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あきみすわ
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1 215 9 月株式会社日本政策投資銀行支店広島県における訪日外国人観光客の動向について近の訪日外国人観光客の増加の背景には円安の影響のほか 214 の人向けや東南アジア諸国連合 (ASEAN) 向け観光ビザの発給要件緩和入国管理手続きの改善など受け入れ体制の整備格安航空会社 (LCC) の就航拡大増便などがあげられる広島県には2つの世界遺産原爆ドーム厳島神社を有しているという観光誘致するための素材が揃っている実際に旅行口コミサイトのトリップアドバイザーによると外国人に人気の日本の観光スポットランキングでと連続で広島平和記念資料館 ( 原爆ドーム広島平和記念公園 ) が2 位厳島神社が位となっているしかしながらそれらに頼っているばかりでは外国人観光客のリピーターの獲得にはつながらないリピーター獲得のためには外国人観光客を呼び込む観光素材のさらなるブラッシュアップを図ることが必要である日本政府観光局 (JNTO) によると214 の訪日外国人観光客数が過去最高の1,41 万人 ( 前比 29.4% 増 ) を記録したなかでもアジアからの観光客数が約 8 割 (1,82 万人 ) と大多数を占めており欧米諸国 ( 注 1) からの観光客数は2 割弱という割合となっている一方広島県においては 214 の外国人観光客数が14 万人 ( 同 24.2% 増 ) と1 万人の大台に乗ったが観光客数の比率をみてみると欧米諸国からの観光客数が約割アジアからの観光客数が約割となっており全国の割合と逆転しているというのが特徴であるこのような実態を踏まえて本レポートではアジアのみならず欧米諸国を含めた訪日外国人観光客の動向について分析しインバウンド観光産業の重要性について整理するものである本レポートの第 1 章は日本政策投資銀行が212 より実施しているアジア8 地域 ( シンガポールマレーシアインドネシア ) の海外旅行経験者を対象としたインターネットによるアンケート調査において月に実施した調査結果を元に広島に関し国別訪問割合訪問回数訪問目的などをとりまとめたものである当調査により以下の傾向が見られた代別の比率をみると他の主要観光地に比べて広島は 2 代の訪問比率が最も高く代 4 代の訪問比率が低い国別の訪問者割合をみると広島はからの訪問者割合が高くの訪問者割合が特に低い訪日経験回数をみると広島を訪れたことのあるアンケート回答者のうち訪日経験回数が1~ 2 回の人が過半数を占めている訪問目的別をみると他のいずれの観光地も観光の割合が最も高いが広島は他の主要観光地に比べて留学ビジネス国際会議などの観光以外の目的の割合が高い震災後の影響は広島への訪問経験者は他の主要観光地に比べて現在は日本旅行を控えようと思ってないという回答が圧倒的に多い第 2 章は広島県におけるアジア諸国と欧米諸国の訪日外国人観光客の動向について様々な視点から検証し広島県ならではの特色を分析するとともに外国人観光客の新規獲得またはリピーターの増加を促すための現状把握をしたものであり以下のような傾向がみられた ( 次葉へつづく ) 注 1: 欧米諸国には北アメリカヨーロッパオセアニアを含む

2 国別の外国人観光客数の長期推移をみてみると全国ではが軒並み高い伸びを示しているのに対し広島県においては欧米諸国及びの伸びが高い為替レートと広島県の外国人観光客数の関連性をみてみると欧州では円安傾向が進むにつれて外国人観光客数も伸びてきているのがみてとれるオーストラリアやでは若干の円安の傾向ではあるもののそれ以上に外国人観光客数が大幅に増加している広島県をみるとパッケージツアーの購入率が比較的低く宿泊料金の購入率が高いまた 214 の飲食費の購入者単価が他地域と比較して高い傾向にある第章では広島県における免税店の推移や訪日観光客に対するサービスなどの事例などを紹介し今後の広島県としての外国人観光客の受入環境について模索する広島県の免税店数は1 店舗 (215 4 月 1 日時点 ) でその他主要都市には数では及ばないが増加率でみると月から215 4 月の半で271.9% の増加となっており宮城県に次いで高く今後も増加傾向が見込まれる近の外国人観光客の増加の一因としてここ数寄港回数を増やしている大型外国クルーズ船の影響もある 215 には Quantum of the seas( クァンタムオブザシーズ ) や Celebrity Millennium( セレブリティミレニアム ) などが広島市にも多数寄港する予定であり一度に多くの観光客が訪れ消費も期待されることから大型外国クルーズ船振興を推進していくことが重要である瀬戸内海沿岸の11エリアを拠点とする広域観光周遊ルートが観光庁に認定された世界遺産だけでなく今まで知名度の低かった観光地にもスポットを当て環境を整備しつつ国とも連携し瀬戸内というブランドを広域連携で有効的にPRしていくことがリピーター獲得するうえでも必要と考えられる当行においても瀬戸内ブランド推進連合 ( 注 1) と連携して瀬戸内ブランド推進体制 ( 注 2) を構築するため月瀬戸内地域の地銀行 ( 注 ) ( 広島銀行山口銀行銀行阿波銀行百十四銀行伊予銀行 ) と当行で瀬戸内地域の観光産業の活性化に関する協定を締結し広域観光をテーマに連携協力することで瀬戸内地域の価値向上に貢献する取組を行っている以上を踏まえて広島県に訪れる訪日外国人観光客数の割合が高い欧米諸国に対しては広島県ならではの飲食やサービスのさらなる充実を図ることさらに今後も伸びしろが十分に期待できるアジア諸国に対しては観光プロモーションを強化し誘致活動をすすめるなど国毎のニーズを把握しそれに合った取組を行っていくことさらには広島県を含む他地域との広域連携をより一層推し進めることが今後の広島県のインバウンド観光の発展に寄与すると考える注 1: 瀬戸内ブランドの確立を目的に兵庫県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県の7 県で21 4 月に設立された広域連合注 2: 瀬戸内エリアの価値向上のため瀬戸内ブランド推進連合観光関連事業者金融機関等が連携する体制注 :215 7 月にみなと銀行が協定に参加し地銀 7 行となっている 2

3 第 1 章アジア8 地域の訪日外国人観光客の動向 1. 調査の概要回答者属性当行では 212 よりアジア 8 地域の海外旅行経験者を対象としたインターネットによるアンケートを実施している本レポートは月に実施した調査結果から訪日経験者を抽出し広島に関する国別訪問割合訪問回数観光目的などをとりまとめたものである < 調査の概要 > 調査方法 : インターネットによる調査実施時期 :214 9 月 9 日 ~214 9 月 1 日調査地域 : シンガポールマレーシアインドネシアの8 地域 ( 注 1) 調査対象者 :2~59 歳の男女かつ海外旅行経験者 ( 注 2) 有効回答数 : 上記各地域に居住する住民各 5 人計 4, 人 ( 注 ) 協力実査会社 : 株式会社エーアイピー注 1: は北京及び上海在住者のみ注 2: - -マカオ間マレーシア-シンガポール間 -マレーシア間の旅行については海外旅行経験から除く注 : は北京及び上海各 25 人ずつ参考アンケートにおける観光地の選択肢 : < 回答者属性 > 東京富士山箱根日光松本軽井沢北海道札幌函館帯広 / 十勝ニセコ知床釧路 / 阿寒東北青森仙台松島平泉新潟佐渡北陸金沢立山 / 黒部富山名古屋伊勢 / 志摩飛騨 / 高山関西京都奈良大阪神戸岡山広島山陰鳥取松江 / 出雲四国しまなみ海道高松松山 / 道後九州福岡 / 博多長崎別府 / 湯布院熊本 / 阿蘇宮崎鹿児島沖縄有効回答数項目全体シンガポールマレーシアインドネシア男性 2, 女性 1, 総計 4, 訪日経験項目全体シンガポールマレーシアインドネシア訪日経験なし 2, 訪日経験者 (1 回 ) 訪日経験者 (2 回以上 ) , 総計 4,

4 2-1. 全国と広島の比較以下訪日経験者 (1,87 人 ) 及びうち広島への訪問経験者 (17 人 ) の回答を分析したものである国別の男女比率をみると全国に比べて広島はとの女性の割合が多くの男性の訪問者が極端に少ないことがわかるまたの男性の訪問者が多い ( 図表 1) 主要観光地の代別比率をみると今回のアンケート調査では広島は 2~5 代の訪問者でほぼ平均的な訪問割合となっており全国に比べて 2 代の訪問比率が高く代 4 代の訪問比率が低いまた 2 代の訪問比率は他の主要観光地に比べても 1 番高い比率となっている ( 図表 2) 図表 1 国別の男女比率全国 n=1,87( 男性 92 人女性 947 人 ) 男性女性広島 n=17( 男性 8 人女性 9 人 ) 男性女性シンガポールシンガポール 8 8 マレーシア 1 4 マレーシア 7 7 インドネシア 5 8 インドネシア % 2% 4% % 8% 1% % 2% 4% % 8% 1% 図表 2 代別比率全国 18.2% 2.5% 29.% 19.8% 広島 25.% 28.2% 24.7% 21.8% 東京 1.2% 1.9%.1% 21.7% 2 代札幌 1.%.% 2.4% 2.7% 代仙台 19.% 25.% 27.2% 28.5% 4 代名古屋 15.1%.5% 28.7% 25.% 5 代京都 15.9% 2.1%.9% 21.1% 大阪 1.% 29.9%.% 2.5% 福岡 / 博多 15.1% 27.%.% 27.% % 2% 4% % 8% 1% 4

5 2-2. 全国と広島の比較国別の訪問割合についてみてみると広島はからの訪問者割合が高くからの訪問者割合が 5.% と特に低い結果となったまた全国や他の主要観光地と比較してみるとインドネシアマレーシアからの訪問者割合が高くからの訪問者割合が低かった ( 図表 ) 旅行形態割合をみるとどの地域もパック旅行を利用している人が多数となっているが広島は大都市圏である東京京都大阪に比べると自由行動なしのパック旅行の割合が高く航空券とホテルを個別に手配の割合が低いこれは広島が公共交通機関などの移動手段が主要観光地に比べて利便性が低いということが理由としてあげられるが観光プランの拡充などこれを逆手にとった戦略を練る必要がある ( 図表 4) 図表国別の訪問割合全国 15.% 18.4% 19.2% 14.8% 12.1% 5.% 5.7% 9.7% 広島 15.9% 15.9% 17.% 5.% 1.5% 11.2% 8.2% 9.4% 東京札幌 15.1% 11.2% 17.% 2.2% 21.2% 28.% 11.9% 12.4% 5.2% 5.2% 12.% 8.4% 1.2% 4.%.% 1.5% 仙台 17.1% 15.2% 27.2% 5.1% 18.4% 7.% 5.1% 5.1% 名古屋 2.% 18.% 24.1% 8.5% 8.9% 9.1% 4.7%.5% インドネシア京都 1.% 19.1% 22.1% 11.7% 11.4% 5.4%.% 8.% マレーシア大阪 1.7% 18.% 24.9% 14.1% 9.7% 5.7% 5.5% 8.2% シンガポール福岡 / 博多 8.9% 22.7% 2.4% 21.1% 9.9% 4.%.%.% % 2% 4% % 8% 1% 図表 4 旅行形態割合全国 4.% 17.% 17.4% 2.2% 4.8% 広島 2.9% 18.4% 17.8% 2.% 4.% 自由行動日なしのパック旅行 ( 含 : 食事観光添乗員カイト ) 東京札幌 29.7% 2.4% 18.1% 21.4% 18.5% 15.1% 28.9% 27.8% 4.8%.2% 自由行動日ありのパック旅行 ( 含 : 食事観光添乗員カイト ) 仙台.4% 1.4% 17.1% 25.% 5.% パック旅行 ( 航空券とホテルのみ ) 名古屋京都.8% 28.8% 22.% 17.7% 18.9% 17.4% 2.8% 2.1%.9% 4.% 航空券とホテルを個別に手配大阪 28.9% 1.9% 18.5% 1.2% 4.5% 航空券のみを出発前に手配博多 4.5% 1.5% 18.1% 1.% 2.5% % 2% 4% % 8% 1% 5

6 2-. 全国と広島の比較訪日経験回数をみるとやはりゴールデンルートである東京京都大阪名古屋が最初の訪問先に選ばれる傾向がみられた広島をみると広島を訪れたことのあるアンケート回答者のうち訪日経験回数が 1 ~2 回の人が 51.7% であり札幌仙台福岡 / 博多などのゴールデンルート以外の主要観光地よりも高い割合となっているこのことからも広島の関心度認知度は高いと考えられる ( 図表 5) 広島への訪問経験者の訪日経験回数を国別でみてみると及びから訪れた人の訪日経験回数が 4 回以上と回答した人の割合が高いことから広島に訪れている人は訪日リピーターが多いという傾向がみられた ( 図表 ) 図表 5 訪日経験回数 ( 主要観光地別 ) 1 回 2 回回 4-5 回回以上全国 45.% 合計 51.7% 22.8% 12.% 9.2% 1.2% 広島 27.% 24.1% 11.2% 15.9% 21.2% 東京 4.4% 21.% 1.2% 11.2% 1.% 名古屋 4.1% 2.% 12.5% 12.7% 2.7% 札幌 2.% 22.4% 1.8% 15.8% 25.% 仙台 25.9% 15.2% 1.% 14.% 1.% 京都.7% 2.% 1.5% 1.7% 1.% 大阪 5.5% 22.2% 1.2% 12.8% 1.% 福岡 / 博多 21.1% 2.7% 1.2% 14.8% 27.% % 2% 4% % 8% 1% 図表訪日経験回数 ( 国別広島への訪問経験者のみ ) 1 回 2 回回 4-5 回回以上 ( グラフの数字は訪問者数 ) インドネシア 4 マレーシアシンガポール 5 2 % 2% 4% % 8% 1% ( 人 )

7 2-4. 全国と広島の比較日本への訪問目的をみると他のいずれの観光地も観光が最も高い割合となってはいるが他の主要観光地と比較すると広島は観光の割合が低くビジネス国際会議などの目的の割合が高い ( 図表 7) ショッピングした場所では広島ではショッピングモール百貨店観光地の土産物屋が上位である他の主要観光地と比較するとどの場所でも購入率はあまり高くなくなかでも家電量販店ショッピングモールドラッグストアなどの場所の購入率が最も低い割合となっていることから広島では観光におけるショッピングの位置づけは低いと推測される ( 図表 8) 図表 7 訪問目的広島 85.9% 5.9% 2.9% 1.8% 2.4% 観光東京 88.1% 5.9% 2.5%.8% 2.% 札幌 92.%.% 1.%.8% 1.% ビジネス国際会議仙台 8.1% 5.1% 5.1% 1.% 2.5% 研修インセンティブ名古屋 89.5% 5.8% 1.8%.7% 1.% 留学京都大阪福岡 / 博多 89.1% 91.% 91.1% 4.9% 4.1% 4.9% 2.2%.9% 1.4% 2.8%.8% 1.8% 1.% 1.% 1.% 親族や知り合いに会うためその他 75% 8% 85% 9% 95% 1% 図表 8 ショッピングした場所 ( 複数回答 ) 全国広島東京札幌仙台名古屋京都大阪福岡 / 博多合計 ( 人 ) 百貨店 5.% 57.5% 58.7%.% 57.% 55.2% 55.5%.% 5.% ショッピングモール 54.% 59.% 4.% 7.9% 5.9% 1.4%.4%.5%.9% スーパーマーケット 49.9% 5.% 2.2% 5.8% 57.9% 55.1% 5.4% 4.7% 58.% コンビニエンスストア 48.4% 51.8% 58.2% 59.5% 49.4% 5.% 54.1% 57.1% 57.9% 家電量販店 21.% 2.5% 27.% 4.2% 29.8% 2.% 25.%.5% 27.% 専門店 ( 服飾専門店宝石専門店等 ).%.8% 8.% 5.% 4.4% 8.4% 5.7% 52.4% 7.5% 大型のディスカウントストア 5.8% 8.% 4.1% 47.5% 44.5% 9.5% 8.4% 49.4% 4.1% 1 円ショップ 4.2% 42.7% 47.2% 51.% 42.% 4.% 45.1% 5.% 48.4% ドラッグストア 5.% 7.% 51.% 4.2% 4.% 41.7% 42.7% 9.4% 47.7% 観光地の土産物屋 54.5% 57.%.7% 1.4% 4.4% 2.9% 59.%.5% 58.9% ホテル旅館等の宿泊施設 21.1% 21.% 25.8% 2.9%.% 22.8% 2.7% 4.1% 28.9% 空港 48.% 52.5% 58.4% 59.5% 52.1% 52.5% 54.1% 52.4% 54.% その他.5%.4%.%.%.2%.%.2%.%.% 7

8 工場新幹線日本庭園寺社仏閣田園風景高級ホテルテーマパーク百貨店(デパ地下)ショッピングモールダム(巨大インフラ)都市景観(高層ビル街)この中には行ってみたい全国はない広島 2-5. 全国と広島の比較行ってみたい日本の観光地イメージは訪日経験者 ( 全国 ) では温泉日本的な街並み富士山と続くが広島への訪問経験者は富士山温泉桜が上位位となっているまた全国に比べて広島は日本庭園島々の風景海 ( 海岸 ) の割合が高いことから広島の観光地の特色である風景などが訪日外国人観光客を誘致する手段として有効である ( 図表 9) 震災後の影響についてみてみると広島への訪問経験者はその他の主要観光地に比べて震災の有無にかかわらず日本旅行を控えようとは思わないという回答が圧倒的に多い全国でも地方は災害などの影響が少ない地域であるという認識がアジアでも高い傾向にあるといえるしかしながら国別比較 ( 広島 ) でみてみるとシンガポールからの訪問者は今でも日本旅行を控えていると応えた人の割合が多かったことから国によって安全志向の高い国と低い国の特徴が顕著であるといえる ( 図表 1) 図表 9 行ってみたい日本の観光地イメージ ( 複数回答 ) (%) 富4 2 1 士山図表 1 震災後の影響地域別比較城桜温泉和風旅館日本的な街並み縮景園など紅葉雪景色島々の風景海(海岸)ス海ーパーマーニ) ( コケット国別比較 ( 広島 ) 山岳(リゾート)ンビ瀬戸内海をイメージところ全国.2% 22.2% 8.% 74.1% 11.1% 14.8% 広島 4.% 42.4% 15.% 7.% 11.1% 44.4% 7.4% 東京札幌仙台名古屋京都.5% 41.1% 42.4% 42.8% 8.% 21.% 21.9% 17.7% 1.7% 19.8% 9.5%.% 9.2% 7.4% 8.8% インドネシア.%.% 25.%.% 57.9% 2.% 4.%.%.% 71.4% 15.8% 2.% 大阪.8% 21.1% 9.% マレーシア 5.7% 28.% 5.7% 博多.9% 19.7% 4.8% シンガポール 18.8% 12.5% 2.5%.% % 2% 4% % 8% 1% 震災直後は日本旅行を控えていたが今はそう思っていない % 2% 4% % 8% 1% 震災があったが日本旅行は控えようと思わない震災後から今でも日本旅行を控えている 8 震災と関係なく日本旅行はしたいと思わない

9 第 2 章アジアとその他の地域 ( 北米欧州豪など ) との比較 1. 外国人延べ宿泊者数の比較観光庁の宿泊旅行統計調査 (214 ) によると 47 都道府県の中で広島県は全国で唯一欧米諸国 ( 注 1) の外国人延べ宿泊者数割合が 5 割を超えている ( その他国籍不明は除く ) 一方で全国やその他地域ではアジア諸国の割合の方が 5 割を超えており広島県とは真逆の結果となっている ( 図表 11) 広島県に欧米諸国の外国人観光客が多い理由として世界遺産である原爆ドーム及び厳島神社が旅行口コミサイトのトリップアドバイザーの外国人に人気の日本観光スポットランキングでもそれぞれ 2 位と位となっており人気が非常に高いことがあげられる特に欧州及びオーストラリアでは近平和教育の面でも日本は世界的に最も注目すべき国の 1 つとして位置づけられていることもあり広島県への観光客割合が他の主要観光地よりも割合が高いものと推測される注 1: 欧米諸国には北アメリカヨーロッパオセアニアを含む図表都道府県別外国人延べ宿泊者数比較 ( 資料 : 観光庁 HP より当行作成 ) 全国 % 9% 9% 1% 欧州 % オーストラリア 4% 広島県広島県 1% 9% 2% 4% 21% 東京都 12% 7% 7% 15% 欧州 1% 22% 12% 22% 8% 11% オーストラリア 14% 欧州 18% 15% 9% 2% オーストラリア 5% 北海道 2% 8% 1% 1% 4% 欧州 1% オーストラリア % 19% 1% 宮城県 4% 9% 7% 5% オーストラリア 2% 15% 欧州 % 8% 14% 愛知県 12% 15% 8% % 5% 1% 欧州 % オーストラリア 1% 4% 京都府 7% 24% 2% 5% 5% 1% 18% 欧州 14% オーストラリア 9% 大阪府 4% 11% 21% 1% 5% 15% 欧州 % 2% オーストラリア 2% 福岡県 4% % 2% 11% 5% 欧州 2% オーストラリア 1% 1% 8% 9

10 2. 外国人延べ宿泊者数の長期推移日本政府観光局によると 214 の訪日外国人観光客数が過去最高の 1,41 万人 ( 前比 29.4% 増 ) を記録した内訳をみるとアジアの観光客数が約 8 割 (1,82 万人 ) と大多数を占めており欧米諸国が 2 割弱という割合となっている一方広島県をみてみると 214 の外国人観光客数が 14 万人 ( 同 24.2% 増 ) と 1 万人の大台に乗ったその内訳は欧米諸国の観光客数がアジアよりも多く約割という状況である ( 図表 12) 国別の外国人観光客数の長期推移をみてみると全国ではが軒並み高い伸びを示している一方広島県においては欧州オーストラリアの伸びが高くこのことからも広島県が欧米諸国からの観光客の人気度が高いことがうかがえるまた全国ではの観光客数は堅調に推移しているのに対し広島県はの延べ宿泊者数が若干減少している ( 図表 1) 図表 12 訪日外国人観光客数 ( 資料 : 日本政府観光局 HP 広島県 HP より当行作成 ) ( 万人 ) 14 北アメリカ計 12 オセアニア計ヨーロッパ計 1 アジア計全国 , ( 万人 ) 広島県 12 北アメリカ計オセアニア計 1 ヨーロッパ計 2 アジア計 8 その他不明図表 1 国別訪日外国人観光客数 ( 資料 : 日本政府観光局 HP 広島県 HP より当行作成 ) ( 万人 ) 全国 ( 万人 ) 21 広島県アメリカカナタ英独仏露オーストラリア

11 . 為替レートとの関係性為替レートと広島県の外国人観光客数の関連性をみてみると欧米諸国では円安傾向が進むにつれて観光客数も伸びてきているのがみてとれるオーストラリアやでは若干の円安の傾向ではあるもののそれ以上に広島県観光客数が大幅に増加している一方ででは円安傾向であるにもかかわらず広島県観光客数が減少しているまた特にでは近まれにみる円安元高の状況であることからショッピングなどがしやすくなっているということも観光客数が伸びている一因と考えられる ( 図表 14) 図表 14 為替レート ( 間平均値 ) と外国人観光客数 ( 広島県 ) の推移 ( 資料 : 三菱東京 UFJ 銀行 HP 広島県 HP より当行作成 ) 欧州 ( 英独仏露 ) アメリカカナタ _ 観光客数アメリカトル英独仏露 _ 観光客数 ( 千人 ) ( 右軸 ) ( トル ) ( 千人 ) ユーロ ( 右軸 ) ( ユーロ ) ( 千人 ) オーストラリアオーストラリア _ 観光客数オーストラリアトル ( 右軸 ) _ 観光客数元 ( 右軸 ) ( トル ) ( 千人 ) ( 元 ) ( 千人 ) 5 _ 観光客数 1 ウォン ( 右軸 ) (1 ウォン ) 15 ( 千人 ) 12 _ 観光客数ドル ( 右軸 ) ( トル ) 注 : 元 :212/7/17までは参考相場 7/18 以降はオフショア人民元相場に基づく公表相場

12 4. 訪日外国人観光客の消費動向どの地域も買物代の購入率が一番高く次いで飲食費が高い傾向がある広島県をみてみると他地域と比較して買物代の購入率が最も低い結果となっている広島県をみるとパッケージツアーの購入率が比較的低く宿泊料金の購入率が高い傾向であることから欧米諸国からの外国人観光客数の割合が多いこともあり自由なプランで広島県を訪れている傾向にあることがわかったまた214 の飲食費の購入者単価が他地域と比較して高い傾向もうかがえることから特に欧米諸国からの観光客は食事を楽しむ傾向があるためプロモーションの方法として広島県でしか味わえない瀬戸内の食材地酒などを中心にPRしていくのも有効ではないかと考える ( 図表 15) 図表 15 主要宿泊地別消費動向 ( 資料 : 観光庁 HP より当行作成 ) 北海道宮城県東京都愛知県京都府大阪府広島県福岡県購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価パッケージ , , , , , , , ,144 ツアー団体パッケージツアー , , , , , , , ,2 個人旅行向けパッケージ商品 , , , , , , , ,49 往復航空 ( 船舶 ) , , , , ,5 75.5, , , , , , , , , , ,91 宿泊料金 , , , , , ,11.5 2, , , , , , , , , ,98 飲食費 , , , ,44 91., , ,87.9 1, ,71 5.7, , , , , , ,597 交通費 , , , , , , , , , , , , , , ,4 58.4,22 娯楽サービス費 ,4 11.1, , , , , , , , , , ,252. 8, , , ,54 買物代 , , ,97 84., , ,89 75.,85 94., , , , , , , , ,8 注 1: 購入率その費目を購入した人の割合注 2: 購入者単価その費目を購入した人における当該費目の1 人当たり平均支出 ( 回答者 1 人当たりの支出額を円に換算して集計したもの ) 注 : 旅行前支出 ( その他は日本滞在中の支出 ) < 参考 > 214 買物代内訳 ( 資料 : 観光庁 HP より当行作成 ) 北海道宮城県東京都愛知県京都府大阪府広島県福岡県購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価購入率購入者単価菓子類 , , , , , , , ,7 その他食料品飲料酒たばこ 4.8 1, , , , , , , ,748 カメラビデオカメラ時計 , , , , ,84.5, , ,2 電気製品 8.2, , , , , , , ,75 化粧品香水 , , , , , , , ,198 医薬品健康グッズトイレタリー , , , , , , ,91.9 1,174 和服民芸品 , , ,98. 8, , , , ,24 服 ( 和服以外 ) かばん靴 , , ,95 2.2, , , , ,4 マンカアニメキャラクター関連商品 5.,89.5 9, , , , , , ,44 書籍絵葉書 CD DVD 5., , , ,958 1., , ,5 4. 7,2 その他買物代 , , , , , , , ,717 12

13 第章広島県の訪日外国人観光客に対するサービス事例 1. 免税店等のサービス前章でも見たとおり広島県においてはショッピングを目的とした観光客は他の主要都市と比較して少ないしかしながら円安に伴う外国観光客の増加や昨 1 の税制改正により免税対象商品が食品などの消耗品にまで大幅拡し広島県でも外国人観光客のショッピングにおける消費は拡大傾向にある広島県の免税店数は1 店舗 (215 4 月 1 日時点 ) でまだまだその他主要都市には数では及ばないが増加率でみると月から215 4 月の半で271.9% の増加となっており宮城県に次いで高く今後も増加傾向が見込まれるまた現在の免税店はデパートや家電量販店が中心であるが外国人観光客のニーズを分析し観光スポット周辺の土産物産店ホテル地元小売店などにも免税店への動きが広がることがさらなる消費拡大につながっていくただし個人商店のような小規模な小売店では商品単価も小さく手間もかかるということもあるため免税手続の簡略化や商店街規模でグループでの免税手続を可能とするなどの取組を促進していくことが外国人観光客がショッピングをしやくし売上の増加ひいては地域経済の活性化にもつながると考えられる ( 図表 1) また現在飲食業や宿泊業など各方面で訪日外国人に対してのサービスを充実させるための動きがみられる例えばホテルでは日本食提供時間の延長外貨精算サービススムーズなチェックインの対応英語だけでなく多言語に対応のできる人材配置外国語対応の観光パンフレットの設置などのサービスが拡充がされているまた広島県でも多言語観光ナビシステムひろしまクエストというスマートフォン用のアプリを発信したり JRでも駅名や ( 宮島行き ) フェリー乗り換えについて英語で紹介するルートガイドなどの発行やその他道路案内などの外国語表記など外国人観光客に対してのサービスが増えつつある図表 1 輸出物品販売場数の推移 ( 資料 : 観光庁 HP より当行作成 ) ( 店 ) 2, 2,28,28 5,49 2,1 1,8 1, 1,4 1,2 1, 時点時点時点 4 2 広島北海道宮城東京愛知京都大阪福岡全国広島北海道宮城東京愛知京都大阪福岡時点 5, , 時点 1 9, , , 時点 2 18, , , ,1 1,11 増加数 (2-1) 9, , ,57 54 増加率 (%, 右軸 )(2/1)

14 2. 大型クルーズ船等の事例今後訪日外国人観光客を増やしていくための対策として新規観光客だけでなくリピーターを呼び込むことが必須であるそのためには広島県ならではの地域資源を活かした体験型観光などの新たなモデルコースの開発や訪日外国人観光客に対して利便性向上に資するようなサービスをより充実させて満足度を高めることが重要である例えば広島市においては一般的に夜の街の魅力が乏しいと言われており滞在時間を延ばす取組として夜型のアミューズメント ( 広島城を核とした寺社仏閣のライトアップなど ) を通で企画したり近観客数が増えているプロスポーツ観戦と中心市街地への回遊を結びつけた企画なども有用と思われるリピーターの獲得には各国での広島県の認知度を高める動きや世界遺産だけではなく広島県の魅力ある観光スポットをアピールしていくことが必須である例えば昨今などでサイクリングブームが続いているが瀬戸内しまなみ海道のサイクリングコースの紹介やレンタサイクルなどのプロモーションをさらに他の国々にも積極的に行いリピーター獲得につなげるというのも一案であるまた全国で214 にクルーズ船により入国した外国人旅客数は約 41. 万人寄港回数も5 回と過去最高を記録している一方広島の214 の寄港回数は9 回と21 より減少はしたが 215 も8 月には世界で2 番目に大きい大型外国クルーズ船 Quantum of the seas( クァンタムオブザシーズ ) ( 乗客定員 4,18 人 ) の寄港や 1 月には Celebrity Millennium( セレブリィミレニアム ) ( 乗客定員 2,158 人 ) の大型クルーズ船が広島発着で沖縄周遊クルーズを行うなど多数寄港予定がある国土交通省によると一度に多くの観光客が訪れる大型クルーズ船の寄港地における平均消費単価は1 人当たり~4 万円と試算されるため長時間滞在が可能なスケジュールでの大型クルーズ船の誘致活動をすすめると共にグルメショッピングなどの消費が期待されるクルーズ埠頭での免税店や飲食店などの出店や寄港地の観光情報などを発信するなどのサービスを充実させることが今後の広島県のインバウンド観光にとっても重要な役割を担うことになる ( 図表 17) 図表 17 外国船社が運航するクルーズ船の寄港回数 ( 資料 : 国土交通省 HP より ) 29 ~214 外国船社が運航するクルーズ船の寄港回数順位港湾名回数港湾名回数港湾名回数港湾名回数港湾名回数港湾名回数 1 那覇 5 博多 1 石垣 42 博多 85 石垣 59 博多 99 2 長崎 45 那覇 4 那覇 7 長崎 72 那覇 41 長崎 7 石垣 2 鹿児島 45 博多 2 那覇 47 長崎 5 石垣 9 4 博多 28 石垣 45 長崎 17 石垣 4 横浜 2 那覇 8 5 広島 22 長崎 9 横浜 9 鹿児島 27 博多 19 横浜 48 鹿児島 22 神戸 22 鹿児島 8 横浜 2 神戸 18 神戸 2 7 神戸 22 横浜 18 広島別府 25 広島 1 小樽 1 8 横浜 21 広島 8 神戸神戸 22 鹿児島 1 鹿児島 29 9 大阪 1 大阪大阪 5 大阪 22 大阪 12 函館 27 1 東京 1 函館 4 別府 4 広島 14 境 12 釧路 21 その他 8 その他 44 その他 17 その他 9 その他 11 その他 159 合計 48 合計 8 合計 177 合計 47 合計 7 合計の広島の寄港回数は9 回 14

15 .DBJ の取組紹介訪日外国人観光客を受け入れる環境整備は全国で急速に整い始めている地方でもゴールデンルートに続く骨太な観光動線を築くべく瀬戸内海沿岸の11エリアを拠点とする広域観光周遊ルートが観光庁に認定された世界遺産だけでなく今まで知名度の低かった観光地にもスポットを当て環境を整備しつつ国とも連携し瀬戸内というブランドを広域連携で有効的にPRをして行くことがリピーターを獲得していく上で必要と考えられる当行においても瀬戸内ブランド推進連合 ( 注 1) と連携して瀬戸内ブランド推進体制 ( 注 2) を構築するため月瀬戸内地域の地銀行 ( 注 ) ( 広島銀行山口銀行銀行阿波銀行百十四銀行伊予銀行 ) と当行で瀬戸内地域の観光産業の活性化に関する協定を締結し政府が掲げる成長戦略の一つである地方創生において広域観光をテーマに連携協力することで世界に誇る観光資源を有する瀬戸内地域一層の価値向上に貢献する取組を行っているこの協定において 1 瀬戸内ブランドの推進連合との連携 2 事業化支援組織推進室の設置観光関連事業者への多様な資金支援の検討 4 観光関連事業者へのノウハウ提供による経営支援の検討といった事柄を連携協力事項とし地方銀行が有する知見やネットワークと当行が有する豊富なファイナンス実績を活かして観光関連事業者の支援を行い観光産業の発展を通じた地域活性化を推進することとしている ( 図表 18) 注 1: 瀬戸内ブランドの確立を目的に兵庫県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県の7 県で21 4 月に設立された広域連合注 2: 瀬戸内エリアの価値向上のため瀬戸内ブランド推進連合観光関連事業者金融機関等が連携する体制注 :215 7 月にみなと銀行が協定に参加し地銀 7 行となっている図表 18 瀬戸内ブランド推進体制 ( 資料 : 当行作成 ) 15

16 当レポートの分析内容意見に関わる箇所は筆者個人に帰するものであり株式会社日本政策投資銀行の公式見解ではございません本資料は著作物であり著作権法に基づき保護されています本資料の全文または一部を転載複製する際は著作権者の許諾が必要ですので当行までご連絡下さい著作権法の定めに従い引用する際は必ず出所 : 日本政策投資銀行と明記して下さい ( お問い合わせ先 ) 株式会社日本政策投資銀行支店企画課 ( 担当 : 岡田山口 ) 7- 広島市中区袋町 5-25 広島袋町ビルディング TEL:(82) FAX:(82) ホームページアドレス :

DBJ 北海道経済ミニレポート 2013/12/3 (No.13) 株式会社日本政策投資銀行北海道支店支店長関根久修担当 : 企画調査課門田 TEL 著作権 (C)Development Bank

DBJ 北海道経済ミニレポート 2013/12/3 (No.13) 株式会社日本政策投資銀行北海道支店支店長関根久修担当 : 企画調査課門田 TEL 著作権 (C)Development Bank DBJ 北海道支店経済ミニレポート 2013/12/03 アジア 8 地域北海道観光に関する訪日外国人の意向調査 ~ 北海道に対する訪問意欲は日本の観光地でトップレベルであり知っていることが行ってみたいにつながる強いブランド力を有する~ 要旨日本政策投資銀行北海道支店企画調査課日本政策投資銀行は 2013 年 10 月昨年に引き続きアジア8 地域 ( 中国台湾香港韓国タイ