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あおいしんまつ
4 years ago
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1 第 383 回 TSMM セミナー E プログラムメタボロミクスの最近の話題メタボローム研究の組み立て方

2 ヒューマンメタボロームテクノロジーズ株式会社事業内容 : 受託解析バイオマーカー開発メタボロミクスキット販売設立 : 2003 年 7 月 1 日営業所 : 東京京都ボストン (USA) 提携受託実績 : 武田薬品工業田辺三菱製薬味の素協同乳業他製薬食品化学企業学術機関等年間 >300 案件 (2012 年度 ) Web access:

3 1 メタボロミクスの最近の話題

4 メタボロームとは? メタボローム動物植物が自ら作り出す低分子 ( 質量 1000 以下脂肪酸アミノ酸など ) の化学物質エネルギー産生ヒト食物アミンアミノ酸診断マーカー脂質有機酸動物細胞抗酸化物質メタボロームヌクレオシド創薬植物微生物リン酸化化合物などヌクレオチド身体構成物質生産

5 メタボロームとは?

6 メタボロームとは? 高分子糖鎖グリコーゲンセルロースタンパク質酵素構造タンパク質 DNA 脂肪脂質膜糖たんぱく質糖糖脂質オリゴ糖 (n<10) オリゴヌクレオチド DNA 断片 RNA ペプチド ( 高分子補酵因子 ) ( 修飾糖 ) 低分子二糖単糖アミノ酸核酸脂肪酸低分子補酵素糖アミノ酸核酸脂質補酵素二次代謝分子天然成分など

7 メタボロームとは? DNA mrna タンパク質表現型ゲノム Gene-ome トランスクリプトーム Transcript-ome プロテオーム Protein-ome メタボローム Metabolite-ome ゲノミクス Gene-omics トランスクリプトミクス Transcript -omics プロテオミクス Protein -omics メタボロミクス Metabolite -omics 生物種間で共通物質として測定されるメタボロミクスゲノム情報に依存しない過去の知見 ( 文献 ) が生かせる表現型に近い結果の直接の原因を探しやすい特徴利点

8 メタボロームとは? Information about the genetic nature of an individual human being, as reflected in the rates of various chemical reactions that take place in his body, usually catalyzed by enzymes, could be obtained by the through quantitative analysis of body fluids. Moreover, the through quantitative analysis of body fluids might permit differential diagnosis of many diseases in a more effective way than is possible at the present time. Linus Pauling, 1971 when he proposed the idea of metabolome analysis of urine. ひとりの人間の遺伝的性質に関する情報はその身体で起きている多くの化学反応速度の反映であることから体液の定量的分析を通して与えられるさらに体液の定量的分析を通して現在よりもより効果的な方法で多くの疾病の診断を行うことができるかもしれないライナスポーリング

9 メタボロミクスへの期待 Title/abstract: metabolomics/metabolome Source: PubMed? 2013 年 9 月まで年

10 メタボロミクスへの期待 Recent publications (Metabolomics based on CE-MS) T Takebe et al., Nature, 2013, in press Vascularized and functional human liver from an ipsc-derived organ bud transplant. S Yoshimoto et al., Nature, 2013, 499(7456) Obesity-induced gut microbial metabolite promotes liver cancer through senescence secretome. M Matsumoto et al., Front Syst. Neurosci., 2013; 7, 9 Cerebral low-molecular metabolites influenced by intestinal microbiota: a pilot study.. N Ternette et al., Cell Rep., 2013, 3(3) Inhibition of mitochondrial aconitase by succination in fumarate hydratase deficiency. H Miwa et al., Oncol. Rep. 2013, 29(5) Leukemia cells demonstrate a different metabolic perturbation provoked by 2-deoxyglucose. Y Mitsuishi et al., Cancer Cell. 2012, 22(1) Nrf2 redirects glucose and glutamine into anabolic pathways in metabolic reprogramming. JM Fusin et al., Cell Rep. 2012, 1(4) Rhythmic nucleotide synthesis in the liver: temporal segregation of metabolites. M Matsumoto et al., Sci Rep. 2012, 2: 233. Impact of intestinal microbiota on intestinal luminal metabolome.

11 2

12 メタボロミクスの活用法マーカー探索 BM Screening 診断創薬マーカーなど統計モデル解析多変量解析未同定分子の同定網羅性解析効率定量性同定能プロファイリング化合物スクリーニング品質管理などリピドミクスペプチドミクス Profiling データベース生化学的知見 Target analysis 大規模なデータベースターゲット解析基礎研究におけるメカニズム解明代謝経路解析安定同位体ラベル解析 12

血中マーカー濃度 [μm] マーカー探索メタボローム解析により大うつ病 (MDD)

0 5.0 Control healthy subject MDD adjustment

13 血中マーカー濃度 [μm] マーカー探索メタボローム解析により大うつ病 (MDD) を血液検査で診断しさらに治療効果を評価することが可能なマーカー分子を発見しました Control healthy subject MDD adjustment disorder MDD 4.0 AD MDD 平成 23 年 5 月 21 日朝日新聞 CES-D score 大うつ病の患者さんの血漿ではマーカー分子 ( リン酸化アミン ) の濃度が健康者や不安障害の患者さんと比べて低下していましたこの低下は投薬による治療効果を反映して緩和され寛解した場合には健康者と同じ濃度域になることから大うつ病の発見だけではなく治療方針の選択に有効であると期待されます 13

重み実年代年代プロファイリングワインの代謝成分プロファイリングによりヴィンテージを予測することが可能な品質評価プログラムを確立することに成功しました 2008 2007 2006 R 2 =0.

14 重み実年代年代プロファイリングワインの代謝成分プロファイリングによりヴィンテージを予測することが可能な品質評価プログラムを確立することに成功しました R 2 = 年 2001 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2004 年 2005 年 2006 年 2001 年 2000 年推定値推定年代年代謝物製造年代ヴィンテージ ( 製造年代 ) が異なるワインに含まれる代謝成分を CE&LC-TOFMS 分析することで各年代に特徴的な挙動を示す分子を品質評価マーカーとして抽出しましたまたこれらを指標に用いた品質評価プログラムの確立に成功しました月山ワイン山ぶどう研究所との共同研究第 4 回メタボロミクスシンポジウム 2009/11/18~19 14

ターゲット解析生活習慣病 ( 脂質異常症 ) モデルマウスの各組織メタボローム解析することにより病態による代謝異常と投薬によるその回復をモニターすることに成功しました H/HC H/HS LI CM BR PL Amino acid Amino Acid metabolism 健常群 HC 高脂血症群 H 投薬群 HS 動脈断面動脈断面シンバスタチン投与 THF

15 ターゲット解析生活習慣病 ( 脂質異常症 ) モデルマウスの各組織メタボローム解析することにより病態による代謝異常と投薬によるその回復をモニターすることに成功しました H/HC H/HS LI CM BR PL Amino acid Amino Acid metabolism 健常群 HC 高脂血症群 H 投薬群 HS 動脈断面動脈断面シンバスタチン投与 THF 病態モデルで肝臓など複数の組織で酸化ストレスによる脂質代謝異常が観察されたまたこのような代謝異常の多くがスタチンの多面的効果により緩和することを発見! 15 log (ratio) Lipid metabolism Nucleotide metabolism Central carbon metabolism Coenzymes Peptide Other Ooga T. et al., (2011) Mol. Biosyst., 7, pp

16 fin See the future in Metabolomics

17 2.A メタボロミクスによるバイオマーカー探索

18 薬物による急性肝炎マーカーの探索グルタチオン ( 抗酸化物質 ) オフタルミン酸 ( 血中マーカー )

19 質量数メタボロームを測る ~CE-MS による網羅的測定 ~ 測定時間は 30 分 -45 分程度の短時間で代謝物質の包括的解析が可能! 低分子イオン性代謝物質中性物質泳動時間 (min) ドットは一つ一つの代謝物質

20 メタボロームを測る ~CE-MS による網羅的測定 ~ m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z m/z Glyoxylate Glycolate Pyruvate Lactate Fumarate Succinate Malate 2-Oxoglutarate PEP DHAP Glycerol3P cis-aconitate 3PG Gluconate Erythrose4P Ribulose5P;Ribose5P G1P;F6P;G6P 2,3-DPG 6-Phosphogluconate F1,6P AMP ADP ATP NAD NADP Acetyl CoA Succinyl CoA G1P F6P G6P 泳動時間 [min] 20 T. Soga et al. Anal. Chem. 72, (2000)

21 メタボロームを測る! 代謝物質は DNA やタンパク質と違いさまざまな物性を持つ化学物質の集合すべての代謝物質を一度に分析できる手法はない CE-MS 法は多成分を高い精度で簡便に測定するために開発された手法メタボロミクスに適しているエネルギー代謝

22 メタボロームによるバイオマーカー探索タンパク質遺伝子変異ゲノム遺伝病生活習慣病老化先天的疾患遺伝子制御トランスクリプトーム遺伝病生活習慣病老化 1990 年プロテオーム遺伝病生活習慣病老化 2000 年代謝物質メタボローム遺伝病生活習慣病老化後天的疾患 2010 年 1980 年ゲノムメタボローム = 将来のリスクを予測 = 現在のイベントを評価

23 腸内細菌由来の発がん性物質デオキシコール酸 Deoxycholic acid (DCA)

24 腸内細菌由来の生活習慣病リスク因子 Trimethylamin N-oxide

25 2.A タボロミクスによるプロファイリングターゲット解析

26 培地メタボロミクスによる仮説探索と検証 Glycine

27 ミトコンドリア病に対するピルビン酸の作用機序解析 MELAS: mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis, and stroke-like episodes Pyruvic acid

28 最新のメタボロームを知るには? 研究領域別論文リスト Facebook/Twitter 最新の論文情報はこちらをご覧ください

29 3 メタボローム研究の組み立て方

30 スタディデザインがすべて! 何を見たいのか? 目的技術的制限に応じたスタディデザインが重要目的 : バイオマーカー探索メカニズム解析試料 : 血清培養細胞臓器規模 : ラボサンプル実験動物臨床検体サンプルの背景を一番ご存知なのはお客様ご自身スタディデザインで重要なのはサンプルに関する背景情報と知見仮説検証型 : 背景データから得られた仮説をどうやったら証明できるか? 不偏的探索 : どのような検体を集めたら有用な情報が得られるか?

31 ラボサンプルと臨床サンプル検体数について試料形態推奨検体数理由備考培養細胞微生物 1 3 程度繰返し実験数を意味します細胞集団の不均一性を解消 ( 同調 ) できるときはn=1でも結果は出せる飼育動物栽培植物 3 10 程度薬剤応答などで検証できる場合はn=3でも結果は出せる単純な差分解析の場合はn=5 10 必要臨床試料野生動植物 20 個人差についてはn=20くらいで評価できる症状がはっきりしている場合はn=20 程度群内に潜む不均一性 ( 精神疾患など症状がまちまち ) を考慮するとn=50 程度必要いずれの場合も年齢性別 BMIなど予測できる限りの交絡因子を排除できるよう無作為割付けする必要がある

32 標準化についての考え方濃度で表現できない場合の標準化の考え方試料標準化の方法考え方血液体積血清や血漿では単位体積あたりで表現する尿クレアチニン尿では一般的に単位クレアチニン濃度あたりで表現する臓器や組織重量肝臓などの臓器や植物の葉などは単位重量あたりという表現をする ( 単位 DNA 量やタンパク質量を用いることもある ) 培養細胞細胞数培養細胞の場合は細胞数を計測し単位細胞数あたりという表現をする微生物の場合は単位 OD 値あたりとすることもある ( この場合体積を反映 ) 標準化の考え方はいろいろ考えられるのでご相談ください

33 研究目的に応じた分析法の選択 CE-MS GC/MS LC-MS FT-ICRMS NMR 主な標的代謝物イオン性分子揮発性分子主に中性分子主にイオン性分子 ( 制限なし ) 網羅性 ( 誘導体化 ) 誘導体化反応不要揮発性分子以外の多く不要不要不要分離能 ( 構造異性体も ) ( 原子レベル ) 感度定量性操作性それぞれの研究で注目する代謝分子や求められる分析精度によって装置を選択

34 CE(LC)-MS による HMT のメタボローム解析多数の代謝物質を検出可能尿中代謝物質 :200 個以上カチオンモード : 約 160 アニオンモード : 約 60 生体内の情報を包括的に取得代謝物質の全体像を把握可能メタボロームプロファイリングにより各群の特徴を把握する代謝経路の変動を鋭敏に検出可能注目中の特定経路予期しない経路両方の変動を把握する

35 HMT 受託解析サービスお客様サンプリング検体送付 HMT 測定できる状態まで前処理お客様に行っていただく前処理 ( 代表的なもの ) 細胞微生物などメタノールによるクエンチングののち -80 で凍結保存サンプル測定血漿など組織などサンプリングののち -80 で凍結保存サンプリングののち液体窒素で凍結 -80 で保存データ処理データ解析報告書作成納品

36 HMT 受託解析サービスこれまでに HMT で解析を行った実績がある試料例生体液血漿血清全血血球尿涙汗母乳脳脊髄液その他生体由来肝臓腎臓肺筋脳血管壁膵臓前立腺皮膚毛髪脂肪組織腸粘膜培養細胞 ( 接着浮遊 ) 大便微生物植物食品その他培養微生物 ( 大腸菌枯草菌酵母乳酸菌糸状菌など ) 培養液藻類植物葉茎果実花弁種子藻類醗酵乳各種酒など魚個体丸ごとなど上記以外の解析実績については HP をご確認下さい解析実績がない試料種についてはサンプルテストの実施を推奨いたします

動物の基礎代謝に関与する数百分子を一斉に測定基礎研究からプロファイリングまで幅広い用途に Mechanism C-SCOPE 代謝の中心を担う116

37 研究目的に応じた HMT の解析プラン Advanced Scan CE-TOFMSによる水溶性代謝物の包括解析未同定化合物も含めたバイオマーカーの探索に Profiling BM screening Basic Scan 動物の基礎代謝に関与する数百分子を一斉に測定基礎研究からプロファイリングまで幅広い用途に Mechanism C-SCOPE 代謝の中心を担う116 分子の濃度を測定従来法では得られない高密度代謝経路から詳細な代謝変化を読み解くことが可能 Dual Scan LC-TOFMS による脂質解析を加えた広範なプロファイリング脂質を含めたエネルギー代謝の包括的な解析ツール

38 ご静聴大変ありがとうございました

Amino Acid Analysys_v2.pptx

Amino Acid Analysys_v2.pptx - α- α- ガスリー法とタンデムマス法の原理ガスリー法フェニルアラニンの場合１枯草菌のフェニルアラニン依存性菌株を培地で培養２乾燥濾紙血をパンチアウトしたディスクを培地上に静置３濃度既知のフェニルアラニンを含むディスクを対照として静置４濾紙血ディスク周囲の菌成長面積からの比例計算でフェニルアラニン含有濃度を判定 8