図 -6.1 事件区分 図 -6.2 審理期間別の事件割合 表 -6.3 平均審理期間の比較 地盤リスクに関連した裁判例 第一審控訴審上告審 医事関係訴訟 建築瑕疵損害賠償 行政事件訴訟 民事第一審訴訟 ( 過払金等以外 ) 平均審理期間 ( 月 )

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1 6. 裁判例から見た地盤リスク Law and geotechnical risk 稲垣秀輝 ( いながきひでき ) 薦田哲 ( こもだてつ ) 環境地質紀ノ川法律事務所 伊藤和也 ( いとうかずや ) 大久保拓郎 ( おおくぼたくろう ) ( 独 ) 労働安全衛生総合研究所 環境地質 小嶋茂人 ( こじましげと ) 伊奈 潔 ( いなきよし ) ファーストフロア 中央建鉄 6.1 はじめに前章では, 法 保険と地盤リスクの関係について述べた. 本章では法の中でも, 特に, 裁判例から見た地盤リスクについてまとめる. 最初に, 裁判から見た地盤リスクの傾向を調べ, その後, 代表的な個別の裁判例を説明する. さらに, 今後の課題やその展望についても触れるようにした. 裁判の特殊な用語がでてくるが, 共同執筆者の 1 人である薦田弁護士に協力いただき, 出来るだけ正確に説明するように努めた. このため, わかりにくい表現があるかもしれないが, ご容赦願いたい. 裁判例から地盤リスクの新しい傾向がわかり, 実務の参考になれば幸いである. 6.2 裁判例からみた地盤リスクの傾向裁判例から平成年間における地盤工学に関連した事例を抽出し, 類型化作業を行なった. 以下にそれらの傾向を示す 抽出した裁判例の概要地盤工学的判断が判決に与える影響を把握するために, 近年の地盤リスクに関連した裁判例の収集を行った. 裁判例収集には, 判例タイムズ DVD を使用し, 表 -6.1 に示す 9 つのキーワードに合致する裁判例を抽出 収集し, 裁判例調査データベース の構築を行った. これらのキーワードでは重複する裁判例もあり, 最終的に該当する裁判例数は 90 件である. この裁判例データベースにて抽出した項目一覧を表 -6.2 に示す. なお, 裁判例データベースの作成にあたっては,4 章の文献調査データベースとキーワードが合致するように配慮した. それぞれのキーワードに合致する裁判例数およびそれらの裁判例を著者らが読み地盤工学的判断が有ると判断した裁判例数および比率を表 -6.1 に示す. 道路 設計 斜面崩壊, 地すべり に関する裁判では, 地盤工学的判断が積極的に反映されている. 一方, 破提 や 河川 事業認可 ではその裁判例が少ない. これは, 事業認可など技術論以外の問題が多いためと推察される 地盤リスクに関する裁判例の分析結果 抽出した 90 件の裁判例について分析結果を以下に示す. (1) 事件区分 裁判例には各裁判所が受け付けた事件を識別するため の事件記録符号が記載されている. 事件記録符号は事件 を受け付けた年度, 事件の種類を表す符号, 通し番号か ら構成されている. 図 -6.1 は事件記録符号から地盤リス クに関連する事件区分の割合示したものである. 区分と しては民事事件が 65%(59 件 ) を占めており, 内訳と して通常訴訟事件, 控訴事件の割合が高い. 最高 高等 地方裁判所での平成 21 年度新受件数を事件区分別に比 較すると, 民事事件 (882,448 件 ), 刑事事件 (313,644 件 ), 行政事件 (8,146 件 ) であり 1), 全体では 1% に満 表 -6.1 検索したキーワード 検索したキーワード 該当した件 地盤工学的判断有り 数 ( 件 ) 件数 比率 (%) 地盤振動 河川 事業認可 破堤 地すべり 道路 設計 斜面崩壊 掘削 崩壊 設計 道路 設計 地盤沈下 トンネル 地盤沈下 宅地 沈下 表 -6.2 裁判例データベースでの調査項目一覧 事件概要 事件番号, 事件名称, 裁判所, 判決日, 事件発生日, 経 過日数 ( 日 ), 区分, 被告 原告の属性 キーワード 表 -6.1 記載の 9 種類 地盤リスク リスクの種類, 対象物件, 問題の原因, 地盤リスク発生 の素因 判決争点 ( 判示事項 ), 判決, 判決要旨, 参照条文, 引用裁判例, 地盤工学的判断の有無とその内容

2 図 -6.1 事件区分 図 -6.2 審理期間別の事件割合 表 -6.3 平均審理期間の比較 地盤リスクに関連した裁判例 第一審控訴審上告審 医事関係訴訟 建築瑕疵損害賠償 行政事件訴訟 民事第一審訴訟 ( 過払金等以外 ) 平均審理期間 ( 月 ) たない行政事件が地盤リスクに関係する事例では多いことが分かる. また, 民事事件の事件区分では通常訴訟事件が全体でも 27% と多いが, 控訴事件は 1.7% と少ない. (2) 審理期間の比較裁判手続きにおいて, 審理期間は, 当該裁判所に事件が持ち込まれた日 ( 訴状や起訴状の受理日 ) から当該裁判所での事件が終了した日 ( 終局日 ) までの期間を言う. 事件記録符号は, 事件がいつ持ち込まれたかについては分からないため, ここでは受付年の 6 月 30 日を基準として審理期間を算出した. したがって, 最大 ±6 ヶ月の誤差があることになる. 図 -6.2 に地盤リスクに関連した裁判例の第一審, 控訴審, 上告審毎の審理期間を民事第一審訴訟 ( 過払金等以外 ) に加えて審理期間が長いとされている医事関係訴訟, 建築瑕疵損害賠償, 行政事件訴訟 2) とともに示す. また, 表 -6.3 にそれぞれの平均審理期間を示す. 地盤リスクに関連した裁判の平均審理期間は第一審で 78.7 月であり民事第一審訴訟 ( 過払金等以外 ) の 8.1 月の約 10 倍と顕著に長い. また, 高度な専門的知見を要する民事訴訟事件 ( 医事関係訴訟, 建築関係訴訟等 ) と比べても約 3 倍の審理期間を要している. ただ, 地盤リスクに関連した裁判以外の事例は, 裁判の迅速化に関する法律 ( 平成 15 年法律第 107 号. 以下, 迅速化法 ) 以降の平成 20 年の統計データーであるため, 審理期間が短縮したことも多少影響しているが, いずれにしても地盤リスクに関連した裁判の審理期間は非常に長期間であることが分かる. 審理期間別の事件割合では, 第一審で審理期間が 5 年を超えるものが 50% を占めており, その内の約半数が 10 年を超過していた. 判決に不服があると, 控訴審 上告審とさらに長期化する可能性 もある. 裁判に要する日数や費用を鑑みれば, 長期化しやすい地盤リスク関連の訴訟は, むしろ, 工学的判断を重視して和解や訴えの取り下げなどの解決方法を取り入れることが, 原告 被告両者にとって利益になるものと思われる. (3) 原告 被告原告 被告の属性について図 -6.3 に示す. 原告は市民 ( 集団 ) 市民( 個人 ) が合わせて 89% とそのほとんどを占めている. これは, 地盤に関係するリスクが市民に直結していることを示しているものと思われる. 一方, 被告は, その半分以上を行政機関 ( 国, 地方自治体 ) が占めた. また, 開発業者のような民間会社 ( 法人 ( 私 )) も 3 割程度ある. これらのことから, 地盤リスクに関連する裁判例では, 市民が近隣地域の土地開発に関して行政機関や開発業者を訴えるようなケースが多いことが伺える. (4) 認容率 ( 原告側の勝訴率 ) 判決総数に対して, 訴えが一部でも認められた件数の割合を法律用語で 認容率 と言う. 地盤リスクに関係する判決の傾向を図 -6.4 に示す. 地盤リスクに関連した裁判例での認容率は 39% であった. ここで, 地裁民事第一審訴訟の認容率は, 平成 17 年 ~21 年の 5 年間平均で 83.7% であり, 通常の訴訟では原告側が勝訴するケースが大多数を占めている 3). これは, 原告側には自分が不利だと思えば 訴訟を起こさない という選択肢があり, 敢えて訴訟を起こしているため認容率が高いのは当然とも言える. 一方, 地盤リスクに関連した裁判例では認容率が 4 割以下と通常の訴訟の半分程度の認容率しか無い. これは, 地盤リスクが様々な分野の知見を包括しなけれ

3 (a) 原告 (b) 被告図 -6.3 裁判での原告 被告の属性図 -6.4 認容率 ( 原告の勝訴率 ) 労働安全リスク 5 生活安全リスク 45 経済リスク 13 環境リスク 34 地盤リスク 39 事業リスク 34 ば解決できない極めて専門性の高い科学的判断が必要とされるためではないかと考えらえる. これは, 同様に専門性が高い医事関係訴訟事件が, 平成 17 年 ~21 年の 5 年間平均で 32.5% と地盤リスクに関連した裁判例と同様に低い認容率を示していることからも納得できる. (5) リスクの種類裁判例から見たリスクの種類を図 -6.5 に示す. 隣地の崖が崩れる等の生活安全リスクが最も多く 45 件と調査した裁判例の半分がこれに該当した. 次いで地盤リスク (39 件 ), 環境リスク (34 件 ), 事業リスク (34 件 ) の順となっている. これらは重複該当しており, 生活安全リスクの実態は地盤リスクに起因するものが多い. (6) 裁判の対象となる施設等裁判の対象となった施設等の傾向について図 -6.6 に示す. 最も多かったのが宅地 (21 件 ) であり, 次いで河川 渓流 水路 (17 件 ), 公共施設 (11 件 ) の順となる 地盤工学的判断の有無が判決に与える影響抽出した 90 件の裁判例の中で地盤工学的判断が有るものは 57 件であった ( 図 -6.7). 以下に, 地盤工学的判断が有る裁判例の特徴的な傾向を以下に示す. (1) 事件区分の割合図 -6.8 は地盤工学的判断が有る事件区分について全体との違いを示したものである. 地盤工学的判断が有る裁判例では, 行政事件が半減しているのが特徴としてあげられる. 行政事件では, 行政機関の政策判断の当否そのものが争われる場合が多くあり, 様々な観点から政策判 処分場 不法投棄海岸 港湾 1 8 宅地 21 地下構造物 8 河川 渓流 水路 17 公共施設 11 商業施設 6 原子力関連施設 9 マンション 5 道路 8 その他大規模施設 8 図 -6.5 リスクの種類 図 -6.6 対象物 図 -6.7 地盤工学的判断の有無 図 -6.8 地盤工学的判断の有無による事件区分の違い断の違法性を主張するため, 地盤工学的判断に至らないことも影響していると考えられる. また, 地盤工学的判断に至る前に原告適格 ( 原告が訴える資格があるのか ) が認められないケースも見受けられた. (2) リスクの種類の割合図 -6.9 は地盤工学的判断が有る場合のリスクの種類の割合について示したものである. 地盤工学的判断が有る裁判例では, 地盤リスクが 37 件と最も多くなり, 生活安全リスク (34 件 ), 環境リスク (20 件 ) の順となった. 事業リスクや経済リスクはその割合が大きく減少している. (3) 審理期間の比較図 は地盤工学的判断が有る場合と全体との第一審の審理期間を比較したものである. 地盤工学的判断が有る場合の審理期間は,5 年以上が 65% に増加し,1 年以下が無くなっている. 地盤工学的判断が有る場合の審理期間は平均 96.3 月となり, 全体 (78.7 月 ) よりも 1 年以上長期化している. 地盤工学的判断が有る裁判例の多くは専門家による鑑定がなされる. しかし, 鑑定人選

4 図 -6.9 地盤工学的判断の有無によるリスクの種類の違い 訴状内容は, 家屋半壊の賠償金 + 慰謝料と土砂の撤去, コンクリート擁壁の新設などである. ここで, 被告側の地盤技術者による意見書を参考にして, 裁判所は賠償金の大幅に減額で決着した. その要点は, 事件は同時に多数の崩壊が起こった豪雨で発生したもので, 過去の事例からも自然災害につながる豪雨であり, 斜面崩壊は予見不可能と判断された. しかも, 集水地形 公共排水溝からの雨水の集中が斜面崩壊の原因であり, 擁壁等の工作物に瑕疵はなく, 被告に責任がないということである. 図 地盤工学的判断の有無による審理期間の違い定に時間がかかることや, 鑑定書が提出されるまでに時間がかかること, 鑑定結果が自己に不利益であった当事者が鑑定書に対する反論 反証を準備するなどにより長期化するものと思われる. 鑑定人選定においては, 建築関係訴訟や医事関係訴訟では, 学会ルートで鑑定人を推薦する仕組みがある 4). 地盤工学に関係する裁判においても地盤工学会がこの役割の一翼を担うことが望ましい. 図 市街地での斜面崩壊訴訟例 (2) 山間部での斜面崩壊事例山間部での斜面崩壊の事例として高松高裁の事例を挙げる 7). この事例は, 集中豪雨による斜面崩壊によって斜面下の民家が全壊したことに対して, 全壊した民家の住民が道路管理者である町を訴えたものである. 6.3 裁判例にみる地盤リスクの判断 ここでは,6.2 にて示した裁判例の中で明らかになった地盤リスクの傾向を踏まえて, 個別の裁判例を挙げ地盤リスクの詳細について示す. 地盤に関連した裁判では, 法令だけでなく, 設計指針や, 技術マニュアルなども審議の大事な基準となっている. これらは地盤技術者の身近な技術資料であり, その法的理解も重要である 斜面崩壊の事例斜面崩壊に関する裁判では, 様々な争点について審理がされるが,1 原告適格性 ( 原告側に訴える権利があるのか ),2 崩壊斜面が誰の所有でその管理者は誰か,3 崩壊の原因が予測可能であったか ( 異常な豪雨, 強い地震など予測が出来ない自然現象の場合, 斜面管理者などの責任は問われないことが多い ),4 地盤崩壊の原因 ( 地質 地下水 崩壊メカニズムなど ),5 地盤工学的対応策の適正 ( 調査 設計 施工 維持管理の仕方 ) などを争点とする場合が多い. 以下に, 斜面崩壊の事例について示す. (1) 市街地での斜面崩壊事例本事例 5)6) は民事損害賠償の案件である. 土砂災害が多い呉の市街地で, 古い石積み擁壁が豪雨時に崩壊し, 崖下の住民が崖上の住民を損害賠償で訴えた ( 図 -6.11). 図 山間部での斜面崩壊訴訟例ここでは, 図 に示したとおり, 第一審では, 地盤技術者の鑑定書に基づき崩壊原因が道路直下の表層崩壊が原因で, 民家裏の深層崩壊を発生させたとして一部町の責任を認めた. しかし, 控訴審では町側の地盤技術者の意見書に基づき, 民家の深層崩壊が先に発生し, それにひきづけられるように, その上方の町道を含む表層崩壊が発生したと結論づけ, 町の責任を否定している. 結局, 斜面崩壊の原因は, 斜面上部に作られた町道が原因ではなく, 民家裏の地山の悪い地質と記録的な集中豪雨 ( 他にも崩壊多発 ) が原因であり, 道路管理者である被告 ( 町 ) の責任はないとしている. これと似た裁判例として 2004 年 9 月の静岡地裁の事例 8) がある. 地盤技術者の的確な判断が裁判に大きな影響を与えた例としてあげた. (3) 道路斜面での崩壊事例道路斜面の崩壊による裁判事例として大阪高裁の事例を示す 9). 本事例は, 県道脇の斜面が突然崩壊し, 大量の土砂や岩石が道路に流出して自動車で走行中の被災者

5 に直撃し,2 名が死亡した事故であり, 相続人が原告となり県道管理者である県を訴えたものである ( 図 -6.13). 第一審では, 被告側の権威ある専門家による事故調査報告書中の, 本斜面崩壊は自然斜面で発生し, 現在の技術水準において予見不可能という意見を採用し, 被告 ( 県 ) への賠償請求は棄却となった. しかし, 控訴審では, 崩壊斜面の下の切土と落石防止柵をこの崩壊の 5 年前に県が施工し, その切土を施工した影響が斜面安定上無視できないこと. また, 落石防止柵を行なったこと自体危険を予想したにもかかわらず, 上方自然斜面の調査や点検を行なっていないのは, 設置 管理上の瑕疵があり, さらに崩壊は記録的な豪雨ではないことから, 管理責任を免れる自然災害ではないとの判断で, 被告 ( 県 ) の賠償責任を認めた. なお, 落石防止柵工の建設会社には, 契約とおりの施工であり, 瑕疵はないとしている. 道路管理技術者にとって参考になる判決である. 図 道路での斜面崩壊訴訟例 (4) 和解や訴えの取り下げの裁判例民事訴訟では, 判決以外に和解や取り下げによって終局 ( 裁判が終了 ) する場合もある. 民事第一審訴訟 ( 過払金等以外 ) では判決で終局したものは約半数で, 残りは和解や取り下げによって終局している. 横須賀市で発生した崖の崩壊裁判例 10) では, 崖所有者が周辺の住民に損害賠償を訴えられた. しかし, 被告側の地盤技術者の意見書により崖の崩壊が, 単なる斜面崩壊でなく崖周辺の原告の土地を含む広域な地すべりによることが明らかになり, 地すべりの原因が被告 原告のともにあることがわかった. そこで, 両者の間で和解が成立し, 両者が費用を分担しあうことで決着した. また, 千葉の段丘崖からの土砂流出をめぐる裁判例 11) では, 崖下の原告住民が崖上の被告土地所有者に土砂流出防止の対策と土砂除去の損害賠償を訴えた. ここでも, 被告側の地盤技術者が崖からの土砂流出は崖からの湧水が原因で, 崖所有者の原告自身に土砂流出の責務があるとした意見書が裁判所に提出された時点で地盤工学上不利を感じた原告が訴えを取り下げた. このように, 民事訴訟では判決に至る前に関係者間で和解や調停が行われたり, 地盤工学上不利を感じた原告が訴えを取り下げることがある. 斜面崩壊による裁判に地盤技術者の判断がいかに重要かを示す一例であろう 河川事業関係の事例河川事業関係の裁判例では水害訴訟や河川使用許可の差し止めなどに関する国などを相手取ったものが多く, 6.2 で述べたように認容率が低い傾向がある. (1) 多摩川水害訴訟有名な多摩川水害訴訟の例 12) では,1 工事実施基本計画に準拠して新規の改修, 整備の必要がないものとされた河川における河川管理の瑕疵,2 河川の改修, 整備がされた後に水害発生の危険の予測が可能となった場合における河川管理の瑕疵,3 河道内に許可工作物の存在する河川部分における河川管理の瑕疵が争点となった. 河川内の許可工作物による堤防決壊の原因を河川管理者である国の責任を問うた案件である. 第一審は, 国の河川管理の瑕疵を認めたが, 控訴審は, 瑕疵がないとした. 上告審では, 許可工作物による堤防決壊の予見性を問うて, 審議を差戻している. 河川関連事業の裁判が, 住民らによる行政訴訟が多いことがわかる. (2) 長良川安八水害訴訟長良川安八水害訴訟上告審 13) は, 被災住民が国に対して国家賠償法 2 条 1 項に基づき, 総額約 19 億 5 千万円の損害賠償を請求した事件であり, 第一審は被告の長良川の設置 管理の瑕疵を認めて国の責任を肯定し, 原告の請求を一部容認し, 総額約 19 億円余が仮執行された. ところが控訴審では瑕疵を否定し, 第一審判決を取消し, 原告らの請求をすべて破棄し, 仮執行金の返還を命じた. 本判決は, 工事実施基本計画に照らし完成度の高い堤防が破堤して水害が生じた場合であっても, その破堤要因ないし欠陥の存在が不明であるような事案では, 多摩川水害訴訟最高裁判決 の示した河川管理の瑕疵の具体的な判断基準によらず, 大東水害訴訟最高裁判決 の示した一般的な瑕疵判断基準に従って河川管理の瑕疵の有無を判断している. 地盤技術者は, 国家賠償法に被害者救済の精神があり, 瑕疵が過失より広い概念で考えられていることを認識し, 豊かになってゆく社会の安全性のレベルに対する要求も厳しくなってゆくことを知る必要がある. しかし, 構造物が 人工公物 であるゆえに, 予測されるいかなる状態に対しても安全性が確保されるという印象を, 国民に与えてしまうことは問題であり, 法律的な面と工学的な面の歩みよりが必要不可欠である 14) (3) 水利用許可の差し止め訴訟天竜川の電力ダムによる堆砂が, 農地の洪水をおこす危険があるので, 地域の住民がダムの水利用許可を差止めることを国に訴えた事例である 15). まず, 洪水被害者に許可差止めの権利があるかが争点となり, これは認められた. しかし, 水利用許可の差止めについては, 電力会社, 国の意見に無理はなく, 棄却された. 住民らによる差し止め訴訟がいかに難しいかがわかる. (4) 島嶼部での洪水災害訴訟河川に関する裁判例のうち洪水の原因として土石流や山腹崩壊, さらには治山管理の責任範囲について争われた事例について述べる 16). 本件は 1979 年 9 月に台風 16 号の接近により, 屋久島の土面川流域で発生した洪水で家屋 12 棟などが流失した原因をめぐっての裁判である. 被災住人による国有林管理者の国を訴えた国家賠償請求

6 訴訟の控訴審である. 原告の主な主張は 1) 国有林内の伐採地が山腹崩壊の原因となった.2) 山腹崩壊が引き金となって土石流が発生した.3) 土石流が家屋の一部を破壊した.4) 土石流堆積物が下流の河床に堆積して河川の氾濫の原因となった.5) 流域の治山ダムが土石流を防止せず, 土石流に破壊された点に瑕疵がある. といった点である. これに対して被告の主張は 1) 伐採地の存在は山腹崩壊の原因ではない.2) 土石流は住居に到達していない.3) 洪水の原因は単純に河川の流量増加によるものである. 4) 治山ダムはすべての土石流を防ぐ機能は有していない. と, 主要部分で原告の主張と真向からぶつかった. 判決文では両者の証拠, 証言について詳細な審議を行っており, 特に原告側の証拠の論理矛盾や不整合性からほぼ全面的に被告側の勝訴となった. 本判決は証拠間の補完や矛盾などを精密に審理することにより, 工学的にも妥当な結論に至った点で興味深い判決であるとともに, 専門知識の少ない住民が行政を相手に裁判を行う困難さを示す例でもある 地盤事故事例都市部では建設工事に伴う争いが多く発生するが, 被害は地盤沈下だけにとどまらないことが多い. 以下に地盤事故に関する事例を紹介する. (1) 都市部での建設に伴う近隣居住者の訴訟例建設工事によって発生する振動や騒音は, ある程度は避けられないと理解されている. しかし, 施工者や技術者には軽微と思える騒音や振動等が, 平穏な生活を送っている市民には苦痛と感じ, 受忍限度を超えると判断されることがある. 京都市内での事例 17) は, 事前に近隣居住者と建築主及びその施工業者との間で, マンション建設に起因して損害が生じた場合, 原状回復及び損害賠償をなす条項があった. しかし, 有効な対策をせずに工事を行い, 発生した地盤沈下に起因する居宅の損傷, 工事による騒音 振動等, 並びに工事完成後のマンションによって生じた日照 通風等の阻害及びプライバシー侵害等により財産的, 精神的損害を被ったとして, 近隣居住者がその賠償条項及び民法の不法行為の規定に基づき建築主及びその施工業者に損害の賠償を求めたものである. 判決は, 工事によって地盤沈下が生じ, これに起因して建物に損害が生じたこと, 工事による騒音, 振動, 粉塵, 異臭及びテレビ受信障害が受忍限度を超えるものであったことを認め, 原告らの損害の一部を容認したが, 日照阻害等については受忍限度を超えるものではないと棄却された. 建設工事に伴う近隣居住者との紛争は昔から発生しているが, 施工に携わる技術者は近隣住民とのリスクコミュニケーションによる信頼関係の構築などが重要といえる. (2) 地震時の宅地地盤の変状訴訟事例 10 年に 1 回程度震度 5 の地震が発生している地域ならば, それに耐え得る宅地でなければ瑕疵があるとされた事例を紹介する. 本事例は,1978 年 6 月 12 日の宮城県 沖地震により, 宅地に数カ所の亀裂と一部地盤沈下が発生し, 居宅にも基礎地盤及び壁面の亀裂, 床面の沈下等の被害が生じたため, 被害を受けた住民が造成主でかつ売主の仙台市を売主の瑕疵担保責任に基づいて建物修補費用及び宅地の価格減少分の損害賠償を求めて提訴したものである 18). 当該造成宅地は昭和 42 年から 45 年にかけて丘陵地を造成したもので, 地盤は切土地盤, 盛土地盤, 切盛境の 3 種類が存在するが, 外観上は同種地盤の宅地として販売されたため, 原告らは宅地が盛土地盤あるいは切盛境の地盤であるか知らないままに購入していた. 第一審は, 地盤研究者の見解等に基づき当該地域の震度が 6 程度であったとし, 宅地は耐震性については経験的に予想された震度 5 には耐え得る強度を有しており, 瑕疵はないとして瑕疵担保責任を否認し請求を棄却した. これに対して控訴審では, 売主の瑕疵を認め, 損害賠償額については, 瑕疵と相当因果関係にある額及び今後必要となる特殊基礎工事費とした. 宅地の耐震性については, 様々な条件が関係するため客観的基準を設けることは難しいが, 瑕疵担保責任は, 事実を知ったときから1 年であり, 造成後の経過年には関係がない.2011 年 3 月 11 日に発生した東日本太平洋沖地震でも盛土宅地が選択的に被災し, 大きな社会問題となっている. 特に, 対策工済みの盛土が変動したところもあり, 今後裁判対応が増加する可能性がある 土壌汚染事例土壌汚染 地下水汚染に関わる裁判例は, 土地売買に関わる事案と廃棄物処理施設 ( 多くは最終処分場 ) の建設に関わる事案とに大別することができる. ここでは, 土地売買に関わる裁判例についてまとめる. 土地売買に関わる裁判例は, もっぱら買主から売主に瑕疵担保規定 ( 民法 570 条,566 条 ) に基づく損害賠償を求めた事案である. 土壌汚染対策法は, 土壌汚染に関わる有害物質のうち健康被害をもたらすおそれのある特定の指定物質について一定の規制基準を定め, 調査義務や除去命令等の制度を設け,2003 年施行された. その後土壌調査が増大しており, 多くは法に基づかない自主調査が行われており, 土壌汚染の発覚が増加している. (1) 土壌汚染事例土壌汚染に関する裁判としては, 規制基準値超過の土壌汚染を争う傾向が見られる. 具体的には, 有害物質が同法の規制基準を超過するか否かが争点となり, 超過する場合は瑕疵と認める. すなわち, 当該基準値は健康被害防止のための措置を実施する上での目安となり, 基準値を超過した場合には健康被害等が発生する蓋然性が認められること, 汚染士地の利用方法が制限され経済的効用 交換価値が低下すること等を理由として, 瑕疵該当性を認めた例がある 19). また, 環境基準値を大幅に超える高濃度のヒ素が含まれる土地についても, 瑕疵が認められている 20). さらに, 土地の一部に規制基準値を一部下回った場合でも, 隣接している区画での基準値超過が発見された等の理由から

7 瑕疵を肯定する裁判例もある 21). 土壌汚染規制法令が取引後に施行された場合には, 規制基準を超過する有害物質が契約当時の土壌に含まれていたことが瑕疵に該当するかも争点となる. すなわち, 取引後に施行された法令の規制基準に適合しない有害物質の汚染拡大防止措置をせざるをえなくなった買主から売主に責任追及する事例を示す. この事例では, 最高裁は 契約締結当時の取引観念上, ふっ素が土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害を生ずるおそれがあるとは認識されておらず瑕疵とはならない と判示した 22). 土壌汚染が瑕疵と認められた場合の損害額については, 調査 浄化にかかった費用が相当し, 多くの事案では汚染土の掘削 除去が行われる. いろいろな例外事項はあるが, その費用が損害として請求され, 認容される. なお, 土壌汚染対策法や同法改正の趣旨や環境省の解釈によると, 同法施行後に行われてきた自主調査や浄化処理は, 掘削除去に偏重したもので, 搬出や処分を伴い新たな環境リスクを増大することや不適正処理による汚染拡散が発生しているとして, 土壌汚染による健康被害が生じるおそれがある場合に限り, 法定調査や原位置封じ込めや舗装等の低コストによる適正処理を求めている. このような観点が裁判例に反映すると, 費用算定においても斟酌されることになると思われる. (2) 地下水汚染事例地下水汚染をめぐっては周辺住民からの損害賠償訴訟事件がある. テトラクロロエチレンによる地下水汚染について, 周辺住民から工場設置者に対し, 同所から化学物質が地下水に流出したことにより井戸水が汚染された. この不法行為に基づく損害賠償請求がなされた事案では, 当時の水道水の暫定的な水質基準値を上回る当該化学物質が井戸水から検出され, 侵害行為の違法性を認め, 新井戸の掘削費用, 慰謝料等を損害として認めた事例である 23) 廃棄物処理施設地盤の事例廃棄物処分場をめぐる裁判例は, 地下水汚染を主要な理由の一つとして, 周辺住民による建設 操業差止請求の民事訴訟が提起されることが多い. 行政訴訟はそれほど多くないが, 周辺住民による設置許可取消あるいは事業者からの不許可取消の行政訴訟が提起されている. 近時は許可処分について, 改正行政事件訴訟 25 条に基づく執行停止が認められた事例もある 24). いずれの訴訟においても, 地下水汚染の有無は, 設置計画が環境省令 ( 共同命令 ) の技術上の基準に適合するかどうか, また, 環境省令の基準に適合して維持管理が的確に継続しうるかどうかの審理を通じて判断される. (1) 管理型処分場の建設差止訴訟本裁判例は共同命令の意義について, その遵守は, 本件処分場の設置許可を受けた被告会社において当然に果たさなければならない行政上の義務であると同時に, 周辺住民に対する関係でも, それに定められた技術上の基 準を確保すべき責務を負うものと解される. したがって, 被告会社において, 本件処分場が改正共同命令に適合していることを立証できない限り, それから未処理の浸出液の漏出が生じる蓋然性があることが, 事実上, 推定される とした 25). そして, 当該調整池の容量について, 降雨量の異常に多かった年度には浸出液量が限界貯水量を超えた日数が 70 日もあることから, 万全ではないとして, 共同命令に適合しない懸念が残るとした. また, その維持管理について被告会社においてこれを適切に行う体制が採られているとの立証はなく, 維持管理の不適切さに起因する遮水シートの破損や, 浸出液の処理が十分でないことなどにより, 本件処分場から未処理の浸出液が漏出する事故が発生するおそれがあることを否定し難い状況 にあり, 結局, 本件処分場から未処理の浸出液が漏出した場合, それに含まれる物質が同原告らの利用する井戸水に混入する蓋然性がある こと等から, 受忍限度を超えるとして, 差止を認めた. 差止請求を認めた裁判例は, 多くないが, 事業者側に過去に不適正な処理があるような場合に認められる割合が高いのではないかと考えられる. (2) 廃棄物処分場の操業差止訴訟産業廃棄物最終処分場の操業により近隣住民宅の敷地が崩壊する高度の蓋然性があるとして操業等の差止仮処分申請が認容された 1995 年 2 月の大分地裁の事例 26) を紹介する. 本事例では, 産業廃棄物最終処分場が操業したが, 周辺住民 4 名がその廃棄物盛土崩壊と井戸水の汚染について危険にさらされているとして操業停止の仮処分を申請した. 地下水汚染については蓋然性が認められないが, 盛土崩壊については, 地形, 地質から高度な蓋然性が生じているとして裁判所は申し立てを容認した. 廃棄物処分場は 1993 年 4 月 1 日に操業し,4 月 29 日には同処分場最下部えん堤が崩壊した. 大分県から操業中止を命じられ, 修復後, 同年 8 月 11 日に操業再開している. 県側の意見書を書いた大学教授によると, 地形的に 30 以上の急傾斜地に立地している. さらに, 表層はやわらかい地層が分布しているが, 地盤改良で対処可能としている. 原告側の技術者の意見書では原告民家近くの地盤が処理場の森林伐採により地すべりをおこす危険があるとしている. 裁判所は, 対策をしているとしても, 実際に 2 度の盛土崩壊を起こしており, 今後もその危険があると判断したものである. それに対して,1998 年 4 月の大分地裁の事例 27) では, 産業廃棄物処理施設についての技術上の基準に適合している旨の認定の無効を訴えた原告の無効確認請求が棄却された事例である. 被告である県による民間企業への産業廃棄物処理場施設の設置許可は, 適法であり, 原告住民の取消請求は棄却された. 特に, 廃棄物地盤の地すべりや, 擁壁の安全性については問題ないとした. ここでは, 地盤の地すべりの判断と擁壁の安全性や土石流の流下の検討を行なっており, 複数の大学教授による意見書があり, 被告側の大手コンサルの盛土地すべり安定計算書がある. 地盤環境問題でも地盤技術者の活躍の場が多

8 いことがわかる. 6.4 今後の課題と展望地盤工学に携わる技術者は, 突発的な災害リスクや施工時のリスクなど様々なリスク 責任の一端を担っている. その対応のしかたとしては, 技術的な解決だけでなく, 法律や裁判を含めた解決を余儀されることがある. 今まで述べてきたように, 裁判によって明確になる具体的な地盤リスク要素としては,1 実際に損害が生じた場合の法的な責任の所在,2 実際に損害が生じた場合の金銭的な評価,3 潜在的な損害の司法的判断,4 事業を推進する上で訴訟を起こされる可能性などがある. しかし, 実際には実務で関わる裁判上の地盤リスクについては, 直接関係する法制度や裁判上の知識を断片的に学んでいるに留まっていることが多い. こうした中で, 我々地盤工学の技術者は, 調査 設計 施工 維持管理時などの様々な機会に法律や裁判に関する地盤リスクを実務の中で解決していかねばならない. このような背景から, まず, 今回実施したように様々な地盤リスクや法制度を体系的 有機的に整理することが重要である. 次に, それらに関連する裁判例などを検討し, 保証 保険制度やリスクマネージメントなどの地盤工学分野での考え方やあり方について整理していくことが, 今後の課題といえる. つまり, 法を含むリスクマネージメントは, 特定分野の科学技術のみではなく, 社会 人文科学等と融合した総合的な社会技術の一体系として捉える必要がある. 今回, 共同執筆者に薦田弁護士に入っていただいたのもこのためである. 今後とも, 法律家を始め多くの社会技術者との連携を深めることにより, 地盤リスクに関する諸問題がより効率的に解決されると考えている. 6.5 おわりに裁判例と地盤リスクについて述べて来たが, 地盤工学分野の中で, まだまだ, 法や裁判に関する本格的な取り組みが遅れているように思う. 建設工事を行う上で, 裁判に備えたり, 少なくとも被告にならない用意が必要である. また, 必要によっては, 果敢に原告となり組織の利益を守ることも重要となる. 本章では, 地盤リスクに関する裁判例をまとめ, これらの対処法の一端を示した. さらに, 地盤リスクにかかわる裁判では地盤という一般市民にとって不慣れなものを対象とするため, 地盤技術者の意見や鑑定が必要となることが多く, このため審理期間が長期化する傾向を示した. ここで, 地盤リスクといってもその取り扱う分野は地盤災害 地盤事故 地盤環境などと多岐に渡り, 多くの地盤技術者の活躍の場がある. こうした中で先駆的ではあるが, 様々な裁判の中で地盤技術者が活躍されている事例を示した. 我々, 地盤技術者が建設事業の中の地盤リスクについ て適確に裁判に対処するのみならず, 狭い専門分野にとどまることなく, 広く裁判を通して市民に向かって貢献していくことも求められている. その一役を担う機関として地盤工学会に期待したい. 参考文献 1) 裁判所司法統計 : 2) 最高裁判所事務総局編 : 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書 [ 概況 資料編 ]( 平成 21 年度版 ) ml 3) 最高裁判所医事関係訴訟委員会 : 地裁民事第一審通常訴訟事件 医事関係訴訟事件の認容率 3.html 4) 最高裁判所事務総局編 : 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書 ( 平成 17 年度版 ) kai/11/hokoku.html 5) 稲垣秀輝 (2001): 暮らしとその安全のための応用地質, 応用地質,vol.42,no5,pp ) 稲垣秀輝 大久保拓郎 (2004): 呉市街地の斜面崩壊と訴訟対応, 地すべり,vol.40,no5,pp ) 高松高裁平成 16 年 ( ネ ) 第 112 号 (2007): 判例タイムズ No.1244,pp ) 静岡地裁平成 13 年 ( ワ ) 第 370 号 (2006): 判例タイムズ No.1204,pp ) 大阪高裁平成 6 年 ( ネ ) 第 208 号 (1996): 判例タイムズ No.914,pp ) 下河敏彦 稲垣秀輝 大久保拓郎 (2009): 都市の安心 安全な斜面意地の取り組み, 地すべり,vol.46,no2,pp ) 下河敏彦 稲垣秀輝 大久保拓郎 (2010): 市民にとっての地質技術とアウトリーチ, 応用地質,vol.50,no6, pp ) 最高裁判所第 1 小法廷昭和 63 年 ( オ ) 第 791 号 (1991): 判例タイムズ No.746,pp ) 最高裁平成 2 年 ( オ ) 第 1650 号 (1995): 判例タイムズ No.867,pp ) 本城勇介 北原寛之 (2005): 国家賠償法 2 条と社会基盤施設の安全性に関する考察, 構造工学論文集 Vol.51A 15) 12) 福岡高裁昭和 62 年 ( ネ ) 第 171 号 (1993): 判例タイムズ No.804pp ) 名古屋地方裁判所昭和 60 年 ( 行ウ ) 第 12 号 (1996): 判例タイムズ No.894,pp ) 京都地裁平 8 年 ( ワ ) 第 1117 号 (2003): 判例タイムズ No.112,pp ) 仙台高裁平 8 年 ( ネ ) 第 308 号 (2002): 判例時報 1764 号,pp ) 東京地判平成 18 年 9 月 5 日 ( 判例時報 1973 号 p84) 20) 東京地判平成 20 年 11 月 19 日 ( 判例タイムズ 1296 号 p217) 21) 東京地判平成 20 年 7 月 8 日 ( 判例時報 2025 号 p54) 22) 最高判平成 22 年 6 月 1 日 ( 判例タイムズ 1326 号 p106) 当該事案は 1 審が瑕疵を否定したのに,2 審が肯定して覆し, 上告審が否定して決着が付いた. 23) 福島地裁郡山支判平成 14 年 4 月 18 日 ( 判例時報 1804 号 p94) 24) 奈良地決平成 21 年 11 月 26 日 ( 判例タイムズ 1325 号 p91) 25) 鹿児島地判平成 18 年 2 月 3 日 ( 判例タイムズ 1253 号 p200) 26) 大分地裁平成 5 年 ( ヨ ) 第 23,108 号 (1995): 判例タイムズ No.889,pp ) 大分地裁平成 5 年 ( 行ウ ) 第 7 号 (1995): 判例タイムズ No.997,pp

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