平成 3 年版観光白書の構成観光白書は観光立国推進基本法第 8 条に基づき毎年国会に提出以下の四部で構成第 1 章世界の観光の動向第 2 章日本の観光の動向第 Ⅰ 部平成 29 年観光の動向お第 Ⅱ 部 ( テーマ章 ) 日本経済における存在感が高まりつつある観光第 1 章近年の訪日

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あおいかわらい
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1 平成 3 年版観光白書について ( 概要版 ) 観光庁平成 3 年 6 月

2 平成 3 年版観光白書の構成観光白書は観光立国推進基本法第 8 条に基づき毎年国会に提出以下の四部で構成第 1 章世界の観光の動向第 2 章日本の観光の動向第 Ⅰ 部平成 29 年観光の動向お第 Ⅱ 部 ( テーマ章 ) 日本経済における存在感が高まりつつある観光第 1 章近年の訪日外国人旅行者による消費動向お第 2 章近年の訪日外国人旅行者及び旅行消費額の増加がもたらす影響第 3 章観光の日本経済全体への貢献第 4 章これまでの分析のまとめと今後の課題第 Ⅲ 部平成 29 年度に講じた施策 / 第 Ⅳ 部平成 3 年度に講じようとする施策第 1 章観光資源の魅力を極め地方創生の礎にお第 2 章観光産業を革新し国際競争力を高め我が国の基幹産業に第 3 章すべての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できる環境に 1

3 第 Ⅰ 部平成 29 年観光の動向平成 29 年の世界の観光の動向 3 平成 29 年の日本の観光の動向 ( 訪日旅行の状況 ) 6 平成 29 年の日本の観光の動向 ( 海外旅行国内旅行の状況 ) 9 平成 29 年の日本の観光の動向 ( 宿泊の状況 ) 11 平成 29 年の日本の観光の動向 ( 地域における観光の動向 ) 13

第 Ⅰ 部平成 29 年世界の観光の動向国連世界観光機関 (UNWTO) 発表の世界観光動向によると 217 年 ( 平成 29 年 ) の国際観光客は前年比 8,3 万人増の 13 億 2,2

7% 増 ) となった地域別にみると依然として欧州が半数程度を占めているが近年アジア太平洋地域が高い伸びを示しており 217 年 ( 平成 29 年 ) は 1 年前 (27 年 ( 平成

87.7. 6.36.8 6.1 7.6 8.18.6 9.1 9.3 9.5 1.1.4 8.9 11. 11.411.9 12.4 13.2 < 到着地域別 > 4.7% 4.7% 27 54.

7% % 2% 4% 6% 8% 1% 欧州アジア太平洋米州中東アフリカ < 出発地域別 > 26 211 2.9% 2.3% 2.9% 55.8% 19.4% 16.8% 3.% 3.2% 52.

4 第 Ⅰ 部平成 29 年世界の観光の動向国連世界観光機関 (UNWTO) 発表の世界観光動向によると 217 年 ( 平成 29 年 ) の国際観光客は前年比 8,3 万人増の 13 億 2,2 万人 ( 前年比 6.7% 増 ) となった地域別にみると依然として欧州が半数程度を占めているが近年アジア太平洋地域が高い伸びを示しており 217 年 ( 平成 29 年 ) は 1 年前 (27 年 ( 平成 19 年 )) と比較すると 5%pt 程度シェアが拡大している ( 図表 Ⅰ-2) 国際観光客数の推移 ( 図表 Ⅰ-5) 国際観光客数の地域別シェア ( 億人 ) < 到着地域別 > 4.7% 4.7% % 2.2% 15.8% 5.% 5.% % 22.8% 15.6% 4.7% 4.4% % 24.5% 15.7% % 2% 4% 6% 8% 1% 欧州アジア太平洋米州中東アフリカ < 出発地域別 > % 2.3% 2.9% 55.8% 19.4% 16.8% 3.% 3.2% 52.2% 22.2% 16.4% 3.% 資料 :UNWTO( 国連世界観光機関 ) 資料に基づき観光庁作成 % 25.6% 17.% 資料 :UNWTO( 国連世界観光機関 ) 資料に基づき観光庁作成 2.8% 3.2% 3.1% % 2% 4% 6% 8% 1% 欧州アジア太平洋米州中東アフリカ発地不明 3

5 第 Ⅰ 部平成 29 年世界の観光の動向 216 年 ( 平成 28 年 ) の外国人旅行者受入数ランキングにおいて日本は2,44 万人 (16 位 ( アジアで5 位 )) で昨年と同順位となった 216 年 ( 平成 28 年 ) の空路又は水路による外国人旅行者受入数ランキングにおいて日本は2,44 万人 (7 位 ( アジアで 2 位 )) で昨年の9 位 ( アジアで3 位 ) から上昇したなお 217 年 ( 平成 29 年 ) の訪日外国人旅行者数 2,869 万人は 216 年 ( 平成 28 年 ) の外国人旅行者受入数ランキングでは 11 位に相当し空路又は水路による外国人旅行者受入数ランキングでは6 位に相当するフランス米国スペイン中国イタリアトルコ英国ドイツメキシコタイ ( 日本 ) オーストリアマレーシア香港ギリシャロシア日本カナダサウジアラビアポーランド韓国オランダマカオハンガリーアラブ首長国連邦インドクロアチアウクライナシンガポールポルトガルチェコ台湾スウェーデンデンマークモロッコ南アフリカ共和国ベトナムインドネシアアイルランドスイス ( 図 Ⅰ-7) 外国人旅行者受入数ランキング (216 年 ( 平成 28 年 )) 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 3,259 2,869 2,812 2,676 2,655 2,48 2,455 2,44 1,997 1,85 1,746 1,724 1,583 1,57 1,526 1,491 1,46 1,381 1,333 1,291 1,142 1,115 1,69 1,52 1,42 1,33 1,4 1, ,948 3,581 3,558 3,496 資料 ::UNWTO( 国連世界観光機関 ) 資料に基づき日本政府観光局 (JNTO) 作成注 1: 本表の数値は 217 年 6 月時点の暫定値である注 2: 印を付した米国トルコチェコデンマークインドネシアアイルランドは 216 年の数値が不明であるため 215 年の数値をスウェーデンは 214 年の数値を採用した注 3: 本表で採用した数値は日本韓国台湾ベトナムを除き原則的に 1 泊以上した外国人訪問者数である注 4: 外国人訪問者数は数値が追って新たに発表されたりさかのぼって更新されることがあるため数値の採用時期によってそのつど順位が変わり得る注 5: 外国人旅行者数は各国地域ごとに日本とは異なる統計基準により算出公表されている場合があるためこれを比較する際には注意を要する ( 例 : 外国籍乗員数 ( クルー数 )) について日本の統計には含まれないがフランススペイン中国韓国等の統計には含まれている ) 5,237 5,927 日本は世界で 16 位アジアで 5 位外国人旅行者数は各国地域ごとに異なる統計基準により算出公表されているためこれを厳密に比較する際には統計基準の違いに注意することが必要である ( 例 : 外国籍乗員数 ( クルー数 ) について日本の統計には含まれないがフランススペイン中国韓国等の統計には含まれている ) 8,26 7,747 7, 年の訪日外国人旅行者数は 2,869 万人 ( 万人 ) ( 図 Ⅰ-8) 空路又は水路による外国人旅行者受入数ランキング ( 216 年 ( 平成 28 年 ) ) スペイン米国英国フランスイタリア ( 日本 ) 中国日本トルコタイ香港韓国メキシコギリシャシンガポールサウジアラビアマカオスウェーデンインドネシア台湾カナダモロッコロシアベトナムアイルランドマレーシアポーランドクロアチアハンガリーエジプト南アフリカ共和国ウクライナドイツオーストリアオランダポルトガルチェコデンマークスイス 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 2,338 2,221 1,89 1,724 1,688 1,561 1,433 1,357 1,319 1,154 1,118 1,69 1, ,35 3,223 3,219 2,869 2,741 2,44 4, 年の訪日外国人旅行者数は 2869 万人 ( 全て空路又は水路 ) 6,198 日本は世界で7 位アジアで2 位交通手段別 ( 空路水路陸路 ) の外国人旅行者数は全ての国地域において算出公表されているわけではないため本ランキングは公表されている国地域のみで作成している出典 :UNWTO( 国連世界観光機関 ) 資料に基づき日本政府観光局 (JNTO) 作成注 1) 外国人旅行者数は各国地域ごとに異なる統計基準により算出公表されているためこれを厳密に比較する際には統計基準の違いに注意することが必要注 2) 本表の数値は 218 年 2 月時点の値である注 3) 本表で採用した数値は印を付した国地域を除き原則的に 1 泊以上した外国人旅行者数である注 4) 本表の緑のグラフはアジア地域に属する国地域である注 5) タイスウェーデンギリシャロシアは 216 年の数値が不明であるためタイは 213 年スウェーデンは 214 年ギリシアロシアは 215 年の数値を採用した注 6) 本表で採用した数値は空路水路陸路の交通手段のうち陸路 ( 自動車等による入国 ) を除いた外国人旅行者数である注 7) ドイツオーストリアオランダポルトガルチェコデンマークスイスは交通手段別のデータがないため空路又は水路による外国人旅行者数は不明である注 8) 外国人旅行者数は数値が追って新たに発表されたりさかのぼって更新されることがあるため数値の採用時期によってそのつど順位が変わり得る ( 万人 ) 4

6 第 Ⅰ 部平成 29 年世界の観光の動向 216 年 ( 平成 28 年 ) の国際観光収入ランキングにおいて日本は37 億ドル (11 位 ( アジアで4 位 )) で昨年の13 位 ( アジアで5 位 ) から上昇した 216 年 ( 平成 28 年 ) の国際観光支出ランキングにおいて日本は185 億ドル (16 位 ( アジアで5 位 )) で昨年の19 位 ( アジアで5 位 ) から上昇したなお 217 年 ( 平成 29 年 ) の日本の国際観光収入 34 億ドルは 216 年 ( 平成 28 年 ) の国際観光収入ランキングでは 9 位に相当する ( 図表 Ⅰ-9) 国際観光収入ランキング (216 年 ( 平成 28 年 )) 米国スペインタイ中国フランスイタリア英国ドイツ ( 日本 ) 香港豪州日本マカオインドメキシコアラブ首長オーストリアトルコシンガポールカナダマレーシア韓国スイスギリシャオランダポルトガル台湾スウェーデンベルギーインドネシアサウジアラビアポーランドニュージークロアチアベトナム南アフリカロシアデンマークレバノンドミニカ共和国チェコ ( 億米ドル ) 年の国際観光収入は 34 億ドル日本は世界で 11 位アジアで 4 位資料 :UNWTO( 国連世界観光機関 ) 資料に基づき日本政府観光局 (JNTO) 作成注 1:UNWTO 各国政府観光局資料に基づき JNTO 作成注 2: 本表の数値は 217 年 ( 平成 29 年 )6 月時点の暫定値である注 3: 本表の国際観光収入には国際旅客運賃が含まれていない注 4: 国際観光収入は数値が追って新たに発表されたりさかのぼって更新されることがあるまた国際観光収入を米ドルに換算する際その時ごとに為替レートの影響を受け数値が変動するそのため数値の採用時期によってそのつど順位が変わり得る ( 図表 Ⅰ-1) 国際観光支出ランキング ( 216 年 ( 平成 28 年 ) ) 中国米国ドイツ英国フランスカナダ韓国イタリア豪州香港ロシアシンガポールスペインベルギーサウジアラビア日本 ( 日本 ) オランダスイスアラブ首長国連邦台湾インドノルウェーブラジルスウェーデンクウェートフィリピンメキシコマレーシアオーストリアアルゼンチンデンマークカタールタイインドネシアイスラエルアイルランドポーランドフィンランドウクライナチェコ 5 1, 1,5 2, 2,5 3, ,236 日本は世界で 16 位アジアで 4 位 217 年の国際観光支出は 181 億ドル 2,611 資料 :UNWTO( 国連世界観光機関 ) 各国政府観光局資料に基づき日本政府観光局 (JNTO) 作成注 1: 本表の数値は 217 年 5 月時点の暫定値である注 2: 本表の国際観光支出には国際旅客運賃が含まれていない注 3: 国際観光支出は数値が追って新たに発表されたりさかのぼって更新されることがあるまた国際観光支出を米ドルに換算する際その時ごとに為替レートの影響を受け数値が変動するそのため数値の採用時期によってそのつど順位が変わり得る ( 億米ドル ) 5

第 1 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 訪日旅行の状況 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の訪日外国人旅行者数は 2,869 万人 ( 対前年比 19.3% 増 ) となった訪日外国人旅行者数の内訳はアジア全体で 2,434 万人 ( 全体の 84.

2%) 北米は 168 万人となったまた欧州主要 5 箇国 ( 英仏独伊西 ) で初めて 1 万人を突破した ( 万人 ) 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 ( 図表 Ⅰ-11) 訪日外国人旅行者数の推移 ( 図表 Ⅰ-12) 訪日外国人旅行者数の内訳

4%) ドイツ 2 万人 (.7%) フランス 27 万人 (.9%) イギリス 31 万人 (1.1%) カナダ 31 万人 (1.1%) インド 13 万人 (.5%) ベトナム 31 万人 (1.1%) フィリピン 42 万人 (1.

3%) 5 米国 137 万人 (4.8%) 3 台湾 456 万人 (15.9%) オーストラリア 5 万人 (1.7%) その他 11 万人 (3.8%) 欧州主要 5 ヵ国 1 万人 (3.5%) 北米 168 万人 (5.

7 第 1 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 訪日旅行の状況 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の訪日外国人旅行者数は 2,869 万人 ( 対前年比 19.3% 増 ) となった訪日外国人旅行者数の内訳はアジア全体で 2,434 万人 ( 全体の 84.8%) となった東アジアが初めて 2, 万人を超え 2,129 万人 ( 全体の 74.2%) となり ASEAN 主要 6 箇国でも 292 万人 ( 全体の 1.2%) 北米は 168 万人となったまた欧州主要 5 箇国 ( 英仏独伊西 ) で初めて 1 万人を突破した ( 万人 ) 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 ( 図表 Ⅰ-11) 訪日外国人旅行者数の推移 ( 図表 Ⅰ-12) 訪日外国人旅行者数の内訳 (217 年 ( 平成 29 年 )) , ,341 1,974 2,44 2, イタリア 13 万人 (.4%) ドイツ 2 万人 (.7%) フランス 27 万人 (.9%) イギリス 31 万人 (1.1%) カナダ 31 万人 (1.1%) インド 13 万人 (.5%) ベトナム 31 万人 (1.1%) フィリピン 42 万人 (1.5%) インドネシア 35 万人 (1.2%) マレーシア 44 万人 (1.5%) シンガポール 4 万人 (1.4%) ロシア 8 万人 (.3%) 6 タイ 99 万人 (3.4%) 4 香港 223 万人 (7.8%) スペイン 1 万人 (.3%) 5 米国 137 万人 (4.8%) 3 台湾 456 万人 (15.9%) オーストラリア 5 万人 (1.7%) その他 11 万人 (3.8%) 欧州主要 5 ヵ国 1 万人 (3.5%) 北米 168 万人 (5.9%) 総計 2,869 万人アジア 2,434 万人 (84.8%) うち東アジア 2,129 万人 (74.2%) うち東南アジア 292 万人 (1.2%) 1 中国 736 万人 (25.6%) 2 韓国 714 万人 (24.9%) 資料 : 日本政府観光局 (JNTO) 資料に基づき観光庁作成資料 : 日本政府観光局 (JNTO) 資料に基づき観光庁作成注 1:( ) 内は訪日外国人旅行者数全体に対するシェア注 2: その他にはアジア欧州等各地域の国であっても記載のない国地域が含まれる 6

8 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 訪日旅行の状況 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の訪日外国人旅行消費額は前年比 17.8% 増の 4 兆 4,162 億円となった国籍地域別にみると中国が 1 兆 6,947 億円で全体の 38.4% を占め台湾 5,744 億円 ( 同 13.%) 韓国 5,126 億円 ( 同 11.6%) 香港 3,416 億円 ( 同 7.7%) 米国 2,53 億円 ( 同 5.7%) となった ( 図表 Ⅰ-13) 訪日外国人旅行者による消費の推移 ( 図表 -15) 国籍地域別の訪日外国人旅行消費額と構成比 (217 年 ( 平成 29 年 )) ( 億円 ) ( 円 ) 5, 4, 3, 2, 1, 8,135 旅行消費額 ( 億円左目盛 ) 一人当たり旅行消費額 ( 円右目盛 ) 1,846 14,167 2,278 34,771 37,476 44, 資料 : 訪日外国人旅行者数は日本政府観光局 (JNTO) 資料に基づき観光庁作成 18, 17, 16, 15, 14, 13, 12, 11, 1, ベトナム 1.2% 566 億円 1.3% フランス 571 億円 1.3% マレーシア 597 億円 1.4% シンガポール 664 億円 1.5% オーストラリア 1,118 億円 2.5% タイ 1,25 億円 2.8% 米国 2,53 億円 5.7% 香港 3,416 億円 7.7% 資料 : 観光庁訪日外国人消費動向調査韓国 5,126 億円 11.6% 台湾 5,744 億円 13.% 中国 16,947 億円 38.4% 訪日外国人旅行消費額は観光庁訪日外国人消費動向調査 7 カナダ 549 億円フィリピン 482 億円 1.1% 英国 669 億円 1.5% インドネシア 456 億円 1.% ドイツ 356 億円.8% イタリア 241 億円.5% スペイン 212 億円.5% その他 2,331 億円 5.3% インド 212 億円.5% ロシア 154 億円.3% 平成 29 年訪日外国人旅行消費額 4 兆 4162 億円確報値

9 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 訪日旅行の状況 ) 費目別の旅行消費額をみると買物代が全体の 37.1%(1 兆 6,398 億円 ) を占め宿泊費 (1 兆 2,451 億円 28.2%) 飲食費 (8,857 億円 2.2%) と続いている 1 人当たり旅行支出をみると全体で 15 万 3,921 円で前年比 1.3% 減となっている中国が最も高く 23 万 382 円であり続いてオーストラリア 22 万 5,845 円英国 21 万 5,392 円と続いている中国は買物代の支出額が高く欧米豪諸国は宿泊費の支出が高い ( 図表 Ⅰ-17) 国籍地域別にみる費目別旅行消費額 (217 年 ( 平成 29 年 )) 訪日外国人旅行消費額 ( 億円 ) 国籍地域総額娯楽宿泊費飲食費交通費前年比サービス費買物代その他全国籍地域 44, % 12,451 8,857 4,87 1,439 16, 韓国 5, % 1,598 1, , 台湾 5, % 1,53 1, , 香港 3, % ,228 中国 16, % 3,58 2,816 1, , タイ 1, % シンガポール % マレーシア % インドネシア % フィリピン % ベトナム % インド % 英国 % ドイツ % フランス % イタリア % スペイン % ロシア % 米国 2, % 1, カナダ % オーストラリア 1, % その他 2, % 資料 : 観光庁訪日外国人消費動向調査 ( 図表 Ⅰ-18) 国籍地域別にみる訪日外国人 1 人当たり旅行支出 (217 年 ( 平成 29 年 )) 訪日外国人 1 人当たり旅行支出 ( 円 / 人 ) 国籍地域総額娯楽宿泊費飲食費交通費前年比サービス費買物代その他全国籍地域 153, % 43,397 3,869 16,974 5,14 57, 韓国 71, % 22,378 18,435 7,492 3,665 19, 台湾 125,847 -.% 32,939 26,4 14,286 4,458 47, 香港 153,55-4.5% 42,69 33,129 17,586 4,628 55,17 5 中国 23, % 47,69 38,285 18,295 5,55 119,319 1,243 タイ 126, % 36,957 23,281 14,696 4,17 47, シンガポール 164, % 63,84 33,38 19,5 4,414 44,35 12 マレーシア 135, % 42,533 28,261 21,16 4,58 39,33 39 インドネシア 129, % 42,593 23,84 22,188 5,98 36,431 1 フィリピン 113, % 31,469 23,765 13,366 5,45 39,654 ベトナム 183, % 48,861 43,314 16,382 2,372 72,37 インド 157, % 69,56 31,212 21,875 3,268 31,583 英国 215, % 97,33 51,289 32,39 6,811 27,6 ドイツ 182, % 81,933 39,36 27,867 4,245 29,125 フランス 212, % 86,882 45,17 38,882 8,142 33,4 12 イタリア 191, % 86,746 39,659 35,968 5,634 23, スペイン 212, % 77,944 49,82 45,486 7,166 32, ロシア 199, % 63,122 41,499 24,98 9,74 6, 米国 182, % 76,719 41,791 28,477 6,63 28, カナダ 179, % 71,951 41,757 3,316 7,95 28, オーストラリア 225, % 89,6 5,66 35,375 14,89 37, その他 212, % 82,832 46,9 35,299 6,967 39, 資料 : 観光庁訪日外国人消費動向調査 8

10 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 海外旅行国内旅行の状況 ) ( 海外旅行 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の日本人海外旅行者数は 1,789 万人 ( 前年比 4.5% 増 ) と 2 年連続で増加した ( 国内旅行 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の宿泊旅行延べ人数は 3 億 2,333 万人 ( 前年比.7% 減 ) 日帰り旅行延べ人数は 3 億 2,418 万人 ( 前年比 2.8% 増 ) となった ( 万人 ) 1,9 1,8 1,7 1,6 1,5 1,4 1,3 ( 図表 Ⅰ-28) 日本人海外旅行者数の推移 1,74 1,753 1,729 1,683 1,599 1,545 1,664 1,699 1,849 1,747 1,712 1,69 1,621 1,789 ( 万人 ) 35, 34, 33, 32, 31, 3, 29, 28, ( 図表 Ⅰ-29) 国内宿泊旅行延べ人数国内日帰り旅行延べ人数の推移 31,555 29,72 32,42 31,53 29,734 29,788 31,299 29,173 32,566 31,542 32,333 32,418 1,2 1,1 1, 資料 : 法務省資料に基づき観光庁作成 27, 26, 25, 宿泊旅行日帰り旅行資料 : 観光庁旅行観光消費動向調査注 1:217 年 ( 平成 29 年 ) の数値は速報値 9

5% と初めて 15% を超えた ( 図表 Ⅰ-3) 国内旅行消費額の推移 ( 図表 Ⅰ-31) 日本国内における旅行消費額 ( 兆円 ) 25 2 15 2.4 5.1 19.7 19.4 5. 4.4 2.2 4.8 18.4 4.5 2.4 21.

11 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 海外旅行国内旅行の状況 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の日本人国内旅行消費額は宿泊旅行日帰り旅行ともに増加し 21.1 兆円 ( 前年比.8% 増 ) となった 217 年 ( 平成 29 年 ) の日本人及び訪日外国人旅行者による日本国内における旅行消費額は 26.7 兆円 ( 前年比 3.6% 増 ) となったこのうち訪日外国人旅行者による旅行消費額のシェアは 16.5% と初めて 15% を超えた ( 図表 Ⅰ-3) 国内旅行消費額の推移 ( 図表 Ⅰ-31) 日本国内における旅行消費額 ( 兆円 ) 宿泊旅行日帰り旅行国内旅行全体資料 : 観光庁旅行観光消費動向調査資料 : 観光庁旅行観光消費動向調査 1

12 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 宿泊の状況 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) の日本国内のホテル旅館等における延べ宿泊者数は 4 億 9,819 万人泊 ( 前年比 1.2% 増 ) となったうち日本人延べ宿泊者数は 4 億 2,19 円 ( 前年比.7% 減 ) 外国人延べ宿泊者数は 7,8 万人泊 ( 前年比 12.4% 増 ) となった地方部の伸び (15.8%) が三大都市圏 (1.2% 増 ) を上回り地方部のシェアが年間で初めて 4 割を超えた ( 図表 Ⅰ-32) 日本人外国人の延べ宿泊者数の推移 ( 億人泊 ) 日本人延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数資料 : 観光庁宿泊旅行統計調査注 1:217 年 ( 平成 29 年 ) は速報値注 2: 各年のグラフの上に記載されている数字は日本人と外国人の延べ宿泊者数の合計 ( 図表 Ⅰ-33) 三大都市圏及び地方部の延べ宿泊者数の推移 ( 単位 : 万人泊 ) 5, 4, 3, 2, 1, ( 単位 : 万人泊 ) 4, 3, 2, 1, (6.3%) 4,186 (39.7%) 2,753 三大都市圏 +1.2% 地方部 +15.8% (59.1%) 4, (4.9%) 3, 資料 : 観光庁宿泊旅行統計調査注 1:217 年 ( 平成 29 年 ) は速報値注 2: 三大都市圏とは東京神奈川千葉埼玉愛知大阪京都兵庫の8 都府県をいう地方部とは三大都市圏以外の道県をいう注 3:( ) 内は構成比を表している 11

13 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 宿泊の状況 ) 客室稼働率は 217 年 ( 平成 29 年 ) は全体で 6.8% と前年 (59.7%) を上回った特に大阪府では 8% を超える水準が続いているタイプ別にみるとシティホテルが 79.4% ビジネスホテルが 75.4% となっている旅館は 38.1% となっている ( 図表 Ⅰ-35) 客室稼働率の推移 ( 図表 Ⅰ-36) 宿泊施設タイプ別客室稼働率の推移 9% (%) 9 8% 7% 6% 大阪府 83.1% 東京都 8.1% 福岡県 72.7% 愛知県 71.5% 沖縄県 66.1% 広島県 65.9% 北海道 63.8% 石川県 63.7% % 全国 6.8% 宮城県 57.9% % 香川県 57.8% シティホテルビジネスホテル全体リゾートホテル旅館資料 : 観光庁宿泊旅行統計調査注 1:217 年 ( 平成 29 年 ) は速報値資料 : 観光庁宿泊旅行統計調査注 1:217 年 ( 平成 29 年 ) は速報値 12

14 第 Ⅰ 部平成 29 年日本の観光の動向 ( 地域における観光の動向 ) 延べ宿泊者数の前年比を地方ブロック別にみると東北地方が4.4% 増九州地方が31.4% 増と高い伸びとなっているまた北海道 (13.4% 増 ) 北陸信越(16.% 増 ) 近畿(15.4% 増 ) 中国(21.5% 増 ) 四国(23.% 増 ) 沖縄(19.3% 増 ) も全国平均を上回る伸びとなった地方ブロック別の外国人延べ宿泊者数を国地域別にみると中国からの宿泊者が北海道関東中部近畿の4 地方韓国からの宿泊者が九州沖縄の2 地方台湾からの宿泊者が東北北陸信越中国四国の4 地方で最も高い比率を占めた ( 図表 Ⅰ-43) 延べ宿泊者外国人延べ宿泊者数の地方ブロック別対前年比 (217 年 ( 平成 29 年 )) ( 図表 Ⅰ-44) 地方ブロック別外国人延べ宿泊者の国地域別構成比 (217 年 ( 平成 29 年 )) 45% 4% 4.4% 35% 3% 25% 2% 15% 13.4% 外国人延べ宿泊者数平均前年比 :12.4% 21.5% 23.% 16.% 15.4% 31.4% 19.3% 1% 5% % -5% -1% 5.9% 7.1% 3.4% 3.1% 1.1% 1.2% 2.3% -.6% -2.3% -1.5% -2.2% -4.4% 延べ宿泊者数平均前年比 :1.2% 北海道東北関東北陸信越中部近畿中国四国九州沖縄延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数資料 : 観光庁宿泊旅行統計調査注 1:216 年 ( 平成 28 年 ) の確定値と 217 年 ( 平成 29 年 ) の速報値を比較した資料 : 観光庁宿泊旅行統計調査注 1: 欧州は英国フランスドイツの 3 カ国注 2)217 年 ( 平成 29 年 ) は速報値 13

15 第 Ⅱ 部日本経済における存在感が高まりつつある観光近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 1 消費 ( 売上高 ) 15 近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 2 輸出近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 3 投資近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 4 国際収支 2 近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 5 景況感への影響 21 近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 6 地域経済 21 経済成長への貢献 23 成長エンジンとしてのさらなる発展に向けて ( まとめと課題 ) 24 コラム : 持続可能な観光の確立に向けて 25

16 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 1 本年の観光白書第 Ⅱ 部では近年のインバウンドの増加がもたらす日本経済への影響を旅行消費に計上されない効果を含め幅広い観点から分析また近年の経済成長への観光の寄与を分析インバウンドの効果がマクロ経済指標に明確に現れていること及び観光が日本経済成長の主要エンジンに変化しつつあることが確認された 5 年間で訪日外国人旅行者数は 3.4 倍旅行消費額は 4.1 倍になった ( 図表 Ⅱ-1) 訪日外国人旅行者数及び旅行消費額の推移 ( 資料 ) 観光庁訪日外国人消費動向調査 212 年 ( 平成 24 年 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) ( 万人 ) ( 万人 ) 増加幅 ( 万人 ) 訪日外国人旅行者数 836 2,869 2, ( 億円 ) ( 億円 ) ( 億円 ) 訪日外国人旅行消費額 1,846 44,162 33, 宿泊費 3,713 12,451 8, 飲食費 2,229 8,857 6, 交通費 1,179 4,87 3, 娯楽サービス費 293 1,439 1, 買物代 3,46 16,398 12, ( 図表 Ⅱ-2) 国籍地域別の訪日外国人旅行消費額の推移 212 年 ( 平成 24 年 ) 217 年 ( 平成 29 年 ) 増加幅中国 2,678 16,947 14, うち買物代 1,37 8,777 7, 台湾 1,647 5,744 4, 韓国 1,465 5,126 3, 香港 655 3,416 2, 北米 1,194 3,52 1, 欧州 662 1, オーストラリア 47 1, 倍 ( 億円 ) 倍インパクト 1: 消費 ( 売上高 ) への影響各業種で売上高に占める訪日外国人のシェアが上昇 ( 図表 Ⅱ-3) 業種別の売上高に占める訪日外国人旅行者のシェアの変化 (213 年と217 年の比較 ) ( 売上高訪日外国人消費額の伸び率 ) ( 訪日外国人消費額のシェア ) 3% 2% 17.3% 18% 25% 59.3% 16% 2% 15% 1% 5% % 141.6% ( ) 内は217 年の業種の売上高 (1 億円 ) 7.6% 192.3% 221.4% 222.4% 3.5% 3.1% 6.5% 4.2% 5.7% 1.% 22.7% 4.6% 1.9% 11.7% 1.3% 1.1% 1.6% 宿泊業飲食業鉄道業医薬品化粧品ドラッグストア小売業 (5,366) (19,492) (8,41) (9,765) (6,58) 訪日外国人消費額の伸び率 ( 左目盛 ) 業種別売上高の伸び率 ( 左目盛 ) 訪日外国人消費額のシェア (213 年右目盛 ) 訪日外国人消費額のシェア (217 年右目盛 ) ( 資料 ) 観光庁訪日外国人消費動向調査総務省サービス産業動向調査経済産業省商業動態統計に基づき観光庁作成注 1: ドラッグストアは 214 年と 217 年の比較 14% 12% 1% 8% 6% 4% 2% % 15

第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 2 インバウンドの効果は旅行消費に止まらず訪日観光がきっかけとなり帰国後も越境電子商取引 ( 越境 EC) を通じて日本製品を購買する動きが拡大するなど輸出の増加にも寄与中国の 3 大都市 ( 北京市上海市広州市 ) 等に居住する中高所得者層の約 7 割は越境 EC を通じた日本製品購買経験あり越境 EC

4 216/1 216/1 217/8 ( 資料 )JETRO 中国の消費者の日本製品等意識調査に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-9,1) 中国における越境 EC で人気の商品購買理由 ( 資料 )JETRO 中国の消費者の日本製品等意識調査に基づき観光庁作成インパクト 2: 輸出への影響 1 あるない ( 複数選択 n=799(216/1), 828(217/8)) ( 複数選択

17 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 2 インバウンドの効果は旅行消費に止まらず訪日観光がきっかけとなり帰国後も越境電子商取引 ( 越境 EC) を通じて日本製品を購買する動きが拡大するなど輸出の増加にも寄与中国の 3 大都市 ( 北京市上海市広州市 ) 等に居住する中高所得者層の約 7 割は越境 EC を通じた日本製品購買経験あり越境 EC で人気の日本製品は化粧品食品医薬品関連購入する理由の約 4% が訪日観光がきっかけと回答 ( 図表 Ⅱ-8) 中国における越境 EC での日本輸入品の購買経験の有無 ( 単数選択 n=1,2(216/1,216/1),1,224(217/8)) (%) /1 216/1 217/8 ( 資料 )JETRO 中国の消費者の日本製品等意識調査に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-9,1) 中国における越境 EC で人気の商品購買理由 ( 資料 )JETRO 中国の消費者の日本製品等意識調査に基づき観光庁作成インパクト 2: 輸出への影響 1 あるない ( 複数選択 n=799(216/1), 828(217/8)) ( 複数選択 n=962(216/1),992(217/8)) 化粧品中国内では店頭で販売されて 44.4 食品いない製品だから 45.6 医薬品 35.5 日本に旅行をしたときに購入して気に入った製品だから 22.7 電気製品健康食品 27.8 ニセモノではないから衣料品 / ファッション / 価格が安いから /1 書籍 /DVD 14.8 注文してから商品が届くまでの 29.8 ベビー用品 6.9 時間が短いから /8.2 その他知人等からの口コミで購入しようと思ったから / (%) 2 4 6(%) 訪日外国人に人気の商品は日本での消費 ( 旅行消費額 ) とともに輸出額も増加 ( 単位 : 億円 ) 1, ( 図表 Ⅱ-11) 買物代消費と輸出 ( 対中国香港台湾合計 ) 紙おむつ輸出額 ( 対中国香港台湾計 ) ( オレンジ色 ) 上下上下上下上下上下上下上下上下 ( 期 ) ( 単位 : 億円 ) 旅行消費額 ( 化粧品香水 : 右目盛 ) 上 21 (214 年上期 =1) 5 1,2 旅行消費額 ( 医薬品健康グッズトイレタリー )( 中国香港台湾計 : 右目盛 ) ( 水色 ) 下上 11 ( 水色 ) 下上 12 下上 , 下上 14 ( 単位 : 億円 ) ヘアケア用品上下上下上下上下上下上下上 15 旅行消費額 ( 化粧品香水 : 右目盛 ) ( 水色 ) (214 年上期 =1) 下上 16 下上 17 スキンケア化粧品下 ( 期 ) ( 資料 ) 財務省貿易統計観光庁訪日外国人消費動向調査に基づき観光庁作成 (214 年上期 =1) 下上下上下 ( 期 )

第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 2 越境 ECの増加に訪日観光が大きく寄与旅行消費には計上されない越境 ECによる日本製品の購買規模は年間約 6,~ 8, 億円程度 (217 年 ) と推計日本製品購買のきっかけに訪日観光が大きく影響購買手段は中国で越境 EC の比率が高い ( 図表 Ⅱ-14)

家族や知人の訪日観光がきっかけとなった購買も含めれば 7,8 億円程度と見込まれる ( 資料 ) アンケート調査に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-15) 日本製品の購買手段越境 EC を通じた購買 ( 図表 Ⅱ-16) 訪日観光をきっかけとした越境 EC による購買規模推計 (217 年 ) 訪日外国人旅行者数上位 5 箇国地域全体うち中国

18 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 2 越境 ECの増加に訪日観光が大きく寄与旅行消費には計上されない越境 ECによる日本製品の購買規模は年間約 6,~ 8, 億円程度 (217 年 ) と推計日本製品購買のきっかけに訪日観光が大きく影響購買手段は中国で越境 EC の比率が高い ( 図表 Ⅱ-14) 日本製品の購買のきっかけインパクト 2: 輸出への影響 2 中国を中心に訪日観光をきっかけとした越境 EC による日本製品購買の動きが広まっている訪日観光きっかけの越境 EC 規模推計自身の訪日観光がきっかけとなった越境 EC による日本製品購買規模は 217 年には 6,3 億円程度と見込まれる家族や知人の訪日観光がきっかけとなった購買も含めれば 7,8 億円程度と見込まれる ( 資料 ) アンケート調査に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-15) 日本製品の購買手段越境 EC を通じた購買 ( 図表 Ⅱ-16) 訪日観光をきっかけとした越境 EC による購買規模推計 (217 年 ) 訪日外国人旅行者数上位 5 箇国地域全体うち中国 1 自身の訪日観光がきっかけとなった購買額 2 家族や知人の訪日観光がきっかけとなった購買額 6,3 3,5 1,5 1,2 越境 EC を通じた日本製品購買の全体額 15,5 11,1 ( 資料 ) アンケート調査に基づき観光庁作成 ( 資料 ) アンケート調査等に基づき観光庁作成注 1:5 カ国地域 = 中国台湾韓国香港米国注 2: 越境 EC については B to C 取引を対象としている 17

19 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 3 宿泊業においては 1 兆円弱程度の建設投資を創出 (217 年 ) インパクト 3: 投資への影響 1 宿泊業の建築物工事予定額は 5 年で 8.4 倍建築物工事予定額全体の伸び率の 2 割以上は宿泊業が寄与 (217 年 ) ( 図表 Ⅱ-17) 宿泊業における建築物の工事予定額の推移 ( 億円 ) 1, 6% 5% 4% 3% 2% 1% % 8, 6, 4, 2, 1,121 1,599 1, 年比約 8.4 倍 2,581 6,333 9, ( 資料 ) 国土交通省建築着工統計に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-19) 建築物工事予定額全体の伸び率に対する宿泊業の寄与 3.4% ( 寄与率 :2.4%).1% 寄与度 ( 資料 ) 国土交通省建築着工統計に基づき観光庁作成 5.3% ( 寄与率 :22.4%) 1.2% 212 年 217 年宿泊業用建築物工事予定額寄与度全建築物工事予定額伸び率 ( 前年比 ) ( 棟 ) 北海道近畿で宿泊業の建築物工事予定額が 2 桁の伸び着工棟数床面積も大きく増加 ( 億円 ) 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 年 217 年対 212 年比 34.5 倍 2.7 倍 ( 図表 Ⅱ-2) ブロック別工事予定額 8.2 倍 5.7 倍 3.9 倍 17.7 倍全国計 212 年 :1,121 億円 217 年 :9,431 億円 5.1 倍 9.8 倍 8.6 倍 6.2 倍北海道東北関東北陸中部近畿中国四国九州沖縄 ( 資料 ) 国土交通省建築着工統計調査に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-18) 建築物の工事予定棟数及び床面積の推移 (1) 棟数 (2) 床面積 ( 資料 ) 国土交通省建築着工統計に基づき観光庁作成 (1,m2) 倍

20 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 3 インパクト 3: 投資への影響 2 インバウンド需要は宿泊業のみならず製造業含め幅広い業種かつ全国各地において投資を創出 < 図表 Ⅱ-21: 全国各地でのインバウンド対応投資の例 > ( 資料 ) 新聞記事情報に基づき観光庁作成 19

21 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 4 サービス貿易において旅行が知財使用料に次ぐ黒字項目へ変化比較優位性を示す指標が観光分野で大幅に改善し観光が日本経済の稼ぎ手に変化しつつあることが確認されたサービス収支の最大の赤字項目であった旅行が知財使用料に次ぐ黒字項目へ変化比較優位を示す顕示比較優位 (RCA) 指数は近年大きく改善 ( 単位 : 億円 ) 3, 2, 1, -1, -2, -3, 知的財産権等使用料< 図表 Ⅱ-23: 日本の観光分野での顕示比較優位 (RCA) 指数 > 1. 注 : 顕示比較優位(RCA) 指数 :1を上回ると当該財.8 サービスは比較優位性を有するとされる通信コンピュー旅行公的サービス等建設輸送その他業務サ金融サービス維持修理サービス委託加工サービス保険年金サービス個人文化娯楽サービス( 図表 Ⅱ-22) サービス収支の推移 217 年 ( 平成 29 年 ) ービスタ情報サービス( 単位 : 億円 ) 3, 2, 1, -1, -2, -3, 知( 資料 ) 財務省日本銀行国際収支統計に基づき観光庁作成 ( 資料 )RIETI TID215 IMF データベースに基づき観光庁作成注 1: 顕示比較優位 (RCA) 指数 : ある財サービスの当該国の輸出総額に占めるシェアと世界の輸出総額に占めるシェアの比率 1 を上回ると当該財サービスは比較優位性を有するとされる通信建設公的サービス等輸送21 年 ( 平成 22 年 ) 旅行そ金融サービス維持修理サービス委託加工サービス保険年金サービス個人文化娯楽サービスの他業務サービス的財産権等使用料インパクト 4: 国際収支への影響コンピュータ情報サービス輸送機械化学製品日本電気機械一般機械観光 ( 図表 Ⅱ-25)RCA 指数の国際比較フランス日本は製造業の RCA 指数が高いが近年やや低下傾向観光 RCA は近年上昇ただし諸外国と比べると観光産業の存在感が小さく観光立国に向けては道半ばスペイン米国韓国タイ ( 資料 )RIETI TID215 IMF データベースに基づき観光庁作成 ( 年 2

22 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 5 6 インバウンドの動向が景況感に及ぼす影響が高まっている近年延べ宿泊者数でみるとインバウンド伸び率は地方部において高くなっているインパクト 5: 景況感への影響景気判断の理由としてインバウンドを挙げる割合が増加インバウンドの動向が景況感に与える影響が高まっている 8% 6% 4% 2% ( 図表 Ⅱ-28) 景気の判断理由にインバウンドを挙げた割合景気が回復していると回答した者のうちインバウンド等を理由として挙げた者の割合景気が悪化していると回答した者のうちインバウンド等を理由として挙げた者の割合 % ( 月 ) ( 資料 ) 内閣府景気ウォッチャー調査に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-29) 訪日外国人旅行消費額の変化と景気判断の関係性 ( インバウンドDI) 8 ( 前年同期比 %) 1 インパクト 6: 地域への波及 1 外国人延べ宿泊者数の増加幅では大都市圏に加え北海道沖縄で大きく増加伸び率でみると地方部の県で高い伸び ( 表 Ⅱ-31)212 年から 217 年の外国人延べ宿泊者数の変化東京都大阪府北海道沖縄県京都府福岡県千葉県愛知県神奈山梨県長野県大分県静岡県兵庫県岐阜県 (1) 増加数 (2) 伸び率 , , 1,2 ( 万人泊 ) ( 資料 ) 観光庁宿泊旅行統計調査香川県佐賀県青森県沖縄県岡山県長野県和歌大分県福岡県岩手県鹿児群馬県山梨県石川県大阪府 ( 図表 Ⅱ-33) 延べ宿泊者数に占める外国人旅行者のシェアの変化 ( 倍 ) インバウンド DI( 左目盛 ) 旅行消費額 ( 前年同期比右目盛 ) Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ ( 資料 ) 内閣府景気ウォッチャー調査に基づき観光庁作成 ( 期 ) ( 資料 ) 観光庁宿泊旅行統計調査 21

第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 6 インパクト 6: 地域への波及 2 沖縄では外国人旅行消費額が 5 年で約 8 倍近畿も約 5 倍に増加しシェアが拡大 ( 倍 ) 1 8 6 4 2 ( 図表 Ⅱ-35) ブロック別外国人旅行消費額の変化 (217 年 /212 年 ) 全国 :4.1 4.1 2.4 3.4 3.6 3.8 5.2 3.

7 インバウンドの伸びが著しい地方部ではインバウンドの増加に対応し宿泊業の建設投資が大幅に増加 ( 図表 Ⅱ-37) 外国人延べ宿泊者数伸び率上位県における宿泊業の建築物工事予定額の動向 ( 香川県 ) ( 百万円 ) 5, 4,643 4,5 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,36 1,5 1, 5 48 265 185 4 ( 百万円 ) 9, 8, 7, 6, 5, 4,

23 第 Ⅱ 部近年の訪日外国人旅行者の増加がもたらす影響 6 インパクト 6: 地域への波及 2 沖縄では外国人旅行消費額が 5 年で約 8 倍近畿も約 5 倍に増加しシェアが拡大 ( 倍 ) ( 図表 Ⅱ-35) ブロック別外国人旅行消費額の変化 (217 年 /212 年 ) 全国 : ( 資料 ) 観光庁訪日外国人消費動向調査より作成注 1: 既存の統計数値を再編加工して簡易な手法により算出した試算値である ( 図表 Ⅱ-36) ブロック別外国人旅行消費額の構成比 <212 年 > <217 年 > 7.7 インバウンドの伸びが著しい地方部ではインバウンドの増加に対応し宿泊業の建設投資が大幅に増加 ( 図表 Ⅱ-37) 外国人延べ宿泊者数伸び率上位県における宿泊業の建築物工事予定額の動向 ( 香川県 ) ( 百万円 ) 5, 4,643 4,5 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,36 1,5 1, ( 百万円 ) 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, ( 佐賀県 ) ,519 ( 資料 ) 国土交通省建築着工統計に基づき観光庁作成 ( 百万円 ) 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 ( 沖縄県 ) ( 岡山県 ) ( 百万円 ) 9, 8, 78,532 7, 63,868 6, 5, 4, 3, 12,746 13,86 2, 1,988 8,89 1, ( 青森県 ) ( 百万円 ) 4,6 4,5 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,5 96 1, ,663 22

24 気業第 Ⅱ 部経済成長への貢献観光は近年の経済成長に対し GDPに占める割合をはるかに上回る規模の貢献を果たしており経済成長の主要エンジンに変化しつつある近年の経済成長への貢献観光 GDP は 23.% 成長 (212 年から 216 年 ) しその伸び率は輸送用機械 (23.%) 等とともにトップクラス ( 図表 Ⅱ-41) 経済活動別の名目 GDP 成長率の比較 (212 年から 216 年への産業別経済成長率 ) 名目 GDP 約 4 兆円増加 (212 年から 216 年 ) のうち観光の寄与の割合は 4.5% 程度 ( 約 2 兆円 ) 身の丈 (GDP に占めるシェア :212 年約 1.7% 程度 ) の 2.6 倍程度成長に貢献 ( 図表 Ⅱ-42) 名目 GDP 成長率への寄与の割合 (212 年から 216 年の名目経済成長への寄与率 ) 25% 2% 15% 1% 5% % -5% 電23.%21.4% 19.9% 2.5% 19.7% 19.2% 18.6% 18.5% 輸送用機械建設業石油石炭製品電気機械その他の金属製品化学はん用機械等製造業14.3% 11.8% 11.6% 13.1% 1.6% 9.6% 11.7% 11.4% 8.5% 1.4% 7.4% 9.3% 7.7% 6.8% 5.1%4.% 4.% 3.6% 2.8% 2.5% 1.2% 2.7% 2.3%.9%.1% パルプ電子部窯業土林業一次金属食料品保健衛専門サ農業水産業宿泊飲その他の情報サ運輸郵教育通信放ガス水鉱業小売業繊維製品公務住宅賃情報通卸売業金融保紙紙加工品ービス業等ービス業等品デバイス生社会事業石製品食サービス業便業不動産業-.5% その他の貸業道業等信機器送業険業サービス161.2% 23.% -2.8% 印観刷光業GDP14% 12.% 12% 9.6% 1% 8.5% 8.3% 7.7% 8% 6.1% 6% 4% 2% % -2% 建電専保輸は化設気健送ん業業衛用用生機機 (4.9) (.5) 社械械等会等事(3.) 業(2.9) (7.2) (6.9) 門サービス業4.2% 3.9% 3.3% 3.2% 2.7% 2.8% 2.3% 2.2% 1.8% 2.3% 2.3% 1.5% 1.3% 1.9% 1.8% 1.1%.7% 1.4%.6% 1.1% 1.%.1%.%.7%.1%.1%.%.% 学(2.) 運輸郵便業(5.1) そ寄与率 : 全体の経済成長の増加に貢献した割合 = 各産業の成長率シェア食の料他の製造業(1.5) 品(2.5) 電気機械(1.2) 住宅賃貸業(1.4) 宿情泊報飲サー食ビサスー業ビス業(2.4) 等(2.7) 一次金属(1.7) 教育(3.7) 石小油売石炭製品(.8) 業(5.8) 金属製品(.8) 公務(5.3) その他の不動産業(1.6) 電通子信部放品送デバイス(.9) 農卸窯業売業(1.) 業(8.9) (2.4) 業土石製品(.5) ガス水道業等(1.5) パ水ルプ産紙紙加工品(.4) 業(.1) 情繊報維通製信機器(.8) -.2% -.3% 林金鉱印そ業融業刷保業品(.) 険(.1) 業(.5) (.3) (4.5) 観の光他GのDサービス(4.7) 4.5% P(1.7) ( 資料 ) 内閣府国民経済計算等に基づき観光庁作成 ( 資料 ) 内閣府国民経済計算等に基づき観光庁作成注 1: 各産業名の後の ( ) 内の数値は 212 年の名目 GDP に占めるシェアを示している 23

25 第 Ⅱ 部成長エンジンとしてのさらなる発展に向けてこれまでの分析のまとめ旅行消費のみならず日本経済に幅広い影響約 4 兆円の旅行消費に止まらず越境 EC 等を通じた購買 (6,~ 8, 億円程度 ) 企業の投資 ( 宿泊業の建築投資約 1 兆円弱 ) 等を創出人々の景況感の形成を左右する重要な要因へと変化近年の経済成長に対し観光の規模 ( 対名目 GDP 比 ) をはるかに上回る貢献 ( 約 2.6 倍 ) 観光が日本経済成長の主要エンジンへと変化しつつある幅広い業種地域でのさらなる投資を期待宿泊業のみならず素材機械飲料製菓交通事業者外食産業など幅広い業種にインバウンド対応投資を誘発北は北海道から南は沖縄まで幅広い地域に波及インバウンド効果の恩恵に呼応しさらに幅広い地域や業種において投資の活発化を期待現状はあくまで通過点国際比較の観点からは日本のインバウンドの水準はまだまだ低くさらなる拡大の余地観光 RCA 指数は未だ 1 未満目標実現に向けてさらなる高次の施策の展開が必要日本人の旅行の活性化も重要国際比較の観点からも日本人の旅行には拡大の余地インバウンド獲得を目指して進めている施策の多くは日本人旅行者の満足度向上にも貢献官の環境整備の下観光関係者 ( 民 ) のさらなる取組に期待 ( 図表 Ⅱ-43) インバウンド消費対名目 GDP 比の国際比較 (216 年 ) 14% 12% 1% 8% 6% 4% 2% % 12.% 4.9% 今後の課題 2.6% 2.2% 1.7% 1.6% 1.2% 1.2% 1.1% 1.1%.6%.6%.4% 観光が日本経済を牽引する稼ぎ手に変化しつつある近年製造業の比較優位性がやや低下する中観光の比較優位性 ( 観光 RCA 指数 ) が大きく改善他方 22 年 ( 平成 32 年 ) の目標に向けてはあくまで道半ば目標に近づくと観光の比較優位性や経済成長への貢献度がさらに高まり日本経済の成長を牽引する主要産業へと変貌を遂げていくことが見込まれるそのためにも目標実現に向けてさらなる高次の施策の展開が不可欠 ( 資料 )UNWTO database, IMF database に基づき観光庁作成 ( 図表 Ⅱ-44) 国民観光消費対名目 GDP 比国際比較 12% 1% 8% 6% 4% 2% % 1.% 8.3% 8.1% 7.% 6.7% 5.8% 5.8% 国内旅行海外旅行国民観光消費 ( 資料 )OECD データベースに基づき観光庁作成注 1: 各国の時点ドイツ :215 年英国 :214 年オーストラリア :215 年スペイン :213 年イタリア :21 年カナダ :216 年フランス :215 年スイス :211 年米国 :215 年日本 :215 年 5.4% 4.9% 4.6% 24

第 Ⅱ 部コラム : 持続可能な観光の確立に向けてインバウンドの増加がもたらす我が国観光の課題持続可能な観光の確立に向けて訪日外国人の約 12% は民泊 ( 有償での住宅宿泊 ) を利用 < 図表 : 日本滞在中の宿泊施設利用率 (217 年 7-9 月期複数回答 )> ホテル ( 洋室中心 ) 旅館 ( 和室中心 ) 別荘コンドミニアム学校の寮会社所有の宿泊施設親族知人宅

1 民泊普及の背景には多様な外国人旅行者のニーズへの対応不足も一因宿泊施設不足のみならず既存の宿泊施設が例えば長期滞在者向けの泊食分離家族旅行など比較的多人数で宿泊できるホテルの不足日本の伝統的な生活体験ができる施設の不足など多様なニーズに十分応えられていないことも要因地域の実情に応じ住民参加の下様々な手法を組み合わせて課題を克服していく必要克服すべき課題については

26 第 Ⅱ 部コラム : 持続可能な観光の確立に向けてインバウンドの増加がもたらす我が国観光の課題持続可能な観光の確立に向けて訪日外国人の約 12% は民泊 ( 有償での住宅宿泊 ) を利用 < 図表 : 日本滞在中の宿泊施設利用率 (217 年 7-9 月期複数回答 )> ホテル ( 洋室中心 ) 旅館 ( 和室中心 ) 別荘コンドミニアム学校の寮会社所有の宿泊施設親族知人宅ユースホステルゲストハウス有償での住宅宿泊その他 ( 有償での住宅宿泊を除く ) 5 1 (%) ( 資料 ) 観光庁訪日外国人消費動向調査民泊普及の背景には多様な外国人旅行者のニーズへの対応不足も一因宿泊施設不足のみならず既存の宿泊施設が例えば長期滞在者向けの泊食分離家族旅行など比較的多人数で宿泊できるホテルの不足日本の伝統的な生活体験ができる施設の不足など多様なニーズに十分応えられていないことも要因地域の実情に応じ住民参加の下様々な手法を組み合わせて課題を克服していく必要克服すべき課題については地域に応じて多種多様であることから対応策も一様ではない規制のみならずインセンティブ政策税制や価格政策的確な情報発信など様々な手法を組み合わせ住民参加の下で地域の課題に応じて対応していくことが求められる < 取組事例 1: 京都市 > 届出住宅まで概ね 1 分以内の範囲に現地対応管理者を配置観光客を地下鉄に誘導するための市バスの価格政策 ( バス一日乗車券の値上げ ) < 取組事例 2: 鎌倉市 > 民泊普及や外国人旅行者の増加がもたらす課題民泊利用者による騒音ゴミ放置など周辺住民の平穏な生活との調和住宅宿泊事業法の制定観光地でのマナー違反文化財環境への影響交通渋滞交通機関の混雑など市民生活への影響持続可能な観光の実現は我が国が観光立国の実現を目指す上で乗り越えなければならない課題観光客による混雑時に住民の乗車を優先させる実証実験エリア内での一般道を走行する自動車に課金するエリアプライシングの検討 25

27 第 Ⅲ 部平成 29 年度に講じた施策 / 第 Ⅳ 部平成 3 年度に講じようとする施策 1 観光資源の魅力を極め地方創生の礎に魅力ある公的施設インフラの大胆な公開開放文化財の観光資源としての開花国立公園のナショナルパークとしてのブランド化景観の優れた観光資産の保全活用による観光地の魅力向上滞在型農山漁村の確立形成古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくりの推進新たな観光資源の開拓地方の商店街等における観光需要の獲得伝統工芸品等の消費拡大広域観光周遊ルートの世界水準への改善観光立国ショーケースの形成の推進東北の観光復興 2 観光産業を革新し国際競争力を高め我が国の基幹産業に観光関係の規制制度の総合的な見直し民泊サービスへの対応産業界ニーズを踏まえた観光経営人材の育成強化宿泊施設不足の早急な解消及び多様なニーズに合わせた宿泊施設の提供世界水準の DMO の形成育成観光地再生活性化ファンドの継続的な展開次世代の観光立国実現のための財源の検討訪日プロモーションの戦略的高度化インバウンド観光促進のための多様な魅力の対外発信強化 MICE 誘致の促進 IR に係る法制上の措置の検討ビザの戦略的緩和訪日教育旅行の活性化観光教育の充実若者のアウトバウンド活性化 3 すべての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できる環境に最先端技術を活用した革新的な出入国審査等の実現民間のまちづくり活動等による観光まち一体再生の推進キャッシュレス環境の飛躍的改善通信環境の飛躍的向上と誰もが一人歩きできる環境の実現多言語対応による情報発信急患等にも十分対応できる外国人患者受入体制の充実世界一安全な国日本の良好な治安等を体感できる環境地方創生回廊の完備地方空港のゲートウェイ機能強化と LCC 就航促進クルーズ船受入の更なる拡充公共交通利用環境の革新休暇改革オリパラに向けたユニバーサルデザインの推進 26

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スライド 0 訪日外国人消費動向調査平成 29 年の調査結果 ( 速報 ) ~ 訪日外国人旅行消費額は四半期で過去最高の 1 兆 776 億円上半期の累計で初めて 2 兆円を突破 ~ 平成 29 年の訪日外国人旅行消費額は 1 兆 776 億円前年同期 (9,534 億円 ) に比べ 13.0% 増加訪日外国人 1 人当たり旅行支出は 14 万 9,248 円前年同期 (15 万 9,933 円 )