アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 1 アバスチン点滴静注用 100 mg/4 ml アバスチン点滴静注用 400 mg/16 ml ( ベバシズマブ ( 遺伝子組換え )) [ 悪性神経膠腫 ] 第 2 部 ( モジュール 2):CTD の概要 ( サマリー ) 2.5

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1 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 1 アバスチン点滴静注用 100 mg/4 ml アバスチン点滴静注用 400 mg/16 ml ( ベバシズマブ ( 遺伝子組換え )) [ 悪性神経膠腫 ] 第 2 部 ( モジュール 2):CTD の概要 ( サマリー ) 2.5 臨床に関する概括評価 中外製薬株式会社

2 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 2 略語一覧略語 英名 和名 AA anaplastic astrocytoma 退形成性星細胞腫 ACNU nimustine ニムスチン ALP alkaline phosphatase アルカリホスファターゼ ALT alanine aminotransferase アラニン アミノトランスフェラーゼ (GPT) AO anaplastic oligodendroglioma 退形成性乏突起膠腫 AOA anaplastic oligoastrocytoma 退形成性乏突起星細胞腫 ASCO American Society of Clinical Oncology 米国臨床腫瘍学会 BCNU carmustine カルムスチン BSC best supportive care 緩和ケア BV bevacizumab ベバシズマブ Bv bevacizumab ベバシズマブ CCNU lomustine ロムスチン CHMP Committee for Medicinal Products for Human 欧州ヒト用医薬品委員会 Use CI confidence interval 信頼区間 COWA controlled oral word association 言語流暢性検査 CPT-11 irinotecan hydrochloride hydrate イリノテカン塩酸塩水和物 CR complete response 完全奏効 CRADA cooperative research and development 共同研究開発契約 agreement CTCAE common terminology criteria for adverse 有害事象共通用語規準 events EIAEDs enzyme-inducing anti-epileptic drugs 酵素誘導性抗てんかん薬 EMA European Medicines Agency 欧州医薬品庁 EORTC European Organisation for Research and 欧州癌研究治療機関 Treatment of Cancer FDA Food and Drug Administration 米国食品医薬品局 FLAIR fluid attenuated inversion recovery フレアー法 GBM glioblastoma 膠芽腫 HVLT Hopkins verbal learning test ホプキンス言語学習テスト ICE ifosfamide + carboplatin + etoposide イホスファミド + カルボプラチン + エトポシド併用療法 IFN-β interferon-β インターフェロン β INR international normalized ratio 国際標準化比 IRF independent radiology facility 効果判定委員会 JCOG Japan Clinical Oncology Group 日本臨床腫瘍研究グループ JCS Japan coma Scale ジャパン コーマ スケール KPS Karnofsky performance status カルノフスキー パフォーマンス ステータス MedDRA medical dictionary for regulatory activities ICH 国際医薬用語集 MGMT O 6 -methylguanine-dna methyltransferase O 6 -メチルグアニン DNA メチルトランスフェラーゼ MMT manual muscle test 徒手筋力テスト MRI magnetic resonance imaging 磁気共鳴画像 NCCN National Comprehensive Cancer Network NCI National Cancer Institute 米国国立癌研究所 NPT non-protocol therapy プロトコールで規定された治療 以外の治療

3 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 3 略語 英名 和名 ODAC Oncologic Drugs Advisory Committee 抗腫瘍薬諮問委員会 OS overall survival 全生存期間 PAV procarbazine + nimustine + vincristine PCZ + ACNU + ビンクリスチン併用療法 PCZ procarbazine プロカルバジン PDCO paediatric committee PFS progression-free survival 無増悪生存期間 PIP paediatric investigation plan Pl placebo プラセボ PR partial response 部分奏効 PS performance status パフォーマンス ステータス ( 一般状態 ) QOL quality of life 生活の質 RPA recursive partitioning analysis 再帰分割解析 RPLS reversible posterior leukoencephalopathy 可逆性後白質脳症症候群 syndrome RT radiotherapy 放射線療法 SD stable disease 病勢安定 SD standard deviation 標準偏差 T temozolomide テモゾロミド TMZ temozolomide テモゾロミド VEGF vascular endothelial growth factor 血管内皮増殖因子 WHO World Health Organization 世界保健機関 WT-1 Wilms' tumor gene 1 ウィルムス腫瘍遺伝子 1 %6mo-PFS 6 months progression free survival rate 6カ月無増悪生存率 %9wk-PFS 9 weeks progression free survival rate 9 週間無増悪生存率

4 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 4 目次 頁 2.5 臨床に関する概括評価 製品開発の根拠 背景 悪性神経膠腫の疫学 GBM に対する国内外の治療法 初発 GBM 再発 GBM 臨床開発計画 臨床開発の経緯 米国での臨床開発の経緯 欧州での臨床開発の経緯 海外での本剤の承認状況等 国内臨床開発の経緯 申請データパッケージ 生物薬剤学に関する概括評価 臨床薬理に関する概括評価 有効性の概括評価 再発 GBM 有効性評価に用いた臨床試験の概略 患者背景 カ月無増悪生存率 (%6mo-PFS) 奏効率 奏効期間 全生存期間 (OS) 1 年生存率 無増悪生存期間 (PFS) 神経学的評価 ステロイド使用量の変化 有効性成績のまとめ 考察 初発 GBM 有効性評価に用いた臨床試験の概略 患者背景 無増悪生存期間 (PFS) 全生存期間 (OS) 1 年生存率及び 2 年生存率 健康関連 QOL KPS... 45

5 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page ステロイド使用量の変化 神経認知機能の評価 GBM 関連の兆候及び症状 奏効率及び奏効期間 腫瘍増悪パターン 有効性成績のまとめ 安全性の概括評価 再発 GBM 比較的よくみられる有害事象 死亡 その他の重篤な有害事象 その他の重要な有害事象 注目すべき重要な有害事象 安全性成績のまとめ 初発 GBM 比較的よくみられる有害事象 死亡 その他の重篤な有害事象 その他の重要な有害事象 試験治療の中止に至った有害事象 試験治療の変更 / 休薬に至った有害事象 注目すべき重要な有害事象 安全性成績のまとめ 市販後経験 ベネフィットとリスクに関する結論 参考文献... 72

6 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 臨床に関する概括評価 製品開発の根拠アバスチン点滴静注用 100 mg/4 ml, 同 400 mg/16 ml は, 米国の Genentech 社により創製された遺伝子組換え抗ヒト血管内皮増殖因子 ( 以下,VEGF) モノクローナル抗体であるベバシズマブ ( 遺伝子組換え ) を有効成分とする点滴静注用製剤 ( 以下, 本剤又はベバシズマブ ) である 本剤は, 血管新生阻害剤として世界で初めて臨床的有用性が立証され, 本邦では2007 年 4 月に 治癒切除不能な進行 再発の結腸 直腸癌 の効能 効果 (5 mg/kg 又は10 mg/kg 2 週間間隔投与の用法 用量 ) で承認され, 同効能の新用法 用量 (7.5 mg/kg 3 週間間隔投与 ) の承認を2009 年 9 月に, 扁平上皮癌を除く切除不能な進行 再発の非小細胞肺癌 の新効能 効果の承認 (15 mg/kg/3 週の用法 用量 ) を2009 年 11 月に, 手術不能又は再発乳癌 の新効能 効果の承認 (10 mg/kg/2 週の用法 用量 ) を2011 年 9 月に取得している 今回, 再発の膠芽腫 ( 以下,GBM) 又は再発悪性神経膠腫を対象として海外又は本邦で実施された第 II 相臨床試験 (AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験 ) で, 有効な治療法が存在しない再発 GBM に対して, 本剤の単独療法は極めて良好な6カ月無増悪生存率 ( 以下,%6mo-PFS), 奏効率, 奏効期間及び全生存期間 ( 以下,OS) をもたらし, 忍容性も高いことが確認された また, 初発 GBM を対象として実施された本邦を含む国際共同第 III 相二重盲検無作為化比較試験 (BO21990 試験 ) で, 初発 GBM での標準療法である放射線療法とテモゾロミド ( 以下,TMZ) の術後補助療法及び TMZ の維持投与に本剤を併用することにより, 主要評価項目の一つである無増悪生存期間 ( 以下,PFS) の有意な延長が認められ, 忍容性も高いことが確認された そこで, これらの試験結果に基づき, アバスチン点滴静注用 100 mg/4 ml, 同 400 mg/16 ml に 再発膠芽腫 の効能 効果を追加する医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請を行うこととした 背景 悪性神経膠腫の疫学 (1) 悪性神経膠腫の分類神経膠腫は, 脳実質又は髄内から発生する脳腫瘍 脊髄腫瘍の内, 神経膠細胞由来の腫瘍の総称であり,WHO 分類 ( 第 4 版,2007 年 ) 1) では, 病理組織学的所見と臨床的悪性度により Grade I~IV に分類される この内, 悪性度の高い WHO Grade III 及び IV の神経膠腫をまとめて High grade glioma 又は悪性神経膠腫と呼んでいる 悪性神経膠腫の組織分類を表 に示す 悪性神経膠腫の内, 退形成性星細胞腫 ( 以下,AA) の割合は 32.6%,GBM の割合は 63.2% であり, この 2 つの腫瘍型で悪性神経膠腫の 95% 以上を占めている 2) また, 低悪性度の神経膠腫 (Grade II) が経過中に Grade III 又は IV の悪性に転化することも多い WHO 分類は疾患予後を反映しており,Grade III では治療後 2~3 年の生存が可能とされる一方で,GBM を含む Grade IV では, 術前 術後にも病状が急速に進行し, 様々な治療を試みても大半の患者が 1 年以内に死亡することが報告されている 3)

7 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 7 表 悪性神経膠腫の組織分類 腫瘍名 腫瘍型及び腫瘍亜型 ( 略号 ) WHO Grade 退形成性星細胞腫 (AA) III 星細胞系腫瘍 膠芽腫 (GBM) IV 巨細胞膠芽腫 IV 神経膠肉腫 IV 乏突起膠細胞系腫瘍 退形成性乏突起膠腫 (AO) III 乏突起星細胞系腫瘍 退形成性乏突起星細胞腫 (AOA) III 上衣細胞系腫瘍 退形成性上衣腫 III 脈絡叢系腫瘍 脈絡叢癌 III 神経細胞系及び混合神経細胞 膠細胞腫瘍 退形成性神経節膠腫 III AA: Anaplastic Astrocytoma, GBM: Glioblastoma, AO: Anaplastic Oligodendroglioma, AOA: Anaplastic Oligoastrocytoma (2) GBM の患者数本邦の GBM の年間発生患者数は, 日本脳神経外科学会脳腫瘍全国統計委員会で 2000 年に登録された原発性脳腫瘍患者数 (3,407 例 ) 2), 本集計の登録率 ( 約 30%) 4) 及び組織型が明らかな原発性脳腫瘍患者に占める GBM の割合 (9.1%) 2) から, 約 1,000 人と推定される GBM 患者には小児や 70 歳を超える高齢患者もいることに加え,Performance Status( 以下,PS) が著しく低下しているため手術や化学療法の適応とならない患者も多く,GBM 患者の 31.7% は化学療法が実施されていない 2) ことから, 本邦で TMZ 等の既存の化学療法の対象となる GBM 患者は 700 人程度と考えられる また, 国立がん研究センターが推計した 未承認薬 適応外使用薬が有効ながん種の調査 ) によれば, 悪性神経膠腫に対する本剤の適応外使用が必要な国内患者数は最小で 1,000 人, 最大 3,000 人と推定されており, 悪性神経膠腫の内 GBM が占める割合は 63.2% 2) と報告されていることから, この推計を用いても本剤が適用となる GBM 患者数は 600 人 ~1,800 人程度と極めて少ないと考えられる 再発 GBM に関しても, 本邦の患者数の推計値は存在しないが, 日本脳腫瘍学会理事会が 2011 年に実施した 本邦における再発膠芽腫治療の実態調査 6) ( 調査対象 :384 施設 ) で回答が得られた 145 施設 ( 回答率 37.8%) では,2009 年と 2010 年の 2 年間で合計 1,387 例の再発 GBM 患者を診療し, その内, 薬物治療を行った患者は 925 例と報告されている また,TMZ カプセルの全例調査 ( 特定使用成績調査 ) では,2006 年 9 月から 2008 年 7 月 12 日までの約 2 年間に 507 施設から登録された悪性神経膠腫患者 1,720 例の内, 再発例は 792 例であったと報告 7) されている 日本脳腫瘍学会理事会による実態調査で得られた再発 GBM 患者数は,TMZ の特定使用成績調査とほぼ同程度であり, 回答率 37.8% の調査結果ではあるものの再発 GBM 患者の捕捉率として信頼性が低いものではなく, 再発 GBM で薬物療法の対象となる国内患者数は年間 400~ 500 例程度と考えられる (3) GBM の症状 8) GBM をはじめとした悪性神経膠腫では, 腫瘍がある程度以上の大きさになると脳浮腫が生じ, 頭蓋内圧亢進症状として頭痛 嘔気 嘔吐が発現する 腫瘍が発生する部位によっては, 腫瘍が小さくても水頭症を引き起こし, 頭蓋内圧が極度に高くなると脳ヘルニアが生じて突然の意識消失や呼吸停止等の重篤な状態を招く 脳浮腫抑制のために濃グリセリン 果糖やステロイドが投与されるが, ときには減圧のための開頭が必要になることもある これらに加えて, 局所症状としては腫瘍部位の神経機能が障害されて脱落症状が発現し, 運動野の障害であれば強い運動麻痺が, 感覚野であれば足, 手, 顔の感覚神経麻痺が生じる 言語中枢の障害では運動性失語, 感覚性失語を来し, 視神経中枢である後頭葉の一側の障害により, その反対側の半盲を引き起こす その他, 腫瘍の発生部位により, 左右の誤認, 計算能力

8 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 8 の低下, 識字障害, 記憶障害など種々の症状が出現し, 日常生活に困難を来す 小脳の腫瘍では真直ぐ歩けないといった歩行障害や手足の震えが出現し, 水頭症も起こしやすい 脳幹の場合には小さな病変でも四肢が麻痺を起こす また, 腫瘍内で出血を起こすことも報告されている GBM に対する国内外の治療法日本脳神経外科学会脳腫瘍全国統計委員会 2) が報告している GBM 患者の治療前後の Karnofsky Performance Status( 以下,KPS) の分布を図 に示す 治療開始前に自他覚症状があっても通常の活動が可能な患者 (KPS 80% 相当 ) は 4 割に満たず, 既に死期が迫っている又は高度に活動が障害され入院が必要な患者 (KPS 30% 相当 ) が 1 割を占める 治療後でも,KPS が良好な患者は増えておらず, 本邦では GBM に対する有効な治療が存在しないことを示している 図 GBM 患者の Karnofsky Performance Status(KPS) 100% 不明 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 治療開始前 治療後 正常 自他覚症状がない (KPS100 相当 ) 通常の活動に努力が要る 中等度の自他覚症状がある (KPS80 相当 ) 自分の身の回りのことはできる 通常の活動や活動的な作業はできない (KPS70 相当 ) 時に介助が必要だが 自分のやりたいことの大部分はできる (KPS60 相当 ) 活動にかなりの障害があり 特別なケアや介助が必要 (KPS40 相当 ) 高度に活動が障害され 入院が必要 死が迫った状態ではない (KPS30 相当 ) 死が迫っており 死に至る経過が急速に進行している (KPS10 相当 ) 回答なし 以下に,GBM に対する国内外の治療法を初発, 再発別に記載する 初発 GBM (1) 手術 放射線療法国内外ともに, 初発 GBM に対する治療では可及的腫瘍摘出を目的とした手術が基本であるが,GBM は浸潤性である上, 脳の機能温存の観点からも病変部位を完全に摘出することが難しいため, 浸潤部には術後放射線治療が行われている 術後放射線治療の放射線量及び照射方法は, 腫瘍周辺部位を含む領域に対する総照射線量 60 Gy(1 回 2 Gy 30 回 /6 週分割照射 ) 程度が標準療法であるが 4), 耐容線量まで放射線治療を行っても GBM の再発 増殖を防ぐことは難しい (2) 化学療法初発 GBM の術後放射線治療として, かつては放射線治療にカルムスチン ( 以下,BCNU), ロムスチン ( 以下,CCNU) やニムスチン ( 以下,ACNU) 等のニトロソウレア剤, プロカルバジン ( 以下,PCZ), インターフェロン β( 以下,IFN-β) を併用する治療が行われたが, 放射線治療単独と比較して有意な併用効果は認められなかった 1980 年代に TMZ が開発され,

9 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 9 GBM の初発例を対象とした第 III 相比較試験 (EORTC26981 試験 ) で, 術後放射線療法に TMZ を併用することにより主要評価項目である OS の有意な延長効果 ( ハザード比 :0.63,P < 0.001,OS 中央値 : 術後放射線療法群 12.1 カ月,TMZ 併用群 14.6 カ月 ) が示された 9) ことから, 以後, 術後放射線治療と TMZ の併用療法及び TMZ の維持投与を組み合わせた治療法が国内外で標準治療となっている なお, この時の PFS 中央値は, 術後放射線療法群で 5.0 カ月, TMZ 併用群で 6.9 カ月と報告されている 9) しかしながら,EORTC26981 試験の長期追跡調査 10) によると, 術後放射線治療と TMZ の標準治療後の生存率は依然として低い (2 年生存率 :27.2%,3 年生存率 :16.0%,4 年生存率 : 12.1%) TMZ 併用群の 1 年無増悪生存率は 26.9% 9),2 年無増悪生存率は 11.2% 10) と報告されていることからわかるように, 再発率は高く,TMZ 併用群の再発後の OS 中央値は 6.2 カ月と予後は極めて不良である 10) また, 腫瘍細胞内の DNA 修復酵素の 1 つである Ο6-methylguanine- DNA-methyltransferase(MGMT) 遺伝子プロモーター領域の非メチル化症例ではメチル化症例に比較して TMZ の効果は低く, 初発時に TMZ を用いた標準療法を行っても 2 年生存率は 14.8%,OS 中央値は 12.6 カ月 ( 対照群 MGMT 非メチル化例ではそれぞれ 1.8%,11.8 カ月 ) に過ぎず,TMZ による治療の問題点の 1 つとされている 10) なお,TMZ の臨床開発では,GBM を対象にした国内臨床試験は実施されなかったため, 本邦では GBM のプロスペクティブな試験成績は存在していない Wakabayashi ら 11) は,2011 年に発表した初発又は再発悪性神経膠腫に対する TMZ と IFN-β の併用療法の第 I 相臨床試験 (INTEGRA Phase I study) の論文中で, 初発 GBM 患者 68 例を対象としてレトロスペクティブな解析を行った結果,57.4% の患者で TMZ と IFN-β が用いられ, 術後放射線療法に TMZ のみを併用した患者の OS 中央値は 12.7 カ月であったと報告している EORTC26981 試験の TMZ 群の OS 中央値は 14.6 カ月であったこと 10) から, 初発 GBM に対する TMZ を含む標準治療の成績は, 本邦と欧米でほぼ同程度と推察される また, 悪性神経膠腫に対して,2012 年 9 月にカルムスチン脳内留置用剤が承認されている 再発 GBM 再発 GBM に対しては,PS が著しく低下している場合には緩和ケア ( 以下,BSC) を行うが, そうでない場合には積極的な治療が試みられる すなわち, 可能である場合は再手術や再度放射線治療が選択され, 完全切除が困難で, 既に耐容線量に達している多くの場合には, サルベージ療法として全身化学療法が行われる しかしながら,TMZ の 150 mg/m 2 5 日連続 /23 日休薬単剤投与を含め, 延命効果の検証試験は実施されておらず, 再発 GBM に対する標準療法は, 国内外のいずれでも存在していない 4),12) 以下に, 再発 GBM の国内外治療状況を TMZ と TMZ 以外の薬剤別に記載する なお, 国内での各薬剤の使用頻度は, 日本脳腫瘍学会が 2011 年に実施した 本邦における再発膠芽腫治療の実態調査 6) ( (2) 項参照 ) に基づき記載した (1) TMZ 1) 150 mg/m 2 5 日連続 /23 日休薬投与 ( 国内外既承認用法 用量 ) 再発 GBM に対して最も高い有効性を示した既存の治療法は,TMZ の 150 mg/m 2 5 日連続 /23 日休薬投与である Yung ら 13) による PCZ との第 II 相無作為化比較試験で, 主要評価項目である %6mo-PFS は PCZ 群の 8% に対し TMZ 群では 21%(P = 0.008) と有意な改善を示した また, 副次的評価項目である PFS 中央値でも PCZ 群の 8.32 週に対し TMZ 群では 12.4 週,6 カ月生存率では PCZ 群の 44% に対し TMZ 群では 60% と優れた成績を示したことから, 本邦を含む多くの国々で再発 GBM に対する承認用法 用量となっている なお, 本試験では有意な OS 延長は認められなかった (OS 中央値 :PCZ 群 5.82 カ月,TMZ 群 7.34 カ月,P = 0.337) 14) 本邦では再発 GBM を対象にした TMZ のプロスペクティブ試験は実施されていないが,AA の初回再発患者を対象にした国内第 II 相臨床試験が実施され, 悪性神経膠腫の再発時の治療

10 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 10 法として,TMZ の150 mg/m 2 5 日連続 /23 日休薬投与が承認されている AA 初回再発例に対する TMZ の効果は, 国内と海外でほぼ同じ又は本邦の成績がやや劣る程度であったため, 日本人再発 GBM に対する TMZ の有効性も海外試験の成績と大きく変わらないと推察される なお,Yung らの試験は初発 GBM を対象にした EORTC26981 試験の前に実施されたため, TMZ による前治療歴のある再発 GBM 患者は試験対象に含まれていない 初発時に TMZ による治療を受けた再発 GBM 患者に対しては, 初発時の維持投与期間中と同じ用法 用量の TMZ を投与しても効果は期待し難いと考えられている 実際,EORTC26981 試験で初発時に TMZ による治療を受けた患者の再発後の OS 中央値は6.2カ月と報告 10) されており,Yung らの報告 13),14) より1カ月ほど短く,PCZ 単独投与群の成績に近かった しかしながら, 日本脳腫瘍学会の調査結果 6) では,1,185 例 (85.4%) が初発時に TMZ の治療を受け, 再発時に薬物療法を受けた925 例の内,48.2% の患者で TMZ の150 mg/m 2 5 日連続 /23 日休薬投与が,17.4% で TMZ と IFN-β の併用が行われたと報告されている このことから, 初発時に TMZ による治療を受けた患者に対して, 再発後も TMZ 治療を継続せざるを得ないのが現状と考えられる 2) Dose intense 及び metronomic 投与 ( 国内外未承認用法 用量 ) 上述のように, 初発時に TMZ が投与された患者に対して, 同じ用法 用量で再発時に TMZ を投与しても有効性が期待できないと考えられることから, 現在,TMZ の再投与時には投与量や投与期間を変更した様々な治療法 (150 mg/m 2 7 日連続 /7 日休薬,75 mg/m 2 又は 100 mg/m 2 3 週連続 /1 週休薬,40 又は 50 mg/m 2 / 日持続投与等 ) が試みられ, 有効性を示唆する治療成績が欧米で複数報告されている 15),16) しかしながら, 統一された用法 用量はなく, 治療成績も様々であるため, 欧米でも標準療法とはされていない 米国のように公的保険償還の対象としている国もあるが, 本邦では TMZ の変法は承認用法 用量外の投与法であるため, 医療現場で広く使用できない状況にあり, 日本脳腫瘍学会の調査結果 6) でも, その割合は薬物治療を受けた患者の 3.5% に過ぎなかったと報告されている (2) TMZ 以外の薬剤 TMZ 以外に, 本邦で GBM 又は悪性神経膠腫に対する承認を取得して, 現在も臨床的に使用される可能性がある薬剤は,1970~80 年代に承認された薬剤, 抗がん剤併用療法に関する検討会 で取り上げられて効能追加された PCZ + ACNU + ビンクリスチン併用療法 ( 以下,PAV 療法 ) である 4) なお, 海外では ACNU に代わって CCNU が単剤や併用療法で用いられることもあるが, 本邦では未承認である また, 本邦でも海外でも未承認であるが TMZ とシスプラチンの併用療法やイホスファミド, カルボプラチン, エトポシドを組み合わせた化学療法 ( 以下,ICE) も本邦では試みられている 4) しかしながら, これらの薬剤の有効性は, 初発時に TMZ を含む標準療法を受けていない再発 GBM 患者や,GBM より予後の良い AA 等の WHO Grade III を対象にした試験, 又は対象として AA を多く含んだ試験で検討されたものがほとんどであり,TMZ 治療後の再発 GBM に対しこれらの治療が有効であるかは十分に確認されていない 以下に,TMZ 治療後の再発 GBM 患者を対象とした成績が報告されている ACNU 及びシクロホスファミドの成績, 並びに近年の新規分子標的治療薬の開発状況を記載する 1) ACNU TMZ による治療歴のある GBM 患者を対象として,ACNU の有効性が検討された臨床試験はないが,Happold ら 17) は,ACNU の単独又は併用療法を受けた TMZ 既治療再発 GBM 患者 32 例を対象としたレトロスペクティブな解析結果を報告している その有効性成績は,%6mo-PFS が 20%,1 年生存率が 26%,OS 中央値が 6.7 カ月, 奏効率が 6% であり,Grade 3 又は 4 の白血球減少と血小板減少がそれぞれ 38% 及び 29% に認められ,32 例中 7 例 (22%) で有害事象により治療

11 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 11 が中止されたことから,ACNU は再発時の第一選択薬として推奨されないと結論付けている 本邦では, 再発 GBM に対して ACNU 単剤又は PAV 療法として使用できる承認効能 効果を有しているが, 日本脳腫瘍学会の調査 6) では,ACNU 又は PAV 療法を受けた患者の割合は薬物治療を受けた患者の 3.1% に過ぎなかったと報告されている 2) シクロホスファミド Chamberlain ら 18) は, 初発時の治療又はサルベージ療法として TMZ が投与された再発 GBM 患者 40 例を対象として, シクロホスファミドを単剤投与する第 II 相臨床試験の結果を報告している その結果, 毒性は許容可能な範囲と考えられるものの, 主要評価項目の %6mo-PFS が 20%, 副次的評価項目の 1 年生存率が 2.5% で,Time to progression 中央値が 2 カ月,OS 中央値が 4 カ月と,Wong ら 19) により報告されている成績から設定した閾値 %6mo-PFS(20%) を超えることはできなかったと報告している 本邦では, 日本脳腫瘍学会の調査 6) でシクロホスファミドの使用頻度は報告されておらず, その他化学療法 ( 薬物治療を受けた患者の 1.7%) に含まれているか, 使用例がいなかったものと推察される 3) 新規分子標的治療薬欧米では再発 GBM に対して本剤以外の新規分子標的治療薬 ( エルロチニブ, イマチニブ, パゾパニブ, テムシロリムス, エベロリムス, セディラニブ等 ) を用いた臨床試験が実施されているが, 有効性が確立されたとの報告はない 本邦では, 日本脳腫瘍学会の調査 6) でこれらの分子標的治療薬別の使用頻度は報告されていない なお, 同調査では, 薬物治療を受けた患者の内, 本剤が使用された患者は 6.7%, 治験中の治療用ワクチン WT-1 が 7.5%, その他新規治療が 2.2% と報告されているほか, 適応外使用に該当する ICE, プラチナ製剤がそれぞれ 5.0%, 4.3% に用いられており, 約 3 割の患者が国内未承認 適応外薬による治療を受けざるを得ない状況にあると推察される 臨床開発計画 臨床開発の経緯悪性神経膠腫を対象とした本剤の最初の臨床試験成績は,Stark-Vance ら 20) により 2005 年に報告された Stark-Vance らは, 再発神経膠腫にイリノテカン塩酸塩水和物 ( 以下,CPT-11) を単独投与した第 II 相臨床試験で 59 例中 4 例に腫瘍の縮小が認められたこと, 神経膠腫患者では VEGF が高発現していること 21), 結腸 直腸癌の臨床試験で本剤と CPT-11 併用の有用性が示されたことから, 本剤を CPT-11 に併用することにより, 腫瘍縮小効果の増強が期待できると考え, 本剤と CPT-11 との併用による第 II 相臨床試験を実施した 本試験では,11 例の GBM を含む 21 例の再発悪性神経膠腫の患者が登録され, 本剤と CPT-11 の併用投与により完全奏効 ( 以下,CR)1 例, 部分奏効 ( 以下,PR)8 例, 病勢安定 ( 以下,SD)11 例との成績が得られた この報告以降,CPT-11 との併用を中心に, 多数の本剤の臨床研究が行われるようになった 以下に, 米国と欧州での本剤の臨床開発の経緯と海外での承認状況, 並びに国内臨床開発の経緯を記載する 米国での臨床開発の経緯 (1) AVF3708g 試験の実施 Genentech 社は,FDA から本剤による悪性神経膠腫の治療に関するオーファン ドラッグ指定を 2006 年 5 月 26 日付で受け, 同年 6 月末から再発 GBM を対象とした第 II 相臨床試験 (AVF3708g 試験, 試験簡略名 :BRAIN 試験 ) を開始した AVF3708g 試験は, 放射線療法と TMZ による治療歴を有する再発 GBM 患者を対象に, 本剤単独群 ( 以下,BV 群 ) 及び本剤 +

12 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 12 CPT-11 併用群 ( 以下,BV + CPT-11 群 ) の 2 群の有効性をそれぞれヒストリカルコントロールと比較することを目的とした第 II 相無作為化非盲検 2 群並行非対照試験である 試験の結果, 表 に示すように, サルベージ療法のヒストリカルデータから設定した閾値に比べて高い %6mo-PFS と奏効率が得られ 22), 本剤は単剤,CPT-11 との併用のいずれでも, 再発 GBM に対して高い有効性が期待されると考えられた なお, 本剤は CPT-11 との併用により %6mo-PFS, 奏効率及び PFS の成績がやや高くなるものの, 奏効期間や OS では本剤単剤の方が良好であり, 本剤に CPT-11 を併用することによる有効性の上乗せ効果は明らかではなかった また,CPT-11 併用では単剤と比べて毒性が高くなることから,CPT-11 併用の必要性は高くないと考えられた 表 AVF3708g 試験の有効性成績 BV 群 BV + CPT-11 群 55.5) 有効性解析対象例 %6mo-PFS(97.5%CI) 42.6%(29.6, 50.3%(36.8, 63.9) 主要評価 P 値 a P < P < 項目 奏効率 (97.5%CI) P 値 b 28.2%(18.5, 40.3) P < %(26.5, 50.8) P < 奏効期間中央値 (95%CI) 5.6カ月 (3.0, 5.8) 4.3カ月 (4.2, ) 副次的 PFS 中央値 (95%CI) 4.2カ月 (2.9, 5.8) 5.6カ月 (4.4, 6.2) 評価項目 OS 中央値 (95%CI) c 9.2カ月 (8.2, 10.7) 8.7カ月 (7.8, 10.9) a 閾値 %6mo-PFS: 両群 15%, 期待値 %6mo-PFS:BV 群 28%,BV + CPT-11 群 30% b 閾値奏効率 :BV 群 5%,BV + CPT-11 群 10%, 期待奏効率 :BV 群 18%,BV + CPT-11 群 25% 22) c データカットオフ :2007 年 11 月 [ 表 ( 再発 ) を改変 ] (2) FDA からの助言 (Type B Meeting) Genentech 社は,AVF3708g 試験成績を用いた Accelerated approval の申請の可能性を相談するため,2008 年 1 月及び9 月に FDA と面談し,FDA から以下の助言を得た 23) 2006 年 1 月に FDA が開催した脳腫瘍の臨床評価のためのエンドポイントに関するワークショップで,GBM のサロゲートエンドポイントに関するコンセンサスは得られなかったが, AVF3708g 試験の本剤単独投与群で, 臨床的意義があり, かつ持続的な客観的奏効を示す証拠 ( 高い奏効率と奏効期間 ) が得られたとのエビデンスに基づく Accelerated approval は可能と考える NCI の Dr. Howard Fine が実施した本剤単独投与による単群試験 (NCI-06-C-0064E 試験 : 2006 年 1 月開始 ) のデータ 24) を Supportive data として申請資料中に含める必要がある Accelerated approval の場合, 臨床的ベネフィットを確認するための Post Marketing Commitment の試験デザインを提出する必要があり,FDA が承認の可否を決する時点で当該試験が開始されている必要がある ( (5) 項に後述 ) (3) 承認申請 Genentech 社は, 上記 FDA との面談で申請資料の内容及び承認後に実施する臨床試験 ( (5) 項に後述 ) のデザインについて協議, 合意し,AVF3708g 試験を Pivotal data, NCI-06-C-0064E 試験を Supportive data として, 米国で再発 GBM に関する効能追加申請を 2008 年 10 月 31 日に行った 本申請では,(1) 項に記載したように, 本剤と CPT-11 併用の必要性は高くないと考えられたことから, 本剤 10 mg/kg の 2 週間間隔投与 ( 以下,10 mg/kg/2 週 ) の単独投与を申請用法 用量とした なお,NCI-06-C-0064E 試験では,Genentech 社と NCI との間に Cooperative Research and Development Agreement(CRADA) 等の開発契約は締結されておらず, 薬剤も市販薬が使用されているが, 上記の FDA の助言を受けて, データの提供について NCI と協議した その結果, GBM コホートの 56 例の患者背景, 未投与例 1 例を除く 55 例の薬剤曝露状況, 有効性データ

13 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 13 (MRI 画像含む ) 等の情報の提供を受けることとし, 奏効率及び奏効期間を評価項目として ( プロトコールで規定された主要評価項目は %6mo-PFS),Independent Radiology Facility( 以下,IRF) が AVF3708g 試験と同じ判定基準を用いて有効性を評価し, その結果を Genentech 社が報告書 ( ) にまとめて提出した (4) FDA による審査及び ODAC の結果 FDA は AVF3708g 試験及び NCI-06-C-0064E 試験を用いた審査上の問題点として, 以下の点を挙げた 23),25) GBM は前治療 ( 外科切除, 放射線治療 ) の影響や腫瘍の浸潤性が高いことにより不規則な形状を取ることが多く,MRI による腫瘍径測定結果に評価者間 評価者内の差が出やすいこと 本剤の血管透過性正常化作用により脳浮腫の改善, 放射線壊死の抑制が起き, 抗腫瘍効果に由来しない画像上の変化やステロイド使用量の減少がもたらされる可能性があるため, 奏効率による臨床評価が難しいこと 比較対照群が設定されておらず生存への寄与が確認できていないこと FDA はこれらの問題点を審査過程で Oncologic Drugs Advisory Committee( 以下,ODAC) の委員に説明し, 更に, 神経放射線科医の特別公務員を指名して AVF3708g 試験の MRI 画像を別途評価した その評価結果を用い, イベントの発生時期による打ち切りを行わず, かつ 6 カ月の定義を 24 週ではなく 26 週として無増悪生存率を算出した結果, 表 に示すように, 奏効率は 25.9%, 奏効期間中央値は 4.2 カ月,%6mo-PFS は 36.0% と,Genentech 社が報告した成績より低い値となったことを報告した 23),25) 表 AVF3708g 試験の BV 群の有効性成績 (IRF 評価及び FDA による評価 ) IRF 評価 23) FDA による評価 奏効率 (97.5%CI) 28.2%( %) 25.9%( %) P 値 P< %6mo-PFS(97.5%CI) 42.6%( %) a 36.0%( %) b 奏効期間中央値 (95%CI) 5.6カ月 ( カ月) 4.2カ月 ( カ月) a BV の最終投与から42 日以上経過してイベントが発生した患者は, 最終投与日 + 42 日より前の最終 MRI 評価日で打 ち切りとした b 本剤最終投与 42 日以降に発現したイベントも含め,1カ月を 日 (1 年 = 12カ月 = 日 ) として正確に6カ 月時点の %6mo-PFS を求めた その上で,FDA は,MRI により測定された腫瘍縮小効果が血管新生抑制作用を有する本剤の評価に妥当であるか, サロゲートエンドポイントとして提示された奏効率が十分な臨床的意義を有しているか等を ODAC の出席委員に質問した これに対し, 委員全員が以下に示すような理由から,AVF3708g 試験及び NCI-06-C-0064E 試験で得られた奏効率は, 再発 GBM に対する Accelerated approval に必要な臨床的ベネフィットを示唆する適切なサロゲートエンドポイント, すなわち, 臨床的に意義のあるものと考えられることから, 追加試験を要することなく本剤を承認すべきと回答し 26), 上述の 3 つの問題点を考慮しても, 再発 GBM に対する本剤の有用性は十分に確認されていると考えられると結論した 本剤がステロイドと同様の作用により効果を発揮しているとしても, 本剤はステロイドよりはるかに副作用が少なく, ステロイドでは得られないほどの効果を示しており, 本剤により多くの患者の日常生活が改善されることは明らかである 高用量のステロイド投与が患者の生活の質 ( 以下,QOL) を低下させるのは明らかで, 本剤投与を受けた患者でステロイド投与量が減ることは実に意味のある 改善 である 本剤のベネフィットは明らかにリスクを上回っており, 脳腫瘍では病勢が安定するだけ

14 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 14 でも大きな意義があり, 患者が本剤を使用できるようにすべきである 例え本治験の結果からは延命効果が確認されていなくても, 画像変化は QOL の改善を反映しており, 本剤は承認されるべきと考える 本剤の有用性は, 標準的で統計学的にバリデートされた追加試験で確認されるが, 治療オプションが限られた本疾患に本剤は利益をもたらしている 奏効率,%6mo-PFS, ステロイド使用量のすべてで改善を示唆しており, 全く別に実施された NCI-06-C-0064E 試験でも同様の結論が得られていることを無視することはできない 副作用が著しい場合には, サロゲートエンドポイントの妥当性はリスク ベネフィットの評価の上で問題となるが, 本剤は副作用面でも,GBM の合併症や生存期間の面でもこれらを悪化させているというデータはなく, リスク ベネフィットは大変良好であると考えられ, 比較試験をしても既存試験以上の価値のある結果は得られないと考えられる 延命効果を確認するには第 III 相比較試験の結果を待つ必要があるかもしれないが, 過去 20 年間のヒストリカルコントロールと本剤の成績は明らかに異なっており, ヒストリカルコントロールとの比較は評価上の問題にならない この結果を踏まえ,FDA は 2009 年 5 月 5 日付で, 再発 GBM に対する本剤単剤療法を承認した なお,ODAC では患者本人, 患者家族及び患者団体からの発表として, 以下のように治験以外での使用経験も含めて, 本剤の投与により QOL が著しく改善した患者の事例が紹介された 26) 前頭葉からの腫瘍摘出術後に認知機能が阻害され, 意識消失を繰り返し, 余命 14カ月との診断を受けて3カ月間放射線化学療法を受けたが腫瘍は縮小せず, 周囲の人や生活に無関心になり, 日常生活は人に依存するようになっていた 本剤による治療開始後に症状が劇的に改善し, 家族と一緒に休日を楽しみ, 娘の結婚式の準備ができるようにまで回復した 4 回の手術と化学療法, 放射線療法を受けた後, 本剤と経口化学療法剤の併用療法を開始し, 末梢神経障害が重症化したため, 経口化学療法を中止し, 本剤単独投与に変更した 7カ月間腫瘍の増悪がみられなかったが, 本剤投与中止後 2カ月で再発, 再度化学療法剤を追加して本剤の投与を開始したところ SD となった 3 週間の間隔で2 回のマラソンを完走できるほど体力は劇的に回復した 3 回の手術と TMZ 投与,2 回の放射線療法,TMZ の再投与後に本剤投与を開始したところ, 認知機能が通常レベルに回復し, ステロイドの投与量も漸減して最終的には離脱できた その後死亡の転帰をたどったが, それまでに通学, 運転やライフガードのアルバイトが再開可能になり, 高いレベルで機能が保持されていた 低悪性度脳腫瘍の診断を受けた9 年後に GBM に移行し,3 回の手術と標準治療, ガンマナイフ,TMZ, 高用量の化学療法, 骨髄移植, 数種の化学療法を受けたが症状悪化がみられ, 余命は長くないとの診断を受けた 本剤投与開始後, 数週間で症状の著明な改善を認め, 再び活発さを取り戻した 腫瘍も短期間で著しく縮小し,QOL が改善したが, 本剤は脳腫瘍に対して未承認であったため保険償還に問題を生じ, 使用を中止した後死亡した TMZ と放射線療法による標準療法施行後, 他剤の治験に参加したが効果が得られず, 食事も睡眠も歩行も困難となり, 排泄にも介助が必要となって余命 1カ月と診断された 本剤投与開始後, 体重が回復し, 睡眠や運動も可能になった 約 1 年後に亡くなったが, 家族や友人と過ごしたり, 旅行したり, かけがえのない1 年を送ることができた

15 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 15 (5) Post Marketing Commitment( 初発 GBM を対象とした第 III 相臨床試験 ) 再発 GBM に対する本剤の有効性を示唆する臨床報告が複数得られたことから,F. Hoffmann-La Roche 社 ( 以下,Roche 社 ) は初発 GBM にも本剤の有効性が期待できると考え, 初発 GBM 患者に対する標準療法 ( 放射線療法と TMZ による術後補助療法 ) に本剤を上乗せした時の有効性の検証を目的とする国際共同第 III 相二重盲検無作為化比較試験 (BO21990 試験, 試験簡略名 :AVAglio 試験, 目標例数 920 例 ) を計画し, 実施した 本試験の登録は 2009 年月から開始され,23 カ国 120 施設から 921 例の登録があった 本試験は, 上述の再発 GBM に対する Accelerated approval による承認時の Post-Marketing Study Commitment として指定されており, 本試験の計画段階 (2008 年 9 月 ) で Roche 社は Genentech 社とともに FDA と面談し 23), プロトコールについて協議の上, 本試験を開始した Genentech 社は, 本試験の最終試験成績を FDA に提出することが義務付けられている (6) Post Marketing Commitment 47) ( 小児再発 GBM に関する治療成績 ) 再発 GBM 承認時に,Genentech 社は FDA から 2009 年 9 月 30 日までに小児 GBM 患者における本剤の使用経験を報告書にまとめ提出するよう, 指示を受けた その後,Genentech 社は 8 例の小児再発 GBM 患者に対して本剤と CPT-11 の併用療法行ったものの, 抗腫瘍効果が認められなかったことを報告し 28),2011 年 2 月 8 日付で再発 GBM の効能が再発の成人 GBM に変更された 欧州での臨床開発の経緯 (1) 再発 GBM に係わる承認申請 Roche 社は, 神経膠腫に対する米国外での開発権を Genentech 社より年月に取得し, AVF3708g 試験の成績及び NCI-06-C-0064E 試験の投稿論文, 既治療再発悪性神経膠腫患者に対する本剤と CPT-11 の併用療法のレトロスペクティブ試験 (BI-Brain 01 試験 30) ) の投稿論文原稿等, 多数の公表論文を加えた申請資料を用い,EU 当局に対し 2008 年 12 月 12 日に再発 GBM の効能追加申請を行った (2) CHMP の見解 2009 年 11 月 19 日に開催された CHMP November Meeting で, 以下に示す理由から, 申請された資料を以って承認することはできないとの勧告が出された 31),32) AVF3708g 試験等の結果から, 本剤は GBM に対し効果を有し, 更なる検討を行うに足る薬剤であると考えられるが, 劇的な効果とまでは言えず, また現時点では, 奏効率は再発 GBM に対する OS や臨床的ベネフィットのサロゲートエンドポイントとして確立されているとは言い難い OS や PFS は対照群なしでは評価が難しい 今回報告されたヒストリカルコントロールとの差から, 本剤は有望な薬剤である可能性があるが, 直接比較試験なしで有効性が確立したとは言えないと考える なお, 一部の CHMP メンバーからは, 予後が悪く Unmet medical needs が高い疾患であることを考慮すれば, 奏効率約 30%,%6mo-PFS 約 40%,OS 約 9 カ月との成績は, 再発 GBM 患者に対する臨床的ベネフィットの十分な証拠と考えられ, 本剤の有効性を示唆するエビデンスが十分であることから, 無作為化比較試験を実施するのは困難であるとする申請者の主張は妥当と考えるとの意見が出されたが, 多数を占めるに至らなかった Roche 社は, 欧米以外の地域を含めた国際共同治験の可能性も含め検討したが, 本剤の再発 GBM に対する有効性は既に複数の臨床試験成績から明らかにされており, 第 III 相比較試験は倫理的に受け入れられないと考える医師が多く,CHMP の求める比較試験の実施は困難と判断し, その旨を回答したため,2010 年に承認不可が確定した

16 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 16 また, 小児再発悪性神経膠腫の治療成績について 2010 年 7 月に Roche 社は EMA に対し Paediatric Investigation Plan(PIP) の案を提出したところ,EMA の Paediatric Committee(PDCO) から,2010 年に公表された 2 つの論文 28),29) より, 本剤は 3 歳以上の小児の再発悪性神経膠腫患者に対して有効性が認められないと考えられるため, 小児再発悪性神経膠腫での開発は不要であるが, この情報を EU 製品特性概要 ( 以下,SmPC) に反映すべきと考えるとの助言があった これに従い Roche 社は 2011 年 9 月に SmPC 改訂の申請を行った 2012 年 2 月に CHMP が開催され,SmPC の 4.2 章 ( 用法 用量に関する記載の項 ) には 3~18 歳未満の小児再発又は進行悪性神経膠腫患者に本剤を投与すべきではない旨を記載し,5.1 章 ( 臨床成績に関する記載の項 ) には 2 つの試験のエンドポイント等も記載すべきとの見解が示された 2012 年 3 月に, 小児再発又は進行悪性神経膠腫患者に本剤を投与しない旨と, 小児を対象とした 2 試験の成績の SmPC への追記が正式承認された 27) 海外での本剤の承認状況等以上のように, 本剤は,FDA から2009 年 5 月 5 日付で10 mg/kg 2 週間間隔単独投与による再発 GBM に対する効能追加の Accelerated approval を取得した 有効な治療法が存在しない再発 GBM に対して極めて良好な %6mo-PFS, 奏効率及び奏効期間をもたらしたことから, 本剤の単独療法又は化学療法 (CPT-11,BCNU/CCNU 又は TMZ) との併用療法は,NCCN ガイドライン (V ) 12) で GBM,Anaplastic Glioma の再発時の治療又はサルベージ療法として推奨され, 米国の公的保険の償還対象とされている また, 米国以外にも, スイス, カナダ, オーストラリア, ロシア, インド, 韓国, 香港, 台湾等多くの国々で,AVF3708g 試験の成績に基づき, 本剤の再発 GBM に対する効能追加が承認されている (1.6 項参照 ) EU では, 項で述べたとおり不承認となったが, フランスでは神経腫瘍学会からの要望, デンマークではコペンハーゲン大学病院の治療ガイドラインに基づき, 再発 GBM 等に対しても本剤の使用が認められ, 保険償還を受けられるなど,EU 域内でもローカル ルールに基づき公的保険下で本剤を再発 GBM に使用できる国々や, ドイツ, スペインのように施設単位で保険適用下での本剤の使用が認められている国々も出てきている 年に行われたマーケットリサーチ (Roche 社社内資料 ) の結果, 再発 GBM に本剤を含む化学療法が行われた患者の割合はアメリカで %, スイスで %, フランスで % との情報が得られており, 実臨床で使用可能な場合は, かなり多くの患者で本剤が使われていると考えられる なお, 本剤について現時点で初発 GBM の効能で承認されている国はないが,BO21990 試験の成績が良好であったことから,EU においては申請中である 国内臨床開発の経緯 (1) 国内第 II 相臨床試験 (JO22506 試験 ) の実施 GBM の国内新規患者数は年間 1,000 人程度と少数であり, 臨床試験の実施条件は厳しいが, 有効な治療法がない再発患者の予後は不良であり, 新規治療薬開発の医療ニーズは非常に高い このことから, 年月に Roche 社が Genentech 社より神経膠腫に対する米国外での開発権を取得し, 本邦での同効能での開発が可能になった時点で, 申請者は直ちに開発計画の検討を開始し,Roche 社が計画中の初発 GBM を対象とした国際共同第 III 相二重盲検無作為化比較試験 (BO21990 試験 ) に本邦からも参画することを決定した しかしながら, 本邦の複数の専門医 ( 脳神経外科医 ) から, 本剤は再発 GBM に対して高い有効性と安全性を有していることが AVF3708g 試験等の複数の試験により報告されており, 標準治療といえる有効な薬剤がなく, 初発例に比べ更に予後が悪い重篤疾患である再発 GBM に対する本剤の効能追加がより早期に行われるべき との要望を受け, 再発 GBM に対する効能追加申請を初発例の申請に先行して行うことが必要と考えた そこで,BO21990 試験への参画と並行して, 再発 GBM を対象に日本人の有効性, 安全性を検討する国内第 II 相臨床試験 (JO22506 試験 ) を計画し実施することとした

17 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 17 再発 GBM 患者を対象とした臨床試験を国内で実施するにあたり, 治験相談 ( 年月日実施, 相談区分 : 医薬品後期第 II 相試験開始前相談 : 項参照 ) を行い, 機構からの助言を受け, 国内第 II 相試験の試験対象には, 再発後の病理診断で WHO Grade III であることが確認された患者も含めることとした また,CPT-11 単独の臨床的な有用性は確認されておらず,AVF3708g 試験の結果から本剤と CPT-11の併用投与では副作用リスク増大を上回るベネフィットが得られないと考えたことから, 本剤単剤で開発することとした 主要評価項目は, 以下に示した理由により %6mo-PFS を設定した 本剤投与開始から6カ月時点での病勢進行の有無に基づく %6mo-PFS では, 本剤の血管透過性低下作用に基づく脳浮腫の改善を腫瘍縮小とみなしてしまうリスクが奏効率に比べ少なく, 再発 GBM のように急速に悪化する予後不良な疾患では, 持続的な奏効及び病勢安定のエビデンスになり得ると考えたこと PFS は病変観察の間隔や病変悪化までの期間の計算方法等に影響を受ける指標であるため, 同時比較対照がない単群試験での評価には適していないとの指摘もあるが,%6mo-PFS のように病変観察間隔を合わせて, 第三者 ( 独立評価委員会等 ) が Macdonald らの基準等の同一の基準を用いて判定することで, 他試験との比較も含めた有効性の検討は可能であると考えたこと %6mo-PFS は, 再発 GBM に対する全身療法の第 II 相臨床試験のメタアナリシスの結果から生存率に強い相関があることが示されており 33),34),%6mo-PFS の著明な改善は, 臨床的な有益性を予測する適切なサロゲートエンドポイントとみなすことができるとの報告があること 19) なお, (1) 項に記載したように, 脳腫瘍の WHO 分類の Grade III と Grade IV では生存期間が大きく異なるため, このような患者集団を纏めてヒストリカルコントロールと比較, 評価することは困難であること,Grade III の患者は Grade IV に比べて例数が少なく,Grade III のみでの評価は困難であることから, 主要評価項目は Grade III の患者を除いた GBM 患者の %6mo-PFS とした 本試験は 2009 年 7 月に開始し,31 例が登録され, 主要評価項目である %6mo-PFS が評価可能となった時点 ( 登録 31 例目の最終観察終了時点 :2011 年 1 月 ) でカットオフして成績を纏めた その結果, 本剤の忍容性は高く,1 年を超えて病勢進行が抑えられ復学 復職する患者がみられるなど AVF3708g 試験と同様に優れた有効性を示す結果が得られ, 本剤の高い有用性が確認された (2) 未承認薬 適応外薬検討会議への開発要望書提出状況及び希少疾病用医薬品の指定 項に記載したように,TMZ 治療後の再発 GBM に対して有効な薬剤が存在していないため, 各施設で様々な治療法が試みられているものの, 標準的な治療法は確立していない 本剤は, 海外の複数の第 II 相臨床試験で再発 GBM に対する高い有効性が報告されたことに基づき, 米国, スイス, カナダ, オーストラリアをはじめ多くの国々で承認されていることから, 本邦でも本剤を個人輸入し, 適応外で使用している事例が増えている 国内でもニーズが高いということは, 本剤の国内治験 (JO22506 試験 ) は 10 施設 31 例を対象として実施されたのに対し, 日本脳腫瘍学会の 本邦における再発膠芽腫治療の実態調査 6) (2009 年と 2010 年の 2 年間 ) で 21 施設 62 例に本剤が投与されたと報告されていることからも確認できる このような状況を踏まえ, 医療上の必要性の高い未承認薬 適応外薬の第 2 回開発要望募集で, 本剤に関し日本脳腫瘍学会から 再発悪性神経膠腫, 日本臨床腫瘍学会から 膠芽腫に対する化学療法 ( 再発 再燃神経膠芽腫 ) に対する効能追加について開発要望書が提出されている また, 本剤は 2012 年 9 月 13 日付で 膠芽腫 を予定効能 効果として希少疾病用医薬品の指

18 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 18 定を受けている [ 指定番号 (24 薬 ) 第 283 号 ] (3) 国際共同第 III 相二重盲検無作為化比較試験 (BO21990 試験 ) への参画前述のとおり, 年月に Roche 社が Genentech 社より神経膠腫に対する米国外での開発権を取得し本邦での同効能での開発が可能になった時点で, 申請者は直ちに開発計画の検討を開始し,Roche 社が計画中の初発 GBM を対象とした国際共同第 III 相二重盲検無作為化比較試験 (BO21990 試験 ) に本邦からも参画することを決定した 本邦では8 施設が参加し, 年月に試験を開始し,44 例が登録された PFS 最終解析データカットオフ時点 (2012 年 3 月 31 日 ) での, 日本人症例における PFS は, 試験全体の成績と同様の傾向であった また, 日本人症例の安全性についても, 試験全体の成績と比べて有害事象の発現頻度, 安全性プロファイルに大きな差異はなかった 以上を踏まえ, 申請者は新たな治療法を国内に速やかに導入するために, 速やかな承認申請が必要と判断し, 項に示すデータパッケージで承認申請を行うこととした

19 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 申請データパッケージ 今回の承認申請に用いた臨床試験の一覧を表 に示す 本申請では, 初発 GBM を対象に Roche 社が実施した BO21990 試験 ( 第 III 相, 試験簡略名 :AVAglio 試験 ), 再発 GBM を対象に Genentech 社が実施した AVF3708g 試験 ( 第 II 相, 試験簡略名 :BRAIN 試験 ) 及び再発悪性神経膠腫を対象に中外製薬株式会社が実施した JO22506 試験 ( 第 II 相 ) を評価資料とし,NCI が実施した NCI-06-C-0064E 試験 ( 第 II 相 ) の有効性成績 ( 再発 GBM 患者 56 例を AVF3708g 試験と同じ基準で IRF が判定した成績 ) を参考資料とした また, Genentech 社が ODAC に提出した Briefing Book も有効性評価の参考資料として用いた 地域 海外内表 今回の承認申請に用いた臨床試験の一覧 < 再発 GBM> 試験番号 ( 略名 ) AVF3708g (BRAIN) NCI-06-C- 0064E JO22506 相 ( 依頼者 ) II (Genentech) II (NCI) II ( 中外 ) 試験デザイン 無作為化 2 群並行非対照 単群 単群 対象治療群例数 放射線療法と TMZ に よる治療歴を有する BV 群 b 初回再発又は二次再 BV + CPT-11 群 c 167 発の GBM 患者 放射線治療歴を有す る Grade III 又は IV の 頭蓋内悪性神経膠腫 BV 群 d 56 e ( GBM, AA, AO 等 ) の再発例 放射線療法と TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の悪性神経膠腫患者 主要評価項目 奏効率 %6mo- PFS 奏効率奏効期間 BV 群 d 31 f %6mo- PFS e a CTD 番号 < 資料区分 > < 評価 > < 参考 > 国 < 評価 > TMZ: テモゾロミド,GBM: 膠芽腫,AA: 退形成性星細胞腫,AO: 退形成性乏突起膠腫,BV: ベバシズマブ, CPT-11: イリノテカン,%6mo-PFS:6 カ月無増悪生存率 a 表に示す資料の他,Genentech 社が ODAC に提出した Briefing Book を参考資料として用いた ( に添付 ) b 本剤 (10 mg/kg/2 週 ) の単独投与を病勢進行まで継続し ( 最長 104 週 ), 病勢進行後, 本剤 + CPT-11 併用による治験継続を選択できることとした c 本剤 (10 mg/kg/2 週 ) 及び CPT-11[enzyme-inducing anti-epileptic drugs(eiaeds) 非投与例では 125 mg/m 2 /2 週,EIAEDs 投与例では 340 mg/m 2 /2 週 ] の併用療法を病勢進行まで継続した ( 最長 104 週 ) d 本剤 (10 mg/kg/2 週 ) の単独投与を病勢進行まで継続した e プロトコールでは %6mo-PFS を主要評価項目として計画されたが,FDA との Type B Meeting で, 本剤単独投与時の有効性に関する Supportive data として本試験の有効性の成績を利用するよう助言を受け,GBM コホートの 56 例について,AVF3708g 試験と同じ判定基準を用いて評価した有効性成績 ( 奏効率及び奏効期間 ) を評価対象とした f 31 例中 29 例が GBM,1 例が AA,1 例が AOA( 実施医療機関病理診断 ) 地域 海外 / 国内 < 初発 GBM> 試験番号 ( 略名 ) BO21990 (AVAglio) 相 ( 依頼者 ) III (Roche) 試験デザイン 二重盲検無作為化プラセボ対照 2 群 対象 化学療法及び放射線療法施行歴のない初発 GBM 患者 a 治療群 Bv + RT/T 群 Pl + RT/T 群 例数 921 主要評価項目 PFS ( 主治医評価 ) OS CTD 番号 < 資料区分 > b < 評価 > Pl: プラセボ,RT: 放射線療法,T: テモゾロミド,Bv: ベバシズマブ,PFS: 無増悪生存期間,OS: 全生存期間 a 本剤又はプラセボ (10 mg/kg, 点滴静脈内投与,2 週間隔 ) とテモゾロミド (75 mg/m 2, 経口投与 ) 併用放射線療法 ( 総線量 60 Gy を 1 日 2 Gy ずつ週 5 日,6 週間にわたり分割照射 ) を施行した 放射線療法終了翌日から 4 週間の休薬の後,1 サイクルを 4 週間とし, 本剤又はプラセボ (10 mg/kg, 点滴静脈内投与,2 週間隔 ) とテモゾロミド (1~5 日目に 150~200 mg/m 2, 経口投与 ) の併用投与を 6 サイクル実施した その後, 本剤又はプラセボの単独投与 (15 mg/kg, 点滴静脈内投与,3 週間隔 ) を病勢進行が認められるまで継続した b BO21990 試験の国内部分集団解析結果報告書 なお, 国内外の専門医から,AVF3708g 試験で報告された本剤の再発 GBM に対する治療成

20 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 20 績は, 現在サルベージ療法として医療現場で試行されている治療法に比べ有効性 安全性の観点で明らかに勝っているため, 本剤を使用できない対照群に割り付けられる可能性がある比較試験に患者を登録することは難しく, クロスオーバーを認めざるを得ないため, 比較試験を実施して試験結果が得られたとしても解釈が非常に難しいとの指摘を受けた このことから, 再発 GBM 又は再発悪性神経膠腫を対象にした第 III 相無作為化比較試験は, 国内外のいずれでも計画されていない 生物薬剤学に関する概括評価該当なし 臨床薬理に関する概括評価初発 GBM 患者を対象とした BO21990 試験に登録された患者を対象として, 一部の患者で薬物相互作用を検討するサブスタディが実施された なお, 日本からは本サブスタディに参加していない 本サブスタディには,Pl + RT/T 群 6 例,Bv + RT/T 群 14 例が登録され,TMZ 及び Bv の薬物動態を検討した TMZ の薬物動態は Pl + RT/T 群 6 例,Bv + RT/T 群 7 例で評価され,Pl + RT/T 群に比べ Bv + RT/T 群で,AUC は約 23% 増加し,T max は30 分程度のわずかな遅延が認められたが,t 1/2 は Pl + RT/T 群と Bv + RT/T 群で同様であった 今回の検討は少数例での検討であり, 本剤が TMZ の薬物動態に与える影響については明確とならなかった また,Bv の薬物動態は14 例で評価され, 血清中 Bv 濃度推移は既報の薬物動態パラメータから予測した値の範囲内にあり,TMZ 併用による影響は認められず, 初発 GBM 患者における Bv の薬物動態は他適応と同様であった

21 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 有効性の概括評価再発 GBM に対する本剤の有効性は,AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験の成績に基づいて評価した AVF3708g 試験では %6mo-PFS 及び奏効率を主要評価項目とし, JO22506 試験では %6mo-PFS は主要評価項目, 奏効率は副次的評価項目とした その他, 両試験とも PFS, 奏効期間及び OS を副次的評価項目とし,AVF3708g 試験では神経学的評価を探索的評価項目とした NCI-06-C-0064E 試験は,%6mo-PFS を主要評価項目として計画されたが, 今回の申請資料として に添付した Genentech 社の報告書 ( (3) 項参照 ) では, 奏効率及び奏効期間が評価項目とされ,%6mo-PFS や PFS は評価項目とされなかったため, 本項では奏効率及び奏効期間の成績を記載した いずれの試験でも, 全例を有効性解析対象例として主解析である IRF 評価に基づく結果を本項に記載し, 主治医評価に基づく結果は ( 再発 ) 項に記載した JO22506 試験では, 主解析である実施医療機関病理診断で GBM と診断された患者 (29 例 ) の成績を本項に記載し, 実施医療機関病理診断で Grade III と診断された2 例も含めた再発悪性神経膠腫患者全体 (31 例 ) の成績は ( 再発 ) 項に記載した 初発 GBM に対する本剤の有効性は,BO21990 試験の成績に基づいて評価した BO21990 試験では主治医評価に基づく PFS 及び OS を主要評価項目とした また, 独立評価機関による評価に基づく PFS,1 年生存率,2 年生存率, 健康関連 QOL などを副次的評価項目とし, 患者の KPS, 副腎皮質ステロイドの使用量,MMSE による認知機能評価,GBM 関連の兆候及び症状, 奏効率及び奏効期間, 腫瘍増悪パターンなどを探索的評価項目とした 本項では, 再発 GBM における各試験の概略を 項, 患者背景を 項, 有効性成績を 項 ~ 項に記載し, 再発 GBM における有効性成績のまとめと ODAC での議論内容も踏まえた考察を 項に記載した また, 初発 GBM における BO21990 試験の概略を 項, 患者背景を 項, 有効性成績を 項 ~ 項に記載し, 初発 GBM における有効性成績のまとめを 項に示した 再発 GBM 有効性評価に用いた臨床試験の概略 (1) 海外第 II 相臨床試験 ( 試験番号 AVF3708g,BRAIN 試験, 公表論文 :J Clin Oncol : <2006 年 6 月日 ~ データカットオフ :2007 年 9 月日, 安全性データ更新 : 年月日 >) 放射線療法と TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の GBM 患者を対象 ( 目標例数 160 例 ) に, 本剤単独群 (BV 群 ) 及び本剤 + CPT-11 併用群 (BV + CPT-11 群 ) の 2 群の有効性の検討を目的とした第 II 相無作為化非盲検 2 群並行非対照試験が Genentech 社により海外 11 施設 ( 米国 ) で実施された 本剤の用量は 10 mg/kg とし,CPT-11 の用量は,enzyme-inducing anti-epileptic drugs( 以下, EIAEDs) 非投与例では 125 mg/m 2,EIAEDs 投与例では 340 mg/m 2 とした いずれの薬剤も 2 週間間隔で病勢進行まで最長 104 週投与することとし,BV 群では病勢進行後, 本剤 + CPT-11 併用による治験継続を選択できることとした 本試験では, 主要評価項目を IRF 評価に基づく奏効率及び %6mo-PFS とし, ヒストリカルデータ 19),35) 37) を元に, 閾値と期待値を表 のように設定した 病変観察は 6 週間間隔で行い, 腫瘍評価は,Macdonald らの基準を参考に,WHO 腫瘍縮小効果判定基準に観察期間中のステロイド使用量の変化を加味した基準に従い第三者組織である IRF が実施し,4 週間以上間隔をおいて実施された連続する時点総合効果判定で,CR 又は PR と 2 回以上連続して判定された場合に奏効例として扱った

22 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 22 表 AVF3708g 試験の奏効率と %6mo-PFS の閾値 期待値 BV 群 BV + CPT-11 群 奏効率 閾値 5%, 期待値 18% 閾値 10%, 期待値 25% %6mo-PFS 閾値 15%, 期待値 28% 閾値 15%, 期待値 30% (2) 海外第 II 相臨床試験 ( 試験番号 NCI-06-C-0064E, 公表論文 :J Clin Oncol :740-5, 実施期間 2006 年 1 月日 ~データカットオフ : 年月日 ) 放射線治療歴を有する Grade III 又は IV の頭蓋内悪性神経膠腫 [GBM,AA, 退形成性乏突起膠腫 ( 以下,AO) 等 ] の再発例を対象に, 本剤単独投与時の有効性の検討を目的とした第 II 相単群試験が NCI により米国 1 施設で実施された 本試験は単群試験であるが,GBM コホート (GBM 及び神経膠肉腫, 目標例数 :56 例 ) と AA コホート (AA,AO 及びその他, 目標例数 :32 例 ) に分けて患者を登録し, 有効性を評価することとした 本剤の用量は10 mg/kg とし,2 週間間隔で病勢進行まで投与することとした 主要評価項目は %6mo-PFS とし, 閾値と期待値を表 のように設定した なお,GBM コホートの %6mo-PFS の閾値は, 試験開始当初のヒストリカルデータである1999 年の Wong ら 19) の報告 (8 試験のメタアナリシスにて15%,95%CI 10~19%) に基づき15% と設定し, 目標例数を32 例としたが, その後 Ballman ら 33) により再発 GBM 患者での %6mo-PFS は9% と報告され, 更に Lamborn ら 34) から %6mo-PFS は9%(95%CI 6~13%),9 週間無増悪生存率 ( 以下,%9wk-PFS) は34%(95%CI 28~40%) との情報を入手したことから, 当初の閾値設定は高すぎる可能性があると考えた また, これらの成績と比較し, 本試験の GBM コホート32 例の観察期間途中の仮集計では %6mo-PFS は31%(95%CI 15~64%),%9wk-PFS は76%(95%CI 62~93%) と良好な成績が得られ, 本剤の有効性が示唆された そこで, 最新のヒストリカルコントロール値を閾値として, 再発 GBM 患者に対する本剤の有効性をより正確に評価するために, 年月に GBM の登録目標症例数を24 例追加して56 例とするプロトコール改訂が行われた 表 に GBM コホートでの変更前後の %6mo-PFS の閾値と期待値を示した 表 NCI-06-C-0064E 試験の %6mo-PFS の閾値 期待値 ( 変更前及び変更後 ) GBM コホート 変更前 閾値 15%, 期待値 35% 変更後 閾値 9%, 期待値 31% 病変観察は 4 週間間隔で行い,IRF による腫瘍評価は AVF3708g 試験と同様,Macdonald らの基準を参考に,WHO 腫瘍縮小効果判定基準に観察期間中のステロイド使用量の変化を加味した基準に従って行われ,4 週間以上間隔をおいて実施された連続する時点総合効果判定で,CR 又は PR と 2 回以上連続して判定された場合に奏効例として扱った なお, (3) 項に記載したように本概要では, 本試験の GBM コホートを対象として, AVF3708g 試験と同じ判定基準を用いて IRF で奏効率及び奏効期間をレトロスペクティブに評価して纏められた報告書 ( ) に基づき, 有効性の成績を記載した (3) 国内第 II 相臨床試験 ( 試験番号 JO22506, 公表論文 :Jpn J Clin Oncol :887-95, 実施期間 :2009 年 7 月日 ~データカットオフ :2011 年 1 月日, 生存確認追跡調査 :2011 年 8 月日 ~ 日 ) 放射線療法と TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の悪性神経膠腫患者を対象 ( 目標例数 :GBM28 例を含む32 例 ) に, 本剤単独投与時の有効性と安全性の検討を目的とした第 II 相単群試験が国内 10 施設で実施された 本剤の用量は10 mg/kg とし,2 週間を1サイクルとして病勢進行まで投与を継続した 本試験

23 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 23 では主要評価項目を GBM 患者 ( 実施医療機関病理診断 ) の %6mo-PFS とし,AVF3708g 試験及び NCI-06-C-0064E 試験の成績を参考に, 閾値を 15%, 期待値を 35% に設定した 病変観察は 6 週間間隔で行い, 腫瘍評価は Macdonald らの基準を参考に,WHO 腫瘍縮小効果判定基準に観察期間中のステロイド使用量の変化及び神経学的改善度を加味した基準に従って, 第三者組織である効果判定委員会が実施した ( 成績の項では IRF 評価 と表記した ) なお, 本試験では主要評価項目である %6mo-PFS が評価可能となった時点 ( 登録 31 例目の最終観察終了時点 :2011 年 1 月 ) でカットオフしたデータに基づき有効性及び安全性を評価し, OS に関しては 2011 年 8 月に実施した生存確認追跡調査データに基づき評価した 患者背景 AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験の主な患者背景を表 に示す (1) 年齢年齢の中央値は,AVF3708g 試験の BV 群では 54 歳,BV + CPT-11 群では 57 歳,NCI-06-C- 0064E 試験及び JO22506 試験では 54 歳といずれの試験でも 50 歳代であり, 一般的な GBM の好発年齢である 60 歳代より若かった (2) Karnofsky Performance Status(KPS) KPS の分布は,AVF3708g 試験では KPS 70~80%,NCI-06-C-0064E 試験では KPS 90~100%, JO22506 試験では KPS 90~100% の患者が多かった (3) 組織型 AVF3708g 試験では, 登録時の主治医病理診断は全例 GBM であり, 中央病理診断で GBM 以外と診断された患者は BV 群の 2 例 (AA 又は診断不能 ) であった JO22506 試験では, 実施医療機関病理診断では 31 例中 29 例が GBM,1 例が AA,1 例が退形成性乏突起星細胞腫 ( 以下, AOA) と診断された 中央病理診断では, 実施医療機関病理診断で GBM と診断された 29 例中 27 例が GBM, 残りの 2 例がそれぞれ AA,Highly anaplastic pilocytic astrocytoma と診断された NCI-06-C-0064E 試験の GBM コホートでは, 試験登録時に 56 例が GBM と診断され, 中央病理診断は行われなかった (4) 再発状況 AVF3708g 試験では両群とも 80% 以上の患者が初回再発であり, 二次再発は約 20% と少なかった 一方,JO22506 試験では, 初回再発が約 55%, 二次再発が約 45% と AVF3708g 試験に比べて予後不良とされている二次再発の患者が多く含まれていた また, 二次再発例では, 初発時に TMZ による治療を受けた後, 初回再発に対して TMZ の再投与を受けていた患者や, 初発時に ACNU による治療を受け, 初回再発に対して TMZ の治療を受けていた患者等が含まれていた

24 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 24 表 患者背景 (AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験 ) AVF3708g NCI-06-C-0064E JO22506 BV (N = 85) BV + CPT-11 (N = 82) BV (N = 56) BV (N = 31) 年齢 ( 歳 ) 平均 (SD) 53.8 (11.0) 55.0 (12.4) 51.8 (10.8) 52.3 (14.05) 中央値 範囲 KPS (44.7) 31 (37.8) 38 (67.9) 19 (61.3) (55.3) 51 (62.2) 10 (17.9) 12 (38.7) 60 0 (0.0) 0 (0.0) 4 (7.1) 0 (0.0) Missing 0 (0.0) 0 (0.0) 4 (7.1) 0 (0.0) 組織型 ( 実施医療機関病理診断 ) 膠芽腫 (GBM) 85 (100.0) 82 (100.0) 56 (100.0) 29 (93.5) 退形成性星細胞腫 (AA) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 1 (3.2) 退形成性乏突起星細胞腫 (AOA) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 1 (3.2) その他 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 組織型 ( 中央病理診断 ) 膠芽腫 (GBM) 83 (97.6) 82 (100.0) 27 (87.1) 退形成性星細胞腫 (AA) 1 (1.2) 0 (0) NA 2 (6.5) その他 0 (0) 0 (0) 2 (6.5) * 紛失による診断不能 1 (1.2) 0 (0) 0 (0) 再発状況初回再発 69 (81.2) 66 (80.5) NR 17 (54.8) 二次再発 16 (18.8) 16 (19.5) 14 (45.2) NR:not reported,na:not applicable,sd:standard deviation,kps:karnofsky performance status,aa:anaplastic astrocytoma, AOA:anaplastic oligoastrocytoma * Grade II と Highly anaplastic pilocytic astrocytoma が各 1 例 [ 表 ( 再発 ), 表 ( 再発 ) を改変 ] AVF3708g 試験及び JO22506 試験は,Wong 19),Ballman 33),Lamborn 34) らの報告に基づくヒストリカルコントロールとの比較により本剤の有効性を評価する試験であるが, 共に放射線療法と TMZ による治療歴を有する再発 GBM を対象患者としている NCI-06-C-0064E 試験は, 放射線治療歴を有する再発 GBM を対象患者とし,TMZ による治療歴は必須としなかったが, 実際には全例 (56 例 ) が放射線療法と TMZ による治療歴を有していた 一方, ヒストリカルデータの内, 比較的新しい試験成績を含み, かつ前化学療法の内訳がわかる Lamborn らの報告 34) でも,Grade IV の患者で TMZ の前治療を受けていた患者は 437 例中 146 例 (33%) のみであり, 患者の前化学療法歴はヒストリカルデータと申請に用いた 3 試験の間に相違があると考えられた このため, 本剤の試験成績と比較するヒストリカルデータとして,TMZ の前治療を受けた再発 GBM 患者を対象にした Happold ら 17) のレトロスペクティブ解析結果 ( 本邦で再発 GBM に適応を有している ACNU 単剤又は ACNU 含有併用療法 ) も参考として示すこととした なお,Happold らの報告でも, 本剤の臨床試験で用いた腫瘍評価方法と同じ Macdonald らの基準を用いて評価されていることから, 同時比較ではないものの,%6mo-PFS や奏効率などの有効性成績を本剤の試験成績と比較することは可能と考えられた AVF3708g 試験,JO22506 試験及び Happold ら 17) の報告の患者背景を表 に示す AVF3708g 試験の BV 群と Happold らの報告を比較すると, 年齢中央値は AVF3708g 試験, Happold らの報告でそれぞれ 54 歳及び 60 歳,KPS 70~80% の割合はそれぞれ 55.3% 及び 46.9% (KPS 60% の 1 例を含む ), 初回再発 / 二次再発 (Happold らの報告は二次再発以上も含む ) の割合はそれぞれ 81%/19% 及び 94%/6% であり, 患者背景の分布はほぼ同様であった JO22506 試験では, 年齢中央値は上記の 2 試験と同様であったが, 女性 (48.4%),KPS %(61.3%) 及び二次再発 (45.2%) の患者の割合が高かった

25 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 25 表 AVF3708g 試験,JO22506 試験及び Happold らの報告の患者背景の比較 AVF3708g JO22506 Happold ら BV BV + CPT-11 BV ACNU based (N = 85) (N = 82) (N = 31) (N = 32) 年齢 ( 歳 ) 平均 (SD) 53.8 (11.0) 55.0 (12.4) 52.3 (14.05) NR 中央値 範囲 性別男性 58 (68.2) 57 (69.5) 16 (51.6) 24 (75.0) 女性 27 (31.8) 25 (30.5) 15 (48.4) 8 (25.0) KPS (44.7) 31 (37.8) 19 (61.3) 17 (53.1) (55.3) 51 (62.2) 12 (38.7) 15 (46.9) a 再発状況初回再発 69 (81.2) 66 (80.5) 17 (54.8) 30 (93.8) 二次再発 16 (18.8) 16 (19.5) 14 (45.2) 2 (6.3) b NR: Not reported,kps:karnofsky performance status,sd:standard deviation a KPS 60% の患者 1 例を含む b 二次再発以上 [ 表 ( 再発 ), 表 ( 再発 ), 文献 17) を改変 ]

26 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page カ月無増悪生存率 (%6mo-PFS) AVF3708g 試験及び JO22506 試験の %6mo-PFS(IRF 評価 ) の要約を表 ( 再発 ) に示し, これらの成績とヒストリカルデータ 13),17),19),34) との比較を図 に示す AVF3708g 試験では,%6mo-PFS(IRF 評価 ) は BV 群が 42.6%(97.5%CI 29.6~55.5%),BV + CPT-11 群が 50.3%(97.5%CI 36.8~63.9%) であり, いずれも閾値 %6mo-PFS(15%) と比べて有意に高く (P < ), 期待値 (BV 群 :28%,BV + CPT-11 群 :30%) と比べても高かった また,JO22506 試験では 33.9%(90%CI 19.2~48.5%) であり, 閾値 %6mo-PFS(15%) と比べて有意に高かった ( 片側 P = ) 一方,Wong ら 19) や Lamborn ら 34) の報告 ( メタアナリシスに基づく海外ヒストリカルデータ ) では再発 GBM に対する既存治療の %6mo-PFS は 15~16% であり,ACNU 単剤又は ACNU 含有併用療法を検討した Happold ら 17) の報告 (TMZ 治療後の再発 GBM 患者を対象としたレトロスペクティブな検討 ) では 20.0% であった また,TMZ の承認取得の根拠資料となった Yung ら 13) の報告 ( 再発 GBM を対象とした第 II 相臨床試験 ) では,TMZ の %6mo-PFS は 21% であった これらのヒストリカルデータと比較して, 上記の AVF3708g 試験及び JO22506 試験では極めて良好な %6mo-PFS(AVF3708g 試験 BV 群 :42.6%,JO22506 試験 :33.9%) が得られた なお,JO22506 試験での %6mo-PFS は,AVF3708g 試験に比べやや低かったが,AVF3708g 試験では 8 割の患者が初回再発であったのに対し,JO22506 試験では予後不良とされる二次再発例が半数近く含まれているなど, 背景因子の差が影響しているものと考えられた 図 ヒストリカルデータと AVF3708g 試験及び JO22506 試験の %6mo-PFS の比較 50% 45% ベバシズマブ 10 mg/kg 2 週間隔投与 42.6% 40% 35% 33.9% %6mo-PFS 30% 25% 20% 15% 15.0% ヒストリカルデータ 16.0% 20.0% 21.0% 10% 5% 0% Wong et al (N=225) Lamborn et al (N=437) Happold et al (N=32) ACNU based Yung et al (N=112) TMZ mono AVF3708g (N=85) BV 10 mg/kg JO22506 (N=29) BV 10 mg/kg [ 表 ( 再発 ), 文献 13),17),19),34) から作成 ]

27 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 奏効率 AVF3708g 試験,JO22506 試験及び NCI-06-C-0064E 試験の奏効率 (IRF 評価 ) の要約を表 ( 再発 ) に示し, ヒストリカルデータ 13),17),19),34) と AVF3708g 試験及び JO22506 試験の成績の比較を図 に示す AVF3708g 試験では, 奏効率 (IRF 評価 ) は BV 群が 28.2%(97.5%CI 18.5~40.3%),BV + CPT-11 群が 37.8%(97.5%CI 26.5~50.8%) であり, いずれも閾値奏効率 (5% 及び 10%) と比べて有意に高く (P < ), 期待値 (BV 群 :18%,BV + CPT-11 群 :25%) と比べても高かった また,JO22506 試験では 27.6%(95%CI 12.7~47.2%) で,NCI-06-C-0064E 試験では 19.6%(95%CI 10.9~31.3%) であった 一方,Wong ら 19) や Lamborn ら 34) の報告では, 再発 GBM に対する既存治療の奏効率はわずかに 6~7% であり,Happold ら 17),Yung ら 13) の報告でもそれぞれ 6% 及び 5.4% であった これらのヒストリカルデータと比較して, 上記の AVF3708g 試験及び JO22506 試験では極めて良好な奏効率 (AVF3708g 試験 BV 群 :28.2%,JO22506 試験 :27.6%) が得られた 図 ヒストリカルデータと AVF3708g 試験及び JO22506 試験の奏効率の比較 50% 45% 40% 35% 30% ベバシズマブ 10 mg/kg 2 週間隔投与 28.2% 27.6% 25% 20% 15% ヒストリカルデータ 10% 5% 6.0% 7.0% 6.0% 5.4% 0% Wong et al. Lamborn et al. Happold Yung et al (N=225) 2008 (N=437) et al (N=32) 2000 (N=112) ACNU based TMZ mono AVF3708g (N=85) BV 10 mg/kg JO22506 (N=29) BV 10 mg/kg [ 表 ( 再発 ), 文献 13),17),19),34) から作成 ]

28 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 奏効期間 AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験の奏効期間 (IRF 評価 ) の要約を表 ( 再発 ) に,AVF3708g 試験の BV 群及び JO22506 試験の患者ごとの奏効期間を図 , 図 及び表 に示す AVF3708g 試験では, 奏効期間 (IRF 評価 ) の中央値は BV 群が 5.6 カ月 (95%CI 3.0~5.8 カ月 ),BV + CPT-11 群が 4.3 カ月 (95%CI 4.2 カ月 ~ 推定不能 ) で,NCI-06-C-0064E 試験では 3.9 カ月 (95%CI 2.4~17.4 カ月 ) であった JO22506 試験では, 奏効例 8 例中 5 例がデータカットオフ時点で奏効中であったため, 奏効期間中央値は推定不能であるが, カットオフ時点の奏効期間の範囲は 2.96~12.81 カ月であった ( 表 ) 奏効期間が 6 カ月を超える患者は 8 例中 7 例で, その内, 奏効継続中 5 例のカットオフ日時点での奏効期間は カ月,12.65 カ月,10.18 カ月,8.15 カ月及び 6.05 カ月であった 奏効例 8 例中 7 例では 1 年を超す生存期間が得られ,2 年近い生存期間が得られている患者もみられた また, 奏効例の一部では, 本剤の治療効果が単なる画像上の改善ではなく臨床的に意義のあるものであることを示唆する担当医の複数のコメントが得られた AVF3708g 試験の本剤単独群でみられた奏効例の奏効期間 ( 図 ) を個別にみると, 投与開始後 1 回目又は 2 回目の腫瘍評価で奏効が確認されている患者が多いものの, 投与開始から 3 カ月を超えた 3,4 回目の評価で初めて奏効が確認された患者も認められた 本剤をはじめとした血管新生阻害剤は, その投与により血液脳関門の透過性が変化し, 脳腫瘍部位のガドリニウム造影剤の血管透過性が低下することによって, ガドリニウムによる T1 強調像の信号強度の増強効果 ( 以下, ガドリニウム増強効果 ) が減弱し, 一時的に抗腫瘍効果に由来しない見かけ上の腫瘍縮小がみられるとの報告 38) がある しかしながら, 再発 GBM は腫瘍増殖の進行速度が速く, 早期の病勢進行が認められる腫瘍であるにも関わらず, 上述のように長期間の奏効例も複数認められており, 投与開始から 3 カ月を超えて初めて奏効が確認された患者も認められている これらのことから, 本剤の投与によりもたらされた奏効は, 本剤の血管透過性低下作用によるガドリニウム増強効果の減弱だけでは説明できず, 本剤の腫瘍縮小効果は一過性の効果ではなく, 一定期間に渡って持続的に腫瘍の増大を抑制していると考えられた 図 AVF3708g 試験の本剤単独群の奏効例 24 例の本剤投与期間及び奏効期間 [ Figure 4 を再掲 ]

29 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 29 図 JO22506 試験の奏効例 8 例の奏効期間症例番号 IRF 評価で病勢進行 IRF 評価で打切り最終観察日 ( 治験中止例 ) カットオフ日時点で治療継続中奏効期間 ( 太線 ) 投与開始からの期間 ( 月 ) [ 図 を再掲 ] 症例番号 最良総合効果 表 JO22506 試験の奏効例 8 例の奏効期間及び生存期間 再発回数 奏効期間 ( 月 ) 生存期間 ( 月 ) 中止理由特記事項 ( 医師コメント ) 1 PR 初回 病勢進行 治験開始前は していたが, 治験薬投与開始後よ 1 PR 初回 12.81* 23.69* - り, ふらつき等の症状が改善し, や 旅行にも 行けるようになるなど,QOL も向上したと考えられる 1 PR 二次 12.65* 21.52* - 1 PR 初回 10.18* 20.17* 病勢進行 ** 再発により左片麻痺が進行し, 治験薬を投与した患者 年月日の治療開始以来,1 年を経過し, 独歩可能な状態である 本治験薬は極めて有効であった 1 PR 初回 病勢進行 1 PR 二次 8.15* 19.55* - 治験開始前より腫瘍の圧迫による顔面神経麻痺が認められていたが, 治験開始後, 腫瘍の縮小があり, 顔面神経麻痺は消失した 全身状態の改善も著明で, し QOL も向上したと考える 1 PR 初回 6.05* 18.37* - 1 PR 初回 * 病勢進行 生存期間は2011 年 8 月に実施した生存確認追跡調査結果に基づき記載した * 打ち切り例 ( データカットオフ時点で, 奏効継続中又は生存中の症例 ) ** データカットオフ以降に病勢進行による中止を確認 データカットオフ時点では奏効継続中であったため, 奏効期間につ いては打ち切り例として扱った [ 表 ( 再発 ) を再掲 ]

30 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 全生存期間 (OS) 1 年生存率 AVF3708g 試験及び JO22506 試験の OS の要約を表 ( 再発 ) に, 生存率の要約を表 ( 再発 ) 及び表 ( 再発 ) に示し, これらの成績とヒストリカルデータ 13),17),19),34) との比較を図 及び図 に示す AVF3708g 試験では,OS は有効性最終解析時 ( データカットオフ :2007 年 9 月 ) の成績を示し,1 年生存率は 2010 年の ASCO で報告 39) された成績 ( データカットオフ :2009 年 7 月 ) を示した JO22506 試験では, いずれも 2011 年 8 月に実施した生存確認追跡調査データに基づく成績を示した OS 中央値は,AVF3708g 試験では BV 群が 9.3 カ月 (95%CI 8.2 カ月 ~ 推定不能 ),BV + CPT- 11 群が 8.8 カ月 (95%CI 7.8 カ月 ~ 推定不能 ) で,JO22506 試験では 10.5 カ月 (95%CI 8.2~12.4 カ月 ) であった 1 年生存率は,AVF3708g 試験では両群とも 38% であり,JO22506 試験では 34.5%(90%CI 20.0~49.0%) で, 閾値 1 年生存率 (15%) と比べて有意に高かった ( 片側 P = ) 一方,Wong ら 19),Lamborn ら 34),Happold ら 17) 及び Yung ら 13),40) の OS 中央値は 5~7 カ月であり, これらのヒストリカルデータと比較して, 上記の AVF3708g 試験及び JO22506 試験では 2 ~4 カ月長い成績が得られた (AVF3708g 試験 BV 群 :9.3 カ月,JO22506 試験 :10.5 カ月 ) また,1 年生存率でも,Wong ら 19),Lamborn ら 34),Happold ら 17) 及び Yung ら 13),40) の報告では 21~ 26% であったのに対し,AVF3708g 試験 (BV 群 ) 及び JO22506 試験ではそれぞれ 38%,34.5% と明らかに高かった 本邦の初発 GBM 患者の 1 年生存率は, 日本脳神経外科学会脳腫瘍全国統計委員会 2) により 55.1% と報告され,TMZ による標準療法導入後の GBM 患者の OS 中央値は JCOG の Wakabayashi ら 11) により, 初発時から 12.7 カ月と報告されている また,EORTC26981 試験で TMZ による標準療法を受けた患者の再発後生存期間中央値は 6.2 カ月であったと報告されている 10) 一方,JO22506 試験の対象患者は,TMZ と放射線療法後の再発例 ( 初回再発又は二次再発 ) であることを考えると, 本試験で得られた JO22506 試験の OS の成績 ( 中央値 :10.5 カ月 ) は, ほとんどの患者が初発時に TMZ による標準治療を受けている現在の本邦の治療成績としては極めて良好なものであると考えられた 図 ヒストリカルデータと AVF3708g 試験及び JO22506 試験の OS 中央値の比較 ヒストリカルデータ ベバシズマブ 10 mg/kg 2 週間隔投与 9.3 カ月 10.5 カ月 カ月 6.9 カ月 6.7 カ月 7.34 カ月 Wong et al (N=225) Lamborn et al (N=437) Happold et al (N=32) ACNU based Yung et al (N=112) TMZ mono AVF3708g (N=85) BV 10 mg/kg JO22506 (N=29) BV 10 mg/kg [ 表 ( 再発 ), 文献 13),14),17),19),34),40) から作成 ]

31 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 31 図 ヒストリカルデータと AVF3708g 試験及び JO22506 試験の 1 年生存率の比較 50% 45% ベバシズマブ 10 mg/kg 2 週間隔投与 40% 35% ヒストリカルデータ 38% 34.5% 30% 25% 20% 21% 25% 26% 22% 15% 10% 5% 0% Wong et al (N=225) Lamborn et al (N=437) Happold et al (N=32) ACNU based Yung et al (N=112) TMZ mono AVF3708g (N=85) BV 10 mg/kg JO22506 (N=29) BV 10 mg/kg [ 表 ( 再発 ), 表 ( 再発 ), 文献 13),17),19),34),40) から作成 ] 無増悪生存期間 (PFS) AVF3708g 試験及び JO22506 試験の PFS(IRF 評価 ) を表 ( 再発 ) に示す AVF3708g 試験では,PFS(IRF 評価 ) の中央値は BV 群が 4.2 カ月 (95%CI 2.9~5.8 カ月 ), BV + CPT-11 群が 5.6 カ月 (95%CI 4.4~6.2 カ月 ) であり,JO22506 試験では 3.3 カ月 (95%CI 2.8 ~6.0 カ月 ) で,PFS が 12 カ月を超える患者が 2 例 (15.64 カ月及び カ月 ) 認められた 一方,Lamborn ら 34) 及び Happold ら 17) の報告では,PFS 中央値はそれぞれ 8 週及び 2.7 カ月と報告されており, これらのヒストリカルデータと比較して, 上記の AVF3708g 試験及び JO22506 試験では極めて良好な成績 (AVF3708g 試験 BV 群 :4.2 カ月,JO22506 試験 :3.3 カ月 ) が得られた 神経学的評価 AVF3708g 試験では, 神経学的評価として記憶機能 [HVLT A(immediate recall),b (delayed recall) 及び C(delayed recognition)], 視覚運動機能 (Trail Making Test A), 実行機能 (Trail Making Test B 及び COWA) について, それぞれ 6 週ごとにスコアを評価した 評価の結果,BV 群では,HVLT A,Trail Making Test A 及び B,COWA でベースライン以降に改善が認められ,HVLT B 及び C ではベースライン時の値を維持した BV + CPT-11 群では,Trail Making Test A 及び B,COWA でベースライン以降に改善がみられ,HVLT A,B 及び C ではベースライン時の値を維持した JO22506 試験では, 神経学的評価として Japan Coma Scale(JCS),Manual Muscle Test (MMT) 及び神経学的項目 [ 記憶障害, 認知障害, 神経障害 ( 運動性及び感覚性 ) 及び言語障害 ] を評価した GBM 患者 29 例とも画像評価による病勢進行に至るまで神経学的改善度の悪化は認められず,5 例では治験期間中に神経学的改善度で 1 回以上改善が認められた 両試験とも比較対照群がなく, 解釈に注意を要するものの, これらの結果から本剤の投与による神経学的改善の可能性が示唆された

32 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page ステロイド使用量の変化 GBM では, 脳浮腫や頭蓋内圧亢進による頭痛や痺れなどの症状の改善のため, 副腎皮質ステロイドの投与が行われることが多いが, 副腎皮質ステロイドによる免疫力の低下, 倦怠感, 高血糖, 食欲増進 ( 肥満 ), 不眠, 精神状態変化などの副作用が患者の QOL 低下をもたらす要因となっている AVF3708g 試験では,BV 群 43 例 (50.6%),BV + CPT-11 群 43 例 (52.4%) の患者がベースライン時からステロイドを使用していた これらの患者 86 例の内,IRF により 24 週時点で無増悪と判定された 35 例のステロイド使用量の推移を確認した結果, 図 に示すように, 本剤の投与によりステロイド使用量 ( 中央値 ) の低下が認められた JO22506 試験では, ベースライン時からステロイドを使用していた患者は GBM 患者 29 例中 10 例 (34.5%) であり,10 例中 8 例 (80.0%) でベースラインからの減量 ( うち 2 例はステロイドの投与中止 ) が可能であった ( 図 ) このように, 両試験ともステロイド使用量の低下が認められたのは, 本剤の投与により脳浮腫軽減や脳圧亢進の軽減が図られたためと考えられ, 本剤は再発 GBM 患者を管理する上で大きな課題となる副腎皮質ステロイドによる副作用を軽減するとともに, 患者 QOL の向上に寄与するものと考えられた 図 ステロイド使用量 ( 中央値 ) の推移図 (AVF3708g 試験 ) Genentech 社が ODAC に提示したデータベースライン時にステロイドを使用していた患者の内,IRF により 24 週時点で無増悪と判定された患者を対象とし, ステロイド使用量はデキサメタゾン換算用量とした [ Figure 8 を再掲 ]

33 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 33 図 患者ごとのステロイド使用量 ( 平均値 ) の推移図 (JO22506 試験 ) 7 6 Dexamethasone Equivalent Dose (mg) ベースライン時にステロイドを使用していた悪性神経膠腫患者 11 例を対象とし, ステロイド使用量はデキサメタゾン換算用とした ベースラインは最初の治療前 4 日間の平均値とし, 治療開始から治験薬の最終投与日まで, 治療後 4 週ごとの平均値を示した No. 113:Grade III(AOA),No. 113 以外 :GBM [ 図 を改変 ]

34 アバスチン rgbm 2.5 臨床に関する概括評価 Page 有効性成績のまとめ 考察 (1) 有効性評価に用いた 3 試験の成績のまとめ AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験の有効性成績のまとめを表 に示す AVF3708g 試験では, 再発 GBM 患者に本剤を単独又は CPT-11 との併用で投与することで, 主要評価項目である %6mo-PFS, 奏効率の両方で, ヒストリカルコントロールに比べて明らかな改善が認められ, 主要評価項目のみならず, 奏効期間,PFS 及び OS を含むすべての副次的評価項目で良好な成績が得られた また,JO22506 試験や NCI-06-C-0064E 試験でも, 再発 GBM 患者に本剤を単独投与することにより, すべての評価項目で AVF3708g 試験と同様に良好な結果が得られ, 本剤の有効性が一貫して確認された 更に, ステロイド使用量を調査した AVF3708g 試験,JO22506 試験の両試験でステロイドの使用量の低下が確認され, 患者の QOL 改善に寄与することが示唆された これらの試験結果を, 最新のデータも含む過去 20 年のヒストリカルデータと比較したところ, 項 ~ 項に記載したように極めて良好な成績であった 本邦の再発 GBM 患者の治療成績としては, まとまったデータはないものの, 初発時に TMZ による標準療法を受けた再発 GBM 患者に対する PCZ と TMZ 既承認用量の併用療法の成績として, 奏効率,%6mo-PFS ともに 0% であったことが永根ら 41) により報告されている 一方, JO22506 試験では, 本剤単独投与により奏効率 27.6%,%6mo-PFS 33.9% との良好な成績が得られた また, 初発 GBM 患者の 1 年生存率は, 日本脳神経外科学会脳腫瘍全国統計委員会 2) により 55.1% と報告され,TMZ による標準療法導入後の GBM 患者の OS 中央値は JCOG の Wakabayashi ら 11) により, 初発時から 12.7 カ月と報告されている 一方,JO22506 試験では, 初回再発 二次再発の GBM 患者で本剤投与からの 1 年生存率が 34.5%,OS 中央値が 10.5 カ月と良好な成績が得られている 更に, 治療により PS の改善がほとんどみられない GBM で, 本剤単独投与により復職 復学を果たす患者や, 副作用の強いステロイドの減量 中止に至った患者が認められたことも, 本剤の QOL の面での有用性を示唆するものと考えられる 表 有効性成績のまとめ (AVF3708g 試験,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験 ) AVF3708g NCI-06-C-0064E JO22506 BV BV + CPT-11 BV BV 有効性解析対象例 g 評価項目 %6mo-PFS (97.5%/90%CI a ) P 値 c 奏効率 (97.5%CI/95%CI b ) P 値 d 42.6% (29.6, 55.5) P < % (18.5, 40.3) P < カ月 (3.0, 5.8) 4.2カ月 (2.9, 5.8) 9.3カ月 f (8.2, ) 50.3% (36.8, 63.9) P < % (26.5, 50.8) P < カ月 (4.2, ) 5.6カ月 (4.4, 6.2) 8.8カ月 f (7.8, ) NR 19.6% (10.9, 31.3) 33.9% (19.2, 48.5) 片側 P = % (12.7, 47.2) 奏効期間中央値 e 3.9カ月 (95%CI) (2.4, 17.4) PFS 中央値 NR (95%CI) OS 中央値 NR (95%CI) a AVF3708g 試験 :97.5%CI,JO22506 試験 :90%CI b AVF3708g 試験 :97.5%CI,NCI-06-C-0064E 試験及び JO22506 試験 :95%CI c %6mo-PFS を主要評価項目とした AVF3708g 試験及び JO22506 試験では, いずれも閾値 %6mo-PFS を15% とした d 奏効率を主要評価項目とした AVF3708g 試験では, 閾値奏効率を BV 群では5%,BV + CPT-11 群では10% とした e 解析対象例 ;AVF3708g 試験 :BV 群 24 例,BV + CPT-11 群 31 例,NCI-06-C-0064E 試験 :11 例,JO22506 試験 :8 例 nr (6.9, ) 3.3カ月 (2.8, 6.0) 10.5カ月 h (8.2, 12.4) f 2007 年 9 月をカットオフ日とした場合の OS 中央値 [ なお, 年月をカットオフ日とした OS 中央値は BV 群 9.3カ月 (95%CI 8.2~11.8カ月 ),BV + CPT-11 群 8.9カ月 (7.9~11.9カ月) であった ] g GBM 患者 ( 実施医療機関病理診断 ) h 2011 年 8 月に実施した生存確認追跡調査結果に基づくデータ NR:not reported,nr:not reached [ 表 ( 再発 ), 表 ( 再発 ), 表 ( 再発 ) を改変 ]

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