リコーグループサステナビリティレポート2014 15-20p

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1 企業価値向上に向けて ステークホルダーに提供する価値を高め継続的に企業価値を増大していきます 企業価値は さまざまなステークホルダーの期待に応えて 株主価値 お客様価値 社会的価値 従業員価値をそれぞれ高めることで総合的に向上していくものととらえています 新しい価値を提供し続け 地球環境問題や社会が抱える課題解決の一助となり 持続可能な社会づくりに責任を果たす そのような企業活動を着実に進めることが 事業成長と一体となった企業価値の向上につながります リコーグループは 創業の精神である 三愛精神 と 経営理念 からなる リコーウェイ を掲げています これは 事業活動を行ううえで最も基礎となる考えであり 企業が直面する高度で複雑な課題に対しどのように判断し 行動すべきかを明確に示しています この リコーウェイ を実践することが 社会やビジネス環境をより良い方向に促す新しい価値を生み出すことにつながり その結果 事業成長と企業価値向 上が実現できると考えています P.1 参照 また リコーウェイ のもと 社会的良識にかなう高い倫理観を備えた企業風土の醸成に努め 経営の透明性を確保するとともに 競争力の強化を目指したガバナンスの構築にも取り組んでいます P.37 参照事業を進めるにあたっては リコーグループが取り組むべき重要な社会課題 ( マテリアリティ ) を特定しながら 将来予測される経営環境の変化 から長期的なビジョンを描き その実現に向け 3 年ごとの中期経営計画を策定し 事業活動を行っています P.20 参照 企業価値の向上 リコーウェイに基づく企業活動 WEB 株主価値 成長の継続時価総額の増大 リコーウェイ 社会的価値 お客様価値 CSR 憲章 行動規範 持続可能な社会づくりへの貢献 企業価値 満足と感動の実現 長期ビジョン 中期経営計画 従業員価値活力ある組織 個人による高い目標の達成と処遇 事業活動 各ステークホルダーに対して重要と考えている取り組み お客様株主 投資家ビジネスパートナー社会社員地球環境 リコーバリューに基づく製品 サービス提供によるお客様価値の増大 安心 / 安全な製品 サービスの提供 持続的な成長を実現することによる企業価値の増大 適時 / 適切な情報開示とコミュニケーション 公正な取引と信頼に基づいたパートナーシップ バリューチェーンにおける社会的責任の推進 事業活動および社会貢献活動を通じた社会的課題解決への貢献 国や地域の文化 / 習慣の尊重とその発展への貢献 安全 / 健康で働きやすい職場づくりと人材育成 ダイバーシティとワークライフバランスの尊重 環境負荷を抑えた事業活動とお客様の環境負荷低減への貢献 地球環境の再生能力の維持および回復への貢献 WEB 1 リコーウェイ : WEB 2 C SR 憲章 : WEB 3 リコーグループ行動規範 : 15 Ricoh Group Sustainability Report 2014

2 Overview Action Data & Profile 企業価値向上に向けて 第 17 次中期経営計画の狙いと成果 第 17 次中期経営計画 ( 以下 17 次中計 ) では 事業の創造と集中 と 高効率経営の実現 の二つの基本戦略を展開しました 事業の創造と集中 では ドキュメントに関わるすべてのワークフローや運用管理を請け負う MDS やネットワーク環境の整備などを行う IT サービスで事業拡大を進め さらにテレビ会議などを支援するコミュニケーションの分野まで製品 サービスの幅を拡げました また 新興国市場 では MFP やプリンターのラインアップを拡充するとともに販売体制の強化を図りました プロダクションプリンティングの分野では 企業内印刷事業において 商品群やソリューションのラインアップ強化を図り 商用印刷事業の展開に向けた足掛かりができました 産業分野においては FAカメラやリライタブルレーザシステムなど新しい事業の芽が育ってきました 17 次中計の取り組みと成果事業の創造と集中 施策実施事項成果 基盤事業のシェア獲得 堅持と効率化の同時実現 先進国市場でのサービス事業への事業構造転換の加速 新興国市場での事業成長の実現 プロダクションプリンティング事業の収益貢献化の早期実現 新規事業の拡大 クラウド対応 環境性能を強化した A3 カラー MFP ラインアップを一新 A4MFP プリンタの製品ラインアップ拡充 MDS ITサービスの体制強化と事業拡大 < 年別サービス事業拡大の投資実績 > MDS 2011 Print Solutions Group( 豪州 ) 2012 HSSK Forensics, Inc.( 米国 ) IT サービス 2011 Momentum Infocare Private Limited( インド ) 2012 ADA-Das SystemHaus GmbH( ドイツ ) 2012 IMC Communications( 豪州 ) Innovations Pte Ltd.( シンガポール ) 2013 Aventia( スペイン ) 2014 mindshift Technologies, Inc.( 米国 ) 2014 FutureTech Ltd. および FutureWare Ltd.( 韓国 ) 販売体制強化と事業拡大 < 年別新興国販売 サービス体制強化のための投資実績 > 2011 Ricoh Vietnam Company Limited 設立 ( ベトナム ) 2013 Ricoh Korea Co., Ltd. 設立 ( 韓国 ) 2014 Saral Buro Pazarlama Limited Sirketi, Merkezi 買収 ( トルコ ) 2014 Ofisteknik A.S. および Ofisteknik LTD. 買収 ( トルコ ) A4MFP など新興国向け製品ラインアップ拡充 ライトプロダクション機や広幅 大判機の投入により PP 製品ポートフォリオを強化 プロジェクションシステム ユニファイドコミュニケーションシステム インタラクティブホワイトボードなど新規分野の製品拡大 新規事業分野の継続的な育成 A3カラー MFP 世界シェア1 位 * 1 (2013 年 ) 基盤事業の営業利益率上昇画像 & ソリューション分野営業利益率 7.7 %(2 011 年 3 月期 ) 9. 4%(2 014 年 3 月期 ) MPS リーダー の評価 * 2 * 3 (2013 年 ) P.25 参照 ネットワークシステムソリューションの売上が拡大 ネットワークシステムソリューション売上高推移 ( 億円 ) 3,080 1,814 1,992 2, 米国会計基準 アジアパシフィック 中国圏の売上が拡大 その他地域売上高推移 ( 億円 ) 1,169 1,269 1,357 1, 米国会計基準 (FY) IFRS (FY) IFRS 17 次中計スタート時に比べ最終年度の売上が大幅に拡大プロダクションプリンティング年平均成長率 7.2%(2011 年 3 月期ー 2014 年 3 月期 ) 新規事業 / 売上比率が17 次中計で掲げた目標を上回る新規事業 / 売上比率 25%(17 次中計目標 ) 28%(2014 年 3 月期実績 ) 高効率経営の実現 施策実施事項成果 成長戦略を展開するための筋肉質な経営体質の実現 作らずに創る のさらなる展開など開発プロセス革新の推進 国内外生産拠点の統廃合の実施 国内販売体制の再編 PP 販売体制の統合 ビジネスソリューション事業本部を設立しオフィス向け事業体制を再編 計量器事業譲渡など不採算事業の見直し 人員最適化の実施 新規分野への人員シフトなど人員リソース改革の実施 全社を挙げた施策への取り組みにより利益創出利益創出額 792 億円 (3 年間累計 ) ( 費用累計 617 億円 ) 不採算事業の見直しにより 米州事業 電子デバイス事業で大幅な収益改善目標を達成 *1 出典 : IDC s Worldwide Quarterly Hardcopy Peripherals Tracker 2014 Q1 *2 出典 : Gartner, Magic Quadrant for Managed Print Services, Worldwide Ken Weilerstein et al, 21 October 2013 *3 出典 : IDC, Sep 2014 IDC MarketScape: Worldwide Managed Print and Document Services 2014 Hardcopy Vendor Assessment - Focus on Managed Workflow Services (#250631) Ricoh Group Sustainability Report

3 第 18 次中期経営計画の重点施策 2014 年 4 月にスタートした第 18 次中期経営計画 ( 以下 18 次中計 ) は リコーグループの長期的な成長と企業価値向上を確実にするための 3 年間と位置づけています 事業戦略 経営システム 体質改造 の三位一体で統合的に改革を進め さまざまな外的要因が重なっても動じない 強靭な組織体質を目指します 新たな4つの事業領域 18 次中計より新たに 4 つの事業領域を設定しました 各領域で戦略を展開し ニーズの先取りと新たなお客様の獲得により事業開拓を行っていきます オフィス事業領域では プリンターなどの画像機器を中心とした基盤既存事業に プロジェクションシステム ユニファイドコミュニケーションシステム インタラクティブホワイトボード LED 照明などの新しい製品 サービスを扱う基盤成長事業を加えて 拡大していきます 新興国では 今後さらに普及が進む画像機器の拡販と同時にサービス事業への転換が起こることも視野に入れ 体制を整え 事業規模を拡大していきます この他に プロダクションプリンティングの商用印刷事業 インダストリ事業 コンシューマ事業の各領域で新たな事業の柱の構築を目指し さらに 自社の事業の枠組みを超えた全く新しい事業分野への進出にも挑戦していきます 18 次中計からの事業領域 商用印刷事業領域 プロダクションプリンティング オフィス事業領域 新興国 先進国 コンシューマ事業領域 カメラ 時計 RICOH THETA 基盤既存事業 基盤成長事業 インダストリ事業領域 光学デバイス / モジュール 電装ユニット 電子デバイス サーマルメディア MFP レーザープリンター MDS 企業内印刷 IWB サービス LED BPO IT サービス UCS PJS 新しい分野へ挑戦 インクジェットヘッド + インク MDS: Managed Document Services BPO: Business Process Outsourcing PJS: Projection System UCS: Unified Communication System IWB: Interactive Whiteboard LED: Light Emitting Diode 17 Ricoh Group Sustainability Report 2014

4 Overview Action Data & Profile 企業価値向上に向けて 事業戦略目標 大きくは二つの取り組みを進めています 一つ目は 現在の収益の柱である 基盤事業の収益力強化と成長 を図り そこで得た収益を新たな成長領域へ振り向けます 具体的にはオフィス事業の製品 サービス事業の競争力を引き続き強化しながら コミュニケー ション領域の製品 サービスによるワークスタイルの提案に注力し 新しい事業機会を獲得していきます 二つ目は 新たな事業の柱の構築 を目指し インダストリ市場 コンシューマ市場 さらには公共 インフラ市場へと価値提供の領域を拡げていきます P 参照 基盤事業の収益力強化と成長 新たな事業の柱の構築 MFP の MIF* 成長率 2% 以上 新興国向けオフィス事業の売上を 2 倍に IT サービス 新規商材のサービス事業の売上を 1.3 倍に インダストリ事業の売上を 3 年間で 1.5 倍に 19 次中計に向けて 100 億円規模の事業を 3 つ以上立ち上げる * MIF: 市場における MFP 稼働台数 分野別の成長イメージ ( 売上高 ) 売上高合計 ( 年平均成長率 )4% ( 億円 ) 16,000 1% FY14/3 FY17/3( 計画 ) 14,000 10% 4,000 2,000 9% 12% 7% 0 オフィスイメージング プロダクションプリンティング ネットワークシステムソリューション 産業 その他 画像 & ソリューション 3% Ricoh Group Sustainability Report

5 強靭な経営体質の獲得経営システム面では オフィス事業 商用印刷事業 インダストリ事業 コンシューマ事業の 4 つの領域における各事業の組織体制再編と 本社や技術経営体制の再構築など 引き続き経営革新に取り組んでいきます 体質改造の面では 各組織が自律的かつ継続的に体質強化の取り組みを進化させ 高効率経営がリコーグループの DNA となっていくことを目標とします 経営システムの改革 < 経営システム改革の狙い > [ 主な取り組み ] 経営 / 事業のスピードアップ 経営 / 事業の効率化 現場支援の強化 事業組織体制の変更 本社機能の組織再編 技術経営体制の再構築 株主価値の向上株主価値の向上にあたっては 目標である ROE10% を達成するため 事業利益率と資産効率を高めるとともに 資本を適切なレベルに保つべく 株主還元などを適宜実施していきます 株主還元の考え方企業体質の強化および新たな事業展開のための内部留保の充実を図るとともに 株主の皆様への利益還元においては 連結配当性向を考慮しつつ安定的な配当を行うよう努めています これからも総還元性向 30% 程度を目安に株主還元を適宜実施していきます ROE 向上の施策マップ 事業利益率改善 営業利益率改善 基盤事業の収益力強化 PP 事業の収益拡大 ROE=10% 資産効率向上 運転資本の改善 サービス事業の収益拡大 不要資産の見直し 新規事業の拡大 適正な資本の維持 19 Ricoh Group Sustainability Report 2014

6 テークホルダーからの紛争 テロへの対応スリコーグループへの期待Overview Action Data & Profile 企業価値向上に向けて リコーグループが中長期に取り組むべき社会課題 マテリアリティ リコーグループでは 地球 社会の持続的な発展と自社のさらなる成長を目指し ステークホルダーの皆様からの期待を反映したマテリアリティ ( 重要課題 ) を明確にし CSR 環境の取り組みに反映しています WEB マテリアリティ特定プロセスとPDCA 国際社会の動向を通じて認識している持続可能な社会づくりに向けた課題から リコーグループとステークホルダーの皆様にとって重要な課題を抽出し リコーグループの経営にとっての重要性 と ステークホルダーからのリコーグループへの期待 の観点から評価し マッピングを行いました 評価結果について 社内関連部門の意見をヒアリングし反映するとともに 評価方法 結果について社外有識者のレビューをいただき評価に反映しました マテリアリティ特定のプロセス 特定のプロセス策定 課題の精査 評価の実施 社内各部門とのレビュー 社外有識者とのレビュー マテリアリティの特定 CSR / 環境部門での一次案の策定 全社中計 社内施策との整合 ステークホルダーの期待反映 マテリアリティマトリックス 18 次中計の CSR 施策は このマテリアリティをもとに策定しました 今後 各課題に対する KPI の策定 海外拠点でのレビューなどの PDCA を回すことで マテリアリティとそれに基づく CSR の取り組みの改善を図っていきます マテリアリティマトリックス 最重要領域 農業生産プロセスの改善ヘルスケア環境の整備 人権の尊重地域コミュニティの発展腐敗防止雇用 人材育成 情報化社会の発展次世代の育成 エネルギー問題の解決安全な水の確保 リスクマネジメントの徹底サプライチェーンの CSR ダイバーシティの推進 気候変動の緩和と適応新興国 途上国の発展 汚染予防生物多様性保全 資源循環の実現 少子高齢化社会への対応 リコーグループの経営にとっての重要性 WEB リコーグループのマテリアリティ : Ricoh Group Sustainability Report

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