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1 PRESS RELEASE (2019/6/6) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX kouhou@jimu.hokudai.ac.jp URL: 世界初! 国際宇宙ステーション (ISS) での中枢神経系の炎症性疾患モデルマウスの長期飼育ミッションが終了しました 研究のポイント 中枢神経系の炎症性疾患モデルの発症に重力を介する特定の神経回路が関与している *1 ことを 重力ゲートウェイ反射として以前に報告した しかし 地球上では体のどこかに重力がかかるため 重力ゲートウェイ反射が無くなった場合の病気 生体への効果の検証は難しかった 今回 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) との共同研究にて 世界で初めて中枢神経系の炎症性疾患モデルマウスを用いた宇宙実験を国際宇宙ステーション (ISS) きぼう 日本実験棟で行なった 約 1 ヶ月間の微小重力下での飼育後 中枢神経系の炎症性疾患モデルマウス全匹が無事に生存帰還した 今後 重力ゲートウェイ反射の効果の検証を含め 病態と重力の関係について詳細な解析を行う 研究の概要中枢神経系である脳や脊髄の血管は 細胞 生体高分子や病原体の出入りを 血液脳関門 と言う特殊な構造で制限します しかし 中枢神経系にも細菌やウイルスが感染したり がん転移が生じたり さらに免疫細胞が侵入して生じる難病も発症します こうした背景から 病原体や免疫細胞などが中枢神経系に入りやすい侵入口 ( ゲート ) がある可能性が考えられてきました しかし そのゲートがどこにあり またどのように形成されるのかなど 実体は不明でした 我々は 2012 年に中枢神経系の慢性炎症疾患である多発性硬化症 *2 のマウスモデル ( 実験的自己免疫性脳脊髄炎 EAE *3 ) を用いて 血液脳関門の免疫細胞のゲート部位とその形成機構を調べ 第 5 腰椎の背側の血管が定常時のゲートであることを世界で初めて突き止めました この時 地球の重力による日常的な刺激が ふくらはぎのヒラメ筋を介して第 5 腰椎に繋がる神経を活性化させ それが第 5 腰椎の血管に慢性炎症の誘導機構である炎症回路 *4 を刺激してこのゲートが形成されることを地上の重力実験により突き止めました このような ある環境刺激 ( この場合は重力 ) に対する特異的な神経刺激が 局所血管の性質を変化させて炎症を誘導しやすくする現象は 現在 広く ゲートウェイ反射 として知られています これまでに 私たちは 重力の他に 電気刺激 痛み 慢性ストレスと光によるゲートウェイ反射が報告されています

2 地上の重力実験では マウスの尾部懸垂実験によって 後ろ足を接地しないようにしてヒラメ筋からの重力刺激を開放し 重力ゲートウェイ反射を証明しました しかし 尾部懸垂によって マウスの前肢に重力負荷がよりかかるため 前肢部分に重力ゲートウェイ反射が誘導され ゲートは頸髄に移動しました このため 地球上では体のどこかに重力がかかるため 重力ゲートウェイ反射が無くなった場合にどのような生理的 病理的な効果が認められるかは分かりません 今回 JAXA との共同研究によって 炎症疾患モデルマウスを世界で初めて ISS きぼう 日本実験棟に打ち上げ 微小重力下で飼育 観察を行いました (5 月 4 日から 6 月 4 日まで 32 日間 ) 6 月 5 日に米国内にて NASA から JAXA に帰還用マウスケージが引き渡され その後 全てのマウスの生存を確認しました 今回の炎症疾患モデルマウスには EAE に加えて 網膜炎症モデルも誘導し 2 つの炎症病態に重力がどのように作用するのか検討します 約 1 ヶ月間の微小重力によって 第 5 腰椎の背側血管ゲートがどのように変化するのか? 網膜炎症が 1G 下と同様に起こるのか? について 今後詳細に解析します 今回の宇宙実験は 重力が炎症性病態にどのような影響を及ぼすのかを検証する世界で初めての研究となります 打ち上げと帰還の詳細 打ち上げ 日時 :2019 年 5 月 4 日午前 2:58( アメリカ東部夏時間 ) 場所 : ケネディスペースセンター ( フロリダ ケープカナベラル ) 帰還( 受け渡し ) 日付 : 6 月 4 日離脱 着水 ( 日本時間 ) 6 月 5 日引き渡し ( 日本時間 ) 場所 : カリフォルニア ロングビーチ 写真 1: 疾患モデルマウスの打ち上げのために訪れたケネディスペースセンターにて (2019 年 5 月 )

3 写真 2: 帰還時の作業準備 (2019 年 6 月 ) お問い合わせ先所属 職 氏名 : 北海道大学遺伝子病制御研究所大学院医学院分子神経免疫学教室所長 教授村上正晃 ( むらかみまさあき ) TEL: FAX: murakami@igm.hokudai.ac.jp ホームページ : 用語解説 *1 ゲートウェイ反射 : 特定の神経回路によって神経伝達物質 ノルアドレナリンが特定の血管部位に放出されることで 通常は免疫細胞が侵入できない中枢神経系 ( 脳, 脊髄 ) の血管に 免疫細胞の侵入口 ( ゲート ) が形成される現象のこと これは 2012 年に本研究グループが世界で初めて発見した現象であり (Cell 2012), その後, 筋肉への微弱な電気刺激 痛み刺激 慢性ストレス そして光によるゲートウェイ反射を報告している (elife 2015 elife 2017 Sci Rep 2019 J. Intern. Med.2019) *2 多発性硬化症 : 中枢神経系の自己免疫疾患の一つで 視覚障害 運動障害や排尿障害が現れる 8 割以上の患者は再発と寛解を繰り返す また, 痛みやストレスにより病態が悪化することも知られている 自己反応性 CD4+ T 細胞が病気の発症に関連することが 2011 年に遺伝学的に証明された *3 実験的自己免疫性脳脊髄炎 (EAE): ミエリンオリゴデンドロサイトタンパク質などの中枢神経系の特定のタンパク質をマウスに免疫 もしくは EAE マウスから単離した CD4+ T 細胞をマウスに注入すると 多発性硬化症に似た脳脊髄炎を発症する これはミエリンを抗原と認識して反応

4 するT 細胞 ( 病原性 T 細胞 ) が誘導され それが中枢神経系に侵入することで 自己のミエリンを攻撃し 脱髄を起こすためと考えられている 実験的自己免疫性脳脊髄炎は多発性硬化症の動物モデルとして使われている *4 炎症回路 : 血管内皮細胞などの非免疫細胞において 転写因子 NF- B と STAT3 が同時に活性化することで NF- B の活性が大きく増強し 免疫細胞を引き寄せるケモカインを含む NF- B 標的遺伝子群の発現が増大し 局所炎症をもたらす機構のこと ゲートウェイ反射では ノルアドレナリンや ATP といった神経伝達物質が NF- B 活性を増強することで 炎症回路をより刺激して 特異的血管にゲートを作り出す (Immunity 2019) 関連リンク ミッション概要 (PDF) 文献情報 Murakami, M., D. Kamimura, T. Hirano. Pleiotropy and specificity: Insights from the interukin 6 family of cytokines. Immunity 50, , Kamimura, D., M. Murakami. Neural stimulations regulate the infiltration of immune cells into the CNS. J. Intern. Med. doi: /joim in press. Stofkova, A., D. Kamimura, T. Ohki, M. Ota, Y. Arima, M. Murakami. Photopic lightmediated down-regulation of local α1a-adrenergic signaling protects blood-retina barrier in experimental autoimmune uveoretinitis. Sci Rep. 9, 2353, Arima, Y., T. Ohki, N. Nishikawa, K. Higuchi, M. Ota, Y. Tanaka, J. Nio-Kobayashi, M. Elfeky, R. Sakai, Y. Mori, T. Kawamoto, A. Stofkova, Y. Sakashita, Y. Morimoto, M. Kuwatani, T. Iwanaga, Y. Yoshioka, N. Sakamoto, A. Yoshimura, M. Takiguchi, S. Sakoda, M. Prinz, D. Kamimura, M. Murakami. Brain micro-inflammation at specific vessels dysregulates organ-homeostasis via the activation of a new neural circuit. elife 6: e25517, Arima, Y., D. Kamimura, T. Atsumi, M. Harada, T. Kawamoto, N. Nishikawa, A. Stofkova1, T. Ohki, K. Higuchi, Y. Morimoto, P. Wieghofer, Y. Okada, Y. Mori, S. Sakoda, S. Saika, Y. Yoshioka, I. Komuro, T. Yamashita, T. Hirano, M. Prinz, M. Murakami. A pain-mediated neural signal induces relapse in multiple sclerosis models. elife 4: e08733, Arima Y, M Harada, D Kamimura, J Park, F Kawano, FE Yull, T Kawamoto, Y Iwakura, UAK Betz, G Márquez, T S Blackwell, Y Ohira, T Hirano, M Murakami. Regional Neural Activation Defines a Gateway for Autoreactive T Cells to Cross the Blood-Brain Barrier. Cell. 148: , 2012.

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