自己紹介粟生木徹主な業務実績組込みシステム開発仕様策定検証 : コンシューマ電子機器オンラインエンターテイメント関連アプリケーションなど業務系システム開発定義検証 ( 新規保守開発 ): 物流管理販売管理人事給与 ASP パッケージなどプロセス改善国際ソフトウェアプロセ

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えいしろうみしま
5 years ago
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1 USDM を用いた上流での品質の作りこみ株式会社 SRA 産業第 1 事業部粟生木徹

2 自己紹介粟生木徹主な業務実績組込みシステム開発仕様策定検証 : コンシューマ電子機器オンラインエンターテイメント関連アプリケーションなど業務系システム開発定義検証 ( 新規保守開発 ): 物流管理販売管理人事給与 ASP パッケージなどプロセス改善国際ソフトウェアプロセス規格調査通信系企業全社業務改善など教育トレーニング IBM ラショナル認定講師 (RUP 入門 RUP 実装 ) オブジェクト指向その他カンファレンス発表共通性を持つ製品群への USDM の適用と拡張派生開発カンファレンス 2012 年 5 月 25 日横浜 1

3 目次はじめに USDM とその特徴派生開発における USDM の活用仕様と設計要素間のトレーサビリティ Appendix 2

4 はじめに 3

5 USDM を用いた上流での品質作りこみ上流工程での不具合は下流工程に引き継がれ結果的に手戻りの主要な原因となる上流工程特にと仕様を明らかにする段階で USDM をうまく用いることで仕様の漏れと曖昧さ理解し難さからくる認識間違いの発見を促し結果的に漏れなく曖昧さなく理解しやすい仕様を提供する USDM は仕様をうまく記述し提供するための仕掛け ( 特徴 ) を持つ USDM の仕掛け ( 特徴 ) をうまく使うことで上流で品質を作りこむことが出来る USDM の仕掛け ( 特徴 ) 仕様 4

6 USDM とその特徴 5

7 USDM って何? と仕様を記述するための 1 手法 ( 書法 ) 仕様はの中の動詞にあるという考えを持つ仕様の漏れと認識間違いの発見と防止を促す効果を持つ Universal Specification Describing Manner 清水吉男氏 ( 派生開発推進協議会 (AFFORDD) 代表 ) が自らのソフトウェア開発の経験に基づき考案 USDM 仕様の書法仕様はの中の動詞にある仕様の漏れと認識間違いの発見と防止 6

8 いつ用いるのか? 上流工程でソフトウェア仕様を定義するときに用いる顧客システム分析システムテストシステムアーキテクチャ設計ソフトウェア分析仕様システム統合テストソフトウェアテストソフトウェアアーキテクチャ設計ソフトウェア設計実装ソフトウェア統合テスト単体テストソフトウェア分析 : 源から受け取ったソフトウェアを整理洗練した表現にしそのから仕様を導き設計できる程度までに表現する活動 7

9 USDM の特徴を振る舞い * として表現し仕様はその振る舞いが及ぶ範囲の中で導き出すを振る舞いとその振る舞いが及ぶ範囲で記述する仕様はの中の動詞から導きだすと一緒に ( の存在 ) を記述しの意図や背景動機を補足すると仕様を階層で表形式で表現するを分割して階層で表現することもあり派生開発プロセス XDDP の仕様記述でも用いられる * 振る舞い : 動詞とその目的語の連なりから成る一連の動き 8

10 USDM の特徴と効果 USDM の特徴主な効果を振る舞い * として表現し仕様はその振る舞いが及ぶ範囲の中で導き出すを振る舞いとその振る舞いが及ぶ範囲で記述する仕様はの中の動詞から導きだすと一緒に ( の存在 ) を記述しの意図や背景動機を補足する仕様の漏れの発見防止認識間違いの軽減防止認識間違いの発見防止仕様の漏れの発見防止と仕様を階層で表形式で表現する仕様の漏れの発見防止認識間違いの発見防止満たすべきに必要なもの ( 仕様 ) とその数量が分かるの中の動詞 ( とその目的語 ) が仕様化の対象であり動詞を出し切り仕様化することで仕様の漏れを防止する範囲が分かるように記述することでがより具体的となり仕様化すべき範囲がより分かることで認識間違いを軽減にしっくりこない仕様が分かることで認識間違いの対象が抽出できるがの範囲動詞を見つける助けとなり仕様の漏れ認識間違いの発見を促す仕様をと区別し階層で表現することで実装すべきものと量が明確となると仕様が紐付き近傍に階層で表現されるため仕様の漏れの発見を促す仕様を表形式でまとめて表現することで関連するとの不整合認識間違いを発見を促す 9

11 を振る舞いとして表現する (1) USDM の基本的な考え方仕様はの中の動詞にあるをもとにを振る舞いと範囲が分かるように表現する振る舞い動詞とその目的語の連なりで表現される一連の動きのこと例 : 印刷用紙があることを確認してトナー量を確認して請求書を印刷する振る舞い印刷用紙があることを確認してトナーの残量を確認して請求書を印刷する動詞とその目的語を連ねて動きを示す 10

12 を振る舞いとして表現する (2) 範囲振る舞いが及ぶ範囲のこと振る舞うきっかけも範囲として記述例 : 印刷中にプリンタの全てのトレイが紙切れの状態になったら印刷不可の旨を通知するスイッチが押下時に 500 ミリ秒以内にインジケータの LED を点灯するアプリ起動時にバージョンアップ版の存在有無を入手する範囲が広いプリンタが印刷不可の状態になったら通知する通知するのは紙切れ紙詰まりトナー不足 etc のいろんな場面なのねプリンタのトレイが紙切れの状態に通知するのは紙切れ時ねでもトレイは複数あるけどトレイ 1 個だけ紙切れしたら? 範囲が狭いプリンタの全てのトレイが紙切れの状態に通知するのは全てのトレイが紙切れ時ね 11

13 を振る舞いとして表現する (3) あるソフトウェアのバージョンアップに関する : 新バージョンがあったらアップデート版があることを知らせ更新するを振る舞いと範囲が分かるように表現する動詞が全てわかるように表現する範囲きっかけを意識して表現するアプリ起動時に範囲決められた場所にアップデート版が存在するか確認して目的語あった場合アップデート版があることを表示する動詞きっかけを ~ してを ~ してを ~ してを ~ する 12

14 仕様をの動詞ごとに導き出すの中の動詞ごとに仕様を導きだす各仕様は該当の動詞 (~して ~する ) について具体的にすべき処理振る舞いを記述するの全ての動詞に対して仕様を記述することで仕様の漏れを防止する仕様は1 文で記述する 1 文で表現することで理解しやすい理解が曖昧な箇所 (= 記述できない箇所 ) がわかるきっかけを ~ してを ~ してを ~ してを ~ するの各動詞に対して仕様化する仕様の漏れの発見と防止の仕掛け仕様仕様仕様仕様仕様仕様仕様仕様仕様仕様仕様仕様 13

15 とをセットで記述するには ( そのが存在する ) がありもそのの一部であるはそのが解決していない間は変化しないもっとも変化し難いものよってをとセットで捉えに対してしっくり感を持てる仕様を書くことで認識のずれの発生を軽減するしっくり感を伴うは変化しにくいしっくり感を伴わない場合は認識のずれている可能性がある Req- 01 ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するにしっくりくる仕様を記述するコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから外国の TV ドラマシリーズ等複数コンテンツにまたがるシリーズものの購入やレンタルを促すために無料提供としたコンテンツ ( 第 1 話目のコンテンツ ) がユーザーの目に留まるようにしたいからとをセットで捉える 14

16 と仕様を階層で表形式で表現する (1) USDM では仕様文書の記述形式のガイドを提供するの下にそのの仕様を記述する少なくとも仕様を持たないは一目でわかるので仕様の漏れを発見しやすいの各動詞に対して仕様を記述することからと仕様の記述形式が構造化されていて1 文書で確認できることは仕様の漏れの発見がしやすいそもそもと仕様を区別し構造的に表現されることでそのを満たすための必要十分な仕様がわかる USDM の仕様文書の構造からくるメリットを満たすべきために必要なこと量がわかる階層的に表現する _01 を記述する欄仕様仕様仕様を記述する欄仕様文書の記述形式ガイドと仕様を分ける 15

17 と仕様を階層で表形式で表現する (2) この 2 仕様を満たせばが満足できる各動詞が対応する仕様があるか確認しやすい Req-01 されたらをしてをする Req_02 Spec を ~ する Spec をして ~ する Spec を ~ する xx されたらを ~ してを ~ してを ~ する Spec を ~ して ~ する Spec を ~ する Spec を ~ する Spec をして ~ する Spec をする Req-03 されたらを ~ してを ~ する下に仕様が 1 件もなければ仕様漏れに 16

18 も適宜階層化して表現する (1) も必要に応じて分割して階層化する 1つのの範囲が広く動詞が多いと記述が長くなり理解し難い仕様の漏れ認識間違いが発生しやすい上位のには振る舞いの全貌を記述し下位の各々は上位のの部分を構成するようにする下位の全体で動詞を出し切る少なくとも読み取れる程度に表現する動詞を出し切ることで仕様の漏れを防止する展開された下位のをみれば上位のをどのように理解したかがわかり元 ( 顧客 etc) と開発側間での認識のずれ間違いの発見と防止に役立つ上位の Req_01 上位のを記述 Req 下位のを記述 Spec Spec Req 下位のを記述 Spec 下位下位下位要求上位のにはの振る舞いの全貌と範囲を記述し下位ので動詞を出し切るよう記述 17

19 も適宜階層化して表現する (2) たとえば時系列にの動詞 ( とその目的語 ) ごとに下位のとするきっかけ上位 01 A B C を~しきっかけ結果を~するここの表現はの全貌がわかる程度の表現にする ( だらだら書かない ) A を ~ して下位 01-01: A を ~ する B を ~ して下位 01-02: B を ~ する C を ~ しての階層化下位 01-03: C を ~ する下位 01-04: D を ~ する階層化の過程で元のには隠れている動詞も出す結果を ~ する下位 01-05: 結果を ~ する 18

20 USDM を用いた例 ( 隠れている動詞 ) Req-01 ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーでダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから Req サインインユーザーでダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており表示に必要なため入手するは上位に記述されていないそのため仕様の漏れになる可能性があり設計実装で仕様化することになる ( いわゆるながら設計となる ) の分割階層化を施し下位ので隠れている動詞も含めて動詞を出し切ることを意識するきっかけが得られる 19

21 USDM を用いた例 ( 曖昧範囲が広い ) Req-01 ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーでダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するより範囲を狭めるコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから Spec ダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像ダウンロード可能なは関係者間で同じ認識を持てない可能性がある ( 曖昧範囲が広い ) 1 文での表現から曖昧な箇所範囲をより良く記述できる箇所に関係者が気づきやすいまた担当自身が1 文で記述する行為により曖昧にしか書けない箇所が認識できる ( 仕様化が不十分な箇所が認識できる ) Spec サインイン中のユーザー ID で購入済みおよびレンタル中のビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像 20

22 USDM を用いた例 ( 漏れの発見 )(1) > Req Req Spec サインインユーザーでダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており表示に必要なためダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像ビデオコンテンツ情報を一覧表示する入手できた場合の仕様は記述は見受けられるが入手できない場合の記述が見受けられず漏れている可能性がある 1 文での表現と関連する仕様はまとめて表現できる記述形式から担当者含めて関係者が漏れに気づきやすい 21

23 USDM を用いた例 ( 漏れの発見 )(2) 発見した漏れを追記 Req Spec Spec Req サインインユーザーでダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており表示に必要なためサインイン中のユーザー ID で購入済みおよびレンタル中のビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像ダウンロード可能なビデオコンテンツが存在しない場合はダウンロードリスト画面にビデオコンテンツがありませんを表示するビデオコンテンツ情報を一覧表示する 22

24 USDM を用いた例 ( 認識違いの発見 )(1) Req Spec Req サインインユーザーでダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており表示に必要なためダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像ビデオコンテンツ情報を一覧表示するユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探しやすくしたい < ダウンロードリストの表示 > Spec 入手したビデオコンテンツ情報を購入レンタル開始日時の降順で一覧表示する関連する上の仕様で入手していない情報を使っているこの 2 仕様間で不整合認識間違いの発生が疑われる該当に対する仕様をまとめて配置できる 1 文書形式により不整合認識間違いに担当者含めた関係者が気づきやすい 23

25 USDM を用いた例 ( 認識違いの発見 )(2) 認識違いを訂正 Req Spec Req サインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており表示に必要なためサインイン中のユーザー ID で購入済みおよびレンタル中のビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像購入レンタル開始日時ビデオコンテンツ情報を一覧表示するユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探しやすくしたい < ダウンロードリストの表示 > Spec 入手したビデオコンテンツ情報を購入レンタル開始日時の降順で一覧表示する 24

26 USDM を用いた例 ( を活用する )(1) Req- 01 ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから外国のTVドラマシリーズ等複数コンテンツにまたがるシリーズものの購入やレンタルを促すために無料提供としたコンテンツ ( 第 1 話目のコンテンツ ) がユーザーの目に留まるようにしたいからこのもあることがわかったとすると Req ビデオコンテンツ情報を一覧表示するユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探しやすくしたい < ダウンロードリストの表示 > Spec 入手したビデオコンテンツ情報を購入レンタル開始日時の降順で一覧表示するに対して仕様がしっくり感を伴わない購入レンタル開始日時は無料提供のコンテンツにも適用できるのか? そもそも無料提供コンテンツもこの仕様で良いのか? など認識間違い漏れの確認が必要ということに気づく 25

27 USDM を用いた例 ( を活用する )(2) をもとに修正 Req- 01 Req ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから外国の TV ドラマシリーズ等複数コンテンツにまたがるシリーズものの購入やレンタルを促すために無料提供としたコンテンツ ( 第 1 話目のコンテンツ ) がユーザーの目に留まるようにしたいからビデオコンテンツ情報を一覧表示するユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探しやすくしたい無料提供のコンテンツをきっかけに関連するコンテンツの購入レンタルを促したい < ダウンロードリストの表示 > Spec Spec Spec ビデオコンテンツ情報のうち購入済みおよびレンタル中分を先に表示し次に無料提供分を表示する購入済みおよびレンタル中のコンテンツ情報は購入レンタル開始日時の降順で一覧表示する無料提供のコンテンツ情報は無料提供開始日の降順で一覧表示する 26

28 USDM を用いた例 ( を活用する )(3) をもとに修正 Req- 01 Req ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから外国の TV ドラマシリーズ等複数コンテンツにまたがるシリーズものの購入やレンタルを促すために無料提供としたコンテンツ ( 第 1 話目のコンテンツ ) がユーザーの目に留まるようにしたいから Spec サインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており表示に必要なためサインイン中のユーザー ID で購入済みおよびレンタル中および無料提供のビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像購入レンタル開始日時無料提供開始日時 27

29 USDM を用いた例 ( 修正版 - 全体 )(1) Req- 01 Req ダウンロードリスト表示の指示がされたらサインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツを表示するコンテンツ自体は大量にありこれらの中からサインユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探すのが手間だから外国の TV ドラマシリーズ等複数コンテンツにまたがるシリーズものの購入やレンタルを促すために無料提供としたコンテンツ ( 第 1 話目のコンテンツ ) がユーザーの目に留まるようにしたいから Spec Spec サインインユーザーがダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を入手するダウンロード可能なビデオコンテンツ情報を保持されており必要なためサインイン中のユーザー ID で購入済みおよびレンタル中および無料提供のビデオコンテンツ情報を入手するなおビデオコンテンツ情報とは以下 : タイトル名コンテンツサイズ再生時間ジャケ画像購入レンタル開始日時無料提供開始日時ダウンロード可能なビデオコンテンツが存在しない場合はダウンロードリスト画面にビデオコンテンツがありませんを表示する 28

30 USDM を用いた例 ( 修正版全体 )(2) Req ビデオコンテンツ情報を一覧表示するユーザーがダウンロード可能なコンテンツを探しやすくしたい無料提供のコンテンツをきっかけに関連するコンテンツの購入レンタルを促したい < ダウンロードリストの表示 > Spec Spec Spec ビデオコンテンツ情報のうち購入済みおよびレンタル中分を先に表示し次に無料提供分を表示する購入済みおよびレンタル中のコンテンツ情報は購入レンタル開始日時の降順で一覧表示する無料提供のコンテンツ情報は無料提供開始日の降順で一覧表示する < 各ビデオコンテンツの表示 > aaa 表示する各ビデオコンテンツ情報はジャケ画像タイトル名コンテンツサイズ再生時間とダウンロードボタンとする 29

31 派生開発における USDM の活用 30

32 XDDP における USDM の活用 XDDP では追加と変更の仕様を USDM の書法を使い記述する追加分に対しては新規と同様に扱う USDM の書法をそのまま使う変更分に対しては USDM の書法を使い加えて変更前 (before)& 変更後 (after) の仕様を記述する何から何へ変更するのかを意識して記述する before & after を示すことで何を変更するのかが明確になる変更は今あるものに手を加えること変更後の姿だけでは何を変更するのかが分からない変更前が表現されることによる他の影響箇所の気づきのきっかけになる ( ここをいじるから他にも影響をうける箇所があるのではということを考えるきっかけになる ) Req-01 変更前の (before) と変更後の (after) を表現する Spec 変更前の仕様 (before) と変更後の仕様 (after) を表現する 31

33 before & after の仕様書の 1 例 Before After Sip 01 出荷先に合った佐川物流の営業店の決定を市町村単位から郵便番号単位に変更する物流業務を委託している物流業者のうち佐川物流のみ営業店の管理がJIS 市町村単位から郵便番号別に細分化されたため仕様レベルの追加 < 営業店の決定 > 変更仕様 Sip 物流業者が佐川物流か否かの判定を追加する Sip 出荷先のJIS 都道府県コードおよびJIS 市町村コードに紐づく郵便番号をもとにした営業店の決定を無条件での実施から物流業者が佐川物流以外の場合に実施するように変更する Sip 物流業者が佐川物流の場合物流業者と郵便番号から営業店コードの決定時に使用する郵便番号を出荷先のJIS 都道府県コードおよびJIS 市町村コードに紐づく郵便番号から出荷先の郵便番号を使うよう変更する Before After 変更仕様何から何へ変更するのがわかるように記述する仕様を 1 文で記述するため変更前後を記述しやすい 32

34 XDDP における追加について派生開発の追加ではこの追加の機能を動かすため ( 組み込むため ) に今あるソフトウェア / システムへの変更が必ず 1 箇所以上必要となるこの追加の機能を動作させるための変更も変更として扱いこの変更分は変更のためのプロセスで開発を進める追加を追加を動かすための変更 before & after の記述を伴う仕様書 (USDM) 追加動かすための開発依頼項目 ( 追加のみ ) 変更追加仕様書 (USDM) 33

35 仕様と設計要素の間のトレーサビリティの確保 34

36 トレーサビリティマトリクス (TM) トレーサビリティマトリクスは仕様と設計要素間の関係を示す表 USDM を用いた仕様書と相性がよく右側に付け足す形式で用いる行情報は仕様列情報はモジュール ( ソースコードファイルやコンポーネント設計要素などの意味のあるかたまり ) から構成する各仕様に対して設計実装すべきモジュールとの交点にチェックを付けることで仕様と設計要素間のトレーサビリティを付けることができるモジュール ( ソースコードファイル等 ) 仕様仕様 - 設計 ( ソース情報 ) 間のトレーサビリティを付けることができるトレーサビリティマトリクス 35

37 XDDP における TM の活用変更仕様の TM から以下が分かる 1. 各変更仕様ごとにどのモジュール ( ソースコードファイルコンポーネント等 ) に手を加えなければならないのか (Where がわかる ) 2. どのモジュールが複数の仕様を同時に満たさなければならないのかそれらの仕様が干渉し合わない様調整や設計する必要がある 3. どの仕様が複数のモジュールに同時に反映されなければならないのか該当する仕様の設計は同一担当者が行うべき 1 に対応 ( この仕様の変更箇所がわかる ) 3 に対応 ( 設計担当は同じにすべき ) 2 に対応 ( 該当仕様が互いに干渉し合わない調整や設計が必要 ) 36

38 XDDP における仕様と設計間のトレーサビリティ変更仕様書 * (USDM) トレーサビリティマトリクス * ベースのソフトウェアのモジュール ( ソースファイル等 ) 別に 1 列変更すべき箇所変更設計書変更設計書変更仕様変更設計書変更設計書変更設計書 XDDP における主要な成果物 (3 点セットと呼ばれる ): 変更仕様書変更ごとに何から何へ変更するのか ( 変更仕様 ) を示したものトレーサビリティマトリクス (TM) 変更仕様書の変更仕様ごとにベースのソフトウェア / システムのどこを変更するのか ( 変更すべき箇所 ) を示したもの変更設計書 TM の印が付いた箇所 ( 変更すべき箇所 ) ごとにどのように変更するかを示したもの * 変更仕様書とトレーサビリティマトリクスは上記例のように通常 1 文書で表現される変更設計書 : TM の印が付いた交点 ( 変更すべき箇所 ) ごとにこの交点に特化した変更方法を記載仕様 - 設計書設計要素 ( ソース情報 ) 間のトレーサビリティを付けることができる 37

39 Appendix 38

40 USDM を用いた仕様記述時にすべきことのまとめ補足仕様記述時に実施すべきことのまとめ補足の中の動詞を出し切り表現する動詞 ( とその目的語 ) が仕様化の対象になる動詞を出し切る ( 少なくとも読み取れるようにする ) 動詞を出し切らないと仕様が漏れる可能性がある範囲を意識し読み取れるように記述する範囲は意識して書かないと漏れることがある範囲を書いていくと仕様化すべき範囲がより分かり結果として仕様の漏れや認識間違いの発見防止になるはとセットで記述するには必ずを記述する仕様がとしっくり感を伴うことを確認するしっくり感を伴わない仕様は認識間違いを疑うが動詞や範囲を見つける助けにもなる仕様は 1 文で記述する 1 文で具体的に書けないのはなんらか不明瞭な点な箇所である 1 文で記述することで理解しやすくなり関係する仕様の漏れや認識間違いに気づきやすくなる範囲が広い動詞が多くなるは分割し階層化する範囲が広い動詞が多いは理解し難い階層化することで下位の各々は範囲が限定され動詞の数を抑えることができ理解しやすくなる時系列で動詞ごとに下位にする方法がある 39

41 参考文献 1. 清水吉男, 改訂第 2 版 [ 入門 + 実践 ] を仕様化する技術表現する技術 ~ 仕様が書けていますか?, 技術評論社, 清水吉男, 派生開発を成功させるプロセス改善の技術と極意, 技術評論社, 派生開発推進協議会のページに XDDP, USDM 関連の資料 40

42 弊社で提供可能な関連サービス派生開発プロダクトライン開発現状分析改善機会の抽出目標状態までのロードマップ策定実行支援プロセス策定 / 改善教育トレーニング XDDP 教育トレーニング既存プロセスへの追加 / 融合のためのプロセス記述 / ガイド作成 USDM 教育トレーニング作成 : 既存 / 仕様書からの変換お客様 / 他部門からの / 仕様をヒアリングしての作成 41

43 EOF 42

USDM Quick Start Guide 2014 年 1 月第 1.0 版第 29 年度 (2013 年度 ) SQiP 研究会第 6 分科会 D グループ

USDM Quick Start Guide 2014 年 1 月第 1.0 版第 29 年度 (2013 年度 ) SQiP 研究会第 6 分科会 D グループ 2014 年 1 月第 1.0 版第 29 年度 (2013 年度 ) SQiP 研究会第 6 分科会 D グループ目次 1. はじめに... 2 2. USDM 記述の流れ... 3 3. USDM 記述ノウハウ... 4 3-1. USDM における要求理由仕様の定義... 4 3-2. 要求の階層化のポイント... 5 3-3. 要求の表現の記述ルールとポイント... 6 4. USDM