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1 プリオン ープリオンの分子生物学ー プリオン病とは? ヒトや動物における神経変性疾患のある もともと体内 ( 特に脳内 ) にあるプリオンと呼ばれるタンパク質が構造の変化をおこし その結果中枢神経を冒す 構造変化を起こした感染型プリオンタンパク質が正常なプリオンタンパク質を感染型に変えてしまうため プリオンは感染性を持つ 横浜市立大学医学部微生物学講座吉田篤司 プリオンタンパクは正常な体内に存在していて 特に神経細胞に発現 神経細胞の構造保持や神経伝物質として働いていると考えられている このプリオンタンパクが様々な原因で異常な形になったものが病原体として 感染性を持つ ( ヒトからヒトへも感染 ) 異常プリオンは 正常プリオンを異常化するため ネズミ算式に異常タンパクが増殖し 神経細胞死が起こる ヒトプリオン病 ヒトプリオン病は弧発性 遺伝性 感染性の 3 種類に分類 弧発性は年間 100 万人に 1 人の割合で発症 ( 体内にある正常型のプリオン (PrP c ) が たまたま感染型プリオンの形に変化してしまうため発症 ) 遺伝性は患者のプリオンタンパク質のアミノ酸の変化によるもの ( 遺伝的アミノ酸変異により正常プリオンが異常型へ変換し易い ) 感染性は主にプリオン病に感染した組織 ( 乾燥硬膜 角膜 ) の移植を受けて感染して起きる ( 医原性 CJD) BSE が大流行したイギリスでみられる変異型プリオン病 (vcjd) は BSE に罹患した牛を食したことより発症? 1

2 プリオン病の分類 ヒト 弧発性弧発性クロイツフェルトーヤコブ病 ( CJD ) 遺伝性家族性プリオン病 ( CJD, GSS ) 感染性 変異型 CJD ( variant CJD ) 医原性プリオン病 ( 乾燥硬膜 角膜移植等 ) クールー ウシ牛海綿状脳症 ( BSE ) ヒツジ シカ スクレーピー Choronic Wasting Disease 孤発性 CJD プリオン病のほぼ 8 割を占め プリオン蛋白遺伝子の変異はなく 平均発病年齢は 65 歳前後で ほぼ均一な臨床 病理所見を示す 遺伝性プリオン病 孤発性 CJD よりも発病年齢は早いことが多く プリオン蛋白遺伝子の変異に応じて症状, 経過, 病理所見が異なるため診断が困難なことがあるその代表であるゲルストマン ストロイスラー シャインカー病 (GSS) と特異な病態を示す致死性家族性不眠症 (FFI) がある孤発性 CJD とほぼ同一の病態を示す家族性 CJD が最も多い これらの診断にはプリオン蛋白及びその遺伝子の検索が必要 感染性 CJD (1) 変異型 CJD(variantCJD) ヒツジのスクレイピーは他種の動物には自然感染を起こさないといわれていたが 1986 年頃から英国の乳牛に大流行をきたし 次いでヒトヘの感染が疑われる症例が1996 年 3 月に発表された発表当初の10 症例の平均発病年齢は29 歳で 従来の孤発性 CJD とは大きく異なっていた病理学的には多量のプリオン蛋白が脳内ではびまん性 塊状 花びら状 (florid plaque) に沈着し 口蓋扁桃やリンパ節にも異常プリオン蛋白の沈着が証明された 2005 年 2 月に日本でも変異型 CJDの最初の例が確認 BSE 流行時 (1980~1996 年 ) の英国に長期間 (6カ月以上) 滞在したヒトからの献血は受けつけない方針を多くの国が採用 (2) 脳硬膜移植後 CJD 1996 年 5 月から行われた全国調査で 乾燥脳硬膜製品の移植後に発生したCJDが多数発見 (2006 年 3 月までに124 例 )( 脳下垂体製剤 角膜移植後のCJD 発病例も少数報告 ) 移植を伴う手術は 年 特に 年の5 年間に行われたものが多く CJD 発病までの期間は25カ月から16 年 ( 平均 7.4 年 ) 1987 年後半からは安全対策が取られ CJD 感染の危険性は減少 ( 現在は全面的販売 使用禁止措置 ) 臓器製剤や臓器移植などの際には厳重な注意が必要( 具体的にはプリオン病の患者や動物などの臓器を原材料として使用しない ) 変異型プリオン蛋白遺伝子をもつヒトからの原材料も避ける( 脳内 頭蓋内に投与されるものは特に注意が必要 血管内投与 皮下投与が続いて 経口投与 外用 ) これらの感染性 CJDの発病年齢は様々で 多くの例では発病後の病像に関して孤発性 ( 古典型 )CJDとは異なる 一部に経過が緩やかで非典型的なものも存在する 2

3 (3) クールー ( 病 ) ニューギニア東部の山岳地帯に住むフォレ族に流行したプリオン病宗教的に人食の習慣があり蔓延症状震えや運動失調などの小脳症状神経細胞の海綿状変性異常型プリオン蛋白質の集合体であるクールー斑が小脳を中心に多発 スクレイピーと BSE: 動物のプリオン病 病名 クレイピー クルークロイツフェルト - ヤコブ病 (CJD( CJD) 宿主 ヒツジヤギ ヒトヒト 発生地域 発生記録 ニュージーランド 1730 年オーストラリア以外 パプアニューギニア 1900 年頃 世界各国 1920 年 クールー斑 海綿状変化 グリオーシス 神経細胞脱落に加え最も特徴的なのはその周囲を花弁状の空胞で囲まれた多数のクールー斑 (florid plaque) の存在である ウシ海綿状脳症 伝染性ミンク脳症 ネコ海綿状脳症 ウシ ミンク ネコ 英国 米国 カナダ 1985 年フランス スイス等 北アメリカ 欧州 1947 年 米国 1990 年 その他ピューマ シカ レイヨウでも報告がある スクレイピーと BSE ( ウシ化海綿状脳症 :Bovine: Spongiform スクレイピー cephalopathy) 最も例数の多いプリオン病旋回病ヒツジのホルマリン固定リンパ組織ワクチンとして接種したところほとんどのヒツジが発症ヒツジ-ヒツジの自然感染経路は不明 BSE スクレイピーヒツジの内臓 骨粉の飼料への混入が原因 同様の飼料を食べた飼い猫や動物園のトラ レイヨウも発症 (1990 年代前半 ) BSE 感染ウシ由来の肉を食べたヒトが CJD になるかは不明 スクレイピー病原体は? 1914 年寄生虫 Sarcospordia による 1939 年病原体は濾過性であるためウイルスでは? 1966 年紫外線や放射線で不活化されない増殖性蛋白質 増殖性多糖体 ウイロイド 1982 年 Prusiner プリオン仮説提唱病原体は蛋白質性感染粒子 (Proteinaceous Infectious Particle) 1980 年代半ば感染画分中に分子量 KDa のプリオン蛋白質発見遺伝子単離 3

4 スクレイピー病原体は? プリオン蛋白質 (PrP( PrP) の電顕写真 1914 年寄生虫 Sarcospordia による 1939 年病原体は濾過性であるためウイルスでは? 1966 年紫外線や放射線で不活化されない増殖性蛋白質 増殖性多糖体 ウイロイド 1982 年 Prusiner プリオン仮説提唱病原体は蛋白質性感染粒子 (Proteinaceous Infectious Particle) 1980 年代半ば感染画分中に分子量 KDa のプリオン蛋白質発見遺伝子単離 プリオン病研究の歴史 プリオン病研究の歴史 スクレイピーの発見 CJD の発見 スクレイピーの発見 CJD の発見 クルーのチンパンジーへの伝播実験 クルーのチンパンジーへの伝播実験 プリオン仮説の発表 プリオン仮説の発表 プリオン蛋白質 (Prp) 遺伝子トランスジェニックマウスの完成 プリオン蛋白質 (Prp) 遺伝子トランスジェニックマウスの完成 4

5 プリオン蛋白質が病原体である証拠 プリオン蛋白質が病原体である証拠 以上の証拠より PrP がプリオン病の病原体 ( 感染原 ) である可能性が高い プリオンって? 病気の伝達に必要不可欠な病原体の本体が蛋白質のみ自己の複製に必要な核酸を自身に含まない 正常型と異常型の性質の差異はタンパク質の高次構造の違いに起因正常型プリオン蛋白質 (PrP C ) の β シ一ト構造は 3% 以下異常感染型プリオン蛋白質 (PrP Sc ) の β シ一ト構造は 40% 以上 PrP C の高次構造変化により生じた PrP Sc が蓄積するコンフォメーシヨン病の 1 つ PrP Sc が鋳型となり PrP C の構造を変換させ複製する構造変換の詳細なメカニズムは解明されていないこの変換には種特異的な未知の介在因子が関与するこの未知の介在因子の分子シャペロン様の働きで PrP C 構造変換が促進される プリオン蛋白質の発見 ヒツジ ヒツジ感染実験 ヒツジ マウス感染実験力価測定に 60 匹のマウスを 1 年以上も飼育 ( 約 年の潜伏期があるため ) 実験的証明困難 ヒツジ ラット ハムスターと継代することによって潜伏期を 70 日に短縮 1980 年代高力価のプリオン蛋白質の精製に成功アミノ酸配列の決定 遺伝子の単離 ( これによりウイルス説は完全に否定 ) 5

6 PrP の立体構造 PrP の遺伝子構造 他の動物の PrP 遺伝子 PrP c 遺伝子の発現 ORF が 1 つ つまり PrP sc は PrP c 遺伝子より alternative splicing によりできたのもではない PrPc mrna は成熟動物の脳に発現大脳中隔に特におおい他の脳の部分でも幼若期には発現がみられる発生の段階で発現量に差がある 6

7 PrP c の機能 GPI アンカーを有し膜貫通ドメインを持つことにより構造的にはなにかのリセプターかも? PrP c ノックアウトマウスを用いて得られた知見 (PrP sc を接種しても ) 強制発現実験で表面の蛋白質がエンドドームに移動することより膜からリガンドを内部に移動させるトランスポーターの働きもあるかも? 遺伝子 現在もそのリガンドの機能も不明 最近 PrP c 遺伝子ノックアウトマウスを用いた研究が多くなされている 人工的にプリオン欠損マウスを作り出したところ 出生直後は正常に発育するものの 発育するにつれ運動失調や長期記憶 潜在学習能力の低下が認められた PrP c ノックアウトマウスは PrP sc を接種してもプリオン病を発症しないつまり PrP c がなけれれば PrP sc の増殖は起こらない プリオン形成機構 プリオン形成機構 通常は正常型に戻るか もしくは分解される (Tg マウスの結果より ) 7

8 ヒトプリオン遺伝子の変異 ヒトプリオン遺伝子の変異 コドン 102 を Pro から Leu に換えた hprpc トランスジェニックマウスは中枢神経変性を起こす ヒトプリオン病の主な症状 めまい ろれつが回らない ふらつく 計算ができない 人違いをするなどの症状から出現する 歩行困難や特徴的なミオクローヌス ( 筋肉の収縮 ) が起こる クロイツフェルト ヤコブ病やゲルストマン ストロイスラー シャインカー病では 痴呆が急速に進む 終末期は 無言 無動 無反応になり 多くの人は 1~ 2 年に死に至る ヒトプリオン病の診断 弧発性プリオン病 1. 検査所見 1 脳波 : 非特異的な徐波化 PSD 体性感覚誘発電位 (SEP) で giant SEP 2 脳脊髄液 : 神経細胞得意的エノラーゼ (NSE) の上昇 蛋白の上昇 3 脳 MRI: 拡散強調画像または FLAIR 画像にて病初期より大脳皮質 大脳基底核や視床が高信号 脳萎縮が第 3 期に急速に進行する 2. 診断基準簡便な検査によるスクリーニングや発症前診断は弧発例 CJD では現在のところ確立していない 遺伝子であっても一見弧発性のように見える例があり 正確な診断にはプリオン蛋白遺伝子の検索が必要である <CJD の診断基準 > 1 確実例 (definite): 脳組織において CJD に特徴的な病理所見を証明するか またはウエスタンブロット法か免疫組織学的検査にて異常プリオン蛋白を検出されたもの 2 ほぼ確実例 (probable): 病理所見 異常プリオン蛋白の証明は得られていないが 進行性痴呆を示し さらに脳波上の周期性同期性放電を認める さらに ミオクローヌス 錐体路または錐体外路徴候 小脳症状 ( ふらつき歩行を含む ) または視覚異常 無動無言状態のうち 2 項目以上を呈するもの 3 疑い例 (possible): ほぼ確実例と同じ臨床症状を呈するが 脳波上の周期性同期性放電を認めないもの 8

9 遺伝性プリオン病 (1) (a) プリオン蛋白遺伝子変異 Pro102Leu によるゲルストマン ストロイスラー シャインカー病 (GSS) 1. 検査所見 1 脳波 : 周期性同期生放電 (PSD) は約 50% に認める 2 脳脊髄液 : 神経細胞特異的エノラーゼ (NSE) の上昇はふつう認めない 3 脳 MRI: 脳 MRI の拡散強調画像にて大脳皮質と大脳基底核の高信号が認められることがある 初期には脳萎縮はないか あっても軽度の大脳 小脳萎縮にとどまるが 病期の進行に伴い 脳萎縮も次第に明らかとなる 2. 診断基準臨床症状から GSS を疑った場合の診断に最も重要なのはプリオン蛋白遺伝子の検索である 遺伝子変異が認められなければ 少なくとも遺伝子プリオン病は否定してよい <GSS の診断 > 1 確実例 (definite): 進行性痴呆を呈し さらに小脳症状か痙性対麻痺を伴う プリオン蛋白遺伝子の変異が認められ 脳組織において GSS に特徴的な病理所見を証明するか またはウェスタンブロット法か免役組織学的検査にて異常プリオン蛋白が検出されたもの 2 ほぼ確実例 (probable): 臨床症状とプリオン蛋白遺伝子の変異は確実例と同じであるが 病理所見 異常プリオン蛋白の証明が得られていないもの 3 疑い例 (possible): 家族歴があり 進行性痴呆を呈し 小脳症状か痙性対麻痺を疑うが プリオン蛋白遺伝子の変異や病理所見 異常プリオン蛋白の証明が得られていないもの 遺伝性プリオン病 (2) (b) 家族性致死性不眠症 (FFI) 1. 検査所見 1 脳波 : 睡眠脳波の消失 PSD は認められない 2 血液検査 : 血清カテコールアミンの上昇 3 脳 MRI: 視床内側に変性を示唆する所見が得られることがある 2 診断基準臨床症状から FFI を疑った場合に診断に最も重要なのはプリオン蛋白遺伝子の検索である 弧発性致死性不眠症の鑑別が重要である <FFI の診断基準 > 1 確実例 (definite): 臨床的に進行性不眠症 痴呆 交換神経興奮状態 ミオクローヌス 小脳失調 錐体路徴候 無動無状態など FFI として矛盾しない症状を呈し プリオン蛋白遺伝子のコドン 178 の変異を有しコドン 129 が Met/Met である さらに脳組織において FFI に特徴的な病理所見を証明するか またはウェスタンブロット法か免役組織学的検査にて異常プリオン蛋白が検出されたもの 2 ほぼ確実例 (probable): 臨床的に FFI として矛盾しない症状を呈し プリオン蛋白遺伝子のコドン 178 の変異を有しコドン 129 が Met/Met であるが 病理所見 異常プリオン蛋白の証明が得られていないもの 3 疑い (possible): 臨床的に FFI として矛盾しない症状を呈しているが プリオン蛋白遺伝子変異や病理所見 異常プリオン蛋白の証明が得られていないもの 感染性プリオン病 (a) ヒト由来乾燥硬膜移植によるCJD 1. 診断基準 : 弧発性 CJDのものに準じる (b) 変異型クロイツフェルト ヤコブ病 (vcjd ) 1. 検査所見 1 脳波 :PSDは認められない 2 脳脊髄液 : 蛋白は約半数で陽性 ( 蛋白 :protein kinase B 基質のリン酸化セリンに結合し リン酸化型基質を安定化する働きを持つ 脳に限局して発現し 胎児脳の発達に重要 ) 3 脳 MRI: 大脳萎縮は通常認められない 視床枕に拡散強調画像で高信号領域が認められる ( 視床枕徴候 :pulvinar sign) 同時に視床内側も同時に高信号領域を呈することがある ( ホッケー杖徴候 :hockystick sign) 大脳基底核も高信号領域を呈することがあるが vcjdでは視床の病変の方が大脳基底核よりも明瞭である 大脳皮質のリボン状の高信号領域は認められない 2 診断基準 :WHOによる2001 年度版の診断基準を示した < 変異型クロイツフェルト ヤコブ病の診断基準 > Ⅰ A 進行性精神 神経障害 B 経過が6か月以上 C 一般検査上 他の疾患が除外できる D 医原性の可能性がない E 家族性プリオン病を否定できる Ⅱ A 発症初期の精神症状 ( 抑欝 不安 無関心 自閉 錯乱 ) B 遷延性の痛みを伴う感覚障害 ( はっきりとした痛みや以上感覚 ) C 失調 D ミオクローヌスか 舞踏運動か ジストニア E 痴呆 Ⅲ A 脳波でPSD 陰性 ( 約半数で全般性三相性周期性複合波 )( または脳波が未施行 ) B MRIで両側対称性の視床枕の高信号 ( 大脳灰白質や深部灰白質と比較した場合 ) Ⅳ A 口蓋扁桃生検で異常プリオン陽性 ( 口蓋扁桃生検をルーチンに施行したり 弧発性 CJDに典型的な脳波所見を認める例には施行することは推奨されないが 臨床症状は矛盾しないが視床枕に高信号を認めないvCJD 疑い例には有用である ) 1 確実例 :ⅠAと神経病理で確認したもの( 大脳と小脳の全体にわたって海綿状変化と広範なプリオン蛋白陽性の花弁状クールー斑 ) 2 ほぼ確実例 :Ⅰ+Ⅱの4/5 項目 +ⅢA+ⅢBまたはⅠ+ⅣA 3 疑い例 :Ⅰ+Ⅱの4/5 項目 +ⅢA 9

10 ヒトプリオン病の病理 CJD 解剖例の脳割面 ( 北大分子細胞病理 長嶋和郎教授供与 ) 異常プリオン蛋白からなるアミロイド斑の免疫染色 ( 北大分子細胞病理 長嶋和郎教授供与 ) プリオン病の治療 予後 予防 治療疾患を回復 進展を阻止又は遅延させる有効な治療法は知られていない 痙性症状が強い症例には抗痙縮剤 ( バクロフェン ダントロレン ジアゼパム ) などで強い痙直を取り除くことにより看護が容易になる 栄養の補給 呼吸器や尿路感染の防止が必要となる 予後孤発性症例では進行が速く1~2 年で死亡する 遺伝性 CJDや少数の孤発性 CJDは進行が遅く数年に及ぶ 予防他への感染防止のため 患者の臓器 血液 脳脊髄液等の取り扱いには注意を要する ( 医原性 CJD) 日本におけるプリオン病の現状 2002 年の 1 年間に難病の CJD として報告された患者は 145 人にも上り 2 年間で約 1.5 倍 原因把握のため厚生労働省は BSE との関連を全症例で迅速診断する体制を整えている CJD は 1999 年 4 月からすべて報告が必要な感染症に指定 ( 報告された患者数は 1999 年の 12 月までの 9 ヶ月間で 87 人 2000 年は 102 人と 2001 年は 130 人 2002 年は 145 人と増加 ) 10

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