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3 めんりすと (Men Risto Japan) 静岡県三島市梅名 TEL 駐車場 10 台国道 136 号線梅名交差点を東に約 250m 右側フート マーケットホ テト梅名店向かい営業時間平日昼 11:30~14:30 夜 18:00~21:00 土日祝昼 11:30~14:30 夜 17:30~21:00 定休日 : 火曜 ( 祝日は営業し 翌日替休 ) 3

4 4 めんりすと完全読本上巻 下巻 静岡県東部を代表する静岡県三島市梅名の超実力派ラーメン店 めんりすと の 2011 年 ~2012 年までの全 250 作品を写真付きでレビューしています もちろん伝説となっているこ ん そ め ( オマール海老とビーフ 鶏の三種のコンソメスープをベースにし トッピングのフォアグラのソテーから溢れる肉汁をオイルの代わりとしたラーメン ) や スープを残した人が一人もいないという鶏の出汁 100% のラーメン 某テレビ番組で 100 点と評価された基本の塩ラーメンまで完全収録!! この一店舗のメニューだけを総ページ数 200 文字数 10 万超で記録しています オマール ハモ 金目鯛 フォアグラ サバのポワレ 柑橘系素材のスープなどをテーマとするフレンチシェフならではの創造性豊かな作品も秀逸ながら 基本の醤油ラーメン 塩ラーメンが見せる透明感の奥にある風味の優雅なる舞いにこそ圧倒的なクオリティーを感じさせる名店です そして何よりこれだけ多くの作品を生み出しながら その全てに際立った完成度と 作り込みの高さを覚えさせることに驚くこと必至のお店でもあります!! フレンチシェフでもある店主様の集中力と誠実さの結晶たる 250 作品 それはラーメンを数多く味わった方ほど 極めて刺激的な内容に映るものことと思います そしてシンプルに素材の魅力を伝えるラーメンを好まれる方にこそこの本を読んで頂きたいと思います 今回店主様に御理解いただき 2013 年最初の限定メニューとして大絶賛されたと ん そ め ( 和豚もち豚のコンソメら ~めん ) のレビューとともに そのレシピと仕込みの写真を掲載しています これは永久保存版の内容です! めんりすと完全読本上巻内容 :2012 年のめんりすと全作品の写真とレビュー ( し お ら あ べじたぼ ~! ラ みしま フォアグラのレバニラ味噌ラーメン 金目鯛のラーメンのレビュー他 ) 年のサイドメニュー 2013 年最新作和豚もち豚のコンソメら ~ めんのレシピと仕込みから完成までの写真とレビューを掲載 めんりすと完全読本下巻内容 :2011 年のめんりすと全作品の写真とレビュー ( こ ん そ め 鶏 100 牡蠣のラーメン 鱧のラーメン かけラーメンのレビュー他 ) とある限定メニューをテーマとしたショートミステリーを掲載 著者紹介 三島グルメマガジン編集長米谷食べ歩きを愛するフリースタイルグルメレビュアー 高級フレンチから駄菓子までほぼ全てのジャンルの料理を好む 近年はラーメンも熱心に食べ歩くようになり 年間約 500 杯のラーメンを食べ歩く 全国的な有名店では煮干鰮らーめん圓 ( 東京都 ) や支那そばや ( 神奈川県 ) の醤油 中村屋 ( 神奈川県 ) や麺屋海神 ( 東京都 ) の塩 つけ麺ではひるがお ( 東京都 ) や風雲児 ( 東京都 ) 二郎系ではラーメン二郎三田本店 ( 東京都 ) ラーメン二郎八王子野猿街道 2( 東京都 ) やバカ盛りらーめんタブー ( チョモランマ ) など ジャンルにとらわれず幅広いスタイルのラーメンを好む 今回紹介するめんりすと ( 静岡県三島市 ) は 3 年前に初訪したばかりの静岡県のラーメン店であるが それら名店中の名店の中でも最高峰の料理店の一つと確信しており また店主の舌のセンスと料理技術の圧倒的な高さには唯一無二なるものを感じている 間違いなく 10 年以内に全国を席巻する実力店

5 めんりすと完全読本 シーズンの全作品を新しい作品から順にレビューします でも まずは 5 周年限定特別特価の対象となった めんりすとさんの 定番メニュー 5 作品から 素晴らしい美食の数々に感謝をこめて 2013 年 1 月 21 日 三島グルメマガジン編集長 米谷 5

6 む ら さ き ( 鶏 豚 香味野菜 魚介による淡麗系スープの醤油ラーメン ) 完璧な醤油ラーメンことむ ら さ きを紹介します ( このレビューは 2012/01/04 に頂いた際 のものです ) まずはスープ 鶏 野菜 魚介の味わいが圧倒的にやわらかく それでいて透明感を宿しています クリアなスープという表現では 言葉が固すぎて このスープがもつ肌の柔らかさは伝わりません 舌触りに粘り気はないのですが 含まれる素材の個性が何とも温かく 優しさが質量をもっ て舌に乗り上げる感じ 素晴らしい ため息の出る美味しさです これほど美しい味わいを嫌みなく主張する醤油ラーメンは初めてです 6

7 スープには現在 一切の胡椒が使われなくなったとのこと そのためスープは最後の最後まで濁りや無意味な尖りを得ることがなく シルクのような風 味のキメ細かさが殺がれることなく伝わってきます 圧倒的な薄さを持つキメの細かい一枚の布が 肌にすっと馴染んでいく様子を思い描い てください そんな素材の魅力を全くの自然体で受け止めさせる味わいがここに存在する のです 鶏の油脂感の中に 野菜の温かみを感じ そしてじわっと広がる複雑な魚介出汁が その 舞台で細やかに踊る様子 口の中に 一つの世界が注がれます 大げさに語っているのではなく 口当たりから後味 そしてフィニッシュまでが 一つの楽 曲のように起承転結が整理され 理路整然としながら生命感に溢れる展開を楽しませるの です この日 胡椒排除バージョンのむ ら さ きを初めて頂きましたが この完成度は格別なも のでありました!! とりわけ驚いたのは トッピング トッピングのない正油ら ~めんを最愛のラーメンとしてきた私ですが 今回はトッピングによるスープの濁りを不思議と感じず いやむしろトッピングからスープに流れる味わいが スープに絡むというよりは一定の距離で存在し それを一歩離れたところから味わうならば 全体が一つの和音を生み出しているようにすら思えるのです 水菜が浮かべる瑞々しくフレッシュで快活な味わいが スープにきらめきを加えます もちろんそこにスープが濁ったような印象は覚えません そしてチャーシューがまた素晴らしい!! 店主さんにその素晴らしさを伝えたところ 今回は新しい隠し味を加えたとのこと その効果なのか チャーシューの香ばしい味わいが まるでスープの豊かな旨味に添え られたソースであるかのように 適度なコントラストを持って存在し そのソースによって主 役たる素材の旨味に舌がフォーカスさせるのです 完璧でした 7

8 過去にも ここまでチャーシューの味でスープを引き上げてくれる作品は 殆ど経験したことがありません 八王子の淡麗系煮干しの超有名店では 叉焼を噛んだ時に口いっぱいに広がる肉の旨味にキレのあるスープを溶かしこむ様なアプローチを堪能させていただきました しかし今回のめんりすとさんの魅力は チャーシューを噛むことではなく チャーシューからスープにゆっくりゆっくり溢れて行く旨味によって スープの味わいに表情が増すというところ 時間とともに味わいを変化させるスープには まるで生命が宿ったかのように快活さと儚さ が存在しています 素晴らし過ぎる作品です ここまでくると さすがに どこからどこまでが計算で どこからどこまでが奇跡だったんで すか? と めんりすとさんに尋ねたいところでもありますが きっと 全て計算です と応え ると思い 野暮な質問はしないことにします そして麺 この完璧なスープに 麺が完全に調和します 私が初めてめんりすとさんに訪問した際に覚えたあの感覚が ふっと肩から腰に抜けて行きました これだよ!! 何度も何度も味わってきたこのスープとこの麺の組み合わせ 私にとってのソウルフード はあれから一年経ってなお その感動を新鮮に残してくれます 大満足です きっと これ以上はないと確信できる 純な存在たるラーメンです この感動を提供してくださった めんりすとさんには心よりの感謝を申し上げます なお 今回頂いたむ ら さ きは 2012 年のお正月モデルでありました ちなみにめんりすとさん 新しい試みや新しいアレンジ 季節を計算した繊細な調整のあるお店です ブレではなく 狙いによってマイナーチェンジがしばしば行われます 8

9 今回紹介した作品が 明日のむ ら さ きとは微妙な部分で同じではないこともあるかもりしれません しかし常に明日のむ ら さ きこそがめんりすと史上最高傑作である可能性が高いということもわかってください そして 私が味覚の才能もラーメンの知識もないながらもラーメンに魂込めて追いかけて きた結果 世界一美味しいラーメン屋さんだと信じるお店が めんりすと さんです そのお店の淡麗系の代表作 む ら さ き そして芳醇系の代表作 し ろ ど り は 私に とっての永遠のソウルフードなのだと この日改めて確信した次第です 今回も完璧です! 食を通じての感動の提供 めんりすとさんに果てしなく感謝です!!! し お ら あ ( 鶏 豚 香味野菜 魚介による淡麗系スープの塩ラーメン ) 繊細で香味豊かな一杯である淡麗系塩ラーメン し お ら あを紹介いたします ( このレビ ューは 2012/04 に頂いた際のものです ) で この作品 もちろんこれまでもめんりすとさんの塩ラーメンは当然のように美味しか ったわけですが ぶっちゃけましょう 2012 年バージョンの実力ハンパないです!! 聞けば 2012 年のリニューアルに伴いレシピを少し変更されている様子で なるほどこれ は万人が認める高尚にして魅力的な味わいに仕上がっています もちろんし お ら あの魅力にはスープそのものの美味しさもあるのですが 一方でそれはいつどの時のバージョンにおいても素晴らしかったというのも事実 個人的には. 今回のスープは 今まで以上にめんりすとさんオリジナルの全粒粉入り細麺の魅力にそのスープの味わいがマリアージュしているように感じられました スープは口当たりに 魚介の味わい それも男性的なコクを十分に感じさせる煮干し や節系特有の乾いた味わいを感じさせます 9

10 そしてその締りある魚介の個性の内側から時間と共に溢れ出すのが鶏 豚 さらには香味 野菜といった素材の旨みであります 丁寧で繊細な風味の積み重ねがやがて壮大な味わいにまで成長し 一つの風味を安易 に前に出すことなく まるで近代的な高層建築を思わすような風味の構成美と さらには調 和が生み出す重厚感を覚えさせてくれるのです そしてこれが麺にもしっかりあうから凄い!! スープの味わいがめんりすとさんの細麺がもつ旨味の深さと 全粒粉の締まりあるコクが生み出す輪郭の立った味わいにハマるんです これだけ旨みのある麺が 淡麗系の塩スープに違和感なく絡んでいるのは まさに作り手のセンスと技術 そして舌の才能によるところが大きいはず これはもう 本当に素晴らしい一杯ですね!! というわけで この上品にして上等な一杯 あなたも是非お試し頂きたいと思います めんりすとさんの淡麗系スープの繊細さ 緻密さ それに調和する麺の美しさを堪能してく ださい!! 10

11 し ろ ど り ( 鶏 豚による白湯スープの塩ラーメン ) 本日は宇宙一美味しい料理であります鶏豚白湯スープの塩ラーメン し ろ ど りを紹介 いたします ( このレビューは 2012/01 に頂いた際のものです ) そもそもめんりすとさんのし ろ ど り ( 芳醇系塩 ) とむ ら さ き ( 淡麗系醤油 ) は私にとって の世界一美味しいラーメンであります 中でも今回紹介するし ろ ど りへの思い入れの深さはハンパありません む ら さ きを超える醤油ラーメンをめんりすとさん自身が生み出してしまう可能性はあっ たとしても このし ろ ど りについては きっとめんりすとさんでも超えられないのではな いかと思うほどに 私にとっては奇跡の味わいを持つ圧倒的な料理なのであります とはいえ しばしばマイナーチェンジが行われるのはめんりすとさんの探究心ならでは 11

12 今回紹介するのは 2012 年冒頭に頂いたし ろ ど りでありますが 今年に入ってからのめ んりすとさん 2011 年の素晴らしさをさらに上回る素晴らしさなのです その様子が このレビューから伝わると嬉しいなあと思います というわけで まずはスープ 2012 年に入り スープが一杯ずつ温める調理法に変更されたために 香気や風味の躍動感が一つ上のステージに進化しています これが 寸胴で温め続けたものとは本当に別次元の品格の高さを表現するのです! そして更に今回 新たに胡椒を使わないという仰天アプローチによって 更なる美食の高みへと到達してしまいました!! 元々塩分濃度を汁完前提の低めに設定している上に 厨房には砂糖もないというこのお店です 全てのメニューが徹底して天然素材に敬意を払った味わいに仕立てられていますが 流石に今回の胡椒なしはちょっと驚き やはりラーメンファンとしては 塩気を抑えて 胡椒もゼロで 本当にスープにキレが出せ るのかが心配です ところが 実際に頂いてみたところがノープロブレム いや それどころの話じゃない!! その雑味のないクリアに磨きをかけたスープからは 風味の輪郭がもつ細かな表情までもが鮮明で その透明感が風味を明瞭にし 透明感がスープにキレを与えているのです これ すげーーーーーーーーー 美味いね!! スープが密にして美しい!! 口当たりには トッピングのチャーシューから溢れる肉の味わいが濁らずにスープの風味に浮かぶようにして軽快なアタックとコクを感じさせます そしてその味わいを起点にすることで その後に覚える鶏と豚のまるでバターを彷彿させる程の美しいくとろけゆく旨味たっぷりの油脂感と肉感が 食べるものを一気に快楽の縁に落とします 心をえぐられるように美味いです!!!! 12

13 このスープがみせる動物系の質感は 脂によって艶々とろっとさせたものではなく キメの 細かさを密に密にしていったが故の濃密さ そして滑らかさをみせるもの そこから生まれるただただ肉肉とした濃密な味わいに胸が躍ります 調味料によって風味を拡散させるのではなく 内側に旨味をぐいぐい詰め込んでいったかのようなその味わい バターにも例えられる重心の座り具合 そして旨味濃度の強さ さらには舌触りのなめらかさ ないね これまで頂いた全てのラーメンにおいて 類似したスープがまるで浮かびません 調味料によらないソリッドな素材感 そして食べる直前に温められ そして提供される椀の 中で初めてベースのスープとオイルとタレが絡むからこそ生まれる 新鮮で躍動的な風味 の共鳴!! 2012 年に入ってからの頂いた数作のめんりすとさんのラーメンは ちょっと想像を越えるクオリティーを放っています!! 昨年 100 杯以上のめんりすとさんの作品を頂きながら また新しい感動を提供されてしまいます!! ファンとして本当に嬉しさを感じさせられますね この作品 めんりすとさんの常連さんが めんりすとさんを最高峰と感じているその理由が 濃縮された一杯です そして本当に美味い物を食べると その瞬間 人って無口になるものです つまり 会話を楽しみたいデートには絶望的に不向きな最高の美食でしたね ( 笑 )!! く ろ ど り ( 鶏 豚による白湯スープの醤油ラーメン ) 本日は美しき逞しさを誇る醤油ラーメンことく ろ ど りを紹介します ( このレビューは 2012/03 に頂いた際のものです ) まずはスープ 13

14 2012 年のめんりすとさんの白湯スープは 魚介を抑え動物感を それも鶏よりも豚に重心を寄せたことにより 包容力ある旨みが前に出るタイプに変化し めんりすとさんの白湯系でしか味わえない コクの綺麗なこってり系ラーメン という魅力がさらに伝わりやすいものとなっています もちろんし ろ ど りの方が塩ダレの個性ゆえに さらにスープの旨味をストレートに伝えはするのですが く ろ ど りは醤油という個性により いくらかのひねりのある旨味の伝え方をしてくるところに個性があります しかし一方では 醤油の個性によりスープの重心がより定まっている分だけ 敢えて品のない表現をするならば わかりやすい美味しさ が感じられるようになったのです そんな 2012 年のく ろ ど りスープを一口すすれば トッピングされたゴマの香ばしさがス ープから肉の香ばしさを引き出すように感じられ ジューシーにローストされた肉を思わ すような香ばしさがスープからくっきり浮き上がります それでいながらスープのキメは荒れることはなく やはりめんりすとさんらしいスープの滑 らかなる重厚感は崩れることを知りません 14

15 スープからは豚を主体とする動物の旨味が感じられ これが醤油の酸味や辛味といったも のをうる ~ っと表現するに合わせて 舌にその魅力を転がします この感じ めんりすとさんの独壇場となる魅力ですよね この 醤油ダレが導く酸味で動物の旨味を立てる感じは ちょっと他では味わったことがありません めんりすとさんの徹底してアダルティーな作風は やはり個性的であり 上等さを突き付けられるものであります LEON という雑誌で醤油豚骨系ラーメンを紹介するならば それはずばりめんりすとさんのく ろ ど り ( 鶏豚白湯 醤油 ) しか考えられません 明快な色気を正面に放ちつつ 深いところで陰な色気を持っているモテ系お洒落アダルト作品として 間違いなく読者受けする路線なのです めんりすとさんというと淡麗系のお店という印象が強いように思いますが 一方では芳醇系 ( 白湯系 ) にもし ろ ど り ( 神ラーメン ) や と り ぶ し ( 最芳醇系 ) み そ ら あ ( 超癒し系 ) などの多くのレギュラーメニューが存在します そのため最新のく ろ ど りは未食という方もいるのかもしれません 是非是非さらに美味しくなった 2012 年のく ろ ど りを頂いてみてください めんりすとさんが進化し続ける名店であることがきっと伝わるはずですよ つ け め ん ( 白湯の塩 ver. or 正油 ver.) 平打麺の香味 舌触りの美しさが際立つつ け め んを紹介します ちなみに私が初めてつ け め ん ( 白湯の塩 ver.) を頂いたのは 2010 年の夏のことになります あまりにも美味しいその麺の実力に すっかり唸らされました 麺は透明感のある黄色 その黄色の秘密が玉子であることは一口食べれば確実にわかります 弾力や伸びを適度に持った肉肉とした気持ちの良い食感をもっていますが それを流行りの太麺のように過剰に感じさせず しこしこつるるとした食感にするのが平打ちの適度な繊細さ まさに 絶妙 と表現すべき要素に満ちあふれているのです 15

16 そしてこの麺 なぜか真逆の個性を持つきしめんの個性にも 不思議と近いものを感じる のです これも穀物感と食感に繊細さを有する麺だからなのでしょう さらには私が深く愛するこのお店の全粒粉入り細麺とも真逆のスタイルでありますが それ でいてやはり私の好みの真ん中を突かれた様な感覚を覚えさせられるから驚きです 何とも美味しい麺ですね 16 細麺が見せる全粒粉のコクと穀物感を覚える旨味のやみつき度も素晴らしいのですが 一方ではこれだけ玉子の旨みを感じさせてくれたこの麺もまた際立った名品です 黄身特有の旨みを感じさせるこの麺の後味は たまらない魅力に満ちており 薄い平打ち麺からこの厚みある旨みが出てくるというギャップには本当に驚かされます 舌触りは単体では軽くペタッとしながらも つけ汁を絡めるとつるっとした性格に変化します この舌触りでするっとした喉越しを生みだしつつも 噛めばそこに旨味が炸裂!! これは凄い!!

17 しかもこれだけの良質の旨みを楽しませる作品ながら かしこまらない美食感を奏でてく れるあたりがなるほどラーメンらしくもあり つくづく隙がありません つけ汁は 口当たりから魚の粗削りな風合いがしっかり滲みます 野性的で逞しい魚の味わいです 塩気 魚の苦味 そしてビチッとした辛味が口当たりから感じられます 中盤に鶏 豚白湯の油脂感が甘味を軽く伴いながら この魚介の風合いを抱擁するようにして ふくよかなその表情を楽しませます 一方では後味で この味わいがべとつくとなくスッと消えていき 再び魚の旨味が荒々しく 浮かんではスピード感のある痛快なフィニッシュを生みだします しかし これだけのつけ汁に全く負けない麺が改めて凄い このつけ汁と絡んでなお 麺の旨みを覚えさせるというのはなかなか想像できないことですが これが現実なのです しかもこの麺 つけ汁に入れるたびに いくらかの甘味を導き出し 不思議とつけ汁の味わいを柔らかな表情に仕立てるのです 特に中盤以降では噛むたびに現れる麺のもつ玉子の旨みがつけ汁に勝り つけ汁の味わいが低域で舌に転がりはするものの 麺の旨みを妨げることができないのです そして麺は そんなつけ汁の強い味わいをむしろ旨味を押し出すための香辛料かのようにして さらにその個性を明瞭に仕上げていきます 圧巻の麺ですよ!! 美味しい刻みチャーシューも 味の変化を楽しめる魚の削り粉も メンマも 半熟とろろんな味玉も ゴマと絡むと最高に美味しい蒸し鶏もまたこの麺の存在感の前では主役にはなりえませんいやいやこれは本当に美味い ラーメンの主役は麺であると 高らかに主張できる作品ですよ!! これをしっかりと表現してくれるお店って なかなかありませんよね!! 汁そばに用いられる全粒粉入り細麺の圧倒的な美味しさに対して それとは相反する個 性を見せながらも同じように極上の美味しさを表現するこの平打麺 間違いなく食べる価 値ありと断言します!! 皆様のつけ麺の概念をきっと変えるであろうこの一杯 是非是非お試しあれ!!! 写真はつ け め ん ( 白湯の醤油 ver.) 17

18 格好いいお父さんを持つ すべての子供たちのために この本を 18 MEN RISTO JAPAN UNOFFICIAL GUIDEBOOK 2012

19 ゆ め と ん ( 和豚もち豚の塩とんこつら ~めん ) めんりすとさんの ゆく豚くる豚 企画ということで これが 2012 年の最後の限定メニューにして 2013 年の最初を飾る限定メニューとなりました ( 提供期間 2012 年 12 月 31 日 ~1 月 2 日 ) 豚肉 ゲンコツ 豚頭を炊きこんだ豚 100% の濃厚塩とんこつスープは 昨年のモデルに比べても豚の個性をより明快に どすっと強めた作風に仕上がっています トッピングに用意された香味油は 5 種類で ゴマ油 黒マー油 具入りラー油 ( 辛 ) 煮干し油 チー油の中から好みのものをおみくじ感覚で選ぶという遊び心も効いています そのベ 19

20 20 ースとなるスープは濃厚な豚骨の味わいで 旨味が舌にズシッと食い込みます そしてそこにガーリックのエッジの効いた香ばしい味わいが きりっと粒を立て 中盤以降の味わいに張りを作ります そしてそんな力強い味わいをしてもなお フィニッシュの美しさを譲らないのが めんりすとさんらしさ ガーリックのパンチ 粘度すら感じさせる豚感豊富なスープを効かせつつも そこから予想できない様な滑らかな口どけによって すっきりとした後味を生みだします 麺は全粒粉入り細麺 一年の締め あるいは一年の始まりをこの極上麺で飾れるのは嬉しいですね 私が初めてめんりすとさんに訪問した際 最も感動したのがこの全粒粉入り細麺の個性でした 麺そのもののポテンシャルと その完全なるスープとのマリアージュ そして麺の旨味を完璧に生かしきる計算された茹で具合の妙に 店主様の実力と才能の高さが溢れていました やはりこの麺を楽しめなくては一年の節目は決まりません 私はラーメンの麺を長い間 固い 柔らかい 太い 細い ストレート 縮れという区別だけで味わってきましたが この麺が穀物の旨味や 舌触り それらに調和する食感 塩気のバランス そして何よりもスープによって美味しさを磨かれ 同時にスープの美味しさを磨くその共鳴反応にこそ麺の面白みがあるのだと教えてくれました この麺を何らかの節目に頂くたびに あの日の感動が蘇り それを期にラーメンにハマってしまったことがフラッシュバックします この作品をもって 2011 年から 2012 年までのめんりすとさんの全てのレギュラーメニュー 限定メニューを頂いたことになりました その総数はなんと 250 作品にも及びますが その全てが新鮮な感動を与えてくれています 本当に素晴らしいお店です 既に完成されつくしためんりすとさんに これ以上何を期待しようかとも思えますが それでもなお 2013 年をさらに刺激的なラーメンで彩ってくれると確信できるお店です 2013 年以降のめんりすとさんにもこれまでと同様に いやこれまで以上に楽しませて頂けそうな気がします!! ぼ ん ご れ白湯 ver. アサリのら ~めんベースを白湯系スープとしたバージョンです スープは口当たりからガーリックの個性が辛味と香味を主張しながら アサリの個性を前に出したスープの旨味を広げます 白湯スープは徐々に柔らかなる豚の旨味と シルクを思わすキメの細かさを表現していき そのガーリックやアサリの個性に潰れることなく主張されるその繊細さ 美しさは感動的! 後味で転がる塩気に重なるアサリの旨味 ガーリックの香味も秀逸! 力強さとともに繊細さ 華やかさで酔わす珠玉の一杯です!!

21 サバ節ら ~めん ( 醤油 ver.) サバ節を使った出し汁 100% という作品です 口当たりから水そのものの美味しさを感じさせるような透明感ある味わい そしてサバ特有の酸味に魅力をみせる魚介系スープの味わいが広がります 後味には比較的粒子感がごろっとしながら薫煙香を伴うような風味や香味が感じられ この癖のある香ばしさが 深く淫靡な性格をスープに宿します さらには醤油の個性がサバの風味に重なり その酸味を尖らせません 一方ではこの醤油の個性が サバの個性を潰さず むしろサバの酸味や 節の薫煙香のもつ魅力的な個性を引き出しながら ラーメン然とした世界観を主張していきます 技ありの名作です! サバ節ら ~めん ( 塩 ver.) 口当たりからサバの酸味が広がり いくらか梅の塩ラーメンを思わす味わいに それでもサバ節を使った出し汁 100% という迷いのない素材感が スープの性格に素直さを与え 同時に説得力ある味わいを導きます 塩ダレの旨味がコクりと決まる後味も秀逸です 麺は平打麺 そのプリッとした質感がスープの角を和らげ さらには麺のもつ柔らかな甘味がスープの表情に温かさを加えます サバ節特有の酸味を生かしつつ 親しみやすい美味しさを演出した一杯です 21

22 ビーフコンソメのら ~めん 2012 年のクリスマスイブ限定メニューです スープは口当たりからビーフコンソメがもつ牛の甘味が豊満であり そこに野菜の甘味がいくらか重なりを帯びることで 何とも肉感豊かで弾力のある味わいが生まれます 麺は全粒粉入り細麺です 麺の表面にビーフコンソメの油脂感がすっと絡み 麺を不思議と太く感じさせます 舌触りから 濃厚な穀物の旨味を味あわせ 全粒粉の枯れた味わいが ビーフ独特の枯れた旨味に調和します 麺とスープの関係も深いですね 極上のビーフコンソメスープを主体としながらも ラーメンである意味が正確に表現されています トッピングされた豚叉焼 鶏叉焼 牛カルビの炙りも気持ち良く美味! フレンチシェフによる迫力ある旨味の一杯は ラーメンでありながら何よりも贅沢なクリスマスディナーを楽しませてくれます これぞ麺のリストランテの実力ですね! 22 べじたぼ ~! 鶏叉焼 ver. スープの生クリームを増量し 鶏叉焼に拘ったアレンジ 生クリームの厚みある味わいがベジポタスープをさらに豊満にします 麺を噛んだ時にふわっと浮き上がるスープの迫力ある香味 風味は最高! 鶏叉焼の個性がクリームシチューを思わす旨味を感じさせ 麺はパスタ的な色合いも! 華やかに美味!

23 ホタテ風味の塩ら ~めんホタテのソテーからの流れ出るオイルが 上質の香味油のように感じられます ホタテの旨味を多分に含み 口当たりに十二分なコクを生みだします ホタテの旨味は豚の豊満な味わいに見事に調和 明るく力強い旨味を導きます 後味には魚介の個性 魚介の繊細で微かに枯れ感を覚えさせる味わいが 牡蠣や動物系の素材がみせる明るい旨味にバランス良く調和し しっとりとした芸術家肌の風合いを映し出します 豊満にしてしっとり大人びた味わいが魅力的ですね 贅沢素材による説得力ある一杯です れ ば に ら ( レバニラ味噌ら ~めん ) 野菜の絡むピリ辛白湯味噌という風合が なんとも美味 適度な刺激性と 素朴で癒される味わいが同調します そしてトッピングのレバーが劇的に美味い!! 実はこのレバー 鴨のフォアグラを使用しているとのこと なるほど滑らかに口どけながら 濃厚な旨味を残すその内容は説得力があります フォアグラの個性を味噌という素材にあわせる新しさにも驚かされますね さらにはトッピングの野菜炒めにかけられた香味油が美味い! 贅沢素材を当然のように使用してしまったジャンクなフリしてリッチな名作です!! 23

24 か き ら あ 2012( 白湯の塩 ) か き ら あ白湯の醤油 ( 実際にはオリジナル白湯よりもわずかに淡麗系に調整されたタイプ ) に対して今回の白湯の塩バージョンは魚介の個性を加えることで 白湯の濃密さを和らげ 牡蠣の豊満さを調和させるアレンジが成されています トッピングはもちろん スープの味わいもまさに極上 口当たりの白湯スープと牡蠣 後味の魚介スープと牡蠣のマリアージュが秀逸です 過去のか き ら あにはないマットにしてさらっとするスープからは深く風味が感じ取れ 実に大人びた味わいを堪能させられます 牡蠣もたっぷりのっていて贅沢ですね しかしこれだけ贅沢に素材を唄いながら 気張らずに素直に味わえ しかも食べ終えた時に体から疲れがとれていく 癒し系ラーメンの神髄がここにあります! 24 か き ら あ 2012( 白湯の醤油 ) 白湯系でも淡麗系でもない絶妙なる新しい芳醇系 さらっとした質感の白湯スープが 牡蠣の濃厚な旨味に調和します そしてさらっとしながらもコクのある動物系の旨味に牡蠣の個性が絡み 渾然一体とした肉厚の味わいを生みだします 牡蠣とスープに醤油ダレが深く絡むよう その調理も進化していますね 口当たりからの醤油の味わいが 牡蠣の旨味を上手に導いています 冬の大人の贅沢ラーメンです

25 スーパー煮干し君!( 白湯 ver.) 醤油 細麺白湯スープに何が起きているのかと思うほどに豚の旨味の素晴らしさにやられてしまいました 煮干しオイルは柔らかくもジャキッと前に出るタイプとなり その個性の反動として白湯の柔らかさが際立ちます 後味で感じる煮干しの細やかなザラツキも見事 麺は煮干しの個性を軽く拾うも それをべとつかせず むしろその反動で甘い穀物感を良質に表現します そしてチャーシューはスープをソースとして肉の旨味をとろけさせ これが激ウマ! 最初から最後まで次々と極上の旨味を感じさせてくれる名作です!! スーパー煮干し君!( 白湯 ver.) 塩 平打麺スープは口当たりから煮干しオイルの個性がしっかりと感じられ その煮干しの風合いが中盤 そして後味まで安定的に持続します 煮干しの魅力をはっきりと伝える 美しいスープです 飲み進めると豚の個性が徐々に前倒しに主張され その柔らかな甘味が優しく丸々と感じられます 平打麺は 手揉みのよれによって 絡めたスープの味わいに生命感を与えます そして麺のもつ玉子の風合いとともに感じられる甘い穀物感が このスープの甘く丸い表情を際立たせるのです とても美味しい一杯です 25

26 豚 100 清澄 ver.( コンソメ仕立てのラヲタ専用モデル ) の塩豚オイルの美しい風味の豊満さから 世界を反転させての豚の透明感が劇的であり 同時に極めて美しい旋律を奏でるかの如き無駄のない風味の流れを感じさせます 豚の滑らかなる舌への溶け込み方は異常で 淡麗系では定番の鶏という素材を凌駕し 豚という素材が類まれなる上品さを有していることを伝えます 2012 年版の美しさは壮絶です! 26 豚 100 清澄 ver.( コンソメ仕立てのラヲタ専用モデル ) の醤油 豚は白濁濃厚系だけじゃない ここまで上品さを極められるのだ ということを主張する一杯 まずは香りの豊満さが特筆に値します スープが美しく純粋に磨きこまれていればこそ 味わいの全てを表現する良質の香りが現れます 醤油のコクの深みと豚の抱擁的でクリアな個性が 清澄ながらも立体的でスケールの大きな味わいを生みだす名作です!!

27 な ん ば ん 2012 めんりすとさん流カレーラーメンが ベジポタ対決の流れを受けて大きく進化しました これまでのな ん ば んが渾然一体とした旨みを表現してきたことに対し 今回はポタージュ系の個性で重心をしっかり決めながら それぞれの風味のエッジをクリアにピシッと仕立てたアレンジが魅力となっています スープは口当たりにじゃがいもの重厚感 そんなじゃがいものコクからカレーの味わいが舌に広がります 辛さを多分には尖らさず むしろスープもしくはタレに加えられているトマトの味わいを尊重し そこに共鳴しようとするカレーの味わいに感動させられます ベースにある白湯スープの柔らかさが カレーのスパイシーさを鮮やかに奏でながらも弾力ある柔軟さで重心を築きます これだけ複雑なスープにおいても 白湯スープの滑らかなる舌触りは健在で 意識を向けるとその個性が明瞭に浮かび上がり 圧倒的な上等さを主張します 麺は汁そばでは珍しく平打麺がデフォルトとなっています つけ麺に使われることが多いこの麺は プリプリっとした艶やかにしていくらか弾くような舌触りを持ち 何より生卵の鮮やかな香味 風味が秀逸です そんな平打麺の持つ生卵の風合いは このカレー味のスープをより鮮やかに彩ります ポタージュ系でもあるスープの性格により 麺への絡みも十二分です 上品にして柔らかく 重厚にしてスパイシーでありながら 一切のそれに押しつけがありません カレーラーメンでありながら スナッキーな路線に行かず あくまでじわっと美味さが染みる一杯に仕上がっています カレーラーメンでありながらこの肌触り温かな上質さ まさに圧巻です!! 27

28 28 R45 ( オジサンの上質な時間 ) 一匹の鯨さんの R シリーズのインスパイア第三弾です これまでめんりすとさんで提供されてきた R43 R44 に比べても さらにリッチなアレンジになっています スープは白湯 清湯 魚介出汁の合わせという拘り具合 そこに口当たりから R シリーズらしい辛味を感じさせます その辛味から少し遅れて酸味が広がると 同時に酸味に程良く絡む甘味が感じられます しかしこのスープの一番の刺激は 辛味や酸味 甘味ではありません これだけインパクトある味わいに仕立てられながら ベースのスープの上等さが伝わるそのバランスにあるのです 清湯スープは口当たりから繊細で複雑な表情を上品に感じさせます 香味野菜の味わいを優しく含みながら 動物系 魚介系の個性がうるうるとスープの味わいに散りばめられていきます 中盤から後味には 白湯スープのもつ動物系のキメ細かくも肌触りなめらかな味わいがまろっと浮かび上がり この質感がハイパーグレート!! さらには後味 そしてフィニッシュの流れにおいては スープに加えられた生姜の味わいが魚介出汁とひしっと絡み その枯れた辛味から浮かぶ湿り気ある渋み 生み出される恍惚の旨味は実に大人びており 貫禄ある表情でその味わいを示します!! また辛味 酸味 甘味 さらには薬味が彩る味わいが スープの旨味にリズムを刻み その味わいに 展開 というものを強く意識させます トッピングではアサリの存在感が光ります アサリ特有の立ち上がりの早い旨味 さらには肉感の強いコクといったものがスープに重なり これが辛味や酸味が先行してもなお スープの厚みを保つのです R シリーズは一匹の鯨さんにおいて既に十二分に完成されたメニューとなっていますが そこにめんりすとさんらしさを加えたこの作品もまた ラーメンファンには嬉しい一杯です!!

29 べじたぼ ~!( 平打麺 ver.) 麺はめんりすとさんオリジナルの平打麺を使用しており プリッとした舌触りから いくらか口の中で弾む様な印象を覚えます しっかりとした食感があり 肌質も張りをもっています 舌触りには麺が持つ生卵の明るく優しく そこにフレッシュな香味と風味 これが張りの強い麺においても穀物感の立ち遅れを覚えさせません 生卵の柔らかさを楽しませながら しっかりとした食感を有するその麺を噛みしめると その生卵の味わいに呼応するかのように 小麦の味わいがリンクされていきます スープの麺への絡みも問題なし このベジポタ系スープにより 麺にはパスタを思わせる性格が宿ります 生パスタの味わいが持つ とろけるような風合いと 乾麺が持つ張りのある質感といった魅力が この平打麺にはともに凝縮されているのです さらにはパスタと比較すれば明らかに長いストロークとなる すする という過程において 麺に絡むスープの個性がじわじわと積み上げられ その複雑でふくよかな味わいを ゆったりと壮大に楽しませてくれるのです またこの平打麺の個性は ニンニクのアクセントをより軽快に浮き上げます これがスープのイントロを力強く 同時に興奮的な性格のものとします そしてべじたぼ ~ 特有のジャガイモのふくよかな味わいが動物系の個性と調和しながら口の中に広がっていくのです トマトの味わいと麺の相性も抜群!! 麺とスープを重ねたその味わいは 旨味がずしっと効いたボリューム感たっぷりのものとなります ラーメンろたすさん 一匹の鯨さん 麺工房海練さんとのベジポタ対決の際に提供されたべじたぼ ~! ですが 麺をめんりすとさんオリジナルの平打麺にシフトしてなお その魅力は新たに増大しています べじたぼ ~! の美味しさは 新アレンジにおいてもなお感動的です!! 29

30 30 金目鯛の塩ら ~めんこれぞ神ラーメンです 壮絶な美食を味あわせて頂きました まず衝撃を受けるのは ベースとなる塩スープの秀逸さ!! 今回のスープは口当たりに淡さを主張しながら いきなり感動的に美味いのです!! オリジナルの淡麗系塩スープよりもいくらか豚の個性が淡くなり それにより穏やかでありつつも鶏の柔らかなる旨味に焦点が定まります 極めて穏やかながら その他の素材の色を受けとめることでその個性を立てた鶏の美味しさが 舌にゆるりと広がり その温かな美しさで食べるものを酔わせてくれるのです 野菜類の尖りはなく それでいて明るく華やかな味わいが見事 そして柔らかな豚の味わいが その鶏と野菜の境界を淡くとりもちます それは赤ちゃんの肌を撫でるかのごとき柔らかさであり 同時に肉感に溢れた味わいの広がりをも覚えさせます 金目鯛から溢れた味わいは スープの旨味にさらなる深いコクを与え 柔軟性と弾力性を表現します 間違いありません 凄まじいクオリティーであることに誰もが確信させられます! もちろん金目鯛自体も抜群に美味であり コクのあるその味わいが 舌にずしっと旨味を立てます さらに金目鯛を一口噛み その旨味を口に記憶しながらスープ あるいは麺を頂くと そこには秀逸なる旨味を香らせた贅沢極まりない風味の洪水が沸き上がります するとそこに大根が辛味や苦み マイタケが渋みをじわっと広げ スープに大人びた表情がはらりと重ねられます まさに贅沢極まりない素材感に溢れる上等さの演出に感激します そしてこの美しい風味が織りなす魅惑の展開は まだまだ続きます 後味では生姜の個性が映えますね 生姜の辛味が金目鯛の旨味に張りを与えつつ 複雑な魚介出汁の味わい絡みながら この柔らかなスープのフィニッシュに引き締まった表情を添えると 余韻に貫

31 禄と格調の高さが生まれるのです さらにはこのスープの完璧さに呼応する全粒粉入り細麺の花開き方がまさに神がかり的! 全粒粉がもついくらかの独立感を舌触りに一瞬感じさせながら それを噛んだときにずーっと深く引き込まれる穀物感 そして噛み終えた時にどっと浮かび上がる甘みが堪らなく魅力的であり その旨味がこの穏やかにして弾力に満ちたスープに完全調和するのです この作品の体への染み方 心への響き方は異常です 情感豊かでありながらも限りなく美しく それでいて驚くほど親しみやすい癒しの味わいを提供する本気の超名作です! 金目鯛の醤油ら ~めん金目鯛という贅沢トッピングを 慣れ親しんだ醤油の味わいで頂くという 力まない美食 スープは 醤油ダレの個性が比較的はっきりと感じられ 体もじわり温まります 口当りは 醤油がコクのある辛味をいくらか感じさせ スープの風味をそこに染み込ませていきます 醤油は徐々にその酸味を広げていき 金目鯛や大根から溢れ出た味わいを滑らかにスープに絡めていきます 後味では生姜の渋辛味がすっと立ち上がり この味わいとスープが持つ魚介出汁の個性は ここでもまた醤油が仲介をなし調和へと導かれていくのです 麺はいくらかのスープを含むことによって醤油由来の酸味を立て 小気味良い後味を生みだします トッピングの金目鯛 大根 マイタケの味わいは醤油によってよりその旨味を引き出されていきます そして金目鯛は スープの持つ醤油の個性によってさらに煮つけらしい個性を増し 日本人に落ち着きを覚えさす 郷愁に満ちた深い旨味を感じさせるのです 和を極めた作品です 癒される上質さが最高の一杯でした!! 31

32 32 べじたぼ ~!( かけ ) めんりすとさんがベジポタ対決の際に提供した名作 べじたぼ ~! をトッピングなしで頂きました スープは口当たりから鶏油の旨味にバターが重なり 極上シチューの香味を感じさせながら柔らかなコクを優しく舌に運びます 続いて現れるのは 鶏油の柔らかさの中からすーっと押し出される鶏と豚の白湯スープとじゃがいもをベースとするポタージュ系スープの味わい その調和して一体となった味わいに 風味 旨味の心地よい厚みを覚えます 舌の上にはじゃがいもを起因とするであろうザラッとした質感が覚えられ ポワロの大人びた渋みがそこに微かに香りますフィニッシュではバターの個性が浮かび その艶のある甘味がじゃがいもの微細なザラつきとポワロの渋みとは対比的に存在 これが得もいわれぬ色気を感じさせます かけで頂くと ポタージュスープが舌に転がす緻密な粒子感の一粒一粒にまで意識が運ばれるように感じられ 時間が止まったかのような煌めく味わいを生みだします さらにはスープの複雑さ 繊細さが隅々まで感じられ 風味の展開や表情の豊かさが深さ方向で数多く華やかに広がります この時 舌に覚える感覚とスープが持っている素質が正確に重なり この痛快さが壮絶! その精度極まった感覚は怖ささえ覚える程の刺激を生みだします さらにはこのスープ 時間とともにその温度が穏やかになっていくのですが その先にもドラマが存在します 徐々にバターの個性がスープから浮かび上がり その滑らかさと舌触りのよさ そして油脂感とともに覚える甘味が堪らなくエモーショナル 最後の最後まで香り高く 高貴な世界観を導き 心の中に余韻を灯しながら意識をギラギラ覚醒させてられていくのです この感動極まるフィニッシュは まさに唯一無比のもの 最高の一杯を堪能しました!!

33 べじたぼ ~! ぬるめラーメンでありながら 味 や 香り 食感 といった要素はもちろん 舌触り 口どけ といった要素においても完全に感動させきるポテンシャルをはらむ美食系ベジポタ系ラーメンべじたぼ ~! のぬるめです 元々トッピングのトマトシャーベットにより スープの温度が下がっていく過程で生まれる味の変化を楽しむ作品でありますが めんりすとさんというフレンチシェフによるこれだけ素晴らしいスープです 最初からぬるめで頂くという贅沢を私が欲したのも無理ありません そしてそれを味わえばなるほどこの作品 大人限定の色気が満ち満ちているのです スープのじゃがいものザラツキが丁寧に丁寧に表現されつつ そこにすっと差し込む鶏 豚の白湯スープの柔らかにして滑らかなる表情が溜まりません ポワロが持つ西洋料理特有のネギの風合いが スープに大人の渋みをはっきりと香らせ じゃがいもの個性に野生味が浮かびます さらにはそこに隠し味のバターの表情が香ると 刺激によらない独特の高揚感が演出され その上等にしてエレガントな色調はラーメンの概念を超えた 感動的な秀逸さを示します フライドガーリック 柚子といったアクセントも よりスパッとクリアな質感で立ち上がり 息をのむ瞬間に心地よく溢れていきます 華やかで複雑な素材感に凛とした美しさを宿してドレスアップされたスープの風合いは まるで宝石の輝きが散りばめられているかのようであります あまりにも贅沢 あまりにも高貴な一杯です! ぬるめにしてなお いやさらに美食度が高まる一杯 このお店の凄さが凝縮された名作です! 33

34 34 あ ん ば い 2012 秋口当たりから鶏油と共に感じる塩ダレの旨味が痛快です 貝系 昆布系を思わす旨味がコツっと立ち そしてここからのスープの展開が実に秀逸! 豚骨が軽く舌を撫でながら柔らかに広がると 骨のある鶏の旨味を抱擁しつつ 一方で鶏の凛とした表情を押し出します 後味で広がる魚介も美味 じわわ ~んと広がる風味に感じる複雑な魚介の表情は 繊細にして個々の彩りが華やか 上質さの塊のような魚介出汁であります 面白いのは 後味からフィニッシュに向かおうというあたり あられの香ばしい穀物感が 余韻の中で甘旨さをすくっと残し この和の遊び心がなんとも心地よく 気持ちを明るく導きます! そしてもちろん あ ん ば いオリジナルのトッピング 梅と大葉の絡みは珠玉 それも程がると言いたいくらいに上質 梅の果肉そのものが実に美味しく それをスープに溶かし生まれる香味も気高い!! ふくよかな酸味が豊満な旨味を持つスープの背筋をすっと伸ばすのです 大葉の独特の渋みは 梅とスープを調和させつつ 随所にしっとりとした旨味をスープの旨味と共に舌の奥に染み込ませます この巧さ この美味さが凄い!! 塩スープの個性を拾い上げた全粒粉入り細麺は 軽いナチュラルウエーブでスープを拾いつつも すらっとしなやかに舌を流れます そして舌を撫でながら そこにコクリと穀物の旨味を残します さらには梅 大葉との絡みも抜群!! 全粒粉の穀物感がくっと立つことで 梅や大葉の香味の中においても麺の存在感は抑えられることなく 終始大人びた落ち着きある様子ながら 無理せずとも貫禄で存在感を示せる資質の表現が徹底されています 流石は北陽の伊藤ちゃんが TV 番組で 100 点からまさかの 1000 点という最高値で格付けした名作です 放送では夏に食べたいラーメンと紹介されていましたが 一年中名作です!

35 べじたぼ ~! めんりすとさんのベジポタ系ラーメンです スープの口当たりは鶏油の香り高さが圧倒的! 艶やかで 黄金色に輝くそのオイルは 色彩同様に透き通るようにして香り豊か 心が溶け込むようにして味わいの深いところにまで感性を運び込ませてしまう程の綺麗な仕上がりをみせます その上質な鶏の油脂感に続いて感じるのは ベジポタの主材料であるじゃがいもの個性 白く じわっとした旨味というのでしょうか 舌の上に持続力のある旨味を残すじゃがいもに 極めて微かに加えられているのであろうバターの味わいが温かでまろやかな質感を加え じゃがいもの味わいに鮮やかさを明るく香らせます 同時にその低域では ポワロのほろ苦い味わいが極めて上品に感じられ この大人びた上等さが超魅惑的!! さらには後味で ほのかにセロリの青々とした清涼感を感じさせ 随所にフレンチ出身の店主様ならではの幅広く深い技巧美が感じられます じゃがいもの味わいに続いて感じられる鶏と豚による白湯スープの優雅なる味わいも秀逸です 包容力のある豚の柔らかな質感によって 鶏のすーっと浮かび上がる立体的な旨味の明瞭さが ベジポタのスープから独立せず 心地よいハーモニーを描きながら 軽やかに存在します そしてめんりすとさんの白湯だけがもつ圧倒的なキメの細かさと滑らかさによって この味わいが絵に描いた様に美しいカーブをもって口どけします その雑味なき美しい口どけ感の なんと凛としてしなやかな曲線美 この質感はまさに神がかり的といえます!! 動物系スープの口どけ感の先に じわっと持続的に残るポタージュの味わいが再び舌を転がり フィニッシュでバターの油脂感をほのかに浮かべることで 濃厚にして柔らかな旨味をポッと浮き上げる展開も恐ろしいまでもの美しさ!! 食べ進めるにつれて驚くのは トッピングのトマトソースのシャーベットから流れ出る個性が このスープにまた新たな感動を加えていくこと 最初に 熱々スープの美味しさ を楽しませつつ シャーベットのトッピングが徐々にこのスープを 美味しさの絶対温度 に誘います トマトの味わいもま 35

36 たこのスープにコクを加え 厚みある表情と華やかな演出性を覚えさせます さらにはマイタケのトッピングも見事です マイタケのほろ苦さが スープに香り その味わいを大人びたものに仕立てつつ キノコ系ならではの曇りを流しません 最後に麺 べじたぼ ~! スープに絡んだこの麺の舌触り 噛んで浮き上がる穀物の旨味といった美味しさの表現の一連の流れが あまりにも あまりにも素晴らしい!! 麺そのものが美味しいのはもちろん この麺が持つ全てのポテンシャルを べじたぼ ~! スープに完璧に調和する茹で時間によって表現していることが伝わるのです!! 完璧すぎる完璧な一杯です スープ 麺 トッピングをこれだけ複雑に構成させながら工芸品を思わす緻密な構築美 間違いなく絶対的な名作と言い切れる一杯でした!! 36 スーパー煮干し君のかけ ( 塩 ) 魚介系ラーメン作らせたら神技と定評のある店主様が繰り出す渾身の一杯です 口当たりにはずしっとした煮干しの個性 あの名作に ぼ ら あの二倍の量の煮干しを使用したという作品ならではの説得力ある味わいが楽しめます 正油バージョンに比べると 鶏 豚 煮干しの個性を独立的にはっきりさせ 豚の旨味と煮干しの旨味のコントラストがパンチのある味わいを生みだします 後味では 煮干しの個性をしっかりと主張させつつ フィニッシュで豚の丸々とした旨味が立つその展開は実に刺激的です!! 麺も当然ながら美味 いくらかエキゾチックにも思えるちょっと捻りある煮干し感をはらんだオイルが 麺の食感をすっと締めるように感じられ 同時に全粒粉入り細麺の枯れた味わいに スープのもつ大人びた味わいをより添えるきっかけとなります やはりこのお店の魚介系ラーメンは巧すぎます!! トッピングなしだからこそ その巧さ 美味さが明瞭に直接的に迫ります 感激の一杯!!

37 スーパー煮干し君 ( 正油 ) これまたまさしく神ラーメン!! スープを口にすると 口当たりから煮干しの肉弾的な味わいがこくりと響きます これまで以上にじわ ~ っと体に柔らかく染みいる味わいが 感情に深いインパクトを残します 煮干しの旨味を優雅に舌に馴染ませていくのが何とも心地よく感じられながら 同時にそのクオリティーの高さに胸が高鳴ります スープはいくらか豚寄りにシフトされており 豚が持つ甘味や包容力高い個性が生かされています 通常の煮干しラーメンの二倍の量を投じた煮干しの肉感を殺さないままに 豚の個性で柔らかく穏やかにそれを押し出しているのです そしてその味わいを中 ~ 低域に弾ませながら 高域では鶏の旨味が柔らかに流れ 互いの美味しさを濁すことなく美しくも実体感のある香味で 豊かな味わいを広げていくのです フィニッシュでは豚の丸く愛くるしい旨味が立ち上がり この味わいもまた最高に素晴らしいものに!! 口当たりからフィニッシュまでの全ての展開に意味があり その全ての瞬間に感動があります またこのスープ 飲み進めていくと徐々に煮干しの風味の大ぶりな粒子感が前に出るようになります するとこの煮干しの風味が持つ粒子感の合間に淡く使用された醤油がすーっと入り込み 煮干しの味わいに色気ある香ばしさと 落ち着きある大人びた表情を加えるのです 感動が止まりません!! 醤油の淡さが煮干しの個性をより上等に彩り 煮干しと鶏と豚の素材感に張りと柔らかさを同時に加えるのです これは凄いです これ以上はないくらいに凄いです!! 素材主義に傾倒したラーメンに対し あえて醤油の色気を加えることの意味を完全に示します 基本の醤油ラーメンにおいては既にむ ら さ きという名作を生み出している店主様の新たなる快作!! これまた究極と断言できる醤油ラーメンであります!! 37

38 ゆ ず し お 2012 人気のレギュラーメニュー 柚子と生姜の塩ラーメンです それにしてもベースの淡麗系塩スープが極上中の極上ですね! 口当たりに柚子の香味を感じさせながら 鶏の甘味をスッと感じさせ 豚 野菜の彩りが口に広がります 後味に魚介出汁の味わいを覚えると そこに生姜の辛みが重なり その個性をじわっと細やかに拡散させます 余韻で生姜の個性が響く中 しっとり浮かぶ柚子の風味は力強くも繊細な美しさを主張します 味わい 展開ともに深みのある素晴らしい一杯です 38 ベジポタスープのつけ麺ポタージュ系のつけ汁に平打麺という作品 つけ汁はじゃがいもの細やかな粒子感によって舌に整ったキメを覚えさせ 含まれる野菜の素朴な旨みをしっとり表現します ベジポタながら穏やかで綺麗系の性格を持つ 女性的な一杯です

39 い も と んスープは口当たりにポタージュらしいじゃがいもの白く柔らかな味わいとコクを感じさせつつ そこに豚骨の個性が抱擁するように旨味豊かで柔らかくも広大な質感を残します この豚骨の美しくも優しく そして澄んだ旨味が濃縮された質感 少量を丁寧に集中して作るからとはいえ露骨に専門店を超えるクオリティーであることに驚かされます そんな絶対的な滑らかさとキメ細かさをみせる豚骨スープは 加えられたじゃがいもの個性により その味わいをよりじっくりと舌の上に転がります そしてこの旨味の持久力が凄いのです! じゃがいもの持ついくらかマットな質感が舌にすっと重みをよせるようにし そこからじわっと溶け出すように豚骨の旨味が感じられます この展開がゆるり静かでありながら 余りの美しさに意識を過敏に集中させられてしまいます!! 麺は中太ストレート麺 噛むとしっかりした肉感を覚えさせ ほのかに甘みをも感じさせる密度ある穀物感が美味しいですね 舌触りにしとっとその重みをかけつつも 弾かずべとつかずの絶妙なバランスで 麺の旨味に肉を感じさせる引き金を生みだします 粘度のあるスープにもこの麺に素直に馴染み その絡めたスープが口の中でとろっと転がります 麺がするっと喉に抜けたときに 残されたスープがじわっと旨味をこぼしていく感じには神がかり的な秀逸さを覚えさせられますね! スープの美味しさが 麺の動きによって様々な色調で表現されていくのが伝わります この表現力の高さは新しくも素晴らし過ぎです!! ちなみにこの作品 味の変化を楽しめるように別皿で魚粉ついてきます これだけ美食に特化しながらも 遊び心まで兼ね備え 社交的な美味しさすら身に纏う一杯です 嫌みな程に完成された芸術的作品です!! ベジポタ対決の前哨戦を飾る秀作です!! 39

40 40 ぽ も ど ろ + 大人味口当たりに油脂感を覚えさせながら そこにトマトの肉感ある味わいがスープの様々な素材の表情を含んでは口の中に広げていきます 後味に向けて生姜の味わいがじわっと現れ これが大人びた辛味を演出します そしてこの味わいがぽ も ど ろのトッピングである大葉や スープそのものの表情が見せる和の色調に馴染み トマトと辛味という刺激的なアレンジと思わせつつも 実は日本人の感性にじわーっと旨味を染みわたらせる内容に仕立てられていくのです この辛旨さが今まで経験したことのない喜びに満ち溢れていました しかも味わえば味わうほどにぽ も ど ろの魅力がぐいぐいと圧力かけて押し込まれるのです この演出 痛快の極み! これぞめんりすとさん流アラビアータ系ラーメンといっても良いかもしれません 活力と躍動感に満ちたアレンジを堪能できる一杯です!

41 魚介 100 オイルなしのかけ魚介のみを使用して仕上げた誰にも真似できない極上スープ魚介 100 がベースです スープの持つ繊細な魚介の個性が 緻密に明瞭に そしてなにより直接的にひたっと舌に感じられます 数多くの魚介系素材の細やかな表情が極めて緻密に編みあげられ 一つの味わいの中にあまりにも多くの色が輝きます この口当たり まさに感動的!! 節系素材の大人びた色気がじわっと心に染みこんできます!! 後味ではタレが導く塩気に 魚介の味わいがすーっと重なりをみせつつ 貝類などの味わいがコクを作り 繊細な淡麗系に終わらせずに ポンっと圧力をのこすような旨味を覚えさせます これもまた素晴らしい展開!! 最後の最後まで説得力に満ちた内容を示し続けてくれるスープです 全粒粉入り細麺は 少し張りのある食感をみせ これが魚介の枯れた味わいに馴染みます 全粒粉の逞しい穀物感が 節の乾いた味わいを豊富とするこの作品では特に映えますね スープにしっかりとした格式と貫禄を覚えさせられます 淡麗系にして旨味密度の高さを露骨に楽しませる 芸術性と技巧美に溢れた超名作です 魚介系スープのラーメンが好きならば 絶対に味わうべき一杯ですね 41

42 鶏 100 醤油 旨味濃厚鶏油 ver.( 鶏叉焼トッピング 調味料別皿 ) 鶏油の旨味を強め 重量感で勝負できるアレンジの鶏 100 です そしてこれが素晴らしく美味 口当たりから濃厚な鶏の旨味が醤油の味わいに絡み ボリューム感ある味わいを残します スープに多分に含まれる鶏の旨味は 鶏油のように立体的にそそり立つのではなく むしろ抱擁的な性格を示しながらも全体としては鶏油とそれを支える醤油ダレの味わいを押し上げます 醤油ダレの味わいが鶏の旨味の中にすっと溶け込み 後味に香り立つ香味野菜の個性が何とも上品 麺もいいですね 鶏と醤油の味わいに ガツッと穀物感が食い込んでいこうとします 麺の旨味の強さが スープの味わいに流されません スープと麺のマリアージュも完璧な 完全に完成された一杯でした!! 42 に ぼ た す名店ラーメンろたすさんの煮干そばのインスパイアです スープだけでなくメンマ ネギ 海苔 叉焼 麺までもが良く似ています スープは口当たりから煮干し感を強く覚えはするものの やはり煮干しの個性が動物系スープが持つ複雑な素材感を潰さないように配慮されています さらさらとしたキメの細かい煮干しの味わいによって むしろ煮干しで鶏の肉感に彩りを添えているかのように思えます そしてそこに重なる豚の個性もまた秀逸 豚の性格がその味わいをじわ ~ っと肌馴染みする柔らかなものに導きます 透明感あるスープの向こうに意識を運べば 優しい野菜の味わいの広がりを堪能できます 豚や野菜の柔らかな甘味で厚みをつくる 心にじわっとくる大人のラーメンです ろたすさんのスマートで直球系の美味しさに対し 複雑さを重ねあげためんりすとさんという対極 間違いなく インスパイア でありながら 間違いなく らしい 逸品です!

43 し ろ ど りフライドガーリック抜き ( 強めの鶏油 ver.) 超名作し ろ ど りの鶏油のとりかたを少しアレンジして より濃厚な鶏の旨味を感じられるタイプに仕上げた作品です 口当たりから鶏の個性は十二分 スープの塩気をぐっと吸い込み 艶々した鶏の甘味が強いパンチを残します そしてここに鶏 豚の上品な味わいがゆったり流れ これが実に素晴らしく そして優雅! 豚の柔らかさ 包容力が 鶏油の快活さとは異なる色彩を刻み そのコントラストに胸をつかまれます スープを飲み進めると 鶏油の個性が穏やかに 同時に豚の優しくも豊満な味わいが口を潤わすという感動的な演出 この展開は 想像を超えて気持ち良すぎますね!! 飽きのこない味わいどころか 一口ごとに新たな魅力に気付かされます 本を夢中になって読み進めるかのように 幾重にも重なる風味を終わりなくめくり続けてしまいます 間違いなく凄いスープです!! そしてスープに負けないくらい麺も秀逸! 今回の鶏油の味わいの効いたスープでは 不思議と全粒粉入り細麺の内にある白い小麦感にスポットが当たるように思えます 全粒粉のエッジを介さずに 白い小麦の旨味が北海道系テイストを思わすし ろ ど りスープのクリーミーな滑らかさの中で より際立つようにも感じられるのです 本当に素晴らしい味わいでした まさに驚愕の美味しさといえる一杯です!! めんりすとさんのし ろ ど りといえば ブレが許されない程の完成度をみせる名作ですが それをさらに巧みなアレンジで超越させた技巧美は圧巻です! じっくり堪能できる じっくり堪能すべき超名作です!! 43

44 44 と り ぶ し + 大人味ジャンク系のラーメンの良さを感じさせつつも低俗さは皆無 濃厚なスープながらも安直な味つけなどみられません マー油と辛味ダレが鶏豚白湯スープの品の良い滑らかさに荒削りな旨味を添えた超興奮的な美しき野獣です! 口当たりにはマー油の上品な味わいが感じられ そこに鶏豚白湯の滑らかにして重厚な表情が絡みます ニンニクの旨味が柔らかに感じられ スープの風味を豊満に誘います 後味では魚粉のザラッとした旨味とマー油が調和し そのまま辛味ダレのスタイリッシュな高揚感へと風味を展開 この流れ 興奮が加速的に高まります!! 後味ではマー油のいくらかエッジのある風味が 滑らかスープの濃厚な旨味にダイレクトな質感 ライブな風合いを添え そこに絡む辛味は上品で刺激的! じわっと展開しつつ ずしっと美味いのです さらにはチャーシューが美味! スープが内包するマー油のビターテイストに肉の甘みが際立ちます 三島ブランドポークが持つ 素材の良さがさらに際立って感じられるのです 豚の個性がより豊満となった最新の白湯スープによると り ぶ しの美味しさはもちろん圧巻でありましたが その圧倒的なボリューム感 完成された美味しさに辛味を加えたことで めんりすとさんの作品の中でも最も暴力的な個性の一杯となりました しかも暴力的でありながらも その美味しさが本物であるから 余韻にいくらかの爽快ささえ覚えるという奇跡!! 素晴らしい一杯です!

45 R44( おじさんの夏ラーメン ) 名店一匹の鯨さんの超人気作のインスパイアであります 口当たりから小気味良い酸味がしっかりと感じられ この酸味が辛味を導きます ここにスープの豚と鶏の味わいが際立ち これが最高に美味!! 豚の柔らかくも丸く角の取れた動物系の味わいがなんとも優しく 美味しさに満ち溢れています 下からはじわっと煮干しの味わいが感じられ これが動物の旨味を支えているようにも思えます 後味ではこれらの風味に 生姜の個性がすっと交わり これがまさに絶品! さらにはそこに ニンニクの香ばしい味わいが微かにすっと香り立ち これをきっかけに豚の甘く優しい味わがふわっと呼び戻されて こ これは感涙モンに美味いじゃないですか!! 酸味と辛味を楽しめるラーメンとして これ以上はないクオリティーを堪能させられました!! つ け め ん ( 塩 大人味追加 ) 大人味を加えたつけ汁は 口当たりから胡麻の香ばしさにフライドガーリックや生姜 唐辛子系の辛味を感じさせます 中盤には めんりすとさんらしいキメの細かい滑らかなる白湯の魅力が溢れ 後味で十分な塩気と共に そこに生姜の個性がぐっと噛みつきます 麺はやはり美味しいですね つけ汁の複雑な味わいを拾うのはもちろん 単体でも玉子の質感が甘く感じられます 舌にすっとその肌を選り添え 麺の旨味を滲ませるのです オリジナルつけ麺の追加メニューアレンジです キリッとした大人味テイストが がっちり心を捕らえてくれること間違いなしです!! 45

46 涼麺魚介 100+ 煮干しオイル口当たりに煮干しのこってりした甘みを感じます 蓮華を口に運ぶ際に 煮干しの香りがすっと立ち上がり その香味に包まれながら魚介出汁の味わいが舌に転がります また煮干しオイルの油脂感がとろっとした舌触りをつくるため そこからのスープの展開もより劇的な印象を残します オリジナルの涼麺魚介 100 の清楚な表情に比べると むしろ胸ぐら掴まれたかのような強引さもみえる美味しさですが 一方では透明感ある味わいが生みだす優れた品格も誇示して感じられます 綺麗に収まりきらない旨味が肉食的に突き付けられつつも 反動としてスープの個性である透明感や清涼感がさらに強調されて演出されるのです 淡麗の冷やしラーメンですが これほど旨味が濃いラーメンは他にはありません!! 麺も冷やかさによりその美味さを長々と持続します ゆったり味わうべき 本物の深さをもつ一杯です!! 46 ぽ も ど ろ + 煮干しオイルトマトの味わいが肉肉しいにも拘わらず ベースの淡麗系のスープが押しつぶされませんね 強さを出さずに濃厚な旨味を透明感たっぷりに柔らかく出す淡麗系スープだからこその演出です 安易にトマトの洋風スープな味わいに進まず 動物の油脂感にも頼らずに ずしっとくる旨味を導いてくれる一杯です そしてそこに ちょい足しトッピングで煮干しオイルを加えてみたのが今回のアレンジ この作品の場合には この煮干しオイルをがっつり混ぜ込む程に美味しさが開くように思えます ぽ も ど ろの和テイスト的な部分に煮干が絡むことで 意外にも 煮干し 和スープ トマト の関係が深まります 煮干しの香ばしさがスープの和の風合いに重なり ゴクリ重厚なコクを低域にまで響かせつつ 煮干しの味わいの立ち上がりの早さが全体の旨味を極めて立体的に感じさせるのです そしてそこにトマトの個性がぐいっと中央突破を図ると 生まれる味わいは抜群に表情豊か!! ぽ も ど ろの第三の味変アイテムはこれに決まりですね!!

47 あ ん ば い + 煮干しオイル煮干しオイルを加えたあ ん ば いです 口当たりから実に刺激的ですね 煮干しの肉旨い味わいがくわっと広がります そしてスープの鶏 豚の味わいがその煮干しの個性に続いて現れます この時 鶏 豚の味わいがしっかりしているために 煮干しのインパクトある味わいが 無意味に切れ長にならず スープにコクを作りながらも 次第に動物系スープの旨味に抱擁されていきます 後味は魚介スープの真骨頂 丁寧に抽出された魚介出汁の複雑な味わいがコクを作りながらもさらりと香る独特の上質さを生みだします さらにはトッピングの梅の味わいがスープに流れ出ると 煮干しオイルがこの梅の味わいを動物系スープにぐいと喰い込ませるようにして一体化した旨味を生みだします 味わいにドラマを感じます 素晴らしすぎる展開美です シンプルにして極上の塩ら ~めんに対して 煮干しオイル 梅 大葉のアレンジを加えた最も演出的な作品ながら その演出が嫌味ではなく 静かに そして正確にあるべき立ち位置を見極めています 梅の旨味もどこまでも贅沢で スープをさらに格調高いものに仕立てます ラーメンに使用するにはもったいない程のブランド梅を使用するようになった結果 梅の味わいに本物の厚みがあり その上質さが やはり上質さを誇るスープに調和するのです 素材力を高めた結果 質の良さで筋を通した極上の一杯に仕上がっています 煮干しオイルという別皿は ある種の遊び心でもありますが これをすこーしずつ加えて味の変化を楽しむ喜びは 最高のもの!! これだけ美しい作品に 自分好みの装飾を施せるという喜びは 食道楽には堪らない経験となることでしょう 整った和の色調の中に 自分の感性を添えていく雅やかな遊び 試す価値は 大 です!! ゆ ず し お + 煮干しオイル煮干しオイルがもつ煮干しの甘味に生姜の辛みがバランスよく さらには生姜の辛みによって煮干しの香ばしさがキリッとエッジを立てるも オイルの油脂感でそれを尖らせません 全体としてまとまりを覚える優れたアレンジです 柚子の香味も美しく 雅やか!! 47

48 48 涼麺魚介 100(2012/07) 巧すぎる美味さです 魚介出汁のみ使用のスープは 魚介の旨味の説得力もさることながら さらにさらに洗練されて透明感が増したかの印象に 口当たりの水のごとき透明感も秀逸で 柔らかくも張りつめた綺麗な味わいがす ~ っと喉を潤わせます じわっと広がる魚介系の緻密で複雑な旨味の何と贅沢なことか 味わいがありつつ 同時に圧倒的に透き通るような味わいでもある そんな美しさを持っているスープです そして後味が一段と素晴らしく そこに感じる柚子の風味が異常なる綺麗さを放ちます! スープの真の美しさを証明するかのように 柚子のフレッシュにしてピチピチしたその柑橘系の個性が色鮮やかに香るのです! 麺の美味しさもまた素直に そしてじっくりとスープの中で花開きます 清涼感を加速させるしなやかにして締まりある食感と 口の中で旨味を香らす穀物感のリッチさ ここまで美しいと 美しさは迫力に変わります! 素晴らし過ぎる一杯です!!

49 めんりすとさんが SBS 静岡放送 静岡発そこしり に出演しました (2012/6/27 放送 ) この放送 ファンには大変嬉しい内容でしたので 感想を書いてみることにしました 国道 136 号を歩く 元祖コントの神様であるコント山口君と竹田君の竹田さんと SBS の人気アナウンサー小沼みのりさん そして小沼さんが この国道 136 号線が実はラーメンの激線区であるということを竹田さんに紹介します すると竹田さん 競争が激しいなら味も期待できると ワクワクの様子です そんな竹田さんを 小沼さんが一軒の名店に案内します そのお店とはもちろん めんりすとさん!! 今日はこのお店で 小沼アナが竹田さんに食べて貰いたい夏ラーメンを紹介するとのことなのです めんりすとさんに入ると そのお洒落な雰囲気に 竹田さんも小沼さんも喜び全開です! 奥さんの丁寧な接客や気遣いに竹田さんが感激しています!! さらに店内を見まわし お洒落でラーメン屋さんって感じがしないと感心する竹田さん さらには小沼さんも 凄い! スタイリッシュ! と お店の雰囲気を絶賛 もちろんこれには竹田さんも納得です 確かに こんなにお洒落で 清潔感に長けたラーメン屋さんは 他にはありません 丁寧な仕込みで高く評価されるお店ながら 厨房も常に清潔に保たれています そして竹田さん 店主さんに面白い質問をします 御主人はラーメン屋さんって感じするけど 御主人 麺リスト? はい そうです 私がめんりすとです 49

50 50 店主さん 面白い!!!! そしてめんりすととは ラーメンのリストランテという意味で名付けられたと説明されます なるほど そうなんです ちなみにリストランテとは最高の飲食店という意味です まさにこのお店に相応しいのです!! そしていよいよ小沼さんが 是非竹田さんに食べて貰いたいと思っていたメニューをオーダーします 涼麺魚介 100 と あ ん ば い です!! なるほどね 小沼さんがまずは竹田さんのためにオーダーした夏のラーメンとは 美食度満点の冷やかな一杯 涼麺魚介 100 でした! これ ナイスセレクトですよ!! その味わいはもちろん その容姿もまた目にも涼しげ まさしく夏ラーメンです そんな涼麺魚介 100 に竹田さんが大感激しています!! 小沼さんも 凄いですね! と大絶賛!! うっとり表情の竹田さんは しみじみとラーメンを眺めながら 綺麗だねぇ と 小沼さんも 綺麗! 本当に丁寧に盛りつけられていて しかも氷もキラッキラッして 夏って感じですよね ~ 何か崩すの勿体ないですよ! と感動の様子 そして竹田さん ついには 床の間に飾っておきたいね と言いだす程!! これには大爆笑!!!! そしていよいよ竹田さんが 小沼さん絶賛の涼麺魚介 100 を実食します 竹田さん ん うわぁ ~これは スープと麺がうまく絡んで あー 美味しい 純和風だぜぇ!! 一同爆笑です!!!!!! 竹田さん いいな ~ 涼麺魚介 100 の素晴らしさがしっかり伝わります 嬉しいです そして続くのは 小沼さんが頼んだあ ん ば い!! 梅が添えられた塩ラーメンです さっそく小沼さんが一口 んっ 美味しい! 本当にすーっと入ってく! さらに麺に梅を絡めて頂くと 美味しーっ!!!!!! 美味しーっ!!!!!!!! うん うんっ!! これには竹田さんも うん うんっ!! と応えます 小沼さんと竹田さんが一緒に 喜びあっています 本当に美味しそうですね ファンとしては本当に嬉しいですよ!!!! 小沼さん あ ん ば いを大絶賛です 美味しい!! すっごいさっぱりで さわやかになって 女性が大好きな味!!!! 美味しい これ! もうこれ以上はないという喜び方で あ ん ば いの魅力を伝えてくれました 何で夏ラーメンなのに温かいラーメンなのかと思う方もいると思いますが さっぱり感 梅の感じが夏にぴったりの様子です 店主さんによると 夏も温かいラーメンが食べたいというお客さんも多いので さらっと食べられるように仕上げたのだとか

51 なるほど!! 確かに 夏に美味しい 温かいラーメンってのもいいですよね!! 激辛や 冷たいラーメンだけでなく 優しい味わいですーっと体にとけこんでいくようなラーメンもまた 夏に映えます!! いや むしろめんりすとさんのような上等さを極めたラーメンのお店ならば そのような作品こそ食べたいものです!! そして涼麺魚介 100 の解説が始まります 涼麺魚介 100 は その名の通り鶏や豚などの動物系は一切使用せず カツオ節 サバ節 イワシ干し アジ干し コダイ干し 干し貝柱など 魚介と野菜のみで出汁をとった超淡麗系のスープなのだとか 小沼さんもめんりすとさんの拘りに納得したようですね 小沼さんによるとスープの透明感が素晴らしく そして何より運ばれてきた瞬間に 魚介の香りがふわ ~んときたのだとか 店主さん曰く この作品の様に冷たいラーメンで香りを出そうとすることは難しいとのこと 小沼さんも それを聞いて激しく同意! もちろん私もこれには大賛成!! 私も 香りとは味の上質さを証明するものだと思っています 美味しいという感覚に それが間違いのない真実であると証明してくれるのが 香りだと思います!! 私が去年から涼麺魚介 100 を絶賛に絶賛を重ね続けてきた理由 この番組でわかってくれますよね? 最後に竹田さんが これだけのラーメンを作るには 相当な試行錯誤や失敗もあったのではないかと質問します 店主さんも 失敗を重ね 時間をかけた一杯であることを認めます そして試作の過程において 奥さんに食べて貰い そこでダメ出しが出れば また作りなおすというエピソードも紹介されました じゃあ 奥さんが影の功労者みたいなもんだ! と竹田さん そうですね これには店主さんも認めるしかない様子です そして竹田さんから 愛情のある突っ込みが店主さんに入ります 奥さんにしょっちゅう怒られてるの? 奥さん こんなに笑顔の人なのに ( 笑 )!! 一同 大爆笑です!!!!!! 51

52 続いて あ ん ば いの解説が始まります 小沼アナ絶賛のあ ん ば いは 丸鶏 鶏ガラ 豚のゲンコツがベースの動物系スープに カツオ節やサバ節などの魚介系をあわせたダブルスープで 深い旨味と香りのバランスのとれた上品な味わいとのこと さらにはメンマやチャーシューなどのトッピング一つ一つが丁寧に作られているから美味しいのだと解説されています そしてその上品さ 丁寧さの理由の一つとして 店主さんが元フランス料理のシェフだったことを紹介します そうなんです 実はめんりすとの店主さんは 元々フレンチのシェフなのです だから料理の技術や知識が幅広く 丁寧に時間をかけて味わえる一杯を目指しているというわけなのです そして店主さんのラーメンに対しての思いが語られます ラーメンとは 枠組みがない料理であり 調理法 味つけ共に色々なスタイルがあるとのこと しかし決まりがない自由な性格であるがために 本当にやりたいことをどんぶり一つの中に表現できる だから面白いのだとか なるほど これには竹田さんも 小沼さんも感心しています それにしてもお二人 めんりすとさんがすっかり気に入った様子です もちろんラーメンの味わいに大満足 そしてお洒落な店内や 奥さまの気配りにも大満足なのです!! 私も 竹田さんや小沼さんのようなグルメな人たちに大好きなめんりすとさんを喜んでいただいたことに大満足です ファン冥利につきるって奴です そう言えば 店主さんの後ろに神の舌を持つラーメン王の色紙も見えますね あれだけ厳しい視点でラーメン食べ続けているラーメン王にも 美味しかったです! 次は塩か白湯食べますね (^O^)! って言わせしめためんりすとさんの淡麗系ラーメン やはり誰が食べても美味しいものは美味しいんですね ( ちなみに淡麗系のメニューだけでなく 芳醇系のメニューもやたらに美味いのです! 私の芳醇系のお薦めはし ろ ど りです!!) そんな和やかな雰囲気の中 竹田さんは めんりすとさんに 2 号店の開店を薦めます そして竹田さん曰く それに相応しい場所は パリ なんだとか!! しかし小沼さんはこれにも大賛成 めんりすとさんにはパリの様なお洒落な街が似合うと 二人で意気投合しています 爆笑の奥さん 照れまくる店主さん テレビの前の笑顔のめんりすとファン!!! 竹田さん 小沼さん 最高ですね!! そしてめんりすとさんも最高です!!! パリに 2 号店出しなよ って言われるラーメン屋さんなど 日本中探したってありません 日本一パリが似合うお洒落で美食なラーメン店 たとえ新幹線に乗ってでも食べに行きたいお店ですよね!! 52

53 涼麺魚介 100( 静岡発! そこしり版 ) TV のラーメン特集番組でコント山口君と竹田君の竹田さんを唸らせた超絶的名作! オイルなし 魚介出汁のみのスープが生む透明感と清涼感が圧巻 麺も激しく美味! 動物系の素材とオイルを使用しないという誤魔化しのきかないルールを定めた上で 徹底した拘りと集中力を要する作り込みを施して生みだした魚介スープは秀逸を超える秀逸さ! 透明感と美しさにおいて他を寄せ付けない芸術的な味わいを生み出しています これぞ淡麗系の究極と思える まさに世界一美味いラーメン! 絶対に体験すべき作品です!! めんりすと涼麺魚介 100 そこしり! 放送 ver. の醤油醤油ダレのコクっとしながらも 香味野菜の締まりを感じるその風合い 清涼感の中で爽快なキレと 適度なヒネリを感じさせ これがと体にじわり染み入ります 醤油ダレの味わいと魚介出汁の重なりが生み出す酸味の心地よさは最高ですね ハイライトはスープの口どけからの喉越し 麺の喉越しはもちろん スープの喉越しにまで巧さと美味さが溢れています 舌で溶けていくような美味しさ 53

54 が絶え間なく展開しながらも そこに際立つ滑らかさが表現されています さらには喉越しにおいて一瞬だけ旨味を踏みとどまらせるところが 悶絶級に神! フィニッシュで舌に旨味がとくんと弾けるのです これぞ美食の名に相応しい神展開! 麺は相も変わらずパーフェクト! 冷やして締められた麺を噛みしめると 旨味が反発してきます この感覚は凄い! 塩 ver. だけではありません 醤油 ver. も神がっています! 涼麺の実力は壮絶です! あ ん ば い ( 静岡発! そこしり版 ) TVにて小沼みのりアナ コント山口君と竹田君の竹田さんに絶賛されたあの名作がこちらです! そのベースは森永卓朗さんの番組で 100 点を獲得した塩ら ~めんスープであり ここに紀州南高梅による柔らかで深い果実感 大葉のじわ ~ っと染みいる渋みを添える大人のアレンジが施されます 徹底して美味しい塩スープに調和するブランド梅が最高ですね! 大葉のしっとり染みいる和の旨味も見事! もちろん鶏の透明感ある豊満さも最高です 鮮やかな鶏油と立体感ある鶏の出汁感が生み出す滑らかリッチさが堪りません! 鶏に淡く重なる豚は優しく口どけし 中盤の野菜の優しい表情が肌に馴染みます 本当に素晴らしい一杯! 何と言っても旨味のコクが違います!! 後味も魚介の枯れ感が旨味を引き締め フィニッシュまで一切ダレることがなく これは凄い!! この美味しさ 完璧です!! 54 し ろ ど りぬるめ 2012 初夏舌触りの滑らかさ 口どけの美しさ キメの徹底的なる細かさと艶やかさ あの絶品の鶏豚白湯スープのし ろ ど りスープを 低めの温度にアレンジした作品です すると予想通り いや予想以上にスープ

55 の上質さがさらなる際立ちを放ちます 熱さによってスープのキメが毛羽立つことがなくなり その滑らかなる表情がそのままの性格で舌を転がるため 驚く程に贅沢な味わいを堪能させられるのです つい先日までの魚介出汁をいくらか加えていたし ろ ど りに比べると いくらか味わいはシンプルになりましたが やはり美味しいものは美味しく 上質な物は上質であることを証明してくれます むしろ説得力が明瞭となったこのアレンジにより さらにめんりすとさんは名声を高めることになるでしょう フレンチシェフのめんりすとさんらしい 熱さに逃げずにその味わいの完成度を質感により全面アピールした 美食度満点の驚くべき一杯です!! ぬるめのラーメン という違和感をぬぐい捨て これを味わう勇気 これだけで一気に新たなる美食の扉が開かれるはずです!! か き ら あ ( カリー風味 ) 初代よりも一見シンプルです しかしその分だけ牡蠣 カリー 白湯 麺の個性はより明瞭になります 4ピースバンドの如く個々の魅力が生々しく響くアレンジは秀逸! 牡蠣の濃厚な旨味を白湯の重厚さが支え カリーの鮮やかさにも調和はブレません! 初代よりもさらに本格方向にアレンジされたカリーテイストが 口当たりからしっかりと感じられます そこに白湯スープの重厚さがコクを生み スパイスの鮮やかさは尖ることなくゆったりと口の中を舞うのです 後味には牡蠣の濃厚な旨味がスパイスの風味が拡散する中央にどすっと現れます! そしてこれが素晴らしく官能的な瞬間を演出するのです! 旨味成分が圧倒的に豊満に放出され 濃厚な旨味のラーメンとはまさにこの作品のためにある言葉だと確信! 真の芳醇系を味わいたいと願うラーメンファンにとって か き ら あは必食! 55

56 涼麺 ( 塩 かけ 大葉と梅別皿 ) これが神ラーメンであることは誰もが認めざるを得ないでしょう 梅の明瞭な口当たり 中盤から大葉の仕掛ける風味の小さな波立たせ方の妙! 後味から余韻における梅の明るい高揚感と大葉の低域に染みいる淫靡な風合いが安定感ある魚介の濃厚な旨味に官能的な表情を加える展開! 寒気がする程の完成度です!! 口当たりの大葉のじわっとした渋みと魚介スープの枯感あるザラッとした味わいとの絡みが秀逸です スープの滑らかさに大葉の個性がアクセントとなり スープの旨味をクリクリッと引っ掛けます! 拘りの超高級梅は同じく拘りの魚介スープに質で見劣りせず 節系あるいは鯖系の酸味に梅の酸味が調和するばかりか 梅の酸味をきっかけにスープが含む酸味の良質さへと意識を引き込んでいくのです 上品にして美味! 吸い込まれるような素晴らしき魚介出汁に大葉と梅がここまで合うものなのかと驚きます 神調和と展開美の嵐は しっとりと味あわせながらも舌の集中力に途切れる隙を与えません これほど美味しいラーメンは他に考えられません!! 56 と り ぶ しチャーシュー麺 ( 白湯と魚 粉の醤油 鶏油強め ver.) 鶏油の個性は確かに芳醇 口当たりか

57 ら動物感に傾倒した旨味が広がります 後味では魚粉の味わいともにマー油の味わいが膨らみ 魚粉のザラッとした旨味に塩気を感じさせます これがごくりと喉を打つ旨味を感じさせ 実に痛快! 三島豚のチャーシューは反則的な美味しさで 濃厚なスープがまるでソースのようにも感じられます 直前で焼きを入れたチャーシューのロースト感が 豚の旨味とスープの旨味を調和させる仲人役となっています さらには時間とともにチャーシューがスープとの調和を深め 豚の弾力を覚える甘味を柔らかに映します そして最後にマー油や魚粉が感じさせるザラッとした味わいがコントラストを奏で 互いの旨味を引き立てます この旨味の展開 贅沢過ぎです! 最高の肉料理にして チャーシューメンの究極! に ぼ ら あ ( 塩 冷 ) 名作涼麺が絶賛発売中のまさにその時 突然限定で登場した冷やしラーメンです 煮干しの味わいをリッチに誇示するその内容は 涼麺が持つ魚介のキレに対して 魚介の旨味に重心を寄せたものに仕立てられています もりっとした煮干しの肉感が個性的で 煮干しのふくよかさにも毛羽立ちがなく 肌の柔らかさを伝えます スープには少量の煮干しオイルが加えられており その香味 風味のバランス 展開にも隙がありません その煮干しオイルの香気が描く美しいキャンバスに様々な風味が香り高く現れるのです 塩バージョンは味わいが更に豊かな印象です 煮干しながもらふくよかなるその味わいは 冷やしであることを忘れる程に優しさと温かさに満ちています 後味の塩ダレのタッチも柔らかいコクを添え 終始美味! 麺の締まりのある質感 そして全粒粉のほのかな枯れ感と煮干しの肉の旨味との調和も秀逸! 癒されること必至の一杯に仕上がっています 冷やし麺で絶対的な評価を得ている店主さんの新たなる快作です! 57

58 み そ ら あ他の麺によるアレンジも秀逸でしたが 定番の全粒粉入り細麺によるアレンジもまた当然のように美味しいですね 全粒粉の野生味はスープの滑らかさに抱擁されながらも共鳴し ルノワールの裸婦画を思わす優しくも格式ある味わいに オイルなし白湯スープの柔らかさにも極上の質感が宿ります この味噌ラーメン 過激な程に美味です!! 58 魚介 100 の節だけ ( オイルなし ) 鰹節 鯖節 宗田節 鯵節 ウルメ節など贅沢に使った魚介の旨味と薫煙香が香ばしい和だしら ~めん 節特有の引き締まった旨味にほのかな燻製香を重ねた大人の一杯です 後味が特徴的で 酸味のアクセントから魚介節の旨味がぐっと押しつけられ 長い余韻に魚介の上品さを感じます 鰹の香りも美し過ぎ! 淡麗系ながら 風味 香味 旨味も強い一杯です!

59 に ぼ ら あ ( 醤油 冷 ) 煮干しを効かせすぎず スープの透明感を生かして しっとりと舌に味わいを溶け込ませる素直な性格の作品です 煮干しオイルの甘旨い香りが柔らかさを誘います その厚みある味わいがすっと溶けだすと スープの持つ穏やかな色調が冷やかさの中に淡く浮かべられていきます 後味の醤油のさらっとした個性も上品で 余韻も深い 静かにすっと旨味を立ち上げる清楚な個性が このお店にしかできない淡麗主義 その らしさ に感激できる一杯です 涼麺 ( 醤油 ver. のかけ タレ少なめ ) 醤油のうるっとした個性が涼麺醤油の魅力と知りつつも それを抑えたことで風味の肌触りまでもが伝わり 魚介に香ばしさが添えられているように感じられます 超淡麗にして超貫禄ある味わいです スープだけではありません 麺の味わいもストレートに ぐいっと舌に旨味を切り込んできます そして食べ進めれば食べ進めるほどに 魚介の風味が積み上げられ その深く重厚な味わいに感服します 標準のタレ量のバランスの素晴らしさも認めるところですが タレ少なめが故に見える魚介の上等さもまた秀逸です! マニア好みのする一杯です!! 59

60 に ぼ こ ん ( 煮干しとビーフコンソメのら ~めん ) 完全なる神ラーメンです フレンチシェフの店主様が本気になりましたね リッチ過ぎるビーフコンソメに究極の煮干しスープ エビの香味を加えた一杯です これ以上に美味しいスープ料理は存在しません! 海老の肉感 ビーフコンソメの上品かつ上等さ 巧さ溢れる煮干しの透明感が神! オイルなしにより風味の繊細な構築を正確に分厚く伝える一杯 口当たりから余韻まで神がかった美味しさで圧倒します! 透明感と旨味の凝縮 深い風味でありつつ重厚に跳ねる旨味の強さ どこをとっても究極的に美味い超名作です!! 60 鶏 100 と魚介 100 のあわせ味鶏スープ 50% 魚介スープ 50% のラーメン 醤油の香ばしさが食い込んだ鶏油の旨味がリッチです その個性により最初は鶏の豊満な味わいを感じさせられるも 徐々に魚介の枯れた色調が高まる極上の逸品です いくらかあの実力店に似ている印象も それを凌ぐ美食っぷりが誇示され 逆に凄すぎます!

61 魚介 100( 味噌 ) 味噌汁っぽくなるという味の予想は まるで的外れ ここまで丁寧に仕込んだ味噌汁を飲んだ経験なんて誰にもないでしょう 味噌のもつ複雑な風味が 透明感あるスープによって綺麗に再現されています もちろん魚介出汁の質感は究極の美しさ そんな魚介と味噌が素材の素直さで調和します 後味で魚介が感じさせる塩気がすっとスープに締まりを作り そこに絡む苦味が堪らぬエッジを生みだします 極上にして複雑な魚介の素材感をフックにした 素朴さを演出しながら贅沢感に満ち溢れる一杯です!! 涼麺 ( 味噌 ) のかけスープは魚介出汁のみのオイルなし冷やしラーメンです 節などの乾いた魚介系素材の枯れ感が 味噌の熟成感に絡み 色っぽくもひねりある旨味を生みだします スープは口当たりからすーっと舌に溶けこみ そこに味噌の甘みが優しく浮かびます 後味で魚介がじわーっと広がり 塩気を軽くすっと立てる上品さ 味噌の素朴な表情に魚介の素直な表情が重なります 渋いアダルト感が満載! これぞ味の分かる大人のための癒し系!! 61

62 涼麺 ( 塩のかけ ) 私のラーメンライフにおいて最高に美味と言える冷やしラーメンです 口当たりから濃密にして透明感を覚えるスープは 魚介の複雑な味わいが秀!! 美しい酸味からその周囲に様々な魚の味わいが広がり そこに重なる微かな貝系の甘旨いタッチも心地よし 目を閉じて頂けば 繊細にして種類豊富な魚介の味わいに心をすーっと引き込まれ 辿り着いた一番深い先でそれらが拡散し 緻密な風味が口どけていくような感触 この質感は凄いを超えて壮絶です! ラーメンを美しさで語れる空前絶後の超名作! 濃厚なクリア感で濃厚系を超越する旨味は神がかった美しさ! しかも麺も完璧に美しい! あの秀逸なるトッピングを敢えて外したアレンジながら そこに究極中の究極を覚える一杯です!! 62 む ら さ き ( かけ ) トッピング無しで風味がダイレクト スープの個性が正確に伝われば伝わる程 知的で洗練されていて 技巧美が剥きだしで完璧主義の塊のような美味しさが露骨になります 口当たりの鶏は明瞭にして重厚 鶏の肉感油脂感に説得力があり そこに複雑な風味を重ねた鶏油が絡みコクを生みだします 魚介の大人びた表情も心地よく 野菜の憂いある味わいに上等さが漂います 重厚でありつつ 透明感から圧倒的な深みをみせる名作です!!

63 し と ら すニューサマー グレープフルーツ レモン 柚子の個性が鶏ガラスープと鶏油に重ねられたつけ麺です し しゃけ ( サーモン ) と 鶏チャーシュー ら ラックスシンケン ( 生ハム ) す レタス の頭文字を並べて し と ら す という作品名とした わけではないとは思いますが 気が付いてしまったのでどうしても書きたくなってしまいます ( 笑 ) そんなこの作品 鶏の美しさに柑橘系の個性が次々と重なる展開は 一口ごとに美味しさが加速します! 口当たりに鶏と甘夏の甘味が調和し グレープフルーツ系の渋みが大人びた表情 後味に甘夏とグレープフルーツ レモンの酸味がすっきり流麗に これは凄いですね 素晴らしくも劇的な展開美をみせてくれる料理が誕生しました!! それぞれの柑橘系の個性が展開を意識しながら構成されていることに感動します まるで優れたカクテルを味わっているかのような 精密なレシピです!! 生ハム レタス サーモンのトッピングも素晴らしい風味を構築し そこに一切の隙はありません!! 甘味を加えることなく素材の味わいを素直に引き出したが故の美しきつけ汁の表情は 本当に深く素晴らしいものに仕上がっています さらにはそんな清涼な柑橘系テイストから続けて楽しむスープ割りもまた驚くほど美味! 鶏ガラに柑橘系素材をふんだんに加えたつけ汁ながら 魚介スープで割られてなおその上品さが維持されます! 混沌とすることなく 魚介の味わいが柔らかく立ち上がります! 作り手の舌の才能を存分に誇示する凄い作品です! 橘系のつけ麺で有名なお店は他にもありますが 数種の柑橘系の調和で攻め さらには甘味を用いずに旨味を引き出すこの作品も珠玉の名作です!! めんりすとさんの作品の中では異色の個性の一杯ながら めんりすとさんにしか作れない風味の構築美に溢れた一杯です!! 63

64 し お ら あ素晴らしいスープです そして穀物感にこれほど優れ 厚みのある味わいの麺など 他にはありません 柚子が時折清涼な風を香らせ 麺の締まった味わいに 華やかで高貴な質感が絡みます 醤油よりも更に柔らかに角の取れた魚介出汁の旨みが心地よく ゆったりとした気持ちを誘います 後味で塩気が複雑な素材の風味を誘いつつ それがぱっと拡散し 消えゆく過程で素材の甘みを浮き上げる あぁ なんて美味しい一杯なのか 本当に感動的な味わいを堪能できる王道の先にある基本の塩ラーメンです! 64 あ ん ば い 2012/04 まずは塩スープが素晴らしい! 鶏の潤いある味わいから 素直さで後味まですっきり 複雑な素材感が理路整然として美しいのです 梅と大葉はスープの品格に敬意を払いつつ色濃い個性で味わいに展開を重ねます 梅は上品さ際立つ新塩スープに素直に溶け込み いよいよ後味になって じゅんっ と旨味を濃厚に絡めるのです 大葉もスープのキメ細かさを保ちながらそこにしっとりした和テイストを重ね これが秀逸!! 官能的な美味しさです! これぞ美食!!

65 し ろ ど り 2012/03 鶏油の味わいが 口当たりでぐびっと色濃く感じられます 鶏油がスープに混沌と交わりすぎずに旨味を独立させるために スープに立体感と躍動感が生まれます さらにはそこから感じられる鶏豚白湯スープの滑らかさ キメの細かさと旨味の密度も圧倒的な印象を残します 凄いですね 味つけの強さではなく 質の高さで刺激的な演出を成しています しかし一方では豚の安定感ある重厚さが柔らかく心をつかみます 芳醇にして体にじわっと溶け込む味わい これほどに舌触り良いクリーミーさと 濃厚にして味わい深い性格を宿したスープは他にありません!! トッピングには極上三島豚のチャーシュー!! この味わいがスープに肉感を彩ります!! このチャーシューの美味しさは本物ですね 肉そのものの旨味が明らかに上質です ところで今回からのし ろ ど りは 鶏と豚の白湯スープをいくらか豚寄りに さらには魚介を系をなくした新アレンジで仕上げるとのことです これがこの作品にしっかりハマっていましたね 潔いレシピが スープの美味しさをさらに露骨にしているように思えます また不思議にも 豚よりの白湯スープながら なぜか鶏の旨味がよりフォーカスされるようになっているのです 動物の旨味は今まさに最高潮! この美味さ この躍動感は凄いです!! 風化することなく最高傑作を主張し続けるし ろ ど りの実力 今回も存分に堪能できました!! 65

66 ビーフコンソメと煮干しら ~めん口当たりに牛の油脂感が持つ甘味を覚えます 中盤からは牛肉独特の枯れた味わいに煮干しの枯れた味わいがマリアージュします それをきっかけに煮干しの肉の甘みを覚えるような旨味が 牛肉の旨味にぐいぐいと調和し その贅沢な味わいを完成させるのです それにしてもまるで水のように口の中を通じて人肌に溶け込むスープです 薄く美しい風味を幾重にも重ねあげたかのように複雑な風味が存在します 繊細さからなる 綺麗 をフルボリュームで表現した逸品と言えますね さらに特筆すべきは余韻の美しさ! ビーフコンソメと煮干しスープの味わいを堪能させてからの余韻で 欧州色を覚える香味野菜の個性が控えめながらもすっと立ち上がり エレガントな性格のままに気品ある表情を奏でます 過去に前例のない最上級の美味しさを覚えました まるで神がかった世界を覗いた気分ですらあります 完璧に完全に満足 この美しさは誰にも真似できない領域です!! 66 し お ら あ + 煮干しオイルオリジナルのし お ら あよりも柚子の酸味がさーっと前に出て感じられます 煮干しオイルが 柚子の個性を押し出してくるのでしょうか? そのためか ちょっと狙い澄ました和テイスト系の風合いが感じられ それが大人びた表情にも思えます 煮干しオイルのコクでぐっと引き締まった印象を受けるスープが 実に美味 野菜の淡い旨味を穏やかにしながら 煮干しを中心としたガッツある旨味が前に出ます 綺麗の先にある 貫禄の一杯です

67 魚介 100( 鶏油 ver.) 2012/03/29RENEW 超マニアックラーメンである魚介 100 に鶏油を加えることで 魚介系オイルレススープの格調高さを和らげ より誰からも愛される温かい一杯に仕上がっています 料理人志向の強い作風が社交的になった結果 旨味がよりわかりやすく進化しました! 鶏油が口当たりの温かさを生み アサリの旨味をオイルに絡めてグイっと出す展開に仕立てられています 魚介の風味もザクッと立つようになり 旨味そのものが明瞭です 鶏油の柔らかさと魚介の強さの対比が両者の魅力にスポットを当てているようにも感じられ より演出が華やかになりました 新魚介 100 全国のラーメンファンのみならず 全ての舌の肥えた大人にお勧めです!! 魚介 100 うどん魚介スープにみりんを加え 麺が うどん! 遊び心に満ち満ちながらも これが本当に美味しいから驚き!! 塩のキリッとした表情から素材の繊細さがすくっと立ち うどんにはなかなかみられない程に作り込まれているスープの上等さが光ります! うどん家さんには申し訳ありませんが ことスープに関してめんりすとさん程に仕込みに長時間の集中力を投じる方はそうそういないはずです 今回の遊び心ある作品ではみりんを加えておりますが 普段から砂糖もみりんも一切用いずに素材力の積み上げで甘さ旨さを生み出そうとし続けてきた技量があればこその深みある味わいが感じとれます これぞ繊細な風味を積み上げて豊満に感じさせる めんりすとさんならではの美味しさですね このうどんのかけ汁 贅沢過ぎですよ 笑えない程に美味いうどんであることは間違いありません ( 笑 )! 67

68 68 ぽ も ど ろ ( レモン 粉チーズ ) これだけトマトの個性を出しながらも トマトの酸味が軽薄に尖らず 喉に爪を立てることもありません トマトの肉肉しい味わいいが こくりと淡麗系スープの旨味に調和します トマトと鶏が交わって生まれるその味わいは めんりすとさんにしては珍しく深さよりも快活さを主題とする内容 馴染みの良さを持った旨味が感じられ 居心地の良い空気を生みだします また 意外にも和の風合いに厚みを覚えさせるのもこの作品の特徴です トマトを使ったトリッキーなラーメンとの印象を覚えることもなく むしろ麺の香ばしさがジューシーに感じられ さらには少し和風出汁の鍋料理を彷彿とさせるような 日本人にとって親しみやすい味わいにも思えるのです チョイ足しアレンジは 2つ まずレモンを加えてみます すると すーっとレモンの清涼感が立ち トマトのフレッシュ感が増します それでいてスープの厚みある味わいがしっかりとあるために 香味と風味だけに走りすぎず きっちりと旨味を感じられるのです 続いてスープに粉チーズを加えてみます 口当たりが丸く重厚な滑らかさをもった味わいとなり そこからのトマトの風味への展開が最高のものに! これもまた絶妙に絡めてあげることで 美味しさがぐいっと立ちますね トマトという新感覚へのアプローチ さらにそこから味変を楽しませる遊び心 ワクワクと美味しさの融合を味わえます さらにはこの作品 レモン 粉チーズだけでなく 大人味 ( 辛味ダレ ) や魚粉オイルといったオプションとの相性も秀逸で その表現の幅 遊び心の手数もまた魅力の一つとなっています かつてこの作品が不定期の限定メニューだったころ 今日はありますか? という問い合わせが最も多いメニューがこの作品だったそうです 確かに後に尾を引く満足感にして 他では味わえない美味しさ!! 多くの方が夢中になるのも必然です!!

69 涼麺 ( 醤油 ) 醤油ダレの流麗さと透明感 熟成による柔らかな風味のカーブが 繊細で緻密な魚介スープに調和します 味 香りの品格と質の高さは無論 舌触りのエレガントさや口どけ感まで一切の隙がありません! 後味で醤油が魚介に淡く溶け込む質感は神! これはもはやラーメンに属さぬ新しい料理です! 日本蕎麦を嫉妬させる味わいと言えますね! 複雑なスープの個性にして麺を殺さず 透明感溢れるスープにして麺がそれを濁さず 麺の旨味 スープの旨味の質が高さが圧倒的! 醤油の憂いが生き 魚介出汁の贅沢さが洪水のように溢れます これぞ頂点の麺料理と言える内容です! 魚介 100 涼麺 ( 味噌 ) 味噌でも圧巻の魚介出汁 さらに繊細さと深さ方向の風味を感じ 質感も大人びてしかもリッチ 涼しげな透明感に反して旨味は濃密 風味を拡散させずにぐいっと奥に引きずり込むような味わいが壮絶! 口当たりの味噌の素朴さと色気ある酸味が心地よく ここからの風味の展開も滑らか アサリは味噌 魚介出汁にその色調を見事に調和させ スープの味わいをよりリッチなものに 後味の一味と生姜も良! スープの優しい深みが嬉しい一杯です 69

70 70 めんりすと涼麺 ( 塩 ) 本来有していたであろう難解な哲学書を読み終えた時の心地よい気だるさ 達成感を覚えるかの様な集中力を強制する美しき個性がさらに進化し 誰にも伝わる美味しさを纏うことにも成功した感動的な一杯! 魚介出汁の上質さと圧倒的な旨味濃度が オイルレスという特異なアレンジと冷やかさ故にダイレクトにガツリ響きます! その味わいは 口当たりから締まりがあり そこに混沌とした表情は皆無 クリアで複雑な魚介スープの個性に酸味がゆるるるるるっと流れ あぁ なんて美しい味わいなのかと 恍惚の時間に酔わされます アサリも良い仕事をみせます 塩ダレの個性にアサリの個性がすくっと重なり 貝特有のザラッとした旨味を転がします その味わい絡める魚介スープは 節めいた渇きの中に密度を感じさせる独特の強い旨味が最高 塩ダレによって適度に旨味が粗挽きめいて 一つ一つの味わいにインパクトを覚えさせる演出も完璧! 魚介 100 スープの複雑にして繊細 リッチなその味わいを 温度にもオイルにも頼らず全身全霊で舌に預けてくる名作です まるで高音から低音までキッチリ張りのあるサウンドを聴かせるスタジオ用のヘッドホンのように クリア & シャープに心の奥へズシリ響かす味わいをもつスープです 麺は全粒粉入り細麺 噛めば小麦の旨味がグンと跳ね返ります この麺 このスープ ここにある全てが完璧! 風味の贅沢さが圧倒的に凄まじい絶対的な一杯です!!

71 し ろ ど り + 煮干しオイル 2012/03 煮干しの香りがひしひしとした旨味を覚えさせ そこに沸き上がる白湯がもつ豚骨の質感が良 鶏油豚骨の感じと 煮干し油豚骨の味わいを交互に覚え 終始贅沢な味わいを奏でます なんて素晴らしいスープなんだろうか 力強くもうっとりしてしまう一杯です!! し ろ ど り + 粉チーズ一杯目に頂いたぽ も ど ろの粉チーズを 勝手に入れてみました こんなメニューがあるわけではありません しかしチーズを入れたところむしろ滑らかさは減 ベースのスープの滑らかさがチーズよりも凄かったことが証明されちゃいました とはいえチーズを入れるとアクセントとなるトッピングがより立ってくる印象も それはそれで新しくも面白くもありました 71

72 く ろ ど り 2012/03 魚介を抑えて動物の味わいがより明瞭となった白湯は すとっと旨味が前に出るタイプに進化 豚を主体とする旨味が醤油の酸味や辛味の展開に合わせ 舌にその魅力を転がします この演出の巧さはこのお店の独壇場ですね 醤油ダレが導く酸味で動物の旨味を立てる印象のスープなど他では味わえません そんな力強さと センスの良さが香り立つこの作品 まるで上品なイタリアオヤジの渋さを覚えさせられる一杯に仕上がっていると思うのですが いかがでしょうか? 屈指の名作し ろ ど りとは異なり 醤油の重厚さが白湯の重厚さと絡みすぎずに別角度から支える感じが印象的です 混沌とせずに濃厚 そして旨味に華がある一杯です!! 72 く ろ ど り + 煮干しオイル 2012/03 煮干しオイルにく ろ ど りスープが調和を試みます 煮干しの味わいと 醤油の酸味が予想以上に上手に重なりますね 白湯スープの鶏 豚の個性がいくらか穏やかになる半面 素材のもつ個性がより複雑に感じられます 旨味の色気が堪りません エキゾチックに美味い一杯です!

73 と り ぶ し 2012/03 旨味の圧力を濃厚に魅せた美味すぎるこってり系! スープを飲めば その美味しさに呆然自失です 初めてここまで風味の展開と舌触りの展開を同時に楽しませるオペラチックなラーメンに出会えました マー油の味わいが香気を伴ってすっと舌に苦味を感じさせます そしてこれが超秀逸なる性格! 深い苦味を伴いながらも 柔らかさもある味わいなのです マー油のスープへの調和を起点に 白湯の豊満な味わいがどっと口の中に広がります 豚骨の包容力と旨味が素晴らしく さらには鶏の立体的な味わいも美しい! 魚粉のドライな旨味はコクを作り 美味い という感情を濃厚に仕立てます!! 調味料の安易な味わいではなく 真の素材感を有する白湯スープです ここにマー油の淫靡な深い苦味と 魚粉のガッツある旨味が絡めば その味わいは超美しくも超豊満!! この魚粉マー油鶏豚白湯スープ 完璧すぎる興奮度です!! と り ぶ し + 煮干しオイルマー油の苦味とそれを支える豊満な白湯スープ さらには魚粉が旨味の濃度をガッツリ高めたこのお店の最濃厚系 これに煮干しオイルを加えると煮干しの甘みが立ち スープにそれが溶け込みます 迫力に色気が加えられた珠玉の一杯ですね 辛味トッピングもおすすめです!! 73

74 めんりすとさんが 森永卓朗のばっちりサンデー!! に出演しました (2012/2/26 放送 ) この放送 ファンには大変嬉しい内容でしたので 感想を書いてみることにしました 74 今回のばっちりサンデー!! 三島の美食を案内するのは北陽さんです 伊藤ちゃんは三島市の男性に嫁いだ 自他共に認める三島通なのです そんな伊藤ちゃんがお勧めするのは三島のラーメン! 水が美味しいからラーメンも美味いのです!! 三島はラーメン通には有名な全国有数の激戦区!! ここで三島通の伊藤ちゃんが 評判のお店と紹介するのは じゃじゃーん めんりすとさんです!! フレンチ出身の店主さんが紹介されました そして今回は 三島にちなんだメニューが登場です 丸鶏とゲンコツのスープに 10 種類の魚介と香味野菜のスープ 動物系スープと魚介系スープの W スープですね そして豪快にトッピングの仕込み絶品の三島豚がクローズアップ!! この叉焼が 激ウマ! 何と言っても肉そのもののクオリティーが素晴らし過ぎるのです さあ 輝くスープが入りましたよ ~ 麺が湯切りされています このオリジナル全粒粉入り細麺の穀物の旨味は凄まじいですよ きっと驚くだろうね!!

75 その麺を器に投入! 麺が潤いキラキラと輝く瞬間です!! そして叉焼に三島産旨味豊かなトマトがトッピングされて 完成!! めんりすとさんの新作 ラ みしま 三島豚とトマトの塩ら ~ めんです!!!! まずはアブちゃんが一口 大満足! 拍手拍手拍手拍手 のアブちゃん そしてガッツポーズ!! ガッツポーズ!! ガンガンと連発!! アブちゃんこれでもかの大絶賛です!! ここからさらに拍手連発! さらにガッツポーズ連発! 再び拍手連発で大満足!! アブちゃん 大喜びにも程がありますよ!!!!! そして案内人の伊藤ちゃんも塩ラーメンのスープを一口飲んで う ~ん いい表情 わかります わかります 美味すぎるよね ~ で 評価は?? でた~!! めんりすとさんの塩ラーメンスープが 100 点満点獲得 ~!!! そしていよいよ三島トマトを加えたラ みしまスープを頂きます トマトなしで 100 点だったんで 逆にスコアが心配になるけど などと思っていたら まさかの 1000 点ゲット!! 新感覚トマト塩スープが 100 点満点の基準を崩壊させた瞬間です!!!! めんりすとさんのラーメン アッパレ! テレビで大絶賛されちゃいました ~ 伊藤ちゃん 確かにスープすっごくおいしいよね アブちゃん すっごいね すーって入ってくる! 店主さんいわく 三島は水が美しいから素材も美味い だからこの地でラーメンを作れることが幸せなんだとか でも 100 点の素材を 1000 点の料理に育てる店主さんも凄いですよね う~ん ここまで褒められるラーメンって凄い ファンとしてもこれは嬉しすぎました!! 75

76 76 ラ みしま三島の食材を強く意識し そこに敬意を示してつくられた一杯です 特に三島豚 三島産トマトの上品な味わいが最高に輝いて感じられます! しかしそれも三島の水が生むスープ自体が激うまいからこそ!! 魚介系の口当たりに旨味の良質な鶏 豚の透き通る味わい 野菜の柔らかさ スープに香るトマトの表情 あまりにも美系な素材のダンスが演出されます! ベースにある塩ら ~めんのスープが 圧倒的に繊細で華やかであるために 何をしても美味しく 逆に何をしてもその緻密で複雑な風味や香味を壊してしまいそうにも思えますが それを技巧美とセンスをもってまとめ上げたのがこの一杯なのであります 三島産トマトが美しい風味のカーブを描き これが塩スープに映えるのが伝わります! その瑞々しさは色彩同様にどこまでも美しく 酸味は尖ることなくスープに柔らかに溶け込んでいきます トマト本来の甘みも十分に感じさせつつもスープの端正な顔立ちを濁さず 上品にして美味 トマトのラーメンでは定評のあるめんりすとさんだからこその風味の完全なる調和を覚えます さらには三島豚の美味しさも特筆すべきもの 赤身部分の舌触りから旨味の落ち方までの滑らかさは是非体感あれ! 柔らかな肉質とともに口どけるかのような旨味が 舌に深く深く染みわたります さらには喉を抜けたときに 臭みなく豚の品ある香気が立ち上がるから堪りません! 軽やかで重厚な旨味のチャーシューです! 絶対的な評価を有するめんりすとさんの塩ら ~めんを三島素材の魅力で満ち溢れさせた 2012 年を代表する人気メニュー これは全三島市民の必食メニューですよ!! そしてこれを機に めんりすとさんのチャーシューは全てブランドポークを使用した極上品に統一されました このコストパフォーマンスの高さ 味わえば納得ですね 贅沢過ぎる一杯です!

77 魚介 100 スープはもちろん魚介出汁のみで 豚や鶏といった動物系の素材は一切使用されておりません しかしそれだけではありません 何と驚いたことに スープに浮かべるオイルもなしというのです! とはいえそんな過激な縛りにおいてもむしろ それを美食への王道に感じさせてしまうのがこのお店の実力です 魚介出汁のみというストイックなスタイルながら そこに魚の臭みや 磯もの特有の汚い塩気 エグ味や雑味なるものを感じることはありません 丁寧な作業と 舌の才能で当然のように克服するどころか むしろ統一されたコンセプトが故の透明感と 透明感が生み出す風味の輪郭の鮮やかさなるものを存分に露出させています 緻密に組み上げられたパズルを思わすその風味が 複雑さを紐解きながら舌を転がり 旨味を鳴らしながら喉を抜け さらにはそこに浮かびあげる香気に完全なる至高の快楽を覚えます スープが喉を抜けるこの展開 これだよ これ! と唸ること必至です!! 醤油の味わいがコクリと感じられることが心地よく 一方ではそこに角が立ったり 調味料じみた印象はみせることはありません 重厚な魚介出汁が常に全面に感じられればこその醤油の旨味が感じられ コクを出しつつも自身の味を独立して立たせない最後の最後での淡さが秀逸 ノンアルコールの液体に ここまでガプリ酔わされるとは驚きです このスープ 食べることを愛する全ての食道楽にとっての聖なる液体です! 77

78 に ぼ と ん煮干しと豚のメリハリある風味の強さと なによりそのコントラストの明瞭さが秀逸です Wスープらしいはっきりとした肉厚な旨味を突き付ける 実に痛快な一杯に仕上げられています 豚骨の重厚な滑らかさに煮干しのゴリッとしたコクが加わるウエットな旨味に対し 胡麻のドライな旨味が強烈に映えます 舌触りや余韻も完璧! より温かで弾力豊かな旨味 旨味成分の凝縮によって高揚した顔の火照りを止められません!! これだけ動物と魚介の個性ががっぷり張り合って迫ってくれば美味しいはずですよ 最高です!! 78 と ん こ つ豚 97% の豚骨ラーメンです スープの口当たりに豚の柔らかな旨味が綺麗に開きます! 旨味を厚く押しつけすぎず 透明感の中にすっと意識を吸い込ませ ふわっと香る味わいに驚きを覚えます 豚骨でありながら 柔らかで安らげる味わいです スープのクリーミーさも明瞭で 穏やかな甘味が溶け込んで感じられます 後味は神! 豚骨の綺麗で柔らかな味わいが浮き上がり 淡さを増したそれが口の中で柔らかく溶けていきます こんなに綺麗で優しい豚骨ラーメンは史上初です!!

79 み そ ら あ ( 中太麺 ) 味噌ラーメンの最高傑作 プログレッシブラーメンの極みです! 熟成した味噌ダレが安定しながらも深い味わいを奏で 隠し味のトマトがしっとり絡むと気品ある表情に オイルなし白湯スープの柔らかさも秀逸で 素朴にして劇的な味わいを生みだします! 麺を噛み進めたときの口どけるように感じる瞬間の一歩手前にある小麦の穀物感が秀逸です これだけの旨味を玉子に頼ることなく 小麦の表現力一発で示しているから痛快度は凄まじいものに! もつっとした食感もスープの弾力感に見事に調和し 舌触りも秀逸ながら噛んですする魅力だけでなく 噛んで味わいを舌に滲ます喜びを表現します 他では味わと スープの持つ穏やかな色調が冷やかさの中に淡く浮えない完全にして唯一の麺です スープの旨味の深さに激しく同調してくれました!! 79

80 に ぼ ら あ ( 淡麗の正油 2012/01) オイルは鶏油と煮干し油の合わせ スープはに ぼ ら あとご に ぼ しの合わせです オイルが生み出す口当たりが良いですね! 鶏のすくっと立ち上がる凛とした甘旨さと 煮干しのさくっと軽快な苦味が調和します! スープの持つ様々な魚種の個性を感じさせ それを醤油が持つ辛味や酸味 苦味 そして塩気といった表情によって個性を散漫にさせることなく しっとりと味わいを重ね合わせていきます 複雑な風味を温かく抱き寄せた味わいというその印象 は まさに味のわかる大人のテイストです 80 に ぼ ら あ ( 淡麗の塩 2012/01) オイルは煮干し油のみです キレを強めに出した作風で 鶏油の淡さと温かさとは異なる個性を覚えます 煮干しの個性がきっちり複雑にして整然と配置されており 非常に落ち着きを覚えます 煮干し油のキレが口当たりからの展開を一気にクライマックスへ誘い 旨味に説得力と上質さが感じられます に ぼ ら あ淡麗系の塩 ver. 史上 最高クラスの美味しさですね 5 種の魚の煮干しスープと通常のに ぼ ら あスープのあわせが持つ複雑な素材感が嬉しい 鮮やかで深みのある一杯です 麺もこのスープに完璧な相性をみせます どこまでも最高の一杯です!!

81 ゆ ず し お 2012 さらに美味しくなったゆ ず し お ( めんりすとさんの淡麗の塩ら ~めんをベースに 柚子と生姜のアクセントが効いた逸品 ) です スープは生姜と柚子のバランスが絶妙で めんりすとさんの多くの作品が得意とする 風味を凛と立てながらも優しくじわっと染みる潤い感ある表情 といった個性に この作品ではいくらかの張りが加えられ むしろ口当たりに生姜のゴリッとした性格を奏でるのが印象的 後味は生姜の辛味を低域としながら 柚子がぐいっと中域を弾む感じも堪りません!! 淡麗スープがもつ魚介出汁の表情も この後味に調和します 麺との相性も秀逸で 生姜の持ついくらか乾いた辛味が 全粒粉の乾いた穀物感に ひたっとハマります 生姜が入ることでより一層 麺の個性 さらにはトッピングの胡麻の個性に大きな意義が生まれます 2012 年モデルは伝説の 2011 年モデルさえもを上回る驚愕の完成度です!! に ぼ ら あ正油超淡麗! お上品 ver. 煮干し油の美しさが鮮烈です 一瞬の溜めから素材の弾力感を出す甘く懐ある煮干し感が秀逸 煮干しスープが後味から余韻にかけてどうあるべきかというメッセージを感じとれる逸品です 醤油の淡い個性で素材の上品さを余韻ま 81

82 で露わに仕立て さらには極上の鶏皮風香ばしさを 煮干しの苦味に重ねます この美味しさの表現は究極的なクオリティーと言えますね! 鶏の美味しさと煮干しの美味しさを 柔らかく重ねることで人肌に一番馴染むような淡いコントラストに抑え これによりじわっとしっとりとした美味しさを生み出します 鶏の個性を煮干しが最高に引き立てていることがよく伝わります! 思考を休め 感情をより添えて しっとり美食に酔いたいと願うならば これしかないと言える程の一杯です 丁寧さと美味しさが炸裂した 贅沢な作品です!! 82 し ろ ど り 2012/01/13 淡麗系のスープは胡椒を使わない という店主さんの方針 ところが既に芳醇系のスープまでもが胡椒なしになっていました しかも常に一杯ずつ温めるスープとなったため 風味 香気の表現力は神がかったものに このフレッシュで快活な旨味は最高すぎますよ! めんりすとさんの ラーメンのスープはここまでいけるんだ という強い主張を感じます 調味料によらないソリッドな素材感 そして新鮮で躍動的な風味の共鳴は驚愕的と表現すべきところに来ました! 美食は正直です 手を掛けた分だけ激しく美味くなっています! そんなクリアに磨きをかけたスープは 風味の輪郭の表情までもが鮮明で 透明感が風味を明瞭とし 透明感がスープにキレを与えています スープが密にして美しく 舌ざり 口どけ感はまさに完璧!! 特に叉焼の旨味から溢れる軽快なアタックとコクをを起点に その後に覚える鶏と豚のまるでバターそのものかと思える程の美しいく滑らかな舌触りからの口どけ感が 食べるものを一気に快楽の縁に落としこみます そしてその瞬間 このお店のこの作品でしか味わえない世界が広がるのを体感するのです 心をえぐられるように美味い奇跡のスープ!! これこそ私の最愛の一杯です!!