PowerPoint プレゼンテーション

Size: px

Start display at page:

Download "PowerPoint プレゼンテーション"

こうざぶろうつつの
5 years ago
Views:

1 新防衛計画の大綱について 2019 年 1 月 29 日政策研究大学院大学德地秀士 1

2 概要 1 はじめに 2 大綱に関するマスコミの評価から見えるもの 3 新大綱の特徴 - 前大綱との比較を中心に 4 今後の課題 2

3 東アジアの地理的環境核兵器ロシア中国 ( 北朝鮮 ) 軍事的対峙朝鮮半島台湾海峡 3

4 4

5 5

6 平成 30 年版防衛白書 443 頁 6

7 平成 30 年版防衛白書 443 頁 7

8 世界の軍事費トップ 10 (2017 年 ) 8

9 平成 30 年版防衛白書 232 頁 9

10 平成 30 年版防衛白書 233 頁 10

11 南西諸島 11

12 12

13 国家安全保障戦略日本の国益国家安全保障の目標国家安全保障上の課題と日本がとるべきアプローチを定義したもの防衛計画の大綱戦略を踏まえ日本の防衛の基本方針防衛力の役割自衛隊の体制防衛力整備の目標水準等を示すもの中期防衛力整備計画大綱水準の達成に向けて 5 年間の防衛力整備の基本方針主要事業と所要経費の総額を一体として示すもの 13

14 Debating Japan Vol. 2 Issue 1, CSIS January 7, 2019 RESOLVED: Japan Should Spend 2 Percent of GDP on Defense From the editor Despite efforts by the Abe government to increase defense spending, recent outlays have more or less adhered to the unofficial ceiling of 1 percent of Japan s GDP, which was established by former Prime Minister Takeo Miki in 1976 and has constrained defense spending for more than four decades. 14

15 ( 防衛省編平成 30 年版防衛白書 218 頁 ) 15

16 新防衛計画の大綱抜粋 Ⅲ 我が国の防衛の基本方針 2 我が国自身の努力 (2) 我が国の防衛力多次元統合防衛力今後我が国は統合運用による機動的持続的な活動を行い得るものとするという前大綱に基づく統合機動防衛力の方向性を深化させつつ宇宙サイバー電磁波を含む全ての領域における能力を有機的に融合し平時から有事までのあらゆる段階における柔軟かつ戦略的な活動の常時継続的な実施を可能とする真に実効的な防衛力として多次元統合防衛力を構築していく 16

17 平成 31 年度防衛予算について ( 防衛省大臣官房会計課整備計画局防衛計画課防衛装備庁装備政策課我が国の防衛と予算平成 31 年度予算の概要 2 頁 ) 17

18 12 月 19 日各紙朝刊見出し読売新聞 : 朝日新聞 : 弱める毎日新聞 : 多次元統合防衛構築いずも空母化明記も防衛費最高 5 年 27 兆円空母導入明記予算の上限表現防衛費過去最大 27 兆円日本経済新聞 : サイバー宇宙積極防衛産経新聞 : 防衛費 5 年 27 兆 4700 億円宇宙サイバー強化東京新聞 : 空母化米機発着も防衛相米軍支援を明言対米追従が加速兵器ローン膨張の恐れ 18

19 12 月 19 日各紙社説見出し読売新聞 : 朝日新聞 : 毎日新聞 : サイバー攻撃への態勢整えよ安保法後の防衛大綱軍事への傾斜一線越えた安倍政権 2 度目の防衛大綱巨額の装備購入ありきか日本経済新聞 : 防衛力整備は予算の重点化とセットで産経新聞 : 東京新聞 : いずも空母化を評価する抑止力強化へ必要な予算を専守の歯止めどこへ 19

20 各紙に概ね共通する着目点 1 防衛費の額 2 専守防衛との関係 ( 特にいずも空母化 ) 3 宇宙サイバー 20

21 新大綱の印象 1 威勢のいい言葉に満ちている 2 主体的自主的の強調 21

22 新大綱の特色 1 策定の趣旨における状況認識 2 各国の動向の記述の順序 3 防衛の目標と手段を再び明示 4 多次元統合防衛力概念 5 安全保障協力の強化における優先順位 6 能力構築支援の充実 7 いずも改修についての記述 8 防衛力の中心的な構成要素としての人的基盤の強化 9 技術基盤の強化と産業基盤の強靭化 10 領域横断作戦の実現のための統合運用 22

23 2016 年 9 月 5 日日中首脳会談 2018 年 9 月 12 日日中首脳会談 /cn/page1_ html page3_ html 23

24 (FT Weekend, April 29-30, 2017, p. 8.) ( cc#photo2) 24

25 ヘリ搭載護衛艦 (DDH) いずも 25

26 ヘリ搭載護衛艦 (DDH) いずも 26

27 新大綱におけるいずも改修関連の記述柔軟な運用が可能な短距離離陸垂直着陸 (STOVL) 機を含む戦闘機体系の構築等により特に広大な空域を有する一方で飛行場が少ない我が国太平洋側を始め空における対処能力を強化するその際戦闘機の離発着が可能な飛行場が限られる中自衛隊員の安全を確保しつつ戦闘機の運用の柔軟性を更に向上させるため必要な場合には現有の艦艇からの STOVL 機の運用を可能とするよう必要な措置を講ずる 27

28 新中期防におけるいずも改修関連の記述隊員の安全確保を図りつつ戦闘機運用の柔軟性を更に向上させかつ特に広大な空域を有する一方で飛行場が少ない我が国太平洋側を始めとして防空態勢を強化するため有事における航空攻撃への対処警戒監視訓練災害対処等必要な場合には STOVL 機の運用が可能となるよう検討の上海上自衛隊の多機能のヘリコプター搭載護衛艦 ( いずも型 ) の改修を行う同護衛艦は改修後も引き続き多機能の護衛艦として我が国の防衛大規模災害対応等の多様な任務に従事するものとするなお憲法上保持し得ない装備品に関する従来の政府見解には何らの変更もない 28

29 The F-35B Short Takeoff/Vertical Landing (STOVL) Variant 29

30 ( 参考 ) 平成 13~17 年度の中期防における空中給油機の記述戦闘機の訓練の効率化事故防止基地周辺の騒音軽減及び人道支援等の国際協力活動の迅速な実施と多目的な輸送に資するとともに我が国の防空能力の向上を図るため空中における航空機に対する給油機能及び国際協力活動にも利用できる輸送機能を有する航空機を整備する空中給油機 KC

31 31

32 日本の防衛産業の事業形態についてものづくり産業に属する我が国の大手防衛関係企業の多くは防衛関係費によって経営が大きく左右されるというリスクを回避するためいわゆる防衛専業メーカーになることなく民生事業 ( 部門 ) と経営資源の融通を図りながら防衛事業 ( 部門 ) を維持してきたまた火砲弾火薬のように防衛に限られた分野を除いては民生事業で培った技術や設備を活用することで防衛事業における研究開発費の少なさを補いながら最新防衛装備品の開発生産維持修理を実現してきた ( 防衛生産技術基盤研究会防衛生産技術基盤研究会最終報告生きた戦略の構築に向けて 2012 年 6 月 13 頁 ) 32

33 今後の課題について 1 国家安全保障戦略の取り扱い 2 防衛力整備の手法 3 グレーゾーン事態への対応 4 日米同盟の強化 5 いわゆる打撃力 6 戦略的コミュニケーションの強化 33

34 平和安全保障研究所提言 (2018 年 7 月 ) 34

35 日本国際問題研究所提言 (2018 年 10 月 ) 35

36 中曽根康弘世界平和研究所提言 (2018 年 6 月 ) 36

37 日本経済新聞2018年12月19日 4頁 37

38 ネットジャーナリスト協会主催第 14 回安全保障シンポジウム (2018 年 11 月 19 日 ) ( 読売新聞 2018 年 12 月 2 日 10 頁 ) 38

39 インド太平洋地域 Indo-Pacific.html 39

40 自由で開かれたインド太平洋戦略法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序は国際社会の安定と繁栄の基礎ですインド太平洋地域の海洋秩序は海賊テロ大量破壊兵器の拡散自然災害違法操業などの様々な脅威に晒されていますこうした脅威を取り除くとともに国際スタンダードにのっとった質の高いインフラ整備等により域内の連結性を高めることなどを通じてインド太平洋地域における法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序を維持強化することによりこの地域をいずれの国にも分け隔てなく安定と繁栄をもたらす国際公共財とすべく日本は自由で開かれたインド太平洋戦略を推進しています ( 外務省編外交青書 2018 特集自由で開かれたインド太平洋戦略 ) 40

41 第百九十七回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説 ( 抜粋 ) 平成 30 年 10 月 24 日四外交安全保障 ( 戦後日本外交の総決算 ) ASEAN 豪州インドをはじめ基本的価値を共有する国々と共に日本はアジア太平洋からインド洋に至るこの広大な地域に確固たる平和と繁栄を築き上げてまいります今こそ戦後日本外交の総決算を行う新しい時代のアジア太平洋地域の平和と繁栄の礎を築くため日本外交の新たな地平を皆さん共に切り拓いていこうではありませんか 41

42 中期防衛力整備計画 ( 抜粋 ) V 所要経費 1 この計画の実施に必要な防衛力整備の水準に係る金額は平成 30 年度価格でおおむね 27 兆 4,700 億円程度を目途とする 2 本計画期間中国の他の諸施策との調和を図りつつ防衛力整備の一層の効率化合理化を徹底し重要度の低下した装備品の運用停止や費用対効果の低いプロジェクトの見直し徹底したコスト管理抑制や長期契約を含む装備品の効率的な取得などの装備調達の最適化及びその他の収入の確保などを通じて実質的な財源確保を図り本計画の下で実施される各年度の予算の編成に伴う防衛関係費はおおむね 25 兆 5,000 億円程度を目途とする 42

43 グレーゾーン事態への対応新大綱の認識いわゆるグレーゾーンの事態は国家間の競争の一環として長期にわたり継続する傾向にあり今後更に増加拡大していく可能性があるこうしたグレーゾーンの事態は明確な兆候のないままより重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらんでいるさらにいわゆるハイブリッド戦のような軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にした現状変更の手法は相手方に軍事面にとどまらない複雑な対応を強いている前大綱の認識領土や主権海洋における経済権益等をめぐるグレーゾーンの事態が長期化する傾向が生じておりこれらがより重大な事態に転じる可能性が懸念されている 43

44 日米同盟の強化新大綱の記述日米同盟は平和安全法制により新たに可能となった活動等を通じてこれまでも強化されてきたが我が国を取り巻く安全保障環境が格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増す中で我が国の防衛の目標を達成するためには日米防衛協力のための指針の下で一層の強化を図ることが必要である 44

45 F-2 後継の新戦闘機について新中期防航空優勢の獲得維持戦闘機 (F-2) の退役時期までに将来のネットワーク化した先頭の中核となる役割を果たすことが可能な戦闘機を取得するそのために必要な研究を推進するとともに国際協力を視野に我が国主導の開発に早期に着手する前中期防研究開発共同開発の可能性も含め戦闘機(F-2) の退役時期までに開発を選択肢として考慮できるよう国内において戦闘機関連技術の蓄積高度化を図るため実証研究を含む戦略的な検証を推進し必要な措置を講ずる 45

46 戦闘機 F

47 いわゆる打撃力について新大綱の記述日米間の基本的な役割分担を踏まえ日米同盟全体の抑止力の強化のためミサイル発射手段等に対する我が国の対応能力の在り方についても引き続き検討の上必要な措置を講ずる前大綱の記述日米間の適切な役割分担に基づき日米同盟全体の抑止力の強化のため我が国自身の抑止対処能力の強化を図るよう弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力の在り方についても検討の上必要な措置を講ずる 47

大綱コンセプトの変遷初めて策定した 51 大綱 (1976 年策定 ) においては自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないよう必要最小限度の防衛力を保有するという考え方すなわち基盤的防衛力構想を採用その後東西冷戦の終結といった国際情勢の変化より安定した安全保

大綱コンセプトの変遷初めて策定した 51 大綱 (1976 年策定 ) においては自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないよう必要最小限度の防衛力を保有するという考え方すなわち基盤的防衛力構想を採用その後東西冷戦の終結といった国際情勢の変化より安定した安全保資料 1 防衛計画の大綱の見直しを行う上での基本的考え方内閣官房平成 30 年 10 月 19 日大綱コンセプトの変遷初めて策定した 51 大綱 (1976 年策定 ) においては自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないよう必要最小限度の防衛力を保有するという考え方すなわち基盤的防衛力構想を採用その後東西冷戦の終結といった国際情勢の変化より安定した安全保障環境の構築や災害への対応といった国民の期待の高まり