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1 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 について( 案 ) 福 岡 空 港 運 営 検 討 協 議 会 平 成 26 年 10 月

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3 1 福 岡 空 港 の 現 状 について (1) 空 港 の 概 要 1 (2) 就 航 路 線 利 用 状 況 3 (3) 福 岡 空 港 の 需 要 予 測 及 び 滑 走 路 処 理 容 量 について 5 (4) 福 岡 空 港 の 整 備 ( 滑 走 路 増 設 平 行 誘 導 路 二 重 化 ) 等 について 6 (5) 福 岡 空 港 の 固 有 の 事 情 8 (6) 福 岡 空 港 の 空 港 別 収 支 及 び 空 港 関 連 事 業 者 の 収 支 ( 平 成 24 年 度 ) 9 2 福 岡 空 港 の 位 置 付 けと 必 要 な 機 能 整 備 取 組 について (1) 福 岡 空 港 の 位 置 付 け 10 1 福 岡 空 港 が 果 たしている 役 割 2 福 岡 県 福 岡 市 における 福 岡 空 港 の 位 置 付 け 3 航 空 を 取 り 巻 く 状 況 4 福 岡 空 港 の 位 置 付 け (2) 福 岡 空 港 に 必 要 な 機 能 整 備 取 組 15 1 航 空 ネットワークの 拡 充 2 更 なる 利 用 者 利 便 の 向 上 3 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 の 促 進 3 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 について (1) 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 効 果 について 17 1 路 線 誘 致 の 一 体 性 2 空 港 利 用 料 金 の 柔 軟 な 設 定 発 着 枠 の 効 率 化 高 度 利 用 3 北 九 州 空 港 との 補 完 の 促 進 4 コスト 削 減 や 収 益 の 増 等 による 利 用 者 サービスの 向 上 (2) 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 課 題 と 対 応 について 20 1 借 地 料 について 2 環 境 対 策 について 3 福 岡 空 港 の 整 備 事 業 について 4 安 全 性 の 確 保 について 5 大 規 模 災 害 時 や 有 事 における 対 応 について 6 安 定 した 空 港 運 営 の 確 保 について 7 官 民 の 適 切 な 役 割 分 担 リスク 分 担 の 明 確 化 について 8 地 域 の 情 報 発 信 や 物 販 等 地 域 の 振 興 に 係 る 協 力 について 9 必 要 な 投 資 の 確 保 適 切 な 空 港 利 用 料 金 の 設 定 について 10 福 岡 県 の 空 港 の 将 来 構 想 の 実 現 に 係 る 協 力 について (3) 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 について 23

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5 検 討 の 趣 旨 国 においては 国 管 理 空 港 をはじめ 空 港 について 民 間 の 能 力 を 導 入 することとされている 民 活 空 港 運 営 法 においては 地 域 の 実 情 を 踏 まえることとされていることから 福 岡 空 港 についても 地 元 の 意 見 を 求 められているところである そのため 福 岡 県 福 岡 市 の 要 請 を 受 け 福 岡 空 港 運 営 検 討 協 議 会 は 福 岡 空 港 の 運 営 に 係 る 民 間 委 託 について 地 域 の 振 興 発 展 の 観 点 から 意 見 ( 案 )をとりまとめることを 目 的 として 福 岡 空 港 の 効 果 や 課 題 対 応 について 議 論 を 行 っ た ( 参 考 : 民 間 の 能 力 を 活 用 した 国 管 理 空 港 等 の 運 営 等 に 関 する 法 律 ( 以 下 民 活 空 港 運 営 法 )) 平 成 25 年 7 月 地 域 の 実 情 を 踏 まえつつ 民 間 の 能 力 を 活 用 した 効 率 的 な 空 港 運 営 を 図 るた め 国 等 が 管 理 する 空 港 等 について 民 間 資 金 等 の 活 用 による 公 共 施 設 等 の 整 備 等 の 促 進 に 関 する 法 律 ( PFI 法 )に 基 づく 公 共 施 設 等 運 営 権 を 設 定 して 運 営 等 が 行 われる 場 合 におけ る 関 係 法 律 等 の 所 要 の 措 置 を 講 じた 民 活 空 港 運 営 法 が 施 行 された ( 第 一 条 目 的 ) この 法 律 は 民 間 の 能 力 を 活 用 した 国 管 理 空 港 等 の 運 営 等 に 関 する 基 本 方 針 の 策 定 国 管 理 空 港 特 定 運 営 事 業 及 び 地 方 管 理 空 港 特 定 運 営 事 業 に 係 る 関 係 法 律 の 特 例 その 他 の 民 間 の 能 力 を 活 用 した 国 管 理 空 港 等 の 運 営 等 に 必 要 な 措 置 を 定 めることにより 国 管 理 空 港 等 の 機 能 の 強 化 及 び その 有 効 な 活 用 による 利 用 者 の 利 便 の 向 上 を 通 じた 我 が 国 における 航 空 輸 送 需 要 の 拡 大 を 図 り もって 航 空 の 総 合 的 な 発 達 に 資 するとともに 我 が 国 の 産 業 観 光 等 の 国 際 競 争 力 の 強 化 及 び 地 域 経 済 の 活 性 化 その 他 の 地 域 の 活 力 の 向 上 に 寄 与 することを 目 的 とする

6 1 福 岡 空 港 の 現 状 について (1) 空 港 の 概 要 福 岡 空 港 は 150 万 を 超 す 人 口 を 擁 する 福 岡 市 を 後 背 圏 にもち 福 岡 市 都 市 部 から 空 港 へのア クセスは 約 10 分 と 非 常 に 利 便 性 に 優 れた 国 管 理 空 港 であり 国 内 外 の 各 都 市 とのヒト モノの 流 動 を 支 える 九 州 アジアの 玄 関 口 として 大 きな 役 割 を 果 たしている 九 州 西 日 本 の 拠 点 空 港 として 国 内 線 27 路 線 国 際 線 19 路 線 を 有 し 平 成 25 年 度 実 績 と して 年 間 1,610 万 人 の 国 内 航 空 旅 客 と 319 万 人 の 国 際 航 空 旅 客 に 利 用 され 年 間 発 着 回 数 は 16.7 万 回 (ヘリコプターを 除 く 含 んだ 場 合 は 17.4 万 回 )にのぼっている 滑 走 路 が1 本 の 空 港 と しては 旅 客 数 発 着 回 数 ともに 全 国 第 1 位 (H25 年 度 )である 一 方 利 便 性 の 高 い 立 地 から 航 空 機 騒 音 問 題 を 有 しており 空 港 の 利 用 時 間 は 7 時 から 22 時 までの 15 時 間 となっている ( 位 置 ) 福 岡 市 都 心 部 から 近 く 利 便 性 の 高 い 交 通 アクセス 国 内 線 並 の 所 要 時 間 で 東 アジアへの 主 要 都 市 への 移 動 が 可 能 九 州 新 幹 線 ( 鹿 児 島 ルート)の 全 線 開 通 によりますます 利 便 性 が 向 上 している 都 市 高 速 空 港 通 り 出 口 空 港 内 に 乗 り 入 れた 地 下 鉄 で 博 多 駅 まで5 分 天 神 まで11 分 1

7 ( 沿 革 ) 昭 和 19 年 昭 和 20 年 ~32 年 昭 和 44 年 昭 和 47 年 昭 和 49 年 昭 和 51 年 昭 和 56 年 平 成 5 年 平 成 11 年 平 成 24 年 度 旧 陸 軍 により 強 制 収 用 席 田 飛 行 場 建 設 米 軍 による 第 1 次 ~3 次 強 制 接 収 第 1ターミナルビル 供 用 開 始 運 輸 省 移 管 国 が 設 置 管 理 する 第 2 種 空 港 へ 航 空 機 騒 音 防 止 法 による 特 定 飛 行 場 に 指 定 旧 第 2ターミナルビル 供 用 開 始 航 空 機 騒 音 防 止 法 による 周 辺 整 備 空 港 に 指 定 旧 国 際 線 ターミナルビル( 現 3ビル) 供 用 開 始 現 第 2ターミナルビル 供 用 開 始 現 国 際 線 ターミナルビル 国 際 貨 物 ビル 供 用 開 始 滑 走 路 増 設 に 係 る 環 境 アセスメント 手 続 きに 着 手 平 行 誘 導 路 二 重 化 事 業 に 着 手 ( 平 面 図 ) ( 空 港 概 要 ) 2

8 (2) 就 航 路 線 利 用 状 況 1 就 航 路 線 平 成 26 年 10 月 現 在 国 内 定 期 航 空 路 線 は 羽 田 成 田 伊 丹 中 部 那 覇 等 の 幹 線 をはじ めとした 国 内 主 要 都 市 に 27 路 線 382 便 / 日 国 際 定 期 航 空 路 線 は アジアをはじめとする 主 要 都 市 に 直 行 便 が 就 航 し 19 路 線 454 便 / 週 が 運 航 している ソウル( 仁 川 ) 釜 山 上 海 へ 日 帰 り 可 能 な 充 実 した 便 数 と 東 南 アジア 各 地 への 豊 富 なアジア 路 線 に 加 え ハワイへの 直 行 便 が 毎 日 運 航 しており さらに 平 成 25 年 4 月 の 欧 州 直 行 便 就 航 により 欧 州 との 観 光 ビジネス 各 方 面 との 交 流 活 性 化 も 期 待 されている また 近 年 LCC( 格 安 航 空 会 社 )の 就 航 が 相 次 ぎ 国 内 線 では 関 西 成 田 中 部 那 覇 の 4 路 線 に 2 社 (32 便 / 日 ) 国 際 線 では 仁 川 釜 山 香 港 バンコク~シンガポールへ の 4 路 線 に 5 社 (84 便 / 週 )が 就 航 しており 新 たな 航 空 需 要 の 創 出 に 繋 がっている ( 就 航 路 線 ) 福 岡 空 港 の 路 線 数 ( 平 成 26 年 10 月 ダイヤ) 国 内 線 27 路 線 382 便 / 日 (21 都 道 府 県 ) 国 際 線 19 路 線 454 便 / 週 (9 ヵ 国 地 域 18 都 市 ) 片 道 1 便 でカウント 3

9 2 利 用 状 況 (ア) 旅 客 数 平 成 25 年 度 の 国 内 線 旅 客 数 は 羽 田 路 線 や LCC 等 の 増 便 により 1,610 万 人 ( 前 年 比 109%) 国 際 線 旅 客 数 は アムステルダム 路 線 の 新 規 就 航 シンガポール 路 線 等 の 増 便 により 319 万 人 ( 同 比 105%)と 過 去 最 高 を 記 録 合 計 1,929 万 人 ( 同 比 108%)と 大 きく 増 加 した ( 万 人 ) 旅 客 数 2,500 国 内 線 国 際 線 1,950 1,957 1,950 1,968 2, ,545 1,602 1,666 1,735 1,793 1,848 1,857 1,856 1,812 1,783 1,778 1, , ,603 1, , , , ,328 1,364 1,413 1,489 1,561 1,709 1,704 1,741 1,740 1,682 1,633 1,639 1,589 1,555 1,478 1,392 1,353 1,325 1,474 1,610 0 H6d H7d H8d H9d H10d H11d H12d H13d H14d H15d H16d H17d H18d H19d H20d H21d H22d H23dH24dH25d (イ) 発 着 回 数 平 成 25 年 度 は 増 便 や 新 規 就 航 が 相 次 いだことから 発 着 回 数 は 17.4 万 回 (ヘリコプタ ー 含 む 除 く 場 合 は 16.7 万 回 )( 前 年 比 110%)と 過 去 最 高 を 記 録 した ( 万 回 ) 国 内 線 国 際 線 H6d H7d H8d H9d H10d H11d H12d H13d H14d H15d H16d H17d H18d H19d H20d H21d H22d H23d H24d H25d (ウ) 貨 物 取 扱 量 平 成 25 年 度 は 25 万 トンとなっており 過 去 10 年 みると 24~26 万 トン 程 度 で 推 移 して いる ( 万 トン) 国 内 線 22 5 国 際 線 発 着 回 数 貨 物 取 扱 量 国 土 交 通 省 資 料 空 港 管 理 状 況 調 書 国 土 交 通 省 資 料 空 港 管 理 状 況 調 書 ヘリコプター 含 む H6d H7d H8d H9d H10d H11d H12d H13d H14d H15d H16d H17d H18d H19d H20d H21d H22d H23d H24d H25d 国 土 交 通 省 資 料 空 港 管 理 状 況 調 書 4

10 (3) 福 岡 空 港 の 需 要 予 測 及 び 滑 走 路 処 理 容 量 について 1 需 要 予 測 国 土 交 通 省 において 国 土 交 通 省 統 合 モデル(GDP0.6~0.8%) 及 び 政 府 の 日 本 再 興 戦 略 (GDP 2% 成 長 )を 前 提 に 福 岡 空 港 の 需 要 予 測 が 行 われた 国 土 交 通 省 統 合 モデルでは 平 成 47 年 度 (2035 年 度 )で 旅 客 数 2,110 万 人 発 着 回 数 18.1 万 回 日 本 再 興 戦 略 では 旅 客 数 2,456 万 人 発 着 回 数 20.5 万 回 と 予 測 されている 国 土 交 通 省 においては 国 土 交 通 省 統 合 モデル(GDP0.6~0.8%)が 基 本 とされている 3,000 2,500 2,000 1,500 ( 万 人 ) 旅 客 数 国 際 線 国 内 線 1,985 2,050 国 際 線 , , , ( 万 回 ) 発 着 回 数 国 際 線 国 内 線 16.8 国 際 線 ( 回 転 翼 機 を 含 まない) , 国 内 線 1,487 1,496 1,698 1,479 1, 国 内 線 前 回 H23d 予 測 今 回 統 合 モデル 今 回 日 本 再 興 戦 略 今 回 統 合 モデル 今 回 日 本 再 興 戦 略 0 前 回 H23d 予 測 今 回 統 合 モデル 今 回 日 本 再 興 戦 略 今 回 統 合 モデル 今 回 日 本 再 興 戦 略 H42(2030) 年 度 H47(2035) 年 度 H42(2030) 年 度 H47(2035) 年 度 前 回 予 測 :PI 時 の 構 想 施 設 計 画 段 階 の 予 測 ( 平 成 23 年 度 公 表 ) 2 滑 走 路 処 理 容 量 需 要 予 測 と 同 時 に 国 土 交 通 省 において 算 出 された 福 岡 空 港 の 滑 走 路 処 理 容 量 は 次 のとおり 現 滑 走 路 一 本 の 処 理 容 量 35 回 / 時 間 年 間 16.4 万 回 誘 導 路 二 重 化 後 の 処 理 容 量 37 回 / 時 間 年 間 17.0 万 回 滑 走 路 増 設 をした 場 合 の 処 理 容 量 増 設 完 成 時 ( 平 成 36 年 度 頃 ~) 40 回 / 時 間 年 間 18.8 万 回 離 陸 は 国 際 線 ( 増 設 滑 走 路 ) 国 内 線 ( 現 滑 走 路 ) 別 々とし 着 陸 は 原 則 として 国 内 線 側 滑 走 路 のみを 使 用 今 後 40 回 / 時 間 を 超 える 場 合 には 国 内 線 と 国 際 線 との 滑 走 路 の 完 全 分 離 飛 行 方 法 の 高 度 化 等 (*)を 検 討 これらにより 能 力 が 向 上 し 45 回 / 時 間 年 間 21.1 万 回 *GPS を 利 用 した 進 入 方 式 現 時 点 では 経 路 未 確 定 導 入 する 場 合 は 適 切 な 時 期 に 地 元 の 理 解 を 得 た 上 で 実 施 5

11 (4) 福 岡 空 港 の 整 備 ( 滑 走 路 増 設 平 行 誘 導 路 二 重 化 ) 等 について 1 滑 走 路 増 設 について 平 成 21 年 5 月 国 福 岡 県 福 岡 市 において 福 岡 空 港 構 想 施 設 計 画 検 討 協 議 会 を 設 置 し 具 体 的 な 施 設 計 画 等 の 検 討 に 着 手 した 平 成 22 年 に 滑 走 路 増 設 案 をとりまとめ PIを 実 施 平 成 23 年 度 に 需 要 予 測 の 再 精 査 を 実 施 したうえで 構 想 施 設 計 画 段 階 を 終 了 した 平 成 24 年 度 から 国 において 環 境 アセスメントに 着 手 されている 国 際 線 ターミナル 増 設 滑 走 路 2500m 現 滑 走 路 2800m 国 内 線 ターミナル 平 行 誘 導 路 二 重 化 空 港 規 模 滑 走 路 処 理 容 量 工 事 期 間 ( 工 事 着 手 後 ) 概 算 事 業 費 滑 走 路 増 設 案 現 滑 走 路 :2,800m 増 設 滑 走 路 :2,500m 18.8 万 回 / 年 ( 現 状 16.4 万 回 / 年 ) 約 7 年 約 1,800 億 円 ( 事 業 期 間 ) 環 境 影 響 評 価 約 3 年 半 工 事 期 間 約 7 年 この 他 用 地 買 収 埋 蔵 文 化 財 調 査 等 の 期 間 が 必 要 2 平 行 誘 導 路 二 重 化 について 国 内 線 ターミナル 地 域 のエプロン 誘 導 路 部 における 発 着 航 空 機 の 輻 輳 に 伴 う 慢 性 的 な 遅 延 待 機 による 混 雑 を 解 消 するため 誘 導 路 を 二 重 化 するもの 平 成 24 年 度 から 事 業 着 手 誘 導 路 二 重 化 混 雑 解 消 構 内 道 路 整 備 ( 民 間 事 業 ) 空 ビルセットバック 駐 車 場 集 約 整 備 バスプール 整 備 事 業 内 容 国 関 係 分 (エプロン 改 良 構 内 道 路 整 備 等 ) 空 ビル 関 係 分 ( 第 1ターミナルビル 建 て 替 え 第 2ターミナルビル 改 修 ) 空 港 環 境 整 備 協 会 関 係 分 ( 駐 車 場 集 約 整 備 ) 事 業 期 間 工 事 期 間 約 8 年 効 果 滑 走 路 処 理 容 量 6,000 回 / 年 増 加 6

12 福 岡 空 港 は 平 成 25 年 度 の 発 着 回 数 が 16.7 万 回 (ヘリコプター 除 く 含 んだ 場 合 は 17.4 万 回 )と 定 時 性 を 保 ちながら 安 定 的 な 処 理 を 可 能 とする 16.4 万 回 を 超 えて 運 航 しており 朝 夕 のピーク 時 間 帯 には 混 雑 や 遅 延 等 が 常 態 化 している 状 況 である 利 用 者 のニーズに 合 わせて 安 定 的 な 運 航 を 実 現 し 利 便 性 を 高 めていくためにも 空 港 能 力 の 向 上 が 喫 緊 の 課 題 であり 滑 走 路 増 設 に 係 る 環 境 影 響 評 価 ( 環 境 アセスメント)の 適 切 かつ 円 滑 な 実 施 滑 走 路 増 設 の 早 期 着 工 早 期 完 成 と 国 内 線 側 平 行 誘 導 路 二 重 化 の 早 期 完 成 が 急 務 となっている 3 北 九 州 空 港 の 状 況 について 航 空 旅 客 の 利 用 増 進 を 図 るとともに 24 時 間 空 港 の 利 点 を 生 かした 貨 物 拠 点 空 港 として 成 長 するよう 様 々な 取 り 組 みを 行 っている トピックス 平 成 25 年 5 月 からはNCAによる 国 際 貨 物 定 期 便 が 就 航 ( 路 線 ) 国 内 線 ( 東 京 )36 便 / 日 貨 物 ( 台 北 - 北 九 州 - 成 田 )2 便 / 週 ( 旅 客 数 )H25 年 度 国 内 線 約 1,236 千 人 国 際 線 約 151 千 人 ( 貨 物 量 )H25 年 度 国 内 線 約 11,245トン 国 際 線 約 3,740トン 国 管 理 空 港 面 積 約 160ha 滑 走 路 2,500m 60m 7

13 (5) 福 岡 空 港 の 固 有 の 事 情 1 民 有 地 の 状 況 旧 陸 軍 による 収 用 米 軍 の 接 収 により 建 設 された 歴 史 的 背 景 から 福 岡 空 港 の 空 港 用 地 面 積 353 ヘクタールのうち 約 3 分 の1が 民 有 地 として 残 っている ( 民 有 地 の 経 緯 福 岡 空 港 敷 地 割 合 ) S19 年 2 月 旧 陸 軍 が 席 田 飛 行 場 建 設 のため 家 屋 田 畑 を 強 制 収 用 20 年 8 月 終 戦 地 主 / 農 家 は 飛 行 場 内 を 開 墾 作 付 け 11 月 米 軍 が 席 田 飛 行 場 を 再 接 収 板 付 飛 行 場 と 改 称 29 年 1 月 第 2 次 強 制 接 収 飛 行 場 拡 張 32 年 4 月 第 3 次 強 制 接 収 飛 行 場 拡 張 46 年 11 月 国 福 岡 県 福 岡 市 と 周 辺 団 体 の 間 で 福 岡 空 港 用 地 に 関 する 覚 書 の 締 結 47 年 3 月 米 軍 板 付 基 地 を 日 本 側 へ 返 還 民 有 地 32% 市 有 地 3% 総 面 積 353ha(100%) 国 有 地 65% 4 月 運 輸 省 所 管 第 二 種 空 港 に 指 定 福 岡 空 港 に 国 土 交 通 省 航 空 局 福 岡 空 港 事 務 所 作 成 資 料 2 環 境 対 策 事 業 の 状 況 福 岡 空 港 が 市 街 地 に 立 地 していることから 航 空 機 騒 音 対 策 が 必 要 となっている 公 共 用 飛 行 場 周 辺 における 航 空 機 騒 音 による 障 害 の 防 止 等 に 関 する 法 律 に 基 づき 国 及 び 空 港 周 辺 整 備 機 構 等 が 住 宅 防 音 工 事 や 移 転 補 償 等 の 事 業 を 実 施 している 福 岡 空 港 の 騒 音 対 策 区 域 北 第 1 種 区 域 ( 面 積 1,750ha) 住 宅 が 防 音 工 事 の 対 象 となる 地 域 (2 種 3 種 区 域 含 む) 第 2 種 区 域 ( 面 積 216ha) 騒 音 が 特 に 著 しく 居 住 者 の 地 域 外 移 転 を 補 償 する 地 域 (3 種 区 域 含 む) 第 3 種 区 域 ( 面 積 79ha) 航 空 機 騒 音 による 障 害 を 防 止 するために 緩 衝 緑 地 帯 を 整 備 する 地 域 8

14 (6) 福 岡 空 港 の 空 港 別 収 支 及 び 空 港 関 連 事 業 者 の 収 支 ( 平 成 24 年 度 ) 9

15 2 福 岡 空 港 の 位 置 付 けと 必 要 な 機 能 整 備 取 組 について (1) 福 岡 空 港 の 位 置 付 け 1 福 岡 空 港 が 果 たしている 役 割 福 岡 空 港 は 充 実 した 国 内 線 ネットワークと アジア 地 域 を 中 心 とした 国 際 線 ネットワー クを 有 し 九 州 西 日 本 の 拠 点 空 港 として 国 内 外 との 交 流 を 支 えている アジアのゲートウ ェイとして 機 能 するとともに アジア 有 数 の 空 港 になりうる 我 が 国 にとっても 戦 略 的 に 重 要 な 空 港 である 優 れたアクセス 利 便 性 福 岡 都 心 ( 福 岡 市 営 地 下 鉄 で 博 多 駅 から 5 分 天 神 11 分 )から 極 めて 優 れたアク セスを 有 する 九 州 新 幹 線 や 高 速 道 路 等 の 高 速 交 通 網 とも 近 接 し 広 域 からのアクセス 利 便 性 も 有 する 国 内 主 要 都 市 から 主 な 地 方 都 市 までのきめ 細 かい 国 内 線 ネットワークを 有 する 国 内 路 線 27 路 線 九 州 9 路 線 中 国 四 国 4 路 線 関 西 2 路 線 中 部 4 路 線 関 東 3 路 線 北 陸 2 路 線 東 北 2 路 線 北 海 道 1 路 線 アジアとの 近 接 性 国 内 線 並 みの 所 要 時 間 で 東 アジアの 主 要 都 市 への 移 動 が 可 能 である アジアを 中 心 としつつ 欧 米 へも 広 がる 多 様 な 国 際 ネットワーク 国 際 路 線 19 路 線 (うちアジア 16 路 線 ) ASEAN やインド 中 東 など さらなる 路 線 開 拓 の 可 能 性 を 有 する 国 際 線 利 用 者 は 平 成 25 年 度 319 万 人 だが 国 土 交 通 省 における 最 新 の 予 測 では 平 成 47 年 度 (2035 年 度 )631 万 人 となっている 10

16 2 福 岡 県 福 岡 市 における 福 岡 空 港 の 位 置 付 け (ア) 福 岡 県 1) 福 岡 県 総 合 計 画 平 成 24 年 3 月 に 福 岡 県 総 合 計 画 (5 年 間 )を 策 定 した 県 民 幸 福 度 日 本 一 を 基 本 理 念 として 県 民 生 活 の 安 定 安 全 安 心 を 向 上 させるために 取 り 組 む 時 代 の 潮 流 や 福 岡 県 の 強 みを 踏 まえ アジアの 活 力 を 取 り 込 み アジアとともに 発 展 地 域 が 特 色 を 活 かし 地 域 の 経 済 を 活 性 化 させ 元 気 になる 生 活 者 の 視 点 を 大 事 にし 一 人 ひとりの 幸 福 実 感 を 向 上 させる の3つの 視 点 から 施 策 を 展 開 す る ( 福 岡 県 の 産 業 戦 略 ) 成 長 著 しい 自 動 車 先 端 半 導 体 ロボットなどの 先 端 成 長 産 業 の 更 なる 振 興 中 小 企 業 の 新 商 品 開 発 販 路 拡 大 海 外 展 開 の 支 援 今 後 世 界 的 に 大 幅 な 需 要 の 伸 びが 見 込 まれるMRJを 始 めとする 航 空 機 産 業 等 の 企 業 誘 致 農 林 水 産 物 の 県 外 国 外 への 販 路 拡 大 のためのブランド 化 の 推 進 観 光 産 業 の 振 興 ( 国 の 観 光 戦 略 :2020 年 目 標 2,000 万 人 九 州 の 観 光 戦 略 :2023 年 目 標 440 万 人 ) ( 空 港 の 位 置 付 け) 活 力 にあふれ 成 長 力 に 富 んだ 経 済 と 雇 用 の 創 出 の 実 現 に 向 け 交 通 基 盤 の 整 備 が 進 み 県 内 外 へヒト モノが 活 発 に 移 動 する 拠 点 づくり 及 びアジアとともに 発 展 を 遂 げることができるよう アジアとのネットワークをより 一 層 発 展 させることを 目 指 す 福 岡 空 港 においては 滑 走 路 増 設 の 早 期 着 手 早 期 完 成 その 前 提 となる 平 行 誘 導 路 の 二 重 化 の 早 期 完 成 とともに 国 際 線 の 路 線 数 及 び 便 数 の 充 実 拡 大 を 図 ることに よりアジアの 拠 点 空 港 化 を 目 指 す 北 九 州 空 港 については 国 際 貨 物 便 誘 致 に 不 可 欠 な 滑 走 路 3,000mへの 延 伸 の 早 期 実 現 を 図 るとともに アジア 全 体 を 取 り 込 んだ 貨 物 拠 点 空 港 化 を 目 指 しており 合 わ せて 深 夜 早 朝 の 旅 客 需 要 を 取 り 込 みながら 新 たな 路 線 誘 致 に 取 り 組 む 2) 福 岡 県 の 空 港 の 将 来 構 想 ( 骨 子 案 ) 県 内 2 空 港 のうち 福 岡 空 港 は 国 内 外 の 多 彩 なネットワークを 活 用 した 国 際 展 開 により 九 州 西 日 本 アジアの 拠 点 空 港 として 発 展 することを 目 指 していく また 北 九 州 空 港 は 九 州 唯 一 の 24 時 間 空 港 であり 企 業 住 民 ニーズの 高 い 路 線 展 開 福 岡 空 港 で 対 応 できな い 早 朝 深 夜 便 の 誘 致 貨 物 拠 点 空 港 として 発 展 することを 目 指 していく それぞれの 空 港 の 機 能 強 化 役 割 分 担 相 互 補 完 を 通 じて 今 後 とも 増 大 し 多 様 化 する 航 11

17 空 需 要 に 幅 広 く 応 え ゲートウェイとしての 利 便 性 を 高 めることによって 福 岡 県 九 州 全 体 の 発 展 に 寄 与 していく ( 骨 子 案 より 抜 粋 ) 福 岡 空 港 の 目 指 す 姿 国 内 外 の 多 彩 なネットワークを 活 用 した 国 際 展 開 により 九 州 西 日 本 アジアの 拠 点 空 港 として 発 展 未 就 航 のアジアの 各 都 市 北 米 オーストラリア 路 線 などの 戦 略 的 な 路 線 誘 致 限 られた 発 着 枠 を 未 就 航 の 国 際 路 線 等 へ 優 先 配 分 することを 国 に 要 請 発 着 枠 を 超 える 就 航 希 望 航 空 会 社 ( 特 にLCC)を 北 九 州 空 港 に 誘 導 滑 走 路 処 理 容 量 確 保 のため 平 行 誘 導 路 二 重 化 の 早 期 完 成 及 び 滑 走 路 増 設 事 業 の 早 期 着 手 完 成 ヘリコプターの 空 港 場 外 移 設 を 目 指 す 利 用 者 の 利 便 性 向 上 を 図 る 旅 客 ターミナルビルの 再 整 備 自 動 車 専 用 道 路 による 空 港 ターミナルへの 交 通 アクセス 強 化 を 目 指 す 北 九 州 空 港 の 目 指 す 姿 企 業 住 民 ニーズの 高 い 路 線 展 開 福 岡 空 港 で 対 応 できない 早 朝 深 夜 便 の 誘 致 貨 物 拠 点 空 港 として 発 展 北 九 州 地 域 の 企 業 進 出 が 多 い 中 国 台 湾 東 南 アジア 諸 国 や 自 動 車 航 空 機 産 業 の 拠 点 である 中 部 地 域 ( 中 部 小 牧 )を 結 ぶビジネス 路 線 住 民 ニーズの 強 い 新 千 歳 那 覇 を 結 ぶ 観 光 路 線 誘 致 MRJの 試 験 飛 行 駐 機 の 拠 点 化 の 実 現 と 航 空 機 産 業 の 誘 致 LCC 貨 物 専 用 便 の 誘 致 強 化 貨 物 拠 点 化 に 向 けた 貨 物 用 大 型 エプロンの 整 備 や 滑 走 路 の 3,000mへの 延 伸 を 国 に 要 請 福 岡 都 市 圏 とのアクセスの 改 善 苅 田 北 九 州 空 港 ICからの 直 通 連 絡 ランプの 整 備 を 目 指 す 需 要 動 向 採 算 性 を 踏 まえ 小 倉 空 港 間 の 軌 道 系 アクセスを 検 討 (イ) 福 岡 市 1) 福 岡 市 総 合 計 画 平 成 24 年 12 月 に 福 岡 市 基 本 計 画 (10 年 間 )を 策 定 した 基 本 戦 略 を(1) 生 活 の 質 の 向 上 と 都 市 の 成 長 の 好 循 環 を 創 り 出 す (2) 福 岡 都 市 圏 全 体 として 発 展 し 広 域 的 な 役 割 を 担 うこととし 目 指 す 都 市 像 である 住 みた い 行 きたい 働 きたい アジアの 交 流 拠 点 都 市 福 岡 の 実 現 に 向 けて 取 り 組 む 12

18 ( 空 港 の 位 置 付 け) 国 際 競 争 力 を 有 し アジアのモデル 都 市 となっている ことをめざす 姿 とし 成 長 を 牽 引 する 物 流 人 流 のゲートウェイづくり を 実 施 成 長 著 しいアジアに 近 接 し 今 後 さらにモノ ヒトの 交 流 が 活 発 になる 博 多 港 と 福 岡 空 港 について 多 様 な 航 路 の 維 持 拡 大 や 港 湾 空 港 の 能 力 や 利 便 性 の 向 上 な どの 観 点 から アジアの 玄 関 口 にふさわしい 機 能 強 化 を 図 り 物 流 人 流 のゲート ウェイづくりを 進 める 3 航 空 を 取 り 巻 く 状 況 国 内 航 空 会 社 の 需 給 調 整 の 廃 止 に 加 え 国 際 定 期 便 の 路 線 便 数 等 に 関 する 制 限 を 撤 廃 するオープンスカイの 推 進 が 図 られており 航 空 会 社 は 自 社 の 判 断 で 就 航 先 を 判 断 す ることが 可 能 となり 国 際 的 な 航 空 需 要 の 取 り 込 みに 向 けた 空 港 間 競 争 が 激 化 している 他 方 アジアの 航 空 需 要 の 伸 びが 顕 著 であり アジア/ 太 平 洋 地 域 が 世 界 最 大 の 航 空 市 場 に 成 長 すると 予 測 されている また LCCが 台 頭 しており 日 本 においても 国 内 国 際 ともにLCCの 拡 大 が 予 想 される 我 が 国 の 観 光 立 国 戦 略 では 訪 日 外 国 人 旅 行 者 数 の 目 標 を 掲 げており 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 大 を 推 進 するためにも 空 港 の 受 け 入 れ 環 境 の 整 備 訪 日 外 国 人 が 使 いやすい 航 空 サービスの 提 供 が 重 要 となっている (ア) 国 内 線 の 自 由 化 平 成 12 年 需 給 調 整 の 廃 止 ( 参 入 路 線 運 賃 の 自 由 化 ) (イ) 国 際 線 の 自 由 化 オープンスカイ( 航 空 自 由 化 )の 進 展 国 際 定 期 便 の 路 線 便 数 等 に 関 する 制 限 の 撤 廃 路 線 設 定 は 二 国 間 交 渉 からエア ライン 誘 致 を 巡 る 空 港 間 競 争 に (H26.10 月 現 在 27 ヶ 国 地 域 との 間 で 合 意 ) (ウ) アジアの 航 空 需 要 の 伸 び 2031 年 ( 平 成 43 年 )まで 中 東 地 域 ( 年 平 均 +6.9%) 及 びアジア 太 平 洋 地 域 ( 年 平 均 +6.6%)において 顕 著 な 伸 びが 見 込 まれる アジア/ 太 平 洋 地 域 は 輸 送 量 が 2011 年 の 約 3.6 倍 に 増 加 し 世 界 最 大 の 航 空 市 場 に 成 長 することが 見 込 まれる (エ) LCC( 格 安 航 空 会 社 )の 成 長 現 在 日 本 のシェア( 座 席 キロベース)は 3.0% 東 南 アジア 52% 北 米 30% 西 欧 39%であり 日 本 においても 国 内 国 際 ともに LCC 拡 大 が 想 定 される 福 岡 空 港 には 現 在 国 際 4 路 線 国 内 4 路 線 のLCCが 就 航 13

19 (オ) 国 の 観 光 立 国 戦 略 ( 日 本 再 興 戦 略 )による 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 加 2013 年 ( 平 成 25 年 )に 訪 日 外 国 人 旅 行 者 数 1000 万 人 を 達 成 更 に 2000 万 人 の 高 み を 目 指 す 2030 年 には 3000 万 人 を 超 えることを 目 指 す アジア 地 域 からの 旅 行 者 が 76.7% 更 なる 増 加 が 見 込 まれる 4 福 岡 空 港 の 位 置 付 け 福 岡 空 港 は 都 市 型 空 港 として 空 港 駅 に 鉄 道 が 乗 り 入 れているほか 広 域 との 優 れたア クセス( 新 幹 線 高 速 道 路 )を 有 するなど 極 めて 高 い 利 便 性 を 誇 り 福 岡 都 市 圏 のみなら ず 九 州 西 日 本 地 域 の 経 済 文 化 観 光 など 様 々な 地 域 の 発 展 成 長 を 牽 引 する 拠 点 とし ての 役 割 を 果 たしている また 国 が 管 理 する 拠 点 空 港 として 国 内 輸 送 国 際 輸 送 両 面 か ら 重 要 な 役 割 を 担 っている オープンスカイ( 航 空 自 由 化 )の 進 展 や アジア/ 太 平 洋 地 域 の 航 空 需 要 の 増 大 が 見 込 ま れる 中 地 域 がアジアの 活 力 を 取 り 込 み 更 なる 発 展 を 遂 げるためにも 以 下 のことを 目 指 し 拠 点 性 をさらに 高 めていく 必 要 がある (ア) 国 内 外 の 広 範 な 地 域 との 多 様 な 交 流 を 支 える 拠 点 空 港 充 実 した 新 幹 線 や 高 速 道 路 網 などを 活 かし 福 岡 のみならず 九 州 西 日 本 の 各 地 域 と 国 内 外 との 経 済 文 化 観 光 など 様 々な 交 流 を 支 える 拠 点 空 港 を 目 指 す (イ) 九 州 西 日 本 アジアの 拠 点 空 港 福 岡 空 港 の 広 域 とのアクセス 利 便 性 やアジアとの 地 理 的 利 便 性 を 活 かし 国 内 外 の 多 彩 な 航 空 ネットワークを 活 用 した 国 際 展 開 により 九 州 西 日 本 アジアの 拠 点 空 港 を 目 指 す 福 岡 の また 我 が 国 に 入 国 するための 玄 関 口 として 利 用 者 の 利 便 性 快 適 性 の 高 い 空 港 を 目 指 す (ウ) 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 福 岡 空 港 の 発 着 枠 は 貴 重 であることから 24 時 間 利 用 可 能 な 海 上 空 港 である 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 を 通 じて 今 後 とも 増 大 し 多 様 化 する 航 空 需 要 に 幅 広 く 応 えていくことが 必 要 である 14

20 (2) 福 岡 空 港 に 必 要 な 機 能 整 備 取 組 1 航 空 ネットワークの 拡 充 九 州 西 日 本 地 域 の 発 展 成 長 を 牽 引 し 国 内 外 との 交 流 の 活 発 化 を 支 える 拠 点 として 国 内 外 の 多 彩 な 航 空 ネットワークを 活 かした 国 際 展 開 により アジアの 未 就 航 都 市 や 欧 米 豪 州 などとのネットワークも 強 化 するなど さらに 一 層 海 外 との 戦 略 的 な 航 空 ネットワーク の 拡 充 が 必 要 である そのため 広 域 へのアクセス 利 便 性 やアジアとの 近 接 性 を 活 かして 国 内 外 の 路 線 誘 致 を 強 化 し 過 密 化 が 進 む 福 岡 空 港 の 貴 重 な 発 着 枠 を 未 就 航 の 国 際 路 線 等 へ 優 先 配 分 するなど 地 域 戦 略 を 踏 まえた 戦 略 的 な 空 港 運 営 が 必 要 である さらに 現 在 の 福 岡 空 港 は 発 着 回 数 が 定 時 性 を 保 ちながら 安 定 的 な 処 理 を 可 能 とする 処 理 値 を 上 回 っており 朝 夕 の 混 雑 時 間 帯 は 混 雑 や 遅 延 等 が 常 態 化 している アジア 等 の 旺 盛 な 需 要 を 取 り 込 み 航 空 ネットワークの 拡 充 を 図 るためにも 平 行 誘 導 路 二 重 化 の 早 期 完 成 及 び 滑 走 路 増 設 の 早 期 着 工 早 期 完 成 により 空 港 容 量 を 確 保 することが 必 要 である な お 空 港 運 用 を 円 滑 化 効 率 化 するためにヘリコプターを 空 港 場 外 に 移 設 することも 考 えら れる < 航 空 ネットワーク 拡 充 のための 必 要 な 整 備 取 組 > 戦 略 的 な 路 線 誘 致 未 就 航 のアジアの 各 都 市 欧 米 豪 州 線 などビジネス 観 光 需 要 を 取 り 込 むための 戦 略 的 な 路 線 誘 致 地 域 戦 略 を 踏 まえた 空 港 運 営 の 実 施 未 就 航 国 際 路 線 への 発 着 枠 の 優 先 配 分 など 地 域 戦 略 を 踏 まえた 空 港 運 営 の 実 施 利 用 者 利 便 を 高 める 多 様 な 航 空 料 金 サービスの 提 供 空 港 容 量 確 保 のための 迅 速 な 施 設 整 備 平 行 誘 導 路 二 重 化 の 早 期 完 成 滑 走 路 増 設 の 早 期 着 工 早 期 完 成 2 更 なる 利 用 者 利 便 の 向 上 福 岡 空 港 は 福 岡 九 州 西 日 本 の 玄 関 口 であることから 空 港 の 受 け 入 れ 環 境 を 整 え 旅 客 の 利 便 性 の 向 上 を 図 る 必 要 がある また 利 用 者 のアクセス 利 便 性 の 更 なる 強 化 も 目 指 す 必 要 がある これらにより 地 域 との 一 体 性 をより 高 め 魅 力 ある 空 港 にする 必 要 がある < 利 用 者 利 便 向 上 のための 必 要 な 整 備 取 組 > 旅 客 ターミナル 機 能 の 充 実 現 在 福 岡 空 港 ビルディング( 株 )において 進 められている 国 内 線 旅 客 ターミナルビ ル 再 整 備 今 後 増 大 が 見 込 まれる 航 空 需 要 に 対 応 した 国 際 線 旅 客 ターミナルビルの 機 能 強 化 空 港 アクセスの 強 化 空 港 ターミナルビルへの 交 通 アクセスの 向 上 15

21 国 際 線 利 用 者 の 大 幅 な 増 加 に 対 応 するため バスなどによる 国 際 線 ターミナルと 都 心 部 アクセス 強 化 国 際 線 ターミナルと 国 内 線 ターミナル 間 の 移 動 の 更 なる 円 滑 化 3 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 の 促 進 福 岡 空 港 は 市 街 地 に 立 地 しており 利 用 時 間 が7 時 から 22 時 までに 制 限 されていることか ら 24 時 間 利 用 可 能 な 海 上 空 港 である 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 を 通 じて 今 後 とも 増 大 し 多 様 化 する 航 空 需 要 に 幅 広 く 応 えていく 必 要 がある < 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 と 相 互 補 完 を 促 進 するための 必 要 な 整 備 取 組 > 24 時 間 空 港 ( 北 九 州 空 港 )の 特 色 を 活 かした 路 線 展 開 福 岡 空 港 の 発 着 枠 を 超 える 就 航 希 望 航 空 会 社 ( 特 に LCC)の 誘 導 福 岡 空 港 で 対 応 できない 早 朝 深 夜 便 の 誘 導 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 と 相 互 補 完 を 促 進 するための 福 岡 都 市 圏 とのアクセスの 改 善 マルチエアポート 化 の 推 進 福 岡 空 港 北 九 州 空 港 間 での 航 空 券 を 変 更 可 能 にするマルチエアポート 化 の 推 進 16

22 3 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 について (1) 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 効 果 について 福 岡 空 港 は 国 内 線 では ビジネスを 中 心 とする 羽 田 路 線 (110 便 / 日 )の 充 実 はもと より それ 以 外 の 路 線 についても26 路 線 と 中 部 空 港 や 関 西 空 港 を 上 回 るネットワー クを 有 しており 国 際 線 においても19 路 線 と 成 田 関 空 中 部 羽 田 に 次 いで 多 様 な 路 線 を 有 している 今 後 九 州 西 日 本 アジアの 拠 点 空 港 として アジアに 近 い 地 理 的 優 位 性 と 多 様 な 国 内 国 際 路 線 のネットワーク 網 の 相 乗 効 果 が 発 揮 されることで 更 なる 発 展 可 能 性 が 見 込 まれる そのため 空 港 運 営 の 民 間 委 託 により 航 空 ネットワークを 強 化 するため の 路 線 誘 致 等 の 施 策 や 利 用 者 サービスの 向 上 が 期 待 され 就 航 路 線 便 数 旅 客 数 の 増 加 交 流 人 口 の 拡 大 ひいては 地 域 の 発 展 振 興 への 貢 献 が 期 待 される 福 岡 空 港 の 路 線 数 ( 平 成 26 年 10 月 ダイヤ) 国 内 線 27 路 線 382 便 / 日 (21 都 道 府 県 ) 国 際 線 19 路 線 454 便 / 週 (9 ヵ 国 地 域 18 都 市 ) 片 道 1 便 でカウント 主 な 空 港 の 路 線 数 比 較 空 港 路 線 数 成 田 羽 田 中 部 関 空 新 千 歳 伊 丹 那 覇 福 岡 国 際 線 (アシ ア) 100 (44) 26 (16) 27 (22) 55 (42) 10 (7) 0 7 (7) 19 (16) 国 内 線 ( 出 所 各 空 港 HP(10 月 時 刻 表 )を 元 に 作 成 成 田 空 港 ( 国 際 線 )については H 時 点 の 旅 客 便 貨 物 便 の 乗 り 入 れ 都 市 数 その 他 空 港 は 旅 客 便 就 航 路 線 数 ) 17

23 ( 航 空 系 事 業 と 非 航 空 系 事 業 の 経 営 一 体 化 による 効 果 ) 1 路 線 誘 致 の 一 体 性 福 岡 空 港 は 駐 機 場 (スポット)や 発 着 枠 を 調 整 管 理 し 着 陸 料 等 を 徴 収 する 国 と 旅 客 取 扱 スペース 等 ( 航 空 会 社 のチェックインカウンター 等 )を 管 理 し 賃 料 を 徴 収 す る 空 港 ビル 会 社 で 主 体 が 分 かれており 路 線 就 航 にあたっての 交 渉 調 整 主 体 が 異 なっ ていることから 航 空 会 社 に 対 して 駐 機 場 や 発 着 枠 着 陸 料 等 ターミナルビルの 利 用 方 法 賃 料 など 包 括 的 な 権 限 で 魅 力 的 な 提 案 が 出 来 ない 状 況 である 一 方 で 成 田 中 部 国 際 空 港 をはじめ チャンギ 空 港 (シンガポール) 仁 川 空 港 ( 韓 国 ) 等 諸 外 国 の 空 港 では 空 港 基 本 施 設 と 旅 客 ターミナルビルは 同 一 の 主 体 により 運 営 されている 効 果 民 間 委 託 により 空 港 の 発 着 枠 や 着 陸 料 ターミナルビルの 利 用 方 法 賃 料 などに 関 わる 主 体 が 一 本 化 され 関 係 者 に 対 して 路 線 誘 致 に 有 効 な 戦 略 的 な 提 案 が 可 能 となる 2 空 港 利 用 料 金 の 柔 軟 な 設 定 発 着 枠 の 効 率 化 高 度 利 用 現 在 福 岡 空 港 において 国 が 徴 収 する 着 陸 料 等 ( 着 陸 料 停 留 料 保 安 料 )は 原 則 全 国 一 律 の 料 金 設 定 とされている また 航 空 会 社 等 のターミナルビル 使 用 に 係 る 賃 料 等 については 空 港 ビル 会 社 において 定 められている 発 着 枠 については 航 空 会 社 の 希 望 が 優 先 されることから 管 理 者 である 国 が 主 体 的 に 対 応 することが 難 しい 効 果 民 間 委 託 により 着 陸 料 やターミナルビル 賃 料 等 を 組 み 合 わせることにより 柔 軟 な 料 金 設 定 が 可 能 になる また 全 国 一 律 の 料 金 設 定 ではなく 航 空 会 社 のニーズや 時 間 帯 毎 の 空 港 の 特 性 を 踏 まえた 多 様 な 料 金 設 定 が 可 能 となり より 魅 力 的 な 提 案 が 可 能 と なる これにより 多 様 なネットワークの 形 成 発 着 枠 の 効 率 化 高 度 利 用 が 可 能 となる 3 北 九 州 空 港 との 補 完 の 促 進 福 岡 空 港 は 市 街 地 に 立 地 しており 利 用 時 間 が7 時 から 22 時 までに 制 限 されているた め 24 時 間 利 用 可 能 な 海 上 空 港 である 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 を 通 じ 北 部 九 州 の 需 要 を 受 け 止 め 地 域 全 体 の 発 展 につなげていくことが 必 要 である 効 果 福 岡 空 港 の 発 着 枠 を 超 える 就 航 希 望 航 空 会 社 や 深 夜 早 朝 便 の 希 望 に 対 して 北 九 州 空 港 への 就 航 など 現 状 の 国 管 理 空 港 では 困 難 な 提 案 を 行 うことが 可 能 となり 福 岡 空 港 の 柔 軟 な 料 金 設 定 と 相 まって 北 九 州 空 港 との 補 完 関 係 を 促 すことが 期 待 できる 18

24 ( 民 間 の 知 恵 やノウハウの 導 入 による 効 果 ) 4 コスト 削 減 や 収 益 の 増 等 による 利 用 者 サービスの 向 上 国 管 理 空 港 は 航 空 系 事 業 が 全 国 一 律 のルールの 下 で 運 営 され また 航 空 系 事 業 と 非 航 空 系 事 業 の 担 い 手 が 分 離 していることから 空 港 全 体 では 効 率 的 な 経 営 が 行 われ ているとは 言 い 難 い 状 況 にある 効 果 民 間 のノウハウや 創 意 工 夫 による 徹 底 的 な 効 率 化 コスト 縮 減 や 非 航 空 系 収 入 の 増 大 が 見 込 まれ 空 港 の 収 益 が 拡 大 されることで 利 用 者 サービス 施 設 等 への 再 投 資 が 可 能 になる 等 利 用 者 サービスの 向 上 が 期 待 できる 空 港 の 収 益 が 拡 大 されることで 一 層 充 実 した 物 販 飲 食 娯 楽 のサービス 提 供 が 可 能 となり 空 港 周 辺 住 民 をはじめ 旅 客 以 外 の 利 用 者 サービス 向 上 につながる 好 循 環 も 期 待 でき ひいては 福 岡 空 港 の 魅 力 評 価 の 向 上 や 拠 点 性 が 高 まることが 期 待 できる 19

25 (2) 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 課 題 と 対 応 について 福 岡 空 港 には 歴 史 的 背 景 から 借 地 を 有 していること 市 街 地 の 空 港 であり 十 分 な 環 境 対 策 が 必 要 であるといった 固 有 の 事 情 がある また 民 間 委 託 は 先 例 がなく 新 しい 制 度 であることから 地 元 の 意 向 の 反 映 地 域 振 興 への 協 力 誘 導 路 二 重 化 等 現 在 進 行 中 の 整 備 事 業 への 影 響 などの 課 題 があり その 対 応 が 必 要 である なお 民 間 委 託 の 実 施 にあたっては 空 港 の 整 備 事 業 に 支 障 がなく 完 了 が 遅 れること がないこと 実 施 時 期 についても 事 業 の 進 捗 や 完 成 時 期 等 を 踏 まえ 運 営 希 望 者 が 事 業 判 断 が 可 能 となるようなタイミングとすること 及 び 雇 用 の 確 保 地 元 の 意 見 を 反 映 するための 地 元 企 業 を 含 めた 幅 広 い 参 加 と 運 営 の 仕 組 みを 確 保 することを 基 本 とすべ きである 以 下 個 別 の 事 情 等 の 課 題 と 対 応 について 整 理 した 1 借 地 料 について 福 岡 空 港 は 歴 史 的 な 経 緯 から 空 港 用 地 に 民 有 地 を 含 んでいるが これに 係 る 対 応 や 経 費 については 安 定 的 な 空 港 運 用 にも 関 わる 事 項 であり 空 港 の 設 置 管 理 者 として 国 が 責 任 を 持 って 対 応 する 必 要 がある 対 応 民 間 委 託 される 場 合 においては 土 地 滑 走 路 等 の 基 本 施 設 は 国 が 保 有 するスキー ムとされ 民 間 委 託 を 行 う 場 合 でも 国 と 地 主 との 関 係 は 変 わらないとされている 借 地 の 安 定 的 な 使 用 を 確 保 するためにも 運 営 権 者 に 支 払 わせるのではなく 国 が 支 払 うこと 2 環 境 対 策 について 福 岡 空 港 は 航 空 機 騒 音 の 障 害 に 対 する 環 境 対 策 に 加 え 生 活 環 境 改 善 に 資 する 計 画 的 な 整 備 を 促 進 する 必 要 がある 空 港 であり 空 港 周 辺 住 民 の 理 解 のもと 運 営 が 行 われて いることを 踏 まえ 環 境 対 策 が 後 退 停 滞 するようなことがあってはならない また 空 港 と 空 港 周 辺 地 域 との 共 生 を 進 めていくことが 不 可 欠 である 対 応 民 間 委 託 となった 場 合 にも 環 境 対 策 については 国 が 責 任 を 持 って 対 応 実 施 す ること 仮 に 環 境 対 策 を 運 営 権 者 の 事 業 にしようとする 場 合 には 国 は これまで 同 様 周 辺 住 民 と 向 き 合 い 運 営 権 者 を 指 導 監 督 するとともに 福 岡 空 港 の 設 置 管 理 者 且 つ 空 港 運 営 の 委 託 者 としての 責 任 を 負 うこと また これまで 移 転 補 償 事 業 等 を 実 施 してきた 空 港 周 辺 整 備 機 構 については 将 来 的 に 運 営 権 者 に 事 業 統 合 されるとし ても 経 過 措 置 として 当 面 の 間 同 機 構 を 維 持 し 事 業 継 続 すること なお 空 港 環 境 整 備 協 会 が 行 っている 空 港 と 地 域 との 共 生 に 係 る 事 業 等 ( 航 空 機 騒 音 測 定 機 器 の 助 成 公 共 施 設 のバリアフリー 化 の 助 成 等 )についても 実 施 される よう 国 として 責 任 を 持 って 対 応 すること 20

26 3 福 岡 空 港 の 整 備 事 業 について 平 行 誘 導 路 二 重 化 や 国 内 線 旅 客 ターミナルビル 再 整 備 事 業 滑 走 路 増 設 事 業 などに 影 響 が 出 て 事 業 完 成 が 遅 れないようにする 必 要 がある また 民 間 委 託 の 実 施 時 期 につ いても これらの 事 業 の 進 捗 や 完 成 時 期 等 を 踏 まえ 運 営 希 望 者 が 事 業 判 断 が 可 能 とな るようなタイミングとする 必 要 がある 対 応 事 業 に 影 響 が 生 じないよう 関 係 者 間 の 協 議 を 通 じて 配 慮 すること 4 安 全 性 の 確 保 について 航 空 管 制 は 引 き 続 き 国 において 実 施 されるが 空 港 は 地 域 の 発 展 を 支 える 重 要 な 公 共 交 通 基 盤 であることから 安 全 性 の 確 保 には 万 全 を 期 すべきである 対 応 民 活 空 港 運 営 法 上 空 港 運 営 の 安 全 性 確 保 のため 運 営 権 者 に 空 港 保 安 管 理 規 程 の 策 定 届 け 出 が 義 務 付 けられ 国 の 監 督 措 置 が 規 定 されているとおり 安 全 性 の 確 保 は 空 港 運 営 において 絶 対 条 件 且 つ 最 優 先 事 項 であり 国 としてしっかり 指 導 監 督 すること 5 大 規 模 災 害 時 や 有 事 における 対 応 について 空 港 は 災 害 時 における 拠 点 的 機 能 も 有 する 施 設 であり 有 事 における 活 動 拠 点 とし て 積 極 的 に 協 力 する 必 要 がある 対 応 災 害 時 等 における 運 営 権 者 の 協 力 を 義 務 付 けること 6 安 定 した 空 港 運 営 の 確 保 について 空 港 は 地 域 の 発 展 を 支 える 重 要 な 公 共 交 通 基 盤 であることから 経 営 環 境 の 変 化 等 により 安 定 的 な 空 港 運 営 の 維 持 が 困 難 となり その 運 営 が 中 断 すること 維 持 管 理 がお ろそかになること 利 用 者 の 利 便 を 損 なうことがあってはならない 対 応 運 営 権 者 の 空 港 運 営 財 務 状 況 を 適 切 に 監 視 指 導 するとともに 日 々のメンテナ ンスが 確 実 に 実 施 されるよう 国 として 指 導 監 督 すること 空 港 運 営 に 支 障 が 生 じる 場 合 には 国 が 適 切 に 関 与 する 仕 組 みとすること 7 官 民 の 適 切 な 役 割 分 担 リスク 分 担 の 明 確 化 について 空 港 機 能 が 停 滞 し 運 営 に 支 障 が 生 じないよう 国 と 運 営 権 者 との 間 の 役 割 分 担 やリ スク 分 担 を 明 確 にしておく 必 要 がある 対 応 国 と 運 営 権 者 の 間 で 役 割 分 担 リスク 分 担 を 明 確 にすること 21

27 8 地 域 の 情 報 発 信 や 物 販 等 地 域 の 振 興 に 係 る 協 力 について 運 営 権 者 は 地 域 との 関 係 を 重 視 し 空 港 運 営 に 県 民 の 意 向 が 反 映 されるよう 努 力 す べきである 対 応 民 間 委 託 の 大 前 提 として 運 営 権 者 が 地 域 の 振 興 に 協 力 することを 民 間 委 託 の 事 業 目 的 に 位 置 付 けること また 地 域 で 設 置 する 協 議 への 参 加 を 義 務 付 けること 9 必 要 な 投 資 の 確 保 適 切 な 空 港 利 用 料 金 の 設 定 について 運 営 権 者 は 利 益 を 最 優 先 し 安 易 に 空 港 施 設 利 用 料 などの 値 上 げを 行 うべきではない また 利 便 性 向 上 及 び 施 設 の 安 全 管 理 のための 投 資 に 万 全 を 期 すべきである 対 応 外 資 に 限 らず 利 益 最 優 先 の 空 港 運 営 が 行 われないよう 利 用 者 の 受 益 の 増 加 範 囲 を 超 え 利 益 優 先 で 利 用 料 金 の 値 上 げを 行 うことがないよう 国 として 監 視 指 導 す ること また 運 営 権 者 に 空 港 経 営 の 自 由 度 を 与 えつつ 地 域 の 振 興 発 展 に 寄 与 する 空 港 施 設 への 投 資 が 適 切 に 実 施 されるよう また 施 設 の 安 全 管 理 に 万 全 を 期 すための 投 資 が 停 滞 することがないよう 主 な 投 資 計 画 や 中 期 的 な 投 資 計 画 などについて 国 において 点 検 監 視 し 指 導 すること 10 福 岡 県 の 空 港 の 将 来 構 想 の 実 現 に 係 る 協 力 について 運 営 権 者 は 地 域 振 興 の 観 点 から 自 らの 利 益 のみを 優 先 することなく 地 域 が 目 指 す 路 線 誘 致 や 路 線 の 選 択 福 岡 空 港 の 発 着 枠 を 超 える 就 航 希 望 航 空 会 社 に 対 する 北 九 州 空 港 への 路 線 誘 導 等 に 協 力 すべきである 対 応 路 線 の 誘 致 や 展 開 について 運 営 権 者 が 自 治 体 と 協 議 し 地 域 の 方 針 に 協 力 するこ とを 義 務 付 けること また 例 えば 地 域 が 設 置 する 協 議 などへの 参 加 を 義 務 付 け ること 22

28 (3) 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 について 福 岡 空 港 は 極 めて 高 い 利 便 性 を 持 ち 福 岡 都 市 圏 のみならず 九 州 西 日 本 の 経 済 文 化 観 光 など 様 々な 地 域 の 発 展 成 長 をけん 引 している また 国 管 理 の 拠 点 空 港 として 国 内 輸 送 国 際 輸 送 に 重 要 な 役 割 を 果 たしている オープンスカイやアジア/ 太 平 洋 地 域 の 需 要 拡 大 を 踏 まえ 更 に 拠 点 性 を 高 めていくことが 期 待 される その 目 指 す 姿 は 国 内 外 の 広 範 な 地 域 との 多 様 な 交 流 を 支 える 拠 点 空 港 九 州 西 日 本 アジアの 拠 点 空 港 であり 戦 略 的 な 路 線 誘 致 地 域 戦 略 を 踏 まえた 空 港 運 営 の 実 施 空 港 容 量 確 保 のための 迅 速 な 施 設 整 備 による 航 空 ネットワークの 拡 充 旅 客 ターミナル 機 能 の 充 実 や 空 港 へのアクセス 強 化 による 更 なる 利 用 者 利 便 の 向 上 が 必 要 であり また 24 時 間 利 用 可 能 な 北 九 州 空 港 との 役 割 分 担 相 互 補 完 の 促 進 によって 今 後 増 大 する 需 要 に 対 して 幅 広 く 応 えていくことが 必 要 である この 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 については 航 空 系 事 業 と 非 航 空 系 事 業 との 経 営 の 一 体 化 に よって 可 能 となる 空 港 利 用 料 金 の 柔 軟 な 設 定 による 魅 力 的 な 路 線 誘 致 限 りある 発 着 枠 を 有 効 利 用 することによる 多 様 なネットワークの 形 成 今 後 の 北 部 九 州 の 需 要 増 大 を 賄 うための 北 九 州 空 港 との 相 互 補 完 の 促 進 また コスト 削 減 や 収 益 の 増 加 等 によ る 利 用 者 サービス 施 設 への 再 投 資 や 多 様 なサービスの 提 供 など 利 用 者 サービスの 向 上 空 港 の 魅 力 の 向 上 等 の 効 果 が 認 められる 一 方 で 地 元 への 十 分 な 配 慮 また 地 域 振 興 や 北 九 州 空 港 との 一 体 的 活 用 への 協 力 が 得 られるのか 利 益 を 最 優 先 し 必 要 な 投 資 が 実 行 されないのではないか 経 営 環 境 の 変 化 等 により 安 定 的 な 空 港 運 営 が 保 てなくなるのではないか 大 規 模 災 害 時 の 対 応 は 確 実 に 行 われるのか また 福 岡 空 港 の 固 有 の 事 情 である 借 地 に 対 する 国 の 対 応 や 環 境 対 策 空 港 周 辺 地 域 との 共 生 などの 課 題 がある これらの 課 題 については 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 課 題 と 対 応 で 示 した 内 容 を 国 において 実 施 されることが 必 要 である 以 上 の 検 討 結 果 を 踏 まえ 本 協 議 会 としては 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 は 地 域 の 振 興 発 展 に 大 きな 効 果 があるものと 考 える ただし 様 々な 課 題 もあることから 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 課 題 と 対 応 で 示 した 内 容 を 条 件 にすべきと 考 える 23

29 ( 参 考 ) 福 岡 空 港 運 営 検 討 協 議 会 の 開 催 状 況 第 1 回 検 討 協 議 会 平 成 25 年 10 月 21 日 開 催 < 議 事 > 福 岡 空 港 の 現 状 について 民 間 委 託 の 制 度 概 要 について 民 間 委 託 の 検 討 における 論 点 について 第 2 回 検 討 協 議 会 平 成 25 年 11 月 27 日 開 催 < 議 事 > 福 岡 空 港 の 位 置 付 けと 必 要 な 機 能 整 備 について 民 間 委 託 の 効 果 課 題 について 第 3 回 検 討 協 議 会 平 成 26 年 1 月 30 日 及 び2 月 6 日 開 催 < 関 係 者 意 見 聴 取 > 空 港 周 辺 の 住 民 団 体 航 空 会 社 空 港 ビル 会 社 地 元 金 融 機 関 格 付 機 関 総 合 商 社 不 動 産 官 民 ファンド 都 市 銀 行 証 券 会 社 第 4 回 検 討 協 議 会 平 成 26 年 9 月 21 日 開 催 < 議 事 > 福 岡 空 港 の 需 要 予 測 及 び 滑 走 路 処 理 容 量 について 福 岡 県 の 空 港 の 将 来 構 想 ( 骨 子 案 )について 福 岡 空 港 の 位 置 付 けについて 福 岡 空 港 に 必 要 な 機 能 整 備 取 組 について 第 5 回 検 討 協 議 会 平 成 26 年 10 月 12 日 開 催 < 議 事 > 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 効 果 について 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 課 題 と 対 応 について 第 6 回 検 討 協 議 会 平 成 26 年 10 月 24 日 開 催 < 議 事 > 福 岡 空 港 における 民 間 委 託 の 効 果 及 び 課 題 と 対 応 について 第 7 回 検 討 協 議 会 平 成 26 年 10 月 27 日 開 催 < 議 事 > 福 岡 空 港 の 民 間 委 託 について

30 ( 参 考 ) 福 岡 空 港 運 営 検 討 協 議 会 委 員 名 簿 (50 音 順 敬 称 略 ) 委 員 名 所 属 会 長 委 員 河 部 浩 幸 加 藤 一 誠 嶋 津 祐 一 第 4 回 以 降 善 功 企 高 木 直 人 髙 橋 誠 中 川 正 裕 第 4 回 以 降 部 谷 由 二 前 川 道 隆 森 本 廣 ( 株 ) 九 電 工 相 談 役 ( 福 岡 県 総 合 計 画 審 議 会 会 長 ) 日 本 大 学 経 済 学 部 教 授 ( 交 通 政 策 審 議 会 航 空 分 科 会 基 本 政 策 部 会 委 員 ) ( 株 ) 日 本 政 策 投 資 銀 行 九 州 支 店 長 九 州 大 学 大 学 院 工 学 研 究 院 特 任 教 授 ( 元 福 岡 空 港 技 術 検 討 委 員 会 委 員 長 ) 福 岡 経 済 同 友 会 常 任 幹 事 事 務 局 長 九 州 観 光 推 進 機 構 理 事 兼 事 業 本 部 長 ( 一 社 ) 九 州 経 済 連 合 会 専 務 理 事 西 日 本 鉄 道 ( 株 ) 取 締 役 専 務 執 行 役 員 福 岡 県 商 工 会 議 所 連 合 会 ( 福 岡 商 工 会 議 所 副 会 頭 ) ( 公 財 ) 九 州 経 済 調 査 協 会 理 事 長 江 口 勝 福 岡 県 企 画 地 域 振 興 部 長 重 光 知 明 第 4 回 以 降 福 岡 市 経 済 観 光 文 化 局 長 退 任 された 委 員 鈴 木 恵 一 前 ( 株 ) 日 本 政 策 投 資 銀 行 九 州 支 店 長 第 3 回 まで 惣 福 脇 亨 前 ( 一 社 ) 九 州 経 済 連 合 会 専 務 理 事 第 3 回 まで 永 渕 英 洋 前 福 岡 市 経 済 観 光 文 化 局 長 第 3 回 まで

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