Chapter Two

Size: px

Start display at page:

Download "Chapter Two"

ゆりかもちやま
5 years ago
Views:

1 Database 第 2 回三層スキーマ, データモデル, データベース設計のための仕組み上智大学理工学部情報理工学科高岡詠子 No reproduction or republication without written permission. 許可のない転載再発行を禁止します 1

2 Attention この教科はオープンコースウェアとして収録されます 2

3 Attention オープンコースウェア (OCW) とは大学などの授業, 関連情報をインターネット上で無償で公開する活動社会への還元を目的とする顔が判別できる場合はぼかし処理が行われる 3

4 Attention 質問や, 名指しされて答える場合はカットされない困る人は申し出てください 4

5 Schedule 日程内容第 1 回 10 月 6 日ガイダンス, データベースとは? 第 2 回 10 月 13 日三層スキーマ, データモデル, データベース設計のための仕組み第 3 回 10 月 20 日概念設計 : 概念モデルとERモデル, 論理設計へ第 4 回 10 月 27 日論理モデルと正規化第 5 回 11 月 10 日正規化, 物理設計第 6 回 11 月 17 日物理設計第 7 回 11 月 24 日 SQL 言語 ( データベース定義 ) 第 8 回 12 月 1 日 SQL 言語 ( データベース操作 : 射影制限, 結合, 合併除の各演算 ) 第 9 回 12 月 8 日 SQL 第 10 回 12 月 15 日 SQL 言語 ( ビュー定義など ) 第 11 回 12 月 22 日データベース管理システム : トランザクション処理第 12 回 1 月 5 日データベース管理システム : 同時実行制御, 排他制御第 13 回 1 月 12 日同時実行制御, 排他制御, デッドロック第 14 回 1 月 19 日データベース技術動向, リレーショナル代数, まとめ 5

6 今日の授業先週の復習データとは? データベースとは何か? データモデルデータベース設計 6

7 Why database? アプリケーションとデータベースをなぜ分ける? データの. データベースの管理を簡単に同じデータをアプリケーションごとに別々に作らなくて済むデータのを保つ組織がデータベースの構成を変えても, アプリケーションソフトウェアに影響を与えない 7

8 考えてみよう What is database? データベースって何でしょうか? Database = Data + Base 色々なアプリケーションが操作するデータの集まり 8

9 データベース管理システム (DBMS:database management system) データベースの維持運用を行うシステムデータベースをユーザに提供し, データの更新, 削除, 追加などを効率的に行えるような仕組みをもつシステム代表的な DBMS オープンソースウェア :PostgreSQL,MySQL 商用 :Oracle,Access 9

10 今日の授業先週の復習データとは? データベースとは何か? データモデルデータベース設計実世界のデータをデータベースに格納してコンピュータで扱えるようにするためにはどうすべきか? 実世界のデータをどう表現するのか? 10

11 データモデルとは世の中のデータベースをイメージしよう旅行会社サイト顧客情報顧客ごとの旅行予定日時ごとの予約状況ネットショッピング顧客情報顧客ごとの買い物情報売りあげ情報レストラン予約サイト SNS サイト etc. これらのデータベースを構築するときの, 共通基盤となるデータ構造やルール具体的なデータではなくて 11

12 データモデルデータモデルの構成データ型とその間のデータ構造機能機能データの ( 一貫性制約 ) のためのルール 12

13 データモデルの歴史データモデル, ネットワークデータモデル 1960 年代に開発性能を重視しており, 少しわかりにくいモデル 1970 年,E.F.Codd により提案現在世の中でもっとも広く使われているわかりやすく, 数学的に扱えるオブジェクト指向データモデル複雑な構造を持つデータを扱うために 1980 年代後半から研究されている 13

14 階層型データモデルデータを木構造で表現したデータモデル実体を親子関係で表現もっとも古くからあるデータモデル 1968 年 IBM 大型計算機上の商用データベースシステム IMS が有名現在も IBM の大型機 OS などの上で使われている科学技術英語履修データベース上智太郎紀尾井桜紀尾井桜 14

15 ネットワーク型データモデルデータを網構造で表現したデータモデル階層型と同様, 親子関係を表示親を複数持てるようになっている CODASYL(Conference On Data System Language) というIT 業界団体 (COBOLの言語仕様を決めた委員会 ) が提案したモデルが有名履修科学技術英語データベース上智太郎紀尾井桜 15

16 リレーショナル ( 関係 ) データモデル現在もっとも一般的なデータモデルすべてのデータを 2 次元のテーブル ( 表 ) の形であらわすこの表を ( 関係 ) とよぶ各表は DB 内の別のテーブルに何らかの方法で関連付けられるは複数のタプル (tuple) から構成されている 16

17 Student Number リレーション / 表 / テーブル A S StudentList という Name Eiko Takaoka Maria Koda D 1, D 2,, D n をドメインとするとき D 1, D 1,, D n のリレーションとは直積 ( 各要素のすべての組み合わせ ) D 1 D 2 D n の任意の有限部分集合をいう R D 1 D 2 D n D1={A , S , B } D2={Eiko Takaoka, Maria Koda, Taro B Taro Jochi Jochi} D 1 D 2 ={(A , Eiko Takaoka) (A , Maria Koda) D 1 D 2 (A , Taro Jochi) (S , Eiko Takaoka) (S , Maria Koda) (S , Taro Jochi) (B , Eiko Takaoka) (B , Maria Koda) (B , Taro Jochi) 17

18 リレーション D 1, D 2,, D n をとするとき D 1, D 1,, D n のとは直積 ( 各要素のすべての組み合わせ ) D 1 D 2 D n の任意の有限部分集合をいう R D 1 D 2 D n 関係 R は定義域 D 1, D 2, D n の直積の部分集合 18

19 直積の例 D 1 ={ プレーン, メープルシナモン } D 2 ={ スモークサーモン, ターキー, クリームチーズサンド,B.L.T.} D 1 D 2 = 19

20 関係データモデルの理論的背景集合での二項関係二つの集合 A, B に対して A と B との間の二項関係とは直積 A B の部分集合関係データモデルの理論的背景となっているのは数学の集合論 20

21 リレーション / 表 / テーブル Student Number A S B StudentList という Name Eiko Takaoka Maria Koda Jochi Taro 濃度 :R の組の総数次数 : ドメインの個数 D 1 D 2 D n の n 次数 1: 単項リレーション次数 2: 2 項リレーション次数 n: n 項リレーション左の表は濃度, 次数 D 1 D 2 21

22 リレーション / 表 / テーブル Student Number A S B StudentList という Name Eiko Takaoka Maria Koda Jochi Taro 属性名濃度 :R の組の総数次数 : ドメインの個数 D 1 D 2 D n の n 次数 1: 単項リレーション次数 2: 2 項リレーション次数 n: n 項リレーション左の表は濃度, 次数 22

23 リレーショナルモデルの用語リレーショナルモデル組 ( タプル tuple) 属性 ( アトリビュート attribute) 定義域 ( ドメイン domain) DBMS 表 ( テーブル ) 行数列数列の値の範囲この場合のリレーションは集合理論的な関係 ( リレーション ) のこと理論的背景となっている集合論からきている用語 ER モデル entity-relationship model の relationship( 関連 ) とは別物!! 23

24 データモデルとデータモデリングデータモデル : は違う!! データモデリング実際の業務 ( 売上管理, 履修登録 ) を行うためのシステムを構築するときにを使って, 売上管理や履修登録をモデル化する何もないところから DB を構築するまでの手順によってできたものが. 24

25 データモデリングをプログラミングに例えるを使ってするとができる速水治夫 : リレーショナルデータベースの実践的基礎コロナ社 (2008). 25

26 先週の復習今日の授業データとは? データベースとは何か? データモデルデータベース設計のための仕組みデータベース設計 : 26

S0102340 Maria Koda 200 各リレーションとそれらがつながった体系 SubjectID Subject Name Instructor SCT50601 科学技術英語高岡詠子 ISP10001 イスパニア語初級 Stephen Edger

27 スキーマ FacultyList FacID Faculty 100 Sci.and Tech. SCT63700 データベース松岡修二履修登録システムの INTRODUCTION 200 Theology ART20100 TO ART HISTORY StudentList Student Number Name A Eiko Takaoka 100 S Maria Koda 200 各リレーションとそれらがつながった体系 SubjectID Subject Name Instructor SCT50601 科学技術英語高岡詠子 ISP10001 イスパニア語初級 Stephen Edger YJO20300 キリスト教の歴史川村あさひ GIE15000 情報科教育法桜井有 SIC20200 情報理工学演習渡辺さつき RegistrationList SubjectList Maria Richardson スキーマ Student Number SubjectID Grade FacID A SCT50601 A A YJO20300 A S ISP10001 B S YJO20300 B 27

対象実世界全体をデータモデリングしたスキーマ SubjectID Subject Name Instructor SCT50601 科学技術英語高岡詠子 ISP10001 イスパニア語初級 Stephen Edger YJO20300 キリスト教の歴史川村あさひ GIE15000 情報科教育法桜井有 SIC20200 情報理工学演習渡辺さつき SCT63700 データベース

28 DBMS 履修登録システム学内掲示版システムメールシステム Faculty StudentNumber Name SubjectID SubjectName Instructor Faculty Sci.and Tech. Theology Student Number A S 論理性データ独立 Name スキーマ (sub scheme) アプリケーションが実際に利用するデータ項目, StudentNumber データの範囲を定義したもの Name ユーザ ( アプリケーション ) 側から見たDBの構造のこと Eiko Takaoka Maria Koda スキーマ対象実世界全体をデータモデリングしたスキーマ SubjectID Subject Name Instructor SCT50601 科学技術英語高岡詠子 ISP10001 イスパニア語初級 Stephen Edger YJO20300 キリスト教の歴史川村あさひ GIE15000 情報科教育法桜井有 SIC20200 情報理工学演習渡辺さつき SCT63700 データベース松岡修二 ART20100 物理性データ独立スキーマ (scheme) 概念スキーマを物理的に実装するための記述記憶装置上におけるデータの内部表現方式データの格納形式 ( フラット構造か, 階層構造化など ) データ型やデータの大きさファイルサイズなど概念スキーマが変更されても Faculty 各アプリケーションには StudentNumber 影響を及ぼさない Name INTRODUCTION TO ART HISTORY Maria Richardson 記憶方式が変更されても概念スキーマや外部スキーマに影響を及ぼさない 28

29 3 層スキーマ効率的に大量データを処理するための構造データベースの構造を 3 層にわけた考え方データ構造を独立性という観点でどの部分で分離するかという定義スキーマ性データ独立スキーマスキーマ性データ独立 29

30 関係データベースの設計手順業務分析設計設計設計対象とする業務実態を客観的に把握する業務の内容, 処理方式等を分析結果としてまとめる実業務の中から必要なデータのあつまりとそれらの関係を洗い出し概念モデルを作成 ER 図を使う. 概念設計によって作成された概念モデルを, 特定のデータモデルに対応した論理モデルに変換. システムとしてコンピュータに保存しておくデータの形を決める. 正規化を行ったり表に対する制約の定義を行うデータベースとしての性能について考慮する. 論理設計で正規化した表の定義を崩したりインデックスを定義したりして性能を向上させる 30

31 データモデリングデータ構造を抽象化という観点からとらえた定義データベースの対象実世界を抽象的に記述して操作する体系作成すべきデータの定義何もないところから DB を構築するまでの手順概念モデル設計設計実業務の中から必要なデータのあつまりとそれらの関係を洗い出しまとめたもの ER モデルを用いるまだシステム上のデータは意識しなくてもよい論理モデル設計システムとしてコンピュータに保存しておくデータの形を定めたものまだ DB 製品は意識しなくてもよい物理モデルハードウェアや DB 製品を含む実装方法の定義 31

32 データモデリングと 3 層スキーマ 1 設計対象世界企業全体スキーマ性データ独立概念モデル 2 設計データベース設計 : 論理モデル 3 物理モデル設計スキーマ性データ独立スキーマ 32

Chapter Two

Chapter Two Database 第 8 回 :SQL 言語 ( データベース操作 ) 上智大学理工学部情報理工学科高岡詠子 No reproduction or republication without written permission. 許可のない転載再発行を禁止します 1 Schedule 日程内容第 1 回 10 月 6 日ガイダンス, データベースとは? 第 2 回 10 月 13 日三層スキーマ,