【資料4-1】ヒト微生物叢(microbiome)に関する研究開発を成功させるために必要なこと「健常者情報の重要性」

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1 ライフサイエンス委員会基礎 横断研究戦略作業部会 2016 年 6 月 20 日 資料 4-1 ( 小安委員提出資料 ) ヒト微生物叢 (microbiome) に関する研究開発を成功させるために必要なこと 健常者情報の重要性 理化学研究所 小安重夫 1

2 腸内細菌のメタゲノム 機能情報解析拠点形成と日本人 10K プロジェクト 背景 腸内細菌の異常が炎症性腸疾患や大腸がんなどの腸疾患のみならず 糖尿病 動脈硬化などのメタボリック症候群 アレルギー 関節リウマチなどの免疫疾患とも関連することが最近知られている さらに 腸の状態は 腸脳軸 として脳神経活動とも密接に関係し 自閉症やうつ病などの脳神経疾患との関連も指摘されつつある したがって 腸内細菌の組成や機能の理解はこれらの疾患の治療や予防に直結する重要な課題である 腸内細菌研究の世界の現状は 細菌ゲノムの網羅的解析 ( メタゲノム解析 ) による細菌ゲノムのカタログ作りであり 欧米では国家的プロジェクトによりデータの集積が進んでいる しかし 腸内細菌には人種差 地域差が認められる 健康 医療戦略推進本部 ( 平成 26 年 7 月 22 日 ) の 医療分野研究開発推進計画 ( 案 ) においても アジア人に固有の腸内細菌のゲノム情報の集積 を行うことによる 疾患の診断治療のみでなく 重症化や薬剤副作用の予防 発症予防の実現に向けた研究開発の促進及び環境整備等 の必要性が明記されている このためには メタゲノムによるカタログ作りに加え 細菌遺伝子の網羅的発現解析 ( メタトランスクリプトーム ) や代謝物の網羅的解析 ( メタボローム ) による機能情報解析が必須である なお 細菌叢の解析は腸内にとどまらず 皮膚や唾液などに関しても広範に行う必要性も指摘されている 研究概要 日本人を中心に正常腸内細菌のゲノム 機能情報を集積し そのデータベースを広く研究者コミュニティに公開するとともに 全国の大学 医療機関との連携により種々の疾患の腸内細菌のゲノム 機能情報を集積するための拠点を形成する メタゲノム 機能情報解析拠点 正常 疾患腸内 細菌等サンプル 正常 疾患腸内 細菌等サンプル 医療機関 第 3 世代シーケンサー 高精度質量分析装置 大学 疾患ゲノム情報 正常腸内細菌のゲノム 機能情報 疾患腸内細菌のゲノム 機能情報 腸内細菌関連疾患の新規予防 治療法への応用 2

3 腸内細菌と疾患 関節リウマチ (800,000 $10billion) アトピー性皮膚炎 (10-13% of infants) 2 型糖尿病 (2.7million $12billion) 虚血性心疾患 (810,000 $7.7billion) 炎症性腸疾患 (810,000 $130million) 食物アレルギー (5-10% of infants) 免疫系 腸管 常在細菌叢 環境 上皮 ( 皮膚 腸管 生殖器 ) と免疫系は環境 ( 常在菌 ) と体の生理機能の橋渡し器官である 3

4 ヒト常在菌メタゲノム解析の国際動向 腸内フローラによる病態の制御 ヒトゲノム ( 遺伝背景 ) Science 315, 1781 (2007) Mar. 30 Understanding the microbiome-human, animal, and environmental is as important as the human genome. ヒト 動物 環境中の細菌叢を理解することはヒトゲノムを理解することと同じように重要である 疾患 メタボリック症候群 ( 糖尿病 肥満 高血圧 虚血性心疾患 ) 免疫疾患 ( 自己免疫 リウマチ アトピー 食物アレルギー ) 脳神経疾患 ( 自閉症 うつ病 ) 腸疾患 ( 炎症性腸疾患 大腸癌 偽膜性腸炎 ) 肝障害 感染症 抵抗性減退 下痢 便秘 発育障害 超有機体 ヒトマイクロバイオーム 免疫系腸内細菌 様々な要因 宿主の生理状態 ( 年齢 性別 病気等 ) 食習慣 食文化 ( 高脂肪 高タンパク等 ) 生活環境 空間 ( 周囲の細菌 清潔度 化学物質等 ) 研究費フランス イギリス (EU) MetaHIT (Metagenomics of the Human Intestinal Tract) 2,210 万ユーロ ( 約 31 億円 ) ( 年 ) => 終了へ アメリカ HMP (Human Microbiome Project) 1 億 4,000 万ドル ( 約 140 億円 ) ( 年 ) (*2013 年以降は 各疾患プロジェクト予算に振り分け メタゲノム解析予算の総額は増加 ) 日本 Human MetaGenome Consortium Japan (HMGJ) 国家プロジェクト予算なし (2005-) 2007 年 12 月 : 国際コンソーシアム (IHMC) 設立 日 米 フランス (EU) 中国 カナダ オーストラリア シンガポール 4

5 なぜ今日本で進めなければならないか? たとえば 日本人における炎症性腸疾患の患者数は引き続き増加の一途をたどっている 欧米では既に患者数は飽和していると考えられている 日本人で増加しているのは食生活の変化が一つの原因と考えられているが 証拠はない 今後前向きコホートも含め腸内細菌叢と疾患発症を追跡することで真の環境要因が明らかになると期待され このような研究は欧米では不可能であろう 5

6 文部科学省 平成 28 年度研究開発目標 宿主と微生物叢 ( そう ) 間クロストーク 共生の解明と健康 医療への応用 ( 達成目標 ) 本研究開発目標では 微生物叢という新たなフロンティアに切り込むことで 生命や疾患の理解の深化 そして従来とは異なる新しいコンセプトに基づく健康 医療技術の創出などを目指す 具体的には 以下の達成を目指す (1) 微生物叢の解析技術の高度化 (2) 宿主 微生物叢間の相互作用 疾患発症機序の解明 (3) ヒト微生物叢に着目した 予防 診断 治療技術の創出 AMED-CREST, PRIME 微生物叢と宿主の相互作用 共生の理解と それに基づく疾患発症のメカニズム解明 6

7 日本で行う必要性 : 日本人の腸内フローラは外国人とは異なる メタゲノム解析 腸内フローラ遺伝子のカタログ作り 1. 日本人の腸内フローラは他国と異なる 2. 日本人腸内フローラ遺伝子の 76% は日本特有 100% 90% 80% 70% 60% P DK SP CN US Other genera Blautia Coprococcus Dorea 日本人特有 日本人欧米人共通 欧米人特有 日本人欧米人共通 50% 40% 30% 20% 10% 0% Roseburia _genus Ruminococcus 日本人特有 欧米人特有 日本人欧米人共通 Qin J et al., Nature 2010; Qin J et al., Nature 2012; Human microbiome project et al., Nature 2012, Iijima et al., DNA Res

8 健常者腸内マイクロバイオームは国間で大きく異なる MDS of all subjects 国ごとに特徴的な菌叢構造を持つ d = P-value <0.01 MDS2 (27%) SE RU VE MW JP ES DK CN US JP CN US DK SP SW RU VM More similar Pearson s correlation Within country Between countries MDS1 (41%) 同国内の個人間の菌叢の類似性は他国の個人間の類似性よりも有意に高い Qin J et al., Nature 2010; Qin J et al., Nature 2012; Human microbiome project et al., Nature 2012, Iijima et al., DNA Res

9 国間の違いは健常 - 疾患間の違いよりも大きい H: 健常者 T2D: 2 型糖尿病 IGT: 糖尿病予備群 UC: 潰瘍性大腸炎 100% Other genera 80% 60% 40% 20% 0% S H D H K C E W U H D T P C Escherichia Butyrivibrio Coprococcus Roseburia Ruminococcus Clostridium Parabacteroides Alistipes Bifidobacterium Faecalibacterium Prevotella Eubacterium Bacteroides 我が国独自のマイクロバイオーム基盤データの取得が必須 9

10 背景 ( 追加 ): 腸内細菌だけか? 唾液中の細菌叢や皮膚の細菌叢も解析対象としては重要であるという指摘がある 唾液中の細菌叢では日内変動も見られている 皮膚の細菌叢も日本人の特有であり また加齢と共に多様性が上昇する 1 0

11 さらに進めるべき研究開発 難培養性細菌の培養法の開発 個別の細菌ゲノムレファレンスの構築 (PacBio に代表される新しい一分子シークエンサーの活用?) 真菌やウイルスの解析 微生物代謝マップの精緻化 推計統計学かベイズ統計学か? 情報学 統計学の人材育成 11

12 システムとして整備すべきこと バンクの構築 データの取り方 プロトコール全体の統一 ( 使ってもらえるデータベースの構築 ) ヒトゲノム解析との連携 エピゲノム解析基盤の構築 ( 一細胞レベルの解析?) と連携 Precompetitive 領域のコンソーシアムの整備 知財戦略は? JST? と AMED? 内局? 12

13 オールジャパン体制 大学 腸内エコシステム 腸内細菌ゲノム 機能情報解析拠点 メタボローム 1 H- NMR 医療機関 正常 疾患腸内細菌等サンプル 第 3 世代シーケンサー 高精度質量分析装置 共相関解析 cdna library トランスクリプトーム Shotgun sequencing 研究機関 統合オーミクス解析 メタゲノム ノトバイオート解析 疾患ゲノム情報 疾患腸内細菌のゲノム 機能情報 正常腸内細菌のゲノム 機能情報 波及効果 腸内細菌関連疾患の新規予防 治療法への応用 大気 土壌 植物 家畜 家禽海洋 珊瑚養殖場 生活スペース ショッピングモール 13

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