連結階層シミュレーションアルゴリズムの開発

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あきたけはまもり
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Weather) 短期的な太陽活動 ( 特にフレア及びコロナ質量放出 ) に伴って発生する地球と地球周辺宇宙空間の環境変動オーロラ嵐磁気嵐

1 理系大学生のための太陽研究最前線体験ツアー 2012 年 8 月 27 日宇宙天気と宇宙気候太陽活動を予測する名古屋大学太陽地球環境研究所名古屋大学理学研究科素粒子宇宙物理学専攻太陽宇宙環境物理学 (SST) 研究室草野完也宇宙天気と宇宙気候宇宙天気 (Space Weather) 短期的な太陽活動 ( 特にフレア及びコロナ質量放出 ) に伴って発生する地球と地球周辺宇宙空間の環境変動オーロラ嵐磁気嵐デリンジャー現象プロトンイベントなど宇宙気候 (Space Climate) 長期的な太陽活動の変化 ( 黒点周期やその変動 ) に伴って発生する地球と地球周辺宇宙空間の環境変動気候変動大気成分変化大気散逸など 1

年に出現した彗星の観測データとニュートン力学からこの彗星が 76 年の周期を持つ楕円軌道を持つと結論 ( プリンキピア出版は 1687 年 ) 過去の記録から 1531 年

2 予測することの重要性未来を予測することの重要性科学的理解のための重要性メカニズムの理解予測予測の方法経験的予測法周期性の発見予兆現象の発見相関現象の発見第 1 原理的予測法第 1 原理に基づく時間発展の結果として未来を予測する予測と近代科学ハレー彗星 Wikipedia より 1682 年に出現した彗星の観測データとニュートン力学からこの彗星が 76 年の周期を持つ楕円軌道を持つと結論 ( プリンキピア出版は 1687 年 ) 過去の記録から 1531 年 1607 年に出現した彗星が同一のものと推測次回の回帰が 1758 年であると予測 1758 年 12 月 25 日予測通り彗星が出現エドモンドハレー (1656 年 10 月 29 日年 1 月 14 日 ) 2

3 宇宙気候宇宙天気の研究課題太陽活動と気候変動の関係の理解と予測太陽黒点活動の理解と予測太陽黒点と気候変動の関係の解明太陽フレアと宇宙天気の予測太陽フレアの機構解明と予測太陽フレアの影響の予測フレアＸ線放射コロナ質量放出と衝撃波高エネルギー粒子地球磁気圏地球磁気圏への影響の理解と予測 SST研の研究課題ガリレオが描いた黒点スケッチ１６１３年６月７月 3

4 量子効果の助けゼーマン効果光ピーターゼーマンヘンドリックローレンツ 1902 年ノーベル物理学賞 hn 電子の軌道磁場なし磁場あり太陽は磁場の星 4

5 過去 30 年の太陽磁場活動太陽磁場の反転法則 5

6 太陽磁場の構造と変化第 21 周期西暦第 22 周期太陽磁場のバタフライ図第 23 周期太陽黒点周期と磁場反転 B<0 B>0 B<0 B>0 B>0 B<0 B<0 B>0 6

7 太陽ダイナモのモデル磁束輸送ダイナモモデル ( 仮説 ) 7

8 太陽活動の予測モデル 2 つのほぼ同じ磁束輸送モデルは過去の活動を共に再現するがサイクル 24( 未来 ) の予測値は極端に異なる Dikpati et al. (2006) Choudhuri et al. (2007) 太陽極域磁場と黒点 Prof. Choudhuri 提供 8

9 太陽周期と黒点活動の関係 Figure 27: The Amplitude Period Effect. The period of a cycle (from minimum to minimum) plotted versus following cycle amplitude for International Sunspot Number data from cycles 1 to 22. This gives an inverse relationship between amplitude and period shown by the solid with Amplitude(n+1) = Period(n). 太陽黒点月平均数 ( 観測値 ) 9

Svalgaard's Research Page http://www.leif.

10 太陽周期 24 の異常次期太陽極大は 100~200 年ぶりの低活動となるとの予測太陽活動の観測と監視が重要太陽変動機構の解明宇宙地球環境に対する影響 Leif Svalgaard's Research Page Count.png 10

11 Predicting Cycle 24 The Third Official Prediction Panel D.A. Biesecker (NOAA/NWS/SWPC) Climatology and Recent Climatology Spectral and Neural Network Precursor Physics Based 小氷期はまた来るのか? 2012 年 4 月 20 日中日新聞 2010 年 3 月 19 日朝日新聞 11

12 太陽定数 1km x(10 3 ) 2 ~1.4x10 9 =140 万 kw 地球軌道上で単位面積 (1m 2 ) に単位時間 (1 秒 ) あたり入射する太陽の放射エネルギー量で I = 約 1366W/m 2 太陽地球 R= 太陽と地球の距離 =1 天文単位 (AU) =1 億 5 千万 km 太陽が毎秒放出するエネルギー ( 太陽の全出力 ) P= 太陽定数 X 面積 =4pR 2 I =4X10 26 W 全人類 1年間の消費エネルギー 4 10 太陽は 1 秒で人類 1 年分のエネルギーの 100 万倍を生産 ( 未来文明のエネルギー源! ダイソン球殻 ) 20 J 太陽放射と地球の温度地球表面温度 T 4 S 温室効果全太陽放射アルベド ( 約 0.3) G I TS (1 A) / 4 ステファンボルツマンの法則 ITSpR 2 4pR ITS 4 2 IPCC

13 地球気候に対する太陽影響太陽ダイナモ黒点磁場活動放射強度 (TSI) 放射スペクトル (SSI) 太陽風太陽圏磁場銀河宇宙線太陽変調太陽面爆発 ( フレア CME) 高エネルギー粒子オゾン雲循環 13

14 大気から宇宙へ 800km 磁気圏熱圏オーロラ 2000 ~ 1000 電離層 80km 流星 km 10km 中間圏成層圏 -15~0-70 オゾン層元場哲郎 ( 名大 ) 対流圏太陽フレアによる成層圏オゾン減少 Proton flux Seppälä et al 2007 JGR 太陽フレア SOHO/LASCO 高層大気のイオン化 Noxの形成と降下 NO2 成層圏オゾンの破壊オゾン表層大気への影響 2003 年 2004 年 14

15 太陽活動による気候変動の可能性温暖化雲寒冷化? 雲核雲水滴凝結核雲凝結核? Dickinson (1975) 地球大気太陽圏銀河系電離太陽風宇宙線太陽黒点低層雲量銀河宇宙線分子クラスターイオン誘起核生成西暦 Svensmark 2008 Svensmark, Friis-Christensen 1997 Marsch, Svensmark 2000 黒点活動に伴う放射と宇宙線変動太陽からの放射 sunspot 黒点黒点白斑 GCR 銀河宇宙線 Usoskin 2008 白斑黒点白斑と黒点の違い全てが黒点活動と同期して変動するので何が重要な気候影響であるかを見極める研究が必要 31 15

16 太陽フレア黒点磁場のエネルギー ~10 25~26 J 最大水爆数 10~100 万個分 16

コロナ質量放出 (CME) * 太陽風の爆発的放出答え問題太陽黒点の磁場の強さは約何ガウスでしょう? 1.0.1 ガウス 2.1000 ガウス 3.

17 コロナ質量放出 (CME) * 太陽風の爆発的放出答え問題太陽黒点の磁場の強さは約何ガウスでしょう? ガウスガウス万ガウスヒント地球の磁場約 0.5ガウスピップエレキバン約 1000 ガウスリニヤーモーターカー超伝導磁石 1 万ガウス世界最強パルス磁場装置数 100 万ガウス 17

磁場の強度とエネルギー 10-1 地磁気 10 0 太陽磁場 E 10 2 太陽黒点 10

18 磁場の強度とエネルギー 10-1 地磁気 10 0 太陽磁場 E 10 2 太陽黒点世界最強超電導マグネット世界最強ネオジム磁石パルス磁場装置 1 B 4p 2 L 黒点磁場のエネルギー ~10 25~26 J 3 最大水爆数 10~100 万個分 Gauss 突発現象としての太陽フレア光球面彩層ひので可視光望遠鏡の観測 18

19 X クラスフレアの発生予測のスコア Skill Score (SS)= (n ff +n qq -n q )/n f for X-flare 1day 2day 3day year (events) (4) (13) (9) (17) (12) (18) 太陽フレアの特徴黒点の近傍カスプ状ループ 2 本のリボン飛び出すプラズマ京都大学浅井博士提供 19

20 太陽フレアのメカニズムは? 磁気リコネクション (Re-connection) 正極黒点負極黒点磁気中性線磁力線のつなぎ換えカスプ状ループ & 2 つのリボンプラズマの放出 & リボンの伝播蓄積解放過程自由エネルギー DE 自由エネルギーの蓄積容量 stable unstable 20

21 太陽面爆発のメカニズム数 100 km/sec コロナ電流太陽表面 V~0.1 km/sec シア磁場対流層における磁束再生成 ( ダイナモ ) とコロナへの上昇太陽表面運動によるコロナ磁場へのエネルギー注入磁気リコネクションによる磁気エネルギーの解放 sigmoid post-flare loop 黒点の大きさとフレアの規模大きなフレア Welsch et al ApJ フレアの規模小さなフレアフレア無し小さな黒点黒点の磁束量大きな黒点 21

22 蓄積解放過程とトリガ過程自由エネルギー DE 自由エネルギーの蓄積容量 Trigger finite amplitude perturbation Nonlinear instability 磁束の変動によるフレアのトリガ Wallace, Harra et al Sol. Phys. Magnetic field Soft X-ray flare 22

23 フレア爆発の計算機シミュレーション 23

24 X3.4 flare on Dec. 13, 2006 Hinode/SOT Ca H II strong shear in large magnetic structure 02:18UT 02:22UT small magnetic structure of opposite polarity 02:26UT X3.4 flare on Dec. 13, 2006 b a F Hinode/SOT Ca H II F b 02:18UT F b b a a Simulation (OP-type) a F F F c 02:22UT c F F G F F G 02:26UT F G F 24

25 シミュレーションと観測の比較太陽観測衛星スーパーコンピュータ地球シミュレータ太陽黒点と太陽磁場太陽面爆発の再現と予測 2006 年 12 月 13 日に発生した太陽フレアとフレア領域における太陽表面磁場中日新聞 2010 年 3 月 16 日朝日新聞 2010 年 3 月 16 日 25

26 宇宙嵐の再現太陽から地球へコロナ質量放出シミュレーション ( 塩田大幸 ) 惑星間空間コロナ質量放出シミュレーション ( 片岡龍峰 ) 26

連結階層シミュレーションアルゴリズムの開発

連結階層シミュレーションアルゴリズムの開発理系大学生のための太陽研究最前線体験ツアー 2014 年 8 月 25 日宇宙天気と宇宙気候太陽活動を予測する名古屋大学太陽地球環境研究所名古屋大学理学研究科素粒子宇宙物理学専攻太陽宇宙環境物理学 (SST) 研究室草野完也包括的な太陽圏システムの変動 1 宇宙天気研究短期的な宇宙環境変動数分 ~ 数十日 2 宇宙気候研究長期的な宇宙環境変動数か月 ~ 数十億年コロナ彩層太陽風光球