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1 2016 年 3 月 28 日 ( 月 ) DIAS-P/GRENE-ei 合同最終成果報告会東京大学弥生講堂 アジアモンスーン地域における気候変動とその農業への影響評価 東京大学 EDITORIA/ 農学生命科学研究科溝口勝 首都大学東京 / 高橋洋海洋研究開発機構 / 松本淳農業 食品産業技術総合研究機構 / 田中慶農業環境技術研究所 / 桑形恒男 アジアモンスーン地域における気候変動とその農業への影響評価 ( まとめ ) プロジェクトのねらい 気候変動は季節変化に影響し, 従来と異なる降雨や気温のパターンを生み出す この影響は伝統的な農業に依存しているアジアモンスーン地域の国々にとって深刻な問題 気候変動を適切に予測し, その農業への影響を評価する 各国の農業における適応策と緩和策の政策立案に資するような基盤情報の構築する 研究の特徴 気候変動研究グループと農業影響研究グループが連携 東南アジアの共通フィールドを対象にして研究を効果的に進めた 対象は東南アジア 4 か国 + 日本 タイ ベトナム フィリピン インドネシア アジアモンスーンの影響をうける 現地の研究者とともに適応策 緩和策に資する基盤情報を構築した DIAS との連携 データ統合 解析システム DIAS(Data Integration Analysis System) との連携を常に意識 人材育成 東南アジアの留学生と共に現地気象機関, 農業機関との共同研究を推進 気候変動と農業影響に関する深い知見を持つ人材の育成 研究成果を地域的に共有できる人的ネットワーク構築 国際ワークショップの開催 毎年度末にワークショップを開催 第 1 回タイ (2012 年 ) 第 2 回フィリピン (2013 年 ) 第 3 回インドネシア (2014 年 ) 第 4 回ベトナム (2015 年 ) 第 5 回日本 (2016 年 ) 2

2 アジアモンスーン地域における気候変動とその農業への影響評価溝口勝 ( 東京大学 ) 分担機関 : 首都大学東京 海洋研究開発機構農業 食品産業技術総合研究機構 農業環境技術研究所 概要 アジアモンスーン地域において 将来気候予測の信頼度を高め 予想される気候に対する農業の適応策 緩和策を策定できる基盤情報を構築する 世界の人口の 6 割以上が居住し 農業国が多いアジアモンスーン地域において起こり得る気候変動を適切に予測し それに対する農業の適応策 緩和策を構築することは重要課題である 本研究では 気候変動研究チームと農業影響研究チームが連携し アジアモンスーン地域における基礎的環境情報の整備や気候変動将来予測に基づく農作物への影響予測 適応策 緩和策に資する基盤情報を構築する 気候変動研究 アジアモンスーン地域の途上国における農業気象 気候データベースの構築 気候変動研究開発 -1 長期間の信頼できる広域的気候農業気象データセット作成 紙媒体の観測データのデジタル化 ( ベトナム フィリピン ) 高時間分解能を持つ気象データのリアルタイム取得とデータベース化 農業気候シナリオデータの作成 DIAS アジアモンスーン地域の地表面状態の気候への影響評価 気候変動研究開発 -2 DIAS 上の気候モデル出力と詳細の地表面データの利用 アジアモンスーン域の人為的な影響を含めた 大気陸面相互作用の重要性を明らかにする 通常の気象観測では得られない農業気象要素の推定 地表面熱収支モデル 農業影響研究アジアモンスーン地域の主要農作物に対する気候変動影響の解明 気象データと作物モデルを用いた評価システム 農業影響研究開発-2 様々な条件下で栽培シミュレーションを行うシステムの構築 気候変動が作物生産に与える影響評価 イネ栽培可能性シミュレータ アジアモンスーン地域の気候変動に対する主要農作物の適応策 緩和策の策定のための基盤情報の構築 農業影響研究開発 -3 農業気象 土壌 土地利用 農地管理に関わる情報の収集と整備 農耕地における温室効果ガス収支に関する基礎データの収集 現地調査に基づく評価システムの検証 農業影響研究開発-1 作付の実態調査 シミュレーションと実際の作付けの比較 シミュレーションに基づく試験栽培の実施 現地観測 適応策 緩和策の策定のための基盤情報 アジアモンスーン地域における基礎的環境情報の整備と政策決定への利用気候変動研究や温暖化の適応策 緩和策研究を主導する若手研究者の育成 温暖化適応策 緩和策の実現に向け 農業セクターにおける有効な提言を行うための基盤情報の構築 自己評価 気候変動がアジアモンスーン地域の農業に及ぼす影響を評価する 農業気象 気候データベースの構築 成果集 - 目次 気象データベースを構築し気候変動の実態を知る 4 フィリピンの地上気象観測から日本のコメ収穫量を予測する 5 メコン河流域の降水データの復元し降水特性の20 世紀における長期変動を予測する 6 地表面状態の変化の気候への影響評価 2011 年タイ大洪水時の大気循環場と年々変動を解明する 7 地面の湿り具合が雨の降り方を変える 8 エルニーニョ時にエアロゾルが急増する 9 主要農作物に対する気候変動影響の解明 海外の圃場から作物の生育情報を自動収集する 10 子供がセンサーとなって圃場データを収集する 11 農作物に対する気候変動の影響を予測する 12 予測結果を他の地図に重ねあわせて表示する 13 気候変動に対する主要農作物の適応策 緩和策の策定のための基盤情報の構築 農耕地における日々の地温と土壌水分を推定する 14 温室効果ガス収支と土壌炭素貯留量を長期継続観測する 15 4 水田水管理で地球温暖化の進行を緩和する 16

3 気候変動がアジアモンスーン地域の農業に及ぼす影響を評価する 農業気象 気候データベースの構築 成果集 - 目次 気象データベースを構築し気候変動の実態を知る 4 フィリピンの地上気象観測から日本のコメ収穫量を予測する 5 メコン河流域の降水データの復元し降水特性の20 世紀における長期変動を予測する 6 地表面状態の変化の気候への影響評価 2011 年タイ大洪水時の大気循環場と年々変動を解明する 7 地面の湿り具合が雨の降り方を変える 8 エルニーニョ時にエアロゾルが急増する 9 主要農作物に対する気候変動影響の解明 海外の圃場から作物の生育情報を自動収集する 10 子供がセンサーとなって圃場データを収集する 11 農作物に対する気候変動の影響を予測する 12 予測結果を他の地図に重ねあわせて表示する 13 気候変動に対する主要農作物の適応策 緩和策の策定のための基盤情報の構築 農耕地における日々の地温と土壌水分を推定する 14 温室効果ガス収支と土壌炭素貯留量を長期継続観測する 15 5 水田水管理で地球温暖化の進行を緩和する 16 タイの地上気象データベースの構築 タイの現地気象局より入手したデータから統一の形式で日単位のデータベースを作成 1979~2013 年の 123 地点 ( 赤丸 ) における降水量 気温 ( 日平均 最高 最低 ) 日照時間 海面更正気圧 相対湿度 風速 蒸発量 地温の観測値に加えて,1081 地点 ( 青丸 ) の降水量のデータ タイの低標高地における 1979~2012 年の毎日の降水量を水平解像度の高い格子点化データ ( ) を作成し,DIAS 上で公開 東北タイの降水量とエルニーニョとの関係 東北タイの 3~4 月降水量の年々変動とエルニーニョ現象との関係 冬にラニーニャ現象が発生した後に 3~4 月の降水量が多く, エルニーニョ現象が発生した後には少なくなる傾向が,1980 年代以降明瞭になってきていることが判明 雨季開始時期の降水量予測にとって重要な情報 タイ東北部の 3~4 月降水量と先行冬季 Niño3.4 海面水温の年々変動 15 年移動相関 6

4 南アジアを対象とした数値実験 5 年分 (2003~2007 年 ) の数値実験 ( コントロール実験 ) 地面を乾燥化 / 湿潤化させた実験 数値実験で再現された雨 雨量の季節変化を現実的に再現することに成功 雨の空間パターンもよく再現できた 数値モデルで計算された土壌水分量四角枠 : 地面の湿り具合を変化させた領域 南アジアの雨の降り方 地面が湿潤な場合 ( 乾燥した場合と比較して ), 日中の強雨が減少する可能性 日中に雨が降る回数は乾季に減少し, 雨季に増加する可能性 水災害や土地利用変化 ( 農地面積の変化など ) に伴って比較的長い期間, 継続的に地面の状態が変化した場合, 雨の降り方が変わるかもしれない 降水量の空間パターン (4-9 月の合計値 ) 四角枠 : 地面の湿り具合を変化させた領域 任意の領域における日降水量の季節変化黒線 : コントロール実験, 茶 黄線 : 観測値 任意の領域で平均した ( 湿潤 - 乾燥 ) 実験の降水強度差 7 海外の圃場データの自動収集 ソーラー電源と携帯 SIM 複数個のデータロガーからデータ取得 画像を見ながら気象や作物生育等に関するデータ確認 世界中のフィールド研究を支援 多くの研究プロジェクトで使われている 東南アジアの若手研究者も愛用 毎日のデータ更新と追加 データの維持管理と具体的な利用が課題 モニタリング装置のリモート監視 複数のサイトを効率的に管理 定点カメラ 気象 土壌 湛水深センサの異常や電池の消耗状況を監視 現場の機器メンテナンスが劇的に楽になった 8

5 作物収量予測システム (1) 気象データ取得機能と, 気候変動の影響を考慮したデータを生成する気象ジェネレータ. (2) 東南アジアの主要作物の成長をシミュレートできる作物モデル (DSSAT) とモデル実行エンジン (3) 結果データ ( 収量 栽培期間等 ) の保存 表示機能と, システム検証のための圃場データとの比較 (4) 農作業者が圃場において7インチタブレットによって利用することを想定したWebアプリケーション 気象データ 作物モデル 圃場データ 水稲とキャッサバの二毛作最適化 タイ東北部の天水田地域で乾期栽培に適した作物を判定するための作物収量予測システム 水稲 ( 雨期 ) とキャッサバ ( 乾期 ) の二毛作の適地判定 気候変動を考慮した気象データを入力して, 農作物に対する気候変動の影響をシミュレーション MetBroker 水稲 比較 検証 気象ジェネレータ 農業気象データベース 観測値 予測値 統計値 ダウンスケーリング キャッサバ 野菜類 気候変動モデルによる予測データ 図 1 作物収量予測システムの構造 結果データ 収量 栽培期間 ( 気候変動の影響を考慮した ) データ表示アプリ 気候変動適応策 緩和策 図 2 作物収量予測システムによる水稲とキャッサバの二毛作最適地域の判定 9 水田メタン排出に対する温暖化の影響 気温や大気中二酸化炭素濃度の上昇によって, 水田からのメタン排出量が増加する 熱帯のタイにおいては, 潅漑設備の普及に伴い, 水管理の可能な水田が増えている 水管理は, 落水によって土壌を好気化するため, 嫌気性微生物によるメタン生成を阻害 DNDC Rice モデルによる推定 現地 7 地点におけるメタン観測データを用いて, 地点別にモデルを校正 2001 年からの 60 年間における 1 常時湛水, 2 中干し,3 間断潅漑 (+ 中干し ) の元での二期作からのメタン排出量を地点別に推定 推定結果 将来 (2051~2060 年 ) のメタン排出量は, 現在 (2001~2010 年,[CO2]:380 ppm) と比べて-4~24% 増加 将来においても水管理によるメタン削減効果は維持され, 常時湛水に対して中干しによって18~21%, 間断潅漑によって45~ 49% の排出削減が可能 Chainat Suphanburi Ratchaburi Khlongluang Pathunthani Bangkhen Samutsakorn RCP:2.6 低位安定化シナリオ と 8.5 高位参照シナリオ ( GCM:GFDL-ESM2M) 10

6 人材育成 & ネットワーク構築 11 Bringing weather information to local people: strategy for localized adaptation in Philippines

7 To be continued? 13

8 今月のイベント 上野博士 & ハチ公像 農学生命科学研究科広報室長溝口勝 ありがとうございました Thank you ขอบค ณค ณ Terima kasih salamat sa inyo 谢谢 Cảm ơn bạn

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