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- へいぞう いなくら
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1 (3) 西海市大島町および北松浦郡小値賀町地先での 春藻場 大規模造 成実証事業 (2011~2015 年 ) 本事業は 第 2 章 (1) および (2)(11~17 ページ ) で示しました 藻場の類型化 に基づく藻場造成の実証試験の成果を基に 長崎県水産部による磯焼け対策の補助事業の一環として 県内 2 地区にモデル地区を選定し 実用規模の 春藻場 の造成を実証するものです これは 漁業者の皆さんが藻場造成の取り組みの主体となり 漁業協同組合 市町 水産業普及指導センター 水産試験場との連携によって実施するものです モデル地区には 西海市大島町地先と北松浦郡小値賀町地先を選定し ( 図 0) 西海市大島地先では 5 年間 (2011~2015 年 ) で 1.5ha 小値賀町地先では 3 年間 (2013~2015 年 ) で 1.0ha の 春藻場 造成を行ったので 1-5) その結果について紹介します 1 西海市大島地先における春藻場造成 (2011~2015 年 ) 背景 大島町大島地先は これまでの藻場調査等から クロメ場やガラモ場の四季藻場が形成されていましたが 1989 年 ( 平成元年 ) 頃から海藻の減少が目立ち始め 1993 年 ( 平成 5 年 ) 頃には島内からクロメが消失しました このため モズク漁ができなくなったり アワビの水揚げが激減するなど磯焼けの問題が深刻化しました そこで 1995 年 ( 平成 7 年 ) から藻場造成の取り組みが始まり ウニ 巻貝の駆除とクロメの母藻設置および核藻場の造成等が行われてきましたが 魚の食 害等によりクロメ場を回復させるに 図 0 大島町地先の 春藻場 造成漁場における底質および測線とウニ生息密度調査の設置場所 18
2 表 2-4 大島町地先における 春藻場 造成実証試験実施計画 項目 内容 実施期間 2011 年 5 月 ~2016 年 3 月 実施場所 蛤区 : 西海市大島蛤地先の沿岸線 200m 沖出し50mの水深 0~0~5m 岩盤 転石 投石帯(1.0ha) 北西区 : オオバエ地先の沿岸線 100m 沖出し50mの水深 0~5m 岩盤 転石 投石帯(0.5ha) 造成藻場増殖対象種 蛤区 北西区 : 春藻場 ( ガラモ場 ワカメ場 ) 蛤区 : キレバモク コナフキモク ヒイラギモク ( 新出種 ) マメタワラ イソモク アカモク ワカメ等 ( 維持種 ) 北西区 : キレバモク ( 新出種 ) マメタワラ イソモク アカモク ワカメ等 ( 維持種 ) 藻場回復阻害要因の排除 1ウニ駆除 ( 目標値 10 個体 / m2以下 ) 2 刺網による漁獲試験 3 海藻の種の供給 ( 母藻設置 : スポアバック等 ) は至りませんでした 6) そのため 増殖対象種を クロメ から ホンダ ワラ類 へ 造成する藻場を 四季藻 場 から 春藻場 へと転換する新た な取り組みが進められていました 方法 これまでの藻場造成活動や水 産試験場による調査から 表 2-4 に示 す 春藻場 の造成計画を立てました 造成場所は 最後まで四季藻場が維持 されていた大島町大島南岸の蛤地先 ( 蛤区 1: 沿岸線 m) と地元 の要望によるアワビの好漁場であっ た大島北西岸のオオバエ地先 ( 北西 区 : 沿岸線 m) の 2 箇所とし ました ( 図 0) 蛤区は南に向いた入り江で内湾性 表 2-5 が強い場所です 磯焼けから貧海藻帯で 低密度ながらワカメが漁場全体に 部分 的にホンダワラ類の小群落がみられました ( 表 2-5) 北西区では 外洋に面した波 当たりの強い場所です 磯焼けが主体で 低密度ながらワカメが漁場全体でみられ ホンダワラ類は蛤区に比べて非常に少なく 分布は疎らでした 造成 1 年目は 蛤区では入江の南端から内湾方向に 60 50m の範囲を 北西区 では造成範囲の沿岸線中央部の 30 50m の範囲をウニフェンスで仕切り ( 瀬切り 方式 ) 2 年目以降はウニの駆除状況に合わせて ウニフェンスを移動させながら 各々の造成区域を徐々に広げていきました 大島町地先の春藻場造成区における大型褐藻類 造成区の出現状況海藻種 蛤区 北西区 アントクメ ワカメ アカモク イソモク ウスバモク ウミトラノオ エンドウモク キレバモク コナフキモク ツクシモク ヒイラギモク ヒジキ マジリモク マメタワラ ヤツマタモク アントクメ ワカメ アカモク イソモク ウミトラノオ エンドウモク キレバモク コナフキモク ツクシモク ヒイラギモク ヒジキ マジリモク ヤツマタモク マメタワラ : 全体に多い : 部分的に多い : 全体に疎ら : 少ない 造成作業は毎年 年間計画を立て ウニ駆除 ( 目標値 :10 個体 / m2以下 ) と母藻 の採取および設置の時期 量 方法等を決め 作業を進めながら進捗状況を確認し 試験場による定期的な効果調査結果と併せて 目標達成に向けた作業内容の改善に 努めました 母藻は 大島島内からの採取に加え 流れ藻や地元の養殖ワカメ ( メ 19
3 表 2-6 大島町地先の春藻場造成区における母藻の設置状況 母藻設置 場所年月回数湿重量主な海藻種 蛤区 月 2 回 33kg キレバモク マメタワラ ヒイラギモク ~7 月 5 回 300kg アカモク イソモク マメタワラ キレバモク ヒイラギモク ~7 月 9 回 700kg ワカメ ( メカブ ) アカモク マメタワラ キレバモク ヒイラギモク ~7 月 8 回 770kg ~7 月 6 回 655kg 北西区 ~7 月 4 回 109kg アカモク イソモク マメタワラ キレバモク ~7 月 9 回 530kg ワカメ ( メカブ ) アカモク マメタワラ キレバモク ヒイラギモク ~7 月 8 回 1,351kg ~7 月 7 回 751kg カブ ) を利用しました 母藻の設置は表 2-6 のとおりで 4 4m のロープで囲った方形枠を複数箇所つくり 核藻場的役割を目的に枠内に集約的に行いました 設置方法は 2~4m ロープにネットに入れた母藻 ( スポアバック ) を数個ずつ結び付けた延縄方式を基本とし 母藻が大量にある場合や魚の食害が軽微な場合は 母藻をネットに入れずに数個体ずつを一束にしたものを作りロープに結び付けました また ワカメ ( メカブ ) の設置は 両地区に造成された自然石を投石した築いそ帯 ( アワビ増殖礁 ) を主体に行いました 刺網により植食性魚類が漁獲できるかの予備試験を 2013 年 6~7 月と翌年 2~3 月に 3 回 ( 蛤区 : 夏と冬の 2 回 北西区 : 夏の 1 回 ) 行いましたが 容易に漁獲ができなかったため ここでは漁獲試験は行ないませんでした 効果調査は 観測定点 ( 蛤区 7 点 : 測線 1~7 北西区 3 点 : 測線 1~3) を設け 岸から沖に向け 50~80m のロープを張り出し ライントランセクトによる海藻の出現種と被度 岸側 ( 水深 2m 前後 ) と沖側 ( 水深 4~5m 前後 ) のウニの生息密度 ( 個体数 / m2 ) を調べ 事業終了翌年の 2016 年まで行いました 結果 造成 1 年目 (2011 年 ) では 事業は 7 月開始であったため 両区とも作業はウニ駆除が主体で 蛤区のみ母藻設置を行いましたが ( 表 2-6) 実施場所では翌春に小型海藻類やホンダワラ類の増加が確認されました 2 年目以降は造成区域を徐々に拡張しながら ウニ駆除と母藻設置を継続し ワカメ ホンダワラ類 小型海藻類の増加が徐々にみられました ( 図 1~13) 蛤区 : 大型褐藻類の出現状況をみると ( 表 2-5) 当初(2011 年 ) 13 種が確認され 造成漁場の全体に低密度ながらワカメが 次いで部分的にキレバモク コナフキモク ヒイラギモクがみられました その後 造成漁場の全体ではワカメとヒイラギモクが 部分的にはアカモク イソモク ウミトラノオ キレバモク マメタワラが多くなり 大型褐藻類の増加がみられました 次に ワカメ ホンダワラ類 小型海藻類の被度変化をみると ( 図 3) ワカ 20
4 第2章 2-1 図 1 大島町蛤地区の春藻場造成漁場における海藻の分布状況 図 2 大島町北西区の春藻場造成漁場における海藻の分布状況 メでは 当初 造 成開始翌年の 被度 極点生 0 5% 点生 疎生 5 5 密生 濃生 5以上 年 3 月 点 生 疎生帯 被 度 5 5 が漁 場全体の 5を 密生 濃生帯 蛤 区 3月 3月 3月 3月 3月 月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 以上 が 10 を 極点生 帯 0 5% と 生育のみられな い場所が 4近 くを占めていま 2月 3月 3月 3月 3月 月 5月 5月 5月 5月 5月 北 西 区 6月 5月 5月 5月 5月 5月 ホンダワラ類 ワカメ 小型海藻類 図 3 西海市大島町地先の造成区における海藻種別の被度変化 した その後 被度は徐々に増加し 造成 4 年後 2015 年 には 点生 疎生帯が漁場全体の約 7 密生 濃生帯が 30 となりました しかし 造成 5 年後 2016 年 は 被 度が低下し極点生帯が約 70 となりました ホンダワラ類では 当初 2011 年 5 月 漁場全体の約 45%が極点生帯で 生育 がみられない場所が約 3 点生 疎生帯が約 25%でした 密生 濃生帯は 造 成 1 年後 2012 年 に漁場全体の 5%程度ですが確認されるようになり 造成 3 年 後 2014 年 では約 3に増加しました 密生 濃生帯の割合はその後低下しま したが 点生 疎生帯は増加傾向にあり 造成 5 年後 2016 年 では造成漁場の 8以上を占めるようになりました 21
5 小型海藻類では 当初 (2011 年 5 月 ) 点生 ~ 疎生帯が漁場全体の約 45% 極点生帯と生育のみられない場所が各々 25% 密生 ~ 濃生帯が約 5% でした その後 被度は徐々に増加し 造成 5 年後 (2016 年 ) には 点生 ~ 疎生帯が約 8 密生 ~ 濃生帯が約 2 となりました 北西区 : 大型海藻の出現状況をみると ( 表 2-5) 当初(2011 年 ) 10 種類が確認され 造成漁場の全体に低密度ながらワカメが 次いでアカモクが疎らにみられました その後 アントクメ アカモク イソモク キレバモク ヒイラギモク ヒジキが部分的に多くみられるようになり 大型褐藻類の増加がみられました ワカメ ホンダワラ類 小型海藻類の被度変化をみると ( 図 3) ワカメでは 当初 ( 造成開始翌年の 2012 年 2 月 ) 点生 ~ 疎生帯が漁場全体の 95% を占めました 造成 2 年後 (2013 年 ) では 密生 ~ 濃生帯が 6 と被度の増加がみられました その後 造成 4 年目 (2014 年 ) 5 年目 (2015 年 ) と密生 ~ 濃生帯は 4 および 5 と維持されましたが 造成 6 年目 (2016 年 ) では 被度の低下がみられ 密生 ~ 濃生帯はみられなくなり 点生 ~ 疎生帯が 8 程度を占め造成漁場の主体になりました ホンダワラ類では 当初 (2011 年 ) 極点生帯が漁場全体の約 45% 点生 ~ 疎生帯が 25% 生育がみられない場所が約 3 でした 密生 ~ 濃生帯は 造成 2 年目 (2012 年 ) に造成漁場の 5% 程度ですが確認されるようなり 造成 4 年目 (2014 年 ) では約 3 に増加し その後は 5% 以下に低下しました しかし 点生 ~ 疎生帯は増加傾向がみられ 造成 6 年目 (2016 年 ) では漁場全体の 8 以上を占め 密生 ~ 濃生帯が 1 となりました 小型海藻類では 当初 (2011 年 ) 点生 ~ 疎生帯が漁場全体の約 45% 密生 ~ 濃生帯が約 5% 極点生帯が約 25% 生育のみられない場所が 25% を占めていました その後 被度は徐々に増加し 造成 6 年目 (2016 年 ) には 点生 ~ 疎生帯が 8 近くに 密生 ~ 濃生帯が 2 程度になりました ウニの生息密度 ( 個体 / m2 ) は 当初 (2011 年 ) 蛤区で平均 14 個体 (6~35 個 体 ) 北西区で 35 個体 (9~73 個体 ) でした ( 表 2-7) その後 10 個体 / m2以下の目標値に向けウニ駆除を継続し 造成 5 年後 (2016 年 ) に蛤区では 7 測線のうち 5 測線で 北西区では 表 2-7 大島町地先の春藻場造成区における 5 月のウニ生息密度 ( 個体数 / m2 ) 藻場造成区 年 測線 1 測線 2 測線 3 測線 4 測線 5 測線 6 測線 7 岸側沖側岸側沖側岸側沖側岸側沖側岸側沖側岸側沖側岸側沖側 蛤区 北西区
6 3 測線のうち 1 測線で目標を達成できましたが 両造成区には 部分的にウニが高密度で維持される場所が残る結果になりました 考察 今回の 5 年間の実証事業では ウニ駆除と母藻の設置効果により 春 ~ 初夏にかけてワカメ場と低密度ながらガラモ場が形成され 1ha 規模の春藻場を造成することができました しかし 内湾性の強い蛤区と外洋に面した北西区では ガラモ場の形成に差がみられ 蛤区では点生 ~ 疎生 ( 被度 5~5) が主体であったのに対し 北西区では極点生 (0~5%) が主体で 波当たりの強い場所での有効な造成方法が課題として残りました 北西区で増加した種として アントクメ ワカメ アカモク イソモク ウミトラノオ ヒジキ キレバモク ヒイラギモクが挙げられます アントクメでは深場 ~ 浅場で ウミトラノオ ヒジキ イソモクでは潮間帯 ~ 漸深帯上部の浅場でみられ 水深帯の違いにより増加する海藻種にも違いがみられました これらの種は 波当たりの強い北西区における増殖適種と考えられ 深場 中間 浅場 ( 潮間帯を含む ) と異なる水深帯を意識した増殖適種の選定および造成方法を考慮していくことも必要でしょう また ワカメについて 造成 5 年後 (2016 年 ) の 3 月に両区とも分布や被度の大きな減少がみられましたが この年は県内各地でもワカメの発生や生育に異常が確認されており 原因として例年にない規模のエルニーニョ現象の発生による秋季の高水温の影響が指摘されています 7) 母藻の確保については 地元からの採取を主体に流れ藻を利用しましたが 地元に母藻の供給できる藻場が維持されていたことは春藻場が成功した大きな要因の 1 つです そのため 母藻の供給源となる藻場を維持 管理することは 藻場造成を行う上で必要不可欠であり 今回の取り組みのなかでも 母藻の供給先となる漁場のウニ駆除を漁業者の皆さんと行い その必要性を認識してもらいました 母藻の設置については 造成漁場が広いため ロープで方形枠をつくり そこを核藻場として利用しました これは 限られた母藻を集約的に設置することで 高密度の種 ( 生殖細胞 ) が供給され 着生した海藻の生残率の向上に繋がると考えたからです また 母藻設置効果を把握する上で 実施場所が明確となり 評価も容易に行えるメリットもあります ウニ駆除については 素潜りと潜水器により計画的に行いましたが 毎年夏 ~ 秋にかけて 当歳ウニの加入がみられ 加えて 複雑な海底地形や投石帯があり ウニ駆除が計画どおり進まず 駆除しきれないウニが残存して目標の低密度に管理できない場所がみられました このため ウニ駆除を引き続き行っていく必要があり 事業の終了後も造成した藻場を維持 管理していくための体制づくりが求められます 23
7 2 小値賀町地先における春藻場造成 (2013~2015 年 ) 背景 小値賀町は県内でも有数のアワ ビの生産地で 1988 年では島内沿岸に はアラメ場やガラモ場の四季藻場が形 成されていました しかし 2000 年に はアラメ場の減少が進み 2006 年には アラメはみられなくなり ガラモ場も減 少するとともに多種のホンダワラ類は ノコギリモクとヨレモク主体に変化し 2009 年にはこれら 2 種も消失して島内 沿岸一帯は磯焼けへと変化しました 2010 年には一部で南方系ホンダワラ類 の分布が確認され 小型海藻類の分布と 合わせて春 ~ 初夏にのみ海藻が繁茂す る春藻場化した漁場へと変化していま す 8,9) 図 4 小値賀町地先の 春藻場 造成漁場における 底質および測線とウニ生息密度調査の設置場所 方法 このように四季藻場が消失して磯焼けとなった漁場で 藻場を回復させる ため これまでの知見と水産試験場の調査から 表 2-8 に示す造成可能な藻場を 表 2-8 小値賀町地先における 春藻場 造成実証試験実施計画 項目 内容 実施期間 2013 年 5 月 ~2016 年 3 月 実施場所 北松浦郡小値賀町稗崎地先の100m 100mの水深 1~3m 砂地にある岩盤 転石帯(1.0ha) 造成藻場増殖対象種 春藻場 ( ガラモ場 ワカメ場 ) 適種 : キレバモク ( 新出種 ) 試験的導入種 : マメタワラ イソモク ワカメ ( 消失種 ) 藻場回復阻害要因の排除 1ウニ駆除 ( 目標値 5~10 個体 / m2 ) 2 刺網による魚駆除 3 海藻の種の供給 ( 母藻設置 : スポアバック等 ) 春藻場 と判断し その造成計画を立てました 造成場所は 最後まで四季藻場が維持されていた小値賀町稗崎地先で 小値賀島の南西に位置した比較的内湾性の強い場所で 底質は砂地に礫から岩盤帯がみられる場所です ( 図 4) 大型褐藻類はほとんどみられない磯焼け帯で ( 表 2-9) ここに mの造成区域を設け 浅場から沖に向けて設置した 表 2-9 造成区海藻種 稗崎区 小値賀町地先の春藻場造成区における 大型褐藻類の出現状況 ワカメ アカモク イソモク ウスバモク ウミトラノオ エンドウモク キレバモク ツクシモク マジリモク マメタワラ ヤツマタモク : 部分的に多い, 全体に疎ら, : 少ない 24
8 第2章 2-1 表 0 小値賀町地先の春藻場造成区における母藻の設置状況 母藻設置 場所 稗崎区 年 月 回数 月 月 月 3回 6回 7回 湿重量 127kg 490kg 330kg 主な海藻種 ワカメ メカブ イソモク 流れ藻 キレバモク マメタワラ等 ワカメ メカブ 流れ藻 アカモク キレバモク マメタワラ ウスバモク シダモク等 ワカメ メカブ 流れ藻 キレバモク マメタワラ ウスバモク等 2 本のウニフェンスで造成区を仕切り 造成 1 年目 2013 年 では造成区を 3 等分 した中央部とし 2 年目以降は造成区域を両側へ徐々に広げていきました 造成作業は毎年 年間計画を立て ウニ駆除 目標値 10 個体/ 以下 と母藻 の採取および設置の時期 量 方法等を決め 作業を進めながら進捗状況を確認し 試験場の定期的な効果調査結果と併せて 目標達成に向けた課題の改善に努めまし た 母藻は 小値賀島内に十分量が供給できる大型褐藻類の分布はみられないため 流れ藻と他地区から購入した養殖ワカメ メカブ を用いました 母藻の設置は表 0 のとおりで 4m ロープにネットに入れた母藻を数個ずつ結び付けた延縄方式 で行いました なお 2013 年と 2014 年の 7 月 翌年 3 月に実施した刺網による植 食性魚類の漁獲試験については コラム ページ に記しましたので参考 にして下さい 効果調査は 観測定点を 4 点 測線 1 4 設け 浅場から深場へ向け 100m のロ ープを張り出し ライントランセクトによる海藻の出現種と被度 岸側 水深 1m 前後 と沖側 水深 2m 前後 のウニの生息密度 個体数/ を調べ 事業終了翌 年の 2016 年まで行いました 図 4 結果 造成 1 年目 2013 年 では 春 初夏に漁場全体で小型海藻類を主体に ホンダワラ類もわずかながら混成した海藻の繁茂がみられました その後 ウニ駆 除と母藻設置の継続により 2 年目以降は 新たにワカメが ホンダワラ類では分 布域の拡大および被度の増加が 小型海藻類では被度の増加がそれぞれみられまし た 図 5 16 大型褐藻類の出現状況をみると 表 2-9 当初 2013 年 確認されたのは ウ ミトラノオとキレバモクのホンダワラ類 2 種のみで 造成漁場の全体でごくわずか にみられる程度でした 造成 1 年後 2014 年 では ワカメとホンダワラ類 8 種 が確認され 造成漁場の全体で疎らながらキレバモクがみられるようになりました 図 5 小値賀町地先の春藻場造成区における海藻の分布状況 25
9 第2章 2-1 造成 2 年後 2015 年 では ワカ メとホンダワラ類 9 種が確認され 被度 極点生 0 5% 点生 疎生 5 5 密生 濃生 5以上 キレバモクとウスバモクでは部分 的に多く マメタワラでは疎らなが ら漁場全体で観察されるようにな り 大型褐藻類の増加がみられまし た 造成 3 年後 2016 年 では 出現種類数や生育数がやや減少し 5月 3月 3月 3月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 5月 ワカメ ホンダワラ類 小型海藻類 ましたが ワカメとホンダワラ類 6 図 6 小値賀町地先の春藻場造成区における海藻種別 種が確認され イソモク ウスバモ の被度変化 ク キレバモクが疎らながら漁場全 体で観察されました 次にワカメ ホンダワラ類 小型 海藻の被度変化をみると 図 6 ワカメでは 当初 2013 年 5 月 造成漁場に分布していませんでした が 造成 1 年後 2014 年 では 極 点生 被度 0 5% ですが着生が確 認され その後も極点生で造成漁場 の全体で 5%程度ながら継続してみら 図 7 小値賀町地先の春場造成区で観察された茎の れました しかし 3 月に異常がなか みとなったワカメ 2014 年 5 月 ったワカメは 5 月にはいずれも茎のみとなり 図 7 のように茎の途中から引き 裂かれたようになり 茎とメカブが欠損したものが観察されました このように茎 のみになったワカメには ノトイスズミの摂食痕 10 と酷似した痕跡が観察されま した ホンダワラ類では 当初 2013 年 造成漁場にはほとんどみられず 極点生 被度 0 5% 帯が漁場全体の約 35%でした 造成 1 年後 2014 年 には 漁場全 体の約 5が極点生帯に 約 2が点生 疎生 5 5 帯になりました 造成 2 年後 2015 年 では漁場全体でホンダワ類が観察されるようになり 被度は点生 疎生帯が主体で漁場全体の約 75%を占めました 造成 3 年後 2016 年 では 被度は低下して極点生が主体となり 漁場全体の 7以上を占めました 小型海藻類では 当初 2013 年 漁場全体でみられ 点生 疎生帯が 9近く を占めました 造成 1 年後 2014 年 では 密生 濃生 5以上 帯がみられる ようになり 漁場全体の約 3を占めました その後も増加し 密生 濃生帯は 造成 2 年後 2015 年 3 年後 2016 年 にはそれぞれ漁場全体の 45%および 7 26
10 となりました 表 1 小値賀町地先の春藻場造成区における 5 月 ウニの生息密度 ( 個体 / m2 ) は 当 の観測定点別ウニの生息密度 ( 個体数 / m2 ) 初 (2013 年 ) 各観測定点では平均 14 個体 (7~25 個体 ) でした ( 表 1) その後 10 個体 / m2以下の目標値に向 けてウニ駆除を継続し 造成 2 年後 藻場造成区 (2015 年 ) 以降はほぼ目標の生息密度が維持されました しかし 毎年夏 ~ 秋に 当歳のウニの加入がみられ 一時的にウニの生息密度が増加しました 考察 今回の 3 年間の実証事業では ウニ駆除と母藻設置の効果により 春 ~ 初 夏にかけてキレバモクとウスバモクを主体とするホンダワラ類と小型海藻類が繁 茂する 1ha 規模の春藻場を造成することができました また ワカメ イソモク マメタワラ ヤツマタモク等では造成期間中に低密度ながら継続して観察され 増 殖適種と考えられました しかし ワカメでは 毎年大量のメカブを投入し その 翌春には生育が確認されたにも関わらず 顕著な増加はみられませんでした これ は メカブが形成される春にノトイスズミに食害されるため 種 ( 遊走子 ) の供給 が阻害され再生産に影響を及ぼした可能性が高いと考えられます このため ノト イスズミの食害の強い場所では ワカメを増やす場合 メカブの形成時期だけでも 刺網による駆除を行うなど 対策を講じる必要があります 母藻の確保については 小値賀島内から供給できる藻場がないため 流れ藻に依 存しましたが 増殖対象種となる母藻を十分量 安定的に確保することは難しく その対策が課題として残りました このため 母藻の確保に問題がある場合には 管外からの供給体制を整備することは必要不可欠であり 加えて 限られた母藻を 有効利用するため 人工種苗の生産や島内に母藻の供給基地を整備する等の取り組 みが求められます このような状況下で 小値賀町は 地元のアワビ種苗センター を活用したキレバモク等の種苗生産を また 長崎県水産部は 2017 年から漁港を 利用した網仕切り方式による核藻場造成の効果の検証と実証試験を行っており 新 たなモデルケースとして 今後の成果が期待されるところです 測線 1 測線 2 測線 3 測線 4 岸側沖側岸側沖側岸側沖側岸側沖側 稗崎区 ウニの低密度管理については 素潜りと潜水器作業による駆除により およそ目 標の 10 個体 / m2が維持されました これは 造成漁場は隣接する漁場と砂地で隔て られ 外部からのウニの移入が妨げられること 礫や岩盤帯は単純な構造でウニ駆 除が容易であること等 地形的な特徴がウニの密度管理に有効的に働いていると考 えられます このため 藻場造成を効率的に行うには ウニの低密度管理を見据え た造成漁場の選定を行うことも必要かつ重要なことでしょう 一方 毎年夏 ~ 秋に かけて当歳ウニの加入がみられるため ウニ駆除を継続することは春藻場を維持 管理していく上で必要であり 造成後の藻場の管理体制づくりが求められます 年 27
11 第2章 2-1 参考資料 1 桐山ら 2012 磯焼け対策モデル地区対策事業 長崎県総合水産試験場事業 報告 2 桐山ら 2013 磯焼け対策モデル地区対策事業 長崎県総合水産試験場事業 報告 3 桐山ら 2014 藻場回復技術実証推進事業 長崎県総合水産試験場事業報告 4 桐山ら 2015 藻場回復技術実証推進事業 長崎県総合水産試験場事業報告 5 高田ら 2016 藻場回復等総合対策事業で造成した春藻場の経過観察 長崎 県総合水産試験場事業報告 6 山下 2018 藻場の再生を目指して 講演要旨 魚礁だより 7 桐山ら 年度漁期にみられた長崎県沿岸におけるワカメ生育不良 長崎県総合水産試験場研究報告 8 戸澤 渡邉 2012 長崎県小値賀におけるアワビ資源の減少について 特集 アワビ類の資源管理 増殖に関する新たな研究展開 日本水産学会誌 9 Kiyomoto et. al 2013 Decrease of abalone resources with disappearance of macroalgal beds around the Ojika islands, Nagasaki, southwestern, Journal of Shellfish Research, 32, 桐山ら 2001 藻食性魚類数種によるクロメの摂食と摂食痕 水産増殖
新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 本邦南西水域の環境変化に対応した 藻場の回復 拡大技術の高度化 研究成果報告書 平成 22 年 3 月 福岡県水産海洋技術センター佐賀県玄海水産振興センター長崎県総合水産試験場 大瀬戸町漁業協同組合熊本県水産研究センター宮崎県水産試験場鹿児島県水産技術開
新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 本邦南西水域の環境変化に対応した 藻場の回復 拡大技術の高度化 研究成果報告書 平成 22 年 3 月 福岡県水産海洋技術センター佐賀県玄海水産振興センター長崎県総合水産試験場 大瀬戸町漁業協同組合熊本県水産研究センター宮崎県水産試験場鹿児島県水産技術開発センター 笠沙町漁業共同組合長崎大学水産学部鹿児島大学水産学部株式会社水棲生物研究所 ( 独 ) 水産総合研究センター西海区水産研究所瀬戸内海区水産研究所水産工学研究所
( _\215L\223\207\214\247\212C\215\273\227\230\215\314\216\346\212\302\213\253\222\262\215\270\225\361\215\220\201y\215\305\217I\224\305\201z-31
2-5.海底地形 海底地形-1 前回調査 平成 10 年度 では 海砂利採取前 昭和 38 年度 と比較して 水深が最大 10 40m程度深くなっていることが確認されていた 今回調査 平成 26 年度 では 前回調査 と比較して 全体的に海底地形の著しい変化は確認されなかったものの 小規模な地形変化が 確認された 今回調査 平成 26 年度 における海底地形調査結果 鯨観図 は 図 2-5-1 に示すとおり
新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業
5 藻場を再建する手法と技術 1) 藻場評価表とその使用方法中嶋泰 1 藻場類型 : 九州沿岸の藻場の現状から 現存する藻場は表 5-1)-1-1 に示すように 四季藻場 春藻場 ( 3 用語について 参照 ) および一年藻場の 3 つに分類された 一年藻場は 基本的に不定期に形成される点で四季藻場および春藻場と区分された 四季藻場はさらに大型海藻藻場と小型海藻藻場の 2 つに 大型海藻藻場はガラモ場とアラメ場に分類され
まえがき 四面を海に囲まれた我が国において 水産物は貴重なたん白源として また健康な日本型食生活を支える重要な食料であり 私たちの生活になくてはならないものです 将来にわたり 水産物を安定的に国民の皆様に提供することは 水産業に係わる我々の使命です 水産物を安定して提供するためには 水産生物の生育環境を良好な状態に維持する必要があり 水産庁では 水産基本計画や漁港漁場整備長期計画のもと 水産生物の産卵
03 実行計画2:対馬沿岸藻場再生計画
実行計画 2 対馬海洋保護区しまうみ管理計画 対馬市対馬沿岸藻場再生計画 平成 30 年 10 月 対馬市 第 1 対馬の水産業について 1 現状 2 主な磯資源の漁獲量 目次 1 2 1 第 2 対馬沿岸の藻場状況 1 藻場の役割 2 対馬沿岸の藻場の現状 3 これまでの藻場保全 再生の取組 4 問題点 課題等 3 3 4 5 第 3 計画の方向性等 1 水産基本計画 ( 平成 29 年 4 月
Microsoft Word - 資料2-2
) 底質中の有機物の増加主要な要因を中心とした連関図における現状の確認結果を表.. に示す その結果をまとめて図.. に示す 表及び図中の表記は ) 底質の泥化と同様である 表.. 底質中の有機物の増加についての現状の確認結果 ( 案 ) ノリの生産活動 底質中の有機物の増加 検討中である 栄養塩の流入 有機物の流入 底質中の有機物の増加 ベントスの減少 底質中の有機物の増加 堆積物食者である底生生物が減少することで底質中の有機物が多くなると考えられる
始める 発芽体は匍匐糸状の十数細胞の雄または雌の配偶体に生長し, 夏を過ごす 10 月以降, 水温 23 以下になると雌 雄配偶体は成熟し, それぞれ生卵器と造精器を形成する 生卵器から出た卵 ( 径約 0.01mm) は球形で 雌性配偶体の先端にとどまり, 性フェロモ ンを放出して精子を誘引する 造精器から 放出された精子 ( 洋梨型,5 2μm) は卵 表面にタンポポの毛のように群がって, そ
藻場 干潟の現状及び効果的な藻場 干潟の保全 創造に向けた課題について 資料 2 平成 27 年 7 月 17 日
藻場 干潟の現状及び効果的な藻場 干潟の保全 創造に向けた課題について 資料 2 平成 27 年 7 月 17 日 藻場 干潟の現状 (1) 藻場は様々な海草や海藻が群落を形成している場所であり 産卵, 外敵からの逃避, 摂餌など, 様々な魚介類 ( 特に幼生期 ) の重要なすみかとなっているほか 海藻等が水中の二酸化炭素を吸収して酸素を供給する等の機能を有する 日本における主な藻場の分布状況 藻場の主な役割
ンゴ類及びその他底生生物 ) の生息状況を観察した ジグザグに設置したトランセクト ( 交差することのないよう, かつ, 隣り合う調査線の視野末端が重複するように配置された調査線 ) に沿って ROV を航走させ トランセクト上に宝石サンゴがあった場合は 位置 種 サイズ等を記録した 同時に海底の操
平成 26 年度小笠原諸島周辺海域宝石サンゴ緊急対策事業報告書 1. 背景と目的宝石サンゴは 日本国内では 東京都 ( 小笠原諸島 ) や高知県等の小規模漁業者にとって重要な収入源となっているところであるが 非常に成長が遅く乱獲に弱い資源であることから 東京都や高知県等では知事が定める漁業調整規則により許可制とし 許可隻数や漁具 操業時間に規制を設ける等 漁業の管理を行ってきた しかしながら 中国市場における宝石サンゴの価格上昇を背景に
大分県農林水産研究センター水産試験場事業報告
平平成成 2 2 年度 7 明日を拓く漁業創出のための技術開発事業 平澤敬一 白樫真 田北寛奈 尾上静正 1. マハタ事業の目的マハタを新規養殖魚種として県内魚類養殖業者へ普及するため 人工種苗の生産技術を確立する 事業の方法親魚養成親魚は 27 年 6 月に発生した赤潮で生き残った 5 尾と 28 年 1 月に新たに購入した 52 尾の合計 57 尾を水産試験場地先の海面小割網生簀 (5 5 5m)
3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの
3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの成長段階における生息環境 生息条件についての情報を把握することができなかった そこで 本年度は東京湾のイシガレイならびにマコガレイの極沿岸生活期
Microsoft Word - ホタテガイ外海採苗2013
別冊 2 平成 25 年外海採苗調査報告書 平成 25 年 月 サロマ湖養殖漁業協同組合 (1) 外海採苗関係調査 Ⅰ 調査概要 1. 調査目的 概要採苗関係の調査及び採苗予報はサロマ湖におけるホタテガイの採苗事業を安定化することを目的として 大別して次の3 項目の調査を実施している イ ) 浮遊幼生調査産卵した浮遊幼生の出現個体数及び成長状況を確認して採苗器投入時期を予報する ロ ) 付着状況調査採苗器に付着したホタテ稚貝状況の確認
讃岐さーもん養殖における課題 今井智 1 2 大山憲一 1 国立研究開発法人水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所資源生産部養殖生産グループ 2 香川県水産試験場増養殖研究部門 ご当地サーモン養殖 は全国的なブームとなっている 香川県地先の瀬戸内海はぶり類やマダイなどの暖水性魚類養殖の盛んな地域であ
オリーブを利用した新たな養殖魚の開発 大山憲一 向井龍男 ( 香川県水産試験場増養殖研究部門 ) 越智洋雅 ( 香川県水産試験場栽培漁業センター ) 藤川護 ( 香川県産業技術センター食品研究所 ) 柴﨑博行 ( 香川県産業技術センター発酵食品研究所 ) 目的 本県でブリ類に次ぐ生産規模であるマダイとトラフグを対象に オリーブを利用した肉質改善技術の開発を行う 方法 マダイ 2 才魚を用いてオリーブ葉粉末またはオリーブ搾り果実粉末を配合したドライペレット
別紙 Ⅰ 対象事業の概要環境影響評価法 ( 平成 9 年法律第 81 号 以下 法 という ) 第 15 条に基づき 事業者である国土交通省関東地方整備局及び横浜市から 平成 30 年 6 月 22 日に送付のあった環境影響評価準備書 ( 以下 準備書 という ) の概要は次のとおりである 1 事業
別紙 Ⅰ 対象事業の概要環境影響評価法 ( 平成 9 年法律第 81 号 以下 法 という ) 第 15 条に基づき 事業者である国土交通省関東地方整備局及び横浜市から 平成 30 年 6 月 22 日に送付のあった環境影響評価準備書 ( 以下 準備書 という ) の概要は次のとおりである 1 事業の名称 横浜港新本牧ふ頭地区公有水面埋立事業 2 事業者 国土交通省関東地方整備局 横浜市 3 事業の目的国際コンテナ戦略港湾として
アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省
アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省 アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 文部科学省 農林水産省 環境省 第 1 事業の目標 アマミノクロウサギは 奄美大島及び徳之島にのみ生息する 1 属 1 種の我が国固有の種である 本種は 主に原生的な森林内の斜面に巣穴を作り これに隣接した草本類等の餌が多い沢や二次林等を採食場所として利用している
平成 28 年度 富山湾リモートセンシング 調査事業報告書 平成 29 年 3 月 公益財団法人環日本海環境協力センター
平成 28 年度 富山湾リモートセンシング 調査事業報告書 平成 29 年 3 月 公益財団法人環日本海環境協力センター 目次 1. はじめに... 1 1-1 諸言... 1 1-2 藻場について... 1 1-3 富山県沿岸におけるこれまでの藻場分布調査... 3 1-4 衛星リモートセンシングによる藻場マッピング... 5 1-5 富山県沿岸における NPEC による調査... 5 2. 水中ビデオカメラによる海底調査...
参考資料2 三河湾の物質循環に関わる情報整理
出典 ) 海洋工学論文集 伊勢湾 三河湾における貧酸素水塊の長期間の挙動とその要因 ( 大島ら 2005 年 ) 図 9.3.3 三河湾における貧酸素水塊の年間累計面積と河川流量の関係 表 9.3.1 三河湾における貧酸素水塊の年間累計面積と環境因子の相互関係 出典 ) 海洋工学論文集 伊勢湾 三河湾における貧酸素水塊の長期間の挙動とその要因 ( 大島ら 2005 年 ) また 愛知県水産試験場では
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 種の盛漁期である 3~ 5 月には, 丹後半島東岸の鷲 ~90m の海域に主漁場が形成されていた ( 京都府立 1990 年 1 月 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 1997 年には 76 ~93 トンの高水準を維持し, ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 獲量は 3~5 月および 11 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 獲量は 0.4 ~1 1. 8 トンで,
(1403)農林水産技術センター海洋センター研究報告(書)36号.indd
若狭湾西部海域におけるアカモク 2 個体群の生長および成熟 西垣友和, 道家章生 Growth and maturation of two populations of Sargassum horneri (Sargassaceae, Phaeophyta) in western Wakasa Bay, the Sea of Japan Tomokazu Nishigaki and Akio Douke
総括報告書の取りまとめにあたって
水産業関係特定研究開発促進事業 藻食性魚類による大型褐藻類に対する食害の実態把握に関する研究 報告書 ( 平成 13~16 年度 ) 静岡県水産試験場伊豆分場 目次 Ⅰ 要約 静 1 Ⅱ 目的と背景 静 2 Ⅲ 藻場変動と藻食性魚類の食害との関係 1. 食害魚種の特定 1) 採食痕の観察 静 2 2. 藻食性魚類による食害量の推定 1) カジメ群落域と磯焼け域におけるカジメの生長と光 水温環境 静
生育場 ( 藻場造成機能 ) としての効果が期待される 本報告は 苫小牧港西港区に整備された長周期波対策工において 自然環境調和機能を創造するための基盤となる藻場造成機能について現地調査と流動場の数値計算から評価し その効果について考察するものである 2. 長周期波対策工の構造 長周期波対策工は図
平成 26 年度 苫小牧港長周期波対策工が有する自然環境調和機能に関する一考察 ( 独 ) 土木研究所寒地土木研究所水産土木チーム 岡元節雄佐藤仁室蘭開発建設部苫小牧港湾事務所計画課小葉松和也 防波堤等の沿岸構造物は本来機能に加えて海藻繁茂や魚介類の生息場になるなど副次的機能を有していることが知られている 苫小牧西港区では長周期波による荷役障害低減を目的として 28~212 年度に東防波堤背後に中割石と消波ブロックの
1. 良質な種苗の生産技術開発 中田久 濱﨑将臣 吉川壮太 山田敏之中田久 濱﨑将臣 吉川壮太 山田敏之 養殖または放流に適した質の高い種苗を安定的 かつ効率的に生産する技術開発に取り組み, 確立された技術を業界に普及させて実用化を図る Ⅰ. 形態異常の低減化技術開発 ( 対象種 : クエ ) 栽培
1. 良質な種苗の生産技術開発 中田久 濱﨑将臣 吉川壮太 山田敏之中田久 濱﨑将臣 吉川壮太 山田敏之 養殖または放流に適した質の高い種苗を安定的 かつ効率的に生産する技術開発に取り組み, 確立された技術を業界に普及させて実用化を図る Ⅰ. 形態異常の低減化技術開発 ( 対象種 : クエ ) 栽培漁業および養殖対象種として有望なクエについて, 人工種苗に多くみられる形態異常の出現率の低減化を図ることを目的に種苗生産試験を行った
第 1 図調査海域略記 ) が高密度で分布し, 顕著な磯焼け海域となっている ダイバーによるウニ除去ホソメコンブ等の大型海藻の着生のみられない磯焼け域の岩盤と転石帯の水深約 5mの海底に合計 8 区画の25m2 (5m 5m) の試験区を設け, それぞれ作業経験の異なるダイバー ( 潜水調査業務経験
海生研研報 第15号 63 69 2012 Rep. Mar. Ecol. Res. Inst., No. 15, 63-69, 2012 ノート ダイバーとウニ篭によるウニ除去作業について 北海道南西部沿岸における調査例 道津光生*1 野村浩貴*2 太田雅隆*1 斉藤二郎*3 Preliminary Comparison of Catching Performances of the Sea Urchin
着床具を用いたサンゴ移植技術の評価
218/2/1 サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復藤原秀一 サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復 藤原秀一 < いであ株式会社 > セラミック製着床具 スラグ製着床具 連結式サンゴ幼生着床具 ( リユースも活用 ) 1 2 海底設置着床具に着床 (4-6 日後 ) 幼生 ( 約 2μm) 浮遊卵 幼生 Acropora ( 種苗の大半 ) Pocillopora Seriatopora
平成22年度 マハゼ稚仔魚の生息環境調査
平成 7 年度朝潮運河を中心としたハゼ釣り調査 報告書 平成 8 年 月 財団法人東京水産振興会 株式会社海洋リサーチ 目次 1. 調査目的...1. 実施年月日...1 3. 調査測点...1. 調査項目...5 5. 調査方法...6 6. 調査結果...8 < 添付資料 > 付表 写真帳 1. 調査目的 本調査は 朝潮運河周辺海域におけるマハゼの生息状況及び海域環境を把握するこ とを目的とする.
島根県水産技術センター研究報告第10号
島根水技セ研報 10.9 ~ 13 頁 (2017 年 3 月 ) 隠岐周辺海域のばいかご漁業における漁具の 目合い拡大による効果について 池田博之 1a 為石起司 1 1 白石陽平 The effect of increasing the mesh size of the pot fishery gear for the Finely striated buccinum Buccinum striatissimum
Microsoft Word - 【資料2-1(別紙)】水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第7次報告)
2. 備讃瀬戸 (1) 水域の概況備讃瀬戸は瀬戸内海の中央からやや東側に位置し 東は小豆島を挟んで播磨灘に 西は笠岡諸島及び荘内半島を挟んで備後灘 燧灘に接している 多島海で 水深変化の大きい海域である 環境基準に係る水域及び地域の指定の事務に関する政令 ( 平成 5 年 11 月 19 日政令 371 号 ) では 岡山県玉野市出埼と香川県井島ヘガラ埼を結ぶ線 同島鞍掛鼻と同県豊島ダーダガ鼻を結ぶ線
図 Ⅳ-1 コマドリ調査ルート 100m 100m 100m コマドリ調査ルート 図 Ⅳ-2 スズタケ調査メッシュ設定イメージ 17
Ⅳ コマドリ調査 ( スズタケとの相互関係調査 ) 1. 目的近年 夏季の大台ヶ原へのコマドリの飛来 繁殖状況は 生息適地であるスズタケを含む下層植生の衰退に伴い悪化している しかしながら ニホンジカの個体数調整 防鹿柵設置等の取組により コマドリの生息適地となるスズタケを含む下層植生の回復が確認され始めていることから コマドリの飛来 繁殖状況が回復することが予測される 今後の自然再生の状況をモニタリングする観点から
Microsoft Word - 4.プログラム
平成 29 年度水産多面的機能発揮対策講習会 東京 7/4( 火 ) 9:00~16:30 国立オリンピック記念青少年総合センター東京都渋谷区代々木神園町 3-1 小田急線参宮橋駅から徒歩 10 分 福岡 8/9( 水 ) 9:00~16:30 福岡国際会議場福岡市博多区石城町 2-1 博多駅前から福岡国際会議場サンパレス前まで 所要時間 20 分 大阪 9/7( 木 ) 09:00~16:30 マイドームおおさか大阪府大阪市中央区本町橋
(c) (d) (e) 図 及び付表地域別の平均気温の変化 ( 将来気候の現在気候との差 ) 棒グラフが現在気候との差 縦棒は年々変動の標準偏差 ( 左 : 現在気候 右 : 将来気候 ) を示す : 年間 : 春 (3~5 月 ) (c): 夏 (6~8 月 ) (d): 秋 (9~1
第 2 章気温の将来予測 ポイント 年平均気温は 全国的に 2.5~3.5 の上昇が予測される 低緯度より高緯度 夏季より冬季の気温上昇が大きい (2.1.1) 夏季の極端な高温の日の最高気温は 2~3 の上昇が予測される 冬季の極端な低温の日の最低気温は 2.5~4 の上昇が予測される (2.2.2) 冬日 真冬日の日数は北日本を中心に減少し 熱帯夜 猛暑日の日数は東日本 西日本 沖縄 奄美で増加が予測される
Microsoft Word - 小松報告提出分
海洋アライアンス : 震災復興調査 平成 23 年 9 月 9 日 主提案者小松輝久 課題名 : 船越湾および大槌湾の海草藻場に及ぼした津波の影響に関する研究 調査期間 : 平成 23 年 6 月 20 日 ( 月 )~ 6 月 24 日 ( 金 ) 調査場所 : 大槌湾および船越湾 主提案者名 所属 : 小松輝久 東京大学大気海洋研究所共著者 : 大瀧敬由 はじめに 沿岸生態系の生産者, 多くの海産生物の生息場,
2 土屋ら ク Sargassum patens. Agardh, コブクロモク Sargassum crispifolium Yamada, キレバモクの群落構造と季節性, 生育環境を明らかにすることを目的とした また, 調査地近傍 の財団法人鹿児島県栽培漁業協会 ( 垂水市 ) が取水する海水
藻類 Jpn. J. Phycol. (Sôrui) 59: 1-8, March 10, 2011 1 鹿児島湾桜島におけるホンダワラ属 ( ヒバマタ目 ) 藻類 4 種, マメタワラ, ヤツマタモク, コブクロモク, キレバモクの季節的消長と生育環境 土屋勇太郎 1 坂口欣也 2 寺田竜太 1 * 1 鹿児島大学水産学部水産学科 ( 890-0056 鹿児島県鹿児島市下荒田 4 丁目 50-20)
Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019
滝川都市計画用途地域指定基準 1 第一種低層住居専用地域 ア. 低層住宅に係る良好な住居の環境を保護することが必要な区域 イ. 計画的な住宅地開発が見込まれる区域で 良好な低層住宅に係る土地利用が予定されている区域 ウ. 相当規模の計画的な住宅開発が見込まれるが 土地利用計画の区分が困難な場合で 道路などの整備の関係から 当面建築行為が見込まれない場合は 開発区域全体を第一種低層住居専用地域とすることができる
Nippon Suisan Gakkaishi 73(6), (2007) 大阪湾の人工護岸域に形成された海藻群落の維持に及ぼすウニ類の影響 ウニ類の密度操作による海藻群落の変化 米田佳弘, 1 藤田種美, 2 中原紘之, 3 豊原哲彦, 4 金子健司 4 (2006 年 10
Nippon Suisan Gakkaishi 73(6), 1031 1041 (2007) 大阪湾の人工護岸域に形成された海藻群落の維持に及ぼすウニ類の影響 ウニ類の密度操作による海藻群落の変化 米田佳弘, 1 藤田種美, 2 中原紘之, 3 豊原哲彦, 4 金子健司 4 (2006 年 10 月 16 日受付,2007 年 5 月 1 日受理 ) 1 財団法人関西空港調査会, 2 関西国際空港株式会社,
