせて バリエーションのあるプログラム上映を行った また 運営サポートを担う学生インターンを初めて日本国内で一般募集し ソニーの社会貢献活動を深く知って 18 出典 : アフリカビジネス振興サポートネットワークウェブサイト ; アフリカ支援 CSR 活動 19 AMREF(African Medical and Research Foundation アフリカ医療研究財団 ) は ケニアのナイロビに本部を置くアフリカ最大の保健 NGO コミュニティ向けのエイズ啓発に実績がある

158 もらう取り組みも行った さらに使用した映像 音声機材は イベント終了後にソニーからAMREFに寄贈した さらに今後も継続的に同様の手法でエイズをはじめとする感染症予防の啓発活動に機材を活用できるよう イベント期間を通して ソニーの技術班からAMREFのスタッフに機材の取り扱いに関するトレーニングも行った 地元の期待度 反応イベント参加者 4,700 人 HIV 検査受診者数 2,482 人と予想を上回った ソニーはパブリックビューイングの開催を通じて AMREFのプログラムへの参加を促すことに貢献し HIV 検査や啓発活動への参加を高めるられた 図 68 パブリックビューイングの様子 図 69 AMREF スタッフによる HIV/ エイズの検査

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