三元系正極{NMC(532)}の劣化挙動~活物質の微細構造との関連を探る~

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1 The TRC News, (May 2017) 三元系正極 {NMC(532)} の劣化挙動 ~ 活物質の微細構造との関連を探る ~ 形態科学研究部久留島康輔 要旨正極における電池特性の変化 ( 容量劣化 ) が小さかった劣化試験後の試作セルにおいても 活物質の局所構造を評価することで顕著な変化が観測された 本稿では 微細構造分析手法を組合せる (STEM および XAFS 分析 ) ことで明らかになった活物質粒子中の構造変化について 内部抵抗の増加や容量の低下との関連を考察した結果を紹介する 1. はじめにリチウムイオン電池 (LIB) 性能の向上のために 劣化解析の重要性は論をまたないであろう 端的に劣化解析と言っても 電池の使用方法によって劣化箇所や劣化の質が異なるため 電池特性と関連付けて分析 解析 考察をすることが必要となる 今回我々は 前テーマ 異なる劣化条件による LIB の電池特性変化 1) で示した試験内容により劣化 ( 容量低下および内部抵抗の増加 ) した 試作セルの正極活物質に着目して分析を行なった なお 当該試験結果において 試作セルで認められた大きな容量低下の主要因は負極にあることが言及されている 1) しかしながら 図 1 において示されるように 正極単極で見ても 3V 保存 ( 劣化前 ) と比較して 4.4V フロート ( 劣化後 ) は 僅かながら容量の低下が認められる 従って 何らかの変化 ( 劣化 ) が生じていることは間違いない 正極活物質において 温度変化と結晶構造変化を比較した実験においても 粉末 X 線回折 ( XRD:X-ray diffraction) によるマクロな構造変化に対して X 線吸収微細構造 (XAFS:X-ray absorption fine structure) によって捉えられたミクロな構造変化は 50 程度の低い温度で生じていることが報告例 2) としてあるように 電池特性評価で機能低下が顕著に現れていない状態でも 微細 構造は変化している可能性がある 劣化解析の目的は 劣化を起こさせない または劣化の進行を遅くさせることにあり 劣化の初期段階 を知ることは非常に重要である そこで我々は 劣化前 をリファレンスとして 劣化後 の微細構造変化の詳細を X 線吸収微細構造 (XAFS) と走査透過型電子顕微鏡法 (STEM:Scanning Transmission Electron Microscopy) を用いて解析を試みたので その結果を次項以降で報告する 電池材料の微細構造を解析する上で 酸化還元反応に起因するとされる価数変化を平均的に知ることができる XAFS と 結晶構造情報を含み局所構造解析に力を発揮する STEM 分析を組み合わせることは 相互補完的な観点からも好適と言えるだろう ここで 前テーマ 異なる劣化条件による LIB の電池特性変化 1) で示した正極の試験結果の概要を改めて示しておく 正極活物質には NMC532 (LiNi 0.5 Mn 0.3 Co 0.2 O 2 ) を用いている 試作 LIB の劣化条件は 表 1 の通り 2 つの条件で実施した なお 劣化条件 1 および 2 によって得られたサンプルを 3V 保存 および 4.4V フロート と記述している 1) が 本稿では理解の容易化のために 各々 劣化前 および 劣化後 と記載している( ただし 3V 保存 であっても実際には劣化が進行していると考えられる ) 図 1 には 試作 LIB の劣化試験後の正極から作製したハ 1

2 ーフセル ( 対極は金属リチウム箔 ) より得られた各サ ンプルにおける放電曲線を示した 3. 分析結果と考察 劣化条件 1: 3V 保存 ( 劣化前 ) 劣化条件 2: 4.4V フロート ( 劣化後 ) 表 1 各サンプルにおける試験内容 試験条件 室温下 3.0V CC(constant current) 放電状態保存 45 雰囲気下 4.4V CV(constant voltage) 充電 2 週間 ( 劣化前 ) 3.1 STEM 分析による試験前後の局所構造解析図 2 に 放電状態の 劣化後 より得られた二次粒子の BF(Bright Field)-STEM 像 ( 全体像 ) を示す 通常このような粒子の断面観察においては 実際の径よりも小さく見積もられることが多いが 数百 nm 径の一次粒子が 5 µm 径程度の二次粒子を形成していることが分かる 劣化前 ( 本稿に図示していない ) と比較して顕著な差異はなく この倍率では劣化に関する有意な変化は認められない 図 2 中の緑および赤丸については後述する ( 劣化後 ) 図 1 正極の単極容量測定結果 ( 充放電電圧範囲 : V (vs. Li + /Li) 充放電電流密度 :0.13 ma/cm 2 ) 図 2 劣化後 ( 放電状態 ) の BF-STEM 像 ( 全体像 ) 2. 分析手法と測定条件 前項で示したように 正極活物質には試作 LIB の劣化 試験後 1) の NMC532 を用いている STEM 分析は TRC 保有の日本電子株式会社製の球面収差補正機能付原 子分解能電子顕微鏡 JEM-ARM200F Dual-X を用いて 行われた 加速電圧は 200kV と 120kV を併用した XAFS 分析は 立命館大学 SR センター BL11 を使用 した XAFS では 各遷移金属 Ni, Mn および Co を対 象に バルク情報を K 殻吸収端で 表面数十 nm の範 囲を L 3 殻吸収端により評価した 両手法とも 充電状 態と放電状態を評価するために 金属 Li 対極のハーフ セルを作製し 電位調整を施した試料を用いている また 測定は全て大気非暴露環境下で実施した 図 3(a) に 二次粒子最表面の一次粒子全体 図 3 (b) に 一次粒子内部を拡大した HAADF(High Angle Annular Dark Field)-STEM 像を示す 図 3(a) は 図 2 中の赤丸付近の拡大像であり 図 3(a) の黄線で囲った領域が 1 つの一次粒子に相当する 粒子最表面から約 350nm の深さ位置に示した青四角領域を拡大した像が 図 3(b) である 図 3(b) の赤点線が 図 3 (a) の赤線位置に対応する 赤点線よりも左上の領域ではストライプ状のコントラストが確認されるが 右下の領域では格子状のコントラストを呈していることが分かる これらが何を示すかを考察するために 劣化前 において取得した一次粒子内部の HAADF-STEM 像 ( 拡大像 図 4) を 放電状態 (a) および充電状態 (b) で比較した HAADF-STEM 像では 白い輝点が遷移金属位置に対応しており 当該結晶方位では 図 4(a) の赤丸で示す位置が遷移金属 (Ni, Mn, Co) 位置 青丸が酸素 (O) 位置 黄丸が Li 位置に相当する 放電状態 ( 図 4(a)) では 単一方向の 2

3 層状構造が広い範囲で形成されていることが分かる 一方 充電状態 ( 図 4(b)) では 図 3(b) でも確認されるような格子状のコントラストが捉えられている 図 4 劣化前 の粒子内部における HAADF-STEM 像 (a) 放電状態 (b) 充電状態 図 3 劣化後 ( 放電状態 ) の HAADF-STEM 像 (a) 二次粒子最表面の一次粒子の全体像 (b) 二次粒子最表面の一次粒子内部の拡大像これら格子状コントラストを含む領域から 二次元 FFT(Fast Fourier Transform) パターンを取得すると スピネル型構造由来のパターンと酷似したパターンが得られる ( 本稿に図示していない ) 我々は 別途行った LiCoO 2 の劣化解析で スピネル型構造である Co 3 O 4 と判断される原子配列像を HAADF-STEM 像中で確認しているが 図 3(b) および図 4(b) では そのようなスピネル型構造と確定できる原子配列を確認することが出来なかった XRD によるマクロな平均構造 ( 本稿に添付していない ) でも スピネル型構造の形成を示唆するデータは得られていないことを考慮すると これは 層状構造が二方向に形成されていると考えることが妥当である ( 実際の母相は LiCoO 2 や LiNiO 2 の結晶構造を参照すると菱面体晶系であるため 三次元的には考えると 層状構造は二方向以上存在すると推察される ) 3 母相の結晶構造 ( 菱面体晶系 ) は Li 層に遷移金属が置換したと仮定すると fcc(face centered cubic) の立方晶構造 (NaCl 型構造 ) と同等と見做せる 層状の構造 (c 面 ) が並ぶ方向は fcc のある一つの [111] 方向に相当するが 実際の fcc を観察すると <111> 方向は 当該結晶方位から見たとき等価な {111} 面が二面存在するため二方向に認められる 今回得られた 二方向 の層状構造は fcc の等価な二つの {111} 面と結晶方位的には一致するため fcc で言う双晶構造がナノサイズで形成されていると推察される Li が抜けて不安定となった構造を保つために単一ドメインを小さくしようとする力が働いていると考えられ この双晶ナノドメイン構造の存在が 充電状態の構造を現しているとも解釈できる そのような仮定の基で結果を見ると 放電状態の 劣化後 の一次粒子内部で 充電状態 の構造が確認されたということになる このことは 劣化が進むと放電が出来ない領域が活物質中に増加することを示唆しており 容量低下の一因を担うことが予想される 二次粒子最表面の一次粒子全体像を図 3(a) に示したが その一次粒子表面付近における拡大像を図 5(a) に示す 僅かな明暗のコントラスト差で 二方向 の

4 層状構造も確認されるが 基本的には Li 位置に遷移金属が置換した NaCl 型構造 (NiO など ) を仮定すると 良い一致を示す原子配列であることが分かる ( ただし 以下のような注意が必要である STEM 像は 三次元構造を二次元に投影した像であるため 母相の結晶構造 ( 菱面体晶系の層状構造 ) において c 軸と垂直な方向から観測する際には層状構造が認められるが 例えば [2-21] 菱面体晶系方向では NaCl 型構造の <110> 立方晶系方向と矛盾しない原子配列が捉えられる 本稿では 単一の一次粒子内で 層状構造 が認められた領域で NaCl 型構造の原子配列が確認された箇所を 構造変化 した領域と仮定して解析を行っているが 立方晶系の <111> 方向全てが等価に双晶構造を形成している場合 その方向によっては NaCl 型構造と矛盾しない原子配列が確認される可能性がある ここでは これらの可能性についての詳細な検討結果は割愛する ) しかし 図 5(a) では 同じ NaCl 型構造と考えられる原子配列でありながら 最表面は内部よりも明るいコントラストを呈していることが分かる STEM-EDX 強度マップ ( 図 5(b-e)) を見ると いずれの遷移金属 (Ni, Mn および Co) も粒子内部より最表面で強度が高くなる様子が確認出来る このことは STEM 像で NaCl 型構造が認められたとしても 必ずしも遷移金属 : 酸素 ( O) 比が 1:1 の構造 (NiO など ) が形成されていないことを示唆している つまり 最表面が NiO などの NaCl 型構造であると仮定すると 粒子内部は 遷移金属強度が若干弱くなる (Li が残存する ) NaCl 型ライク 構造 ( 詳細は後述する ) を有している可能性がある さらに詳細を詰めるために 図 5(a) の橙矢印にて示す方向で Li_K 殻吸収端の STEM-EELS 分析を行った結果が図 5(f) である 青線で示すスペクトルが 図 5(a) の各領域で得られたものであり 比較のため充電状態のスペクトルも赤線で示している 65eV 付近に示されるピークが Li の存在を示すピークとなる 充電状態では Li が引き抜かれた状態であるため 当該ピーク強度は低いことが分かる 一方 放電状態では 表面数 nm 以外では Li が検出されている様子が捉えられている つまり 表面数 nm 以外では 結晶構造は NaCl 型であるにも関わらず Li が存在していることを意味している 例えば NiO 中に Li が固溶し得ることは Li(Ni, Co)O 2 および Li(Ni, Co, Al)O 2 の系で 各々 Abraham らおよび Watanabe らのグループが報告している 3), 4) 即ち NaCl 型の (Li 1-x, Me x )O が形成されて 4 いると考えられ (Me = Ni, Mn, Co) 本稿ではこれを NaCl 型ライク と呼ぶことにする ここまでは 二次粒子表面の一次粒子を観察してきて顕著な構造変化を捉えられることが出来たが 二次粒子内部の一次粒子には変化がないであろうか 図 6 (a) に 図 2(a) の緑丸領域を拡大した像を示す 一次粒子同士の界面に 黒線状のコントラストが認められる これを含む赤四角領域を拡大したものが図 6 (b) である 特徴的な原子配列が認められることも無く STEM-EDX 分析から特異的な元素が検出されず STEM-EELS 分析から Li が偏析している様子も捉えられなかった ( 本稿に添付していない ) ことから 当該黒線状のコントラストは 孔 であると推察される これは 構造変化を伴う酸素 (O) 放出に起因するものであると推測している 図 6(b) の上側の粒子の原子配列を見ると 図 5(a) と同様に 僅かな明暗の強度差で 二方向 の層状構造も確認されるが 基本的には NaCl 型構造 (NiO など ) を仮定すると良い一致を示す原子配列であり NaCl 型ライク が形成されていると判断される ここでは 原子レベルにおける STEM-EDX 強度マップの取得も試みている HAADF-STEM 像 ( 図 6(c)) からは Li 位置への遷移金属 (Me = Ni, Mn, Co) の置換が示唆されており STEM-EDX 強度マップの結果では各遷移金属元素ともに Li 位置へ動いていることが示される 電子線励起では Ni が動きやすいことが知られているが 劣化後 では各遷移金属元素ともに Li 位置へ動いていることが分かる また 図 6(d, e) の橙の点線囲みで示す位置を確認すると 各サイトで Ni および Co の強度が一致していないことが分かり 各サイトで濃度ムラが存在していることを示唆している このように 二次粒子の内部であっても 劣化に関係すると判断される構造の変化は存在していると言える 以上 STEM 分析によって得られた 劣化後 における微細構造の特徴を示した しかしながら STEM 分析でサンプリングされている範囲は 10 µm 角程度であり 今回得られた劣化に関係すると考えられる 構造変化 も 全ての粒子で生じていると断言することは難しい また 変化領域の範囲にもバラつきがある このため 平均的な情報と照会することが望まれるが 一般的な X 線回折 (XRD) 法ではバルクのみの情報となるため 表面付近の平均情報が選択的に得られる XAFS 法が適していると考えられる そこで我々は

5 表面付近数十 nm の範囲とバルク全体の情報の各々に ついて XAFS 分析を試みた 図 5 劣化後 ( 放電状態 ) の二次粒子最表面の一次粒子における表面付近 (a)haadf-stem 像 (b)-(e)haadf-stem 像および各遷移金属における STEM-EDX 強度マップ (f)li_k 殻吸収端における STEM-EELS スペクトル 5 図 6 劣化後 ( 放電状態 ) の二次粒子内部における一次粒子同士の界面付近 (a) および (b)haadf-stem 像 (c)-(g)haadf-stem 像および各遷移金属における STEM-EDX 強度マップ 3.2 XAFS 分析による劣化前後の価数評価 Ni の挙動について図 7 に 各状態の Ni の K 殻吸収端における XAFS スペクトルを示す 本稿では K 殻吸収端でバルクの情報を L 3 殻吸収端で表面数十 nm の範囲の情報を得ている K 殻吸収端における XAFS スペクトルでは

6 ピークの立ち上がり位置とピークトップの位置で価数等を評価することが多い 劣化前 の放電状態と比較すると 劣化前 の充電状態は高エネルギー側へシフトしている様子が捉えられる 図 8 Ni の L 3 殻吸収端における XAFS スペクトル 図 7 Ni の K 殻吸収端における XAFS スペクトルこのシフトは酸化還元反応を反映していると考えられ Ni 3+ から Ni 4+ への変化を示していると推察される (Ni 2+ の標準スペクトルと比較する ( 掲載省略 ) と 劣化前 の放電状態のスペクトルは高エネルギー側になるため Ni 3+ に近いと判断した 実際には 絶対価数を判断することは難しく 平均価数としては半整数になると見込まれるが 理解の単純化のために整数で表記している ) 劣化後 のスペクトルを比較すると 充電状態は 劣化前 と相違ないと判断されるが 放電状態は 劣化前 と比較して高エネルギー側にシフトしていることが分かる 充電状態ほどのシフトではないため 平均価数としては 3 価 ~4 価の間であると推察される このような変化は LiCoO 2 での充放電 In-situ 測定にて確認される Co の K 殻吸収端における XAFS スペクトル変化と酷似している 5) つまり STEM 分析で認められたように 放電状態の 劣化後 では 充電状態の構造が残留していると仮定すると この変化が説明できる 次に 各状態の Ni の L 3 殻吸収端における XAFS スペクトルを図 8 に示す 劣化前後で XAFS スペクトルの変化が認められるが 放電状態と充電状態で挙動が異なることが分かる (Ni の L 3 殻吸収端では 標準試料と比較すると 854eV 付近に Ni 2+ のピークが 857eV 付近に Ni 4+ のピークが認められるため 図 8 中に記載した低価数成分の価数は 2 価 高価数成分の価数は 4 価であると推定できるが Ni 3+ のスペクトルピーク形状が二山状であるため 各々を絶対価数で切り分けることが難しい そのため 図 7 では便宜上 低価数成分 (Ni 2+ ~Ni 3+ ) および高価数成分 (Ni 3+ ~Ni 4+ ) と記載している ) 図 8(a)( 放電状態 ) では 高価数成分が 劣化後 に増加傾向にあり (b)( 充電状態 ) では 低価数成分が 劣化後 に増加傾向にある この動きをするモノが 同じである (1) と仮定すると 層状構造本来の Ni 3+ と Ni 4+ の酸化還元とは別の反応をしていることになる 若しくは 独立したモノ (2) で 反応には寄与していない成分が存在している可能性がある この結果のみでは詳細不明であるが STEM 分析の結果と照らし合わせると 1( NaCl 型ライク 構造 ) および2(NiO などの NaCl 型と充電状態 (NiO 2 ) の構造 ) の両方の寄与があると考えられる ただ 表面付近の結果であることを考慮すると 1の影響が大きく反映していると推察される つまり NaCl 型ライク 構造である (Li 1-x, Ni x )O の形成が この変化に強く影響していると考えられる 酸素が -2 価であると仮定すると x=1( 充電状態 ) のとき Ni は +2 価となり x=0.5( 放電状態 ) のとき Ni は +3 価となる これは インターカレーションによる酸化還元反応ではなく 固溶系であることから価数の動きは逆転すると考えられる Mn の挙動について図 9 に 各状態の Mn の K 殻吸収端における XAFS スペクトルを示す 6

7 図 9 Mn の K 殻吸収端における XAFS スペクトル劣化前後の充電状態に変化が認められず 放電状態のピークトップの位置が 劣化後 で若干高エネルギー側にシフトしていることは Ni の挙動とよく似ていることが分かる つまり 放電状態の 劣化後 は 充電状態の構造が残留することで説明が出来る しかしながら Ni の挙動と大きく異なる点は ピークの立ち上がり位置にある 立ち上がり位置が ほぼ変わらないことを考えると 価数はほぼ変わらないということが言える 標準試料と比較すると この Mn の立ち上がり位置は 4 価に近いことが分かっている ただ 放電と充電状態ではピーク形状が変化しているため 結晶構造は変わっていることが予想される つまり 結晶構造が変わりながらも価数は変わらない変化を考察する必要がある ここで 図 10 に 放電状態 劣化前 から得られた [1-10] 方向 ( 菱面体晶系と仮定して指数付けしている ) の電子回折パターンを示す 菱面体晶由来の強度の強い基本格子反射に加えて 青矢印で示す位置に [110] 方向に 3 倍の長周期構造の存在を示唆する超格子反射がストリーク状で確認されていることが分かる これは遷移金属層中に Li が導入されることで形成される Li 2 MnO 3 型の結晶構造の特徴であり 微視的には Li 2 MnO 3 型の結晶構造が存在していると判断される この結晶構造を仮定すると Mn の価数は 4 価となる 様々な状態が混在している可能性もあるが 電子回折の結果からは 4 価が妥当と考えられる 一方 充電後の Mn スペクトル形状は MnO 2 に近いと考えられ これも価数は 4 価である このような仮定をすると 放電状態から充電状態に変遷するにあたって Li が抜けて結晶構造は異なるが 4 価を保持することが説明できる 図 10 劣化後 ( 放電状態 ) から得られた [1-10] 方向の電子回折パターン各状態の Mn の L 3 殻吸収端における XAFS スペクトルを図 11 に示す Ni の L 3 殻吸収端とは異なり 劣化後 では充放電状態ともに 低価数成分の増加傾向が認められる 従って Ni で考察したような NaCl 型ライク ではなく 充放電状態ともに NaCl 型の MnO が形成されている可能性が高い 図 11 Mn の L 3 殻吸収端における XAFS スペクトル Co の挙動について図 12 に 各状態の Co の K 殻吸収端における XAFS スペクトルを示す 図 12 Co の K 殻吸収端における XAFS スペクトル 7

8 劣化前後の充電状態に変化が認められず 放電状態のピークトップの位置が 劣化後 で若干高エネルギー側にシフトしていることは Mn の挙動とよく似てい 表 2 粒子位置に対応する結晶構造と価数の推定 劣化後 ( 放電状態 ) る この変化は 項で記述したように LiCoO 2 での充放電 In-situ 測定における XAFS スペクトル変化の報告と酷似している 5) 従って 放電状態の 劣化後 では 充電状態の構造が残留していると仮定すると良い一致を示す 充電状態各状態の Co の L 3 殻吸収端における XAFS スペクトルを図 13 に示す 図 13 Co の L 3 殻吸収端における XAFS スペクトル Mn の L 3 殻吸収端の結果と同様 劣化後 では充放電状態ともに低価数成分の増加傾向が認められる 従って Ni で考察したような NaCl 型ライク ではなく 充放電状態ともに NaCl 型の CoO が形成されている可能性が高い 4. まとめ 劣化前 と比較して 劣化後 は僅かな容量低下が認められたに過ぎなかったが 微細構造解析を行うと局所的には劇的な変化を生じていることが示された 電池材料のように 場所により不均一な反応を示す対象では マクロで劣化が認められたときには 微視的変化が大きく進行している可能性が高い 劣化の初期段階を解析するには STEM や XAFS といった微細構造分析手法が力を発揮する 両手法は ある程度の場所の特定が出来るという共通点を持ちながら 局所の結晶構造情報と平均的な価数情報が各々で得られるため これらを組み合わせることで 相互補完でき より有効な分析手段となり得る 今回の系で得られた結果を表 2および図 14にまとめる 図 14 は 二次粒子全体を一次粒子に模したイラストであり 図中には代表して Ni の状態を記載している 8 図 14 二次粒子全体を一次粒子に模した 劣化後 ( 放電状態 ) の模式図層状型の正極活物質では 粒子表面が NaCl 型構造に変化することにより 内部抵抗の上昇や容量低下に寄与するであろうことが広く知られているが それだけでは説明ができない現象が多く存在しているのも事実である 今回我々は NaCl 型ライク 構造を考察に取り入れることで 主に Ni の挙動を明確にできたと考えている NaCl 型の結晶構造であっても Li の挿入 脱離が不可能では無いことを考えると 劣化初期でも認められる厚い NaCl 型結晶相が存在していても電池特性として極端に悪くなることはないことが説明できる 一方で 層状型本来の構造よりかは 容量が低下し抵抗が高くなることが示唆されるため その傾向とも一致しているように推測される NaCl 型ライク 構造が増加すると 急速放電における抵抗増加に顕著な影響を及ぼすと推察される また 遷移金属種によって 挙動が変わっていることも興味深い 本稿により 価数に変化が無くても また 価数の動きが逆転しても Li の挿入 脱離の観点では LIB としての働きは為されている可能性を示せたと考えている

9 しかしながら 全てを記述できたとは考えてはいない 例えば 上記では NaCl ライク は Ni のみに留めたが Co および Mn では存在していないのか スピネル型構造の混在はないのか という点である 証拠に乏しいが 今のところ両者ともに混在していると我々は考えている カチオンミキシングでは 遷移金属が Li 位置まで移動 ( または逆の移動 ) する必要があるが 酸素八面体位置に存在している両者は 酸素四面体位置 ( スピネル型 AB 2 O 4 の A サイト ) を通って移動することを報告している例 6) もあり その変化のし易さなどは元素種によって異なるであろう また 本稿では 充電状態の構造解析と 劣化後 では放電状態であっても充電状態が残留することを示したが 何故残留するのか 放電状態になる領域との差は何か どうすれば改善できるのかについて 今後も継続して解析を進め 最先端の分析技術を通して皆様のお役に立つことが出来れば幸いである 久留島康輔 ( くるしまこうすけ ) 形態科学研究部形態科学第 2 研究室研究員趣味 : サッカー 引用文献 1) 尾形大輔, 異なる劣化条件による LIB の電池特性変化, The TRC News, ) 牧村嘉也, In-situ 昇温 XAFS-XRD 同時測定による LiNiO 2 類縁正極材料の熱安定性解析, 第 57 回電池討論会抄録集, 幕張メッセ, 1A20, / ) D. P. Abraham et al., Surface changes on LiNi 0.8 Co 0.2 O 2 particles during testing of high-power lithium-ion cells, Electrochem. Commun., 4, (2002). 4) S. Watanabe et al., Capacity fade of LiAl y Ni 1 x y Co x O 2 cathode for lithium-ion batteries during accelerated calendar and cycle life tests (surface analysis of LiAl y Ni 1 x y Co x O 2 cathode after cycle tests in restricted depth of discharge ranges), J. Powder Sources, 258, (2014). 5) C. J. Patridge et al., In-situ X-ray absorption spectroscopy analysis of capacity fade in nanoscale-licoo 2, J. Solid State Chem., 203, (2013). 6) S. Choi et al., Factors Influencing the Layered to Spinel-like Phase Transition in Layered Oxide Cathodes, J. Electrochemical Soc., 149 (9), A1157 A1163 (2002). 9

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