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Transcription:

報道機関各位 2017 年 12 月 20 日 労働生産性の国際比較 2017 年版 ~ 日本の時間当たり労働生産性は 6.0 ドル (,69 円 ) OECD 加盟 5 ヵ国中 20 位 ~ 公益財団法人日本生産性本部 公益財団法人日本生産性本部は 12 月 20 日 労働生産性の国際比較 2017 年版 を発表した 現在 政府は 生産性革命 を掲げ 生産性向上に向けた各種の政策を展開している そうした中で 日本の労働生産性が国際的にみてどのあたりに位置しているのかを明らかにすることを目的に データの分析などを行っている OECD データに基づく日本の労働生産性は 6.0 ドル (,69 円 ) で OECD 加盟 5 カ国中 20 位だった 名目ベースでみると 前年度から 1.2% 上昇したものの 順位は変わっていない 就業者 1 人当たりでみた労働生産性は 1,777 ドル ( 万円 ) OECD 加盟 5 カ国中 21 位となっている 1. 日本の時間当たり労働生産性は 6.0 ドルで OECD 加盟 5 ヵ国中 20 位 OECD データに基づく 2016 年の日本の時間当たり労働生産性 ( 就業 1 時間当たり付加価値 ) は 6.0 ドル (,69 円 / 購買力平価 (PPP) 換算 ) 米国の 分の 2 の水準にあたり 順位は OECD 加盟 5 カ国中 20 位だった 名目ベースでみると 前年度から 1.2% 上昇したものの 順位に変動はなかった 主要先進 7 カ国でみると データが取得可能な 1970 年以降 最下位の状況が続いている 2. 日本の 1 人当たり労働生産性は 1,777 ドル OECD 加盟 5 ヵ国中 21 位 2016 年の日本の 1 人当たり労働生産性 ( 就業者 1 人当たり付加価値 ) は 1,777 ドル ( 万円 ) 英国(,27 ドル ) やカナダ (,59 ドル ) をやや下回るものの ニュージーランド (7,27 ドル ) を上回る水準で 順位でみると OECD 加盟 5 カ国中 21 位となっている. 製造業の労働生産性は電気ガス卸小売 95,06飲食宿泊ドル 主要国中運輸 1 郵便通信位で過去最低の順位に 金融仲介ヒ シ ネスサーヒ ス 70.6% 61.0% 2.% 7.%.% 7.2% 7.% 50.% 日本の製造業の労働生産性水準( 就業者 1 人当たり付加価値 ) は 95,06 ドル (1,066 万円 / 為替レート換算 ) これは 為替レートがこのところ円安傾向に振れている影響が大きく 順位でみると 1995 年以降では最低 ( タイ ) の 1 位となっている お問合せ先 公益財団法人日本生産性本部生産性総合研究センター担当 : 木内 枝村 TEL.0-09-1121 生産性国際比較検索 0-511-016(201 年 1 月 5 日以降 ) 事務所移転のため 201 年 1 月 5 日より電話番号が変わります 報告書の本文は 日本生産性本部 生産性総合研究センターのホームページ (http://www.jpc-net.jp/intl_comparison/) よりダウンロードしてご覧いただけます

国際的にみた日本の時間当たり労働生産性 ( レポート p.7~10 参照 ) 日本の時間当たり労働生産性は 6.0 ドル 順位は OECD 加盟 5 ヵ国中 20 位で 前年と変わらず 2016 年の日本の時間当たり労働生産性は 6.0 ドル (,69 円 / 購買力平価 (PPP) 換算 ) 順位は OECD 加盟 5 カ国中 20 位だった 前年 (20 位 ) と比較すると 順位に変動はなかった 名目ベースの推移をみると このところ就業者が増加傾向にあることが生産性低下要因となっているが 名目 GDP の拡大と平均労働時間の短縮が寄与して前年度から 1.2% 上昇している ( 実質ベースでは前年比 +0.% の上昇 ) 日本の労働生産性は 米国 (69.6 ドル ) の 分の 2 程度の水準で ニュージーランド (2.9 ドル ) をやや上回るものの 英国 (52.7 ドル ) やカナダ (50. ドル ) をやや下回るあたりに位置している 主要先進 7 カ国でみると データが取得可能な 1970 年以降 最下位の状況が続いている 1 OECD 加盟諸国の時間当たり労働生産性 (2016 年 /5 カ国比較 ) 0 20 0 60 0 100 1 アイルランド 2 ルクセンブルク 95. 95. ノルウェー ベルギー 5 デンマーク 6 米国 7 オランダ ドイツ 9 フランス 10 スイス 11 オーストリア 12 スウェーデン 1 フィンランド 1 オーストラリア 15 イタリア 16 英国 17 スペイン 1 カナダ 19 アイスランド 20 日本 21 スロベニア 22 ニュージーランド 2 イスラエル 2 スロバキア 25 チェコ 26 トルコ 27 ポルトガル 2 ギリシャ 29 ハンガリー 0 エストニア 1 韓国 2 ポーランド ラトビア チリ 7.7 72. 70. 69.6 6. 6.0 66.9 66.5 6.6 61.6 57.9 55. 5.1 52.7 52. 50. 7.9 6.0.1 2.9 1.6 1.0 9. 9.2 7.0.7..6.2 2.0 0.0 26. 5 メキシコ 20.6 単位 : 購買力平価換算 USドル 51.9 0 5 10 15 20 主要先進 7 カ国の時間あたり労働生産性の順位の変遷 2 2 フランス 米国 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 ドイツ 11 11 11 11 11 11 11 11 イタリア 12 12 12 12 12 1 1 1 1 カナダ 1 1 1 1 1 1 1 1 1 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 15 16 16 16 16 16 16 16 16 16 16 16 16 16 16 17 17 17 17 17 17 17 17 17 17 17 17 17 英国 1 1 1 1 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 21 21 21 21 日本 1970 190 196 19 1990 1992 199 1996 199 2000 2002 200 2006 200 2010 2012 201 2016 1975 195 197 199 1991 199 1995 1997 1999 2001 200 2005 2007 2009 2011 201 2015 時間当たり労働生産性上位 10カ国の変遷 190 年 1990 年 2000 年 2010 年 2016 年 1 ルクセンブルク ルクセンブルク ルクセンブルク ルクセンブルク アイルランド 2 オランダ ベルギー ノルウェー ノルウェー ルクセンブルク 米国 オランダ ベルギー ベルギー ノルウェー ベルギー 米国 オランダ 米国 ベルギー 5 スイス フランス 米国 デンマーク デンマーク 6 スウェーデン スイス フランス オランダ 米国 7 カナダ ノルウェー ドイツ アイルランド オランダ イタリア イタリア デンマーク フランス ドイツ 9 オーストラリア デンマーク スイス ドイツ フランス 10 フランス スウェーデン スウェーデン スイス スイス - 日本 (20 位 ) 日本 (21 位 ) 日本 (20 位 ) 日本 (20 位 ) 日本 (20 位 ) ( 資料 )OECD データベースをもとに日本生産性本部作成 OECD 加盟国のデータは GDP 改訂などに伴い 過去に遡って随時改訂されている そのため 日本および各国の過去の生産性水準 順位も昨年度版報告書とは異なっている 2

国際的にみた日本の 1 人当たり労働生産性 ( レポート p.~7 参照 ) 日本の就業者 1 人当たり労働生産性は 1,777 ドル OECD 加盟 5 ヵ国中 21 位 就業者 1 人当たりでみた 2016 年の日本の労働生産性は 1,777 ドル ( 万円 / 購買力平価 (PPP) 換算 ) 順位は OECD 加盟 5 カ国中 21 位となっている 就業 1 時間当たりと同様 就業者 1 人当たりでみても 主要先進 7 カ国で最も低い水準となっている 日本の水準は 英国 (,27 ドル ) やカナダ (,59 ドル ) をやや下回るものの ニュージーランド (7,27 ドル ) を上回るあたりに位置している 米国と比較すると 1990 年には / 近い水準だったが 2000 年代に 7 割前後に低下し 2010 年代に入ってからは 分の 2 程度で推移している 第 1 位はアイルランド (16,72 ドル /1,722 万円 ) 第 2 位はルクセンブルク (1,27 ドル /1,72 万円 ) となっており 時間当たりと同様 両国の生産性水準が OECD 加盟国の中でも突出している 1 アイルランド 2 ルクセンブルク 米国 ノルウェー 5 スイス 6 ベルギー 7 オーストリア フランス 9 オランダ 10 イタリア 11 デンマーク 12 スウェーデン 1 オーストラリア 1 ドイツ 15 フィンランド 16 スペイン 17 アイスランド 1 英国 19 カナダ 20 イスラエル 21 日本 22 スロベニア 2 ニュージーランド 2 チェコ 25 トルコ 26 ギリシャ 27 韓国 2 ポルトガル 29 スロバキア 0 ポーランド 1 エストニア 2 ハンガリー ラトビア チリ 5 メキシコ OECD 加盟諸国の労働生産性 (2016 年 就業者 1 人当たり /5 カ国比較 ) 0 0,000 60,000 90,000 120,000 150,000 16,72 1,27 122,96 117,792 115,900 11,759 10,971 10,7 10,69 102,107 100,91 99,59 97,99 97,927 97,9 92,2 90,197,27,59 6,1 1,777 75,20 7,27 72,225 71,2 70,692 69, 6,79 66,72 65,15 60,91 60,195 56,92 52,1 単位 : 購買力平価換算 USドル,177 92,75 100 90 0 70 60 50 0 米国と比較した日本の労働生産性水準 ( 米国 =100) 就業者 1 人当たり労働生産性 時間当たり労働生産性 米国の労働生産性水準 1970 190 1990 2000 2005 2006 2007 200 2009 2010 2011 2012 201 201 2015 2016 就業者 1 人あたり労働生産性. 6.6 76. 70.2 6.9 69.0 69. 6.7 65.1 66.1 65.5 66. 67.9 66. 66.6 66.5 就業 1 時間あたり労働生産性 9. 51. 65.9 69. 67.1 66.6 66.6 66.0 6. 6. 6. 6.5 66. 65.2 66. 66.1 就業者 1 人当たり労働生産性上位 10カ国の変遷 1970 年 190 年 1990 年 2000 年 2010 年 2016 年 1 ルクセンブルク ルクセンブルク ルクセンブルク ルクセンブルク ルクセンブルク アイルランド 2 米国 オランダ 米国 米国 ノルウェー ルクセンブルク カナダ 米国 ベルギー ノルウェー 米国 米国 オーストラリア ベルギー イタリア イタリア アイルランド ノルウェー 5 ベルギー イタリア ドイツ イスラエル スイス スイス 6 ドイツ アイスランド オランダ ベルギー ベルギー ベルギー 7 イタリア ドイツ アイスランド アイルランド イタリア オーストリア ニュージーランド カナダ フランス スイス フランス フランス 9 スウェーデン オーストリア オーストリア フランス オランダ オランダ 10 アイスランド フランス カナダ オランダ デンマーク イタリア - 日本 (20 位 ) 日本 (20 位 ) 日本 (15 位 ) 日本 (21 位 ) 日本 (21 位 ) 日本 (21 位 ) ( 資料 )OECD データベースをもとに日本生産性本部作成 OECD 加盟国のデータは GDP 改訂などに伴い 過去に遡って随時改訂されている そのため 日本および各国の過去の生産性水準 順位も昨年度版報告書とは異なっている

国際的にみた日本の製造業の労働生産性 ( レポート p.17~19 参照 ) 日本の製造業の労働生産性は 95,06 ドル OECD 主要 29 か国中 1 位 日本の製造業の労働生産性水準 ( 就業者 1 人当たり ) は 95,06 ドル (1,066 万円 / 為替レート換算 ) これは ルクセンブルク (96,01 ドル ) とほぼ同じ水準にあたり 米国 (19,66 ドル ) の 7 割程度の水準 順位でみると 1995 年以降では過去最低だった 200 201 年と並ぶ 1 位となっている 1995 2000 年には主要国で最も高かった日本の製造業の労働生産性水準は 2000 年代に入ると大きく後退し かつての優位性を失っている 製造業の労働生産性を円ベースでみると着実に上昇を続けているが ドルベースではここ数年下落が続いている ドル換算にあたっては 実際の為替レートの移動平均を用いているが 2015 年をみると前年比で 1% 程度円安に振れている そのため 円ベースで 7% 近く上昇している労働生産性が ドル表示でみると低下する格好になっている 5 製造業の名目労働生産性水準 (2015 年 /OECD 加盟国 ) 0 50,000 100,000 150,000 200,000 スイス 1 15,906 デンマーク 2 アメリカ スウェーデン ベルギー 5 ノルウェー 6 オランダ 7 フィンランド オーストリア 9 イギリス 10 フランス 11 ドイツ 12 ルクセンブルク 1 日本 1 イスラエル 15 オーストラリア 16 韓国 17 スペイン 1 イタリア 19 16,90 19,66 15,711 127,6 12,20 115,26 110,09 109,59 106,0 10,075 101,651 96,01 95,06 92,672 6,65 5,90,21 7,772 製造業の労働生産性水準上位 15カ国の変遷 1995 2000 2005 2010 2015 1 日本,09 日本 5,12 アメリカ 10,6 スイス 16,272 スイス 15,906 2 ベルギー 7,97 アメリカ 7,97 スウェーデン 10,72 スウェーデン 10,697 デンマーク 16,90 ルクセンブルク 71,9 スウェーデン 75,615 フィンランド 10,97 アメリカ 12,250 アメリカ 19,66 スウェーデン 69,60 フィンランド 7,5 ベルギー 99,77 デンマーク 125,7 スウェーデン 15,711 5 オランダ 69,202 ベルギー 6,27 ノルウェー 99,6 ノルウェー 12,556 ベルギー 127,6 6 フィンランド 67,561 ルクセンブルク 6,955 オランダ 9,67 ベルギー 121,7 ノルウェー 12,20 7 フランス 6,079 オランダ 6,2 日本 9,16 フィンランド 119,76 オランダ 115,26 ドイツ 62,162 デンマーク 62,52 デンマーク,79 オランダ 11,71 フィンランド 110,09 9 オーストリア 59,91 フランス 60,55 オーストリア 6,597 オーストリア 10,969 オーストリア 109,59 10 デンマーク 59,10 イギリス 59,7 ルクセンブルク 5,27 日本 105,569 イギリス 106,0 11 ノルウェー 56,2 オーストリア 59,052 イギリス,115 フランス 100,29 フランス 10,075 ギリシャ 20 スロベニア 21 スロバキア 22 ポルトガル 2 チェコ 2 ハンガリー 25 チリ 26 ポーランド 27 エストニア 2 5,672 9,055,77 7,17 5,95 5,59,69 29,611 2,6 12 イギリス 51,1 ノルウェー 5,71 フランス 1,770 ドイツ 9,699 ドイツ 101,651 1 イタリア,09 ドイツ 55,77 ドイツ 7,71 カナダ 92,597 ルクセンブルク 96,01 1 オーストラリア,0 イスラエル 5,7 オーストラリア 66,69 イギリス 90,711 日本 95,06 15 スペイン 0,717 イタリア 7,20 イタリア 62,29 ルクセンブルク 7,957 イスラエル 92,672 ( 単位 ) USドル ( 加重移動平均した為替レートにより換算 ) ( 資料 )OECDデータベースをもとに日本生産性本部作成 製造業の労働生産性水準をドル換算するにあたっては 実際の為替レートを移動平均して利用している 本来であれば 産業別の購買力平価を利用することが望ましいとされているが 製造業の2015 年の購買力平価レートは公表されていないため 便宜的に実際の為替レートを用いている 今回の換算レートは112.10 円である ラトビア 29 26,075 5,56 単位 :US ドル 6

労働生産性とは 労働生産性とは 労働者 1 人当たりで生み出す成果 あるいは労働者が 1 時間で生み出す成果を指標化したもの 労働生産性 = input output ( 付加価値額または生産量など ) ( 労働投入量 労働者数または労働者数 労働時間 ) として表されます 労働者がどれだけ効率的に成果を生み出したかを定量的に数値化したものであり 労働者の能力向上や効率改善に向けた努力 経営効率の改善などによって向上します 労働生産性の向上は 経済成長や経済的な豊かさをもたらす要因とみなされています U 購買力平価 (PPP) について 今回の計測にあたっては 購買力平価 (PPP) によって通貨換算を行っている 購買力平価とは 物価水準などを考慮した各国通貨の実質的な購買力を交換レ - トで表したもの 通常 各国の通貨換算は為替レ - トを用いることが多いが 為替変動に伴って数値にぶれが生じることになる そのため 生産性の比較にあたっては 為替レ - トによるより購買力平価を用いることを OECD では推奨している 購買力平価は 国連国際比較プロジェクト (ICP) として実施計測されており 同じもの ( 商品ないしサ - ビス ) を同じ量 ( 特定のバスケットを設定する ) 購入する際 それぞれの国で通貨がいくら必要かを調べ それを等置して交換レ - トを算出している 例えば日米で質量とも全く同一のマクドナルドのハンバ - ガ - が米国で 1 ドル 日本で 100 円であるとすればハンバ - ガ - の PPP は 1 ドル =100 円となる 同様の手法で多数の品目について PPP を計算し それを加重平均して国民経済全体の平均 PPP を算出したものが GDP に対する PPP(PPP for GDP) になる 購買力平価は OECD や世界銀行で発表されており OECD の 2016 年の円ドル換算レ - トは 1 ドル =102.07 円になっている 参考 サービス産業を含む主要産業の労働生産性水準 日本生産性本部では 今回の 労働生産性の国際比較 とは別に サービス産業をはじめとする主要産業の労働生産性水準についてまとめた 日米産業別労働生産性水準比較 (2016 年 12 月 ) を公表しています < 概要 > 産業別にみた日本の労働生産性 ( 就業 1 時間当たり付加価値額 / 2010~2012 年平均 ) は 製造業で米国の 7 割 (69.7%) サービス産業で 5 割 (9.9%) 産業別にみた日本の労働生産性水準 (2010~2012 年平均 ) は 化学 (1.2%) や機械 (109.6%) で米国を上回り 輸送機械 (92.7%) でも遜色ない 一方 サービス産業をみると 運輸 (.%) や卸売 小売業 (.%) 飲食宿泊 (.0%) など主要分野で格差が依然として大きい