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1 修景の手引き

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3 修景の手引きについて この手引きは 大阪市内の建築物の所有者の方等が 修景を実施するにあたっての考え方の手引きとしていただくためのもので 地域魅力の創出につながる建築物とはどのようなものか 建築物の外観の特徴を活かした改修やまちなみに配慮した整備はどのように行えばよいのか の2 点について記載しています 一つ目については 受付案内の本文 (4 ページ ) に モデル修景の評価の視点 として示してありますので ここでは それぞれについて 具体例も用いてより詳しく解説しています 二つ目については 修景のポイント として具体的に記載するとともに その内容を詳しく解説しています 参考 : 修景の事例 ( 大阪市 HOPE ゾーン事業まちなみ修景補助制度を活用した例 ) 修景後 修景後 修景前 修景前 修景の概要 大屋根の瓦を葺き替え 葺き替え前の瓦を再利用した軒庇の改修 壁面を覆う自動販売機の一部を撤去し 移設 修景の概要 外壁全体の傷みを補修 1 階西側部分に建物往時の姿をイメージさせる壁面を設置 室外機や配管等を隠す工夫として 建物を囲む庇を設置 修景前 修景後 修景前 修景後 修景の概要 特徴的な装飾が施された正面入口上部の 3 つの 竜山石 のレリーフを竣工当時の姿に修復 修景の概要 鉄板仕上げとなっていた外壁を漆喰仕上げに改修 一階開口部を木製格子建具に改修 9

4 1 地域魅力の創出につながる建築物について 地域魅力の創出につながる建築物は 以下 4 つの視点に沿って評価します ここでは それぞれの視点の解説及び具体例を示します 評価の視点 1 地域資産となりうる建築物の価値 魅力がある 2 良好なまちなみの形成や景観魅力の向上に寄与する 3 人々の 地域への愛着 誇りの醸成につながる 4 地域活力の向上につながる 1 地域資産となりうる建築物の価値 魅力がある 修景により 立地する地域の資産となりうる建築物の歴史的 文化的な価値や デザイン的魅力が見られるようになる 魅力ある建築物は その建築物単体の価値や魅力について評価されるだけでなく そ の建築物が立地する地域における貴重な資産となる可能性があります 修景により 立地する地域の資産となりうる建築物の歴史的 文化的な価値やデザイ ン的魅力が見られるようになることが 地域魅力の創出につながる要素となります [ 具体例 ] 時代の特色をよく表す建築様式 素材 構造等を持つ 地域の景観を特徴づける優れたデザインを持つ 特徴的なデザイン要素を持つ( レリーフ ステンドグラスなど ) 再現することが困難であるなど 10

5 2 良好なまちなみの形成や景観魅力の向上に寄与する 修景により 周辺にある建築物の所有者の意識が高まり 新たな修景が促される または 地域のランドマークとなるなど景観的な魅力をけん引する 魅力ある建築物は 同様の特徴を有する建築物が集積し 外観が揃っている事によっ て統一感ある美しいまちなみを形成したり 単体であっても特徴ある外観魅力をもつも のは 地域のランドマークとなって周辺の景観的魅力を高めたりするものです 修景により 周囲にある同様の特徴を有する建築物の所有者等の意識が高まり 新た な修景が促される または 地域のランドマークとなるなど景観的な魅力をけん引する ことが 地域魅力の創出につながる要素となります [ 具体例 ] 周囲に同様の特徴を有する建築物が集積している 歴史的な資源に恵まれた地域にあり その地域の特色を表している 地域のランドマークとなる可能性があるなど 11

6 3 人々の 地域への愛着 誇りの醸成につながる 修景により 現在に至る地域の成り立ちに対する人々の関心が高まるとともに 地域が有する歴史 文化 産業等が継承される 魅力ある建築物は その建築物を育んできた現代までの歴史や文化 産業といった地域の成り立ちや暮らしぶりを伝え その建築物の所有者だけでなく 建築物を日々使用する人々や身近に感じる人々の地域への愛着や誇りを生み出します 修景により 現在に至る地域の成り立ちに対する人々の関心が高まるとともに 地域が有する歴史 文化 伝統 産業などが継承されることが地域魅力の創出につながる要素となります [ 具体例 ] 特有の歴史 文化を持つ地域にある( 旧街道 旧集落 旧居留地など ) 地域に特徴的に見られる産業に関連する( 問屋街 蔵の集積地など ) 地域の成り立ちや暮らしぶりを伝える工夫がある 著名な人物に関連するなど 12

7 4 地域魅力の向上につながる 修景された建築物の公開等の情報発信によって にぎわいが創出される また 建築物を活かして 地域コミュニティが活性化される 魅力ある建築物は その魅力にひかれて見学に訪れるなど 地域内外の人々を呼び込み にぎわいを創出します また 建築物を拠点にした地域内の人々の交流を生み出したり そこに住まい 良好な居住環境が維持 形成されることにより 地域コミュニティが活性化します 修景された建築物の公開等の情報発信によって にぎわいが創出される また 建築物を活かして 地域コミュニティが活性化されるといったことが地域魅力の創出につながる要素となります [ 具体例 ] 建築物が公開される計画がある( 店舗等の日常公開 イベント時など不定期公開など ) にぎわいを生む用途へと変化する( 住宅 店舗 空き家 コミュニティ施設など ) 区役所事業と連携する計画がある 地域活動の拠点となる計画がある 良好な居住環境が維持あるいは形成される計画であるなど 13

8 2 修景のポイント 修景のポイント は 地域魅力の創出に向け 建築物の外観の特徴を活かした改修やまちなみに配慮した整備を行っていただく際の考え方の手引きとなるものです 修景を実施する際には 建築物の外観魅力を表すその建築物ならではの特徴や 建築物が立地する地域の成り立ちやまちなみの特徴を踏まえ 修景のポイント に沿った計画となるようにしてください 修景のポイント 主として道路等に面する部分で通常望見できる範囲について 次の内容を満たす修景であること なお これらを満たすために行う各部位の修景については 別表 を参考にしてください 別表は次頁 1 外観の形状について 建築物全体について それぞれの建築物の持つ本質的な価値 ( 建築された時代の特 色をよく表すデザイン 建築物を特徴づける固有のデザイン 建築から現在に至る までの改変など ) が損なわれない形状となっていること 建築物を特徴づけるデザイン上重要な部分がある場合は その部分を活かしたものとなっていること 建築後に様々な要素を付加又は除去したことにより 建築物の外観の形状が阻害されている場合は その要因を無くすこと 2 素材 色彩について 建築物それぞれの様式を尊重したものとすること 素材 色彩に新たな要素を取り入れる場合は 地域魅力の創出に向け 建築物全体 の魅力を高め 周辺のまちなみを阻害しないものとすること 14

9 別表 木造伝統建築物 ( 伝統的様式を備えた木造建築物 ) 項目 屋根 庇 壁面 開口部 外構 門 塀 看板 建築設備 その他付帯物等 基準 和瓦葺きを原則とし 伝統的な屋根勾配を基本とする 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した形態 意匠とし 周辺のまちなみに配慮したものする 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した壁面の位置 意匠とする 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した形態 意匠とする 伝統的な建具を尊重し 金属サッシを用いる場合は 格子の内側に設けたり 目立たない色彩としたりするなど配慮する 車庫 店舗等に設ける開口部は 伝統的様式の開口部の形態 意匠を応用するなどし 周辺のまちなみに配慮したものとする 周辺とのつながり 素材の統一感等に配慮し 床仕上げや建物まわりのしつらいは建築物それぞれの伝統的様式を尊重したものとする 建築物それぞれの伝統的様式を尊重したものとし 周辺のまちなみに配慮した形態 意匠とする 素材 大きさ デザイン 色彩 設置場所などについて 建築物それぞれの伝統的様式を尊重したものとし 周辺のまちなみに配慮した質の高いものとする 点滅式の電飾は用いない 空調室外機 設備メーター 配管 自動販売機 ごみ置き場 駐車スペースなどは 建築物の外観やまちなみを阻害しないものとする そのため 道路から見えない位置に移設する 木製格子などで覆う 目立たないデザインとするなどの工夫をする 近代建築 ( 昭和 19 年以前に建築された 西洋の技術や様式を取り入れた建築物 ) 戦後建築 ( 昭和 20 年以降に建築された建築物 ( 木造伝統建築物 を除く )) 項目 屋根 壁面 開口部 外構 門 塀 看板 建築設備 その他付帯物等 基準 建築物の外観の特徴を尊重した適切な形態 意匠とする 建築物の外観の特徴を尊重した壁面の位置 意匠とする 建築物の外観の特徴を尊重した適切な形態 意匠とする 周辺とのつながり 素材の統一感等に配慮し 床仕上げや建物まわりのしつらいは 建築物の外観の特徴を尊重したものとする 建築物の外観の特徴や周辺のまちなみに配慮した形態 意匠とする 素材 大きさ デザイン 色彩 設置場所などについて 建築物の外観の特徴を尊重したものとし 周辺のまちなみに配慮した質の高いものとする 点滅式の電飾は用いない 空調室外機 設備メーター 配管 自動販売機 ごみ置き場 駐車スペースなどは 建築物の外観やまちなみを阻害しないものとする そのため 道路から見えない位置に移設する 建築物の外観に調和した素材で覆う 目立たないデザインとするなどの工夫をする 法令による規程や構造上の問題等により 基準欄に記載の内容にできない場合は 建築物全体の外観イメージ 周辺のまちなみとの調和が図られるよう工夫してください 地域魅力の創出に向け 建築物全体の魅力を高め 周辺のまちなみを阻害しない場合は 基準欄に記載の内容に関わらず意匠や素材等に新たな要素を取り入れることも可能です 15

10 修景のポイント 別表 の解説 ~ 建築物の種別について ~ 1 木造伝統建築物 ( 伝統的様式を備えた木造建築物 ) 町家 長屋等 主に江戸から昭和初期にかけて建築された伝統的な様式を備えた木造建築物で 時代や用途 地域に応じて多様な様式のものがあります また それらの様式を取り入れて近年建築されたものもあります 建築物の様式の例 〇町家 町なかにあり 通りに面して主屋が建ち もともとは 職住近接 一体の伝統的な住宅を言います 現在は 専用住宅 店舗等との兼用住宅 店舗など 多様な使われ方をしています 主に二階建てで 建築時期により つし二階町家 ( 江戸 ~ 明治期 ) 総二階町家 ( 明治期以降 ) といった特徴があり なかには 平屋や三階建てのものもあります つし二階町家 総二階町家 〇長屋 複数戸が 1 つの建物の中で壁を共有する形で構成されるもので それぞれの住戸が個別に直接外へとつながる玄関を持っているものです 特に近代以降の大阪のまちを形成してきた長屋建ての住居は 大阪の身近な住文化であり 現在は 専用住宅だけでなく 1 階を店舗などに活用したものも見られます 専用住宅の長屋 1 階を店舗活用した長屋 16

11 〇屋敷 敷地内に主屋があり それを囲むように門 塀がめぐらされた住宅を言います 農村屋敷 武家屋敷といったものがこれにあたりますが 大阪市内においては 主に旧豪農や庄屋の屋敷などが周辺区に見られます 〇蔵 外壁を土壁として漆喰などで仕上げられた木造建築で 住居や店舗に付随して建てられたものなどがあります 一般的に 蔵は敷地の奥にありますが 卸問屋があった地区などにおいては 通りに面して建つものもあります 敷地の奥に立地する蔵 通りに面して建つ蔵左 : 店舗利用 右 : 倉庫 17

12 2 近代建築 ( 昭和 19 年以前に建築された 西洋の技術や様式を取り入れた建築物 ) 明治 大正 昭和初期に建てられた 西洋の技術や様式を取り入れた建物です 一部に西洋の建築様式や技術 意匠を取り入れた木造建築物 及び和風の意匠を取り入れた鉄筋コンクリート造などの非木造建築物 ( 近代和風建築 ) も含みます 建築当初の用途は 銀行 店舗 事務所 会館 住居など様々で 装飾やデザインが建物ごとに異なり 個性が見られます 3 戦後建築 ( 昭和 20 年以降に建築された建築物 ( 木造伝統建築物 を除く )) 戦後に建てられた建築物を言い 時代ごとの優れた技術やデザインを持ち 時代の典型を表しているもの 設計者の個性や特徴ある意匠を持つものがあります そのなかで 戦後から高度経済成長期に建てられたものには 当時の最高の建築技術を注ぎ込み実現していったものが見られ 素材やデザインの細部に時代の特徴を反映したものがあります 18

13 修景のポイント 別表 の解説 ~ 各項目について ~ 木造伝統建築物 屋根 木造伝統建築物 和瓦葺きを原則とし 伝統的な屋根勾配を基本とする 屋根瓦の多くは 黒色本瓦の和瓦葺きが基本となっていましたが 現在では桟瓦も見られ 茅葺の町家 屋敷もあります 長屋 町家の屋根勾配の多くは 4 寸 5 分 ~5 寸程度です 長屋 町家の多くは道路に対して平行に棟を通した切妻屋根で 玄関が道路に面して設けられています 長屋 町家が建ち並ぶ場合は 隣家と妻側を接して建てられています 庇 木造伝統建築物 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した形態 意匠とし 周辺のまちなみに配慮したものとする 木造伝統建築物は 屋根 庇などによって伝統的な輪郭が形成されています 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した形態 意匠とすることで木造伝統建築物の良さが現れます 19

14 壁面 木造伝統建築物 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した壁面の位置 意匠とする 建築物それぞれの様式に応じて漆喰塗り 腰壁板張り 銅版張りなど様々な仕上げがされており まちなみに豊かな表情を演出しています 漆喰塗り 腰壁板張り銅板張り銅板張り 開口部 木造伝統建築物 建築物それぞれの伝統的様式を尊重した形態 意匠とする 伝統的な建具を尊重し 金属サッシを用いる場合は 格子の内側に設けたり 目立たない色彩としたりするなど配慮する 車庫 店舗等に設ける開口部は 伝統的様式の開口部の形態 意匠を応用するなどし 周辺のまちなみに配慮したものとする 木製の格子が入っているものが多く 近代以降は金属製の格子が入っている場合もあります (1 階 ) 近世の町家には虫籠窓が見られ 近代以降では木製 金属製の格子が見られます (2 階 ) 格子が無い場合は木製枠のガラス窓が入っているものもあります 木製格子 (1 階 ) 虫籠窓 木製格子 (2 階 ) 20

15 外構 木造伝統建築物 周辺とのつながり 素材の統一感等に配慮し 床仕上げや建物まわりのしつらいは建築物それぞれの伝統的様式を尊重したものとする 建物の内と外をつなぐ外構空間はまちなみを特徴づける大きな要素です 軒下の床仕上げはたたきや石敷きが多くみられます 軒下空間には 元は 牛馬をつなぎとめておく柵である駒寄や 外壁をまもる矢来 開口部が突き出た出格子など それぞれの様式による特徴があります 床仕上げ ( たたき ) 出格子 駒寄 床仕上げ ( 石敷き ) 矢来 門 塀 木造伝統建築物 建築物それぞれの伝統的様式を尊重したものとし 周辺のまちなみに配慮した形態 意匠とする 大規模な町家や屋敷は門や塀が敷地周囲にめぐらされています 漆喰塗りで腰壁を板貼りにしたもの 屋根に塀瓦をのせたものなど それぞれの様式による特徴があります 21

16 看板 木造伝統建築物 素材 大きさ デザイン 色彩 設置場所などについて 建築物それぞれの伝統的様式を尊重したものとし 周辺のまちなみに配慮した質の高いものとする 点滅式の電飾は用いない 看板は 店舗などではその建物の顔であり 表札のようなものです また道路ににぎわいをつくってくれます それだけに建物全体の雰囲気を損なわないような工夫が必要です 建築設備 その他付帯物等 木造伝統建築物 空調室外機 設備メーター 配管 自動販売機 ごみ置き場 駐車スペースなどは 建築物の外観やまちなみを阻害しないものとする そのため 道路から見えない位置に移設する 木製格子などで覆う 目立たないデザインとするなどの工夫をする 空調などの建築設備は 生活様式の変化に伴い新しく使われるようになったものですが 室外機などがむき出しになってると建物の外観やまちなみの表情を崩してしまいます 道路から見えない位置に移設することができない場合は 空調の室外機などを格子などで目隠しするだけで まちなみへの印象が全く違うものになります 木製格子 ( 室外機の目隠し ) 自動販売機の移設 目隠し 木製の車庫の門 22

17 近代建築 戦後建築 屋根 近代建築 戦後建築 建築物の外観の特徴を尊重した適切な形態 意匠とする 屋根の形状は建築物によって多様です 近代和風建築の屋根には 瓦屋根のものもあり 瓦の種類も和瓦以外にスパニッシュ瓦なども使われる場合があります 特徴的な意匠の屋根 壁面 近代建築 戦後建築 建築物の外観の特徴を尊重した壁面の位置 意匠とする 近代建築にはタイルやレンガ 石などが利用されています また それらを組み合わせて配置することで 豊かな外観の表情を作り出しています 戦後から高度経済成長期の建築物には釉薬を塗ったタイルが多く使われています 色むらを活かすことで壁全体が複雑で自然な色合いに仕上がっています また アルミやステンレスはこの時期に使用され始めた新しい仕上げであり パネル加工した建物は当時の最先端でした この時期の建築に使用される石材は 現在の一般的な建物よりももっと厚みがあり 一枚のサイズも大きなものが贅沢に使われるなど 壁面の仕上げにも時代性が現れています 金属パネルの使用 石材の使用 23

18 開口部 近代建築 戦後建築 建築物の外観の特徴を尊重した適切な形態 意匠とする 出入口は近代建築の出入口にはガラスの入った金属もしくは木製の扉があり アーチ型の形状や 装飾を施したものなど多様なデザインのものが見られます 窓は近代建築ではガラス窓が主流で 縦長 アーチ型 丸型など形状も様々です 一部ステンドグラスが使われている建物もあり 華やかな彩りを与えています 戦後から高度経済成長期にはでは構造技術の発達により ガラス窓が横に連続する水平連続窓が現れました 出入口の装飾 ( 近代建築 ) 水平連続窓 ( 戦後建築 ) 外構 近代建築 戦後建築 周辺とのつながり 素材の統一感等に配慮し 床仕上げや建物まわりのしつらいは 建築物の外観の特徴を尊重したものとする 敷地際のオープンスペースの舗装やデザインは 素材や色合いで一体性をつくり まちとしてのまとまりを演出しています 隣地や公道との関係に意識し 段差や障害のない連続した歩行者空間をつくっています 舗装部分に地域の歴史や伝統を伝える銘板などを設置しまちの個性を発信するものもあります 24

19 門 塀 近代建築 戦後建築 建築物の外観の特徴や周辺のまちなみに配慮した形態 意匠とする 門 塀を設ける場合は 建築物の外観の特徴を尊重して建築物全体の雰囲気を損なわないものとし 周辺のまちなみに配慮することが必要です 看板 近代建築 戦後建築 素材 大きさ デザイン 色彩 設置場所などについて 建築物の外観の特徴を尊重したものとし 周辺のまちなみに調和した質の高いものとする 点滅式の電飾は用いない 看板は 店舗などではその建物の顔であり 表札のようなものです また道路ににぎわいをつくってくれます それだけに建物全体の雰囲気を損なわないような工夫が必要です また 近代建築では夜間のライトアップなどで建物を演出している例が多く見られます 建築設備 その他付帯物等 近代建築 戦後建築 空調室外機 設備メーター 配管 自動販売機 ごみ置き場 駐車スペースなどは 建築物の外観やまちなみを阻害しないものとする そのため 道路から見えない位置に移設する 建築物の外観に調和した素材で覆う 目立たないデザインとするなどの工夫をする 空調などの建築設備は 生活様式の変化に伴い新しく使われるようになったものですが 室外機などがむき出しになっていると建物の外観やまちなみの表情を崩してしまいます 近代建築では 庇などの形状や 目隠しパネルの意匠などを工夫することにより建物の外観の魅力を損なわないようにしている例が多く見られます 設備等を隠す工夫 ( 庇 ) 25

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