振動ローラ加速度応答による締固め管理技術 α システム (NETIS 登録番号 KT V) 平成 21 年 10 月 28 日建設技術フェア 2009in 中部建設 ICT 展建設 ICT 導入研究会プロジェクト会員技術研究チーム株式会社大林組前田建設工業株式会社 (α システム研

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としはるかつもと
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1 振動ローラ加速度応答による締固め管理技術 α システム (NETIS 登録番号 KT-554-V) 平成 1 年月 8 日建設技術フェア 9in 中部建設 ICT 展建設 ICT 導入研究会プロジェクト会員技術研究チーム株式会社大林組前田建設工業株式会社 (α システム研究会特別会員 ) 振動ローラ加速度応答による締固め管理技術 α システム αシステムの概要 αシステムの測定原理と特徴 αシステムの適用事例今後の研究展開 1

2 α システムの概要 αシステムとは盛土工において振動ローラに加速度センサーを取り付けて転圧時の加速度応答によって密度や変形係数をリアルタイムに判定し面的かつ定量的に盛土の品質管理を行う技術 GPS アンテナ加速度センサー加速度解析装置 α システム密度変形係数位置, 標高取得される施工データ 4

3 加速度応答をめぐる国の動向情報化施工推進会議の情報化施工戦略 α システムが該当 5 α システムの技術的評価 NETIS 登録技術 ; NETIS 登録番号 ;KT-554-V -V: 試行結果が評価された技術 NEXCO 試験法 ;13-9 ローラ加速度応答法による剛性測定試験方法旧 JH 試験研究所共同研究の成果土工 ( 道路河川堤防フィルダム ) に適用可能 6 3

4 α システムの測定原理と特徴地盤剛性の増加を乱れ率で評価転圧の進行による地盤剛性の増加にともない一般に右図のように振動ローラの加速度波形が乱れその周波数解析においては振動ローラの振動数以外の成分 ( 高調波スペクトルS 1,S, 1/ 分数調波スペクトルS 1,S, ) が卓越してくることが認められるこの性質を利用し下式に示す乱れ率を定義する Si + Si ' i= 1 i= 1 乱れ率 = S + S ' F /( m + m ) g 3 ここで F: 起振力 m 1 : フレーム重量 m : 振動輪重量 g: 重力加速度 1 3 ローラ加速度 (G) 加速度振幅スヘクトル (G) 地盤軟加速度センサーローラ加速度 (G) 地盤硬加速度センサー 15 転圧回数 1 回 15 転圧回数 16 回時間 (sec) 時間 (sec) 加速度時刻歴 S 転圧回数 1 回 4. S 転圧回数 16 回 S ' 1. S 1 S S 3 1. S 1 ' S 1 S 'S S 3 ' S 振動数 (Hz) 振動数 (Hz) 周波数分析結果振動ローラ加速度計測の波形イメージ加速度振幅スヘクトル (G) 8 4

5 乱れ率から地盤変形係数の導出地盤変形係数の算出方法 E roller (a) 振動ローラフレーム防振ゴム振動輪 F sin(πf t) 地盤 k m 1 k 1 c 1 m c (b) 数値計算モデル図振動ローラ ~ 地盤系数値計算モデル ( 1 ν ) = B π x y 4 乱れ率 + 1 ( πf ) m 3 1.3α +.4α 1.64α + 1 振動ローラの機械諸元を入力パラメータとすることで任意の機種に適用して地盤変形係数を定量的に評価可能表振動ローラ SV16DV の機械諸元機械諸元酒井重工 SV16DV フレーム質量 m 1 4,3 (kg) ロール質量 m 6, (kg) 公称振動数 f (High) 8.3 (Hz) 偏心モーメント m e r.83 (kg m) 締固め幅 B.15 (m) 起振力 F (High) 343 (kn) 数値計算をもとに地盤変形係数 E の計算式を導出 α = 1 ( m + m ) 1 F g 式 (1) 乱れ率が大きいほど地盤剛性大乱れ率以外のパラメータは定数 9 乱れ率による地盤剛性の評価精度加速度応答乱れ率 α システムによる変形係数 Eroller (MN/m ) 高速道路 ( 岡部 ) 路体材 A 高速道路 ( 岡部 ) 路体材 B 高速道路 ( 掛川 SA) 上部路床面高速道路 ( 掛川 ) 路床材高速道路 ( 岩瀬 ) 下部路床面 CM 級ロック材 CL 級ロック材平板載荷試験 P 平板載荷試験による変形係数 E (MN/m ) 乱れ率により, 機種土質材料によらず平板載荷試験相当の変形係数を評価可能 E 1 1.5mm δ 5

6 転圧試験による α システムの検証乾燥密度 (t/m 3 ) α システムによる変形係数 E roller (MN/m ) 転圧回数に対する RI 密度と乱れ率の傾向管理基準転圧回数転圧機種 :SAKAI SV5DV 切土部路体材料 A ( 軟岩土砂 ) 乱れ率高速道路実路床における地盤変形係数分布路体材料 A ( 軟岩土砂 ) 盛土部管理基準転圧回数前進時の測定結果後進時の測定結果切土部 α システムによる変形係数 Eroller (MN/m ) 高速道路 ( 岡部 ) 路体材 A 高速道路 ( 岡部 ) 路体材 B 9 高速道路 ( 掛川 SA) 上部路床面高速道路 ( 掛川 ) 路床材 8 高速道路 ( 岩瀬 ) 下部路床面 CM 級ロック材 7 CL 級ロック材平板載荷試験による変形係数 E (MN/m ) 複数材料に対する平板載荷試験による検証 STA(m) 11 α システムの特徴加速度応答乱れ率を地盤変形係数に換算地盤変形係数 E=f( 乱れ率, 振動ローラ機械諸元 ) 粘性土 ~ 礫質土を含む任意の土質条件に適用可能撒き出し層のほぼ 1 層分 (6~8cm) を評価可能転圧試験でキャリブレーションすることにより乱れ率から地盤密度も評価可能較正式をシステム登録することで自動換算ただし粗粒材に良好 ( 粘性土は密度換算不向き ) 1 6

α システムの導入メリット現場計測試験の省力化面的なデータ取得が可能品質管理精度の向上不良部への迅速な対処 TS GPSを用いた盛土の締固め情報化施工管理要領に併用することでリアルタイムな品質管理が可能締固め回数と地盤品質が同時に面的に確認可能 13 α

7 α システムの導入メリット現場計測試験の省力化面的なデータ取得が可能品質管理精度の向上不良部への迅速な対処 TS GPSを用いた盛土の締固め情報化施工管理要領に併用することでリアルタイムな品質管理が可能締固め回数と地盤品質が同時に面的に確認可能 13 α システムの基本となるシステム構成加速度計 GPS アンテナ振動ローラモニター ( リアルタイム表示 ) 画面 8cm 地盤剛性小 1cm 加速度解析装置 (α システム ) E(MN/m ) cm 車載ノート PC 地盤剛性大変形係数 E の平面分布を表示 14 7

8 α システムの適用事例 α システムの主な施工実績 ( 平成 8 年開発着手 ) 旧 JH 試験研究所共同研究土木研究所共同研究神戸市みなと総局関西国際空港用地造成株式会社国土交通省東北地方整備局森吉山ダム工事事務所独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所国土交通省近畿地方整備局豊岡河川国道事務所平成 14 年度 ~ 平成 16 年度平成 16 年度平成 15.4 ~ 平成 17.3 平成 15. ~ 平成.8 平成 14.3 ~ 平成 18.3 平成 19.3 ~ 平成.3 平成.4 ~ 平成.1 平成.9 ~ 平成 1.3 現場試験施工現場試験施工ポートアイランド沖造成工事関西国際空港第期空港島埋立工事 ( 造成その 1~ その ) 森吉山ダム本体建設第 1 工事 ( 第 1 期 ) 沖縄科学技術大学院大学 ( 仮称 ) 造成工事 ( 一工区 ) 永平寺大野道路大月地区改良工事和田山八鹿道路上谷トンネル工事 16 8

工事名請負者施工日エリア名称施工部位コアフィルタ下流内部ロック上流内部ロック外部ロック森吉山ダム本体建設第 1 工事 ( 第期 ) 大林間

) 施工位置図 ( 断面図 ) 発展システムによる施工管理例無線 LAN 等事務所側標高密度地盤変形係数乱れ率転圧回数締固め度層厚が表示可能職員 DB

リアルタイムな施工状況確認ができる均質な盛土体が造成 17 発展システムによる日報の出力例受信用アンテナ GPS アンテナ加速度解析装置森吉山ダム提体盛立日報密度

フィルター部転圧回数コア部地盤計測部位別の統計値管理基準値計測値 ( 終了時 ) 施工箇所位置図施工部位コアフィルタ下流内部ロック上流内部ロック外部ロック

9 工事名請負者施工日エリア名称施工部位コアフィルタ下流内部ロック上流内部ロック外部ロック森吉山ダム本体建設第 1 工事 ( 第期 ) 大林間五洋特定建設工事共同企業体 6 年 8 月日管理基準値計測値 ( 終了時 ) 転圧回数密度平均密度標準偏差合格率回 tm3 t/m3 t/m3 % 施工位置図 ( 平面図 ) 施工位置図 ( 断面図 ) 発展システムによる施工管理例無線 LAN 等事務所側標高密度地盤変形係数乱れ率転圧回数締固め度層厚が表示可能職員 DB サーバーオペレーター管理用 PC 管理用 PC にてリアルタイムに現地施工状況品質評価確認が可能車載 PC 画面にて施工を行いながら踏み残し確認リアルタイムな施工状況確認ができる均質な盛土体が造成 17 発展システムによる日報の出力例受信用アンテナ GPS アンテナ加速度解析装置森吉山ダム提体盛立日報密度計測結果の統計値凡例密度転圧回数計測結果加速度センサーフィルター部転圧回数コア部地盤計測部位別の統計値管理基準値計測値 ( 終了時 ) 施工箇所位置図施工部位コアフィルタ下流内部ロック上流内部ロック外部ロック転圧回数密度平均密度標準偏差合格率回 tm3 t/m3 t/m3 % 密度管理結果転圧回数管理結果土木構造物盛土材のトレーサビリティに適用可能 18 9

10 今後の研究展開振動ローラ加速度応答による締固め管理技術 α システム今後の研究展開振動ローラの加速度応答による面的な品質管理技術 (α システム ) の品質管理基準( 案 ) の策定特徴 ;TS GPSを用いた締固め管理技術との併用で面的に締固め回数と地盤品質を同時に確認できより高精度かつ合理的な品質管理が期待できる検証すべき事項 (1) 密度管理手法としての適用性 () 地盤剛性評価手法としての適用性 (3) 振動ローラ加速度応答を用いた品質管理体系の基礎検討

α システムの新たな利用方法の可能性 5 平面位置図凡例合格率 (%) 95 9 85 同一施工エリア内の管理基準合格率 =

最終転圧回数での密度表示転圧回数の増加に伴う合格率の推移ある施工エリアの転圧回数に伴う合格率の推移 ( 外部ロックの例 :

t/m 3 ) α システムを用いることで転圧 1 回ごとにリアルタイムで確実な状況把握ができることから

11 α システムの新たな利用方法の可能性 5 平面位置図凡例合格率 (%) 同一施工エリア内の管理基準合格率 = 密度以上となったメッシュ数施工エリア内の全メッシュ数転圧回数 ( 回 ) ( 単位 :t/m 3 ) 最終転圧回数での密度表示転圧回数の増加に伴う合格率の推移ある施工エリアの転圧回数に伴う合格率の推移 ( 外部ロックの例 : 管理基準密度は.t/m 3 ) α システムを用いることで転圧 1 回ごとにリアルタイムで確実な状況把握ができることから施工効率の向上に繋がる可能性がある 1 振動ローラ加速度応答による締固め管理技術 α システムお問合せ先 αシステム研究会事務局 -7 東京都千代田区飯田橋 TEL(3) FAX(3)

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<4D F736F F F696E74202D D595DC91958B408A428B5A8F7088CF88F589EF C835B83938E9197BF2E > 締固めに関する土木研究所の取組について ( 独 ) 土木研究所先端技術チーム橋本毅盛土施工の効率化と品質管理の向上技術に関する研究盛土工事で行われる土の締固めにおいて効率的効果的な施工手法及び対象となる土質に応じた最適な締固め機械の選定施工時品質管理を行うため実現場に近い状況での締固め実験を行い基礎データの収集分析を実施しています. 締固め管理技術締固め管理技術の実態調査締固め管理技術の体系化