H18.12.11

Size: px
Start display at page:

Download "H18.12.11"

Transcription

1 4. 機能診断調査に係る記録様式 開水路の日常点検票 開水路の現地踏査票 開水路の現地調査( 定点調査 ) 票 様式 1 鉄筋コンクリート開水路の現地調査票(1/2 2/2) 無鉄筋コンクリート開水路の現地調査票(1/2 2/2) その他開水路( 矢板型水路 ) の現地調査票 その他開水路( コンクリートフ ロック積 石積水路 ) の現地調査票 その他開水路( ライニング水路 ) の現地調査票 その他開水路( 無ライニング水路 ) の現地調査票 様式 2 開水路の現地調査票( 点検担当者の主観的な評価 ) 参 -69

2 構造上の変状 開水路の日常点検票 ( 問診票 ) の例 整理番号調査年月日平成年月日 地区名 施設名 記入者 項目 1 2 異常の有無 内容異常箇所 1. 異常有り 1 崩壊規模が大きく 水路機能の低下が著しい箇所がある 2 鉄筋の露出箇所がある ( 鉄筋コンクリート開水路 柵きょ 矢板等 ) 3 明らかな構造物の傾斜 変形 沈下 蛇行が見られる 4コンクリートの欠損 剥落が見られる構造物 5 目視で簡単に見分けられるひび割れや変色 摩耗などがある 6その他の異常が見られる ( 摩耗 粗骨材露出 ) 2. 異常無し 特記 目地部 1. 異常有り 1 目地部の欠損 開き ずれ 段差が著しく 漏水痕跡がある 2 目地部のずれ 段差がみられるが漏水の痕跡は認められない 3 その他の異常が見られる ( ) 2. 異常無し 特記 水理 水利用上の異常 周辺地盤 通水性 水位の維持 1. 異常有り 1 地すべり 地盤の崩壊が発生している 2 地盤のゆるみが見られる 3 その他の異常が見られる ( ) 2. 異常無し 特記 1. 異常有り 1 所定の通水量が確保できない 2 通水量が安定しない ( 管理が難しい ) 3 漏水が発生している 2. 異常無し 特記 1. 異常有り 1 水位の異常上昇 溢水がみられる 2 水位の異常低下がみられる 3 水位が安定しない 2. 異常無し 特記 環境 ( 騒音 振動等 施設の変状 劣化と因果関係のあると思われるもの ) 1. 異常有り 1 騒音 振動が認められる 苦情 改善要請がある 2 その他の環境に関わる苦情 改善要請がある ( ) 2. 異常無し 特記 1: 異常の有無 内容は 該当する番号に 印をつける 2: 異常箇所は 測点 もしくは大まかな位置及び水路形式を記入する ( 例 橋近傍の左岸側壁 ) 水路形式は 以下の区分から選択して記入する (a) 鉄筋コンクリート開水路 (b) 無筋コンクリート開水路 (c) 柵きょ (d) 矢板型水路 (e) ブロック積水路 (f) 石積水路 (g) ライニング水路 (h) 無ライニング水路 (i) その他 ( ) 参 -70

3 開水路の現地踏査票の例 整理番号 調査年月日 平成 年 月 日 地区名 記入者 施設名 写真整理 変状項目 変状の程度 変状箇所 欠損 崩壊 鉄筋の露出 水路の安定性 傾き 変形 歪み側壁 底版の変形不同沈下 ひび割れ 進行性 曲げひび割れ等の異常なひび割れ 材料劣化 コンクリート表面の剥落 欠損 変色などその他の変状コンクリートブロック等の欠損 はがれ摩耗 骨材の露出 漏水 ひび割れ等からの漏水痕跡箇所鋼矢板の腐食 孔食 目地の劣化 周辺地盤 雑草 堆砂 漏水 漏水痕跡 ( 異常な湿気 吸出し ) 欠損 段差 破断 水路に接する地盤地すべり 崩落 水路に接する地盤陥没 通水阻害を起すような雑草の繁茂通水阻害を起すような堆砂 評 価 特記事項 現地調査箇所 ( 現地調査を行うのに適当な箇所 ) 詳細調査箇所 ( 補修対策の必要有無を判断するための詳細調査が必要な箇所 ) 補修対策の必要箇所 ( 早急に補強 補修工事を必要とする箇所 ) 変状箇所は 路線測点番号 施設番号 調査平面図に付した番号等のいずれかを記入し 今後の経年調査で場所が照合できるようにすること あわせて 水路形式を 以下の区分から選択して記入すること (a) 鉄筋コンクリート開水路 (b) 無筋コンクリート開水路 (c) 柵きょ (d) 矢板型水路 (e) ブロック積水路 (f) 石積水路 (g) ライニング水路 (h) 無ライニング水路 (i) その他 ( ) 参 -71

4 鉄筋コンクリート開水路の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 (1/2) 整理番号地区名施設名定点調査番号劣化要因劣化要因の評価中性化 ( 劣化要因塩害判定表に ASR よる ) 凍害化学的腐食疲労摩耗 風化構造外力調査部位規格 評 価 調査施設概要図 調査年月日記入者 調査地点 ( 測点表示等 ) 例 ;No + ~No. + 特記事項 ( 可能性のある劣化要因等 ) データ整理 スケッチ 写真 ありあり No. No. 変状項目 変状の状態 程度 ひび割れ最大幅 ( ) の値は厳しい腐食環境の場合に適用する 0.2mm 未満 0.2mm 以上 ~1.0mm 未満 1.0mm 以上 (0.2mm 未満 ) (0.2mm 以上 ~0.6mm 未満 ) (0.6mm 以上 ) ひび割れ 実測値 (mm) 最大幅ひび割れの延長 (m) ひび割れ延長 幅 2.0mm 以上幅 1.0mm 以上 2.0mm 未満幅 0.20mm 以上 1.0mm 未満幅 0.20mm 未満 (m) (m) (m) (m) ひび割れ ひび割れ形状 1. 目地間中央や部材解放部の垂直ひび割れ 2. 特徴的な形状を示さないひび割れ 3. 格子状 亀甲状などのひび割れ 複数指定可 4. 側壁を横切るような水平もしくは斜めのひび割れ 5. 鉄筋に沿ったひび割れ 材料劣化 進行性 ( 前回との変化 ) あり ひび割れ密度 : ひび割れ幅 0.2mm 以上のものが50cm/m2 以上 ひび割れ規模 全体的 ( 表面の50% 以上 ) ひび割れ付随物 ( 析出物 錆汁 浮き ) あり ひび割れからの漏水 滲出し 漏水跡 滴水 流水 噴水 ひび割れ段差 あり いずれか該当するチェックボックスに印をつけ 右欄に計測値を記入する 浮き 部分的 ( 表面の50% 未満 ) 全体的 ( 表面の50% 以上 ) 剥離 剥落 スケーリンク 部分的 ( 表面の50% 未満 ) 全体的 ( 表面の50% 以上 ) 析出物 ( エフロレッセンス ゲルなど ) 部分的 ( 表面の50% 未満 ) 全体的 ( 表面の50% 以上 ) (m 2 ) 面積 (m 2 ) 面積 (cm) 深さ ( 最深部 ) ( 箇所 ) 参 -72

5 鉄筋コンクリート開水路の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 (2/2) 材料劣化 圧縮強度 変 状 項 目 変状の状態 程度 錆汁 あり ( 箇所 ) 1. 細骨材露出 2. 粗骨材露出 摩耗 すりへり 3. 粗骨材剥離 全体的 ( 表面の50% 以上 ) (m 2 ) 面積 部分的 ( 表面の50% 未満 ) 鉄筋露出 全体的 ( 表面の50% 以上 ) ( 箇所 ) 反発硬度法 ( 左 右側壁 ) 測定 測定 (N/mm 2 ) 平均値 ( 設計基準強度比 ) 100% 以上 75% 以上 100% 未満 75% 未満 ドリル法測定 (mm) 中性化深さ 鉄筋被り ( 測定値または設計図書による ) 中性化残り = 鉄筋被り - 中性化深さ (mm) (mm) 平均値 中性化残り 10mm 以上 中性化残り 10mm 未満 変形 歪みの有無 変形 歪み箇所の略図 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 変形 歪み 欠損 損傷 欠損 損傷の有無 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 箇所 ) 不同沈下 構造物の沈下 蛇行 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 背面土の空洞化 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 地盤変形 周辺地盤の陥没ひび割れ 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 抜上がり ( 目視 ) 20cm 未満 20cm~50cm 50cm 以上 目地の開き 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 目地の変状 目地の段差全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 止水板の破損あり ( 箇所 ) 目地からの漏水の状況 滲出し 漏水跡 滴水流水 噴水 ( 箇所 ) 周縁コンクリートの欠損等 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 箇所 ) 参 -73

6 無筋コンクリート開水路の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 (1/2) 整理番号地区名施設名定点調査番号劣化要因劣化要因の評価 ASR ( 劣化要凍害因判定表化学的腐食による ) 疲労摩耗 風化構造外力調査部位規格 評 価 調査施設概要図 調査年月日記入者 調査地点 ( 測点表示等 ) 例 ;No + ~No. + 特記事項 ( 可能性のある劣化要因等 ) データ整理 スケッチ 写真 ありあり No. No. 変状項目 変状の状態 程度 ひび割れ最大幅 ( ) の値は厳しい腐食環境の場合に適用する 0.2mm 未満 0.2mm 以上 ~5.0mm 未満 5.0mm 以上ひび割れ実測値 (mm) 最大幅ひび割れの延長 (m) ひび割れ延長 幅 5.0mm 以上幅 1.0mm 以上 5.0mm 未満幅 0.20mm 以上 1.0mm 未満幅 0.20mm 未満 (m) (m) (m) (m) ひび割れ 1. 目地間中央や部材解放部の垂直ひび割れ ひび割れ形状 2. 特徴的な形状を示さないひび割れ 複数指定可 3. 格子状 亀甲状などのひび割れ 4. 側壁を横切るような水平もしくは斜めのひび割れ 進行性 ( 前回との変化 ) ひび割れ規模 ひび割れ付随物 ( 析出物 錆汁 浮き ) ありひび割れ密度 : ひび割れ幅 0.2mm 以上のものが50cm/m2 以上全体的 ( 表面の50% 以上 ) あり 材料劣化 ひび割れからの漏水 滲出し 漏水跡 滴水 流水 噴水 ひび割れ段差 あり いずれか該当するチェックボックスに印をつけ 右欄に計測値を記入する 浮き 部分的 ( 表面の50% 未満 ) 全体的 ( 表面の50% 以上 ) 剥離 剥落 スケーリンク 部分的 ( 表面の50% 未満 ) 全体的 ( 表面の50% 以上 ) (m 2 ) 面積 (m 2 ) 面積 (cm) 深さ ( 最深部 ) 析出物 ( エフロレッセンス ゲルなど ) 部分的 ( 表面の 50% 未満 ) 全体的 ( 表面の 50% 以上 ) ( 箇所 ) 参 -74

7 無筋コンクリート開水路の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 (2/2) 変状項目変状の状態 程度 1. 細骨材露出 2. 粗骨材露出 材料劣化 圧縮強度 摩耗 すりへり反発硬度法 ( 左 右側壁 ) 平均値 ( 設計基準強度比 ) 転倒 滑動の有無転倒 滑動の略図 3. 粗骨材剥離 全体的 ( 表面の50% 以上 ) (m 2 ) 面積 測定 測定 (N/mm 2 ) 100% 以上 75% 以上 100% 未満 75% 未満 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 転倒 滑動 浮上 底版の浮き上がり ( 地下水 浮力 ) 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 欠損 損傷 欠損 損傷の有無 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 箇所 ) 不同沈下 構造物の沈下 蛇行 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 背面土の空洞化 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 地盤変形 周辺地盤の陥没ひび割れ 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) 抜上がり ( 目視 ) 20cm 未満 20cm~50cm 50cm 以上 目地の開き 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 目地の変状 目地の段差全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 止水板の破損あり ( 箇所 ) 滲出し 漏水跡 滴水目地からの漏水の状況流水 噴水 ( 箇所 ) 周縁コンクリートの欠損等全体的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 箇所 ) 参 -75

8 その他開水路 ( 矢板型水路 ) の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 整理番号地区名施設名定点調査番号劣化要因劣化要因の推定化学的腐食 ( 劣化要疲労因推定表摩耗 風化による ) 外部要因調査部位規格 評 価 調査施設概要図 調査年月日記入者 調査地点 ( 測点表示等 ) 例 ;No + ~No. + 特記事項 ( 可能性のある劣化要因等 ) データ整理 スケッチ写真 ありあり No. No. 変 状 項 目 変状の状態 程度 構造物自体の変状 構造物自体の変状 ( 側壁 ) 鋼矢板の腐食 コンクリート部材の劣化 矢板 柵きょの笠コンクリート ( 天端 ) の沈下 ズレ 亀裂 折損 損傷 欠損 ゆるみ 切梁 腹おこしの変状 漏水 湧水 土砂の吸出し 表面的な腐食 さび層の剥離あり 開孔あり (mm) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 5cm 未満又はやや沈下 5cm 以上又は明らかに沈下 明らかな沈下が全体的 (mm) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 塗装の劣化あり ひび割れあり 断面欠損あり たわみあり 座屈あり 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 底面 ) 地盤変形 侵食 洗掘 矢板の露出背面土の空洞化周辺地盤の陥没 ひび割れ抜け上がり ( 目視 ) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 20cm 未満 20cm 以上 50cm 未満 50cm 以上 (mm) 目地の開き 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 段差 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 目地の変状 漏水の状況 漏水 滲出し 滴水流水 噴水 ( 箇所 ) 周縁コンクリートの欠損等 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 箇所 ) 合流工 分水工等附帯構造物取付部の変状 ( 段差 抜け上がりなど ) あり 参 -76

9 その他開水路 ( コンクリートフ ロック積 石積水路 ) の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 整理番号地区名施設名定点調査番号劣化要因劣化要因の推定化学的腐食 ( 劣化要疲労因推定表摩耗 風化による ) 外部要因調査部位規格 評 価 調査施設概要図 調査年月日記入者調査地点 ( 測点表示等 ) 例 ;No + ~No. + 特記事項 ( 可能性のある劣化要因等 ) データ整理 スケッチ写真 変状項目 あり あり No. No. 変状の状態 程度 ブロックのズレ 緩み 欠損 亀裂構造物自滑動 転倒 ( 傾倒 ) はらみ体の変状 ( 側壁 ) 漏水 湧水 背面土砂の吸出し 不同沈下 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 底面 ) 地盤変形 侵食 洗掘背面土の空洞化周辺地盤の陥没 ひび割れ抜け上がり ( 目視 ) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 20cm 未満 20cm 以上 50cm 未満 50cm 以上 (mm) 目地の開き 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 目地の変状 段差止水板の破断漏水の状況 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) あり漏水 滲出し 滴水流水 噴水 (mm) ( 箇所 ) ( 箇所 ) 周縁コンクリートの欠損等 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) ( 箇所 ) 参 -77

10 その他開水路 ( ライニング水路 ) の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 整理番号 調査年月日 地区名 記 入 者 施設名 調査地点 ( 測点表示等 ) 定点調査番号 例 ;No + ~No. + 劣化要因 劣化要因 評 価 特記事項 ( 可能性のある劣化要因等 ) の推定 化学的腐食 ( 劣化要 疲労 因推定表 摩耗 風化 による ) 外部要因 調査部位規格 調査施設概要図 データ整理 構造物自体の変状 構造物自体の変状 ( 法面 ) スケッチ 写真 変状項目変状の状態 程度 コンクリート部材の劣化 法面の沈下 変形 コンクリートライニングの割れ 剥がれ パネルのズレ 緩み 欠損 漏水 湧水 あり あり 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 見通しによりやや変状あり No. No. 見通しにより明らかに変状あり 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 変状 漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 ( 底面 ) 地盤変形 侵食 洗掘 ライニングの亀裂 底版の浮き上がり 周辺地盤の沈下 ひび割れ 陥没 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 目地の開き 全体的 ( 変状が構造物全体にある ) (mm) 目地の変状 漏水の状況 漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 ( 箇所 ) 合流工 分水工等附帯構造物取付部の変状 ( 段差 抜け上がりなど ) あり 参 -78

11 整理番号地区名施設名定点調査番号劣化要因劣化要因の推定 ( 劣化要因推定表に外部要因よる ) その他開水路 ( 無ライニング水路 ) の現地調査票 ( 定点調査 様式 1 ) の例 調査部位規格調査施設概要図 評 価 調査年月日記入者 調査地点 ( 測点表示等 ) 例 ;No + ~No. + 特記事項 ( 可能性のある劣化要因等 ) データ整理 スケッチ写真 ありあり No. No. 変 状 項 目 変状の状態 程度 構造物自法面 護岸の崩壊 崩落体の変状 ( 法面 ) 水路外への漏水 湧水 ( 築堤区間 ) 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 ( 底面 ) 地盤変形 侵食 洗掘 周辺地盤のひび割れ 陥没 部分的 ( 施設の一部のみで発生 ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 全面的 ( 変状が構造物全体にある ) 附帯構造物取付境界部の変状 漏水の状況 合流工 分水工等附帯構造物取付部の変状 ( 段差 抜け上がりなど ) 漏水 滲出し 滴水 流水 噴水 あり ( 箇所 ) 参 -79

12 開水路の現地調査票 ( 定点調査 様式 2 ) の例点検担当者の主観的な評価 対策の必要性 1. 対策必要有 ( 以下から選択 ) 1 早急に詳細調査を実施し 補修対策を実施する必要有り 2 詳細調査を実施し 対策の必要有無を検討するのが望ましい 3 緊急の対策 調査は必要ない 2. 対策必要無し 特記事項 想定される主な劣化要因 複数指定可 劣化要因 1. 初期欠陥 2. アルカリ骨材反応 3. 凍害 4. 化学的腐食 5. 疲労 6. 摩耗 風化 7. 過荷重 ( 地震含む ) 8. 近接施工 9. 支持力不足 10. 外力 ( 緩み土圧 塑性土圧 偏圧 ) 11. その他 特記事項 想定される劣化過程評価 劣化過程 Ⅰ; 潜伏期 Ⅱ; 進展期 Ⅲ; 加速期 Ⅳ; 劣化期 特記事項 参 -80

13 5. 機能診断調査結果に基づく施設状態評価表 開水路の健全度の評価にあたっては 水路形式や布設条件等を踏まえて 施設ごとの性能低下に関係する要因とその評価区分を設定した施設状態評価表を作成する 施設状態の適切な評価のためには 各施設や地域の条件等を加味することが必要となる ストックマネジメントに係る基礎的なデータ蓄積のため 基本的な評価項目と評価区分を共通化することとし 開水路の基本例として 水路形式ごとの施設状態評価表を示す この表については 必要に応じて評価項目の追加や評価区分の設定を行う なお この施設状態評価表は 現場での実践と基礎的なデータ蓄積を踏まえた更なる検討を踏まえ 必要となれば一定期間の後 見直しを行う 参 -81

14 鉄筋コンクリート開水路の施設状態評価表 地 区 名 施 設 名 定 点 調 査 番 号 施設の状態 内 部 要 因 構造物自体の変状 ひび割れ ひび割れ以外の劣化 形状と幅 S-5; 変状 S-4; 変状兆候 S-3; 変状あり S-2; 顕著な変状あり S-1; 重大な変状あり 評価項目 健全度ランク タイプ : 初期ひび割れ形状 : 目地間中央や部材解放部の垂直ひび割れ原因 : 乾燥収縮 温度応力 タイプ : 劣化要因不特定のひび割れ形状 : 特徴的な形状を示さないひび割れ原因 : 症状が複合的であり劣化要因を特定できないもの タイプ : ひび割れ先行型ひび割れ形状 : 格子状 亀甲状などのひび割れ原因 :ASR や凍害などの劣化要因 タイプ : 外力によるひび割れ形状 : 側壁を横切るような水平もしくは斜めのひび割れ原因 : 構造物に作用する曲げ せん断力 タイプ : 鉄筋腐食先行型ひび割れ形状 : 鉄筋に沿ったひび割れ原因 : 中性化 塩害 進行性 (ASR や凍害などの場合 ) ひび割れ規模 ひび割れ付随物 ( 析出物 錆汁 浮き ) ひび割れからの漏水 ひび割れ段差 浮き 評 価 年 月 日 評 価 者 調 査 地 点 ( 測 点 等 ) S-5 S-4 S-3 S-2 0.2mm 未満 0.2mm 未満 0.2mm 未満 0.2mm 未満 無 [0.2~0.6 mm ] 0.2~1.0mm [0.2~0.6 mm ] 0.2~1.0mm [0.2~0.6 mm ] 0.2~1.0mm [0.2~0.6 mm ] 0.2~1.0mm [0.6 mm以上 ] 1.0mm 以上 [0.6 mm以上 ] 1.0mm 以上 [0.6 mm以上 ] 1.0mm 以上 [0.6 mm以上 ] 1.0mm 以上 有 1 ひび割れ密度 ( ひび割れ幅 0.2mm 以上 ) 50cm/m 2 以上 無 2 有 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 無 3 滲出し 漏水跡 滴水流水 噴水 無 評価区分 有りの場合 1 ランクダウン 無部分的全体的 S-3 に該当するものが全体的 又は 有 変状別評価 評価の流れ 主要因別評価 施設状態評価 剥離 剥落 析出物 ( エフロレッセンス ケ ルなど ) ( ひび割れを含むものを除く ) 錆汁 ( ひび割れを含むものを除く ) 摩耗 すりへり 無部分的全体的 部分的 (S-4 の場合以外 ) 無 全体的又は鉄筋に沿った部分的 有 細骨材露出粗骨材露出粗骨材剥落 全体的の場合 1 ランクダウン 外部要因 その他の要因 構造物周辺の変状 構造物付随物の変状 圧縮強度 中性化 変形 歪み 欠損 損傷 不同沈下 地盤変形 目地の変状 鉄筋露出の程度 反発強度法 ( 鉄筋 ) ( 圧縮強度換算 ) 設計強度 21N/mm2 の場合 ドリル法 ( 中性化残り ) 変形 歪みの有無 欠損 損傷の有無 構造物の沈下 蛇行 背面土の空洞化 周辺地盤の陥没 ひび割れ 抜け上がり 目地の開き 段差 止水板の破断 漏水の状況 周縁コンクリートの欠損等 無部分的全体的 21N/mm2 以上 ( 設計基準強度比 100% 以上 ) 残り 10mm 以上 15~21N/mm2 ( 設計基準強度比 75% 以上 100% 未満 ) 15N/mm2 未満 ( 設計基準強度比 75% 未満 ) 残り 10mm 未満 無 20cm 未満 20~50cm 50cm 以上 無 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 注 1) ひび割れ幅における [0.6mm] は 厳しい腐食環境の場合に適用する 注 2) ひび割れの規模に係る評価区分 S-3は 1+2 又は1+3を満たす場合に該当する 注 3) 部分的 とは概ね全体の50% 未満を示し 全体的 とは全体の50% 以上を示す 注 4) 1ランクダウン については 1 変状項目あたり1 回のみ有効であり 複数の 1ランクダウン があってもランクダウンは 1 階級のみとする 注 5) 圧縮強度及び中性化の調査は 必要に応じて実施する 注 6) 変形 歪み 地盤変形 などにおける 局所的 とは施設の一部で当該変状が生じている状態を指し 全体的 とはそれが構造物全体に及んでいる状態を指す 注 7) 変状別評価から主要因別評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とする 注 8) S-1の評価は この評価表によらず評価者が技術的観点から個別に判定する 注 9) 主要因別評価から施設状態評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とすることを基本とする なお 今後 性能低下を進行させる より支配的な要因や 施設の機能に及ぼす影響がある場合には これらを考慮して評価する 有 参 -82

15 無筋コンクリート開水路の施設状態評価表 地 区 名 施 設 名 定点調査番号 施設の状態 内 部 要 因 構造物自体の変状 ひび割れ ひび割れ以外の劣化 形状と幅 S-5; 変状 S-4; 変状兆候 S-3; 変状あり S-2; 顕著な変状あり S-1; 重大な変状あり 評価項目 健全度ランク タイプ : 初期ひび割れ形状 : 目地間中央や部材解放部の垂直ひび割れ原因 : 乾燥収縮 温度応力 タイプ : 劣化要因不特定のひび割れ形状 : 特徴的な形状を示さないひび割れ原因 : 症状が複合的であり劣化要因を特定できないもの タイプ : ひび割れ先行型ひび割れ形状 : 格子状 亀甲状などのひび割れ原因 :ASR や凍害などの劣化要因 タイプ : 外力によるひび割れ形状 : 側壁を横切るような水平もしくは斜めのひび割れ原因 : 構造物に作用する曲げ せん断力 進行性 (ASR や凍害などの場合 ) ひび割れ規模 ひび割れ付随物 ( 析出物 浮き ) ひび割れからの漏水 ひび割れ段差 浮き 評 価 年 月 日 評 価 者 調 査 地 点 ( 測 点 等 ) S-5 S-4 S-3 S-2 0.2mm 未満 0.2mm 未満 0.2mm 未満 0.2mm 未満 0.2~5.0mm 0.2~5.0mm 0.2~5.0mm 0.2~5.0mm 5.0mm 以上 5.0mm 以上 5.0mm 以上 5.0mm 以上 1 ひび割れ密度 ( ひび割れ幅 0.2mm 以上 ) 50cm/m 2 以上 無 2 有 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 S-3 に該当するものが全体的 無 3 滲出し 漏水跡 滴水流水 噴水 無 評価区分 有りの場合 1 ランクダウン 無部分的全体的 S-3 に該当するものが全体的 又は 有 変状別評価 評価の流れ 主要因別評価 施設状態評価 剥離 剥落 析出物 ( エフロレッセンス ケ ルなど ) ( ひび割れを含むものを除く ) 無部分的全体的 部分的 (S-4 の場合以外 ) 全体的 外 部 要 因 その他の要因 構造物周辺の変状 構造物付随物の変状 圧縮強度 転倒 滑動 浮上 欠損 損傷 不同沈下 地盤変形 目地の変状 摩耗 すりへり 反発強度法 ( 圧縮強度換算 ) 設計強度 18N/mm2 の場合 構造物の転倒 滑動 ( 背面土圧 ) 底版の浮き上がり ( 地下水 浮力 ) 欠損 損傷の有無 構造物の沈下 蛇行 ( 地盤耐力 ) 背面土の空洞化 周辺地盤の陥没 ひび割れ 抜け上がり 目地の開き 段差 止水板の破断 漏水の状況 周縁コンクリートの欠損等 細骨材露出粗骨材露出粗骨材剥落 18N/mm2 以上 ( 設計基準強度比 100% 以上 ) 13~18N/mm2 ( 設計基準強度比 75% 以上 100% 未満 ) 13N/mm2 未満 ( 設計基準強度比 75% 未満 ) 無 20cm 未満 20~50cm 50cm 以上 無 全体的の場合 1 ランクダウン 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 注 1) ひび割れの規模に係る評価区分 S-3は 1+2 又は1+3を満たす場合に該当する 注 2) 部分的 とは概ね全体の50% 未満を示し 全体的 とは全体の50% 以上を示す 注 3) 1ランクダウン については 1 変状項目あたり1 回のみ有効であり 複数の 1ランクダウン があってもランクダウンは 1 階級のみとする 注 4) 圧縮強度の調査は必要に応じて実施する 注 5) 地盤変形 などにおける 局所的 とは施設の一部で当該変状が生じている状態を指し 全体的 とはそれが構造物全体に及んでいる状態を指す 注 6) 変状別評価から主要因別評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とする 注 7) S-1の評価は この評価表によらず評価者が技術的観点から個別に判定する 注 8) 構成要素の総合評価は 定点調査の結果を踏まえ 施設の総合的な評価を行う際に実施するものとする 注 9) 主要因別評価から施設状態評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とすることを基本とする なお 今後 性能低下を進行させる より支配的な要因や 施設の機能に及ぼす影響がある場合には これらを考慮して評価する 有 参 -83

16 その他開水路 ( 矢板型水路 ( 柵きょ含む )) の施設状態評価表 地 区 名 施 設 名 定点調査番号 施設の状態 内部要因 外 部 要 因 その他の要因 水路底面 評 価 年 月 日 評 価 者 調 査 地 点 ( 測 点 等 ) S-5; 変状 S-4; 変状兆候 S-3; 変状あり S-2; 顕著な変状あり S-1; 重大な変状あり S-5 S-4 S-3 S-2 表面的な腐食さび層の剥離あり開孔あり 無部分的全体的 確認されない 5cm 未満又は見通しによりやや沈下 変位あり 5cm 以上又は明らかに沈下 変位あり S-3 が全体的 無部分的全体的 確認されない 塗装の劣化あり ひび割れあり 断面欠損あり たわみあり 無部分的全体的 無部分的全体的 座屈あり 無 20cm 未満 20~50cm 50cm 以上 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 注 1) 部分的 とは概ね全体の50% 未満を示し 全体的 とは全体の50% 以上を示す 注 2) 地盤変形 などにおける 局所的 とは施設の一部で当該変状が生じている状態を指し 全体的 とはそれが構造物全体に及んでいる状態を指す 注 3) 変状別評価から主要因別評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とする 注 4) S-1の評価は この評価表によらず評価者が技術的観点から個別に判定する 注 5) 構成要素の総合評価は 定点調査の結果を踏まえ 施設の総合的な評価を行う際に実施するものとする 注 6) 構の造変物状自体 構造物自体の変状 構造物状周辺の変 構造物付随物の変状 側壁 地盤変形 附帯構造物の取付境界部 目地の変状 評価項目 健全度ランク 鋼矢板の腐食 コンクリート部材 ( 柵渠 コンクリート矢板 ) の劣化 ( ひび割れ 鉄筋露出 損傷など ) 矢板 柵きょの天端 ( 笠コンクリート ) の沈下 ズレなど 矢板 柵きょの亀裂 折損 損傷 欠損 ゆるみ ( 外部要因によるもの ) 切梁 腹起こしの変状 漏水 湧水土砂の吸い出し 侵食 洗掘矢板の露出 背面土の空洞化 周辺地盤の陥没 ひび割れ 抜け上がり 目地の開き 段差 漏水の状況 周縁コンクリートの欠損等 合流工 分水工等附帯構造物取付部の変状 ( 段差 抜け上がりなど ) 無 評価区分 有 変状別評価 評価の流れ 主要因別評価から施設状態評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とすることを基本とする なお 今後 性能低下を進行させる より支配的な要因や 施設の機能に及ぼす影響がある場合には これらを考慮して評価する 主要因別評価 施設状態評価 参 -84

17 その他開水路 ( コンクリートブロック積水路 石積水路 ) の施設状態評価表 地 区 名 施 設 名 定点調査番号 施設の状態 評 価 年 月 日 評 価 者 調 査 地 点 ( 測 点 等 ) S-5; 変状 S-4; 変状兆候 S-3; 変状あり S-2; 顕著な変状あり S-1; 重大な変状あり 評価項目 評価区分 健全度ランク S-5 S-4 S-3 S-2 変状別評価 評価の流れ 主要因別評価 施設状態評価 側壁 ブロックのズレ 緩み 欠損 亀裂 無部分的全体的 外部要因 構造物自体の変状 構造物周辺の変状 無部分的全体的 無部分的全体的 無部分的全体的 水路底面侵食 洗掘無部分的全体的 地盤変形 ブロックの滑動 転倒 ( 傾倒 ) はらみ 漏水 湧水背面土砂の吸出し 不同沈下 背面土の空洞化 周辺地盤の陥没 ひび割れ 抜け上がり 無 20cm 未満 20~50cm 50cm 以上 目地の変状 目地の開き その他の要因 構造物付随物の変状 段差止水板の破断漏水の状況 無 局所的 全体的 無 有 無 漏水跡 滲出し 滴水 流水 噴水 周縁コンクリートの欠損等 注 1) 部分的 とは概ね全体の50% 未満を示し 全体的 とは全体の50% 以上を示す 注 2) 変形 歪み 地盤変形 などにおける 局所的 とは施設の一部で当該変状が生じている状態を指し 全体的 とはそれが構造物全体に及んでいる状態を指す 注 3) 変状別評価から主要因別評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とする 注 4) S-1の評価は この評価表によらず評価者が技術的観点から個別に判定する 注 5) 目地を有する場合には 目地の変形を評価する 注 6) 主要因別評価から施設状態評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とすることを基本とする なお 今後 性能低下を進行させる より支配的な要因や 施設の機能に及ぼす影響がある場合には これらを考慮して評価する 参 -85

18 その他開水路 ( ライニング水路 ) の施設状態評価表 地 区 名 施 設 名 定 点 調 査 番 号 施設の状態 内部要因 外 部 要 因 評 価 年 月 日 評 価 者 調 査 地 点 ( 測 点 等 ) S-5; 変状 S-4; 変状兆候 S-3; 変状あり S-2; 顕著な変状あり S-1; 重大な変状あり S-5 S-4 S-3 S-2 の構 変造コンクリート部材 ( コンクリートライニング コンクリートパネル ) の状物自劣化 ( ひび割れ 剥離 損傷など ) 無 部分的 全体的 体 構造物自体の変状 法面 水路底面 評価項目 健全度ランク 法面の沈下 変形 コンクリートライニングの割れ 剥がれパネルのズレ 緩み 欠損 漏水 湧水 侵食 洗掘ライニングの亀裂 底面の浮き上がり 確認されない 見通しによりやや変状あり 評価区分 見通しにより明らかに変状あり 無部分的全体的 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 無部分的全体的 変状別評価 評価の流れ 主要因別評価 施設状態評価 その他の要因 変状 周構辺造の物 地盤変形 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 注 1) 部分的 とは概ね全体の50% 未満を示し 全体的 とは全体の50% 以上を示す 注 2) 地盤変形 における 局所的 とは施設の一部で当該変状が生じている状態を指し 全体的 とはそれが構造物全体に及んでいる状態を指す 注 3) 変状別評価から主要因別評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とする 注 4) S-1の評価は この評価表によらず評価者が技術的観点から個別に判定する 注 5) 構成要素の総合評価は 定点調査の結果を踏まえ 施設の総合的な評価を行う際に実施するものとする 注 6) 構附帯構造物造の取付境界物部 目地の付変状状随物の変 周辺地盤の沈下 ひび割れ 陥没 目地の開き 漏水の状況 合流工 分水工等附帯構造物取付部の変状 ( 段差 抜け上がりなど ) 無 主要因別評価から施設状態評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とすることを基本とする なお 今後 性能低下を進行させる より支配的な要因や 施設の機能に及ぼす影響がある場合には これらを考慮して評価する 有り 地 区 名 施 設 名 定 点 調 査 番 号 施設の状態 外部要因 その他の要因 構法面造物自体の水路底面変状周構地盤変形変辺造状の物構附帯構造物造の取付境界の物変部の変状付状随物 その他開水路 ( 無ライニング水路 ) の施設状態評価表 評 価 年 月 日 評 価 者 調 査 地 点 ( 測 点 等 ) S-5; 変状 S-4; 変状兆候 S-3; 変状あり S-2; 顕著な変状あり S-1; 重大な変状あり 評価項目 健全度ランク 法面 護岸の崩壊 崩落 水路外への漏水 湧水 ( 築堤区間 ) 侵食 洗掘 周辺地盤の沈下 ひび割れ 陥没 漏水の状況 合流工 分水工等附帯構造物取付部の変状 ( 段差 抜け上がりなど ) S-5 S-4 S-3 S-2 無部分的全体的 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 無部分的全体的 無漏水跡 滲出し 滴水流水 噴水 無 注 1) 部分的 とは概ね全体の50% 未満を示し 全体的 とは全体の50% 以上を示す 注 2) 地盤変形 における 局所的 とは施設の一部で当該変状が生じている状態を指し 全体的 とはそれが構造物全体に及んでいる状態を指す 注 3) 変状別評価から主要因別評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とする 注 4) S-1の評価は この評価表によらず評価者が技術的観点から個別に判定する 注 5) 構成要素の総合評価は 定点調査の結果を踏まえ 施設の総合的な評価を行う際に実施するものとする 注 6) 主要因別評価から施設状態評価を行う場合は 最も健全度が低い評価を代表値とすることを基本とする なお 今後 性能低下を進行させる より支配的な要因や 施設の機能に及ぼす影響がある場合には これらを考慮して評価する 評価区分 有り 変状別評価 評価の流れ 主要因別評価 施設状態評価 参 -86

19 6. 開水路の主要な機能保全対策 6.1 補修 補強工法の種類 開水路を補修 補強の観点で整理した場合 構成材料により以下のように大きく区分できる 1 用水路で一般的なフリューム構造等の 鉄筋コンクリート開水路 及び重力式 もたれ式の 無筋コンクリート開水路 2 その他開水路の内 排水路で多く用いられる鋼矢板を用いた矢板型水路 3 その他開水路の内 コンクリートブロック水路 石積水路及び無ライニング水路 補修 補強工法の選定においては それぞれの構成材料による劣化要因 機構の相違を考慮したうえで 個別の施設の性能低下要因及び状態を十分に把握し 水密性 耐荷力等の構造機能や通水性等の水理機能の要求性能に適合した工法を検討することが重要である なお 無筋コンクリート開水路 や その他開水路 のような構造物では 劣化の主たる要因が外力によるものであり これによる施設の劣化予測は困難な場合が多いことから 変状の許容範囲を定めた上で 次回の診断時期や監視方法を決定するプロセスを適用することを基本とし 変状を観察しながら必要に応じて適切な対応を図るものとする 事故発生の危険度が高く早急な対策を必要とする施設については 経済性や施工性を考慮しながら新規に布設替えすることを考慮する 参 -87

20 6.2 コンクリート開水路の補修 補強工法 コンクリート構造物の主な対策工法の例を表 6-1 にとりまとめた 表 6-1 コンクリート構造物の主な対策工法の例 工法名主な対象要求性能 表面処理工法 工法含浸材塗布工法 鉄筋コンクリート開水路無筋コンクリート開水路 粗度係数の改善漏水の遮断劣化要因の遮断 補修 ひび割れ補修工法 充填工法注入工法ひび割れ被覆工法 鉄筋コンクリート開水路無筋コンクリート開水路 漏水の遮断劣化要因の遮断 工 左官工法 粗度係数の改善 法 断面修復工法 吹付工法モルタル注入工法 鉄筋コンクリート開水路無筋コンクリート開水路 漏水の遮断劣化要因の除去耐荷力 変形性能の改善 目地補修工法 目地補修工法 鉄筋コンクリート開水路無筋コンクリート開水路 漏水の遮断 鋼板接着工法 耐荷力 変形性能の改善 補強 接着工法 樹脂パネル接着工法 鉄筋コンクリート開水路無筋コンクリート開水路 劣化要因の遮断漏水の遮断 工 粗度係数の改善 法 コンクリート増厚工法 打ち換え工法コンクリート増厚工法 鉄筋コンクリート開水路無筋コンクリート開水路 耐荷力 変形性能の改善 (1) 開水路の補修工法 1) 表面処理工法 1 工法コンクリート構造物の表面あるいは断面補修を適用した箇所からの劣化因子の侵入を抑制 遮断し 耐久性の向上 劣化進行の抑制 美観の回復を図るために 有機系や無機系被覆材により表面を被覆する工法である 塗装工法 パネル取付け工法 埋設型枠工法などがある a. 塗装工法コンクリート表面を塗装剤により被覆する工法である 土木構造物又は建築構造物で幅広く用いられ コーティングやライニングと称されることもある 一般に コンクリート表面のレイタンス 汚れなどをグラインダー 高圧洗浄 ブラスト ウォータージェットなどによって除去した後 下地処理材 ( プライマー ) 塗布 不陸調整材 参 -88

21 ( パテ ) 処理 主材 ( 中塗り材 ) 塗布 仕上げ材 ( 上塗り材 ) 塗布などの複数の行程で実施する なお ひび割れ補修や断面修復はに先行して行う 施工は刷毛塗り ローラー刷毛塗り 吹付けなどにより行う 使用材料は 変状の原因 程度や材料の要求性能などにより異なる 一般に エポキシ樹脂塗料 ポリウレタン樹脂塗料 ビニエステル樹脂塗料 アクリル樹脂塗料などを使い分ける b. パネル取付け工法コンクリート表面をパネル状の成型板被覆材料により被覆する工法で 近年 農業用用水路などの農業水利施設の被覆材としても採用されている 施工は コンクリート表面の下地処理を行った後 パネルの取付け位置を決定し パネルの固定 ジョイント部及び端部のシーリング処理 注入充填 養生 仕上げといった工程で実施する 使用材料は パネルには不飽和ポリエステル樹脂系レジンコンクリートパネル ビニエステル樹脂 FPR 複層板 不飽和ポリエステル樹脂 FPR 板などがあり 注入充填材には樹脂系注入充填材 セメント系注入充填材などが使用されている パネル取付け工法の例を以下に示す ( 図 6-1, 写真 6-1) 図 6-1 パネル取付け工法の例 写真 6-1 パネル取付け工法 c. 埋設型枠工法コンクリート表面に耐久性 ( 防食性 ) に優れた型枠を設置して 流動化コンクリートなどを型枠内に充填工法で 型枠がそのまま成型板型枠材料として機能する工法である 主に下水道 湾港施設などで用いられている 施工は 一般にコンクリート表面の下地処理を行った後 アンカーピンなどにより埋設型枠を設置 流動化コンクリート又は無収縮モルタルなどの裏込め材を充填生 仕上げといった工程で実施する 使用材料は 埋設型枠には硬質塩化ビニル樹脂板 高密度ポリエチレン樹脂板 ビニエステル樹脂系レジンコンクリート板 ビニエステル樹脂 FPR 板などがあり 裏込め材には流動化コンクリート 無収縮モルタルなどが用いられる 2 含浸材塗布工法コンクリート表面に含浸材を塗布して 劣化因子の侵入防止又は新たな性能を付与する工法である 吸水防止層を形成し 水分や劣化因子の侵入を抑制するシラン系の 参 -89

22 材料とコンクリートへのアルカリ付与 表面の脆弱部の強化あるいは緻密化を主目的としたケイ酸塩系に大別される また ケイ酸塩系には リチウム系とナトリウム系がある ケイ酸リチウム系は 細孔表面に固形の連続被膜を形成し 脆弱なコンクリート表層部を固化し 中性化したコンクリート表層部にアルカリ性を付与して鉄筋の腐食環境を改善する 一方 ケイ酸ナトリウム系は細孔内部に不溶性の結晶体を生成したり 外部からの水や炭酸ガスの侵入を抑制したりする機能を発揮する 含浸材塗布工法の例を以下に示す ( 図 6-2) 図 6-2 含浸材塗布工法の例 参 -90

23 2) ひび割れ補修工法ひび割れ補修工法は ひび割れからの劣化因子の侵入防止 一体性の回復を図る補修工法である 主として1ひび割れ被覆工法 2 注入工法 3 充填工法がある これらの工法は ひび割れの発生原因 ひび割れの進行性の有無 発生状況 ひび割れ幅の大小 ひび割れの変動の大小 鉄筋腐食の有無などによって 単独 あるいは組合わせて使い分ける 以下にひび割れ被覆工法 注入工法 充填工法の概要を示す ( 表 6-2, 図 6-3) 表 6-2 ひび割れ補修工法の適用条件 補強目的 ひび割れ現象 ひび割れ幅 (mm) 表面処理工法注入工法充填工法 浸透性防水材塗布 防水性 耐久性 ひび割れ幅の変動小 ひび割れ幅の変動大 ひび割れ幅の変動小 ひび割れ幅の変動大 0.2 以下 - 0.2~1-0.2 以下 - 0.2~1-0.2 以下 - 0.2~1-1 以上 以下 - 0.2~1-1 以上 - - 鉄筋腐食 参考 ) コンクリートのひび割れ調査 補修 補強指針 ( 社 ) 日本コンクリート工学会 (2003 年 ) ひび割れ処理工法 表面処理工法注入工法充填工法 ひび割れ被覆工法 ひび割れ 被覆材 注入用パイプ シール材 10mm 程度 ひび割れ 充てん材 ひび割れ 1 一時的な防水対策で 長期耐久性は期待できない 2 ひび割れに挙動が認められない場合はポリマーセメント パテ状エポキシ樹脂が適当 3 挙動が認められる場合は 追従性のある可撓性エポキシ樹脂 1 エポキシ樹脂注入材は 接着性に優れ 躯体の一体化が図れる - 材料の種類が豊富で 目的別に多様な対応が可能 2 セメント系 ポリマーセメント系は 安価であり 熱膨張率がコンクリートに近く 躯体との追従性が高い 1 鉄筋の腐食状況に対応できる 2V 字カットと U 字カットがあるが V 字は剥離しやすいので最近は U 字カットが多い 3 鉄筋が腐食している場合は錆を完全に除去してから充填する 図 6-3 ひび割れ補修工法の例 参 -91

24 1ひび割れ被覆工法ひび割れ被覆工法は 微細なひび割れ ( 一般に幅 0.2mm 以下 ) 上に 層を形成させて防水性及び耐久性を向上させる工法で ひび割れ部分のみを被覆する工法と全面を塗布する方法がある この工法は 変動の小さいひび割れで表面の防水性を目的とした場合では 施工も簡便で経済性に優れるという長所を持つ しかし ひび割れ内部の処理ができない場合や ひび割れに進行性や大きな変動がある場合には その変動に追従できずに変状が発生する可能性が高い 使用材料は 補修目的や構造物の置かれた環境により異なり 一般には塗膜弾性防水材 ポリマーセメントペースト セメントフィラーなどが用いられる 2 注入工法注入工法は ひび割れに樹脂系あるいはセメント系の材料を注入してひび割れ内部を閉塞し 防水性及び耐久性を向上させる工法で 施工方式により低圧低速注入方式や機械注入方式などに区分される 現在は 注入器具などを用いて注入圧力 0.4MPa 以下の低圧かつ低速で注入する工法が主流となっている この方式は (1) 注入精度が作業員の熟練度に左右されない (2) 注入量の管理が容易である (3) ひび割れ深部のひび割れ幅が 0.05mm と狭い場合でも確実に注入できる などの特有を有している 注入工法で使用される材料は エポシキ樹脂やアクリル樹脂などの樹脂系 ポリマーセメント系 セメント系などがある 樹脂系注入材は (1) コンクリートとの接着性に優れていて 躯体の一体化回復を図ることも可能である (2) 目的に応じた粘性や伸び率を有する注入材を選定できる (3) エポキシ樹脂注入材の耐久性については 実構造物の補修後追跡調査の結果から約 40 年が確認されている などの特長がある また ポリマーセメント系及びセメント系の注入材は (1) 樹脂系に比べ安価である (2) 線膨張係数がコンクリートに近い (3) 鉄筋防錆効果を付与させることも可能である などの特徴がある 3 充填工法充填工法は 0.5mm 以上の幅の広いひび割れ かつ鉄筋腐食を生じていない場合の補修に適用する工法で ひび割れに沿ってコンクリートをU 字形又はV 字形にカットし その部分に補修材料を充填する方法である 使用材料は シーリング材の他 可とう性エポキシ樹脂 ポリマーセメントモルタルなどがある なお 鉄筋が腐食している場合は 錆を完全に除去してから充填する 3) 断面修復工法断面修復工法は コンクリートの劣化 鋼材の腐食 損傷 その他の原因によって欠損したコンクリート断面 又は許容限度以上の劣化因子を含むコンクリート部分を除去したあとの断面を その当初の断面寸法に復旧する工法である 近年 農業用用水路における通水性能の回復 向上対策としても採用されている 施工方法として 左官工法 吹付け工法 モルタル注入工法がある 一般に使用される断面修復材は ポリマーセメントモルタル系と樹脂モルタル系に大別できる 補修断面の大きさ 打継ぎ方向 早強 参 -92

25 性の要否 施工方法などの条件により材料を使い分ける また 断面修復工法では 通常 旧躯体との接着性を強固にするためプライマーが使用される 断面補修材には圧縮 曲げ及び引張強度などが躯体コンクリートと同等であること 線膨張係数 弾性係数 ポアソン比などが躯体コンクリートと同等であること 乾燥収縮や硬化収縮が小さく 躯体コンクリートとの接着性が高いこと などの性能が要求される 1 左官工法比較的小規模な断面の修復に適用し ポリマーセメントモルタルや軽量エポキシ樹脂モルタルなど左官職人が左官コテを使って断面欠損部を充填工法である 以下に左官工法の例を示す ( 図 6-4, 図 6-5) 劣化部の補修 劣化部断面補修 ( セメント等注入 ) 鉄筋 劣化部はつり 下地処理 ( 左官 吹付け等 ) 図 6-4 左官工法 ( 劣化部の補修 ) の例 左官工法 モルタル吹付け工法等で表面を補修 図 6-5 左官工法 モルタル吹付け工法による表面補修の例 参 -93

26 2 吹付工法補修面積が比較的大面積の場合に適用し 事前に混練した断面修復材を専用の吹付け機を使用して断面を回復させる工法である 一般に吹付けした後に左官コテで平滑面を仕上げていくことになる 吹付け機には あらかじめ練り混ぜた断面修復材を吹き付ける湿式工法と 粉体と水又は硬化開始材 促進材などの混和材を別々に圧送して吹き付ける乾式工法がある 4モルタル注入工法施工対象が大規模な断面の修復に適用し 保守断面に合わせた経常に型枠を組み 流動性に優れたポリマーセメントやセメントモルタルをポンプで圧送して充填する方法である 鉛直面 ( 側面 ) や下面などの施工箇所に適用される 4) 目地補修工法目地材の摩耗 脱落などにより損なわれた目地部に適用し 損なわれた水路の内部から目地を V 字型またはU 型にカットし 新たに止水セメントと弾性エポキシ材 可とう性ゴム目地材等の目地材を施工し 耐久性 止水性 伸縮性を回復するする工法である ( 写真 6-2) 写真 6-2 目地補修工法 参 -94

27 (2) 開水路の補強工法 1) 接着工法 1 鋼板接着工法コンクリート部材の主として引張応力作用面に鋼板を取り付け 鋼板とコンクリートの空隙に注入用接着剤を圧入し コンクリートと接着させて既設部材と一体化させることにより 必要な性能の向上を図る工法である 本工法は 主としてコンクリート部材の引張応力面に鋼板を接着させ 鋼板に引張り材としての効果を期待するもので 曲げ及びせん断補強に適用できる また コンクリート面と鋼板との隙間に注入用接着剤を圧入することで ひび割れ中にも注入材が浸入し ひび割れの開閉を拘束する効果も期待される なお 一般的に注入材としては エポキシ樹脂接着剤が用いられている ( 図 6-6) 図 6-6 鋼板接着工法の例 2 連続繊維シート接着工法コンクリート部材の 主として引張応力や斜め引張応力作用面に 連続繊維を 1 方向あるいは 2 方向に配置してシート状にした補強材 あるいは現場で含浸接着剤を含浸 硬化させた FRP の連続繊維シートを接着して 既設部材と一体化させることにより 必要な性能の向上を図る工法である 2) 打換え工法 1 打換え工法鉄筋腐食などに起因したひび割れを伴う劣化が著しく進行し 耐力の低下している部材に適用され 既存の部材を撤去した後 必要な耐力を有する新たな部材を構築する工法である 2コンクリート増厚工法コンクリート部材の断面を増加させて補強する工法であり コンクリート構造物の表面にコンクリートもしくは鉄筋コンクリートを接着一体化するものである 参 -95

28 6.3 鋼矢板水路の補修 補強工法 鋼矢板水路については以下の観点で対策を検討する必要がある 1 補修工法 : 鋼材の腐食に対する耐久性の回復 ( 防食 ) に関する対策 2 補強工法 : 過剰な土圧による鋼矢板の変形や吸出しによる地表面の陥没に対する対策 (1) 鋼矢板水路の補修工法鋼矢板の防食方法としては大きく電気防食と被覆防食があるが いずれも港湾施設を対象に開発されたものであり 農業水利施設への適用事例はまだ少ない しかし 塩水が遡上してくる排水路や市街地化され更新や大規模な補強が難しい水路においては 今後 これらの対策についても検討を行う必要があると考えられる 図 6-7 に湾港施設の防食方法を示す 防食法被覆防食法塗装 有機被覆ペトロラタム被覆金属被覆無機被覆 重防食被覆超厚膜形被覆水中硬化形被覆金属溶射 めっき耐食性金属被覆厚板クラッド鋼モルタル被覆コンクリート被覆 主として L.W.L.-1.0m 以上に適用 電気防食法 電着被覆流電陽極方式外部電源方式 主として M.L.W.L. 以下に適用 図 6-7 港湾施設の防食方法の分類 一般に農業水利施設としての鋼矢板水路は防食処理を実施せず 腐食しろで対応している場合が多い したがって 防食実施を前提とせず あくまで 仮設を含めたライフサイクルコストの経済比較において 防食が有利であった場合に本手法を適用することが基本である 参 -96

29 1) 電気防食電気防食は 一般に 流電陽極方式と外部電源方式に分けられる 流電陽極方式は 主に海水で用いられる電気防食法であるため 農業水利施設としての鋼矢板水路では 外部電源方式が主要となる 表 6-3 電気防食の種類方式長所短所 メンテナンスが容易である 河川などの高低効率環境には適さない 施工が容易である 防食電流の調整ができない 流電陽極方式 陽極寿命を任意に設定できる 陽極が寿命に達した時には取替える必要 小規模 独立した施設では 割安である がある 電源のない場所で適用できる 外部電源方式 出力電圧を任意に調整できる 高流速下 河川水混入下など 変化の激しい特殊な環境にも対応できる 電源のない場所では 適用が困難である 維持電力量を必要とする 過防食や隣接鋼構造物への影響を留意する必要がある 図 6-8 流電陽極方式 図 6-9 外部電源方式 参 -97

30 2) 被覆防食 港湾施設において現地被覆が可能な被覆防食法には下表のものがある 実施において は 期待耐用年数や初期コストを勘案して検討する 表 6-4 被覆防食の種類と特性 参考 ) 港湾構造物防食 補修マニュアル ( 財 ) 沿岸技術研究センター (2009 年版 ) (2) 鋼矢板水路の補強工法変形に対する鋼矢板の補強としては 切梁の追加やアンカーの追加などがあるが 開水路の幅や近接の土地利用によって補強を行うことが難しい場合も多い この場合は 半川締切をしながら更新することになる また 鋼矢板の背面土砂が継手等から吸出しを受けている場合は 沈下や陥没が生じることが想定される この場合には 背面土砂を埋め戻すなどの対策が必要である 参 -98

31 6.4 その他開水路の補修 補強工法 ブロック積水路や石積水路については 目地部のズレや間詰めモルタルのひび割れの形での変状が多く これらの変状を放置すると裏込め材料が流出する可能性があるため 早めに目地部の充填や注入を行う必要がある このほか 全体の変状が生じた場合は 張換えや積直しを行うことを基本とする その他開水路の主な対策工法を表 6-5 にとりまとめた 表 6-5 その他開水路の補修 補強工法 変状の内容 対策工法 基礎の洗掘 根固め工の新設 底版の設置 部分的なひび割れや部分的な目地の開きや目地開き ひび割れ部や目地に樹脂やモルタルを注入する フ ロック積工 石積工の広範囲のひび割れ フ ロック積工 石積工の沈下 陥没 変形 フ ロック積工 石積工の目地ずれ 移動 傾斜 変状発生に伴い 堤体土砂が吸い出され空洞が生じている可能性があるため 十分に確認のうえ 空洞部にモルタル注入 堤体前面に張コンクリート または 撤去張換え 積み直しを行う 基礎工との目地部に開き 目地の開きや周辺のひび割れが軽微であれば 基礎工の補強 モルタル注入 被覆工の変状が顕著であれば 張換え 積み直しを行う 参考 ) 海岸 防災課ライフサイクルマネジメントのための海岸保全施設維持管理マニュアル( 案 )~ 堤防 護岸 胸壁の点検 診断 ~ 農林水産省農村振興局防災課他( 平成 20 年 2 月 ) レンガ 石積み 無筋コンクリート構造物の補修 補強の手引き ( 財 ) 鉄道総合技術研究所 ( 昭和 62 年 ) 歴史的砂防施設の保存 活用マニュアル( 案 ) ( 財 ) 砂防フロンティア整備推進機構 ( 平成 18 年 3 月 ) 参 -99

32 参考 劣化要因別 劣化過程別の補修 補強工法 表 6-6~ 表 6-12 に コンクリート診断技術 09 ( 社 ) 日本コンクリート工学協会に掲載されている劣化機構別の補修 補強工法の選定を示す なお コンクリート診断技術 09 ではこれらの表について 表の中に示した各工法の適用性については 鉄筋コンクリート構造物の物理的 化学的及び機械的性質を考慮して 失敗しない工法の選定 を念頭に置いたものであり これまでに適用経験の少ない工法であってもその適用性を上位にしているものがある したがって これらの表によって選定された補修及び補強工法については 更に 工期 経済性なども考慮したうえで その適用を決定する必要がある また 表に示されていない工法については 技術資料や実験データなどを基に その適用を検討すべきである としていることに注意が必要である さらに 対策工法の選定は 劣化要因や現場条件に応じて 現場で判断すべきものであることに留意する必要がある 参 -100

33 (1) 中性化に対する補修 補強工法の選定 要求性能 劣化因子の遮断 劣化速度の抑制 劣化因子の除去 耐荷力, 変形性能の改善 工法選定の理由 ( 要求性能 ) 適用性 表 6-6 中性化に対する補修 補強工法の選定 潜伏期 進展期 加速期 劣化期 適 適 適 工法 用 工法 用 工法 用 工法 性 性 性 ( 表面からのCO 2 などの浸入防止 ) - 含浸材塗布 * ( 予防保全 : 鉄筋の不動態被膜の保護 ) (*: アルカリ性付与材の塗布含浸 ) 再アルカリ化 ( 限界値を超えたアルカリ濃度低下部のアルカリ性回復 ) - ひび割れは発生していない 鉄筋近傍では, 腐食発生値までアルカリ性が低下しているので, これ以上の劣化因子の遮断, 劣化速度の抑制を優先的に検討する ( 表面からの CO 2,H 2 O,O 2 などの腐食性物質の侵入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの CO 2,H 2 O,O 2 などの腐食性物質の侵入防止 ) 含浸材塗布 * ( 限界値を越えたアルカリ濃度低下部に含浸し 鉄筋の不動態被膜の再生 ) 再アルカリ化 ( 限界値を超えたアルカリ濃度低下部のアルカリ性回復 ) 断面修復 ( 限界値を超えたアルカリ濃度低下部のコンクリートの除去と修復 ) ( 表面からの CO 2,H 2 O,O 2 といった腐食性物質の侵入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの CO 2,H 2 O,O 2 などの腐食性物質の侵入防止 ) 含浸材塗布 * ( 鉄筋近傍のアルカリ濃度低下部に含浸し 鉄筋の不動態被膜の再生 ) 再アルカリ化 ( 限界値を超えたアルカリ濃度低下部のアルカリ性回復 ) 断面修復 ( 限界値を超えたアルカリ濃度低下部のコンクリートの除去と修復 ) 鉄筋腐食が始まり, 最終的には腐食ひび割れに至る段階 鉄筋腐食を促す劣化因子の遮断, 劣化速度の抑制を図るとともに, 鉄筋腐食の進行が進みひび割れを生じたぜい弱部については, その除去も検討する 腐食ひび割れが発生したあと, 急速に腐食が進行する段階 ひび割れ, 浮きを生じたコンクリートの除去とともに, かぶりコンクリート片の剥落により第三者への影響が懸念される箇所については, 補強工も検討する ( 注 ) 記号は以下の意味をもつ : 主工法として適用すべき工法 : 主工法に次いで適用性の高い工法 : 構造物の劣化状況等に応じて適用を検討する工法 ( 剥離防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの CO 2,H 2 O,O 2 などの腐食性物質の侵入防止 ) 含浸材塗布 * ( 鉄筋近傍のアルカリ濃度低下部 に含浸し 鉄筋の不動態被膜の再生 ) 再アルカリ化 ( 限界値を超えた アルカリ濃度低下部のアルカリ性回復 ) 断面修復 ( 限界値を超えたアルカリ濃度低 下部のコンクリートの除去と修復 ) 補強 (FRP 鋼板接着や巻立てなど ) 打換え ( 劣化した部材のコンクリートによる打換え ) 鉄筋の腐食に伴う断面積の減少により部材の耐荷力の低下が懸念される段階 劣化した部分の断面修復, 剥落防止とともに, 部材の耐荷性が懸念される箇所については, 補強工も検討する 参 -101

34 (2) 塩害に対する補修 補強工法の選定 要求性能 劣化因子の遮断 劣化速度の抑制 劣化因子の除去 耐荷力, 変形性能の改善 工法選定の理由 ( 要求性能 ) 適用性 表 6-7 塩害に対する補修 補強工法の選定 潜伏期 進展期 加速期 劣化期 適 適 適 工法 用 工法 用 工法 用 工法 性 性 性 ( 表面からの Cl -,O 2 などの腐 食性物質の浸入防止 ) 曲げ, 乾燥収縮等によるひび割れの補修 ( ひび割れからの H 2 O,O 2 などの腐食性物質の浸入防止 ) 電気防食 ( 予防保全 ) - - 腐食ひび割れば発生していない 鉄筋近傍では, 塩化物イオン量が増加しているので, 劣化因子の遮断を優先的に検討する ( 表面からの Cl -,O 2 などの腐食性物質の浸入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの H 2 O,O 2 などの腐食性物質の浸入防止 ) 電気防食 ( 鉄筋腐食の進行の大幅な低減 ) 電気化学的脱塩 ( 限界値を超えた塩化物イオン量の低減 ) 断面修復 ( 限界値を超えた塩化物イオンを含むコンクリートの除去と修復 ( 表面からの腐食性物質の侵入防止及び剥落防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの H 2 O,O 2 などの腐食性物質の浸入防止 ) 電気防食 ( 鉄筋腐食の進行の大幅な低減 ) 電気化学的脱塩 ( 限界値を超えた塩化物イオン量の低減 ) 断面修復 ( 限界値を超えた塩化物イオンを含むコンクリートの除去と修復 鉄筋腐食が継続的に発生し, 腐食ひび割れに至る段階 劣化因子の遮断だけでは十分な補修効果が期待できないため, 鉄筋腐食の進行速度を抑制する工法が優先される 腐食ひび割れが発生以降, 急速な腐食が進行する段階 ひび割れ, 浮きを生じたコンクリートの除去や, 鉄筋腐食の進行を抑制する工法が優先される 必要に応じて, を併用する ( 注 ) 記号は以下の意味をもつ : 主工法として適用すべき工法 : 主工法に次いで適用性の高い工法 : 構造物の劣化状況等に応じて適用を検討する工法 ( 表面からの腐食性物質の侵入防止及び剥落防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの H 2 O,O 2 などの腐食性物質の浸入防止 ) 電気防食 ( 鉄筋腐食の進行の大幅な低減 ) 電気化学的脱塩 ( 限界値を超えた 塩化物イオン量の低減 ) 断面修復 ( 限界値を超えた 塩化物イオンを含むコンクリートの除去と修復 補強 (FRP 鋼板接着や巻立てなど ) 打換え ( 劣化した部材のコンクリートによる打換え ) 鉄筋の腐食に伴う断面積の減少により部材の耐荷力の低下が懸念される段階 劣化した部分の断面修復, 鋼材腐食の進行を抑制するとともに, 部材に耐荷性が懸念される箇所については, 補強工も検討する 参 -102

35 (3) アルカリシリカ反応に対する補修 補強工法の選定 要求性能 劣化因子の遮断 劣化速度の抑制 劣化因子の除去 耐荷力, 変形性能の改善 工法選定の理由 ( 要求性能 ) 適用性 表 6-8 アルカリシリカ反応に対する補修 補強工法の選定 潜伏期 進展期 加速期 劣化期 適 適 適 工法 用 工法 用 工法 用 工法 性 性 性 ( 表面からの水分の浸入防止 ) - 拘束 (FRP 鋼板巻立て,PC 巻立てなど ) 含浸材塗布 ( リチウム系化合物の塗布含浸 ) 含浸材塗布 ( コンクリート中の水分の蒸発が可能な含浸処理 ) ひび割れが発生しておらず, 残存膨張量は最大となる この段階ではあるいは擾水系の表面含浸処理をまず検討する 被覆材選定には, 遮水性, 水蒸気透過性, ひび割れ追従性などが重視される ( 表面からの水分の浸入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの腐食性物質の浸入防止 ) 拘束 (FRP 鋼板巻立て,PC 巻立てなど ) 含浸材塗布 ( リチウム系化合物の塗布含浸 ) 含浸材塗布 ( コンクリート中の水分の蒸発が可能な含浸処理 ) ( 表面からの水分の浸入防止, 及び剥落防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの腐食性物質の浸入防止 ) 拘束 (FRP 鋼板巻立て,PC 巻立てなど ) 含浸材塗布 ( リチウム系化合物の塗布含浸 ) 含浸材塗布 ( コンクリート中の水分の蒸発が可能な含浸処理 ) ひび割れが発生しており, 膨張速度が大きくなる 潜伏期で記述した工法にひび割れ補修を組み合わせたものが一般的であるが, 膨張量が大きい場合には, 拘束工法を適用してもよい 補強材への要求性能としては, コンクリートとの一体性が挙げられる 既に膨張速度は収束しつつある 耐荷力や変形性能の低下が懸念されるような場合には, 拘束効果も期待した補強工法が推奨される そのような懸念のない場合は, や表面含浸処理を適用する ( 注 ) 記号は以下の意味をもつ : 主工法として適用すべき工法 : 主工法に次いで適用性の高い工法 : 構造物の劣化状況等に応じて適用を検討する工法 ( 表面からの水分の浸入防止, 及び剥落防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの腐食性物質の浸入防止 ) - - 断面修復 ( 劣化部分の除去 と鉄筋の防食を目的とした断面修復 ) 補強 (FRP 鋼板接着や巻立てなど ) 打換え ( 劣化した部材のコンクリートによる打換え ) 膨張は終了しているので, 膨張に対する対策は必要ない コンクリートの物理的一な劣化状況により, ひび割れ注入, 断面修復, 補強などを使い分ける 参 -103

36 (4) 凍害に対する補修 補強工法の選定 要求性能 劣化因子の遮断 劣化速度の抑制 劣化因子の除去 耐荷力, 変形性能の改善 工法選定の理由 ( 要求性能 ) 適用性 表 6-9 凍害に対する補修 補強工法の選定 潜伏期 進展期 加速期 劣化期 適 適 適 工法 用 工法 用 工法 用 工法 性 性 性 表面含浸処理 ( 表面からの水分の浸入防止 ) - - 凍害深さが小さく剛性変化や鉄筋の腐食がない 凍害を受ける地域のためや表面含浸処理などの工法が検討対象となる ( 表面からの水分の浸入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの水分の浸入防止 ) 断面修復 ( スケーリングやポップアウト部の除去と断面の修復 ) ( 表面からの水分の浸入の防止, 及び剥落防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの水分の浸入防止 ) 断面修復 ( スケーリングやポップアウト部の除去と鉄筋の防食を目的とした断面修復 ) 凍害深さが大きくなり鉄筋腐食が始まる段階 表面からの水分の浸入を防ぐ工法が優先されるが, スケーリングやポップアウトがある場合には, 断面修復を併用する必要があ為 スケーリング, ポップアウトだけでなく, 鉄筋腐食に伴うひび割れ, 浮きなど, 比較的広い範囲のコンクリートの除去と断面の修復が優先される 特に劣化が激しい部分では補強も考慮に入れる必要がある ( 注 ) 記号は以下の意味をもつ : 主工法として適用すべき工法 : 主工法に次いで適用性の高い工法 : 構造物の劣化状況等に応じて適用を検討する工法 ( 表面からの水分 の浸入の防止, 及び剥落防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの水分の浸入防止 ) 断面修復 ( スケーリングやポップアウト部 の除去と鉄筋の防食を目的とした断面修復 ) 補強 (FRP 鋼板接着や巻立てなど ) 打換え ( 劣化した部材のコンクリートによる打換え ) 鉄筋の腐食に伴う断面減少により部材の耐荷力の低下が懸念される段階 劣化した部分の断面修復とともに, 部材の耐荷性が懸念される箇所については, 補強や打換え工を検討する必要がある 参 -104

37 (5) 化学的腐食に対する補修 補強工法の選定 要求性能 劣化因子の遮断 劣化速度の抑制 劣化因子の除去 耐荷力, 変形性能の改善 工法選定の理由 ( 要求性能 ) 適用性 表 6-10 化学的腐食に対する補修 補強工法の選定 潜伏期 進展期 加速期 劣化期 適 適 適 工法 用 工法 用 工法 用 工法 性 性 性 ( 表面からの腐食性物質の浸入防止 ) - - 腐食深さ数mm程度の表面的な段階の劣化現象の段階 この段階では, 内部まで劣化が進行していないので, 劣化進行抑制を目的として, 劣化外力に応じたが検討対象となる ( 表面からの腐食性物質の浸入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの腐食性物質の浸入防止 ) 断面修復 ( 劣化部分の除去と断面の修復 ) ( 表面からの腐食性物質の浸入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの腐食性物質の浸入防止 ) 断面修復 ( 劣化部分の除去と鉄筋の防食を目的とした断面修復 ) 腐食深さ 1~3cm 程度の劣化段階 ぜい弱化した層を除去して断面修復を行い, 補修後の劣化進行を抑制するために, 劣化外力に応じたを行うことが考えられる 断面修復厚さが薄いので, モルタル系材料の使用が基本となる 粗骨材剥落までの劣化段階であり, 鉄筋腐食の進行もある 劣化部の除去, 鉄さび筋の錆落しの後, 断面修復を行う 劣化外力に応じたによって再劣化を防止することが考えられる 劣化の厚さやその補修規模に応じて, モルタル系材料またはコンクリートを選定する ( 注 ) 記号は以下の意味をもつ : 主工法として適用すべき工法 : 主工法に次いで適用性の高い工法 : 構造物の劣化状況等に応じて適用を検討する工法 ( 表面からの腐食 性物質の浸入防止 ) ひび割れ補修 ( ひび割れからの 腐食性物質の浸入防止 ) 断面修復 ( 劣化部分の除去 と鉄筋の防食を目的とした断面修復 ) 補強 (FRP 巻立てなど ) 打換え ( 劣化した部材のコンクリートによる打換え ) 劣化が進行しており, 鉄筋が露出している部分もある 劣化部の除去だけでなく., 鉄筋の腐食進行を抑えることを目的とした断面修復や, 必要に応じて補強を検討する必要がある 補修規模に応じて打換えも検討対象となる 併せて, 劣化外力に応じたも必要となる 参 -105

38 (6) 風化 老化に対する補修 補強工法の選定 表 6-11 風化 老化に対する補修 補強対策の原則 風化 老化による劣化状態 劣化原因 対策の原則 表面ひび割れ 劣化作用の弱い環境で長期にわたり生じた劣化であり, 日射, 風雨による経かぶりコンクリートの中性化程度は異なるがすべての構造物に生じる作用である 年劣化表面摩耗 劣化程度は軽微であり, 特別な配慮は不要である 摩耗作用の程度によっては大きな欠損に進行する可能 表面摩耗 キャビテーション 性がある 摩耗の進行速度の程度に応じ, 補修対策を選定する 表面摩耗 摩耗 摩耗作用の進行速度に応じ, 補修対策を選定する 表面摩耗 海水中の硫酸塩 コンクリートのぜい弱層は除去する 表面摩耗かぶりコンクリートの中性化 スケーリング ( 表面剥離 ) 酸性雨化学物質 ( 弱い作用 ) 凍害 ( 凍結融解 ) コンクリート中への劣化外力( 海水, 化学物質 ) の浸透を遮断する コンクリートのぜい弱層は除去する 以下の対策を 1 つ以上行う 湿潤にしない 吸水を遮断する 凍結させない 要求性能 適用性 表 6-12 風化 老化に対する補修 補強工法の選定 初期劣化 表層劣化期 ( 内部劣化期 ) 適 適 工法 用 工法 用 工法 性 性 セメント系塗布, モルタル 系材料, 塗装材, ライニン - グ材による劣化表面改修 である 美観回復 - 劣化因子の遮断 劣化因子の除去 工法選定の理由 ( 要求性能 ) コンクリート中への劣化外力の浸入を遮断 研磨コンクリート中に浸入した劣化因子を含む表層の 劣化域を, はつりや研磨により除去 の前処理と兼ねて行う場合がある 劣化作用が弱く極表層に劣化が進行しているが, 症状として現われていない 美観上は問題ではないので, このまま放置してもよい 劣化因子の遮断を目的にを行い, その後の劣化を抑制する なお, の下地処理と兼ねて劣化域を除去すれば更に望ましい コンクリート中への劣化 外力の浸入を遮断 美観回復を兼ねることもある 研磨コンクリート中に浸入した劣化因子を含む表層の 劣化域を, はつりや研磨により除去 の前処理と兼ねて行う場合がある 表層の変色や摩耗が顕在化している 美観回復と劣化因子の遮断を目的にを行う 遮断効果の優れた材を選定すれば, 劣化進行の抑制に有効である ( 注 ) 記号は以下の意味をもつ : 主工法として適用すべき工法 : 主工法に次いで適用性の高い工法 : 構造物の劣化状況等に応じて適用を検討する工法 - - 表面劣化期において劣化が顕在化しており, 多くはその段階で劣化対策を実施する そのまま放置すれば, 内部へ劣化が進行する 劣化進行が緩慢なので, この場合も, 表面劣化期に準じた対策を行えば充分である 参 -106

39 引用文献 参考文献 食料 農業 農村政策審議会農村振興分科会農業農村整備部会技術小委員会 : 農業水利施設の機能保全の手引き (2007) 食料 農業 農村政策審議会農業農村振興整備部会技術小委員会 : 農業水利施設の機能保全の手引き パイプライン (2009) 農林水産省農村振興局 : 土地改良事業計画設計基準及び運用 解説設計 水路工 基準書 技術書 平成 13 年 2 月 (2000) 農林水産省農村振興局整備部設計課 : 土地改良施設耐震設計の手引き 平成 16 年 3 月 (2004) 農林水産省農村振興局防災課他 : 海岸 防災課ライフサイクルマネジメントのための海岸保全施設維持管理マニュアル ( 案 )~ 堤防 護岸 胸壁の点検 診断 ~ 平成 20 年 2 月 (2008) 農林水産省東海農政局土地改良技術事務所 : 東海農政局管内における農業水利施設改築技術 ( 平成 20 年 3 月 ) 独立行政法人農業 食品産業技術総合研究機構農村工学研究所 : 農業水利施設のマネジメント工学 (2010) 社団法人土木学会 : 鉄筋コンクリート工場製品設計施工指針 ( 案 ) 昭和 44 年 3 月 (1969) 社団法人土木学会 : コンクリート標準示方書 [ 施工編 ](2002) 社団法人土木学会 : コンクリート標準示方書 [ 維持管理編 ](2007) 社団法人日本コンクリート工学協会 : コンクリート診断技術 (2009) 社団法人日本コンクリート工学協会 : コンクリートのひび割れ調査 補修 補強指針 (2009) 財団法人沿岸技術研究センター : 港湾鋼構造物防食 補修マニュアル 平成 21 年 11 月 (2009) 財団法人鉄道総合技術研究所 : レンガ 石積み 無筋コンクリート構造物の補修 補強の手引き 昭和 62 年 (1987) 財団法人砂防フロンティア整備推進機構 : 歴史的砂防施設の保存 活用マニュアル ( 案 ) 平成 18 年 3 月 (2006) 上野和弘 長束勇 石井将幸 野中資博 : 流水に起因した力学的摩耗作用に関する基礎的研究 平成 19 年度農業農村工学会大会講演会講演要旨 (2007) 参 -107

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22 第 2 章. 調査 診断技術 2.1 維持管理における調査 診断の位置付け (1) 土木構造物の維持管理コンクリート部材や鋼部材で構成される土木構造物は 立地環境や作用外力の影響により経年とともに性能が低下する場合が多い このため あらかじめ設定された予定供用年数までは構造物に要求される性能を満足するように適切に維持管理を行うことが必要となる 土木構造物の要求性能とは 構造物の供用目的や重要度等を考慮して設定するものである

More information

KEN0109_施工技術の動向-三.indd

KEN0109_施工技術の動向-三.indd 施工技術の動向 橋梁補修工の新規制定歩掛について 国土交通省総合政策局公共事業企画調整課 1. 国土交通省では平成 26 年度土木工事標準歩掛に 橋梁補修工 3 工種の歩掛を新規に制定した 本稿では, 調査状況や歩掛制定の検討内容について, その概要を紹介する 2. 近年の橋梁補修工事の増加により全国的に歩掛制定の要望があったことから, 施工実態調査を実施した 調査の規模としては, 国土交通省および都道府県ならびに政令市が行っている橋梁補修工事を対象としている

More information

危険度判定評価の基本的な考え方 擁壁の種類に応じて 1) 基礎点 ( 環境条件 障害状況 ) と 2) 変状点の組み合わせ ( 合計点 ) によって 総合的に評価する 擁壁の種類 練石積み コンクリートブロック積み擁壁 モルタルやコンクリートを接着剤や固定材に用いて 石又はコンクリートブロックを積み

危険度判定評価の基本的な考え方 擁壁の種類に応じて 1) 基礎点 ( 環境条件 障害状況 ) と 2) 変状点の組み合わせ ( 合計点 ) によって 総合的に評価する 擁壁の種類 練石積み コンクリートブロック積み擁壁 モルタルやコンクリートを接着剤や固定材に用いて 石又はコンクリートブロックを積み 既存造成宅地擁壁の老朽化診断 目視点検調査要領 国土交通省国土技術政策総合研究所都市研究部 平成 21 年 3 月 このスライドは 国土交通省の技術的助言 宅地擁壁老朽化判定マニュアル ( 案 ) に基づく 宅地擁壁老朽化診断による危険度判定評価 を行うに当たり 目視調査を行う調査員の事前講習用に作成したものです 当該マニュアル案 (http://www.mlit.go.jp/crd/web/jogen/jogen_hantei.htm)

More information

<4D F736F F F696E74202D B78EF596BD89BB82CC8EE888F882AB C8E86816A F4390B3205B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D B78EF596BD89BB82CC8EE888F882AB C8E86816A F4390B3205B8CDD8AB B83685D> 41 農道路肩 農道法面の補修 対象施設 : 農道施設の区分 : 農道本体対象活動 : 農道路肩 農道法面の補修 農道路肩 農道法面において 侵食 崩壊また ブロック積みや石積み等において 隙間 ひび割れ 欠損などがあり 施設の安全性が十分でない場合な 農道路肩 農道法面の侵食箇所等を補修します また ブロック積みや石積み等の補修又は積み直しをします このことにより 農道利用者の安全な通行が可能となる

More information

国土技術政策総合研究所研究資料

国土技術政策総合研究所研究資料 (Ⅰ) 一般的性状 損傷の特徴 1 / 11 コンクリート床版 ( 間詰めコンクリートを含む ) からコンクリート塊が抜け落ちることをいう 床版の場合には, 亀甲状のひびわれを伴うことが多い 間詰めコンクリートや張り出し部のコンクリートでは, 周囲に顕著なひびわれを伴うことなく鋼材間でコンクリート塊が抜け落ちることもある 写真番号 9.1.1 説明コンクリート床版が抜け落ちた例 写真番号 9.1.2

More information

<4D F736F F F696E74202D20355F8CC389EA8FE390C88CA48B8688F CD90EC A837E B81698CC389EA816A5F E

<4D F736F F F696E74202D20355F8CC389EA8FE390C88CA48B8688F CD90EC A837E B81698CC389EA816A5F E 河川コンクリート構造物の 劣化診断の要点 国立研究開発法人土木研究所先端材料資源研究センター古賀裕久 2 内容 1. 河川コンクリート構造物の維持管理に関する技術情報 2. 河川コンクリート構造物の変状の事例 3. 樋門 樋管に見られるひび割れ 3 河川コンクリート構造物の 維持管理に関する技術情報 4 維持管理に関する技術情報 河川法の改正 (H25.4) 河川管理施設等を良好な状態に保つよう維持

More information

第 15 章コンクリート補修工 15-1 ひび割れ補修工 (1) ひび割れ表面処理工 ( 研磨工 ) 15-1 (2) ひび割れ低圧注入工 15-1 (3) ひび割れ充填工 目地補修工 (1) 成型ゴム挿入工 15-4 (2) 充填工 既設水路断面修復 表面被

第 15 章コンクリート補修工 15-1 ひび割れ補修工 (1) ひび割れ表面処理工 ( 研磨工 ) 15-1 (2) ひび割れ低圧注入工 15-1 (3) ひび割れ充填工 目地補修工 (1) 成型ゴム挿入工 15-4 (2) 充填工 既設水路断面修復 表面被 第 15 章コンクリート補修工 15-1 ひび割れ補修工 (1) ひび割れ表面処理工 ( 研磨工 ) 15-1 (2) ひび割れ低圧注入工 15-1 (3) ひび割れ充填工 15-3 15-2 目地補修工 (1) 成型ゴム挿入工 15-4 (2) 充填工 15-5 15-3 既設水路断面修復 表面被覆工 (1) 高圧洗浄工 15-6 (2) 断面修復工 15-7 (3) 表面被覆工 15-8 第

More information

漁港施設機能保全対策事例集の事例紹介の構成 機能保全計画を策定し 保全工事が実施された施設の中から対策の検討 実施の参考となり得るものを事例として取りまとめた 各事例は施設別 ( 外郭施設 係留施設等 ) 構造種類別( コンクリート構造物 鋼構造物等 ) に整理した 現段階では 施設としての母数が少

漁港施設機能保全対策事例集の事例紹介の構成 機能保全計画を策定し 保全工事が実施された施設の中から対策の検討 実施の参考となり得るものを事例として取りまとめた 各事例は施設別 ( 外郭施設 係留施設等 ) 構造種類別( コンクリート構造物 鋼構造物等 ) に整理した 現段階では 施設としての母数が少 Ⅰ 漁港施設機能保全対策事例集について 背景我が国の漁港施設は 漁港法 ( 現 漁港漁場整備法 ( 昭和 25 年 5 月 2 日法律第 137 号 )) 制定以後 計画的な整備が進められ 外郭 係留施設においては整備延長が合計 5,000km を超える程の膨大なストック量となっている また 高度経済成長期に建設されたものが多いため コンクリート部材の欠損 破損 鋼製部材の腐食等の老朽化が問題となってきている

More information

本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害の劣化メカニズム 塩害の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 3.ASR 補修の基本的な考え方 ASR の劣化メカニズム ASR の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 4. 劣化機構に応じた補修工法の選定の考え

本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害の劣化メカニズム 塩害の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 3.ASR 補修の基本的な考え方 ASR の劣化メカニズム ASR の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 4. 劣化機構に応じた補修工法の選定の考え コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 広島 山口 大阪 福岡 東京会場 講演用資料 劣化機構に応じたコンクリート補修の基本的な考え方 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会極東興和株式会社 江良和徳 1 本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害の劣化メカニズム 塩害の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 3.ASR 補修の基本的な考え方 ASR

More information

Microsoft PowerPoint - 01_内田 先生.pptx

Microsoft PowerPoint - 01_内田 先生.pptx 平成 24 年度 SCOPE 研究開発助成成果報告会 ( 平成 22 年度採択 ) 塩害劣化した RC スラブの一例 非破壊評価を援用した港湾コンクリート構造物の塩害劣化予測手法の開発 かぶりコンクリートのはく落 大阪大学大学院鎌田敏郎佐賀大学大学院 内田慎哉 の腐食によりコンクリート表面に発生したひび割れ ( 腐食ひび割れ ) コンクリート構造物の合理的な維持管理 ( 理想 ) 開発した手法 点検

More information

ワンポイント講習 農業水利施設の機能診断及び補修について 東海農政局土地改良技術事務所 槻瀬誠

ワンポイント講習 農業水利施設の機能診断及び補修について 東海農政局土地改良技術事務所 槻瀬誠 ワンポイント講習 農業水利施設の機能診断及び補修について 東海農政局土地改良技術事務所 槻瀬誠 農業水利施設の機能診断 及び補修について 東海農政局 土地改良技術事務所 1 目 次 農業水利施設の機能診断 及び補修について 1. 農業水利施設の現状等 2. 施設の長寿命化 3. 施設の機能診断 4. 水路の目地補修 5. 自主施工と外部発注 6. 補修後の維持管理 7. 作業時の安全対策 8. その他

More information

第 1 部 講演内容 1. リハビリ工法とはリハビリ工法の概要亜硝酸リチウムとはリハビリ工法の適用範囲塩害 中性化 ASR 2. リハビリ工法の基本的な考え方 ひび割れ注入工法 リハビリシリンダー工法 表面含浸工法 プロコンガードシステム 表面被覆工法 リハビリ被覆工法 断面修復工法 リハビリ断面修

第 1 部 講演内容 1. リハビリ工法とはリハビリ工法の概要亜硝酸リチウムとはリハビリ工法の適用範囲塩害 中性化 ASR 2. リハビリ工法の基本的な考え方 ひび割れ注入工法 リハビリシリンダー工法 表面含浸工法 プロコンガードシステム 表面被覆工法 リハビリ被覆工法 断面修復工法 リハビリ断面修 第 1 部 亜硝酸リチウムを用いたコンクリート補修工法 リハビリ工法 の基本的な考え方 ~ ひび割れ注入 表面含浸 表面被覆 断面修復 内部圧入 ~ 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会 江良和徳 第 1 部 講演内容 1. リハビリ工法とはリハビリ工法の概要亜硝酸リチウムとはリハビリ工法の適用範囲塩害 中性化 ASR 2. リハビリ工法の基本的な考え方 ひび割れ注入工法 リハビリシリンダー工法

More information

様式及び記入例 (3) 点検結果一覧表 ( その 1) 半田市橋梁点検 補修設計業務 橋梁諸元 定期点検結果 整理番号 橋梁 ID 橋梁名 橋梁形式 径間 長根橋 ( 上流側 ) PC 単純プレテンホロー桁橋 1 橋種 PC 橋 有効 橋長 幅員 橋面積 (m) (m) (m2) 供

様式及び記入例 (3) 点検結果一覧表 ( その 1) 半田市橋梁点検 補修設計業務 橋梁諸元 定期点検結果 整理番号 橋梁 ID 橋梁名 橋梁形式 径間 長根橋 ( 上流側 ) PC 単純プレテンホロー桁橋 1 橋種 PC 橋 有効 橋長 幅員 橋面積 (m) (m) (m2) 供 名 形式 径間 00002 長根橋 ( 上流側 ) 2.05 3.85 66.9 H4.2 24 その他 ( 後打ちコンひびわれ ) e B 以外 その他 ( 型枠材剥がれ ) e B その他 ( 目地材はみだし ) e B 漏水 遊離石灰 d B 路面の凹凸 e M 舗装ひびわれ d B 土砂詰まり e M 中央分離帯 その他 ( フン害 ) e M 排水ます土砂詰まり e M 添架物その他 (

More information

本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害 中性化の劣化メカニズム 塩害 中性化の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 健康寿命を延ばすための着目点 3.ASR 補修の基本的な考え方 ASR の劣化メカニズム ASR の補修工法選定進展期 加速期 劣化期 健康

本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害 中性化の劣化メカニズム 塩害 中性化の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 健康寿命を延ばすための着目点 3.ASR 補修の基本的な考え方 ASR の劣化メカニズム ASR の補修工法選定進展期 加速期 劣化期 健康 コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 講演用資料 コンクリート構造物の劣化と補修技術 ~ 劣化メカニズムを考慮して補修工法の選定を ~ 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会極東興和株式会社 江良和徳 1 本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害 中性化の劣化メカニズム 塩害 中性化の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 健康寿命を延ばすための着目点

More information

<4D F736F F D F88DB8E9D8AC7979D82C98AD682B782E9918A926B8E9697E1>

<4D F736F F D F88DB8E9D8AC7979D82C98AD682B782E9918A926B8E9697E1> 作成日平成 年 月 日番号タイトル桟橋の現地調査についてキーワード内容答答後の対応維持管理に関する相談事例 桟橋上部コンクリートの防食 エポキシ鉄筋 鉄筋腐食調査 塩化物イオン濃度試験 圧縮強度試験 中性化試験 桟橋式岸壁は昭和 年に桟橋上部工に流電陽極 ( 亜鉛防食板 ) エポキシ樹脂 裸鉄筋を施しており 平成 年度までその防食効果をモニタリングしている これらの防食効果を確認 および鉄筋電位等と鉄筋腐食度及び塩化物イオン浸透状況との関係を整理し

More information

<4D F736F F F696E74202D C96CA8ADC905A8D A C CD93AF82B62E B8CDD8AB

<4D F736F F F696E74202D C96CA8ADC905A8D A C CD93AF82B62E B8CDD8AB 0 / 33 土研新技術ショーケース2012 in 熊本 2012.11.14 表面含浸工法によるコンクリートの耐久性向上技術 代表的な劣化因子 損傷 ( 寒冷地の事例 ) 沿岸部 ( 凍結融解 飛来塩分 ) 1 / 33 寒地土木研究所耐寒材料チーム 遠藤裕丈 山間部 ( 凍結融解 凍結防止剤 ) 凍害 塩害の複合劣化 社会基盤整備を取り巻く環境 課題 2 / 33 表面含浸工法 3 / 33 これまで多く蓄積された社会資本ストックの維持管理

More information

第2章 長寿命化改修各論 ~耐久性向上編~(1)

第2章 長寿命化改修各論 ~耐久性向上編~(1) 24 第 2 章長寿命化改修各論 ~ 耐久性向上編 ~ 25 第 2 章長寿命化改修各論 ( 耐久性向上編 ) 目次 1. 躯体の老朽化対策 Q9 鉄筋コンクリートに生じる劣化現象にはどのようなものがありますか? Q10 鉄筋コンクリートの劣化対策はどのように行いますか? Q11 劣化状況の違いにより補修費用はどのように変わりますか? 2. 外壁 屋上の老朽化対策 Q12 外壁の劣化とその対策方法について教えてください

More information

第 2 章開水路補修 補強工法の概要 2.1 補修 補強工法の種類 補修 補強の目的 (1) 開水路の補修 補強は それ自体に求められる役割 性能だけでなく 補修 補強後の開水路が有する機能を十分考慮した上で実施しなければならない (2) 開水路の補修は 主に開水路の耐久性を回復又は向上

第 2 章開水路補修 補強工法の概要 2.1 補修 補強工法の種類 補修 補強の目的 (1) 開水路の補修 補強は それ自体に求められる役割 性能だけでなく 補修 補強後の開水路が有する機能を十分考慮した上で実施しなければならない (2) 開水路の補修は 主に開水路の耐久性を回復又は向上 第 2 章開水路補修 補強工法の概要 2.1 補修 補強工法の種類 2.1.1 補修 補強の目的 (1) 開水路の補修 補強は それ自体に求められる役割 性能だけでなく 補修 補強後の開水路が有する機能を十分考慮した上で実施しなければならない (2) 開水路の補修は 主に開水路の耐久性を回復又は向上させることを目的として行う (3) 開水路の補強は 主に開水路の構造的耐力を回復又は向上させることを目的として行う

More information

8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 (

8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 ( 8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 ( 塗装工法 ) 3-8-1 8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 旧高欄の撤去を含めた地覆コンクリートの撤去

More information

京都大学博士 ( 工学 ) 氏名宮口克一 論文題目 塩素固定化材を用いた断面修復材と犠牲陽極材を併用した断面修復工法の鉄筋防食性能に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 本論文は, 塩害を受けたコンクリート構造物の対策として一般的な対策のひとつである, 断面修復工法を検討の対象とし, その耐久性をより

京都大学博士 ( 工学 ) 氏名宮口克一 論文題目 塩素固定化材を用いた断面修復材と犠牲陽極材を併用した断面修復工法の鉄筋防食性能に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 本論文は, 塩害を受けたコンクリート構造物の対策として一般的な対策のひとつである, 断面修復工法を検討の対象とし, その耐久性をより 塩素固定化材を用いた断面修復材と犠牲陽極材を併用し Titleた断面修復工法の鉄筋防食性能に関する研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 宮口, 克一 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date 2015-01-23 URL https://doi.org/10.14989/doctor.k18 Right Type Thesis

More information

国土技術政策総合研究所資料

国土技術政策総合研究所資料 5. 鉄筋コンクリート橋脚の耐震補強設計における考え方 5.1 平成 24 年の道路橋示方書における鉄筋コンクリート橋脚に関する規定の改定のねらい H24 道示 Ⅴの改定においては, 橋の耐震性能と部材に求められる限界状態の関係をより明確にすることによる耐震設計の説明性の向上を図るとともに, 次の2 点に対応するために, 耐震性能に応じた限界状態に相当する変位を直接的に算出する方法に見直した 1)

More information

農業水利施設の改修 補強 補修における施設の長寿命化 ライフサイクルコスト縮減技術 ハイパーモルタル工法 ( 高性能モルタルによる水路補修工法 ) ライト工業株式会社

農業水利施設の改修 補強 補修における施設の長寿命化 ライフサイクルコスト縮減技術 ハイパーモルタル工法 ( 高性能モルタルによる水路補修工法 ) ライト工業株式会社 農業水利施設の改修 補強 補修における施設の長寿命化 ライフサイクルコスト縮減技術 ハイパーモルタル工法 ( 高性能モルタルによる水路補修工法 ) ライト工業株式会社 目次 1. はじめに 2. 開水路の補修工法の要求性能 3. ハイパーモルタル工法の機能 4. ハイパーモルタル工法の特長 5. まとめ 1. はじめに 農業水利施設におけるストックマネジメントの状況と動向 現在 基幹的農業水利施設は約

More information

イメージ

イメージ 農業水利施設の長寿命化のための手引き 平成 23 年 5 月 農林水産省農村振興局 第 1 章本書の目的と活用 1 1.1 目的と活用 1 第 2 章劣化の要因 3 2.1 総論 3 2.2 材料 設計 施工の要因 4 2.3 環境などの要因 5 第 3 章劣化のメカニズム 6 3.1 総論 6 3.2 中性化 7 3.2.1 中性化の要因 7 3.3 塩害 11 3.3.1 塩害の要因 12 3.4

More information

軟弱地盤対応 補修技術 寒地農業用水路の補修における FRPM 板ライニング工法 54

軟弱地盤対応 補修技術 寒地農業用水路の補修における FRPM 板ライニング工法 54 軟弱地盤対応 補修技術 54 平成 27 年 1 月 15 日 17:1~17:35 土研新技術ショーケース 215 in 札幌 寒冷地の農業用水路 ( 独 ) 土木研究所寒地土木研究所水利基盤チーム石神暁郎 1 そらち産業遺産と観光 1 の HP から引用 北海幹線用水路 5 月 ~8 月まで通水 ( 約 日間 ) 受益面積約 16,5ha 最大取水量で毎秒 42 トン最大断面は, 幅 13m,

More information

H18.12.11

H18.12.11 3. 開水路の主要な機能診断調査手法 3. 現地調査手法の検討 現地調査は 事前調査 現地踏査で得られた結果及び施設の重要度や経過年数等を踏まえ 適切な調査範囲において実施するもので 施設性能の低下状態やその要因について定量的な調査を行う 現地調査による調査結果だけでは判定できず さらに詳細な調査が必要であると判断された場合には 専門家や試験研究機関等による調査 ( 詳細調査 ) を実施する また

More information

<4D F736F F D E C982A882AF82E98E E968D8082D682CC91CE899E82C982C282A282C4>

<4D F736F F D E C982A882AF82E98E E968D8082D682CC91CE899E82C982C282A282C4> 20180410 評価室事務局 インスペクションにおいて指摘された劣化事象についての考え方 Ⅰ インスペクションに基づく劣化事象への対応の考え方インスペクションで指摘された劣化事象は 様式 8 添付図面 維持保全計画の中で 今回補修するもの 維持保全計画に記載して将来対応とするもの に区別して 全ていずれかの対応を行う必要があります 評価基準 及び認定基準に規定されている構造耐力上主要な部分に著しい劣化事象が生じている部分及び雨漏りが生じている部分

More information

H270902_農業用水路の機能診断・補修技術について研修資料

H270902_農業用水路の機能診断・補修技術について研修資料 多面的機能支払交付金 ( 資源向上支払 ) 研修会 平成 27 年 9 月 中国四国農政局土地改良技術事務所 ( 技術支援相談センター )- 保全技術課 - 0 目次 第 1 章農業施設 ( 水路 その他 ) の主な変状と機能診断 1. 農業用水路の主な変状の種類 2. 施設の求める機能と性能 3. 農業用水路 ( コンクリート水路 ) の劣化 4. 開水路の点検 機能診断の留意事項 5. 施設の機能診断調査記録

More information

スライド 1

スライド 1 コンクリート橋の補修 補強 ~ 補修 補強技術とその事例 ~ 平成 28 年 1 月 ( 一社 ) プレストレスト コンクリート建設業協会中部支部 1 コンクリート橋の補修 補強 1 補修 補強の定義 2 補修技術の紹介 3 補強技術の紹介 4 機能向上技術の紹介 2 1 補修 補強の定義 コンクリート標準示方書 維持管理編 では 下記の通り定義 補修 : 第三者への影響の除去あるいは 美観 景観や耐久性の回復もしくは向上を目的とした対策

More information

数量総括表 東広畔橋 工 種 種別規格単位 数 量 摘 要 ひびわれ注入工ひびわれ注入エポキシ樹脂系 m 24 表面含浸工 ひびわれ注入 ひびわれ注入 表面含浸 エポキシ樹脂系 IPH システム同工法 329 横 下向き注入 エポキシ樹脂系 IPHシステム同工法 317 上向き注入 サンハイドロック

数量総括表 東広畔橋 工 種 種別規格単位 数 量 摘 要 ひびわれ注入工ひびわれ注入エポキシ樹脂系 m 24 表面含浸工 ひびわれ注入 ひびわれ注入 表面含浸 エポキシ樹脂系 IPH システム同工法 329 横 下向き注入 エポキシ樹脂系 IPHシステム同工法 317 上向き注入 サンハイドロック 数量総括表 工 種 種別規格単位 数 量 摘 要 ひびわれ注入工ひびわれ注入エポキシ樹脂系 24 表面含浸工 ひびわれ注入 ひびわれ注入 表面含浸 エポキシ樹脂系 IPH システム同工法 329 横 下向き注入 エポキシ樹脂系 IPHシステム同工法 317 上向き注入 サンハイドロック L 同工法 2 633 W=95kg ひびわれ充填工 ひびわれ充填 シリコーン系シーリング材 2 ひびわれ幅 =5.0

More information

国土技術政策総合研究所研究資料

国土技術政策総合研究所研究資料 第 1 章 塗装鉄筋の性能に関する基礎的検討 1.1 はじめに 塗装鉄筋は鉄筋の防錆が本来求められる機能であり 各種試験によりその有効性 ( 性能 ) が確認されている 1) しかし その性能については 塗膜が健全であるという前提に立っ ており 例えば施工中に塗膜に大きな力を受けた場合 あるいは供用後に繰返し大きな荷重が作用した場合に 防食対策としての塗膜が健全であるかについては 十分な検討がなされていない

More information

05設計編-標準_目次.indd

05設計編-標準_目次.indd 2012 年制定 コンクリート標準示方書 [ 設計編 : 本編 ] 目 次 1 章 総 則 1 1.1 適用の範囲 1 1.2 設計の基本 2 1.3 用語の定義 4 1.4 記 号 7 2 章 要求性能 13 2.1 一 般 13 2.2 耐久性 13 2.3 安全性 14 2.4 使用性 14 2.5 復旧性 14 2.6 環境性 15 3 章 構造計画 16 3.1 一 般 16 3.2 要求性能に関する検討

More information

スライド 1

スライド 1 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会主催コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 ~ コンクリート構造物の健康寿命を考える ~ 長寿命化のための点検要領について 十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授 十河茂幸近未来コンクリート研究会代表一般社団法人コンクリートメンテナンス協会顧問工学博士コンクリート診断士

More information

< E28F4390DD8C762E786477>

< E28F4390DD8C762E786477> 5. 数量計算 5-74 5-75. 数量総括表項目断面修復工 ( その) 仕 様 単位 数 量 備 考 ケレン有りケレン無し 上部工補修工 修復面積 ( 左官工法 ) m 2 0.090 0.96 はつり面積 t=50mm( 推定値 ) m 2 0.090 0.96 修復材料ポリマーセメントモルタル m 3 0.005 0.02 m 3 0.04 殻運搬 処理無筋コンクリート殻 t 0.033 修復面積

More information

複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 FRP 材料 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 接合方法

複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 FRP 材料 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 接合方法 複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 3 1.1 FRP 材料 3 1.2 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 3 1.2.1 接合方法の種類 3 1.2.2 FRP 構造物における接合部 9 1.3 国内外における FRP 接合部の設計思想

More information

<8CBB8BB58C9F8DB E B D891A D9C91A A2E786C73>

<8CBB8BB58C9F8DB E B D891A D9C91A A2E786C73> 一戸建て用 第 1 面 現地調査用 現況検査チェックシート 木造 鉄骨造も含む 戸建住宅 基本情報 検査対象住宅 住宅所有者 様邸 所在地 検査依頼主 会社名 担当者 現況検査立会者 会社名 担当者 構造 木造 S 造 階数 地上階 地下階 建築時期 S H 年延床面積. m2 検査事業者名称 資格 一級建築士 登録第号 氏名 印 建築士事務所 一級建築士事務所 知事登録第号 建築士事務所名 住所

More information

十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授 2017 年 ~ 近未来コンクリート研究会代表

十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授 2017 年 ~ 近未来コンクリート研究会代表 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会主催コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 ~ コンクリート構造物の健康寿命を考える ~ 長寿命化のための点検要領について 十河茂幸 近未来コンクリート研究会代表一般社団法人コンクリートメンテナンス協会顧問工学博士コンクリート診断士 十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授

More information

います また, 改築区間では, 積雪寒冷地のため, 作業日数の確保が課題となっています 本稿では, これらの課題を解決するために, 平成 26 年度に赤川農業水利事業所が実施した取組を紹介します 2. 内面補修工事での品質確保の取組 (1) 仮囲いの設置本地区は, 積雪寒冷地域であり, 工事期間の最

います また, 改築区間では, 積雪寒冷地のため, 作業日数の確保が課題となっています 本稿では, これらの課題を解決するために, 平成 26 年度に赤川農業水利事業所が実施した取組を紹介します 2. 内面補修工事での品質確保の取組 (1) 仮囲いの設置本地区は, 積雪寒冷地域であり, 工事期間の最 ストックマネジメント 地方の動き 赤川二期農業水利事業における用水路補修工事の品質確保の取り組みについて 前東北農政局赤川農業水利事業所次長 現東北農政局農地整備課長白山幸一 1. はじめに 赤川二期地区は日本有数の米どころ庄内平野の中心部に位置し, 山形県鶴岡市, 酒田市及び三川町にまたがり, 日本最大級のかんがい水利施設 ( 受益面積 10,054ha, 代かき最大取水量 41 m 3 /s)

More information

すぐに役立つセメント系補修 補強材料の基礎知識第 2 版 pp.1-8 第 1 章補修 補強対策の一般 第 1 章 補修 補強対策の一般 1.1 コンクリート構造物 の補修 補強とは 1.2 維持管理の流れ 1.3 補修 補強工法の分類 2

すぐに役立つセメント系補修 補強材料の基礎知識第 2 版 pp.1-8 第 1 章補修 補強対策の一般 第 1 章 補修 補強対策の一般 1.1 コンクリート構造物 の補修 補強とは 1.2 維持管理の流れ 1.3 補修 補強工法の分類 2 コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2017 すぐに役立つセメント系補修 補強材料の基礎知識 のポイント ~ 断面修復工法と断面修復材を中心に ~ 一般社団法人セメント協会 セメント協会刊行物 (2011 年 8 月 ) 1 すぐに役立つセメント系補修 補強材料の基礎知識第 2 版 pp.1-8 第 1 章補修 補強対策の一般 第 1 章 補修 補強対策の一般 1.1 コンクリート構造物

More information

3-1 2 修繕工事の実態 ( ヒアリング ) 計画修繕は 定期点検等で明らかになった建物の劣化の補修のため 調査 診断 修繕計画の作成 工事の実施へと 区分所有者の合意を形成しつつ 進められる 当勉強会で実施したヒアリングより 管理会社による点検 定期点検は 1 回 / 年の頻度で行っている 目視

3-1 2 修繕工事の実態 ( ヒアリング ) 計画修繕は 定期点検等で明らかになった建物の劣化の補修のため 調査 診断 修繕計画の作成 工事の実施へと 区分所有者の合意を形成しつつ 進められる 当勉強会で実施したヒアリングより 管理会社による点検 定期点検は 1 回 / 年の頻度で行っている 目視 3-1 共同住宅の修繕工事 1 修繕工事の実態 共同住宅では 発生した不具合を修繕する工事だけでなく 長期修繕計画に基づき積み立てた修繕積立金を用いた計画修繕等が行われている マンション管理会社 (A 社 ) の受注した工事 計画修繕工事実施時の資金調達 計画修繕の工事資金は修繕積立金で賄うことが多い 大規模修繕工事 ( 計画修繕工事のうち足場を設置したもの )1.9% 計画修繕工事 ( 屋上防水工事

More information

主な内容 1. はじめに 亜硝酸リチウムとは 2. 亜硝酸リチウムを用いた補修技術 ひび割れ注入工法 リハビリシリンダー工法 表面含浸工法 プロコンガードシステム 内部圧入工法 リハビリカプセル工法 内部圧入工法 ASRリチウム工法 3. 構造物の健康寿命を延ばすための亜硝酸リチウム活用事例 塩害対

主な内容 1. はじめに 亜硝酸リチウムとは 2. 亜硝酸リチウムを用いた補修技術 ひび割れ注入工法 リハビリシリンダー工法 表面含浸工法 プロコンガードシステム 内部圧入工法 リハビリカプセル工法 内部圧入工法 ASRリチウム工法 3. 構造物の健康寿命を延ばすための亜硝酸リチウム活用事例 塩害対 コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 講演資料 亜硝酸リチウム補修技術と健康寿命 ~ 定量的な補修によって構造物の健康寿命を延ばす ~ 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会極東興和株式会社 江良和徳 1 主な内容 1. はじめに 亜硝酸リチウムとは 2. 亜硝酸リチウムを用いた補修技術 ひび割れ注入工法 リハビリシリンダー工法 表面含浸工法 プロコンガードシステム 内部圧入工法

More information

<8B40945C95DB915382CC8EE888F882AB81698E518D6C8E9197BF95D2816A>

<8B40945C95DB915382CC8EE888F882AB81698E518D6C8E9197BF95D2816A> 1. コンクリートの主要な劣化と特徴 劣化要因の推定方法 1.1 コンクリートの主要な劣化と特徴 1.2.1 ひび割れタイプと劣化要因 1.2.2 劣化要因の推定方法 1.3 外観変状写真 位置付け 本資料は 手引き本編の以下の部分を補足するための資料である 主に構造性能に影響する対象施設の変状等のレベルを指標化したものを 健全度指標 という 農業水利施設のストックマネジメントにおいては 主に健全度指標を用いる

More information

<4D F736F F D E889F8FC98E5F838A F A282BD8CF889CA934982C895E28F438D E646F63>

<4D F736F F D E889F8FC98E5F838A F A282BD8CF889CA934982C895E28F438D E646F63> 3. 亜硝酸リチウムを用いた効果的な補修工法 3.1 亜硝酸リチウムとは (1) 亜硝酸リチウムとは亜硝酸リチウム (Lithium Nitrite;LiNO 2 ) とはコンクリート補修用混和剤として開発された工業用化学製品であり, その原料は ナフサ と リシア輝石 です. ナフサとは原油を蒸留して最初に出てくる物質で, 粗製ガソリンとも呼ばれます. リシア輝石とはリチウムの原料となる希少鉱物です.

More information

コンクリート構造物を長生きさせるための方策 1. コンクリート 鉄 表面保護 ( 樹脂 ) との出会い 2. コラボレーションによる構造物の長寿命化 3. 構造物の予防保全を目指して 2

コンクリート構造物を長生きさせるための方策 1. コンクリート 鉄 表面保護 ( 樹脂 ) との出会い 2. コラボレーションによる構造物の長寿命化 3. 構造物の予防保全を目指して 2 コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 2018.5.9 コンクリート構造物を長生きさせるための方策 コンクリート 鋼材 表面保護のコラボレーション 広島工業大学工学部環境土木工学科竹田宣典 1 コンクリート構造物を長生きさせるための方策 1. コンクリート 鉄 表面保護 ( 樹脂 ) との出会い 2. コラボレーションによる構造物の長寿命化 3. 構造物の予防保全を目指して 2

More information

第 7 章コンクリート部材の塩害対策 7.1 一 般 3-コ 適応範囲 3-コ 基本方針 3-コ 塩害の影響地域 3-コ 下部構造およびコンクリート上部構造に対する塩害対策 3-コ 路面凍結防止剤の散布による塩害および

第 7 章コンクリート部材の塩害対策 7.1 一 般 3-コ 適応範囲 3-コ 基本方針 3-コ 塩害の影響地域 3-コ 下部構造およびコンクリート上部構造に対する塩害対策 3-コ 路面凍結防止剤の散布による塩害および 第 7 章コンクリート部材の塩害対策 第 7 章コンクリート部材の塩害対策 7.1 一 般 3-コ7-1 7.2 適応範囲 3-コ7-1 7.3 基本方針 3-コ7-2 7.3.1 塩害の影響地域 3-コ7-2 7.3.2 下部構造およびコンクリート上部構造に対する塩害対策 3-コ7-3 7.3.3 路面凍結防止剤の散布による塩害および凍 塩害への対策 3-コ7-5 第 7 章コンクリート部材の塩害対策

More information

本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害 中性化の劣化メカニズム 塩害 中性化の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 3. 亜硝酸リチウムを用いた補修技術 4. 建築分野での補修事例紹介 5. 劣化機構に応じた補修工法の選定の考え方 2

本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害 中性化の劣化メカニズム 塩害 中性化の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 3. 亜硝酸リチウムを用いた補修技術 4. 建築分野での補修事例紹介 5. 劣化機構に応じた補修工法の選定の考え方 2 コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 建築フォーラムin 愛知 講演用資料 劣化機構に応じたコンクリート補修の基本的な考え方 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会極東興和株式会社 江良和徳 1 本日の主な内容 1. はじめに 2. 塩害 中性化補修の基本的な考え方 塩害 中性化の劣化メカニズム 塩害 中性化の補修工法選定潜伏期 進展期 加速期 劣化期 3. 亜硝酸リチウムを用いた補修技術

More information

<4D F736F F F696E74202D FC92F9817A D815B838B8E9E82CC88D98FED94AD8CA981698BB497C095D2816A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D FC92F9817A D815B838B8E9E82CC88D98FED94AD8CA981698BB497C095D2816A2E707074> パトロール時の異常発見 ( 案 ) ( 橋梁編 ) 日常巡回における橋梁異常の気づきと報告 平成 22 年 12 月 東北地方整備局 道路部道路管理課 橋の構成要素と損傷の特徴 P1 出展 ) 道路巡回のポイント ( 案 ) ( 社 ) 東北建設協会 日常巡回における橋梁の異常発見について パトロール車内からの目視及び走行時の異常音 振動により 下記の異常を発見することは可能です (1) 路面の異常

More information

Microsoft PowerPoint 発表資料(PC) ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint 発表資料(PC) ppt [互換モード] 空港エプロン PC 舗装版の補強構造に関する研究 空港研究部空港施設研究室坪川将丈, 水上純一, 江崎徹 ( 現 九州地整 ), 小林雄二 ( 株 ) ピーエス三菱吉松慎哉, 青山敏幸, 野中聡 1 研究の背景 目的 東京国際空港西側旅客エプロン15 番 16 番スポットのPC 舗装部において, 雨水の混入, 繰返し荷重の作用等により泥化したグラウト材のポンピング現象が発生ング現象 ( 航空機翼程度の高さにまで達する

More information

<4D F736F F D2091E E8FDB C588ECE926E816A2E646F63>

<4D F736F F D2091E E8FDB C588ECE926E816A2E646F63> 第 13 地象 (1 傾斜地 ) 1 調査の手法 (1) 調査すべき情報ア土地利用の状況傾斜地の崩壊により影響を受ける地域の住宅等の分布状況 その他の土地利用の状況 ( 将来の土地利用も含む ) イ傾斜地の崩壊が危惧される土地の分布及び崩壊防止対策等の状況既に傾斜地の崩壊に係る危険性が認知 危惧されている土地の分布当該傾斜地の崩壊防止対策等の状況ウ降水量の状況当該地域の降雨特性の把握に必要な対象事業の実施区域等の降水量の状況エ地下水及び湧水の状況傾斜地の安定性に影響を与える地下水の水位及び湧水の分布

More information

<4D F736F F F696E74202D E EAD8E A B E838A815B836782CC97F289BB82C

<4D F736F F F696E74202D E EAD8E A B E838A815B836782CC97F289BB82C 平成 25 年度一般社団法人コンクリートメンテナンス協会 コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 講演資料 はじめに 本日の主な内容 コンクリートの劣化と補修工法選定の考え方 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会 技術委員長 江良和徳 1. 塩害 中性化 ASR の劣化事例とメカニズム塩害 中性化 ASR とは劣化の進行とメカニズム劣化の進行 (10 年たったらどうなる?) 2. 劣化要因に応じた補修工法の考え方塩害の補修工法の考え方

More information

_ARIC {..

_ARIC {.. 会員コーナー コスト縮減 タフシート工法 紫外線硬化型FRPシート による水路の内面被覆工施工事例 佐藤 栄徳 山村 康夫 鉄建建設株式会社 1 はじめに 近年 コンクリート構造物の耐久性が問題となってい る特に 水路トンネルや開水路などでは 経年劣化等 により表面のコンクリートの摩耗や腐食が進行し 流水 抵抗の増加や漏れ等により要求性能を維持することが困 難となり 定期的なメンテナンスが必要となるため

More information

Taro-通知文

Taro-通知文 26. 土木コンクリート構造物の品質確保について 技第 198 号 平成 15 年 3 月 31 日 26-1 . 26-2 骨材のアルカリシリカ反応性試験 ( 化学法またはモルタルバー法 ) の結果で注無害と確認された骨材を使用する 土木コンクリート構造物の品質確保のための運用方針について 1. 土木コンクリート構造物の耐久性を向上させるため 一般の環境条件の場合のコンク リート構造物に使用するコンクリートの水セメント比は

More information

動態図 アルカリシリカ反応による亀甲状のひび割れとゲルの滲み出し また アルカリシリカ反応の発生が認められる地域では 複合劣化として顕在化している事例が多い アルカリシリカ反応と凍害は 水の供給を受ける環境下で劣化が進行するという共通する環境要因を有する また アルカリシリカ反応と塩害

動態図 アルカリシリカ反応による亀甲状のひび割れとゲルの滲み出し また アルカリシリカ反応の発生が認められる地域では 複合劣化として顕在化している事例が多い アルカリシリカ反応と凍害は 水の供給を受ける環境下で劣化が進行するという共通する環境要因を有する また アルカリシリカ反応と塩害 3.3.3 アルカリシリカ反応 アルカリシリカ反応 ( 略称は ASR) は コンクリート中の骨材に含まれるシリカ鉱物とアルカリ との反応によりアルカリシリカゲルが生成され アルカリシリカゲルが吸水し膨張することで発生す る 解説 ( アルカリシリカ反応の特徴 アルカリシリカ反応は コンクリート細孔液中のアルカリ成分と骨材中に含まれるオパール カル セドニー クリストバライト トリジマイトに代表されるシリカ鉱物や火山ガラスとの間に生じる化

More information

<4D F736F F F696E74202D2090DD8C7695D E838A815B83678D5C91A295A882CC91CF8B7690AB8FC68DB8288E4F95FB90E690B6816A>

<4D F736F F F696E74202D2090DD8C7695D E838A815B83678D5C91A295A882CC91CF8B7690AB8FC68DB8288E4F95FB90E690B6816A> P60 コンクリート構造物の耐久性 ( 設計編 5 章 ) 構造設計 終局耐力 かぶり 設計基準強度材料の特性値 鋼材腐食に関する環境条件 使用条件設計強度設計断面耐力設計断面力 ひび割れ幅の限界値 ひび割れ幅 設計作用荷重 荷重の特性値 環境条件 鋼材腐食に対する 大阪工業大学 三方 康弘 暴露試験場 ( 三重県熊野市 ) 1 中性化 塩害 凍害 化学的 侵食 アル骨 中性化速度 係数の特性値 塩化物イオン

More information

ポリマーセメントモルタル吹付け工法 による既設RC橋脚の耐震補強実験 報告会

ポリマーセメントモルタル吹付け工法 による既設RC橋脚の耐震補強実験 報告会 ポリマーセメントモルタル吹付けによる巻き立て耐震補強工法 (SRS 工法 ) (NETIS:QS-070007-A) Seismic Retrofit of Existing RC pier used mortar for Shotcreat 株式会社さとうべネック 従来の既設 RC 橋脚の耐震補強工法 RC 巻立て工法鋼板巻立て工法連続繊維巻立て工法 巻立て厚の増加に伴い 補強鉄筋 コンクリート

More information

<4D F736F F F696E74202D C9A927A95A882CC95E28F E28BAD205B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D C9A927A95A882CC95E28F E28BAD205B8CDD8AB B83685D> 野口貴文 木造 損傷 劣化現象 腐朽変色 カビ 腐れ 老朽たわみ 変形 風化 損耗表面の荒れ 強度低減に伴う破損 変形 割れたわみ 虫害仕口部分の変形 木造 補修 改修 部分補修 局部的な損耗 腐朽 虫害 削り取り+ 埋め木 添え木部材 緊結金物による補強 ( 耐力回復 ) 割れ 高分子合成樹脂接着剤の注入 充填 交換補修 断面欠損 荷重伝達不能 新材料との交換 既存部材の切断除去 + 新部材による補填

More information

Microsoft PowerPoint - 02 関(HP用).pptx

Microsoft PowerPoint - 02 関(HP用).pptx 高速道路におけるアンカーの維持管理の状況 平成 25 年 7 月 30 日 高速道路総合技術研究所 ( ) 関茂和 内 容 1. 高速道路におけるアンカーの施工実績 2. アンカーの損傷事例 3. 高速道路におけるアンカーの維持管理 3.1 点検 3.2 調査 3.3 まとめ 3.4 課題など 2 1. 高速道路におけるアンカーの施工実績 3 アンカー施工本数と高速道路延長 140,000 120,000

More information

コンクリート工学年次論文集 Vol.25

コンクリート工学年次論文集 Vol.25 22 報告継手部を有する連続繊維補強材により下面増厚補強した RC はりの疲労性状 小田切芳春 *1 辻幸和 *2 岡村雄樹 *3 小林朗 *4 要旨 : 性能が低下した道路橋 RC 床版の補修 補強対策は, 非常に重要な課題である この補強工法としては, 吹付け下面増厚補強工法がある 本研究では, 補強材に炭素繊維の連続繊維補強材 ( 以下 CFRP) を使用し, 継手部を有する CFRP と継手部が無い

More information

目次 1 目的と定義 2 2 鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造における残存使用年数の目安の算定方法 3 (1) 新耐震基準の施設 3 (2) 旧耐震基準の施設 3 ア過去の耐震診断結果を活用した判断 4 ( ア ) 残存耐用年数の目安の算定 4 ( イ ) 目標使用年数の設定 4 ( ウ

目次 1 目的と定義 2 2 鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造における残存使用年数の目安の算定方法 3 (1) 新耐震基準の施設 3 (2) 旧耐震基準の施設 3 ア過去の耐震診断結果を活用した判断 4 ( ア ) 残存耐用年数の目安の算定 4 ( イ ) 目標使用年数の設定 4 ( ウ 京都市庁舎施設マネジメント計画推進のための庁舎施設の長寿命化に係る構造躯体の調査 評価方針 平成 30 年 4 月 目次 1 目的と定義 2 2 鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造における残存使用年数の目安の算定方法 3 (1) 新耐震基準の施設 3 (2) 旧耐震基準の施設 3 ア過去の耐震診断結果を活用した判断 4 ( ア ) 残存耐用年数の目安の算定 4 ( イ ) 目標使用年数の設定

More information

Microsoft PowerPoint プレゼン資料(港湾)Rev.1.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint プレゼン資料(港湾)Rev.1.ppt [互換モード] プレゼン資料 海洋構造物の防食 本資料は当社独自の技術情報を含みますが 公開できる範囲としています より詳細な内容をご希望される場合は お問い合わせ よりご連絡願います 港湾施設の電気防食 防波堤 岸壁 桟橋など外郭施設から係留施設まで港湾施設には色々あります 電気防食を適用するのは 港湾施設で下部工に位置づけされる鋼矢板 鋼管矢板 鋼管杭などの鋼材です 昭和 34 年に発行された 港湾工事設計要覧

More information

Microsoft Word - 5(改)参考資料 doc

Microsoft Word - 5(改)参考資料 doc 5 4. 数量計算 1. 数量計算の手順 改良設計の基本的な数量計算は 以下の手順で行う 1 次的には 判別フローシートを参考として 基本的な判別根拠と改良工法集計表までを算出し 基本的な数量を把握する 通常は ここまでのデータと 取付管の箇所数 事前調査工 廃止管等の取付管に関するデータを加えて整理した総括表までの資料が 下水道管路 ( 汚水 ) 調査業務委託により資料整理されている 実施設計を行う場合は

More information

Microsoft Word - 01_橋梁点検要領_付録-1.doc

Microsoft Word - 01_橋梁点検要領_付録-1.doc 付録 1 損傷等級評価基準 目次 大阪府橋梁点検要領 1. 鋼部材 1 11 腐食 ( 塗装劣化 ) 1 12 亀裂 4 13 ゆるみ 6 14 脱落 7 15 破断 8 2. コンクリート部材 10 21 ひびわれ 10 22 剥離 鉄筋露出 12 23 遊離石灰 13 24 床版抜け落ち 14 25 床版ひびわれ

More information

<4D F736F F F696E74202D E838A815B83678D5C91A295A882CC90DD8C7682CC8AEE967B F A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D E838A815B83678D5C91A295A882CC90DD8C7682CC8AEE967B F A2E707074> コンクリート構造物の設計の基本と最近の話題 テキスト : 設計編 1 章コンクリート構造物の設計と性能照査 2011 年 8 月 2 日大阪工業大学井上晋 構造物の設計とは? p.1 対象構造物の用途や機能から定められる要求性能とそのレベルを, 施工中および設計耐用期間のすべてを通じて満たすことができるように, その構造形式, 部材, 断面, 配筋等の諸元を定める行為 対象は耐荷力のみにとどまらない

More information

コンクリート用塗料 ( 表面保護工法 ) の目的 1 コンクリート構造物の保護 2 コンクリート構造物の美観付与 3 コンクリート構造物の機能性付与

コンクリート用塗料 ( 表面保護工法 ) の目的 1 コンクリート構造物の保護 2 コンクリート構造物の美観付与 3 コンクリート構造物の機能性付与 コンクリート用塗料の性能と機能 日本ペイント株式会社鉄構グループ中丸大輔 コンクリート用塗料 ( 表面保護工法 ) の目的 1 コンクリート構造物の保護 2 コンクリート構造物の美観付与 3 コンクリート構造物の機能性付与 1 コンクリート構造物の保護 表面保護工法設計施工指針 ( 案 ) 土木学会 2005 年 劣化機構 劣化度 ( 既設構造物 ) 新設構造物 or 既設構造物 表面被覆工法 (

More information

A 下E A E プ地処理A E 舗ライマー塗布A E 舗設材の混合A E 仕設上材げの 敷養設生下プ地処理A E 舗ライマー塗布A E 舗設材の混合A E 仕設上材げの 敷養設A E A 生E 11 薄層カラー舗装工 1. 適用範囲 本資料は 市場単価方式による 薄層カラー舗装工に適用する 1-1

A 下E A E プ地処理A E 舗ライマー塗布A E 舗設材の混合A E 仕設上材げの 敷養設生下プ地処理A E 舗ライマー塗布A E 舗設材の混合A E 仕設上材げの 敷養設A E A 生E 11 薄層カラー舗装工 1. 適用範囲 本資料は 市場単価方式による 薄層カラー舗装工に適用する 1-1 下 プ地処理 舗ライマー塗布 舗設材の混合 仕設上材げの 敷養設生下プ地処理 舗ライマー塗布 舗設材の混合 仕設上材げの 敷養設 生 11 薄層カラー舗装工 1. 適用範囲 本資料は 市場単価方式による 薄層カラー舗装工に適用する 1-1 市場単価が適用出来る範囲 (1) における歩道橋 側道橋 歩道及び自転車道の舗装 (2) 景観透水性舗装工における歩道及び遊歩道の舗装 (3) 樹脂系すべり止め舗装工における車道及び歩道

More information

S28-1C1000Technical Information

S28-1C1000Technical Information Technical Information コンクリート用膜養生剤 リポテックス C-1000 < ご注意 > お取扱に際しては 弊社 SDS をご参照頂くようお願い申し上げます 機能化学品第 1 事業部 130-8644 東京都墨田区本所 1-3-7 TEL 03-3621-6671 FAX 03-3621-6557 1. はじめにリポテックスC-1000は アクリル樹脂を主成分とする樹脂膜系のコンクリート養生剤です

More information

橋梁伸縮装置 伸縮装置総合カタログ 荷重支持型鋼製伸縮装置 荷重支持型ゴム製伸縮装置 突合せ型伸縮装置 遊間部舗装連続化装置 縦目地用伸縮装置 鋼製歩道用伸縮装置

橋梁伸縮装置 伸縮装置総合カタログ 荷重支持型鋼製伸縮装置 荷重支持型ゴム製伸縮装置 突合せ型伸縮装置 遊間部舗装連続化装置 縦目地用伸縮装置 鋼製歩道用伸縮装置 橋梁伸縮装置 伸縮装置総合カタログ 荷重支持型鋼製伸縮装置 荷重支持型ゴム製伸縮装置 突合せ型伸縮装置 遊間部連続化装置 縦目地用伸縮装置 鋼製歩道用伸縮装置 伸縮装置総合カタログ 荷重支持型鋼製伸縮装置 ST ジョイント NEXCO 対応型 2 ST ジョイント 2 スマートジョイント 3 AI ジョイント 3 グライディングジョイント GLH 型 4 荷重支持型ゴム製伸縮装置 3S-V ジョイント

More information

Microsoft Word - じょく層報告(三野道路用)_

Microsoft Word - じょく層報告(三野道路用)_ ミノコートのじょく層に関する検討結果 三野道路株式会社 1. はじめにミノコート ( 以下,MK) は, 中温化剤, 改質剤, 植物繊維からなる特殊改質剤 ( ミノコートバインダ ) を添加した, 最大粒径 5mm のアスファルト混合物を平均厚 15mm 程度で敷均し, 締固めを行う表面処理工法である 本工法の特長として, 高いひび割れ抑制効果が期待できることから, 切削オーバーレイ工事や打換え工事等におけるじょく層

More information

<4D F736F F D B F090CD82C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D B F090CD82C982C282A282C42E646F63> 1/8 温度応力解析についてアサヒコンサルタント 佃建一 1. はじめに解析は有限要素法 (FEM) と言われる数値解析手法で行ないます 一言で表現すれば 微分方程式で記述できるような物理現象 ( 熱現象 構造力学など ) に対して コンピュータを用いて近似解を求める手法です 右図のように解析する領域 ( 構造物 地盤 ) を 3 角形や 4 角形 ( 二次元や三次元 ) に細分割し ( 要素 )

More information

L型擁壁 宅造認定 H=3 5m ハイ タッチウォール KN0202-石乱積み 透水層 止水コンクリート 敷モルタル 基礎コンクリート 土粒子止めフィルター 直高H3.0m超 最大5.0mの プレキャストL型擁壁 宅造法に基づく国土交通大臣認定取得商品です 社団法人全国宅地擁壁技術協会による工場認

L型擁壁 宅造認定 H=3 5m ハイ タッチウォール KN0202-石乱積み 透水層 止水コンクリート 敷モルタル 基礎コンクリート 土粒子止めフィルター 直高H3.0m超 最大5.0mの プレキャストL型擁壁 宅造法に基づく国土交通大臣認定取得商品です 社団法人全国宅地擁壁技術協会による工場認 L型擁壁 宅造認定 H=3 5m ハイ タッチウォール KN0202-石乱積み 透水層 止水コンクリート 敷モルタル 基礎コンクリート 土粒子止めフィルター 直高H3.0m超 最大5.0mの プレキャストL型擁壁 宅造法に基づく国土交通大臣認定取得商品です 社団法人全国宅地擁壁技術協会による工場認 定を受けた工場での安定した品質管理 基礎砕石等 特 長 1 建設省建築研究所 当時 で耐震実験等を行い

More information

Microsoft PowerPoint - 基幹水利施設ストックマネジメント事業.ppt

Microsoft PowerPoint - 基幹水利施設ストックマネジメント事業.ppt 基幹水利施設ストックマネジメント事業 ( 富山県における取組み ) 目 次 (Ⅰ) 基幹水利施設ストックマネジメント事業の目的 1. 事業の目的 2. 富山県の取組み概要 (Ⅱ) 富山県の農業水利施設の概要 1. 実施地区位置 2. 富山県の 4 ヶ年における取組み状況 3. 実施地区の施設概要 4. 構造別の延長グラフ 5. 構造区分別の延長 6. 造成年別の割合 (Ⅲ) ストックマネジメントの実施概要

More information

強化プラスチック裏込め材の 耐荷実験 実験報告書 平成 26 年 6 月 5 日 ( 株 ) アスモ建築事務所石橋一彦建築構造研究室千葉工業大学名誉教授石橋一彦

強化プラスチック裏込め材の 耐荷実験 実験報告書 平成 26 年 6 月 5 日 ( 株 ) アスモ建築事務所石橋一彦建築構造研究室千葉工業大学名誉教授石橋一彦 強化プラスチック裏込め材の 耐荷実験 実験報告書 平成 26 年 6 月 5 日 ( 株 ) アスモ建築事務所石橋一彦建築構造研究室千葉工業大学名誉教授石橋一彦 1. 実験目的 大和建工株式会社の依頼を受け 地下建設土留め工事の矢板と腹起こしの間に施工する 強 化プラスチック製の裏込め材 の耐荷試験を行って 設計荷重を保証できることを証明する 2. 試験体 試験体の実測に基づく形状を次に示す 実験に供する試験体は3

More information

様式 1 農業農村整備民間技術情報データベース技術概要書 (1/4) 技術の名称 AGモルタルライニング工法登録番号 0258 登録会社名 開発会社名 技術の要約 添付資料の有無 採用実績件数 登録年月 カタロク ハ ンフレット 2006 年 9 月更新年月 2018 年 6 月 ショーボンド建設株

様式 1 農業農村整備民間技術情報データベース技術概要書 (1/4) 技術の名称 AGモルタルライニング工法登録番号 0258 登録会社名 開発会社名 技術の要約 添付資料の有無 採用実績件数 登録年月 カタロク ハ ンフレット 2006 年 9 月更新年月 2018 年 6 月 ショーボンド建設株 様式 1 農業農村整備民間技術情報データベース技術概要書 (1/4) 技術の名称 AGモルタルライニング工法登録番号 0258 登録会社名 開発会社名 技術の要約 添付資料の有無 採用実績件数 登録年月 カタロク ハ ンフレット 2006 年 9 月更新年月 2018 年 6 月 ショーボンド建設株式会社独立行政法人農業 食品産業技術総合研究機構農村工学研究所 ショーボンド建設株式会社 農業農村整備事業

More information

<4D F736F F D EBF8AC7979D8AEE8F BD90AC E A82CC89FC92E88A E646F63>

<4D F736F F D EBF8AC7979D8AEE8F BD90AC E A82CC89FC92E88A E646F63> 参考資料 2 品質管理基準 ( 平成 23 年度 ) の改定概要 1/9 主な改定箇所一覧 手引き該当頁 セメント コンクリート 3-4-3 ( 転圧コンクリート コンクリートダム 覆工コンクリート 吹付コンクリートを除く ) ガス圧接 3-4-7 下層路盤工 3-4-9 上層路盤工 3-4-9 セメント安定処理路盤 3-4-10 アスファルト舗装 3-4-11 転圧コンクリート 3-4-13 グースアスファルト舗装

More information

設計壁リフォーム標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディングモエンサイディングセンターサイディング屋根リフォームセンタールーフアルマ8-1 適用条件 8 屋根リフォームの設計 1) 適合対象建築物昭和 56 年の建築基準法新耐震基準に適合する木造建築物 昭和 56 年 5

設計壁リフォーム標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディングモエンサイディングセンターサイディング屋根リフォームセンタールーフアルマ8-1 適用条件 8 屋根リフォームの設計 1) 適合対象建築物昭和 56 年の建築基準法新耐震基準に適合する木造建築物 昭和 56 年 5 8 屋根リフォームの設計 8-1 8-2 適用条件 屋根リフォームの流れ 8-3 適性診断の種類 8-4 屋根診断の手法 137 設計壁リフォーム標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディングモエンサイディングセンターサイディング屋根リフォームセンタールーフアルマ8-1 適用条件 8 屋根リフォームの設計 1) 適合対象建築物昭和 56 年の建築基準法新耐震基準に適合する木造建築物

More information

改定対照表(標準単価)

改定対照表(標準単価) 目次 標準単価移行にともない 第 Ⅵ 編市場単価の 2 区画線工 3 高視認性区画線工 19 排水構造物工の 3 工種は廃止 目次 6-4 削除 頁 6-5 削除 6-13 削除 7-1 7-2 7-3 7-4 7-5 7-6 7-7 頁 7-8 7-9 7-10 7-11 頁 7-12 7-13 7-14 7-15 7-16 改定前 改定後 ( 平成 30 年 1 月 4 日以降適用 ) 7-17

More information

設計162 外壁リフォーム事前調査の方法標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディング張り替え工法モエンサイディング張り替え工法 外張り断熱センターサイディング重ね張り工法設計屋根リフォームセンタールーフ重ね葺き工法アルマ重ね葺き工法参考資8-1 適用条件 8-2 屋根リフ

設計162 外壁リフォーム事前調査の方法標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディング張り替え工法モエンサイディング張り替え工法 外張り断熱センターサイディング重ね張り工法設計屋根リフォームセンタールーフ重ね葺き工法アルマ重ね葺き工法参考資8-1 適用条件 8-2 屋根リフ 8 屋根リフォームの設計 8-1 適用条件 1) 適合対象建築物 2) 建築物の構造 規模 8-2 屋根リフォームの流れ 8-3 適性診断の種類 1) 屋根診断 2) 木造住宅用耐震診断 1) 下地チェックシート 2) 屋根診断方法 161 設計162 外壁リフォーム事前調査の方法標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディング張り替え工法モエンサイディング張り替え工法 外張り断熱センターサイディング重ね張り工法設計屋根リフォームセンタールーフ重ね葺き工法アルマ重ね葺き工法参考資8-1

More information

1 2 D16ctc250 D16ctc250 1 D25ctc250 9,000 14,800 600 6,400 9,000 14,800 600 以上 6,500 隅角部テーパーをハンチ処理に 部材寸法の標準化 10cm ラウンド 10cm ラウンド 定尺鉄筋を用いた配筋 定尺鉄筋 配力筋位置の変更 ( 施工性考慮 ) 配力筋 主鉄筋 配力筋 主鉄筋 ハンチの除去底版テーパーの廃止 部材寸法の標準化

More information

強度のメカニズム コンクリートは 骨材同士をセメントペーストで結合したものです したがって コンクリート強度は セメントペーストの接着力に支配されます セメントペーストの接着力は 水セメント比 (W/C 質量比 ) によって決められます 水セメント比が小さいほど 高濃度のセメントペーストとなり 接着

強度のメカニズム コンクリートは 骨材同士をセメントペーストで結合したものです したがって コンクリート強度は セメントペーストの接着力に支配されます セメントペーストの接着力は 水セメント比 (W/C 質量比 ) によって決められます 水セメント比が小さいほど 高濃度のセメントペーストとなり 接着 コンクリートの強度 コンクリートの最も重要な特性は強度です ここでは まず コンクリート強度の基本的特性について解説し 次に 呼び強度および配合強度がどのように設定されるか について説明します 強度のメカニズム 強度の影響要因 強度性状 構造物の強度と供試体強度 配合 ( 調合 ) 強度と呼び強度の算定 材料強度のばらつき 配合強度の設定 呼び強度の割増し 構造体強度補正値 舞鶴市および周辺部における構造体強度補正値

More information

Microsoft Word - 技術資料Vol.2.docx

Microsoft Word - 技術資料Vol.2.docx 技術資料 Vol.2 Civil Engineering & Consultants 株式会社クレアテック東京都千代田区西神田 2 丁目 5-8 共和 15 番館 6 階 TEL:03-6268-9108 / FAX:03-6268-9109 http://www.createc-jp.com/ ( 株 ) クレアテック技術資料 Vol.2 P.1 解析種別キーワード解析の目的解析の概要 3 次元静的線形解析

More information

生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION.

生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION. 生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION. 白鳥生コン 生コンクリートの製造 供給態勢 コンクリートの製造方法 レディーミクストコンクリート ( 生コン ):

More information

2. 第 1 号水路橋の対策前の劣化状況 第 1 号水路橋は 林間内にあって高湿潤性となる環境条件から コンクリートの劣化が進行していた 外力による構造ひび割れは見られないものの 鉄筋腐食や乾燥収縮によるひび割れは見られ 構造性能への影響が懸念され 劣化過程は補強 補修等の対策が必要な進展期 ~ 劣

2. 第 1 号水路橋の対策前の劣化状況 第 1 号水路橋は 林間内にあって高湿潤性となる環境条件から コンクリートの劣化が進行していた 外力による構造ひび割れは見られないものの 鉄筋腐食や乾燥収縮によるひび割れは見られ 構造性能への影響が懸念され 劣化過程は補強 補修等の対策が必要な進展期 ~ 劣 平成 29 年度 開水路補修工法のモニタリング調査手法について 旭川開発建設部土地改良情報対策官 高須賀俊之蒔苗英孝 既存施設の有効活用や長寿命化を図り ライフサイクルコストを低減するため 老朽化した施設に対し適切な診断を行い 補修 補強工法を選択することは重要である 旭川開発建設部では 開水路に対し積雪寒冷地での凍害を考慮した補修 補強工法を試験施工し その適用性を検証 評価するモニタリング調査を行ってきた

More information

市民皆様が安心して利用していただくために 佐伯市橋梁長寿命化修繕計画 佐伯市建設課 2018 年 12 月

市民皆様が安心して利用していただくために 佐伯市橋梁長寿命化修繕計画 佐伯市建設課 2018 年 12 月 市民皆様が安心して利用していただくために 佐伯市橋梁長寿命化修繕計画 佐伯市建設課 2018 年 12 月 目 次 これまでの橋梁維持管理の取り組み 1 1 橋梁長寿命化修繕計画の策定 ( 平成 25 年 3 月 ) 1 2 橋梁長寿命化修繕計画の対象橋梁 1 3 橋梁長寿命化修繕計画に沿った維持管理の実施状況 2 4 橋梁長寿命化修繕計画に沿った維持管理の結果 3 5 今後の橋梁の維持管理に向けて

More information

大学院維持管理工学特論 ローマンコンクリートと分析技術 芝浦工業大学伊代田岳史

大学院維持管理工学特論 ローマンコンクリートと分析技術 芝浦工業大学伊代田岳史 大学院維持管理工学特論 ローマンコンクリートと分析技術 芝浦工業大学伊代田岳史 古代ローマコンクリート 発掘された遺跡は約 2000 年前のもの しかし いまだにコンクリートとして存在 これを学ぶことは超長期コンクリートの実現につながるもの 古代ローマコンクリートの研究 ローマ市内にあるフォロローマの遺跡 ナポリ近郊にあるポンペイ遺跡 エルコラーノ遺跡 ソンマ ヴェスヴィアーナ遺跡 東京大学ローマ時代遺跡調査プロジェクト

More information

アルカリ骨材反応の概要

アルカリ骨材反応の概要 沖縄県の特殊環境下に適したコンクリート構造物の品質確保に向けた取り組みについて 耐久性設計 ( 塩害 アルカリシリカ反応 ) の歴史 品質確保に向けた取り組み を紹介します. 1 かぶり 35mm の離島架橋野甫大橋 この橋は 沖縄県が復帰して最初の離島架橋である しかし 供用 22 年後には著しい塩害が発生し 撤去 架け替えに至った 写真は撤去直前状況である 主筋 フープ筋の腐食 断面欠損はもとより

More information

Microsoft PowerPoint - 03_HP掲載資料(詳細).pptx

Microsoft PowerPoint - 03_HP掲載資料(詳細).pptx 名古屋高速道路の大規模修繕計画について 平成 27 年 7 月 8 日 名古屋高速道路公社 名古屋高速道路の大規模修繕計画について 策定経緯 H25.7.30 名古屋高速道路の長期維持管理及び大規模修繕等に関する技術検討委員会 を設置 名古屋高速道路を将来にわたって健全な状態で管理していくため 構造物の大規模な修繕等の必要性や実施に必要な環境整備などを含め 長期的な視点での維持管理のあり方について技術的観点から検討を行うため

More information

ウィンドブリック施工要領書 2018 年 7 月

ウィンドブリック施工要領書 2018 年 7 月 ウィンドブリック施工要領書 2018 年 7 月 目次 1. 使用材料 3P 2. 施工手順 4P 3. 配筋図 5P 4. 注意事項 6P 5. 参考資料 7P 1) その他の使用材料 2) コンクリートブロックの配筋図 3) 基礎仕様 4) 注意事項 2 1. 使用材料 ウィンドブリック LO 型 ウィンドブリック LL 型 3 2. 施工手順 門柱施工 既存 CB 上施工 1 基礎コンクリート打設

More information

エポキシ樹脂塗装鉄筋・ステンレス鉄筋

エポキシ樹脂塗装鉄筋・ステンレス鉄筋 エポキシ樹脂塗装鉄筋 ステンレス鉄筋 丸屋 * 剛 1 はじめにコンクリート構造物の耐久性を向上させる補強鋼材として, エポキシ樹脂塗装鉄筋とステンレス鉄筋を紹介する いずれも, 土木学会において設計, 施工に関する技術が基準化されているものであり, これら鉄筋の極めて高い耐食性を発揮させることにより, 厳しい腐食性環境下で供用されるコンクリート構造物の耐久性の大幅な向上が期待でき, また, 社会基盤構造物の長期的な維持管理費を大幅に低減させライフサイクルコスト

More information

スライド 1

スライド 1 日本コンクリート技術株式会社 Japan Concrete Technology Co.LTD (JC-tech) JC-tech ) JC-tech ( 国土交通省中部地整発注 ) ( 国土交通省東北地整発注 ) 2 比較する従来技術 ( 従来工法 ) ひび割れ誘発目地の設置 新技術の概要及び特徴本工法は 壁状コンクリート構造物の構築において 水和熱抑制型超遅延剤 ND リターダー を添加したコンクリートを壁体下部に打ち込むことにより

More information

作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) (1.0)

作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) (1.0) 作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) 2012.1(1.0) 本簡単取扱説明書は あくまで簡易な使用方法についての取扱説明書です ご使用に関 して機器取扱説明書を十分ご理解の上で正しくご使用くださるようお願いします 注意 本簡単取扱説明書は 簡易な使用方法についての取扱説明 書です 詳細については機器取扱説明書十分理解して使用 してください 1 シュミットハンマーの使用方法

More information

<4D F736F F D208E9197BF A082C68E7B8D A815B82CC8D5C91A28AEE8F C4816A2E646F63>

<4D F736F F D208E9197BF A082C68E7B8D A815B82CC8D5C91A28AEE8F C4816A2E646F63> 資料 9 液化石油ガス法施行規則関係技術基準 (KHK0739) 地上設置式バルク貯槽に係るあと施工アンカーの構造等 ( 案 ) 地盤面上に設置するバルク貯槽を基礎と固定する方法として あと施工アンカーにより行う 場合の構造 設計 施工等は次の基準によるものとする 1. あと施工アンカーの構造及び種類あと施工アンカーとは アンカー本体又はアンカー筋の一端をコンクリート製の基礎に埋め込み バルク貯槽の支柱やサドル等に定着することで

More information

Microsoft Word - 第5章.doc

Microsoft Word - 第5章.doc 第 5 章表面ひび割れ幅法 5-1 解析対象 ( 表面ひび割れ幅法 ) 表面ひび割れ幅法は 図 5-1 に示すように コンクリート表面より生じるひび割れを対象とした解析方法である. すなわち コンクリートの弾性係数が断面で一様に変化し 特に方向性を持たない表面にひび割れを解析の対象とする. スラブ状構造物の場合には地盤を拘束体とみなし また壁状構造物の場合にはフーチングを拘束体として それぞれ外部拘束係数を定める.

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション コンクリート構造物の 塩害劣化対策と電気防食技術の動向 ~ 電気の力で塩害を防ぐ ~ ( 基礎 原理 ) 日本エルガード協会 最も信頼できる塩害対策 電気防食大井コンテナ埠頭 ( 国内最大施工実績 ) 桟橋下面 土木学会誌 2010 年 10 月号 ; フォトレポート 内容 1. コンクリート構造物の塩害について 塩害のメカニズム 劣化進行過程 塩害劣化事例 鉄筋腐食のメカニズム 2. 塩害劣化対策工法とその考え方

More information

技術基準改訂による付着検討・付着割裂破壊検討の取り扱いについてわかりやすく解説

技術基準改訂による付着検討・付着割裂破壊検討の取り扱いについてわかりやすく解説 技術基準改訂による付着検討 付着割裂破壊検討の取り扱いについてわかりやすく解説 2016 年 6 月 株式会社構造ソフト はじめに 2015 年に 建築物の構造関係技術基準解説書 ( 以下 技術基準と表記 ) が2007 年版から改訂されて 付着検討および付着割裂破壊検討に関して 2007 年版と2015 年版では記載に差がみられ お客様から様々な質問が寄せられています ここでは 付着検討や付着割裂破壊検討に関して

More information

コンクリート構造物のひび割れ と劣化について

コンクリート構造物のひび割れ と劣化について コンクリート構造物のひび割れ と劣化 その対策について 岡山大学名誉教授 阪田憲次 1 インフラをめぐる状況 少子高齢化 人口減少 人材難 低経済成長 地球温暖化 異常気象と災害の巨大化 社会基盤の老朽化 長寿命化 維持管理 補修 補強 更新 廃棄 東日本大震災と南海トラフ地震 想定外 減災 国土強靭化 2 人口動態 総人口 若年層人口 高齢者人口 生産年齢人口 14 歳以下 65 歳以上 15~64

More information

鋼道路橋防食便覧 目次 A5 判 592 頁本体価格 7,500 円 平成 26 年 3 月 31 日初版第 1 刷発行平成 29 年 5 月 30 日第 3 刷発行 第 Ⅰ 編共通編 第 1 章総則 Ⅰ 総論 Ⅰ 適用の範囲 Ⅰ 用語 Ⅰ-4 第 2 章鋼

鋼道路橋防食便覧 目次 A5 判 592 頁本体価格 7,500 円 平成 26 年 3 月 31 日初版第 1 刷発行平成 29 年 5 月 30 日第 3 刷発行 第 Ⅰ 編共通編 第 1 章総則 Ⅰ 総論 Ⅰ 適用の範囲 Ⅰ 用語 Ⅰ-4 第 2 章鋼 鋼道路橋防食便覧 目次 A5 判 592 頁本体価格 7,500 円 平成 26 年 3 月 31 日初版第 1 刷発行平成 29 年 5 月 30 日第 3 刷発行 第 Ⅰ 編共通編 第 1 章総則 Ⅰ-1 1. 1 総論 Ⅰ-1 1. 2 適用の範囲 Ⅰ-2 1. 3 用語 Ⅰ-4 第 2 章鋼道路橋の腐食 Ⅰ-5 2. 1 鋼の腐食 Ⅰ-5 2. 2 腐食の分類と形態 Ⅰ-6 2. 3 環境と腐食

More information

既存構造物がある場合の基礎地盤の液状化対策案 国土交通省の 都市防災推進事業 ( 市街化液状化対策事業 ) と連動して住宅地域を囲む周辺道路 下水 ( ライフライン ) の液状化対策と協同して住宅地の液状化対策を実施する 対策工法 WG ( 加倉井 中井 秋葉 田村 畑中 ) 都市防災推進事業 (

既存構造物がある場合の基礎地盤の液状化対策案 国土交通省の 都市防災推進事業 ( 市街化液状化対策事業 ) と連動して住宅地域を囲む周辺道路 下水 ( ライフライン ) の液状化対策と協同して住宅地の液状化対策を実施する 対策工法 WG ( 加倉井 中井 秋葉 田村 畑中 ) 都市防災推進事業 ( 既存構造物がある場合の基礎地盤の液状化対策案 国土交通省の 都市防災推進事業 ( 市街化液状化対策事業 ) と連動して住宅地域を囲む周辺道路 下水 ( ライフライン ) の液状化対策と協同して住宅地の液状化対策を実施する 対策工法 WG ( 加倉井 中井 秋葉 田村 畑中 ) 都市防災推進事業 ( 国土交通省 ; 市街化液状化対策事業 ) 補助対象 ( 費用に対する支援 ) : 1 液状化対策事業計画の案の作成及びコーデネートに要する費用

More information

Sto 乾式吹付工法 施工要領書 株式会社クリテック ジャパン StoCretec Building with conscience

Sto 乾式吹付工法 施工要領書 株式会社クリテック ジャパン StoCretec Building with conscience Sto 乾式吹付工法 施工要領書 株式会社クリテック ジャパン 1. 工法概要 1-1. 概要独自のサイロ供給システムを使用した乾式吹付け工法である 材料にはプレミックスタイプのポリマーセメントを使用し 主に補修 補強工事に適用される 従来の乾式吹付け用の修復材で発生していた問題点を大幅に改善し優れた施工性を発揮する 交通開放時における振動下でも使用できる 1-2. 特長優れた施工性を実現 プラントの配置換えも少なく

More information

SK (最終161108).xlsx

SK (最終161108).xlsx 活用効果評価結果 平成 28 年度 開発目標新技術登録番号分類 新技術名 比較する従来技術 ( 従来工法 ) K060003V 北海道開発局新技術活用評価委員会 省人化 経済性の向上 安全性の向上区分製品有用な技術の位置づけ 付属施設 防護柵設置工 ガードレール設置工 プレガード Ⅱ 公開版 活用促進技術 擁壁が衝撃力で破損させられるのを防ぐプレキャストコンクリートのガードレール基礎である 所見 工場製品のため品質

More information