資料 4-5 サプライチェーン活用にむけた電子タグ標準化状況と課題 2007/12/11 株式会社日立製作所
サプライチェーン活用にむけた電子タグ標準化状況と課題 Contents 1.RFID の概要 2.RFID のサプライチェーン利用 3. 課題
サプライチェーン活用にむけた電子タグ標準化状況と課題 1. RFID の概要
1. RFID とは 電子タグとは無線を利用して人やモノを認識する自動認識技術 電子タグは IC タグ RFID (*) 無線タグとも呼ばれる (*) Radio Frequency Identification 電子タグ インレット (IC チップ + アンテナ ) ( 電波 電磁誘導 ) ((( ))) 非接触通信 リーダ装置 据置タイプ 電子タグ ハンディタイプ PDA タイプ 電子タグの特徴 非接触通信距離 ~ 数 m まで可能 大容量個体毎に異なる ID 付加可能 書き換え可能データの追記 書き換え可能 透過性遮蔽物が入っても認識可能 輻輳制御複数タグの同時認識が可能 環境 耐久性汚れ 振動に強く 長期利用可 高セキュリティ改ざん 偽造が困難 3
2. RFID の利用用途 高齢者 障害者対策分野誘導 ガイダンス 就労分野 ドキュメント管理アクセス制限 環境分野 廃棄リサイクル 日立製作所配送センター 電器品川店 物流分野 物流管理一般宅配 コンテナ 産業分野製造管理保守 修理 医療 薬品 薬品管理病院経営管理 アミュース メント分野 チケット会員カード 食品分野トレーサビリティ食品自動管理 金融分野紙幣 有価証券の偽造防止 道路 交通分野 航空 鉄道旅客位置情報 4
サプライチェーン活用にむけた電子タグ標準化状況と課題 2. RFID のサプライチェーン利用
3. サプライチェーンにおける RFID 活用 情報の活用例 サプライチェーン効率化 / 可視化 トレーサビリティ 製品安全 ( リコール管理 ) ライフサイクル管理 情報共有ネットワーク 電子タグ メーカー基幹倉庫 小売配送センタ 小売店 消費者 電子タグ貼付出荷検品入荷検品出荷検品入荷検品販売 情報の収集 保守 廃棄 6
4. 標準化動向 サプライチェーンにおける RFID の活用のために必要な標準 (1)RFID の標準化 企業横断で流通する製品に添付するため 読取方法の標準化が必要 (2)RFID に付与するコードの標準化 RFID に格納する商品識別コードもバーコードと同様の標準化が必要 (3) ネットワークを介した情報共有方法標準化 検品情報等の RFID 読取り情報のサプライチェーンにおける有効活用のためには ネットワークを介した製品情報 RFID 読取り情報の共有方法標準化が必要 標準化動向 標準化団体 RFID 標準化 コード標準化 情報共有方法標準化 GS1/EPCglobal UHF Class 1 Generation 2 EPC(SGTIN 等 ) EPCglobalネットワーク (EPCIS, ONS) ユビキタス ID センター - ucode ucode 解決サーバ UCRフレームワーク ISO / ITU ISO/IEC18000 ISO/IEC15459 ITU-T NID(Networked ID) GS1とは: バーコードの標準化団体である国際 EAN 協会と米 UCCとが合併し2005 年に発足した組織 EPCglobalとは :GS1 傘下のRFID 関連仕様の標準化団体 7
5. RFID 標準化ー UHF 帯 サプライチェーン用途では UHF 帯の利用が主流に UHF 帯 RFID の特徴 : 長距離読取 (2~3m の距離からの読取りが可能 ) UHF 帯では ISO/IEC18000-6 Type C が標準 EPCglobal の UHF Class1 Generation2 を ISO 標準化した規格 ISO/IEC18000-6 Type C のメモリフォーマット Bank 00 01 10 11 Reserved UII Unique Item Identifier TID Tag Identifier User Reserved: データ改ざん防止用のパスワード等を設定する領域 UII: 商品識別コード (SGTIN 等 ) を格納する領域 TID: 電子タグ製造者が利用する領域 User: ユーザーが任意のデータを Read/Write できる領域 8
6. RFID 標準化ー HF 帯 企業内用途においては HF 帯の普及が先行 HF 帯 RFID の特徴 : 水分による影響が UHF より小さい HF 帯では ISO/IEC15693 が標準 新規格である ISO/IEC 18000-3 Mode1 もほぼ同じ仕様 ISO/IEC15693 のメモリフォーマット UID: 電子タグ製造者が電子タグの ID を書き込む領域 UID MFG tag unique identifier Afi Application family identifier DSFID Data storage format identifier User Afi: アプリケーションの種類を識別する ID を書き込む領域 DSFID: データ格納形式を設定する領域 User: ユーザーが任意のデータを Read/Write できる領域商品識別コード (SGTIN 等 ) もここに格納 9
7. コード標準化 - 標準コードと比較 EPC(SGTIN) ucode ISO15459 Unique Identification 標準化団体 EPCglobal ユビキタス ID センター ISO 発番機関 GS1( 日本では流通システム開発センター ) TLD を取得した任意団体 IAC を取得した任意団体 コード長 96bit, 198bit 128bit(128bit の整数倍で拡張可能 ) 不定 フォーマット コード種別 企業コード 商品コード シリアル番号 Version TLD Domain Code ID IAC 企業コード ID GTIN/JAN 相当部分 各発番機関が発番 企業が発番するコード EPCglobal が標準化した他のコードとの識別 各発番機関に割り当て ucode のバージョン 各発番機関が企業に発番するコード 各発番機関に割り当て 特徴 GTIN, JANの拡張 バーコード(JAN) を利用している企業は導入が容易 サプライチェーン用途では最も普及 メタコードでありSGTINを含む各種コードを包含可能 空間識別等サプライチェーン以外の用途でも活用 メタコードでありSGTIN を含む各種コードを包含可能 バーコード(JAN) を使用していない企業でも利用可能 10
8. コード標準化 - コード混在環境での運用 標準コードが複数ある (EPC, ucode, ISO15459) RFID にどのコードが格納されているのか識別する必要あり AFI(ISO/IEC15961 で規定 ) にて UII に格納しているコード種別を識別 UHF 帯 RFID(ISO/IEC 18000-6 Type C) の場合の例 0 0 1 1 0 0 0 1 1 0 1 1 0 0 0 1 Bank 00 01 Reserved UII Unique Item Identifier CRC PC bits UII 領域に格納するコードを指定 0: EPC 1: AFI で規定 AFI 91~97: GS1(EPC) B1~B3: ISO/IEC 15459 10 11 TID Tag Identifier User UII UII: 商品識別コード (SGTIN 等 ) を格納する領域 AFI は ISO/IEC 15961 で規定 11
9. 情報共有方法標準化 -EPCglobal ネットワーク EPCglobal ネットワークとは サプライチェーンにおける取引先の製造 流通情報 ( 製造や検品等 ) を取得するためのネットワーク 用途例 小売業者における入荷検品時に メーカの出荷検品情報を取得し 付き合わせる 課題 サプライチェーンにおいて取引先の流通情報を参照する際に有効 リサイクル業者が原材料情報を確認する等 取引関係のない相手の情報を参照することは難しい ユーザ 3EPCIS アドレス http://xxx/epcis 4Query(EPC 等 ) 5イベント情報 1EPC(SGTIN 等 ) RFID 2 企業コード EPC 中の企業コード部分 ONS EPC IS http://xxx/epcis ONS(Object Name Service) 企業コードから該当する企業の EPCIS サーバのアドレスを検索 EPCIS(EPC Information Service) 検品等の製品に対するイベント情報を蓄積 EPC 等を条件とした Query を送付すると Query に合致するイベント情報を返す 12
10. 情報共有方法標準化 - ユビキタス ID アーキテクチャ ユビキタス ID アーキテクチャとは 商品や場所等に振られた ucode を自動認識し ネットワークから関連する情報を取得するアーキテクチャ 課題 サプライチェーンにおける各種情報を取得するための手順を検討中 ユーザ RFID 2ucode 3ucodeISアドレスアドレス (http://xxx) 4ucode 5 製品情報等 1ucode ucode 解決サーバ ucodeis ucode 解決サーバ ucode に対応する ucodeis のアドレスを検索 ucodeis(ucode Information Service) Ucode を伴う要求に対してサービスを提供 典型的なサービスとして製品情報提供サービスやトレーサビリティ情報提供サービスがある 上記アーキテクチャは簡易 ucode 解決モデルでありユビキタス ID アーキテクチャの簡易形態である 13
サプライチェーン活用にむけた電子タグ標準化状況と課題 3. 課題
分割時の発番方法( 混合 ) 11. コード標準化に関する課題 コード発番が難しい場合がある 中小 / 個人経営の場合 誰が責任をもって発番? 特に多品種少量 小額大量出荷品に関しては コード体系の維持管理も難しい RFID 添付対象が分割 / 結合された場合 分割 / 結合先にどのように発番? トレース可能とするための発番方法 情報管理方法が必要 生産者 個体 個体 中小/ 個場合の発番方法人経営の加工会社枝肉枝肉枝肉 食肉会社冷凍倉庫事業者小売 加工肉 ( 分割 ) 加工肉 ( 分割時) 加工肉 ( 分割方) 結合の発番法加工肉 ( 混合 ) 加工肉 ( 分割 ) 加工肉 ( 分割 ) 加工肉 ( 混合 ) 加工肉 ( 分割 ) 加工肉 ( 分割 ) 加工肉 15
12. 情報共有方法に関する課題 RFID 中の企業 / 団体コードをキーに情報の存在場所を探索 多くの企業 / 団体を通して流通する場合 情報の存在場所の発見が困難に どこにほしいデータがあるのかわからない 製造情報物流情報販売情報 保守リサイクル情報 電子タグ メーカー基幹倉庫 小売配送センタ 小売店 消費者 電子タグ貼付出荷検品入荷検品出荷検品入荷検品販売 保守 廃棄 16
13. その他の課題 偽造タグの問題 低額製品のバーコードをコピーし 高額製品に添付する偽造バーコードが問題となっている RFIDも将来的には偽造可能に メーカと小売が協力して対策をたてる必要あり プライバシ問題 RFID は遠隔地から読取り可能 個人情報収集に悪用される恐れ 対策として響プロジェクトでは 読取距離制限機能を開発 UHF 帯 RFID は通常 2~3 メートルの読取り距離があるが この機能で 数センチメートルまで短くする制限を設定 / 解除可能 17
END サプライチェーン活用にむけた電子タグ標準化状況と課題 2007/12/11 株式会社日立製作所
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