土木学会論文集 B2( 海岸工学 ),Vol. 71, No. 2, I_1279 I_1284, 硫黄の酸化反応を考慮した 3D モデルによる青潮の数値解析 山本修司 1 中村由行 2 田中陽二 3 鈴木崇之 4 1 非会員東京都 ( 東京都新宿区西新宿 2-8-1)

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1 硫黄の酸化反応を考慮した 3D モデルによる青潮の数値解析 山本修司 1 中村由行 2 田中陽二 3 鈴木崇之 4 1 非会員東京都 ( 東京都新宿区西新宿 2-8-1) yamamoto-shuji-fc@ynu.jp 2 正会員横浜国立大学教授大学院都市イノベーション研究院 ( 神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台 79-5) nakamura-y@ynu.ac.jp 3 正会員東京都市大学講師工学部都市工学科 ( 東京都世田谷区玉堤 ) 4 正会員横浜国立大学准教授大学院都市イノベーション研究院 ( 神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台 79-5) 本研究では, 青潮による海水の変色の原因である硫黄粒子を用いた青潮の再現を目的とし, 硫黄粒子をモデル変数とした生態系モデルを 2014 年の東京湾に適用した. 計算の結果,2014 年夏季の貧酸素水塊の発生と規模を再現でき, さらに, 観測された二度の青潮イベント時の湧昇現象を再現することができた. 海底に堆積している有機物量の変動影響を考慮していないため, 硫黄粒子濃度の定量的な再現に課題を残すものの,8 月 27 日から 9 月 3 日にかけて発生した青潮の期間や発生位置を良く再現することができた. また, 観測の濁度と硫黄粒子濃度の計算値を比較した結果, 硫黄粒子濃度と濁度の変動傾向が酷似しており相関がみられたため, 濁度は青潮の程度すなわち硫黄粒子濃度の良い尺度となることが強く示唆された. Key Words : blue tide, sulfur, numerical analysis, Tokyo Bay 1. 序論東京湾等の富栄養化が進行した内湾では, 青潮による生物の斃死や異臭の発生が深刻な問題となっている. 青潮は底層に形成された無酸素水塊に含まれる硫化物イオンが湧昇に伴い酸化されることで硫黄粒子が生成され, それが日光を反射し海水が青白く見える現象であるとされている. 従って, 青潮現象の再現のためには, 物理的な湧昇現象と化学的な硫黄の生成反応がともに表現されなければならない. 従来青潮に関するモデル計算を試みた研究は存在するが, 硫黄粒子そのものをモデル変数として その前後の酸化反応が考慮されたモデル化はなされておらず, 実際の青潮現象を再現できているとは言えない. 例えば, 田中ら 1) は, 低次生態系モデルにより青潮の数値計算を行っており, 湧昇現象は良好に再現されているが, そこでは硫黄の化学反応が解かれているわけではない. また, 佐々木ら 2) は簡易的な青潮の予測手法を提案しており, 初期値として硫化物分布を与え, 流動モデルのみを用いて青潮の発生を予測している. しかし, このモデルにおいても硫黄の酸化反応がモデル化されて いるわけではない. そこで本研究では, 生態系モデルに従来モデルでは考慮されていなかった硫化物イオンから硫黄粒子, さらに硫酸イオンへの逐次酸化反応を組み込んだ数値モデルを用いて計算を行い,2014 年の夏季に東京湾で観測された青潮を再現することを目的とする. 2. 生態系モデルの構築本研究で用いた計算モデルは,( 独 ) 港湾空港技術研究所で開発している非静水圧 3 次元流動モデル (Storm Surge and Tsunami Simulator in Ocean and Coastal areas, Long-Term simulation version; STOC-LT) と生態系モデルを組み合わせたモデル 3) である. (1) 生態系モデル本生態系モデルは, 細菌, 原生動物を状態変数として扱い, 微生物ループを考慮している. そして細菌, 原生動物, 植物プランクトン, 動物プランクトンはそれぞれ多種類に分類することで生物間の複雑な捕食 - 被食関係を表現することが可能である特徴であることが特徴であ I_1279

2 る. また, POM ( Particle Organic matter ) とDOM (Dissolved Organic matter) を分解, 無機化速度分画別に状態変数を分け, マルチGモデルを取り入れ,POM と DOM を炭素, 窒素, リン別に状態変数を分けることにより,( 有機 ) 炭素, 窒素, リンの保存性を確保している. さらに, 既存のモデルでは青潮の主原因である硫黄粒子が考慮されていないため, 本モデルでは, 以下に述べるように硫化水素から硫黄粒子への酸化反応を取り入れ, 単体硫黄を状態変数として扱うようにモデルを改良した. 浮遊生態系モデルの概要を図 -1に示す. (2) 硫黄 Sの循環硫黄 Sは, 最も還元された硫化物 (-2 価 ) から最も酸化された硫酸 (+6 価 ) まで, 様々な化学形態をとる. 硫化物の代表として硫化水素 (H 2 S) と硫黄 (S 0 ) を考える. 硫黄の酸化過程を考慮した従来のモデルにおいては, 単純に硫化物 ( 硫化水素 ) から直接硫酸へ酸化されると仮定した取扱いがなされていた. しかしながら, 例えば青潮は単体イオウ ( 硫黄粒子 (S 0 )) が日射によって散乱され青白く着色する現象であり, 青潮の発生期間は目視で長い場合に数日以上に及ぶことから, 硫黄粒子は環境水中である程度安定して存在すると考えられる. また, 青潮水塊の生物影響を考慮するうえでは, 溶存硫化物の中でも分子状硫化水素が最も毒性が強いと指摘されているが, phによって溶存硫化物 ( 硫化物イオン ) 中の硫化水素の存在割合が推定可能であるとされる. これらのことから, 硫黄 Sの動態特に生態影響を考慮するうえで, 最低限, 溶存硫化物 ( 硫化物イオン ) と単体イオウ ( 硫黄粒子 ) を区分し, それらの動態を表現することが必要であると考えられる. 以上のことから, 本研究では田中ら 3) のモデルに, 溶 存硫化物から硫黄粒子, さらには硫黄粒子から硫酸まで 酸化される一連の酸化するプロセスを付加した. 以下, 簡単のために溶存硫化物 ( 硫化物イオン ) は 硫化水 素 単体イオウ ( 硫黄粒子 ) は 硫黄 と表記する. なお, 硫酸は水中に豊富にあると考え, 硫酸濃度はモデ ル変数としない. ここで, 硫化水素の酸化に対する化学反応式は次式で 表される. H 2 S O 2 S + H 2 O (1) 硫黄の酸化に対する化学反応式は次式で表される. S + 2H 2 O + O 2 SO H + (2) 3. 生態系モデルを用いた東京湾の貧酸素水塊及び青潮形成の再現計算 (1) 計算条件 本研究のでは 2014 年 1 月 1 日から 9 月 30 日を計算期間と し, 表 -1 の計算条件で行った. a) 初期条件 初期条件は全格子一様に与えた. モデル変数の初期値 は鈴木 4) の値を参考に決め, 水質についても底質サンプ リング時点での水質の値を参考に決めた. 具体的な値は 省略する. b) 境界条件 湾口境界の水位は布良の潮位データ 5) を用いた. 栄養 塩は全層一定で与えた. 水温, 塩分,DO 等の水質は横 浜港湾空港技術調査事務所 S4 データを用いた.2008 年度 から 2010 年度の観測データを平均して一般的な湾口境界 水質として与えた. 鉛直メッシュ各層ごとにデータを与 え, 湾口境界鉛直分布を考慮した. 河川境界は, 江戸川, 荒川, 中川, 多摩川, 鶴見川, 隅田川の 6 河川を与えた. 国土交通省水文水質データベ 図 -1 浮遊生態系モデルの物質循環フロー 表 -1 計算条件 項目計算条件計算期間 2014/1/1~2014/9/30 水平 :1600m メッシュ鉛直 :30 層 (-90~5) 水平 :SGS モデル乱流モデル鉛直 :Richardson 数の関数初期条件 T = 10 s = 32 v = 0 水質 : 水温塩分は横浜技調 S4 データ湾口境界栄養塩は年間通して全層一定水位 : 布良の潮位データ流速 : 勾配 0 国交省水門水質データベースより江戸川, 荒河川境界川, 中川, 玉川, 隅田川, 鶴見川の流量栄養塩濃度は鈴木 4) から算定風向風速 : 気象台, アメダス, 海上観測所の気象条件データを平面補完気温 日射 降水 気圧 : 東京気象台 I_1280

3 ース 6) から各河川上流部の毎時水位を取得し, 鈴木 4) を参考にH-Q 曲線から流量を求めた. 水温は布川の観測値を全河川に与えた. 塩分は0とし, 栄養塩は鈴木 4) を参考にL-Q 式より算定した. L = aq b (3) c) 気象条件 7) 気象条件は, 気温, 日射, 降水, 気圧は東京気象台の観測データを一様に与え, 降水は千葉, 横浜, 館山, 羽田臨海, 船橋, 木更津の観測値 7) を平面補間して与えた. 風向風速に関しては, 降水量を求めた 6か所の観測所に浦安沖, 千葉港波浪観測塔, 千葉港口第 1 灯標, 川崎人工島 8) の4か所を加えた10か所のデータを用いて平面補間を行った. d) 計算メッシュ水平方向の計算メッシュは 1.6 km 正方格子とし,30 42メッシュとした ( 図 -2). 水深データは鉛直方向のメッシュは30 層に区切った. 区切り位置はそれぞれ -90,- 80,-70,-60,-50,-41,-39,-37,-35,-33,-31,-29,- 27,-25,-23,-21,-19,-17,-15,-13,-11,-9,-7,-5, -4,-3,-2,-1,0,1,5 である ( 単位 m, 鉛直上向きを正, 平均水面は 0m). e) 流動モデルのパラメータ流動モデルのパラメータおよび設定条件を表 -2に示す. f) 生態系モデルのパラメータ植物プランクトンはサイズの大きい順に, 珪藻 渦鞭毛藻 独立栄養性微小鞭毛虫 (ANF) シアノバクテリアの 4 種類に分類した. なお, シアノバクテリアは生物学的には細菌であるが, 光合成を行うためここでは植物プランクトンに含めた. 原生動物は繊毛虫と従属栄養性微小鞭毛虫 (HNF) の 2 種類に分類した. 好気性細菌は 1 種類とした. 動物プランクトンは 1 種類とし,POM 珪藻 渦鞭毛藻 繊毛虫を捕食する, ろ過食性動物プランクトンとした. マルチ Gモデルとして, 有機物は分解速度別で易分解, 準易分解, 難分解に区分した. 硫黄粒子の反応は硫化物イオンの酸化による増加と, 硫黄粒子の酸化による減少を考える. 酸化反応はどちら も一時反応式に従うと考え以下のように定式化した. DO B i = α i exp(β i T) C DO + K i (4) i ここに,α i,β i,k i はそれぞれ硫化物イオンまたは 硫黄粒子の 0 における酸化反応速度, 酸化反応速度の 温度係数, 酸化反応に対する溶存酸素の半飽和定数であ る. また,T は水温であり,DO は溶存酸素濃度,C i は 硫化物イオンまたは硫黄粒子の濃度である. 硫黄粒子の酸化反応速度は上月ら 9) を参考に決定した. 表 -3 に硫黄粒子の酸化反応のパラメータを示す. 4. 結果 東京湾湾奥部で水質連続観測を行っているモニタリン グポストのデータと比較する. モニタリングポストは浦 安沖, 千葉港波浪観測塔, 千葉港口第 1 灯標, 川崎人工 島の 4 地点であり 8) それぞれの地点での水温, 塩分, 溶 存酸素濃度 (DO), クロロフィル a, 濁度の測定値と比 較を行った. (1) 解析結果 a) 水温 塩分 千葉港波浪観測塔, 千葉港口第 1 灯標の表層における 表 -2 流動モデルのパラメータ 項目 設定値 時間刻み 60 [s] コリオリパラメータ [s 1 ] 水平方向の乱流モデル ( 渦動粘性係数 ) SGS 乱流モデル C s = 0.12 水平方向の乱流シュミット数 0.9 [ ] 水平方向のプラントル数 0.9 [ ] Munk-Anderson モデル鉛直方向の乱流モデル ν ( 渦動粘性係数 ) v0 = [m 2 s 1 ], α d = 1, β d = 5.2 Munk-Anderson モデル鉛直方向の乱流モデル D ( 渦動拡散係数 ) v0 = [m 2 s 1 ], α d = 3/2, β d = 10/3 TVD スキーム 水平方向 :κ = 1/3 表 -3 硫黄粒子の酸化反応のパラメータ 図 -2 計算メッシュ パラメータ 意味 値 (sec- 1 ) α soxi 0 における酸化反応速度 β soxi 酸化反応速度の温度係数 K soxi 酸化反応に対する溶存酸素の半飽和定数 I_1281

4 水温, 塩分の時系列変化を図 -3, 図 -4に示す. 各地点とも観測値とよく適合している. 図には示していないが底層の水温については計算値がやや低くなっており, 湾口境界から侵入する水塊の温度が低いことが考えられる. 表層の水温, 塩分ともに 8 月 27 日頃に大きな変動をしている. これは低水温, 高塩分水塊が湧昇しているためであり, このとき青潮が発生している. 計算においても低水温, 高塩分水塊の湧昇が見られるため, 青潮時の湧昇現象が再現されていることがわかる. b) 溶存酸素濃度 (DO) 千葉港波浪観測塔の表層 底層における溶存酸素濃度の時系列変化を図 -5 に示す. 1 月から 3 月を助走期間とし 4 月以降上層では振れ幅は小さく, 変動を完全にはとらえられていない.6 月に入るまで河川流入量が小さかったため, 生物活動が活発化しなかったことが小さい振れ幅の原因だと考えられる. 6 月以降は, 河川流入量が大きいイベントもあり,DO 図 -3 千葉港波浪観測塔表層の水質時系列変化 が大きく変動している. 最大値 最小値までは再現できていないが, 変動傾向は良く再現されている. 特に 8 月から 9 月末にかけて再現性が高い. 浦安沖 千葉港口第一灯標のモニタリングポストとの比較においても同様の傾向がみられた. 底層では, 水深の浅い浦安沖, 千葉港波浪観測塔において変化傾向は再現されているが, 観測値よりも過小評価となった. これは, 底泥の酸素消費速度が実際よりも大きく設定されていることが考えられる. 千葉港口第 1 灯標では,6 月以降変動が良く再現された. 川崎人工島では 6 月から 7 月の中旬にかけて一部変化傾向をとらえているが,DO が変化するタイミングにずれが生じた. 川崎人工島は最も湾口に近く, 水深が深いため, 底層では, 湾口境界の影響を受けやすい. また, 多摩川の影響を受けやすい場所でもあり, 計算ではメッシュの構造上実際の流入方向と誤差が生じるため, 少し異なった流動場が形成されていたことが考えられる. (2) 貧酸素水塊形成の再現 : 底層溶存酸素濃度の平面分布千葉県総合水産研究センターが報告している貧酸素水塊速報 10) と底層溶存酸素濃度の計算結果を比較する. 貧酸素水塊速報は千葉県総合水産研究センターが, 月 2 から 4 回東京湾の観測を行い, 東京湾底層溶存酸素濃度の分布を示したものである. 図 -6~ 図 -7 に貧酸素水塊速報 ( 以下, 速報値とする ) と底層 DO の計算結果を示す. 8 月上旬に強い南風が継続したため底層貧酸素水塊が湾口方向に流され, 湾奥部の DO が回復した. ここで, 7 月から 9 月の千葉港波浪観測塔における風況を図 -8 に示す. 計算結果においても貧酸素水塊が南に輸送されたことが確認できる. しかし, 貧酸素化している範囲が広く DO が小さい.8 月 25 日になると湾奥部の広い範囲で貧酸素水塊が広がっている. 岸に近い浅い場所では貧酸 図 -4 千葉港口第 1 灯標表層の水質時系列変化 図 -5 千葉港波浪観測塔の溶存酸素濃度 I_1282

5 素化していないが, 航路や窪地の深い場所では貧酸素化が見られる. 計算ではメッシュの大きさにより航路が実際よりも幅が広く設定されているため, 速報値よりも広く貧酸素化している.8 月 25 日は青潮が発生する直前であり, 湾奥部の岸に近い浅い平場では貧酸素化していないが航路では貧酸素 無酸素化がみられ, 硫化物が蓄積されていたことが著者らの観測でも確認されている 11). (3) 青潮の再現 a) 8 月後半の青潮の再現図 -9に表層 0~1m における硫黄濃度の計算結果を示す. 硫黄粒子濃度は8 月 28 日に広く分布し,8 月 29 日に1 度減少した後,9 月 1 日に再び増加した. 計算により表層で硫黄粒子濃度の存在が認められた期間及びその範囲は, 青潮が目視で報告された時期及び範囲 11) に一致している. b) 青潮と硫黄粒子の関係図 -10 に浦安沖表層における計算硫黄粒子濃度とモニタリングポストでの濁度観測値との比較を示す. 対象とした青潮のイベントは 2 度の濃度ピークを持つ青潮であったと考えられ, 本モデルにおいてこれらの推移をよく 再現することができている. また, 濁度が青潮の硫黄粒子濃度指標として有用であることが強く示唆された. しかしながら, 硫黄粒子濃度の計算値は極めて小さい. つまり, 青潮の時期と範囲は再現できたが, 定量的な再現には課題が残っていることを示す.2014 年 8 月には前述のとおり強い南風が継続したため, 底層の貧酸素水塊が南下し湾奥部の底層 DOが一時的に解消された. このとき航路内の貧酸素水塊が計算上解消されたこと, すなわち混合が過大評価されたことが要因の一つとして挙げられる. 本計算の格子サイズは1.6km であり, 千葉航路が本来よりも広く設定された影響により航路内の流動が過大評価されている可能性が考えられる. 別の要因として, 硫黄粒子の前駆物質である硫化物の生成が過小評価されていることが考えられる. 本計算では, 硫化物イオンの生成量をPOC の沈降量に比例させて定式化し, 堆積している有機物の酸化は考慮されていない. また, 硫酸還元反応は堆積物内部でのみ起こるとしており, 水中における生成は考慮していない. これらの 図 -8 7 月から 9 月の千葉波浪観測塔における平均風況 図 -6 8 月 8 日の速報値 ( 左 ) と底層 DO 計算結果 ( 右 ) 図 -7 8 月 25 日の速報値 ( 左 ) と底層 DO 計算結果 ( 右 ) 図 -10 浦安沖表層における観測濁度と硫黄粒子濃 度計算値の比較 8/28 8/30 図 -9 青潮形成時の表層での硫黄粒子濃度計算結果 9/1 I_1283

6 影響により硫化物生成量が過小評価され, 結果的に硫黄粒子濃度が過小評価された可能性がある. 5. 結論本研究では, 既往の内湾複合生態系モデル 3) を改良し, 東京湾に適用して2014 年の水質再現を試みた. 生態系モデルは青潮の再現に活かすことができるように, 硫黄元素の酸化過程, すなわち硫化物から単体イオウ, 単体イオウから硫酸への逐次的な反応過程を再現できるモデルとし, 単体イオウを新たなモデル変数とした. 複合生態系モデルのうち流動モデル部分については, 複数のモニタリングポストでの水温 塩分の連続観測値と比較した. 特に青潮発生のタイミングでの表層水の高塩分 低水温化現象を再現することができた. 生態系モデル部分については まず貧酸素水塊の形成 発達過程と空間的な広がりを調べた. 貧酸素水塊の空間的な発達や 風向の変動にともなう位置の変動など, 湾内の形成 移動過程を表現することができた. また観測濁度と硫黄粒子濃度の計算値を比較した結果, 高濁度が観測された時期や継続期間と計算の硫黄粒子濃度がよく一致した. このことから, 濁度は青潮の程度すなわち硫黄粒子濃度の良い尺度となることが強く示唆され, 今後の青潮観測に役立つ情報を得ることができた. 謝辞 : 本研究は環境省総合推進費 人工構造物で囲まれた内湾の干潟 藻場生態系に及ぼす貧酸素 青潮影響の軽減策の提案 ( 研究代表者 中村由行 ) 及び国土交通省関東地方整備局受託費により行われた. 記して謝意を 表す. 参考文献 1) 田中昌宏,Arjen Markus, 阪東浩造 : 青潮の生化学反応を含む数値モデルの開発, 海岸工学論文集, 第 44 巻, pp , ) 佐々木淳 磯部雅彦 藤本英樹 : 東京湾における青潮簡易予測手法の開発, 海岸工学論文集, 第 46 巻,pp , ) 田中陽二, 中村由行, 鈴木高二朗, 井上徹教, 西村洋子 : 微生物ループを考慮した浮遊生態系モデルの構築, 港湾空港技術研究所報告,Vol.50,No.2,68p, ) 鈴木高二朗 : 東京湾の海水交換と貧酸素化に及ぼす淡水流入と風の影響について, 港湾空港技術研究所資料, 第 1276 巻,97p, ) 気象庁 (web1): 潮汐観測資料, 参照 ) 国土交通省河川局 (web): 水文水質データベース, 参照 ) 気象庁 (web2): 過去の気象データ検索, 参照 ) 東京湾環境情報センター (web): 東京湾水質連続観測, 参照 ) 上月康則, 山中亮一, 津山拓郎, 松重麻耶, 大谷壮介, 森紗綾香 : アサリの生息する極浅い水深帯での硫化水素濃度の推定とその影響, 土木学会論文集 B2( 海岸工学 ), Vol.70,No.2,pp.I_1146-I_1150, ) 千葉県 (web): 貧酸素水塊速報, lab-suisan/suisan/suisan/suikaisokuhou/index.html, 参照 ) 田中陽二, 中村由行, 伊藤比伽留, 田中雄介, 山本修司, 鈴木崇之 : 船上調査と岸壁調査を組み合わせた東京湾湾奥部における青潮の現地観測, 土木学会論文集 B2( 海岸工学 ),Vol.71, 2015.( 投稿中 ) ( 受付 ) ANALYSIS OF BLUE TIDE EVENTS IN TOKYO BAY BY USING A 3-D ECOSYSTEM MODEL WITH SULFUR OXIDIZATION Shuji YAMAMOTO, Yoshiyuki NAKAMURA, Yoji TANAKA and Takayuki SUZUKI A 3-D numerical ecosystem model for analyzing anoxia formation and blue tide events was developed. The model originally developed by Tanaka et al (2011) was refined by including successive oxidizing processes from sulfide, elemental sulfur and sulfate for reproducing blue tide formation and its decline. The model was applied to Tokyo Bay to simulate summer anoxia development and the blue tide events observed in the inner part of Tokyo Bay in The extent of the blue tide was found to be validated by comparing calculated concentration of elemental sulfur with observed turbidity during the events. Not only spatial distribution but also duration and timing of the upwelling phenomena and blue tide formation were well reproduced by the model. For the blue tide observed from August 27 until September 3 in and around Chiba main Port, it was suggested that the blue tide was caused by the upwelling of deeper water in Chiba main navigation channel and that elemental sulfur observed in the surface layer during the event was estimated to be at least partly transported from the mid-depth of the navigation channel. I_1284

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