気候変動による影響の全体像気候要素気温上昇降雨パターンの変化海面水位上昇など自然環境への影響水環境水質の悪化など水資源河川流量の変化など自然生態系生物種の絶滅生態系の劣化など人間社会への影響農林水産業作物の品質低下など災害河川洪水など健康熱中症や感染症の増加など

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みさきよせ
5 years ago
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地球温暖化の原因と影響現在地球表面の大気や海洋の温度上昇により人類や環境に悪影響をもたらす地球温暖化問題が注目されていますこの地球温暖化は石炭や石油などの化石燃料の使用により排出される二酸化炭素 CO 2 を中心とする温室効果ガスによって引き起こされていると考えられています太陽により暖められた地表から出る熱赤外線を吸収する温室効果ガスには熱を再び地表

1 地球温暖化の原因と影響現在地球表面の大気や海洋の温度上昇により人類や環境に悪影響をもたらす地球温暖化問題が注目されていますこの地球温暖化は石炭や石油などの化石燃料の使用により排出される二酸化炭素 CO 2 を中心とする温室効果ガスによって引き起こされていると考えられています太陽により暖められた地表から出る熱赤外線を吸収する温室効果ガスには熱を再び地表に放射して大気を暖める温室効果があります 18世紀半ばの産業革命以降人類は化石燃料を大量に燃やしてエネルギーを得る生活を続けてきたため人類活動を原因とするCO 2 排出量が増加し大気中の温室効果ガスの濃度が上昇しましたその結果温室効果がこれまで以上に大きくなり地表の温度が上昇しています気候変動に関する政府間パネル IPCC)が公表した地球温暖化に関する報告書によれば 196年から 25年までの1年間で世界の平均気温は約.74 上昇し世界の平均海面水位は約17cm上昇したと推計されています急激な気温の上昇は地球環境に大きな影響をもたらしますたとえば南極ではウィルキンズ棚氷という巨大な棚氷が約1ヶ月で消失しましたがその面積は東京都23区の約3分の2に相当しますまた大型のサイクロンや干ばつ熱波や寒波などの異常気象が世界各地で観測されていますさらに動植物の絶滅や生態変化など生態系全体にも影響が現れ始めていますたとえば繁殖産卵時期に悪影響が出て個体数が減少した渡り鳥のケースやその生息域を極地方向や高地へ移動させた動植物のケースなどが報告されています中には温暖化の影響により増殖した菌により絶滅したカエルやサンゴの白化現象も報告されていますこうした気候変動や環境変化は人間社会にも大きな影響をもたらします海面上昇による浸水や侵食に伴う水害や居住区域の減少干ばつによる水不足や農作物の生産量の減少感染症や熱中症患者の増加など私たちの暮らしや健康を脅かす影響が出ると予測されています温室効果のメカニズムヨーロッパ暴風雨や海面水位の上昇により内陸地域で鉄太陽砲水が発生するリスクが高まり沿岸地域で洪水や侵食が増加することが予測されますまた南ヨーロッパでは水へのアクセス欠如によるストレ宇宙空間に放出される赤外線のエネルギー温太陽からのエネルギー室効ス果ガされますアフリカ 22年までに7,5万 2億5,万人の人々が地球から放出される赤外線のエネルギー水へのアクセス欠如によるストレス増大のリスクにさらされることが予測されますまたいくつかの国では 22年までに降雨水を利用した農業による収穫量が最大で5%減少すると予測されます地球出典環境省 STOP THE 温暖化 28 をもとに作成 1 ス増大水力発電量や作物の収穫量の減少が予測

2 気候変動による影響の全体像気候要素気温上昇降雨パターンの変化海面水位上昇など自然環境への影響水環境水質の悪化など水資源河川流量の変化など自然生態系生物種の絶滅生態系の劣化など人間社会への影響農林水産業作物の品質低下など災害河川洪水など健康熱中症や感染症の増加など国民生活産業への影響による収入の低下など出典環境省地球温暖化影響適応研究委員会報告書気候変動への賢い適応をもとに作成地球温暖化がもたらす深刻な影響北極地帯氷河及び海氷永久凍土の範囲が減少し沿岸地域で侵食が進行することが予測されます北アメリカ現在熱波が起きている都市では今世紀中にその回数が増えまた期間が長期化することにより健康に悪影響を及ぼすことが予測されますアジア一部の地域で新鮮で利用可能な水が減少し 25 年代までに1億人以上の人々が悪影響を受けることが予測されますまた急速な人口増加と都市化の影響によりいくつかの途上国では飢餓のリスクが極めて高い状態に留まることが予測されます海洋の島国海面水位の上昇による浸水や高潮侵食などによって島民の生活に必要なインフラや居住地施設が脅かされることが予測されます世界中で最大3 の生物種が絶滅の危険にさらされることが予測されますラテンアメリカ作物及び家畜の生産性が減少し食料安全保障に悪影響を及ぼすことが予測されますまた飢餓のオーストラリア及びニュージーランド干ばつや森林火災の増加により 23年までにリスクにさらされる人の数が増加することが予測されます一部の地域で農業及び林業による生産量が減少することが予測されます出典 IPCC第4次評価報告書統合報告書および第2作業部会報告書をもとに作成 11

地球温暖化を防ぐ地球温暖化を防ぐためには大気中の温室効果る責任原則に沿い途上国に対して排出削減ガスの濃度を安定化させる必要がありそのため義務を課さず附属書I 国に対して28 212 には温室効果ガスの排出削減の取り組みが重要年の間に温室効果ガス排出量を199年に比べてですそこで大気中の温室効果ガスの濃度を安 5 以上削減する義務を課しています

3 地球温暖化を防ぐ地球温暖化を防ぐためには大気中の温室効果る責任原則に沿い途上国に対して排出削減ガスの濃度を安定化させる必要がありそのため義務を課さず附属書I 国に対してには温室効果ガスの排出削減の取り組みが重要年の間に温室効果ガス排出量を199年に比べてですそこで大気中の温室効果ガスの濃度を安 5 以上削減する義務を課しています定化させることを目的とした気候変動枠組条約主要国地域では日本が6 が7 EU が1992年に採択されましたこの条約は地球欧州連合 15カ国が8 の排出削減を約束して温暖化問題への対処において先進国と発展途上いますがは自国産業への配慮中国やイン国は共通の責任を有するがその責任の程度につドなど大量排出国が削減義務を負わないことへいては各国の能力等を考慮し差異を認めるといの不公平感などを理由として21年に京都議定う考え方共通だが差異ある責任原則を取り書から離脱しました京都議定書は中国や入れていますといった大量排出国に削減義務を課していませまた 1997年には気候変動枠組条約の附属書んが温室効果ガスの排出削減を規定した唯一の I 国先進国及び経済移行国に対して温室効果ガ国際的な枠組みとして地球温暖化防止の第一歩ス排出量の削減を義務付ける京都議定書が採択となっていますされましたこの議定書では共通だが差異あ世界のエネルギー起源CO2排出量と京都議定書義務付け対象の割合 27年 ⑲南アフリカ 1.2 % ⑱ブラジル 1.2 % ① 中国 ⑳ その他 21. % 2.7% ⑰サウジアラビア 1.2 % ⑲ ⑱ ⑰ ⑯ ⑮オーストラリア ⑮ 1.4% ⑭ ⑬ ⑭メキシコ ⑫ 1.5% ⑪ ⑬イラン 1.6% ⑫韓国世界のCO2排出量 26.4% ⑪カナダ ⑩日本 29億トン中国 ③ ⑦ ⑥⑤ ④ ⑧ 日本 4.3% % 4.6 % 11. % ⑨ 28.2 ロシア 5.5% 世界のCO2排出量その他先進国 7.4% インド 19.9 % EU15ヶ国 ⑩ 1.7% 2. % ② 29億トン 11. % その他 ⑯インドネシア 1.3% 京都議定書義務付け対象 EU15 ヶ国 19.9 % 21. % ⑨インド ⑧ロシア ⑦EUその他 ⑥フランス⑤イタリア ④イギリス ③ドイツ 4.3% 4.6% 5.5% 3.7% 1.3% 1.5% 1.8 % 2.8 % EU15 ヶ国は COP3( 京都会議 ) 開催時点での加盟国数である出典 IEA KEY WORLD ENERGY STATISTICS 29 をもとに作成京都議定書基準年から 27 年までの変化京都議定書達成目標値京都議定書を批准していない国の値条約基準年比附属書 I 国の京都議定書達成目標値と達成状況 (%) イギリスウクライナトルコスイススウェーデンスペインスロベニアスロバキアロシアルーマニアポルトガルポーランドニュージーランドノルウェーオランダモナコルクセンブルクリヒテンシュタインリトアニアラトビア日本イタリアアイルランドアイスランドハンガリーギリシャドイツフランス KP ) フィンランド欧州共同体デンマーク KP E- U エストニアチェコクロアチアカナダブルガリアベルギーベラルーシオーストリアオーストラリア出典国立環境研究所のデータをもとに作成 12

4 また京都議定書は温室効果ガス削減をより日本のように過去の省エネ努力の結果すで柔軟に行うために先進国間の共同プロジェクトにエネルギーの利用効率が高く国内のみで削減で生じた排出を当事国間でやり取りでき目標を達成することが困難な国にとっては効率る共同実施 JI 先進国と途上国との間の共同改善の余地の多い国でのを利用できればプロジェクトで生じた排出を当該先進国削減目標の達成にかかる経済コストを抑えるこが獲得できるクリーン開発メカニズム CDM とができますそうしたメリットを考慮し京都そして先進国間で排出量の売買を認める排出量議定書では他国でのを自国の目標達成に取引といった経済的メカニズム京都メカニズ利用することが認められていますムを導入しています京都メカニズムの制度クリーン開発メカニズム CDM 先進国 A 共同実施 JI 途上国 B 資金技術先進国 A 先進国 B 資金技術共同の削減プロジェクト CDMとは先進国と途上国が共同で削減プロジェクトを実施しそのに応じてCER Certiﬁed Emission Reduction というクレジットが発行され投資国先進国がこれを自国の目標達成に利用できる制度です共同の削減プロジェクト JIとは先進国同士が共同で削減プロジェクトを実施しそのに応じてERU Emission Reduction Unit というクレジットが発行され投資国がこれを自国の目標達成に利用できる制度です排出量取引先進国 A 先進国 B 代金排出割当量目標以上の排出量取引とは各国の削減目標達成のため先進国同士が排出量を売買する制度です各国に割当てられる排出枠割当量単位のほか CDMプロジェクトやJIプロジェクトにより発行されるクレジット CER ERU 吸収源活動による吸収量も取引できます出典京都メカニズム情報プラットフォームのホームページをもとに作成京都議定書に基づく削減対象期間は212年まわされましたが新たな枠組みについて合意を得でであるため現在国際社会は213年以降の温ることができませんでした地球温暖化防止に向室効果ガス排出削減の枠組みについて検討してけた新たな枠組みの合意に向けて国際社会の取います 29年には気候変動枠組条約の第15回り組みが大きく注目されているといえます締約国会議 COP15 が開かれ活発な議論が交 13

5 海運における温暖化防止の枠組み船は自動車や航空機と同じように化石燃料を内航海運のCO 2 排出量を削減するためには燃やして動くため地球温暖化の原因となる燃費効率の良い省エネ船への代替や省エネ運航 CO2 を排出しますを促進することが重要ですまた運輸部門全体日本の内航海運のCO 2 排出量は約1,24万トで見た場合内航海運のように輸送単位あたりのンでありこれは日本全体のCO 2 排出量の約1% CO2 排出量が少ない輸送機関に貨物をシフトすに相当します運輸部門の1つである内航海運のるいわゆるモーダルシフトを進めることが日 CO2 排出量も京都議定書の下で削減義務の対象本全体のCO 2 排出量の削減に有効といわれていとなりますます日本の部門別CO2排出量運輸部門の輸送機関別CO2排出量産業部門工場など 13 % 13億378万トン 27年家庭部門鉄道 3 % 営業用貨物車運輸部門 18 % 19 % 民生部門事務所店舗など 14% バス2% 日本のCO2排出量の1% 36 % その他タクシー2% 航空4% 船舶 5% 2億49万トン 27年自家用乗用車 48 % 自家用貨物車 18 % 18 % 出典国立環境研究所のデータをもとに作成貨物輸送機関別のCO2排出原単位営業用貨物車モーダルシフトクリーンな物流への転換モーダルシフトとは地球環境問題や道路混雑労働力問題など制約が大きいトラックから環境への負荷が小さく大量輸送が可能で効率的な海運などに輸送手段を転換シフトさせることをいいます内航海運 22 鉄道 g-co2/ トンキロ 27 年度注 CO2 排出原単位 1トンの貨物を 1km 運ぶのに排出する CO2 の量出典国土交通省海事局平成21年版海事レポートをもとに作成出典日本船主協会日本海事広報協会 SHIPPING NOW をもとに作成 14

国際海運からのCO 2 排出量は約8億7,万国際海運の活動は複数国にまたがるため国際トン 27年と推定されこれは世界全体の海運からのCO 2 排出量については京都議定書 CO 2 排出量の約3%でおよそドイツの排出量にの国別削減義務の対象には含まれず国連の専門相当します世界の海上輸送量の急増に伴い排機関であるIMO 国際海事機関を通じて削減を出削減対策を

6 国際海運からのCO 2 排出量は約8億7,万国際海運の活動は複数国にまたがるため国際トン 27年と推定されこれは世界全体の海運からのCO 2 排出量については京都議定書 CO 2 排出量の約3%でおよそドイツの排出量にの国別削減義務の対象には含まれず国連の専門相当します世界の海上輸送量の急増に伴い排機関であるIMO 国際海事機関を通じて削減を出削減対策を実施したとしても国際海運の追求することとなっています CO2排出量は今後も増大することが予想されます主要国及び国際海運からのCO2排出量国際海運のCO2排出量の将来予測百万トン 6, 百万トン CO2 6, 5, 5, 4, 4, 3, 3, 2, 27年の排出量は 8億7,万トン 2, 1, 1, 国際海運韓国イギリスカナダドイツ日本インドロシア中国排出削減対策を何も実施しない時の排出量予測排出削減対策を実施した時の排出量予測出典 IEA KEY WORLD ENERGY STATISTICS 29 をもとに作成年出典国土交通省海事局資料をもとに作成国際海運のCO2 排出量を削減するための対策を促す措置減速航行や最適航路の選択など運航は主にIMOの海洋環境保護委員会 MEPC で方法の改善を促す措置そして燃料油への課金や議論されています MEPCでは国際海運からの排出量取引など市場原理を活用した措置につい CO 2 排出量を削減するために燃費効率の良いて議論しています船の設計や省エネ機器の搭載など技術的な改善 I MO 国際海事機関 IMOとは船舶の運航に関わるさまざまなルール作りを行う国連の専門機関です人やモノを運ぶ船舶は世界中のあらゆる地域を航行し各国の港を利用します船舶の設計や安全基準に関する各国の法律が異なるとすれば寄港先で様々な不都合が生じるだけでなく船員や旅客の命に関わる問題が生じたり円滑な国際物流の妨げにもなるおそれがありますまた船の通航量の多い海域については衝突事故を防止するために共通の交通ルールを作成する必要がありますこのように国際的に航行する船舶については安全確保や海洋環境保護などの観点から世界共通のルールを作成する必要がありこれは IMOで行われています IMO での会議の様子 15

<4D F736F F F696E74202D F43444D838D815B D B988C493E089F090E08F91816A5F8CF68EAE94C5>

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