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1 データモデル (data model) データモデルリング 現実の世界のデータがコンピュータの中での表現. 現実の世界のデータをコンピュータの中でどのように扱うべきであるかという, 現実の世界のデータを理解し, コンピュータの中にその蓄積や操作方法を決めるもの. 例 : 学科 という実体をコンピュータのなかで表現する場合. Database Systems, Xiangshi Ren, October 16, モデル 物事を構成する表現であり, ある特定な目的のために使われているもの. 図 x 2 + y 2 = z 2 数式 To Circle Forward 1 Right 1 Circle プログラム (Logo) 地図 旅行プラン 建築図 モデル = 設計図 設計者の成功に死活の問題 データモデルにそって設計しないといい加減なシステムになってしまう. 3 4 実世界 組織 人 物 出来事 概念 3 層スキーマ構造 ANSI/SPARC が提案した 外部レベル : それぞれのユーザが様々な情報を見出す データモデリング データベースで管理したい情報を構造化していく作業 概念 ( 論理 ) レベル : DBMS どのようなデータベースにするかを定める 内部レベル : データを物理的に格納し管理する 5 6 1

2 外部レベル 概念レベル 3 層スキーマ構造 ANSI/SPARC が提案した 外部ビュー 内部レベル 外部ビュー 概念ビュー 内部ビュー 外部ビュー 概念スキーマ 内部スキーマ 外部スキーマ 外部スキーマ 3 層スキーマ ユーザまたはアプリケーションごとの見方を論理的に表現したもの 概念スキーマ 実世界における 実体 とその 属性 実体間の関係を論理的に表現したもの ユーザからのデータの見方やコンピュータ内部でのデータ記述とは独立している 1 つのデータベースの中に 1 つだけ存在する 内部スキーマ コンピュータ内部での物理的な格納構造に対する規定を含み DBMS に依存してデータを表現したもの 7 8 外部レベル : それぞれのユーザが様々な情報を見出す DBMS 概念 ( 論理 ) レベル : とどのようなデータベースにするかを定める DB User-oriented level Computer-oriented revel データベース設計工程とデータモデルの関係 内部レベル : データを物理的に格納し管理する 9 10 データベース設計工程 ( 設計手順 ) スキーマとデータモデルの関係 実世界 外部スキーマ User-oriented level 概念設計 概念スキーマ 概念モデル 論理モデル Computer-oriented revel 論理設計 内部スキーマ 物理モデル 物理設計 データベース データベース

3 データベース設計工程とモデルの関係 スキーマ モデル 設計工程の関係 User-oriented level Computer-oriented revel 実世界概念設計論理設計 概念モデル 論理モデル E-R モデル リレーショナルモデル 外部スキーマ 概念スキーマ 内部スキーマ E-Rモデル概念モデル 論理モデルリレーショナルモデル 物理モデル 概念設計 論理設計 物理設計 物理モデル 物理設計 データベース データベース 論理データモデルの分類 階層モデル (hierarchical model) 階層モデル (hierarchic or hierarchical model) 階層データベース ネットワークモデル (network model) ネットワークデータベース オブジェクト指向モデル (object-oriented model ) オブジェクト指向データベース リレーショナルモデル (relational model) リレーショナルデータベース レコード ( データ ) ポインタ ネットワークデータモデル スキーマ 家族 スキーマ サークル 所属 インスタンス 山田太郎 インスタンス テニス ポインタ 妻花子長男一郎 代表会計一般部員 レコード ( データ )

4 スキーマ サークル所属インスタンス オブジェクト指向モデル 継承 テニス サッカー チェイン 代表 会計 一般部員 幹事 ポインタ 両方に所属 山田太郎 東京 高橋 データと手続き ( メソッド ) リレーショナルモデル Attribute( 属性 ) 学籍番号名前住所電話番号 001 高橋高知 088xxxx 002 前川広島 0xxxxxx 003 三浦愛媛 0xxxxxx Tuples ( 組, タプル ) Value( 値 ) リレーショナルモデルの特徴 すべてのデータを 2 次元の表 ( テーブル ) 形式として扱うということで, これらの表を複数定義して, データベース構成する. データがアプリケーションや物理的なファイル編成から独立している. よってデータを物理的な構造を意識せず操作できる データに矛盾が発生しないように入力できるデータの範囲を制限したり, 内容の重複したキーの存在をチェックするような一貫性制御の機能を備えている データの操作は集合演算と関係演算で行う. 演算結果として新たなリレーション ( ビュー ) を生成できる SQL(Structured Query Language) データの抽出, 更新, 管理のための言語 リレーショナルモデルのデータ構造 リレーショナルモデルの用語 Relation ( リレーション ) 主キー Attribute( 属性 ) 学籍番号名前住所電話番号 001 高橋高知 088xxxx 002 前川広島 0xxxxxx 003 三浦愛媛 0xxxxxx Degree( 次数 ) Domain ( 定義域, ドメイン ) Cardinality Tuples ( 濃度 ) ( 組, タプル ) Value( 値 ) リレーション用語 非リレーション用語 リレーショナルモデル プログラマ ユーザ リレーション ファイル 表, テーブル タップル レコード 行, ロー 属性 ( アトリビュート ) フィールド 列, カラム ドメイン ( 定義域 ) ドメイン ドメイン 濃度 行数 行数 次数 列数 列数 リレーションスキーマ R(A1,, An) ( 学籍番号, 名前, 住所, 電話番号 ) 23 主キー一意識別子一意識別子 24 4

5 練習課題 データモデルの種類とその特徴について説明せよ? 3 層スキーマの考え方を述べよ. E-R モデル ( その 1) リレーショナルモデルのスキーマとは? E-R モデル Chen, P: (Louisiana State University 教授 ) 世の中に存在するあらゆるものは, 具象的であれ抽象的であれ, 実体 (Entity) と関連 (Relationship) という 2 つの概念で表現することが可能である. データベースに関する設計図 E-R モデルの要素 エンティティ ( 実体 ) アトリビュート ( 属性 ) リレーションシップ ( 関連 ) ( 識別子 ) またはキー E-R 図 ( データベースの設計図 ) データモデリング記法 実体 エンティティ 所属 Entities (class) コード 名 所属関連リレーションシップ relationships コード氏名年齢住所 属性 アトリビュート attributes 所属

6 データモデリング記法 データモデリング記法 ( 本講義 ) * コード 名 R1 * コード 氏名 コード (R1) シュレイアー メラー 所属 1 M 1 - コード - 名 R1 1..* - コード - 氏名 - コード 所属 1 M UML (Unified Modeling Language) エンティティ 実世界の中で私たちが認識する物や事がらのこと ユーザの仕事の環境において確認 区別できる物 ユーザが探そうとする物 エンティティ (cont d) 物 車, マシン, 製品, 部屋など 人 顧客, 業者,, 役員など 出来事 製造活動, 休暇, 試験, 発注, 受注など 概念 スケジュール, 計画, 組織, 予算など エンティティの名前 名前から, 内容が具体的に分かるか? 悪い例計画 良い例購入計画 名前は, 誰にでも分かるか? 悪い例 ABC 良い例商品 エンティティ名にはっきりしない言葉を使用していないか? 悪い例情報, データ A 属性 エンティティを表現する情報の一部 コードコード名氏名年齢住所

7 リレーションシップ 二つまたはそれ以上のエンティティ間の連結 E-R モデルはいかなる次数のリレーションシップをも許しているが, 殆どのモデルの適用例においては,Degree = 2 のリレーションシップのみが使用されている. 連結の度合い : 度 (degree) 営業員 父 母 リレーションシップの中にあるエンティティの数. 2 つからなるリレーションシップには degree =2, 3 つからなるリレーションシップには degree = 3. 注文 子供 (a) (b) 種のリレーションシップ 1:1 車 中田 森島 カローラ ベンツ 1:1,,M:M : == 対 M == 多 (a) 1:1 中山 クラウン 1:1 車 D1 中田 寮 D2 森島 寮 (b) 中山 M:M クラブ M:M 求人企業 中田 森島 富士通 ソニー (c) M:M 中山 IBM エンティティとインスタンス エンティティ, 属性は相対的なもの Person Hair エンティティ クラスコード氏名 インスタンス 100 小泉 Hair colour Colour Style Thickness 年齢 56 住所 東京都

8 練習課題 エンティティとなるものは? エンティティの属性とは? 問題 1 エンティティの例を挙げよ. 問題 2 問題 1 で挙げたエンティティに対応する属性を挙げよ. リレーションシップとは? エンティティのインスタンスとは? 問題 3 3 種類のバイナリー リレーションシップ ( リレーションシップの次数 =2) を列挙し, 例を挙げよ. それぞれの E-R 図を描け 問題 4 下記のエンティティの属性を列挙せよ. 顧客 国 首都 男 女 E-R モデル ( その 2) キー キー (cont d) 学籍番号氏名年齢住所 エンティティは一意に識別できる一意識別子 ( キー :key) を持っている. 属性 学籍番号 の値を指定することによりほかの属性を一意的に識別可能である このような性質をもつ属性あるいはその組合せのうちの極小なものをキーと呼ぶ 学籍番号氏名年齢住所 キーは複数もつ場合がある この意味で キーのことを候補キー (candidate key) と呼ぶ 候補キーのうちデータ管理上最も適当と思われるものを選択して主キー ( プライマリキー (primary key) 識別キー, 識別属性 ) とする 2 つ以上の属性からなった主キーは複合 ( 主 ) キーと呼ばれる

9 E-R 図の作成手順 R1 1 M R2 エンティティを抽出する コード 名 コード氏名年齢 主キーを確認する 住所コード (R1) エンティティ間のリレーションシップを見つける 外部キー ( フォーリンキー 参照キー, 参照属性 ) エンティティ間のリレーションシップを簡単にする エンティティ間のリレーションシップの整理 例外 : 1:1 車 1:1 の関係をなくす 商品 1 1 商品設置場所 番号氏名電話番号 車両番号メーカー色 商品コード 商品名 単価 商品商品コード商品名単価場所 商品コード 場所 52 番号氏名電話番号 番号氏名電話番号 車両番号 あるいは 車両番号メーカー色 番号 車両番号メーカー色 53 エンティティ間のリレーションシップの整理 (cont d) M:M の関係を分解する M:M と M:1 注文コード注文先注文数量 注文 M:M 受注明細 商品 商品コード商品名単価場所 注文 注文 M:M 受注明細 (a) 商品 商品 注文コード注文先注文数量 (a) 注文 商品 受注明細 M:1 商品コード商品名単価場所 (b) 受注明細 M:1 外部キー 注文コード商品コード 複合 ( 主 ) キー (b) 注文日

10 E-R 図の目的 データベースシステムの全体像を図で表現する 概念設計の段階で要素として取り上げたデータ構造についての理解を促進する 論理設計により定義された E-R モデルと突合せ 検証を行う E-R モデルの使途 世界を認識する 1 つの手段 ( 物事の考え方 ) エンティティ ( 実体 ) とリレーションシップ ( 関連 ) データベースの統合化 企業の縦データベースシステムを統合する E-R 図を書くことによって新しいエンティティやリレーションシップを見つけることが出来る 正規化の結果からより精密な E-R model を作成 販売システム 製造システム 統合データベースの E-R 図 顧客 () 車両 () 販売計画 () 販売 () 統合データベース 車両 () 生産計画 () 車両生産 () 車両在庫 () 部品 () 部品親子関係 () 生産計画 M:1 車両生産 車両 1:1 販売 M:1 車両在庫 顧客 購買システム 経理システム 取引先 () 部品 () 部品発注 () 発注明細 () 部品在庫 () 業者マスタ () 支払 () 売上 () 販売計画 売上 実世界の情報 モデル化 E-R モデル 効率的なデータベースを設計するための方法論とその基準 概念設計 練習課題 E-R 図の目的を述べなさい リレーショナルモデル 正規化 論理設計 キー 候補キー 主キー 複合キー 外部キーを述べなさい + データベース 効率的なデータベースの実現 E-R 図の作成手順を述べなさい システム A システム B

11 問題次のエンティティの主キーに印をつけなさい 問題次のエンティティの一意識別子 ( キー ) に印をつけなさい. 商品 商品 商品コード商品名単価 部署 部署 部署コード部署名略称 仕入先 仕入先 仕入先コード名住所電話番号 顧客 顧客氏名電話番号年齢顧客番号住所性別 セミナー 開催日時開催場所セミナー番号講師所要時間定員セミナー名 (a) (b) 問題下記 (1) と (2) の条件において Person と Car の ( 考えられる ) リレーションシップをそれぞれ描け. 問題 M:M から と M:1 に直せ M: M - クラブ クラブ Person Car クラブ - クラブ N: