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1 新 た な 防 衛 大 綱 ( 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 ) 防 衛 省

2 目 次 22 大綱策定までの経緯 1 22 大綱策定の背景となった安全保障環境 4 22 大綱が示す防衛力の在り方 - 動的防衛力 大綱の内容 12 平成 22 年度の防衛力整備等について 31 ( 平成 21 年 12 月 17 日 安全保障会議決定 閣議決定 ) 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱について 33 ( 平成 22 年 12 月 17 日 安全保障会議決定 閣議決定 ) 内閣官房長官談話 43 ( 平成 22 年 12 月 17 日 ) 防衛大臣談話 46 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 及び 中期防衛力整備計画 ( 平成 23 年度 ~ 平成 27 年度 ) の決定について ( 平成 22 年 12 月 17 日 ) ( 参考 ) 防衛計画の大綱に示す防衛力構想の変遷 50

3 22 大綱策定までの経緯 1 これまでの防衛計画の大綱 防衛計画の大綱 ( 防衛大綱 ) は 我が国の安全保障の基本方針 防衛力の意義や役割 さらに これらに基づく自衛隊の具体的な体制 主要装備の整備目標の水準といった今後の防衛力の在り方等について基本指針を示すものです 防衛大綱は 昭和 52 年度以降に係る防衛計画の大綱 ( 昭和 51 年に策定されたので 以下 51 大綱 と呼びます ) 平成 8 年度以降に係る防衛計画の大綱 (0 7 大綱 ) 平成 17 年度以降に係る防衛計画の大綱 (16 大綱 ) とこれまで3 度策定されました 今回策定した 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 (22 大綱 ) は4つ目の防衛大綱となります これまでの防衛力整備計画の推移昭和 32 年 国防の基本方針 33 一次防 ( 政府 3か年計画 ) 35 二次防 ( 政府 5か年計画 ) 40 三次防 ( 政府 5か年計画 ) 45 四次防 ( 政府 5か年計画 )( 50 - 防衛計画の大綱 策定()- 当面の防衛力整備について(GNP1% 枠 ) 中業 ( 防衛庁内部資料 ) 56 中業 ( 防衛庁内部資料 ) 中期防 ( 政府 5か年計画 )(GNP 比 %) 平成元年 今後の防衛力整備について 平成 3 年度以降の防衛計画の基本的考え方について 03 中期防 ( 政府 5か年計画 ) 5 03 中期防 ( 政府 5か年計画 ) 修正 - 平成 8 年度以降に係る防衛計画の大綱 策定 ()- 08 中期防 ( 政府 5か年計画 )( 中期防 ( 政府 5か年計画 ) 見直し 13 中期防 ( 政府 5か年計画 )) 弾道ミサイル防衛システムの整備等について () - 平成 17 年度以降に係る防衛計画の大綱 策定 ()- 17 中期防 ( 政府 5か年計画 )( 17 中期防 ( 政府 5か年計画 ) 見直し ( 平成 22 年度の防衛力整備等について - 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 策定 ()- 23 中期防 ( 政府 5か年計画 )( 2 16 大綱の見直しの方針の決定 ( 平成 21 年 12 月 ) 16 大綱には 策定から 5 年後には その時点における安全保障環境 技術水準の動向等を勘案し検討を行い 必要な修正を行うことと明記されていることから その見直しは 当初 平成 21 年中に行われる予定でした しかしながら 平成 21 年夏に実施された総選挙の結果 政権交代があり 16 大綱の見直しという国家の安全保障にかかわる重要な課題については 新しい政府として十分な検討を行うことになりました このため 平成 21 年 12 月 17 日の閣議決定 平成 22 年度の防衛力整備等について によって 16 大綱の見直しは ( 平成 21 年中ではなく ) 平成 22 年中に結論を得ることとしました また この閣議決定においては 次の中期防衛力整備計画は 16 大綱の見直しの議論を踏まえて策定することとしましたが これにより 中期防衛力整備計画がない中で平成 22 年度防衛予算を編成することとなりました この点に対応するため 政府はこの閣議決定において 平成 22 年度の防衛予算と 16 大綱との関係 中期防衛力整備計画がない中で適切に防衛力の整備を行うための方針を示しました この方針 ( 平成 22 年度の防衛予算の編成の準拠となる方針 :31 32 頁参照 ) は 平成 2

4 2 年度の防衛力整備について 16 大綱の考え方に基づき行うこととした上で 我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえ 1 各種事態の抑止及び即応 実効的対応能力の確保 2 地域の安全保障環境の一層の安定化 3グローバルな安全保障環境の改善に向けた取組の推進 4 効率化 合理化に向けた取組といった四つの重点事項を示しました これらの重点事項は 22 大綱が打ち出した防衛力の在り方 (Ⅲ 及びⅣで紹介 ) への連続性を有していたと言えるでしょう 3 新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会 ( 平成 22 年 2 月 ~8 月 ) 平成 22 年 2 月 16 日 政府として行う16 大綱の見直しの検討に資するため 関係する分野の有識者を委員等とする 新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会 (( 座長 : 佐藤茂雄 京阪電鉄代表取締役 CEO) 以下 懇談会 と呼びます ) の開催が決定されました 懇談会は 同月 18 日の第 1 回会合以降 同年 5 月までに8 回開催され 防衛省を含む関係省庁からのヒアリングも行いつつ 委員間で精力的な議論が行われました その後 論点整理等の作業を経て 同年 8 月 27 日に開催された会合において 報告書が佐藤座長から菅内閣総理大臣に提出されました この報告書では まず 日本がこれからとるべき安全保障戦略として 日本の安全と繁栄 日本周辺地域と世界の安定と繁栄 自由で開かれた国際システムの維持という3つの安全保障上の目標を示し そのための戦略及び手段として 日本自身の取組 同盟国との協力 多層的な安全保障協力を提示するとともに 平和創造国家 との日本のアイデンティティーを提唱しています また 防衛力の在り方については 従来の装備や部隊の量 規模に着目した 静的抑止 に対し 平素から警戒監視や領空侵犯対処を含む適時 適切な運用を行い 高い部隊運用能力を明示することによる 動的抑止 の重要性が高まっていると指摘しています その上で 従来の 基盤的防衛力構想 から脱却し 16 大綱が示した 多機能 弾力的 実効性を有する防衛力 を引き続き目指しつつ 多様な事態への対処能力に裏打ちされた 信頼性の高い 動的抑止力を構築すべきことや 陸上 海上 航空それぞれの防衛力について 必要とされる能力を高める一方で 優先度の低い装備等を見直す 選択と集中 を進めるべきことなどを述べています 委員 佐藤茂雄 ( 座長 ) 京阪電気鉄道株式会社代表取締役 CEO 取締役会議長 座長京阪電気鉄道株式会社代表取締役 CEO 取締役会議長岩 間陽子政策研究大学院大学政策研究大学院大学教授教授白石隆 ( 座長代理座長代理 ) 独立行政法人日本貿易振興機構独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所アジア経済研究所所長所長 添谷芳秀慶應義塾大学法学部教授慶應義塾大学法学部教授 中西寛京都大学大学院法学研究科京都大学大学院法学研究科教授教授 広瀬崇子専修大学法学部教授専修大学法学部教授 松田康博東京大学東洋文化研究所准教授東京大学東洋文化研究所准教授 山本正財団法人日本国際交流センター理事長財団法人日本国際交流センター理事長 専門委員 専門委員 伊藤康成三井住友海上火災保険株式会社顧問 ( 元防衛事務次官 ) 三井住友海上火災保険株式会社顧問元防衛事務次官 加藤良三日本フ ロフェッショナル野球組織コミッショナー ( 前駐米大使 ) 日本フ ロフェッショナル野球組織コミッショナー前駐米大使 齋藤隆株式会社日立製作所株式会社日立製作所特別顧問特別顧問 ( 前防衛省統合幕僚長前防衛省統合幕僚長 ) 回次開催日議題 1 これまでの防衛計画の大綱の考え方 2 周辺諸国の軍事動向 3 国際社会の課題と日本の対応 4 米国の安全保障戦略と日米同盟 5 防衛力を支える基盤 (1 防衛生産 技術基盤 2 人的基盤 ) 6 自衛隊の将来体制 及び 財政事情 7 情報と情報保全 ( サイバー攻撃対処を含む ) 8 これまでの議論の論点についての全般的な整理 9 報告書の取りまとめ及び総理への提出 委員

5 4 政府における検討 ( 平成 22 年 2 月 ~12 月 ) 懇談会の第 1 回会合が開催された平成 22 年 2 月 18 日 防衛省では 防衛大臣を議長とする防衛会議が開催され 今後の防衛力の在り方等について専門的な検討を行っていくこととしました この会議以降 大臣 副大臣 政務官のリーダーシップの下 省を挙げての総合的な検討が進められました その中では 安全保障環境認識 防衛力の役割及び自衛隊の体制といった中核的なテーマのほか 定員と実員の乖離や年齢 階級構成の在り方といった 人 をめぐる問題 装備品等の取得の一層の効率化 防衛生産 技術基盤の在り方等 防衛省 自衛隊が直面する多様な課題にも力点が置かれました こうした防衛省における検討の成果は 平成 23 年度防衛予算の概算要求の基礎となるとともに 安全保障会議を中心とする政府全体としての検討に活かされました 政府全体としての検討は 平成 22 年 9 月から 12 月までの間に 9 回開催された安全保障会議 ( 注 ) を中心に 懇談会の報告書も検討材料の一つとしつつ 精力的に行われました 特に 論点整理や意見集約のため 外務大臣 財務大臣 防衛大臣 官房長官等の関係閣僚が頻繁に協議を行ったことは 22 大綱の検討プロセスの一つの特徴であったと言えるでしょう このような検討を経て 平成 22 年 12 月 17 日に開催された安全保障会議と閣議において 22 大綱が決定されました ( 注 )07 大綱策定時には安全保障会議を 10 回開催 16 大綱策定時には安全保障会議を 5 回開催 月 月 大綱見直しに係る政府における検討のプロセス ( 平成平成 年 ) 月 懇談会第 1 回 (2/18) 月 月 月 月 月 懇談会提言 (8/27) 安保会議 ( 防衛計画の大綱の見直し等に関する検討の進め方 )(9/14) ( 参考 ) 平成 22 年度の防衛力整備等について 平成 21 年 12 月 17 日安保会議 閣議決定 月 安保会議 ( 新たな安全保障環境等 )(10/1) 月 安保会議 ( 我が国の安全保障の基本方針 )(10/19) 安保会議 ( 防衛力の役割等 )(11/5) 月 安保会議 ( 防衛生産 技術基盤等 )(11/16) 安保会議 ( 論点整理 )(11/30) 安保会議 ( 防衛計画の大綱 1)(12/10) 月 安保会議 ( 防衛計画の大綱 2 中期防衛力整備計画 )(12/14) 安保会議 閣議 ( 防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画決定 )(12/17) 関係閣僚による協議

6 22 大綱策定の背景となった安全保障環境 今日の安全保障環境下では 我が国の存立を脅かすような外部からの侵略が起こる可能性は低いものの 16 大綱策定以降 我が国を取り巻く安全保障課題や不安定要因は 多様で複雑かつ重層的なものとなっています また 地域とグローバルな安全保障課題に対し 同盟国 友好国その他の関係各国と協力して積極的に取り組むことが重要になっています 以下 22 大綱策定にあたって考慮した事項につき説明します 51 大綱 (1976 年 ) 07 大綱 (1994 年 ) 16 大綱 (2004 年 ) 22 大綱 (2010 年 ) 東西冷戦は継続するが緊 東西冷戦の終結 国際テロや弾道ミサイル グローバルなパワーバラ張緩和の国際情勢 不透明 不確実な要素が等の新たな脅威ンスの変化 我が国周辺は米中ソの均ある国際情勢 世界の平和が日本の平和 グレーゾーンの紛争 衡が成立 国際貢献等への国民の期に直結する状況 地域における協力関係充 国民に対し防衛力の目標待の高まり 抑止重視から対処重視に実 強化 を示す必要性転換する必要性 複雑さを増す我が国周辺の軍事情勢 1 グローバルな安全保障環境 ( 安全保障課題に一国で対応することがますます困難に ) 今日の国際社会では 国家間の相互依存関係の進展により 一国で生じた混乱や安全保障上の問題の影響が直ちに世界に波及するリスクが高まっています また 民族 宗教対立等による地域紛争に加え 領土や主権 経済権益等をめぐる対立や争いが平時 有事とも言い難い緊張下に置かれることが多くなっています ( いわゆる グレーゾーンの紛争 の増加 ) このような中 中国 インド ロシア等の国力の増大や米国の影響力の相対的変化により グローバルなパワーバランスに変化が生じていますが 米国は引き続き世界の平和と安定に最も大きな役割を果たしています 国際社会では 大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散 国際テロ組織 海賊行為等への対応といった16 大綱策定時から引き続く課題に加え 地域紛争 統治機構が弱体化又は破綻した国家の存在もグローバルな安全保障環境に影響を与え得る課題となっています さらに 海洋 宇宙 サイバー空間の安定的利用に対するリスクが新たな課題となってきており 長期的には 気候変動の問題が安全保障環境にもたらす影響にも留意する必要があります このようなグローバルな安全保障課題は 一国で対応することは極めて困難であり 利益を共有する国々が平素から協力することが重要となっています こうした中 国際社会における軍事力の役割は一層多様化しています 武力紛争の抑止 対処 国家間の信頼醸成 友好関係の増進のほか 紛争の予防から復興支援等の平和構築 さらには非伝統的安全保障分野において 非軍事部門とも連携 協力しつつ 軍事力が重要な役割を果たす機会が増加しています 2 アジア太平洋地域 (1) 国家間の協力関係が充実 強化 この地域では 相互依存関係が拡大 深化する中 安全保障課題の解決のため 国家間の協力関係の充実 強化が図られています 特に人道支援 災害救援 海賊対処等の非伝統的安全保障分野を中心に 問題解決に向けた具体的な協力が進展しつつあります 背景

7 (2) 複雑化する我が国周辺地域の情勢 我が国周辺地域には 依然として核戦力を含む大規模な軍事力が集中しており 多数の国が軍事力を近代化し 各種の活動を活発化させています また 領土や海洋をめぐる問題や 朝鮮半島や台湾海峡等をめぐる問題が存在するなど不透明 不確実な要素が残されています J-10 朝鮮半島の緊張の高まり 韓国海軍哨戒艦 天安 沈没事件 (10 年 3 月 ) 中国の軍事力の更なる近代化中国国防費の増大 2,100 億元 (04 年 ) 5,191 億元 (10 年 ) DF-31 大陸間弾道ミサイル キロ級潜水艦 ブルネイインドネシアマレーシアタイフィリピンシンガポールベトナム ( 日本韓国中国 豪州ニュージーランドインド ( 米国 ) ( ロシア ) 貿易 投資 金融 保健 環境 エネルギー等の様々な分野における地域協力の進展 ASEAN PMC(ASEAN 拡大外相会議 ) カナダ ペルー メキシコ チリ 香港 台湾 太平洋諸島フォーラム ( ) ASEAN 事務局 ( ) ( ) は オブザーバー参加 北朝鮮による韓国延坪島砲撃事件 (10 年 11 月 ) EAS( 東アジア首脳会議 ) ASEAN+3 ASEAN 日中韓協力 北朝鮮の後継体制構築の動き朝鮮労働党代表者会で 金正恩氏が党の役職に公式に就任 (10 年 9 月 ) 中国による我が国近海などにおける活動の活発化樫 ( 天外天 ) ガス田付近を中国ソブレメンヌイ級駆逐艦が航行 (05 年 9 月 ) 複数の中国 H-6 爆撃機が 日中中間線付近まで進出 (07 年 9 月 ) 中国公船 2 隻が尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入 (08 年 12 月 ) 尖閣諸島周辺の我が国領海内で 中国漁船が海保巡視船に衝突 (10 年 9 月 ) 我が国周辺の安全保障事象 (2004 年 ~2010 年 )) 西沙問題 南沙問題 北朝鮮による核実験 弾道ミサイル能力の増強我が国上空を超えるミサイルの発射 (09 年 4 月 ) 核実験実施の発表 (06 年 10 月 09 年 5 月 ) 第一列島線 ラオスカンボジアミャンマー ( ) 内は 2011 年から正式に参加する国 APEC( アジア太平洋経済協力 ) 地域協力枠組の現状 EU 尖閣諸島 竹島問題 中台軍事バランスの変化 ( 中国側に有利に ) 中国による海洋調査 ( 台湾問題への対処以外の任務のための能力の獲得 ) 沖ノ鳥島 我が国のシーレーン 安全保障分野における域内枠組 ARF(ASEAN 地域フォーラム ) ADMM プラス ( 拡大 ASEAN 国防相会議 ) ADMM (ASEAN 国防相会議 ) ブルネイインドネシアマレーシアタイラオスカンボジアミャンマーフィリピンシンガポールベトナム 日本中国韓国インド豪州ロシア米国ニュージーランド カナダ EU モンゴル北朝鮮パキスタン東ティモールバングラデシュスリランカパプア ニューギニア ADMM プラスの下に以下の 5 分野を中心として 安全保障上の課題を議論するため 各分野毎に専門家会合 (EWG) を設置 1 人道支援 災害救援 ( 中国 ベトナム ) 2 海上安全保障 ( 豪州 マレーシア ) 3 防衛医学 ( 日本 シンガポール ) 4 テロリズムへの対応 ( 米国 インドネシア ) 5 平和維持活動 ( ニュージーランド フィリピン ) ( ) 内は共同議長国 第二列島線 グアム島 北方領土問題 メドヴェージェフ露大統領 国後島訪問 (10 年 11 月 ) 極東ロシア軍による活動の活発化 露 Tu-95 が伊豆諸島沖を領空侵犯 (08 年 2 月 ) 大規模演習 ボストーク 2010 を実施 (10 年 6 月 ~7 月 ) 中国海軍による遠方海域での作戦遂行能力の向上 ソブレメンヌイ級駆逐艦等 4 隻が中国海軍戦闘艦艇として初めて津軽海峡を通過し 我が国を周回 (08 年 10 月 ) 沖縄近海と伝えられる国際水域で 中国ソン級潜水艦が米空母キティホーク近傍に浮上 (06 年 10 月 ) キロ級潜水艦 ソブレメンヌイ級駆逐艦等中国艦艇 10 隻が沖縄本島と宮古島の間を抜けて太平洋に進出 海自護衛艦に対して中国艦載ヘリが近接飛行 (10 年 4 月 ) 注 : 中国軍関係者は 海軍の作戦海域上の概念として 列島線 を想定していると指摘されている ( 列島線 の位置は 米国防省 中華人民共和国の軍事 安全保障の進展に関する年次報告 2010 年版 中の図表等を参考 )

8 北朝鮮 北朝鮮は 大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発 配備 拡散等を継続するとともに 大規模な特殊部隊を保持しているほか 朝鮮半島において軍事的な挑発行動を繰り返しています このような軍事的な動きは 我が国を含む地域の安全保障における喫緊かつ重大な不安定要因であるとともに 国際的な拡散防止の努力に対する深刻な課題となっています 中国 中国は 世界と地域のために重要な役割を果たしつつある一方で 国防費を継続的に増加し 核 ミサイル戦力や海 空軍を中心とした軍事力の広範かつ急速な近代化を進め 戦力を遠方に投射する能力の強化に取り組んでいるほか 周辺海域において活動を拡大 活発化させています このような動向は 中国の軍事や安全保障に関する透明性の不足とあいまって 地域 国際社会の懸念事項となっています ロシア ロシアは 極東地域における軍事力の規模を冷戦終結以降大幅に縮減しているものの 軍事活動は引き続き活発化の傾向にあります (3) 米国の姿勢 このような中 米国は 日本 韓国 オーストラリア等の同盟国及びパートナー国との協力を一層重視して 二国間 多国間の枠組みを活用した安全保障関係の強化を図るなど この地域への関与を強めています このような取組は アジア太平洋地域の平和と安定に重要な役割を果たすとともに 米国がグローバルな安全保障課題に取り組むための基盤ともなっています 北朝鮮による核実験実施発表とミサイル発射状況 核実験実施発表 12900N 12930N 13000N 震源とされる位置の状況 (09 年と 06 年の比較 ) USGS( 米地質調査所 )(2009 年 ) USGS( 米地質調査所 )(2006 年 ) 0954 M4.7 深度 0 km M4.3 深度 0km 気象庁 (2006 年 ) 1035 M4.9 深度不明 +0.4 CTBT 機関準備委員会 (2009 年 ) 気象庁 (2009 年 ) 0954 M4.52 深度 0.1 km 0955 M5.3 深度 0km (06 年 (M4.1) とほぼ同位置 ) +0.4 テポドン 50km スカッドノドンテポドン 1 テポドン 年 5 月下旬の日本海に向けた 年発射で使用され 98 た可能性が高い 98 年 8 月 31 日にテ プンゲポドン地区から発射年された弾道ミサイル約 180km 1 段目の推進装置 年 7 月 5 日にキテリョン地区からの基礎となったと考平壌テポドン発射された計 6 発の弾道ミサイルえられる 0km と考えられる物体地区から発射された年は スカッドおよびノドンであった と考えられる約 1,100km 09 キテリョン約 540km 09 年 7 月 4 日にキテリョン地区から約 1,600km 年計 7 発の弾道ミサイルが発射され 危険区域 1 1 段目の推進装置たと考えられ それぞれスカッドまたはノドンであった可能性があるわれた とみられる物体 先端部の外郭覆い 残余の物体の可能性 2 段目以降の部分 3,000km 以上 ミサイル発射状況 ( イメージ ) は物体の落下推定地点 各距離はテポドン地区からの距離を示す 98 年 8 月の発射 09 年 4 月の発射 06 年 7 月 5 日にテポドン 09 年 4 月 5 日にテポドン地区からテポドン 2 または派生型を利用したものとみられる発射が行 危険区域 2

9 公表国防費額億元 88 年 年 約 215 億元 0 92 年 Su- 27 調達開始 95 年 中国の公表国防費 中国の空軍力の近代化 第 4 世代戦闘機機数 国防費対前年度伸び率 01 年 Su-30 調達開始 00 年 21 年連続で2 桁の伸び 22 年で24 倍以上 公表国防費額 05 年 年 93 年 95 年 97 年 99 年 01 年 03 年 05 年 10 年 国際 3 海峡を通峡したロシア戦闘艦艇数の推移 ( 回数 ) ( 延べ隻数 ) 宗谷海峡 津軽海峡 対馬海峡 年は9 月末現在 ロシア機に対する空自戦闘機の緊急発進回数の推移 対馬海峡 国防費対前年度伸び率 % 0910 年年 約 5,191 億元 2010 年 J-10: 120 機 Su-30:97 機 Su-27:166 機 計 383 機 日本の防衛関係費 J-10 戦闘機 ( ミリタリーバランス各年版 ) 5 0 ( 隻数 ) 新型駆逐艦 フリケ ート艦隻数 ソブレメンヌイ級 DDG 排水量 : 7,940t( 満載 ) 初就役 : 1999 年 ルージョウ級 DDG 排水量 : 7,000t ( 満載 ) 初就役 : 2006 年 ルフ ルーハイ ソフ レメンヌイ ルーヤン ルーシ ョウの各級駆逐艦及びシ ャンウェイ シ ャンカイの各級フリケ ートの総隻数 ( 隻数 ) 30 新型潜水艦隻数 我が国周辺におけるロシア軍の動向 中国の海軍力の近代化 キロ級 SS 排水量 : 2,325t( 水上 ) 3,076t( 潜没 ) 20 初就役 : 1995 年ジン級 SSBN 10 0 排水量 : 8,000t 初就役 : 2007 年 シ ン シャン ソン ユアン キロの各級潜水艦の総隻数 (Jane s Fighting Ships 2010( 電子版 ) ミリタリーバランス各年版) 津軽海峡 宗谷海峡 緊急発進の対象となったロシア機の経路 ( 平成 21 年度 ) 地上兵力兵員数 ( 万 ) 約 39 万人 約 9 万人 海上兵力 150 約 140 隻 航空兵力 3000 約 2,430 機 極東におけるロシア軍の軍事力 左 : 主要水上艦艇右 : 潜水艦 約 100 隻 100 約 20 隻 50 約 20 隻 作戦機数 約 570 機

10 3 我が国の特性 我が国は 広大な海域を有し 外国からの食糧 資源や海外の市場に多くを依存する貿易立国であり 我が国の繁栄には海洋の安全確保や国際秩序の安定等が不可欠です また 我が国は 四方を海で囲まれ長大な海岸線と多くの島嶼を有するという地理的要素を持つ一方 災害が発生しやすいことに加え 都市部に産業 人口 情報基盤が集中する上 沿岸部に重要施設を多数抱えるといった安全保障上の脆弱性を持っています タンザニア ガーナで1 件ずつ 12(3%) 13(3%) 15(3%) 16(4%) 17(4%) 28(7%) ホルムズ海峡 アデン湾 217(54%) 2009 年の海域別の海賊発生件数 88(22%) 日本のシーレーンと周辺の海賊発生状況 (2009 年 ) ソマリア周辺海域 ナイジェリア バングラデシュ マレーシア インドネシア ペルー インド その他 マラッカ シンガポール海峡 海上輸送路 ( シーレーン ) バシー海峡 マカッサル海峡 ロンボク海峡 IMB(International Maritime Bureau) より 2009 年データ は海賊襲撃事例の起こった場所 は海賊襲撃未遂事例の起こった場所 は2009 年に日本関係船舶が襲撃を受けた場所 (5 件 ) 日本関係船舶 : 日本船籍及び日本の事業者が運航する外国籍船

11 22 大綱が示す防衛力の在り方 - 動的防衛力 - 22 大綱においては 新たな安全保障環境にふさわしい防衛力の役割を果たすため 防衛力の存在自体による抑止効果を重視した 従来の 基盤的防衛力構想 によることなく 動的防衛力 を構築することとしていることが大きな特徴となっています 1 動的防衛力とは 動的防衛力とは 我が国を取り巻く安全保障課題や不安定要因に起因する様々な事態に対し より実効的な抑止と対処を可能とし アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化とグローバルな安全保障環境の改善のための活動を能動的に行い得る動的なものとして 即応性 機動性 柔軟性 持続性及び多目的性を備え 軍事技術水準の動向を踏まえた高度な技術力と情報能力に支えられた防衛力をいいます 動的防衛力 を構築する狙いはなんですか? 22 大綱では 将来に向けて 我が国が持つべき防衛力の基本的方向性として 動的防衛力 を構築するとの方針を示しました これは 安全保障環境の変化 ( 周辺国の軍事力近代化や活動活発化 国際協力の重要性増大 ) 等を踏まえ 1 情報収集 警戒監視等の平素の活 動の常時継続的な実施 2 各種事態への迅速かつシームレスな対応 3 諸外国との協調的活 動の多層的な推進を重視し 運用 に焦点をあてた防衛力を実現しようとする考え方です 動的防衛力は このような 運用 を重視し これまでに構築された防衛力を前提に こ れに対して更に構造的な改革を行いつつ より効果的 能動的に活用することに力点を置い ています 動的防衛力を実現するためには 統合的 横断的な観点から 自衛隊全体にわたる装備 人員 編成 配置等の抜本的な効率化 合理化を図り 真に必要な機能に資源を選択的に集 中して 防衛力の構造的な改革を行うことが必要です また 装備の質や量の確保というハ ード面のみならず 防衛力の運用を支える各種制度の見直しといったソフト面の取組も必要 となります このため 平成 22 年 12 月 防衛大臣指示を発出し これに基づき 副大臣を委員長と する 防衛力の実効性向上のための構造改革推進委員会 及び 人的基盤に関する改革委員 会 等において 防衛省全体として総合的な検討を実施することとしています 防衛力の構造改革における検討項目 統合による機能強化 部隊等の在り方の検討 横断的な視点による資源配分の一元化 最適化の検討 人的基盤に関する抜本的な制度改革の推進 防衛装備品をめぐる国際的な環境変化に対する方策の検討や総合取得改革の推進 衛生機能の強化に関する検討 基盤的防衛力構想によることなく 動的防衛力を構築する とは どういう意味ですか? 新しい安全保障環境の下で 今後の防衛力の目指すべき方向性をより徹底して追求する ため 51 大綱以来の基盤的防衛力構想にとらわれずに取り組む という意味です 基盤的防衛力構想にとらわれるべきでないと考えた理由は 基盤的防衛力構想は 防衛 力の存在による抑止効果に重点を置いていますが 新たな安全保障環境では 防衛力の運 用を重視し 抑止の信頼性を高めることなどが重要となっているためです また 動的防衛力の構築に向けては 厳しさを増す財政事情の下 防衛力の構造的な変 革を図ることが不可欠ですが 基盤的防衛力構想を今後の方向性として掲げていては 標 準的な装備の部隊をまんべんなく配置すればよい という発想になりやすいことも考慮し ました

12 2 今までの防衛大綱に示す防衛力の在り方との違い 22 大綱に至る前に 3つの防衛大綱が策定されましたが それぞれその時代と安全保障環境の中で最も適した考え方が採用され 我が国の平和と安全に大きく貢献してきました ( 防衛計画の大綱に示す防衛力構想の変遷 :50~52 頁参照 ) 51 大綱では 東西冷戦の下 自衛隊の 存在による抑止 を重視した基盤的防衛力構想を打ち出し 全国に部隊を均衡配備していくなど防衛力 ( 自衛隊 ) を構築することに力点を置いていました 07 大綱では 東西冷戦終結後の不透明 不確実な状況下で 力の空白 を生じさせないよう 基盤的防衛力構想を基本的に踏襲し 一方 大規模な災害等の多様な事態への 対処 や国際貢献等にも言及しました 16 大綱では 基盤的防衛力構想の有効な部分を継承した ( 取り込んだ ) 上で テロ等の新たな脅威等を踏まえ 多機能で弾力的な実効性のある防衛力 という新たな方向性を打ち出し 抑止 に加え 対処 と 国際協力 を重視しました 基盤的防衛力構想の有効な部分 戦略環境や地理的特性を踏まえた防衛力を保持すべきことといった考え方など こうした流れの中で 22 大綱では 動的防衛力 という方向性を打ち出しました これは 周辺国の軍 関係機関による各種活動が活発化する中 平素の情報収集 警戒監視等がより重要となっており また 特にアジア太平洋地域の一層の安定化のため 国際協力の重要性がより高まっているなどの新たな安全保障環境の下 自衛隊の 運用 を重視し 多機能で弾力的な実効性のある防衛力 を発展させた考え方です 多機能で弾力的な実効性のある防衛力 から発展した点 自衛隊の 運用 に焦点を当て 事態発生時の対処のみならず 平素からの常時継続的な防衛力の運用による 動的な抑止力 を重視 アジア太平洋地域の安保環境の一層の安定化 を役割として明確化 従来に増して即応性 機動性等を向上 防衛力が備えるべき要素として 自衛隊の各種活動の常時継続的な実施を支える 持続性 にも着目 16 大綱の 多機能で弾力的な実効性のある防衛力 の記述と比べると 動的防衛力 には 持続性 が加わっています これは何故ですか? 新たな安全保障環境の下では 事態発生時の対処だけではなく 安全保障上の目標の達成に向けて効果的 能動的に防衛力を運用することが重要です このため 22 大綱では 多様な活動を継続的 同時並行的かつシームレスに ( 切れ目なく ) 行うことにより一定の負荷がかかった状態を バランスよく長期にわたり維持できるという 持続性 を防衛力の備えるべき要素としました なお 16 大綱でも挙げられていた即応性 機動性等も 従来にも増して高めることが必要です 22 大綱で重視されている活動のうち 持続性 が特に求められるもの 平素からの国として総力を挙げた取組及び事態の推移に応じたシームレスな対応 常時継続的な情報収集 警戒監視 偵察活動や訓練 演習等の適時 適切な実施 複数の事態の連続的 同時的生起( 複合事態 ) への対応 幅広い分野での二国間 多国間協力の多層的推進

13 3 動的防衛力のイメージ - 運用 重視の意味 - 動的防衛力の考え方の下 情報収集 警戒監視等の平素の活動から 事態発生時の対処まで シームレスに ( 切れ目なく ) 効果的に自衛隊を運用します さらに 国際協力にも自衛隊を積極的に活用することで 我が国の安全保障を確保していきます 22 大綱策定時に発出した防衛大臣談話では 1 情報収集 警戒監視等の平素の活動の常時継続的かつ戦略的な実施 2 各種の事態への迅速かつシームレスな対応 3 諸外国との協調的活動の多層的な推進を重視して 防衛力を運用することとしています これに即してその具体的なイメージを挙げると 次のとおりです 情報収集 警戒監視 偵察活動等の平素の活動の常時継続的かつ戦略的な実施 我が国周辺で軍や関係機関による活動が活発化する中 平素の活動を常時継続的かつ戦略的に実施することは 我が国周辺の環境が望ましくないものへ変化することの防止にも寄与するものです ( 例 ) 平素から航空機 艦艇 地上レーダーを運用して 我が国の周辺海空域や沿岸部で情報収集や警戒監視を行うことにより 周辺国の活動状況やその意図等をできるだけ早く正確に把握するとともに 我が国の意思と高い防衛能力を示しておく 各種の事態への迅速かつシームレスな対応 軍事科学技術等の進展に伴い 兆候が現れてから事態が発生するまでの間は短くなる傾向にあることなどから 国内外における突発的な事態に適切に対応することが重要です ( 例 ) 島嶼部が何らかの危機におちいった場合には 陸海空の部隊を迅速かつ機動的に統合運用し 即座にそれに対処する 諸外国との協調的活動の多層的な推進 多様化 複雑化する安全保障上の課題や不安定要因への対応に不可欠であり また 諸外国との協調的関係の発展や我が国の国際社会における存在感を高めることにも寄与するものです ( 例 ) 国外における大規模災害等に際して 自衛隊の特性を活かしつつ 可能な限り迅速に展開し 医療活動 援助物資等の輸送活動を効果的 効率的に実施することや PKO 海賊対処 能力構築支援 ( キャパシティ ビルディング支援 ) 等において多様でかつ長期的な任務を実施する 我が国周辺 軍事情勢は複雑さを増大 未解決の問題の存在( 例 : 朝鮮半島 台湾海峡 ) 軍事力近代化に加え 活動も活発化 装備の質 量 + 自衛隊の活動 = より大きな効果 情報能力 アジア太平洋地域 関係国と協力して対応する必要 中 印 露の国力増大に伴う変化 特に非伝統的安保分野での具体的協力の進展 運用 に着眼した防衛力の在り方 ( 役割 ) 各種の事態への迅速かつシームレスな対応 動的防衛力 各種事態に対するより実効的な抑止と対処アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化グローバルな安全保障環境の改善 即応性 機動性 柔軟性 平時 / 有事 二分論 ク レーソ ーンの紛争 我が国防衛中心 海外活動常態化ハード中心 ソフトも重視 持続性 平素の活動の常時継続的かつ戦略的な実施 ( 運 用 ) 多目的性 技術力 諸外国との協調的活動の多層的な推進 グローバル 各国が平素から協力して取り組むことが不可欠 複数の問題が絡み合いながら 国境を越えた問題に発展 存在による抑止を重視した従来の 基盤的防衛力構想 によらず

14 22 大綱の内容 1 我が国の安全保障における基本理念 22 大綱においては 我が国の安全保障における基本理念を冒頭で述べています これは 安全保障環境認識を冒頭で示していた 16 大綱とは異なる 22 大綱の特徴の一つです 以下にその内容を紹介します まず 安全保障の目標として以下の 3 つを掲げています 我が国に直接脅威が及ぶことを防止し 脅威が及んだ場合にはこれを排除するとともに被害を最小化すること ( もって我が国の平和と安全及び国民の安心 安全を確保すること ) アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化とグローバルな安全保障環境の改善により脅威の発生を予防すること ( もって自由で開かれた国際秩序を維持強化して我が国の安全と繁栄を確保すること ) 世界の平和と安定及び人間の安全保障の確保に貢献すること そして これらの目標を達成するため 我が国自身の努力 同盟国との協力 国際社会における多層的な安全保障協力を統合的に推進することとしています また 我が国防衛の基本方針 ( 日本国憲法の下 専守防衛に徹し 他国に脅威を与えるような軍事大国とならないとの基本理念に従い 文民統制を確保し 非核三原則を守りつつ 節度ある防衛力を整備する ) を引き続き堅持することとしているのは これまでの防衛大綱と変わりませんが それと同時に 国際平和協力活動により積極的に取り組むとの姿勢を打ち出しています さらに 核兵器の脅威に対しては 2 本の柱からなる方針を掲げました 長期的課題として核兵器のない世界の実現へ向けて 核軍縮 不拡散のための取組に積極的 能動的な役割を果たしていくこと 同時に 現実に核兵器が存在する間は 核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠であり その信頼性の維持 強化のために米国と緊密に協力していくとともに 併せて弾道ミサイル防衛や国民保護を含む我が国自身の取組により適切に対応すること これは 我が国が弾道ミサイル対処能力を有するようになったことなど 16 大綱策定後の進展を踏まえたものです ( 参考 : 人間の安全保障 とは ) 国家の安全保障を補完するものであり 人間の生存 生活 尊厳に対する脅威から各個人を守り それぞれの持つ豊かな可能性を実現するために 一人ひとりの視点を重視する取組を強化しようという考え方 我が国は 平成 10 年 12 月に小渕総理 ( 当時 ) がベトナム ハノイで行った演説を受け 平成 1 1 年 3 月に国連 人間の安全保障基金 の設置を主導した さらに 平成 12 年 9 月の国連ミレニアム サミットの演説において 森総理 ( 当時 ) は 人間の安全保障を外交の柱と位置付けることを発表し 以降我が国は同概念の普及及びその現場における実践を推進している 2 我が国の安全保障の基本方針 (1) 我が国自身の努力 22 大綱においては 我が国の安全保障の目標を達成するための根幹となるのは自らが行う努力であるとの認識に基づき 同盟国等とも連携しつつ 平素から国として総力を挙げて取り組むとともに 各種事態の発生に際しては 事態の推移に応じてシームレスに ( 切れ目なく ) 対応することとしています また 以下の事項に国として統合的かつ戦略的に取り組むこととしています 関係省庁における情報収集 分析能力の向上 政府横断的な情報保全体制の強化 情報収集及び情報通信機能の強化等 ( 宇宙の開発及び利用の推進 サイバー攻撃への対処態勢及び対応能力の総合的な強化 ) 関係機関の平素からの連携 事態発生時の政府一体となった対応 各種事態のシミュレーションや総合的な訓練 演習の平素からの実施 意思決定及び対処に

15 係る機能 体制の検証 法的側面を含めた必要な対応についての検討 安全保障に関する内閣の組織 機能 体制等の検証 関係閣僚間の政策調整と総理への助言等を行う組織の官邸への設置 各種災害への対応や国民の保護のための体制整備 国と地方公共団体等との緊密な連携 国際平和協力活動への効率的かつ効果的な対応 非政府組織等との連携 協力 国連平和維持活動の実態を踏まえた我が国の参加の在り方の検討 (PKO 参加五原則等 ) 安全保障 防衛政策をより分かりやすくするための努力 国際社会における理解促進のための対外情報発信の強化 ( 国際緊急援助活動 ) イラン ( ) 空輸隊 ( 人道的な国際救援活動 ) イラク ( ヨルダンに派遣 ) イラク難民救援 ( ) 難民救援空輸隊イラク被災民救援 ( ) 被災民救援空輸隊 ( 国際緊急援助活動 ) トルコ ( ) 海上輸送部隊 (PKO) ゴラン高原 (96.2- 継続中 ) 派遣輸送隊 司令部要員 ( イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置 ) ( ) 復興業務支援隊 復興支援群 復興支援派遣輸送航空隊 派遣海上輸送部隊 (PKO) スーダン ( 継続中 ) 司令部要員 ( 人道的な国際救援活動 ) ルワンダ ( ザイールに派遣 ) ( ) 難民救援隊 空輸派遣隊 (PKO) モザンビーク ( ) 輸送調整中隊 司令部要員 自衛隊による国際平和協力活動自衛隊による国際平和協力活動 (1992~2010 (1992~2010 年度年度 ) ) アジア 中東 アフリカ 中米など 約 300 の国際活動を実施 のべ約 4 万人の自衛隊員を派遣 ( 人道的な国際救援活動 ) アフガニスタン (01.10) ( パキスタンに派遣 ) 難民救援空輸隊 ( 旧テロ対策特措法に基づく協力支援活動等 ) ( ) 海上自衛隊 航空自衛隊 ( 補給支援特措法に基づく補給支援活動 ) ( ) 海上自衛隊 ( 注 ) ペルシャ湾での機雷除去のため掃海艇等を派遣 ( ) ( 国際緊急援助活動 ) インド (01.2) 物資支援隊 空輸隊 ( 国際緊急援助活動 ) パキスタン ( ) 航空援助隊 空輸部隊 海上輸送部隊 ( 国際緊急援助活動 ) パキスタン ( ) 航空援助隊 空輸部隊 ( 国連政治ミッション ) ネパール ( ) 軍事監視要員 ( 国際緊急援助活動 ) ロシア (05.8) 海上派遣部隊 ( 国際緊急援助活動 ) タイ ( ) 派遣海上部隊 (PKO) カンボジア ( ) 施設大隊 停戦監視要員 ( 国際緊急援助活動 ) インドネシア ジャワ島 (06.6) 医療援助隊 空輸部隊 ( 国際緊急援助活動 ) インドネシア 西スマトラ州 (09.10) 医療援助隊 (PKO) ハイチ (10.2- 継続中 ) 施設部隊 司令部要員 ( 国際緊急援助活動 ) ハイチ ( ) 空輸部隊 医療援助隊 ( 国際緊急援助活動 ) インドネシア ( ) 医療 航空援助隊 海上輸送部隊 空輸部隊 ( 国際緊急援助活動 ) ホンジュラス ( ) 航空援助隊 空輸部隊 ( 人道的な国際救援活動 ) 東ティモール ( インドネシアに派遣 )( ) 救難民援助空輸部隊 (PKO)( ) 施設部隊 司令部要員 (PKO) 東ティモール (10.9- 継続中 ) 軍事連絡要員 ( 国際緊急援助活動 ) ニュージーランド ( ) 空輸部隊

16 (2) 同盟国との協力 我が国の平和と安全を確保するためには 今後とも日米同盟は必要不可欠であり また 在日米軍の軍事的プレゼンスは アジア太平洋地域の諸国に大きな安心をもたらしています さらに 我が国が多国間の安全保障協力やグローバルな安全保障課題への対応を効果的に進める上でも日米同盟は重要です これらの日米同盟の意義を踏まえ 日米同盟を新たな安全保障環境にふさわしい形で深化 発展させていくことが必要です このため 以下のような取組を進めることとしています 戦略的な対話及び具体的な政策調整への継続的な取組 ( 共通戦略目標及び役割 任務 能力に関する検討 ) 従来の分野における協力 ( 情報能力 計画検討作業の深化 各種の運用協力 弾道ミサイル防衛における協力 装備技術協力 ) の推進 拡大抑止の信頼性向上 情報保全のための協議の推進 日米協力の充実を図るための措置の検討 ( 地域における不測の事態に対する米軍の抑止及び対処力の強化 ) 平素からの各種協力 ( 共同訓練 施設の共同使用等 ) の強化 地域的及びグローバルな協力 ( 国際平和協力活動等 宇宙 サイバー空間 海上交通の安全確保等 気候変動等 ) の推進 また こうした取組と同時に 在日米軍の兵力態勢の見直し等についての具体的措置を着実に実施するとともに 接受国支援をはじめとする在日米軍の駐留をより円滑 効果的にするための取組を積極的に推進することとしています 総論 一層の安定化 環境の改善 実効的な抑止及び対処 地域の安全保障環境の グローバルな安全保障 日米同盟の深化のための協力項目 ( 例 ) 共通戦略目標役割 任務 能力日米防衛協力のための指針 計画検討作業の深化拡大抑止の信頼性確保平素からの日米共同活動の強化 警戒監視 共同訓練 共同使用等 装備技術協力非戦闘員退避弾道ミサイル攻撃への対処における運用協力情報保全 情報共有米軍再編在日米軍駐留経費負担 同盟等のネットワーク化 防衛協力の推進 ( 日米韓 日米豪等 ) 多国間の枠組み (EAS ADMM プラス等 ) における日米協力 国際平和協力活動における日米協力 ( テロ 海賊対策 破綻国家対策への貢献 ) 核軍縮 核拡散への取組み海洋安全保障 気候変動 宇宙 サイバー攻撃対処等グローバルな課題への対応 注 :EAS( 東アジア首脳会議 ) ADMM プラス ( 拡大 ASEAN 国防相会議 )

17 (3) 国際社会における多層的な安全保障協力 アジア太平洋地域における協力 アジア太平洋地域において 二国間 多国間の安全保障協力を多層的に組み合わせてネットワーク化することは この地域の安全保障環境の一層の安定化に効果的に取り組むために不可欠であるとの認識の下 以下の取組を進めることとしています 韓国 オーストラリア ASEAN 諸国 インド等との安全保障協力の強化 中国及びロシアとの信頼関係の増進と 協力関係の構築 発展 中国が国際社会において責任ある行動をとるよう積極的な関与 ASEAN 地域フォーラム (ARF) や拡大 ASEAN 国防相会議 (ADM M プラス ) 等を通じ 多国間の安全保障協力関係の構築に向け 適切な役割を果たすこと 国際社会の一員としての協力 グローバルな安全保障環境を改善し 我が国の安全と繁栄の確保に資するよう 以下の取組を進めることとしています 政府開発援助 (ODA) を戦略的 効果的に活用するなどの外交活動の積極的な推進 外交活動と一体となった国際平和協力活動への積極的な取組 欧州連合 (EU) 北大西洋条約機構 (NATO) や欧州諸国との協力関係強化 海洋 宇宙 サイバー空間の安定的利用といった国際公共財の維持 強化 大量破壊兵器やミサイル等に関する軍縮 拡散防止への積極的な取組 大規模災害やパンデミックに際しての人道支援 災害救援等への積極的取組 国連改革への積極的な取組 国際社会における多層的な安全保障協力 周辺諸国との相互理解 信頼醸成の強化 戦略的協力パートナーシップ 戦略的協力パートナーシップ 戦略的互恵関係 未来志向のグローバルな関係 アジア太平洋地域におけるパートナー 対立感や警戒感を低減し協力的 協調的雰囲気を醸成 未来志向の視点で二国間 多国間の交流 対話を実施 NATO 同盟国 友好国との緊密な連携 多国間の安全保障協力の推進 防衛協力の推進 同盟等のネットワーク化 ASEAN ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム 各種課題に対する実際的な協力関係の構築 日米韓三ヶ国防衛相会談日米韓防衛実務者協議 日米豪三ヶ国防衛相会談日米豪安保 防衛協力会合 同盟等のネットワーク化 安全保障環境の一層の安定化

18 3 防衛力の在り方 (1) 防衛力の役割 動的防衛力という考え方の下 実効的な抑止及び対処 アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化 及び グローバルな安全保障環境の改善 を防衛力の役割としています 防衛力の役割 防衛力の役割の変化 51 大綱 07 大綱 16 大綱 22 大綱 災害救援等 侵略の未然防止 侵略対処 ( 限定小規模侵略独力対処 ) より安定した安保環境構築への貢献 -PKO 国際緊急援助活動 - 安保対話 防衛交流等 大規模災害等各種の事態への対応 - 大規模自然災害 テロ - 周辺事態 我が国の防衛 - 侵略の未然防止 - 侵略対処 国際安保環境改善への主体的 積極的な取組 - 国際平和協力活動の本来任務化 - 安保対話 防衛交流 新たな脅威 多様な事態への実効的対応 - 弾道ミサイル - ゲリラ 特殊部隊等 - 島嶼部侵略 -ISR 対領侵 武装工作船等 - 大規模 特殊災害等 本格的侵略事態への備え ( 最も基盤的な部分を確保 ) グローバルな安保環境の改善 - 国際平和協力活動への取組 - 軍備管理軍縮 能力構築支援 - テロ対策 海上交通の安全確保等 アジア太平洋地域の安保環境の一層の安定化 - 防衛交流 域内協力 - 能力構築支援 実効的な抑止 対処 - 周辺海空域の安全確保 - 島嶼部攻撃 -サイバー攻撃 -ゲリラ 特殊部隊 - 弾道ミサイル - 複合事態 - 大規模 特殊災害等 本格的侵略事態への備え ( 不確実な将来情勢変化への必要最小限の備えを保持 ) 基盤的防衛力構想 動的防衛力 ( 基盤的防衛力構想にはよらず ) 防衛上必要な各種の機能を 限定小規模侵略独力対処 ( 基盤的防衛力構想の備え 後方支援体制を含めてとの表現は踏襲せず 各種事態に対して実効的な抑止と対処 有効な部分は継承 ) その組織 配置において均衡 防衛力の役割として 我が国を可能とし アジア太平洋地域の安保環のとれた態勢を保有の防衛 に加え 大規模災害 新たな脅威や多様な事態に実効的境の一層の安定化 グローバルな安保環 限定的かつ小規模な侵略ま等各種の事態への対応 及びに対応するとともに 国際安保環境改境の改善のための活動を能動的に行いでの事態に有効に対処 より安定した安全保障環境の善に主体的かつ積極的に取り組み得得るもの 災害救援等を通じて国民の構築への貢献 を追加るもの 多機能で弾力的な実効性のある防衛力民生安定に寄与 を発展させたもの 実効的な抑止及び対処 我が国周辺における各国の軍事動向を把握し 各種兆候を早期に察知するため 平素から我が国及びその周辺において常時継続的な情報収集 警戒監視 偵察活動による情報優越を確保するとともに 各種事態の展開に応じ迅速かつシームレスに対応することとしています また 本格的な侵略事態への備えについて 不確実な将来情勢の変化への必要最小限の備えを保持することとしています 実効的な抑止及び対処に際しては 特に以下の点を重視することとしています ア 周辺海空域の安全確保 周辺海空域の安全確保に努め 我が国の権益を侵害する行為に対して実効的に対応 イ 島嶼部に対する攻撃への対応 機動運用可能な部隊を迅速に展開し 平素から配置している部隊と協力して侵略を阻止 排除 ウ サイバー攻撃への対応 自衛隊の情報システムを防護するために必要な機能を統合的に運用して対処 サイバー攻撃に関する高度な知識 技能を集積し 政府全体として行う対応に寄与 エ ゲリラや特殊部隊による攻撃への対応 機動性を重視しつつ即応性の高い部隊により迅速かつ柔軟に対応 オ 弾道ミサイル攻撃への対応 常時継続的な警戒態勢を保持 多層的な防護態勢により迎撃回避能力を備え ( 基本的に踏襲 ) 多機能で弾力的な実効性のある防衛力

19 た弾道ミサイルにも実効的に対応 万が一被害が発生した場合には 被害を局限すべく事後対処 カ 複合事態への対応 複数の事態の連続的又は同時的生起も想定し 事態に応じ実効的な対応 キ 大規模 特殊災害等への対応 地方公共団体等と連携協力し 国内のどの地域においても災害救援を実施 アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化 我が国周辺においては 常時継続的な情報収集 警戒監視 偵察活動や訓練 演習等の各種活動を適時 適切に実施することにより 我が国周辺の安全保障環境の安定を目指すこととしています また アジア太平洋地域の安定化を図るため 以下の取組を行うこととしています 二国間 多国間の防衛協力 交流 共同訓練 演習の多層的な推進 非伝統的安全保障分野における地雷 不発弾処理等を含む自衛隊が有する能力を活用した実際的な協力の推進 域内協力枠組みの構築 強化や域内諸国の能力構築支援への取組 グローバルな安全保障環境の改善 グローバルな安全保障環境の改善のため 以下の取組を行うこととしています 人道復興支援をはじめとする平和構築や停戦監視を含む国際平和協力活動 軍備管理 軍縮 不拡散等の分野における諸活動や能力構築支援 国際テロ対策 海上交通の安全確保や海洋秩序の維持のための取組 目 分 内 的 野 容 具体例 対応 能力構築支援とは 近年の国際情勢の変化に伴い 人道支援 災害救援 海賊対処等の非伝統的安全保障分野における課題に国際社会が一致して取り組むことが不可欠となっている そのため 自国の防衛能力といった従来の伝統的安全保障分野における施策に加え 非伝統的な脅威や不安定性に対し 開発途上国の対処能力を向上させるための支援を行い 自らその解決策を講じるよう促す 非伝統的安全保障分野 ( 人道支援 災害救援 海賊対処 地雷 不発弾処理等 ) 開発途上国等の軍又は軍人の対処能力向上 キャパシティ ビルディング を支援 専門家の派遣 研修員の受入れ等 従来の政策 防衛省 自衛隊は 国際平和協力活動の一環として 国連 PKO 2 国際緊急援助活動 ソマリア沖 アデン湾における海賊対処活動等を行ってきた こうした活動は 紛争や大規模災害など実際に生起した安全保障上の問題への 事後的 な 能力構築支援 平素 から継続的に非伝統的安全保障分野における人材育成や技術支援等を通じて途上国自身の対処能力を向上させるという取組を行うことにより 地域内における安定を積極的 能動的に創出し 国際的な安全保障環境を改善するという 新たな発想に基づく取組み

20 (2) 自衛隊の態勢 防衛力の役割を実効的に果たし得るよう 各種事態等への対応に必要な以下の態勢を保持します 即応態勢 ア 待機態勢の保持 機動力の向上 練度 可動率の維持向上 イ 基地機能の抗たん性や燃料 弾薬 ( 訓練弾を含む ) を確保し 維持整備に万全を期す 統合運用態勢 ア 迅速かつ効果的な対処に必要な情報収集態勢の保持 イ 衛星通信を含む高度な情報通信ネットワークを活用した指揮統制機能 情報共有態勢 サイバー攻撃対処態勢の保持 一元的指揮通信機能の整備サイバ - 攻撃対処 ネットワークの監視対処 インターネット 部外からの攻撃陸自海自空自他機関部内から の攻撃情報漏洩 システムの監視対処システムの監視対処システムの監視対処システムの監視対処 国際平和協力活動の態勢 多様な任務 迅速な派遣 長期の活動にも対応し得る能力 態勢等の充実 (3) 自衛隊の体制 防衛力の役割を効果的に果たし得る体制を効率的に保持することとしています その際 以下について配意し 効果的 効率的な防衛力整備を行うことを基本的な考え方としています ア 各種の活動に活用し得る機能 非対称的な対応能力を有する機能 非代替的な機能の優先的な整備 冷戦型の装備 編成を縮減し 部隊の地理的配置や各自衛隊の運用を適切に見直すこと 南西地域も含め 警戒監視 洋上哨戒 防空 弾道ミサイル対処 輸送 指揮通信等の機能を重点的に整備し 防衛態勢を充実すること イ 各自衛隊に係る予算配分について 安全保障環境の変化に応じ 前例にとらわれず 縦割りを排除し統合的な見地から思い切った見直しを実施すること ウ 統合運用の推進 日米共同による対処態勢構築の推進等の観点から 陸上自衛

21 隊の作戦基本部隊 方面隊の在り方について指揮 管理機能の効率化にも留意しつつ 総合的に検討すること エ 本格的侵略事態への備えについては 不確実な将来情勢の変化に対応するための最小限の専門的知見や技能の維持に必要な範囲に限り保持すること 以上の基本的な考え方を踏まえ 体制整備は 統合の強化 島嶼部における対応能力の強化 国際平和協力活動への対応能力の強化 情報機能の強化 科学技術の発展への対応を重視しつつ 効率的 効果的に行うこととしています 1 統合の強化 各自衛隊が一体となって対処し得る体制の検討 各自衛隊が保有する機動力 輸送能力及び実効的な対処能力向上 統合幕僚監部の機能強化を始めとする指揮統制機能の向上 動的防衛力の強化に資する実効的かつ効率的な組織 部隊編成 業務の在り方について検討 統合運用基盤の強化 衛星通信を含む高度な情報通信ネットワークを活用した一元的な指揮統制 情報共有態勢の強化 サイバー攻撃対処の中核となる組織の新設や専門的な人材の育成 自衛隊統合演習や日米共同訓練を始めとする各種訓練の実施 統合の観点からの効果的かつ効率的な体制の整備 海上及び航空自衛隊が担う陸上配備の航空救難機能の航空自衛隊への一元化に向けた体制整備 陸上及び航空自衛隊の高射部隊の体制整備 その他 各自衛隊に横断的な機能について整理 共同部隊化 集約 拠点化等 ( 輸送 衛生 調達 補給 整備 駐屯地 基地業務等 ) 島嶼部における対応能力の強化 ( 島嶼部攻撃への対応や周辺海空域の安全確保 ) 自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部について必要最小限の部隊を新たに配置 凡例陸自駐屯地海自地区空自基地レーダーサイト防空識別圏 尖閣諸島 宮古島石垣島西表島与那国島 久米島 沖縄本島 下甑島 奄美大島 沖永良部島 km 部隊活動を行う際の拠点の整備 機動力 輸送能力及び実効的な対処能力の整備

22 西尾 西尾 西尾 西尾 3 国際平和協力活動への対応能力の強化 4 情報機能の強化 ( 各種事態の兆候の早期察知 情報収集 分析 共有等 ) 科学技術の発展への対応 ( 高度な技術力と情報能力に支えられた防衛力の整備 ) 研究開発を推進し 各種の技術革新の成果を防衛力に的確に反映 ( 例 ) 新多用途ヘリコプター 機動戦闘車 新空対艦誘導弾の開発 中距離地対空誘導弾の改善 潜水艦の能力向上 将来レーダー等の新規技術及び各種既存装備品の能力向上に関する研究開発 将来戦闘機のための戦略的検討の推進 各種装備品の改修 既存装備品等を国際平和協力活動にも対応し得るよう改修し 各種の任務の遂行に必要な機能の充実を図る 情報収集 分析 共有体制の強化 海上及び航空輸送能力の整備 ヘリコプター搭載護衛艦 (DDH) 輸送機 (C-1) の後継機等を整備 宇宙分野を含む技術動向等を踏まえた多様な情報収集能力の強化 広域における総合的な警戒監視体制の在り方について検討 情報収集施設 器材 装置等の整備 更新と能力向上の強化 情報本部等の総合的な分析 評価能力等を強化 能力の高い要員を確保し 多様な分野に精通した情報の専門家を育成 情報 運用 政策の各部門を通じた情報共有体制を整備 情報支援体制の整備 施設 衛生等の機能の充実 自衛隊病院等を拠点化 高機能化し 統合後送体制 衛生資器材等を整備 海外派遣隊等に対する医療支援機能を強化 自衛隊の海外派遣部隊等が円滑かつ安全に任務を行い得るよう地図 地誌の整備等を推進 確実な指揮命令と迅速な情報共有を確保 高度な指揮通信システムや新野外通信システム等の情報通信ネットワークを整備 防衛分野での宇宙利用促進にも資する高機能なXバンド衛星通信網を構築 サイバー攻撃対処を統合的に実施する体制を整備

23 6 効率的 効果的な防衛力整備 事業の優先順位を明確化 ( 選択と集中 ) 優先整備する機能 各種の活動に活用し得る機能 非対称的な対応能力を有する機能 非代替的な機能 南西地域を含む防衛態勢の充実 警戒監視 洋上哨戒 防空 弾道ミサイル対処 輸送 指揮通信等 冷戦型装備 編成の縮減 格段に厳しさを増す財政事情を勘案し 防衛力の能力発揮のための基盤整備の取組を推進 人的資源の効果的な活用 階級 年齢構成の見直しによる一層の精強性の実現 後方業務の合理化 効率化の推進 装備品等の運用基盤の充実 燃料 部品等の確保 効率的 効果的な維持整備基盤により可動率を高い水準で維持 装備品取得の一層の効率化 契約に係る制度全般の改善 ライフサイクルコストの抑制 国の他の諸施策との調和を図りつつ防衛力全体として円滑に十全な機能を果たす 一層の効率化 合理化を図り 経費を抑制する (4) 各自衛隊の体制 22 大綱においては おおむね10 年後までを念頭に置き 保持すべき陸上 海 上 航空自衛隊の主な編成 装備等を記述し 別表においてそれらの具体的な規模 を示しています 1 陸上自衛隊 ( ア ) 地域の特性に応じた部隊配置 高い機動力や警戒監視能力を備え 各地に迅速に展開することが可能で か つ国際平和協力活動等 多様な任務を効果的に遂行し得る部隊を 地域の特性 に応じて配置します この際 自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部の防衛についても重視す るとともに 部隊の編成及び人的構成を見直し 効率化 合理化を徹底します また 効果的 効率的な防衛力整備を行う観点から 装備品の近代化を図る とともに 戦車及び火砲の数量の見直しを行います 戦車 即応予備自衛官員数即応予備自衛官員数 人 人 即応予備自衛官員数即応予備自衛官員数約 両 人 人 約 両 約 両 約 両 大綱 大綱 大綱 大綱 火砲 ( 主要特科装備 ) 常備自衛官定員常備自衛官定員 人 人 常備自衛官定員 常備自衛官定員 約 門 両 人 人 約 門 両 年度予算 51 大綱 07 大綱 16 大綱 22 大綱 22 年度予算 ( 参考 ) 約 門 両 自衛官定数編成定数編成定数編成定数編成定数約 門 両 人 人 人 人 人 大綱 大綱 大綱 大綱 大綱については 地対艦誘導弾を除き 火砲 として整理 大綱の数量は 平成 年度を目途に達成することとしていたもの

24 ( イ ) 専門的機能を備えた機動運用部隊の保持 航空輸送 空挺 特殊武器防護 特殊作戦及び国際平和協力活動等に有効に対応し得るよう 専門的機能を備えた機動運用部隊を 引き続き保持します ( ウ ) 高射特科部隊の再編 作戦部隊及び重要地域の防空を行い得るよう 地対空誘導弾部隊を保持することとしています これらの部隊が保有している地対空誘導弾ホークについては老朽化が進んでおり対処能力や機動力が向上した 03 式中距離地対空誘導弾 ( 中 SAM) への更新を進めています また 中 SAM の配備に併せ全国に 8 個群ある高射特科部隊を 1 個群削減するとともに 現在沖縄に配置されている高射特科群を廃止し 能力向上型の装備を保有する連隊を新設します 第 旅団 ( 那覇 ) 島嶼部における対応能力の強化 自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部について 必要最小限の部隊を新たに配置 (23 中期防衛力整備計画では 沿岸監視部隊の配置や初動対処部隊の新編事業着手を記載 ) [ 現体制 ] 8 個高射特科群 第 7 高射特科群 ( 竹松 ) 第 3 高射特科群 ( 飯塚 ) 第 4 師団 ( 福岡 ) 第 8 師団 ( 北熊本 ) 第 6 高射特科群 ( 八重瀬 ) (03 式中距離地対空誘導弾 ) 第 旅団 ( 海田市 ) 第 旅団 ( 善通寺 ) 西部方面総監部 ( 健軍 ) 陸自基幹部隊の体制 (22 大綱策定時 ) [22 大綱 ] 7 個高射特科群 / 連隊 第 3 師団 ( 千僧 ) 中部方面総監部 ( 伊丹 ) 第 師団 ( 守山 ) 第 旅団 ( 相馬原 ) 部隊が活動を行う際の拠点 機動力 輸送能力及び実効的な対処能力を整備 第 師団 ( 真駒内 ) 第 9 師団 ( 青森 ) 第 6 師団 ( 神町 ) 中央即応第 1 師団集団 ( 練馬 ) 第 8 高射特科群 ( 青野原 ) 北部方面総監部 ( 札幌 ) 第 2 師団 ( 旭川 ) 第 7 師団 ( 東千歳 ) 第 4 高射特科群 ( 名寄 ) 第 5 旅団 ( 帯広 ) 第 1 高射特科群 ( 東千歳 ) 第 5 高射特科群 ( 八戸 ) 東北方面総監部 ( 仙台 ) 第 2 高射特科群 ( 松戸 ) 東部方面総監部 ( 朝霞 )

25 別表 陸上自衛隊関連部分 下線部分は 16 大綱からの主要な変更点 区分 22 大綱 16 大綱 主要な変更点 編成定数 常備自衛官定員 即応予備自衛官員数 平素 平時 地域配備する部隊 機動運用部隊 15 万 4 千人 14 万 7 千人 7 千人 8 個師団 6 個旅団 中央即応集団 1 個機甲師団 15 万 5 千人 14 万 8 千人 7 千人 部隊編成の見直し等により 効率化 合理化を徹底し 常備自衛隊定員を見直し 8 個師団 高い機動力や警戒監視能力を 6 個旅団 具備 中央即応集団については 国 1 個機甲師団 際平和協力活動等に有効に対中央即応集団 応し得るよう より専門的機能を具備 地対空誘導弾部隊 7 個高射特科群 連隊 8 個高射特科群 中 SAM 配備を進めるととも に その配備に併せ 1 個群を削減し 沖縄の 1 個群を連隊化 火砲 主要特科装備 戦車 約 400 両 約 400 門 両 本格的な侵略事態が生起する約 600 両 可能性が低いことから戦車 ( 約 600 門 両 ) 火砲の数量を見直し 16 大綱では 主要特科装備 としていたところ 22 大綱では地対艦誘導弾を除き 火砲 と整理 2 海上自衛隊 ( ア ) 機動的に運用する護衛艦部隊の保持 従来からの機動運用部隊については 対潜戦をはじめとする各種作戦を効果的に遂行し得る護衛艦 8 隻による護衛隊群を基本単位とし 常時 2 個護衛隊群を即応の態勢で維持するために必要な 4 個護衛隊群を引き続き保持します これまでの地域配備部隊については 沿岸海域の警戒 防護のため各警備区に配備されていましたが 警備区を越えて活動できるように体制を変更し 南西方面への警戒監視や国際平和協力活動にも運用することとします ( 機動運用化 ) その際 各種任務を効率的に実施し得る 4 隻を基本単位 ( 護衛隊 ) とし 2 個護衛隊 (8 隻 ) を即応の態勢で維持するために必要な 4 個護衛隊 (16 隻 ) を保持します 練度 即応段階 A 即応段階 B 部隊練成段階 修理 個艦練成段階 8 隻 8 隻 8 隻 8 隻 従来からの機動運用部隊 4 個群 =32 隻即応 =16 隻 DDH 1 DDG 1 DD 2 DDH 1 DDG 1 DD 2 DDH 1 DDG 1 DD 2 DDH 1 DDG 1 DD 2 DDG 1 DD 3 DDG 1 DD 3 DDG 1 DD 3 DDG 1 DD 3 新たに機動運用化する部隊 ( これまでの地域配備部隊 ) 4 個隊 :16 隻即応 =8 隻 DD/DE 4 DD/DE 4 DD/DE 4 DD/DE 4 ( 注 )DDH: ヘリコプター搭載護衛艦 DDG: ミサイル護衛艦 DD: 汎用護衛艦 効率的な護衛艦部隊の管理のため 従来からの機動運用部隊に加え これまでの地域配備護 衛艦についても統一的な練度管理方式 ( 即応 A 即応 B 部隊練成 修理 個艦練成) を導入 し 機動的に運用 8 隻 8 隻

26 16 大綱 大 湊舞鶴 呉 佐世保横須賀 所要隻数 :3 隻 5 警備区 =15 隻 ( イ ) 増強された潜水艦部隊の保持 地域配備部隊の体制移行 我が国周辺における常時継続的な情報収集 警戒監視による情報優越を確保し 各種兆候を早期に察知する態勢を強化するため 潜水艦を 16 隻から22 隻に増勢します ( 部隊についても 4 個潜水隊 (1 個隊 4 隻 ) を6 個潜水隊 (1 個隊 3 ~4 隻 ) に増強 ) 16 大綱 東シナ海 日本海 第 1 潜水隊群 ( 呉 ) 第 2 潜水隊群 ( 横須賀 ) ( 注 ) 赤い楕円の配備範囲はイメージであり 実際の配備範囲ではない 所要隻数は 16 隻 (4 個隊 ) 現在の安全保障環境の下での突発的事態生起の蓋然性を考慮し 各警備区に高練度艦が少なくとも 1 隻必要であり 各警備区に常時高練度 1 隻を派出し得るよう 護衛艦 3 隻から成る護衛隊を 1 個隊ずつ配備する 我が国周辺において新たな脅威 多様な事態の兆候を事前に察知するため 東シナ海及び日本海の海上交通の要衝等において情報収集等に当たる潜水艦を配備し得る体制 22 大綱 所要隻数 :4 隻 4 練度段階 =16 隻 = 修理 練成段階を終了した練度の高い艦 22 大綱 東シナ海 所要隻数は 22 隻 (6 個隊 ) 南西方面における警戒監視の強化 拡大 長期化する国際任務等を踏まえ 練度に応じた編成の考え方を採り入れ 高練度艦 8 隻を確保する ( ウ ) 哨戒機部隊の保持 引き続き 固定翼哨戒機部隊を4 個航空隊 回転翼哨戒機部隊を5 個航空隊 哨戒機部隊全体で9 個航空隊を保持します また 航続距離や探知能力に優れた固定翼哨戒機 (P-1) の導入を通じて 情報収集 警戒監視を平素から我が国周辺海域で広域にわたり実施します 固定翼哨戒機の能力向上 (P-3Cとの比較) 探知識別能力の向上 対潜捜索能力 ( 潜水艦の静粛化及び浅海域への対応 ) 目標識別能力 ( 光波システム ( 可視 + 赤外線 ) による 能力向上 ) 飛行性能の向上 速度 高度がP-3Cの約 1.3 倍 航続距離がP-3Cの約 1.2 倍 情報処理能力の向上 高速大容量コンピュータによる戦術判断支援が可能 攻撃能力の向上 (P-1) 搭載可能弾種 弾数の増加 日本海 第 1 潜水隊群 ( 呉 ) 第 2 潜水隊群 ( 横須賀 ) ( 注 ) 赤い楕円の配備範囲はイメージであり 実際の配備範囲ではない 引き続き 東シナ海及び日本海の海上交通の要衝等に潜水艦を配備するとともに 南西方面等に対する情報収集 警戒監視等を充実し得る体制

27 区分 22 大綱 16 大綱 主要な変更点 ( エ ) 掃海部隊の保持 我が国は長い海岸線と複数の重要水路を周辺海域に抱えており 海外輸送に依存する国民生活の安全を確保するためには 機雷の脅威除去を行う掃海艇は必要不可欠であることから 引き続き1 個掃海隊群を保持します 別表 海上自衛隊関連部分 下線部分は16 大綱からの主要な変更点 機動運用 地域配備 潜水艦部隊 掃海部隊 哨戒機部隊 護衛艦部隊 4 個護衛隊群 8 個護衛隊 4 個護衛隊 6 個潜水隊 1 個掃海隊群 9 個航空隊 4 個護衛隊群 8 個隊 5 個隊 4 個隊 1 個掃海隊群 9 個隊 地域配備護衛艦部隊の機動運用化 (1 個護衛隊の廃止 ) 潜水艦部隊の増強 潜水艦 作戦用航空機 護衛艦 48 隻 22 隻 約 150 機 47 隻 地域配備護衛艦部隊の機動運 16 隻 用化に伴う護衛艦の隻数増 約 150 機 潜水艦の増勢 3 航空自衛隊 ( ア ) 我が国のほぼ全空域を常時継続的に警戒監視するための体制 航空警戒管制部隊については 平素から我が国周辺のほぼ全空域を常時継続的 に警戒監視するための態勢を保持しつつ 警戒群の一部業務の防空指令所等への 集約 (8 個警戒群 20 個警戒隊体制 4 個警戒群 24 個警戒隊体制 ) により 防空指令所等の機能を強化し 防空等を総合的に行う態勢の充実を図ります 航空警戒管制部隊の体制 (22 大綱策定時 ) 稚内 16 大綱 航空警戒管制部隊 : 8 個警戒群網走 : 20 個警戒隊当別警戒航空隊 : 2 個飛行隊根室 奥尻島 襟裳 22 大綱 大湊航空警戒管制部隊 : 4 個警戒群加茂 三沢 : 24 個警戒隊 警戒航空隊 : 2 個飛行隊山田佐渡 高尾山経ヶ岬輪島 大滝根山 E-2C 見島 笠取山峯岡山海栗島御前崎 背振山福江島 串本 下甑島 浜松 高畑山 E-767 : レータ ーサイト沖永良部島 : レータ ーサイト (BMD 対応 ) 久米島 赤字 : 警戒群与座岳 ( 平成 23 年度完成予定 ) 黒字 : 警戒隊 宮古島 青字 : 警戒航空隊

28 区分 22 大綱 16 大綱 主要な変更点 ( イ ) 防空等を総合的に行うための体制 戦闘機部隊については 我が国の防空等を総合的な態勢で行い得るよう 現在の基幹部隊の体制を維持します また 能力の高い新戦闘機を整備するとともに 南西地域における即応態勢を充実するため 那覇基地の戦闘機部隊を 1 個飛行隊から 2 個飛行隊とします この他 航空偵察部隊 航空輸送部隊及び空中給油 輸送部隊については 引き続き現在の体制を維持します このうち 航空輸送部隊については 現有の輸送機 (C-1) より搭載量や航続距離 巡航速度において格段に優れた新輸送機を整備します 戦闘機を含む作戦用航空機については 我が国を取り巻く安全保障環境や厳しい財政事情等を総合的に勘案し 各種事態における輸送機の運用構想の見直し等により 機数を約 350 機から約 340 機とします 戦闘機部隊の体制 (22 大綱策定時 ) 16 大綱 戦闘機部隊 : 12 個飛行隊 戦闘機数 : 約 260 機 千歳 22 大綱 北部防衛区域 戦闘機部隊 : 12 個飛行隊 戦闘機数 : 約 260 機三沢 12 個飛行隊を維持 南西地域の即応態勢の充実のため 那覇基地を2 個飛行隊化 能力の高い新戦闘機の整備 小松 中部防衛区域 百里築城戦闘機部隊の配置 (22 大綱策定時 ) 方面隊 部隊 ( 基地 ) 飛行隊 第 201 飛行隊 第 2 航空団 ( 千歳 ) 西部防衛区域新田原北部航空第 203 飛行隊 方面隊第 3 飛行隊第 3 航空団 ( 三沢 ) 第 8 飛行隊 第 303 飛行隊第 6 航空団 ( 小松 ) 中部航空第 306 飛行隊 那覇方面隊 第 302 飛行隊第 7 航空団 ( 百里 ) 第 305 飛行隊 第 304 飛行隊西部航空第 8 航空団 ( 築城 ) 南西防衛区域第 6 飛行隊方面隊第 5 航空団 ( 新田原 ) 第 301 飛行隊 南西航空第 83 航空隊 ( 那覇 ) 第 204 飛行隊 混成団 別表 航空自衛隊関連部分 下線部分は16 大綱からの主要な変更点 機種 F-15 F-15 F-2 F-2 F-15 F-15 F-4 F-15 F-15 F-2 F-4 F-15 1 個飛行隊を那覇に移動 戦闘機部隊 航空偵察部隊 航空輸送部隊 空中給油 輸送部隊 地対空誘導弾部隊 航空警戒管制部隊 4 個警戒群 24 個警戒隊 1 個警戒航空隊 (2 個飛行隊 ) 12 個飛行隊 1 個飛行隊 3 個飛行隊 1 個飛行隊 6 個高射群 8 個警戒群 20 個警戒隊 1 個警戒航空隊 (2 個飛行隊 ) 12 個飛行隊 1 個飛行隊 3 個飛行隊 1 個飛行隊 6 個高射群 うち戦闘機 作戦用航空機 約 340 機 約 260 機 警戒群の一部業務の防空指令所等への集約により 4 個警戒群を警戒隊化 輸送機の運用構想見直し等に約 350 機 より 作戦用航空機の機数を約 260 機 見直し

29 4 弾道ミサイル防衛 我が国に飛来する弾道ミサイルに対しては イージス BMD システムによる上層 ( 大気圏外 ) での迎撃と ペトリオット PAC-3 による下層 ( 大気圏再突入時 ) での迎撃を連携して効果的に行う多層防衛の考え方を採用しています これまで イージス システム搭載護衛艦 4 隻 航空警戒管制部隊 7 個警戒群 4 個警戒隊 地対空誘導弾部隊 3 個高射群 を当面の整備目標とし 弾道ミサイル防衛にも使用し得る主要装備 基幹部隊の整備を現有装備を最大限活用する形で効率的に進めてきており 平成 15 年度以降の重点的な取組みにより既に主要な整備事業の予算化を完了したところです 今後も 弾道ミサイル攻撃への対処体制の強化に向けて イージス システム搭載護衛艦については 現有の こんごう 型イージス艦 4 隻に加え 新たに あたご 型イージス艦 2 隻に BMD 能力を付与し 地対空誘導弾ペトリオットについても能力向上を引き続き行うとともに 弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイルに関する日米共同開発を推進することとしています 各種センサーによる探知 追尾 ( 地上配備型レーダー及びイージス艦 ) 弾道ミサイル 海上自衛隊海上構成部隊イージス艦 既存艦の改修 +ミサイルの取得 弾道ミサイル防衛 (BMD) システムの整備構想 運用構想 イージス BMD システムによる上層 ( 大気圏外 ) での迎撃 航空自衛隊警戒管制部隊地上配備型レーダー FPS-3 改 能力向上型 FPS-5 新たなレーダー ペトリオット PAC-3 による下層 ( 大気圏再突入時 ) での迎撃 ペトリオット PAC-3 防護地域 イメージ図 航空自衛隊高射部隊ペトリオットPAC-3 ( 既存システムの改修 +ミサイルの取得 ) 航空自衛隊自動警戒管制システム 改修 PAC-3 の再配置 第 2 高射群 ( 春日 ) 1 個高射隊の PAC-3 化改修 イージスBMDシステム防護地域 BMD 統合任務部隊 指揮官航空総隊司令官 日米共同開発による弾道ミサイル防衛能力の向上 2 隻で防護 1 隻による防護も可能 別表 弾道ミサイル防衛関連部分 下線部分は16 大綱からの主要な変更点 地対空誘導弾ペトリオット (PAC-3) 第 5 高射群 ( 那覇 ) 第 4 高射群 ( 岐阜 ) 第 3 高射群 ( 千歳 ) 第 6 高射群 ( 三沢 ) 第 1 高射群 ( 入間 ) 群本部 4第 5 高射群 ( 沖縄 ) の 1 個高射隊を新たに PAC-3 化改修するとともに 既存の PAC-3 の再配置によって全ての高射群に PAC-3 を配備 区分 22 大綱 16 大綱 主要な変更点 イージス システム新たに あたご 型イージス弾道ミサイル防衛 ( 注 2)6 隻 4 隻 搭載護衛艦 艦 2 隻にBMD 能力を付与 にも使用し得る 航空警戒管制部隊 11 個警戒群 / 隊 7 個警戒群 PAC-3の再配置により主要装備 基幹部隊 4 個警戒隊 全ての高射群にPAC-3 ( 注 1) 地対空誘導弾部隊 6 個高射群 3 個高射群 を配備 ( 注 1) 海上自衛隊の主要装備又は航空自衛隊の基幹部隊の内数 ( 注 2) 弾道ミサイル防衛関連技術の進展 財政事情等を踏まえ 別途定める場合には 海上自衛隊の主要装備に示す護衛艦隻数の範囲内で 追加的な整備を行い得るものとする 1 個高射群の編成 能力向上型迎撃ミサイルは運動性能等の向上が図られる これにより現在の迎撃ミサイル (SM-3) では イージス艦 2 隻で防護している範囲を 能力向上型迎撃ミサイルでは 1 隻で防護することも可能 高射群

30 ( 人数 ) 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 4 防衛力の能力発揮のための基盤 防衛力の整備 維持及び運用を効率的 効果的に行うため 以下の事項を重視することとしています (1) 人的資源の効果的な活用 隊員の高い士気及び厳正な規律の保持のための施策を推進 質の高い人材の確保 育成 ( 社会の少子化 高学歴化と自衛隊の任務の多様化等に的確に対応 ) 衛生基盤等の整備 ( 隊員の壮健性維持 ) 安全保障問題に関する研究 教育の推進 知的基盤の充実 強化 過酷又は危険な任務の遂行に対する適切な処遇の確保 自衛隊全体の人員規模及び人員構成を適切に管理し 精強性を確保 階級及び年齢構成の在り方の見直し 自衛官の職務の再整理 ( 第一線部隊等に若年隊員を優先的に充当 その他の職務について最適化された給与等の処遇を適用 ) 民間活力の一層の有効活用等による後方業務の効率化 ( 人員の一層の合理化を進め 人件費を抑制することにより 厳しい財政事情の中で有効な防衛力を確保 ) 社会における退職自衛官の有効活用 公的部門での受入れを含む再就職援護や退職後の礼遇等の施策の推進 これらと一体のものとしての早期退職制度等の導入 構成比率を引き下げることが必要 人的構成が高齢化 高階級化し 人件費の比率が高い防衛予算の構造 人事制度の抜本的な見直しにより 精強性を一層向上人件費を抑制 効率化 自衛官の階級構成 自衛官の階級構成 ( 単位 : 人 ) 防衛関係費の内訳 (H22 年度 ) 幹部 准 曹 士 計 動的防衛力の発揮には 各自衛隊の特性等に留意しつつ 大きな欠員を抱える士を増勢し 幹部及び准 曹の 低い年齢高い 平均年齢 定員 (22 年度末 ) 45, ,150 57, ,746 士曹准尉尉官佐官将官 幹部 41.1 定員比率 自衛官の年齢構成 准曹 % 58.6% 23.1% 100% 士 , ,102 49, ,364 全体 35.0 現員 ( 人数 ) 500, ,000 現員比率 18.0% 61.1% 21.0% 100% 数字は平成 22 年 4 月 一般物件費 歳出化経費 米軍 50, ,225 (19.7%) 16,750 (35.8%) ( 人数 ) 50,000 25,000 5, ,850 (44.5%) 米 英軍の年齢構成 ( 参考 ) 士官 下士官 兵 英軍 ( 単位 : 億円 ) 人件 糧食費

31 (2) 装備品等の運用基盤の充実 装備品等の維持整備を効率的かつ効果的に行い 可動率を高い水準で維持するな ど 防衛装備品の運用基盤を充実 (3) 装備品取得の一層の効率化 契約に関する制度全般の改善や効率的調達方式の一層の採用等 調達価格を含む ライフサイクルコストの抑制をさらに徹底し 費用対効果を向上 (4) 防衛生産 技術基盤の維持 育成 選択と集中の実現により安定的かつ中長期的な防衛力の維持整備を行うため 防 衛生産 技術基盤に関する戦略を策定 (5) 防衛装備品をめぐる国際的な環境変化に対する方策の検討 平和貢献 国際協力 国際共同開発 生産における大きな変化に対応するための 方策について検討 防衛装備品をめぐる国際環境の変化 ( 平和貢献 国際協力 ) 平和貢献 国際協力における防衛装備品の活用機会が増加 自衛隊がPKO 等に携行した重機等について現地から寄贈を要請されたり 海賊対策に日本の巡視艇の供与を求められるケースがある ( 例 )PKO 等で被災国等へ携行される PKO 等に活用した重機等の寄贈要請自衛隊の重機等 供 与 被災国仕様によっては重機も武器に該当する場合あり 武器輸出三原則等の例外を認めるため発出された内閣官房長官談話 ( 平和貢献 国際協力等 ) 1 日米物品役務相互提供協定下で行われる武器部品等の米軍への提供 ( 平成 8 年 平成 10 年 平成 16 年 ) 2 人道的な対人地雷除去活動に必要な貨物等の輸出 ( 平成 9 年 ) 3 中国遺棄化学兵器処理事業の実施に伴い必要な装備品の輸出 ( 平成 12 年 ) 4 テロ対策特別措置法に基づく武器等の輸出 ( 平成 13 年 ) 5 イラク人道復興支援特別措置法に基づく武器等の輸出 ( 平成 15 年 ) 6 ODAによるインドネシアへの巡視船艇の輸出 ( 平成 18 年 ) 7 補給支援特措法に基づく武器等の輸出 ( 平成 19 年 ) 8 海賊対処法等に基づく武器等の輸出 ( 平成 21 年 ) 9 日豪物品役務相互提供協定下で行われる武器部品等の豪軍への提供 ( 平成 22 年 ) 防衛装備品をめぐる国際環境の変化 ( 国際共同開発 生産 ) 防衛装備品における技術の高度化 高価格化が進む中 自国のみで全ての防衛装備品の開発を進めることは難しく 国際共同開発 生産が先進諸国で拡大 米国が参加する共同開発も米国の同盟国が複数参加する流れ 国際共同開発の具体例 通信システム (MIDS) 装備品 開発開始時期 1994 年 参加国米国 フランス ドイツ イタリア スペイン 改良型短距離艦対空誘導弾 (ESSM) 戦闘機 (F-35) 無人機 ( ユーロ ホーク ) 1995 年 2000 年 2005 年 米国 ドイツ スペイン オーストラリア等 10 カ国米国 イギリス オランダ イタリア等 9 カ国米国 ドイツ

32 (6) 防衛施設と周辺地域との調和 関係地方公共団体との緊密な協力の下 防衛施設の効率的な維持及び整備を推進するため 当該施設の周辺地域とのより一層の調和を図るための諸施策を実施 防衛施設と周辺地域との調和を図るための施策 目的施策事業内容 小 中学校 幼稚園などの教育施設 病院 診療所などの医 防音工事の助成療施設 保育所 老人デイサービスセンター 特別養護老人ホームなどの社会福祉施設 住宅 騒音障害を防ぐ 建物の移転などの補償 移転補償など 土地の買入れ 移転先地の住宅などの用に供する土地に係る道路 水道 排水施設その他の公共施設整備 緑地帯の整備 植樹 草地整備など 騒音以外の障害を防ぐ障害を防ぐ工事の助成 用水路 溜め池 道路 河川改修 テレビ放送の共同受信施設など 生活 事業上の障害を民生安定施設の助成 道路 無料放送施設 養護老人ホーム 消防 公園 ごみ やわらげる処理施設 老人福祉センター 学習等供用施設など 農業用施設 漁業用施設など 周辺地域への影響を特定防衛施設周辺整備 交通 レクリエーション 社会福祉施設などの公共用施設の やわらげる調整交付金の交付整備 医療費 コミュニティバスの運営費 学校施設等耐震診断費など 5 留意事項 (1) 情勢に重要な変化が生じた場合には 検討を行い必要な修正 22 大綱に定める防衛力の在り方は おおむね10 年後までを念頭に置き 防衛力の変革を図るものです また 安全保障環境には中期的に予測し難い面もあることから 情勢に重要な変化が生じた場合 には その時点における安全保障環境等を勘案し検討を行い 必要な修正を行うこととしています (2) 計画的な移行管理と事後検証 あるべき防衛力の姿について不断に検討 22 大綱に定める防衛力への移行に際しては 財政事情との関係 部隊の練度の維持 隊員の士気への影響 地元への影響 防衛生産 技術基盤への影響といった要素について配意した上で段階的に行う必要があることから 中期防衛力整備計画や各年度の予算を通じて計画的な移行管理を行うこととしています 中期防衛力整備計画 ( 平成 23 年度 ~ 平成 27 年度 ) においては 22 大綱に定める防衛力の移行や事後検証も含めた防衛力の在り方について不断の検討を行うため 自衛隊の装備及び人員の配置や運用状況に関する情報を迅速かつ体系的に集約の上 これを綿密に評価する体制を防衛省 自衛隊全体として確立するなどにより あるべき防衛力の姿についての今後の政府としての検討に活かしていくこととしています

33 平成 22 年度の防衛力整備等について 平成 21 年 12 月 17 日 安全保障会議決定 閣議決定 ( 平成 17 年度以降に係る防衛計画の大綱 の見直し等について ) 1 平成 17 年度以降に係る防衛計画の大綱 ( 平成 16 年 12 月 10 日安全保障会議決定 閣議決定 以下 現大綱 という ) は 我が国の安全保障 防衛力の在り方等についての指針を示すものであり 策定から5 年後には その時点における安全保障環境 技術水準の動向等を勘案し検討を行い 必要な修正を行うこととされている かかる現大綱の見直しについては 国家の安全保障にかかわる重要課題であり 政権交代という歴史的転換を経て 新しい政府として十分な検討を行う必要があることから 平成 22 年中に結論を得ることとする その際には 国際情勢のすう勢や我が国を取り巻く安全保障環境 我が国の防衛力や自衛隊の現状等を分析 評価した上で 我が国の安全保障の基本方針を策定するとともに 効果的な防衛力の効率的な整備に向けて取り組むこととする また 中期防衛力整備計画 ( 平成 17 年度 ~ 平成 21 年度 ) ( 平成 16 年 12 月 10 日安全保障会議決定 閣議決定 ) は 現大綱に定める防衛力の水準を達成するための中期的な整備計画 対象期間内の防衛関係費の総額の限度等を定めるものであるが 次期の中期的な防衛力の整備計画は 現大綱の見直しの結論を踏まえて策定することとする ( 平成 22 年度の防衛予算の編成の準拠となる方針 ) 2 現大綱の見直し等の結論は平成 23 年度以降に反映されることとなる中で 平成 2 2 年度の防衛予算を編成するに当たって その準拠となる方針を別紙のとおり定め 平成 22 年度の防衛予算と現大綱との関係 中期的な防衛力の整備計画がない中で適切に防衛力の整備を行うための方針等を明らかにすることとする 別紙 平成 22 年度の防衛予算の編成の準拠となる方針 1 考慮すべき環境 我が国を取り巻く安全保障環境については 基本的には現大綱が示す認識を前提としつつ 北朝鮮の核 弾道ミサイル問題の深刻化や周辺諸国の軍事力の拡充 近代化及び活動の活発化がみられる一方 アジア太平洋地域における安全保障協力や国際社会における平和と安定のための取組が進展するといった我が国の安全保障に影響を及ぼし得る新たな動向とともに 日米間の安全保障面での協力の深化も考慮する必要がある また 財政事情については 平成 22 年度予算編成の方針 ( 平成 21 年 9 月 29 日閣議決定 ) において マニフェストに従い 新規施策を実現するため 全ての予算を組み替え 新たな財源を生み出す こととされていることに配慮が必要である 2 基本的考え方 平成 22 年度においては 現大綱が定める防衛力の役割を実効的に果たせるよう 現大綱の考え方に基づき防衛力を整備することとする その際 我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえ 現下の喫緊の課題に対応するとともに 以下の事項を重視しつつ 老朽化した装備品の更新や旧式化しつつある現有装備の改修による有効利用を中心として防衛力整備を効率的に行うことを原則とする また 自衛官の実員について 極力効率化を図りつつ 第一線部隊の充足を高め 即応性 精強性の向上を図る

34 (1) 各種事態の抑止及び即応 実効的対応能力の確保 弾道ミサイル攻撃 特殊部隊攻撃 島嶼部における事態への対応 平素からの常時継続的な警戒監視 情報収集 大規模 特殊災害への対応等に必要な装備品等を整備し これら事態等への対応能力等を確保する (2) 地域の安全保障環境の一層の安定化 アジア太平洋地域における安全保障環境の一層の安定化を図るため 人道支援 災害救援をはじめとする各種協力 二国間及び多国間の対話等をさらに推進する (3) グローバルな安全保障環境の改善に向けた取組の推進 大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散防止 テロ 海賊への対処 国連平和維持活動等国際社会が協力して行う各種の活動に主体的かつ積極的に対応するため 各種訓練への参加等を推進するとともに 国際平和協力活動に活用し得る装備品等を整備する (4) 効率化 合理化に向けた取組 厳しい財政事情の下 効果的 効率的な防衛力整備を行うため 事業の優先順位を明確にしつつ 人的資源の効果的 効率的活用 装備品等の効率的な取得等の取組を推進する 3 弾道ミサイル攻撃への対応 平成 22 年度については 現大綱に定める体制の下 航空自衛隊の地対空誘導弾部隊のうち弾道ミサイル防衛にも使用し得る高射群について 弾道ミサイル対処能力の向上を図る また 弾道ミサイル防衛能力を付加されていない高射群については 現有機能の維持に必要なシステム改修に取り組む 4 留意事項 我が国を取り巻く安全保障環境の新たな動向に対応するため 以下の事項について特に留意する (1) 装備品等のライフサイクルコスト管理の活用の推進等を通じた調達コストの縮減その他装備取得の一層の効率化等を図るための取組を強化するとともに 中長期的な視点から我が国の防衛生産 技術基盤の在り方について検討すること (2) 人員を効率的 効果的に活用するため 可能な業務について部外委託等を行うほか 質の高い人材の確保 育成を図り 教育を充実するとともに 社会の少子化 高学歴化が進む中で自衛隊の任務の多様化等に対応し得る隊員の階級 年齢構成等の在り方について検討すること (3) 地域住民 地域社会との関係の緊密化に留意しつつ 陸海空自衛隊が全体として効果的 効率的に能力を発揮できる体制をめざす観点から 部隊等の効率化 合理化等について検討すること (4) 統合運用体制移行後の運用の実績等を踏まえつつ 自衛隊がその任務を実効的に果たし得るよう 統合運用を強化すること 5 経費の取扱い 国の最も基本的な施策の一つである防衛の重要性を踏まえつつ 厳しさを増す財政事情を勘案し 歳出額及び新規後年度負担額を極力抑制する

35 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱について 平成 22 年 12 月 17 日 安全保障会議決定 閣議決定 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱について別紙のとおり定める これに伴い 平成 16 年 12 月 10 日付け閣議決定 平成 17 年度以降に係る防衛計画の大綱について は 平成 22 年度限りで廃止する ( 別紙 ) 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 策定の趣旨 我が国を取り巻く新たな安全保障環境の下 今後の我が国の安全保障及び防衛力の在り方について 平成 22 年度の防衛力整備等について ( 平成 21 年 12 月 17 日安全保障会議及び閣議決定 ) に基づき 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 として 新たな指針を示す 我が国の安全保障における基本理念 我が国の安全保障の第一の目標は 我が国に直接脅威が及ぶことを防止し 脅威が及んだ場合にはこれを排除するとともに被害を最小化することであり もって我が国の平和と安全及び国民の安心 安全を確保することである 第二の目標は アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化とグローバルな安全保障環境の改善により脅威の発生を予防することであり もって自由で開かれた国際秩序を維持強化して我が国の安全と繁栄を確保することである そして 第三の目標は 世界の平和と安定及び人間の安全保障の確保に貢献することである これらの目標を達成するため 我が国の外交力 防衛力等をより積極的に用い 国際の平和と安全の維持に係る国際連合の活動を支持し 諸外国との良好な協調関係を確立するなどの外交努力を推進することを含め 我が国自身の努力 同盟国との協力 アジア太平洋地域における協力 グローバルな協力等多層的な安全保障協力を統合的に推進する 我が国は 日本国憲法の下 専守防衛に徹し 他国に脅威を与えるような軍事大国とならないとの基本理念に従い 文民統制を確保し 非核三原則を守りつつ 節度ある防衛力を整備するとの我が国防衛の基本方針を引き続き堅持する 同時に 我が国は 国連平和維持活動や 人道支援 災害救援 海賊対処等の非伝統的安全保障問題への対応を始め 国際的な安全保障環境を改善するために国際社会が協力して行う活動 ( 以下 国際平和協力活動 という ) により積極的に取り組む 核兵器の脅威に対しては 長期的課題である核兵器のない世界の実現へ向けて 核軍縮 不拡散のための取組に積極的 能動的な役割を果たしていく 同時に 現実に核兵器が存在する間は 核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠であり その信頼性の維持 強化のために米国と緊密に協力していくとともに 併せて弾道ミサイル防衛や国民保護を含む我が国自身の取組により適切に対応する 我が国を取り巻く安全保障環境 1 グローバルな安全保障環境のすう勢は 相互依存関係の一層の進展により 主要国間の大規模戦争の蓋然性は低下する一方 一国で生じた混乱や安全保障上の問題の影響が直ちに世界に波及するリスクが高まっている また 民族 宗教対立等による地域紛争に加え 領土や主権 経済権益等をめぐり 武力紛争には至らないような対立や紛争 言わばグレーゾーンの紛争は増加する傾向にある このような中 中国 インド ロシア等の国力の増大ともあいまって 米国の影

36 響力が相対的に変化しつつあり グローバルなパワーバランスに変化が生じているが 米国は引き続き世界の平和と安定に最も大きな役割を果たしている 我が国を含む国際社会にとって 大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散 国際テロ組織 海賊行為等への対応は引き続き差し迫った課題である これらに加え 地域紛争や 統治機構が弱体化し 又は破綻した国家の存在もグローバルな安全保障環境に影響を与え得る課題であり さらに 海洋 宇宙 サイバー空間の安定的利用に対するリスクが新たな課題となってきている また 長期的には 気候変動の問題が安全保障環境にもたらす影響にも留意する必要がある こうしたグローバルな安全保障課題は 一国で対応することは極めて困難であり 利益を共有する国々が平素から協力することが重要となっている また 国際社会における軍事力の役割は一層多様化しており 武力紛争の抑止 対処 国家間の信頼醸成 友好関係の増進のほか 紛争の予防から復興支援等の平和構築 さらには非伝統的安全保障分野において 非軍事部門とも連携 協力しつつ 軍事力が重要な役割を果たす機会が増加している 2 アジア太平洋地域においては 相互依存関係が拡大 深化する中 安全保障課題の解決のため 国家間の協力関係の充実 強化が図られており 特に非伝統的安全保障分野を中心に 問題解決に向けた具体的な協力が進展しつつある 一方 グローバルなパワーバランスの変化はこの地域において顕著に表れている 我が国周辺地域には 依然として核戦力を含む大規模な軍事力が集中しており 多数の国が軍事力を近代化し 軍事的な活動を活発化させている また 領土や海洋をめぐる問題や 朝鮮半島や台湾海峡等をめぐる問題が存在するなど不透明 不確実な要素が残されている この中で 北朝鮮は 大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発 配備 拡散等を継続するとともに 大規模な特殊部隊を保持しているほか 朝鮮半島において軍事的な挑発行動を繰り返している 北朝鮮のこのような軍事的な動きは 我が国を含む地域の安全保障における喫緊かつ重大な不安定要因であるとともに 国際的な拡散防止の努力に対する深刻な課題となっている 大国として成長を続ける中国は 世界と地域のために重要な役割を果たしつつある 他方で 中国は国防費を継続的に増加し 核 ミサイル戦力や海 空軍を中心とした軍事力の広範かつ急速な近代化を進め 戦力を遠方に投射する能力の強化に取り組んでいるほか 周辺海域において活動を拡大 活発化させており このような動向は 中国の軍事や安全保障に関する透明性の不足とあいまって 地域 国際社会の懸念事項となっている ロシアについては 極東地域における軍事力の規模を冷戦終結以降大幅に縮減しているものの 軍事活動は引き続き活発化の傾向にある このような中 米国は 日本 韓国 オーストラリア等の同盟国及びパートナー国との協力を一層重視して 二国間 多国間の枠組みを活用した安全保障関係の強化を図るなど この地域への関与を強めている このような取組は アジア太平洋地域の平和と安定に重要な役割を果たすとともに 米国がグローバルな安全保障課題に取り組むための基盤ともなっている 3 一方 我が国は 広大な海域を有し 外国からの食糧 資源や海外の市場に多くを依存する貿易立国であり 我が国の繁栄には海洋の安全確保や国際秩序の安定等が不可欠である また 我が国は 四方を海で囲まれ長大な海岸線と多くの島嶼を有するという地理的要素を持つ一方 災害が発生しやすいことに加え 都市部に産業 人口 情報基盤が集中するうえ 沿岸部に重要施設を多数抱えるといった安全保障上の脆弱性を持っている 4 以上を踏まえると 大規模着上陸侵攻等の我が国の存立を脅かすような本格的な侵略事態が生起する可能性は低いものの 我が国を取り巻く安全保障課題や不安定要因は 多様で複雑かつ重層的なものとなっており 我が国としては これらに起

37 因する様々な事態 ( 以下 各種事態 という ) に的確に対応する必要がある また 地域の安全保障課題とともに グローバルな安全保障課題に対し 同盟国 友好国その他の関係各国 ( 以下 同盟国等 という ) と協力して積極的に取り組むことが重要になっている 我が国の安全保障の基本方針 1 我が国自身の努力 (1) 基本的考え方 我が国の安全保障の目標を達成するための根幹となるのは自らが行う努力であるとの認織に基づき 我が国防衛の基本方針の下 同盟国等とも連携しつつ 平素から国として総力を挙げて取り組むとともに 各種事態の発生に際しては 事態の推移に応じてシームレスに対応する (2) 統合的かつ戦略的な取組 以下により 国として統合的かつ戦略的に取り組む ア 関係機関における情報収集 分析能力の向上に取り組むとともに 各府省が相互に協力しつつ より緊密な情報共有を行うことができるよう 政府横断的な情報保全体制を強化する その際 情報収集及び情報通信機能の強化等の観点から 宇宙の開発及び利用を推進する また サイバー空間の安定的利用のため サイバー攻撃への対処態勢及び対応能力を総合的に強化する イ 平素より 内閣官房 防衛省 自衛隊 警察 海上保安庁 外務省 法務省その他の関係機関が連携し 各種事態の発生に際しては内閣総理大臣を中心とする内閣が迅速 的確に意思決定を行い 地方公共団体等とも連携しつつ 政府一体となって対応する このため 各種事態のシミュレーションや総合的な訓練 演習を平素から実施するなど 政府の意思決定及び対処に係る機能 体制を検証し 法的側面を含めた必要な対応について検討する ウ 安全保障会議を含む 安全保障に関する内閣の組織 機能 体制等を検証した上で 首相官邸に国家安全保障に関し関係閣僚間の政策調整と内閣総理大臣への助言等を行う組織を設置する エ 各種災害への対応や国民の保護のための各種体制を引き続き整備するとともに 国と地方公共団体等が相互に緊密に連携し 万全の態勢を整える オ 国際平和協力活動を始めとするグローバルな安全保障環境の改善のための取組においては 関係機関の連携はもとより 非政府組織等とも連携 協力を図ることにより効率的かつ効果的に対応する また 国連平和維持活動の実態を踏まえ PKO 参加五原則等我が国の参加の在り方を検討する カ 安全保障 防衛問題に関する国民の理解を得つつ国全体としての安全保障を確保するため 我が国の安全保障 防衛政策をより分かりやすくするための努力を行う 同時に 国際社会における我が国の安全保障 防衛政策への理解を一層促進するため対外情報発信を強化する (3) 我が国の防衛力 動的防衛力 防衛力は我が国の安全保障の最終的な担保であり 我が国に直接脅威が及ぶことを未然に防止し 脅威が及んだ場合にはこれを排除するという国家の意思と能力を表すものである 今日の安全保障環境のすう勢下においては 安全保障課題に対し 実効的に対処し得る防衛力を構築することが重要である 特に 軍事科学技術の飛躍的な発展に伴い 兆候が現れてから各種事態が発生するまでの時間が短縮化される傾向にあること等から 事態に迅速かつシームレスに対応するためには 即応性を始めとする総合的な部隊運用能力が重要性を増してきている また 防衛力を単に保持することではなく 平素から情報収集 警戒監視 偵察活動を含む適時 適切な運用を行い 我が国の意思と高い防衛能力を明示しておくことが 我が国周辺の安定に寄与するとともに 抑止力の信頼性を高める重要な要素となってきている このため 装備の運用水準を高め その活動量を増大させることによって より大きな能力を発揮することが求められており このような防衛力の運用に着

38 眼した動的な抑止力を重視していく必要がある 同時に 防衛力の役割は多様化しつつ増大しており 二国間 多国間の協力関係を強化し 国際平和協力活動を積極的に実施していくことなどが求められている 以上の観点から 今後の防衛力については 防衛力の存在自体による抑止効果を重視した 従来の 基盤的防衛力構想 によることなく 各種事態に対し より実効的な抑止と対処を可能とし アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化とグローバルな安全保障環境の改善のための活動を能動的に行い得る動的なものとしていくことが必要である このため 即応性 機動性 柔軟性 持続性及び多目的性を備え 軍事技術水準の動向を踏まえた高度な技術力と情報能力に支えられた動的防衛力を構築する 一層厳しさを増す安全保障環境に対応するには 適切な規模の防衛力を着実に整備することが必要である その際 厳しい財政事情を踏まえ 本格的な侵略事態への備えとして保持してきた装備 要員を始めとして自衛隊全体にわたる装備 人員 編成 配置等の抜本的見直しによる思い切った効率化 合理化を行った上で 真に必要な機能に資源を選択的に集中して防衛力の構造的な変革を図り 限られた資源でより多くの成果を達成する また 人事制度の抜本的な見直しにより 人件費の抑制 効率化とともに若年化による精強性の向上等を推進し 人件費の比率が高く 自衛隊の活動経費を圧迫している防衛予算の構造の改善を図る 2 同盟国との協力 我が国は これまで 基本的な価値を共有する超大国である米国と日米安全保障体制を中核とする同盟関係を維持しており 我が国の平和と安全を確保するためには 今後とも日米同盟は必要不可欠である また 我が国に駐留する米軍の軍事的プレゼンスは 地域における不測の事態の発生に対する抑止及び対処力として機能しており アジア太平洋地域の諸国に大きな安心をもたらしている さらに 日米同盟は 多国間の安全保障協力やグローバルな安全保障課題への対応を我が国が効果的に進める上でも重要である こうした日米同盟の意義を踏まえ 日米同盟を新たな安全保障環境にふさわしい形で深化 発展させていく このため 日米間で安全保障環境の評価を行いつつ 共通の戦略目標及び役割 任務 能力に関する日米間の検討を引き続き行うなど 戦略的な対話及び具体的な政策調整に継続的に取り組む また 情報協力 計画検討作業の深化 周辺事態における協力を含む各種の運用協力 弾道ミサイル防衛における協力 装備 技術協力といった従来の分野における協力や 拡大抑止の信頼性向上 情報保全のための協議を推進する さらに 地域における不測の事態に対する米軍の抑止及び対処力の強化を目指し 日米協力の充実を図るための措置を検討する 加えて 共同訓練 施設の共同使用等の平素からの各種協力の強化を図るとともに 国際平和協力活動等を通じた協力や 宇宙 サイバー空間における対応 海上交通の安全確保等の国際公共財の維持強化 さらには気候変動といった分野を含め 地域的及びグローバルな協力を推進する こうした取組と同時に 米軍の抑止力を維持しつつ 沖縄県を始めとする地元の負担軽減を図るため 在日米軍の兵力態勢の見直し等についての具体的措置を着実に実施する また 接受国支援を始めとする在日米軍の駐留をより円滑 効果的にするための取組を積極的に推進する 3 国際社会における多層的な安全保障協力 (1) アジア太平洋地域における協力 アジア太平洋地域において 二国間 多国間の安全保障協力を多層的に組み合わせてネットワーク化することは 日米同盟ともあいまって 同地域の安全保障環境の一層の安定化に効果的に取り組むために不可欠である 特に 米国の同盟国であり 我が国と基本的な価値及び安全保障上の多くの利

39 益を共有する韓国及びオーストラリアとは 二国間及び米国を含めた多国間での協力を強化する そして 伝統的パートナーであるASEAN 諸国との安全保障協力を維持 強化していく また アフリカ 中東から東アジアに至る海上交通の安全確保等に共通の利害を有するインドを始めとする関係各国との協力を強化する この地域の安全保障に大きな影響力を持つ中国やロシアとの間では 安全保障対話 交流等を通じて信頼関係を増進するとともに 非伝統的安全保障分野等における協力関係の構築 発展を図る 特に 中国との間では 戦略的互恵関係の構築の一環として 様々な分野で建設的な協力関係を強化することが極めて重要との認識の下 中国が国際社会において責任ある行動をとるよう 同盟国等とも協力して積極的な関与を行う 多国間の安全保障協力については ASEAN 地域フォーラム (ARF) や拡大 ASEAN 国防相会議 (ADMMプラス) 等の枠組み等を通じ 非伝統的安全保障分野を中心として 域内の秩序や規範 実際的な協力関係の構築に向け 適切な役割を果たす (2) 国際社会の一員としての協力 グローバルな安全保障環境を改善し 我が国の安全と繁栄の確保に資するよう 紛争 テロ等の根本原因の解決等のために政府開発援助 (ODA) を戦略的 効果的に活用するなど外交活動を積極的に推進する このような外交活動と一体となって 国際平和協力活動に積極的に取り組む その際 我が国の知識 経験等をいかした支援に努めるとともに 我が国が置かれた諸条件を総合的に勘案して 戦略的に実施するものとする さらに グローバルな安全保障課題への取組に関し 欧州連合 (EU) 北大西洋条約機構 (NATO) や欧州諸国とも協力関係の強化を図るとともに 海洋 宇宙 サイバー空間の安定的利用といった国際公共財の維持 強化 大量破壊兵器やミサイル等の運搬手段に関する軍縮及び拡散防止のための国際的な取組に積極的な役割を果たす このほか 大規模災害やパンデミックに際し 人道支援 災害救援等に積極的に取り組む 21 世紀の新たな諸課題に対して 国際社会が有効に対処するためには 普遍的かつ包括的な唯一の国際機関である国際連合の機構を実効性と信頼性を高める形で改革することが求められており 我が国としても引き続き積極的にこの問題に取り組む 防衛力の在り方 1 防衛力の役割 今後の我が国の防衛力については 上記の動的防衛力という考え方の下 以下の分野において 適切にその役割を果たし得るものとする その際 平素からの関係機関との連携を確保する (1) 実効的な抑止及び対処 我が国周辺における各国の軍事動向を把握し 各種兆候を早期に察知するため 平素から我が国及びその周辺において常時継続的な情報収集 警戒監視 偵察活動 ( 以下 常続監視 という ) による情報優越を確保するとともに 各種事態の展開に応じ迅速かつシームレスに対応する また 本格的な侵略事態への備えについて 不確実な将来情勢の変化への必要最小限の備えを保持する その際 特に以下を重視する ア 周辺海空域の安全確保 周辺海空域において常続監視を行うなど同海空域の安全確保に努め 我が国の権益を侵害する行為に対して実効的に対応する イ 島嶼部に対する攻撃への対応 島嶼部への攻撃に対しては 機動運用可能な部隊を迅速に展開し 平素から配置している部隊と協力して侵略を阻止 排除する その際 巡航ミサイル対処を含め島嶼周辺における防空態勢を確立するとともに 周辺海空域における航空優

40 勢及び海上輸送路の安全を確保する ウ サイバー攻撃への対応 サイバー攻撃に対しては 自衛隊の情報システムを防護するために必要な機能を統合的に運用して対処するとともに サイバー攻撃に関する高度な知識 技能を集積し 政府全体として行う対応に寄与する エ ゲリラや特殊部隊による攻撃への対応 ゲリラや特殊部隊による攻撃に対しては 機動性を重視しつつ即応性の高い部隊により迅速かつ柔軟に対応する 特に 沿岸部での潜入阻止のための警戒監視 重要施設の防護並びに侵入した部隊の捜索及び撃破を重視する オ 弾道ミサイル攻撃への対応 弾道ミサイル攻撃に対しては 常時継続的な警戒態勢を保持するとともに 多層的な防護態勢により迎撃回避能力を備えた弾道ミサイルにも実効的に対応する また 万が一被害が発生した場合には 被害を局限すべく事後対処を行う カ 複合事態への対応 上記の事態については 複数の事態の連続的又は同時的生起も想定し 事態に応じ実効的な対応を行う キ 大規模 特殊災害等への対応 大規模 特殊災害等に対しては 地方公共団体等と連携 協力し 国内のどの地域においても災害救援を実施する (2) アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化 我が国周辺において 常続監視や訓練 演習等の各種活動を適時 適切に実施することにより 我が国周辺の安全保障環境の安定を目指す また アジア太平洋地域の安定化を図るため 日米同盟関係を深化させつつ 二国間 多国間の防衛協力 交流 共同訓練 演習を多層的に推進する また 非伝統的安全保障分野において 地雷 不発弾処理等を含む自衛隊が有する能力を活用し 実際的な協力を推進するとともに 域内協力枠組みの構築 強化や域内諸国の能力構築支援に取り組む (3) グローバルな安全保障環境の改善 人道復興支援を始めとする平和構築や停戦監視を含む国際平和協力活動に引き続き積極的に取り組む また 国際連合等が行う軍備管理 軍縮 不拡散等の分野における諸活動や能力構築支援に積極的に関与するとともに 同盟国等と協力して 国際テロ対策 海上交通の安全確保や海洋秩序の維持のための取組等を積極的に推進する 2 自衛隊の態勢 自衛隊は 1で述べた防衛力の役割を実効的に果たし得るよう 各種事態等への対応に必要な態勢に加え 以下に示す態勢を保持する (1) 即応態勢 待機態勢の保持 機動力の向上 練度 可動率の維持向上等を行い 部隊等の即応性を高め これを適切かつ効率的に配置することにより 迅速かつ効果的に活動を行い得るようにする また 自衛隊が動的防衛力として抑止 対処において有効に役割を果たせるよう 基地機能の抗たん性を確保するとともに 燃料 弾薬 ( 訓練弾を含む ) を確保し 維持整備に万全を期すものとする (2) 統合運用態勢 迅速かつ効果的な対処に必要な情報収集態勢を保持するほか 衛星通信を含む高度な情報通信ネットワークを活用した指揮統制機能及び情報共有態勢並びにサイバー攻撃対処態勢を保持することにより 統合運用を円滑に実施し得るようにする (3) 国際平和協力活動の態勢 多様な任務 迅速な派遣 長期の活動にも対応し得る能力 態勢等の充実を図ることにより 国際平和協力活動を積極的に実施し得るようにする

41 3 自衛隊の体制 (1) 基本的な考え方 自衛隊は 2で述べた態勢を保持しつつ 1で述べた防衛力の役割を効果的に果たし得る体制を効率的に保持することとする その際 効果的 効率的な防衛力整備を行う観点から 各種の活動に活用し得る機能 非対称的な対応能力を有する機能及び非代替的な機能を優先的に整備する 具体的には 冷戦型の装備 編成を縮減し 部隊の地理的配置や各自衛隊の運用を適切に見直すとともに 南西地域も含め 警戒監視 洋上哨戒 防空 弾道ミサイル対処 輸送 指揮通信等の機能を重点的に整備し 防衛態勢の充実を図る さらに 各自衛隊に係る予算配分についても 安全保障環境の変化に応じ 前例にとらわれず 縦割りを排除し総合的な見地から思い切った見直しを行う また 統合運用の推進や日米共同による対処態勢構築の推進等の観点から 陸上自衛隊の作戦基本部隊 師団 旅団 及び方面隊の在り方について 指揮 管理機能の効率化にも留意しつつ 総合的に検討する なお 本格的な侵略事態への備えについては 不確実な将来情勢の変化に対応するための最小限の専門的知見や技能の維持に必要な範囲に限り保持することとする (2) 体制整備に当たっての重視事項 自衛隊の体制整備に当たっては 次の事項を重視する ア 統合の強化 統合の強化に向け 統合幕僚監部の機能の強化を始め 指揮統制 情報収集 教育訓練等の統合運用基盤を強化する また 輸送 衛生 高射 救難 調達 補給 整備 駐屯地 基地業務等 各自衛隊に横断的な機能について 整理 共同部隊化 集約 拠点化等により 統合の観点から効果的かつ効率的な体制を整備する イ 島嶼部における対応能力の強化 自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部について 必要最小限の部隊を新たに配置するとともに 部隊が活動を行う際の拠点 機動力 輸送能力及び実効的な対処能力を整備することにより 島嶼部への攻撃に対する対応や周辺海空域の安全確保に関する能力を強化する ウ 国際平和協力活動への対応能力の強化 各種装備品等の改修 海上及び航空輸送力の整備 後方支援態勢の強化を行うほか 施設 衛生等の機能や教育訓練体制の充実を図ることにより 国際平和協力活動への対応能力を強化する エ 情報機能の強化 各種事態の兆候を早期に察知し 情報収集 分析 共有等を適切に行うため 宇宙分野を含む技術動向等を踏まえた多様な情報収集能力や情報本部等の総合的な分析 評価能力等を強化し 情報 運用 政策の各部門を通じた情報共有体制を整備する また 自衛隊の海外派遣部隊等が円滑かつ安全に任務を行い得るよう地理情報等の情報収集能力を強化するなど 遠隔地での活動に対する情報支援を適切に行う体制を整備する さらに 関係国との情報協力 交流の拡大 強化に取り組む オ 科学技術の発展への対応 高度な技術力と情報能力に支えられた防衛力を整備するため 各種の技術革新の成果を防衛力に的確に反映させる 特に 高度な指揮通信システムや情報通信ネットワークを整備することにより 確実な指揮命令と迅速な情報共有を確保するとともに サイバー攻撃対処を統合的に実施する体制を整備する カ 効率的 効果的な防衛力整備 格段に厳しさを増す財政事情を勘案し 一層の効率化 合理化を図り 経費を抑制するとともに 国の他の諸施策との調和を図りつつ防衛力全体として円滑に十全な機能を果たし得るようにする このため 事業の優先順位を明確にして選

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