インフルエンザ施設内感染予防の手引き
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- きよはる つねざき
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1 インフルエンザ施設内感染予防の手引き 平成 18 年 2 月改訂厚生労働省健康局結核感染症課日本医師会感染症危機管理対策室 目次 1. はじめに 2. インフルエンザの基本 (1) インフルエンザの流行 (2) インフルエンザウイルスの特性 (3) インフルエンザの症状 (4) インフルエンザの診断 (5) インフルエンザの治療 3. 施設内感染防止の基本的考え方 4. 施設内感染対策委員会 (1) 施設内感染対策委員会の設置 (2) 施設内感染リスクの評価 (3) 施設内感染対策指針の作成 運用 5. 発生の予防 事前に行うべき対策 (1) インフルエンザの発生に関する情報の収集 1 地域での流行状況 2 施設内の状況 (2) 施設への持ち込みの防止 1 基本的考え方 2 入所者の健康状態の把握 3 施設入所者へのワクチン接種及び一般的な予防の実施 4 面会者等への対応 5 施設従業者のワクチン接種と健康管理 6その他 6. まん延の防止 発生時の対応 (1) 発生の確認と施設内の患者発生動向の把握 (2) 患者対策 1 適切な医療の提供 2 個室での医療の提供 3 医療機関への患者転送システムの確保 (3) 感染拡大経路の遮断 (4) 積極的疫学調査の実施について (5) 連絡及び支援の要請 1
2 1. はじめに本インフルエンザ施設内感染予防の手引きは 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 ( 以下 感染症法 という ) に基づいて作成された インフルエンザに関する特定感染症予防指針 においてその策定が定められているものであり 高齢者等の入所施設でのインフルエンザ感染防止に関する対策をまとめたものである 本手引きは 標準的なものであり 各施設においては 本手引きを参考にしながら 入所者 施設の設備 構造 関連施設の有無等 施設の特性に応じ各々の施設における手引きを作成しておくことが重要である 2. インフルエンザの基本 (1) インフルエンザの流行 インフルエンザは 例年 11 月上旬頃から散発的に発生し その後爆発的な患者数の増加を示して1 月下旬から2 月にピークを迎えた後 急速に患者数の減少を経て 4 月上旬頃までに終息する (2) インフルエンザウイルスの特性 インフルエンザウイルスは 膜の表面に Hemagglutinin と Neuraminidase の2 種類の突起を有しており この2 種類の突起は H Nと略されている また 核蛋白複合体の抗原性の違いから インフルエンザウイルスはA 型 B 型 C 型に分類される インフルエンザの予防は この突起とくにHに対する防御のための抗体を持っているかどうかが鍵を握る 現在 ヒトの世界で流行しているのは A/H1N1( ソ連 ) 型ウイルス A/H3N2( 香港 ) 型ウイルス B 型ウイルスの3 種類であり これらのウイルスの違いで症状等に大きな違いはないといわれている (3) インフルエンザの症状 典型的なものでは 発病は急激で高度の発熱 頭痛 腰痛 筋肉痛 全身倦怠感などの全身症状が現れ これらの症状と同時に あるいはやや遅れて 鼻汁 咽頭痛 咳などの呼吸器症状が現れる 熱は急激に上昇して 第 1~3 病日目には 体温が38~39 度あるいはそれ以上に達した後 諸症状とともに次第に緩解し 1 週間程度で寛解治癒に向かう (4) インフルエンザの診断 インフルエンザに特徴的な臨床症状 所見はなく 確実な診断にはウイルス学的診断が必要である そのためには 咽頭または鼻腔の拭い液あるいはうがい液を検体としてウイルス分離を行うが 最近では 各種の迅速診断用キットによるウイルス抗原の検出が普及しており また PCR( ポリメラーゼ連鎖反応 ) 法も行われることもある 血清学的検査としては患者から急性期 ( または初診時 ) 及び回復期 ( 発病 2 週間後 ) に採取したペア血清について 赤血球凝集抑制試験 (HI) や補体結合試験 (CF) が行われている 臨床症状からの鑑別診断としては 呼吸器症状を伴う急性熱性疾患が鑑別診断の対象となる 細菌性肺炎 肺結核 胸膜炎 咽頭ジフテリア また 感染性胃腸炎がインフルエンザと臨床診断された報告もある 2
3 (5) インフルエンザの治療 安静にし休養をとることや対症療法のほかに 抗インフルエンザウイルス薬が用いられることもある 抗インフルエンザウイルス薬としてはA B 両型に有効なノイラミニダーゼ阻害薬のリン酸オセルタミビル ( 内服 ) およびザナミビル ( 粉末吸入 ) A 型インフルエンザに対して有効なアマンタジン ( 内服 ) がある いずれも発病 48 時間以内に投与を開始する 抗インフルエンザウイルス薬については 耐性獲得の問題があり 特にアマンタジンに対しては高頻度に耐性を獲得しているため 使用の際には情報に注意されたい (6) インフルエンザの予防 インフルエンザは流行性疾患であり その予防の基本は 日頃からの十分な休養とバランスのとれた栄養の摂取 外出時のマスク着用 帰宅時の手洗い うがい 流行前のワクチン接種等の方法がある 表 1. インフルエンザの基本ポイント 病原体: インフルエンザウイルス 感染経路: 飛沫感染 飛沫核 ( 空気 ) 感染 接触感染 ( 注 ) 流行期: 例年 12 月 ~3 月下旬 1 月末 ~2 月上旬にピーク 地域での流行状況について情報を確認することが重要 潜伏期間: 通常 1 日 ~3 日 感染期間: 発病後 3 日程度までが感染力が特に強いとされる 症状: 急激な発熱で発症 38~39 あるいはそれ以上に達する 頭痛 腰痛 筋肉痛 関節痛 全身倦怠感などの全身症状が強い 咽頭痛 咳などの呼吸器症状 診断のポイント地域におけるインフルエンザの流行典型的な症例でのインフルエンザ症状 ( 上記の 症状 参照 ) 迅速診断キット ウイルス分離 ペア血清による抗体測定 PCR 法 治療のポイント早期に抗インフルエンザウイルス薬の内服安静 適切な対症療法 水分補給肺炎合併の早期診断 予防のポイント休養 栄養摂取手洗い うがい マスクの着用流行前のワクチン接種 ( 注 ) インフルエンザウイルスは患者のくしゃみ 咳によって気道分泌物に小粒子に含まれて周囲に飛散する 3
4 この小粒子 ( ウイルスではなく ) の数については1 回のくしゃみで約 200 万個 咳で約 10 万個といわれている その際 比較的大きい粒子は患者からおよそ1~1.5メートルの距離であれば 直接に周囲の人の呼吸器に侵入してウイルスの感染が起こる ( 飛沫感染 ) 感染の多くは この飛沫感染によると考えられているが 飛沫核感染 ( ごく細かい粒子が長い間空気中に浮遊するため 患者と同じ空間にいる人がウイルスを吸入することによって起こる感染 感染の拡大に大いに寄与する ) 接触感染( 環境表面に付着したウイルスへの接触などによる感染 ) による感染も成立すると考えられている 3. 施設内感染防止の基本的考え方 インフルエンザウイルスは感染力が非常に強いことから ウイルスが施設内に持ち込まれないようにすることが施設内感染防止の基本となる 施設内に感染が発生した場合には 感染の拡大を可能な限り阻止し被害を最小限に抑えることが施設内感染防止対策の目的となる 各施設ごとに常設の施設内感染対策委員会を設置し 事前に行うべき対策 ( 事前対策 ) 実際に発生した際の対策 ( 行動計画 ) を 各々の施設の特性 入所者の特性に応じた対策 及び手引きを策定しておく 事前対策については 感染が発生する前に着実に実施しておくことが重要であり 行動計画についても 発生を想定した訓練を行っておくことが望ましい 発生時には 関係機関との連携が重要であり 日頃から保健所 協力医療機関 都道府県担当部局等と連携体制を構築することにも留意する 4. 施設内感染対策委員会 (1) 施設内感染対策委員会の設置 施設内感染対策委員会は 施設内感染対策を立案し 各部署での実施を指導 監督し 実施状況の評価を行う インフルエンザ以外の感染症を取り扱う施設内感染対策委員会が同時にインフルエンザを取り扱う場合は インフルエンザ対策の責任者を決めるとともに 施設内にインフルエンザに詳しい医師がいない場合は 外部からの助言を得るなど 正確な情報に基づき対策を立てることが重要である 表 2. 施設内感染対策委員会の役割 施設内感染リスクの評価施設内感染対策指針の作成 運用職員教育構造設備と環境面の対策の立案 実施感染が発生した場合の指揮地域におけるインフルエンザ流行状況の把握施設内外のインフルエンザ発生情報の収集分析及び警戒警報の発令施設内感染対策の総合評価 4
5 (2) 施設内感染リスクの評価 施設内感染対策委員会の第一の仕事は 当該施設におけるインフルエンザ感染のリスク評価である 過去において どの程度のインフルエンザの患者数 死亡者数が発生したか また現時点において 65 歳以上の高齢者 心疾患や呼吸器疾患等の疾患を有する者がどの程度入所しているかについて 事前に評価する 過去の施設内感染リスクの評価としては 前年 ( できれば過去 3 年間 ) に当該施設で診断されたインフルエンザ患者 ( インフルエンザ様疾患の患者を含む ) の把握を行った上で これらの患者の中の代表例について 発病から診断 治療の過程を調査しておく 表 3. 施設内感染リスクの評価ポイント 前年( できれば過去 3 年間 ) に診断されたインフルエンザ患者数 ( インフルエンザ様疾患の患者を含む ) 代表的な症例について発病から診断 治療の過程を調査 分析 65 歳以上の高齢者 各種の基礎疾患を有する者等の高危険群の把握 (3) 施設内感染対策指針の作成 運用 施設内感染対策委員会は 以下のポイントを踏まえ 各施設の具体的状況に即した 施設内感染対策指針 を策定しておく 施設内感染対策委員会においては その指針の運用の指導 監督も忘れてはならない また入院等が必要となった場合を想定した関連医療機関の確保と連携にも留意する 表 4. 施設内感染対策指針に盛り込むべきポイント 地域におけるインフルエンザ流行の把握方法インフルエンザを疑う場合の症状等インフルエンザと診断された者又は疑いのある者への施設内での対応方法インフルエンザ患者又は疑い患者の症状が重症化した場合及び重症化が予想される場合の医療機関への入院の手続き関連医療機関の確保と連携 5. 発生の予防 事前に行うべき対策 (1) インフルエンザの発生に関する情報の収集 1 地域での流行状況 インフルエンザの発生動向に関する情報としては a) 全国約 5000か所のインフルエンザ定点医療機関において1 週間に診断したインフルエンザ患者数を把握する 感染症発生動向調査 b) 全国の幼稚園 小学校 中学校などを対象としてインフルエンザ様疾患により学級 学年 学校閉鎖が実施された場合に その施設数とその時点での患者数を毎週報告してもらう インフルエン 5
6 ザ様疾患発生動向調査 c) インフルエンザの流行について迅速な把握に重点を置いた インフルエンザによる患者数の迅速把握事業 が代表的である 感染症発生動向調査の各県レベルで提供 公開されている情報について常に注意を払い 一定の流行が観測された場合には 施設の従事者を中心に注意を呼びかける 各都道府県 地域におけるインフルエンザ流行状況については 各都道府県等の衛生担当部局又はもよりの保健所に相談されたい 表 5. インフルエンザ流行情報の入手先 インフルエンザ総合対策ホームページ 国立感染症研究所感染症情報センター 厚生労働省ホームページ ( 注 ) これらのホームページでは インフルエンザ流行以外の情報も各種掲載しているので 適宜参考にされたい 2 施設内の状況 施設内での異常 ( 流行 ) を察知するためには 常日頃から入所者における感染症の発生動向を把握しておくことが必要である 特に早期に把握するためには インフルエンザのシーズンに入った場合に 38 を超える発熱患者が発生した場合には報告を求めるなどの施設内の発生動向調査体制を決めておく 3 感染症法に基づく発生動向調査 感染症法に基づく発生動向調査では 全国に医療機関の協力を得て内科約 2000 小児科約 3000 の合計約 5000 か所の定点が設けられている インフルエンザの報告の基準としては 以下のとおりである 診断した医師の判断により 症状や所見から当該疾患が疑われ かつ 以下の4つの基準をすべて満たすもの 突然の発症 38 を超える発熱 上気道炎症状 全身倦怠感等の全身症状 上記の基準は必ずしも満たされないが 診断した医師の判断により 症状や所見から当疾患が疑われ かつ 病原体診断や血清学診断によって当該疾患と診断されたものなお 非流行期での臨床診断は 他疾患との慎重な鑑別が必要である 6
7 (2) 施設への持ち込みの防止 1 基本的考え方 施設内へウイルスが持ち込まれることを防止することは インフルエンザの施設内感染対策において最も重要な対策の一つである 2 入所者の健康状態の把握 施設への入所者については 定期的な健康チェックにより 常に健康状態を把握することが重要である 入所時における健康管理の対象としては 65 歳以上の高齢者や 心肺系の慢性疾患 糖尿病 腎疾患等の有無を入所時にチェックし あらかじめインフルエンザに罹患した場合の高危険群について把握しておくことが重要である 長期滞在型の施設においては 正月休み等外泊が行われることがあるが 過去において外泊中に感染した入所者から流行が施設内に拡大した事例が報告されていることからも 入所者が外泊から戻る際には健康状態のチェックを行うことが重要である さらに 可能であれば 高危険群に属する者が外泊等を行う場合においては 外泊先においてインフルエンザにかかっている者がいないか確認するなどの配慮を行う 3 施設入所者へのワクチン接種及び一般的な予防の実施 施設入所者に対して 予防接種の意義 有効性 副反応の可能性等を十分に説明して同意を得た上で 積極的に予防接種の機会を提供するとともに 接種を希望する者には円滑に接種がなされる様に配慮することが重要である また 予防接種の効果があるのは おおむね 接種 2 週間後から5 ヶ月間と言われており 通常の流行期は1~2 月であることから 接種時期は12 月中旬までに行うことが好ましい ( 注 )65 歳以上の者および 60 歳以上 65 歳未満の者であって心臓 腎臓若しくは呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に一定の障害を有する者に対する予防接種は 予防接種法上定期接種として位置づけられており 接種を希望する者には円滑に接種がなされる様に配慮する 施設入所者の日常の健康管理に注意し 予防接種以外の一般的な予防に留意する 特に 定期的な健康チェックにおいて 入所時に引き続き 心肺系の慢性疾患 糖尿病 腎疾患等の経過観察を適時行い 施設内において誰が高危険群に属しているか的確に把握しておく必要がある 4 面会者等への対応 インフルエンザ様疾患を呈する者の面会は 各施設 面会者 入所者等の事情を踏まえた上で 必要に応じて制限することも検討する したがって インフルエンザの流行期においては 施設の玄関に掲示を行ったり家族等にはあらかじめ説明を行うなど 面会者に対して理解を求めるための活動が必要である 5 施設従業者のワクチン接種と健康管理 一般的には 外部との出入りの機会の多さから 施設従事者が最も施設にウイルスを持ち込む可能性が高い集団であり かつ 高危険群にも密接に接する集団であることを認識する 日常からの健康管理が重要であり インフルエンザ様症状を呈した場合には 症状が改善するまで 7
8 就業を控えることも検討する 施設従業者に対して 予防接種の意義 有効性 副反応の可能性等を十分に説明して同意を得た上で 積極的に予防接種の機会を提供するとともに 接種を希望する者には円滑に接種がなされる様に配慮する 6 その他 施設の衛生の確保に加え 加湿器等の設置などを検討する 必要なものについては 計画を立てて積極的な整備を進める ただし 設備 構造の整備は補完的なものであり 実際にそれを有効に活用するための活動が行われてこそ生かされることに留意する必要がある 表 6. ウイルスの施設内への持ち込み防止のポイント 入所者の健康状態の把握 施設入所者へのワクチン接種及び一般的な予防の実態 施設に出入りする人の把握と対応 施設従業員のワクチン接種と健康管理 施設の衛生の確保 加湿器等の整備 6. まん延の防止 発生時の対応 (1) 発生の確認と施設内の患者発生動向の把握 流行シーズンの初期において施設内でインフルエンザ様の症状を呈する患者が発生した場合には インフルエンザ以外の疾患も念頭におき鑑別診断を行う 医師によりインフルエンザと診断された場合には 感染症法に基づく報告の基準 (5.(1)3 参照 ) に基づいて 施設内での患者発生動向を把握体制を強化する (2) 患者への医療提供 1 適切な医療の提供 インフルエンザの患者が発生した場合の対策としては 患者への良質かつ適切な医療の提供が基本となる 高齢者等の高危険群として位置づけられる患者は インフルエンザに罹患した場合に急激に症状 病態が悪化し 肺炎などの合併症の発生等重症化しやすいため 十分な全身管理を行う 発症早期の診断 抗インフルエンザウイルス薬投与が有効であることがあるが 本剤は 医師が特に必要と判断した場合にのみ投与することとする 2 医療提供の場 入所施設などにおいて患者が発生した場合には 可能な限り個室での医療提供が望ましい この場合 患者本人を個室に移動させるか 同室者を他室に移動させて患者の居室を個室状態にする方法が考えられる 但し 移動させる入所者が感染していないことを確認すること ( これまで 移動させた居室でさらに感染が拡大するという事例に関する報告もあり 十分慎重に配慮すること 8
9 が望ましい ) インフルエンザ流行期には 可能な限り施設内に空室の個室を用意しておくことが望ましいが やむを得ず個室を用意することができない場合においては 患者との同室者について マスクの着用 手洗い うがい等の感染防止対策を徹底するように指導する 3 医療機関への患者転送システムの確保 インフルエンザと診断された患者又はインフルエンザが疑われる患者が高齢者等の高危険群である場合 肺炎等の合併症を併発した場合 重症化する可能性があるので 当該施設内での治療とともに 状況に応じて医療機関への入院も検討する そのため 普段からインフルエンザ患者の入院を依頼する関連医療機関の確保に努め インフルエンザ流行シーズンに入った場合は 関連医療機関の空床情報や施設内患者発生状況について 関連医療機関と密接な情報交換に努めることが重要である (3) 感染拡大経路の遮断 施設内で集団感染が発生した場合には 食堂に集まっての食事 共同のレクリエーションルームでのリハビリやレクリエーション 共同浴場での入浴サービス等施設内において多くの人が集まる場所での活動の一時停止等を検討する (4) 積極的疫学調査の実施について 感染症法においては インフルエンザは5 類感染症に位置づけられており 施設内で通常と異なる傾向のインフルエンザの集団感染が発生し 施設長がその原因究明及びまん延防止措置を要望した場合等には 都道府県は 必要に応じて 施設等の協力を得ながら積極的疫学調査 ( 感染症新第 1 5 条に規定する感染症の発生の状況 動向及び原因の調査をいう ) を実施することとされており 各施設においても必要な協力が重要である 施設自らも 感染拡大の実態把握 感染拡大の原因の分析 感染拡大を予防するための指針等の作成に必要な資料の収集 感染拡大の経路 感染拡大の原因の調査などを行い 施設内感染の再発防止に役立てることが望ましい (5) 連絡及び支援の要請 施設内でインフルエンザの集団発生が生じた場合には まず施設のみで対応できると判断された場合にあっても 最寄りの保健所等に連絡を行うことが望ましい また 施設のみで対応できないと判断された場合には 速やかに支援を求めることが重要である 都道府県等の要請があった場合においては 厚生労働省も対応を支援する 9
インフルエンザ施設内感染予防の手引き
インフルエンザ施設内感染予防の手引き 平成 23 年 11 月改訂厚生労働省健康局結核感染症課日本医師会感染症危機管理対策室 目次 1. はじめに 2. インフルエンザの基本 (1) インフルエンザの流行 (2) インフルエンザウイルスの特性 (3) インフルエンザの症状 (4) インフルエンザの診断 (5) インフルエンザの治療 (6) インフルエンザの予防 3. 施設内感染防止の基本的考え方 4.
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別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに最新の知見を集約し 変更される可能性がある (3) 届出基準ア患者 ( 確定例 ) 患者 ( 確定例
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インフルエンザの予防と対策 医療法人すがお内科クリニック 院長菅尾頼明 世界的大流行 を引き起こしたインフルエンザ 20 世紀以降のインフルエンザの流行 ( パンデミック ) 1900 年 1950 年 2000 年 2010 年 1918~19 1957~58 1968~69 2009~ スペインかぜアジアかぜ香港かぜ 新型 パンデミック流行年亜型死亡 スペインかぜ 1918~19 年 A/H1N1
BSL4の稼働合意について
平成 27 年 8 月 5 日 公益社団法人日本医師会 BSL4 の稼動に対する日本医師会の見解 去る 8 月 3 日に 塩崎恭久厚生労働大臣と武蔵村山市の藤野勝市長との会談において 国立感染症研究所村山庁舎を BSL4 として稼働させることで合意したことについて 日本医師会としての見解を以下に述べる 国立感染症研究所村山庁舎においては 1981 年に一種病原体を取り扱うことのできる BSL4 施設を整備していたが
インフルエンザ、鳥インフルエンザと新型インフルエンザの違い
カゼの季節に入り 集団カゼやインフルエンザという文字や言葉を見聞きす ることが増えてきました 今回は インフルエンザ と 鳥 や 新型 が 付いたインフルエンザとの違いについて考えてみましょう インフルエンザは インフルエンザ でも 鳥インフルエンザ でも 新型インフルエンザ でも インフルエンザウイルスが原因です そして 3つの違いは 原因となるインフルエンザウイルスの違いによって起こります
医療機関における診断のための検査ガイドライン
医療機関における診断のための検査ガイドライン 新型インフルエンザ専門家会議 平成 19 年 3 月 26 日 153 154 ウイルス輸送培地 医療機関における診断のための検査 事前準備臨床検体の採取検体の輸送 地方衛生研究所において PBS 等を用いた培地を作成 ウイルス輸送培地の供給 地方衛生研究所より 感染症指定医療機関等へ分配供給 ウイルス輸送培地の保管 医療機関において 4 又は -20
2014 年 10 月 30 日放送 第 30 回日本臨床皮膚科医会② My favorite signs 9 ざらざらの皮膚 全身性溶血連鎖球菌感染症の皮膚症状 たじり皮膚科医院 院長 田尻 明彦 はじめに 全身性溶血連鎖球菌感染症は A 群β溶連菌が口蓋扁桃や皮膚に感染することにより 全 身にい
2014 年 10 月 30 日放送 第 30 回日本臨床皮膚科医会② My favorite signs 9 ざらざらの皮膚 全身性溶血連鎖球菌感染症の皮膚症状 たじり皮膚科医院 院長 田尻 明彦 はじめに 全身性溶血連鎖球菌感染症は A 群β溶連菌が口蓋扁桃や皮膚に感染することにより 全 身にいろいろな皮膚症状を生じる疾患です 典型例では高熱が出て 全身に紅斑を生じ い わゆる猩紅熱になります
中学校保健体育第 3 学年 補助資料 3 23 平成 24 年度から新学習指導要領の内容を完全実施することになっています 新学習指導要領で新しく追加になった内容を新教科書より抜粋してまとめました 追加内容 体育編 3 章文化としてのスポーツの意義 保健編 4 章 1 保健 医療機関や医薬品の有効利用 保健編 4 章 16 個人の健康を守る社会の取り組み ( 一部, 新内容 ) 3243 1 2 1
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール
日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールの主な変更点 2012 年 4 月 20 日 1) ヒブワクチン ヒブワクチンの追加接種 (4) に関して 添付文書上は 3 からおおむね 1 年あけるとありますが 追加接種による効果は 早期に得られるべきであると 考えます したがって 4 は 12 から接種することで適切な免疫が早期にえられる という 1 文を加えました 2) ワクチン 5 価ワクチンのスケジュールを加えました
院内感染対策マニュアル
7-1. 病原体別予防策 ( ウイルス ) の概要 Ⅰ. 概要 1. 感染経路 1) 空気感染とは, 咳, くしゃみ, 会話によって飛び散った大きな粒子が乾燥して5μm 以下の微細粒子 ( 飛沫核 ) となり, これが空気中に浮遊し感染を起こすものである 患者の病室は陰圧換気ができる空調対策が施されていることが望ましい 水痘, 播種性帯状疱疹, 麻疹に加えて, インフルエンザでも起こりえる 2) 飛沫感染とは,
標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会
第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や 生活習慣病の有病者 予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために 保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定 階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため
第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)] 平成24年7月12日
第 20 巻第 51 号 [ 宮崎県第 51 週 (12/17~12/23) 全国第 50 週 (12/10~12/16)] 平成 30 年 12 月 27 日 宮崎県感染症週報 宮崎県第 51 週の発生動向 宮崎県健康増進課感染症対策室 宮崎県衛生環境研究所 全数報告の感染症 (51 週までに新たに届出のあったもの ) 1 類感染症 : 報告なし 2 類感染症 : 結核 4 例 3 類感染症 :
褥瘡発生率 JA 北海道厚生連帯広厚生病院 < 項目解説 > 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難
褥瘡発生率 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難であり 発症予防がより重要となることから 関連知識の蓄積 予防の計画 予防の実施にかかる総合力を評価します 平成 25 年度 0.04% (109/257,938)
Microsoft PowerPoint 最近の性感染症の動向
最近の性感染症の動向 厚生労働省健康局結核感染症課 井手一彦 平成 28 年度保健師中央会議 2016.7.22. 告数性感染症患者報告数の年次推移 報50,000 性器クラミジア感染症 45,000 淋菌感染症 ( 単位 : 人 ) 性器ヘルペスウイルス感染症 尖圭コンジローマ 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 年 資料
医療法人高幡会大西病院 日本慢性期医療協会統計 2016 年度
医療法人高幡会大西病院 日本慢性期医療協会統計 2016 年度 職員のインフルエンザワクチンの接種率 ワクチン接種率 =C( 自院内にてインフルエンザワクチンを接種した職員数 ) /B( ワクチン接種最終日の職員数 ) 100 年度 ワクチン接種最終日の職員数 ( 人 ) 自院内にてインフルエンザワクチンを接種した職員数 ( 人 ) 職員のインフルエンザワクチンの接種率 (%) 平成 26 年度 151
2009年8月17日
医師 2,000 人超の調査結果を多数掲載中です https://www.facebook.com/medpeer 2013 年 8 月 1 日 メドピア株式会社 マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況 について 半数以上はキットを使用していない 医師約 6 万人が参加する医師専用サイト MedPeer ( メドピア https://medpeer.jp/) を運営するメドピア 株式会社
