車両クーリングシステムでの作業 車両クーリングシステムでの作業 警告! クーリングシステムを改変する際は クーリングシステムを一度空にし 再してから加圧テストを行わなければなりません クーリングシステムには高度な技術が使われているため ごく小さな不具合でも クーリングシステムの機能性および車両や クーリングシステムを取り扱う人員に深刻な影響を及ぼす恐れがあります 外部サーキットに関する詳細情報は 文書 外部ヒーティング用クーラント排出口 に記載されています 警告! 車両クーリングシステムへの作業を行うときは 保護用具を使用してください クーラントは皮膚の炎症を招くことがあります 高温のクーラントで火傷することがあります エチレングリコールは 摂取した場合死に至る恐れがあります 重要! Scania クーラント または不凍液および腐食防止剤に関する Scania の要件を満たす試験済み製品のみを使用してください 不適正なクーラントの使用に起因する損傷の場合 Scania の保証が無効になることがあります クーラントポンプシャフトシールへの損傷はクーラントの漏れを招きます クーラントは正しい方法でしてください 詳細情報は の項に記載されています エアポケットがあるとオーバーヒートの原因となり このためクーラントポンプシャフトシールへの損傷を招きます クーラントシステム内のクーラントが少なすぎる場合は エンジンを始動しないでください エンジンのオーバーヒートにより 激しい損傷につながる恐れがあります Scania CV AB 2016, Sweden 1 (10)
車両クーリングシステムでの作業 不凍液あるいは腐食防止剤の量が多すぎると ラジエーター内に蓄積される沈殿物の量やつまりが増加する場合があります 量が少なすぎると クーラントシステム内の腐食または低温時の氷結につながることがあります クーラントに関する追加情報についてはスカニアディーラーにお問合せください 重要! クーリングシステムを改変する際は 下記が適用されます : クーラントの後 クーリングシステムの加圧テストを行わなければなりません 圧力試験に関する詳細情報は クーリングシステムの圧力試験 の項に記載されています クーラントの濃度および特性 スカニアによって推奨されるクーラントは水 不凍液および腐食防止剤 ( エチレングリコール ) の混合液です クーラントは クーラントシステムの機能性に重要な以下の特性を持ちます : 腐食防止 凍結防止 沸点の上昇 気温の高い国 重要! 腐食からの保護を維持するため 温度が決して 0 C 以下に下がらない国であっても クーラントに不凍液および腐食防止剤を加えることが非常に重要です Scania CV AB 2016, Sweden 2 (10)
車両クーリングシステムでの作業 不凍液および腐食防止剤が 必ず 35 ~ 55% の容量を占めるようにしてください それ以外では クーラントは効果が良くありません 補充 クーラントを補充する際は 予め混合したクーラントのみを使用してください 混合済クーラントは濃縮液に清浄な水を混合したものか またはメーカーからの混合済クーラントのいずれかを使用できます 重要! クーラントを混合するために使用される容器はその用途のためのもので 泥または汚れのないものである必要があります 空の容器は泥または埃を取り込まないように閉じておく必要があります クーラントの補充は クーラントの交換間隔内でのみ行ってください クーラントを再使用する場合は 再使用前に汚れ 沈殿物 粒子などを取り除かなければなりません クーラントがオイルまたは燃料で汚染されている場合は 再使用してはなりません Scania CV AB 2016, Sweden 3 (10)
車両クーリングシステムでの作業 作業用パーツ 以下のスペアパーツを Scania ディーラーから入手できます その他の同等部品の使用も許可されています : 称号 部品番号 図 クーラントトロリー 588 540 クーラント用アダプター 2 437 252 366 333 364 978 Scania CV AB 2016, Sweden 4 (10)
4 5 1 ドレーン ニップル 2 クーラントトロリー 3 ブリードパイプ 4 クーラントの最大レベル 5 エキスパンションタンクのキャップ 1 3 2 370 793 Scania CV AB 2016, Sweden 5 (10)
リターダー非装備車両の場合 1. アダプターを用いてクーラントトロリー (2) を接続し ドレーン ニップル (1) からクーラントをします ( の図を参照 ) 2. クーリングシステムのブリードパイプ (3) に詰まりや損傷がないことを確認します ブリードパイプは ラジエーターとエンジンからエキスパンションタンクへつながっています 3. エキスパンションタンクのキャップ (5) を開きます 4. クーラントがエキスパンションタンク (4) の最大レベルに達するまで クーラントトロリー (2) でクーラントをします 5. クーラントトロリーの接続を外します エンジンを始動し 1,000 rpm で 15 分間回転させます エキスパンションタンク内のレベルが下がり過ぎて エンジン冷却水レベル 低 という警告が出た場合は 手順 6 へ進んでください 6. エンジンを切ります クーラントをエキスパンションタンクの最大レベルまでします キャップを閉じます エンジン冷却水レベル 低 という警告のために手順 5 で中断した場合は 手順 5 に戻ってください 注記 : 上からはほんの僅かな量のクーラントしか注入できません システムは徹底的にエア抜きされる必要があります Scania CV AB 2016, Sweden 6 (10)
M1 R4 P M3 R2 R1 R3 R5 クーラントの リターダー装備車両の場合 1. アダプターを用いてクーラントトロリー (2) を接続し ドレーンおよびニップル (1) からクーラントをします ( の図を参照 ) 2. リターダーの出口側のパイプにホース付きニップルを接続します ( 図を参照 ) ホースは クーラントトロリーと接続して 空気が混入されたクーラントを流せるだけの長さが必要です 3. クーラントトロリー (2) を用いてクーラントをします ( の図を参照 ) 4. エキスパンションタンクのキャップ (5) を開きます 5. リターダークーラーからクーラントが安定して流れ出すまでします ホース付きニップルを取り外します 6. クーラントをエキスパンションタンク (4) の最大レベルまでします ( の図を参照 ) 7. クーラントトロリーの接続を外します エンジンを始動し 1,000 rpm で 15 分間回転させます エキスパンションタンク内のレベルが下がり過ぎて エンジン冷却水レベル 低 という警告が出た場合は 手順 7 へ進んでください 8. エンジンを切ります クーラントをエキスパンションタンク側から最大レベルまでします キャップを閉じます エンジン冷却水レベル 低 という警告のために手順 6 で中断した場合は 手順 6 に戻ってください 外部サーキットに関する詳細情報は 文書 外部ヒーティング用クーラント排出口 に記載されています 外部サーキットが接続されている車両の場合 外部サーキットがクーリングシステムに接続されている場合 システムの最高位置にエア抜きポイントが設けられている必要があります 中は エア抜きポイントを開けておかなければなりません リターダークーラー上のブリードニップル 370 794 警告! キャブまたはエンジンのヒーティング用の補助ウォーターヒーター装備車両では 上記説明に従ってクーリングシステムのエア抜きを行ってから ウォーターヒーターを始動しなければなりません この指示に従わない場合 ウォーターヒーターがオーバーヒートし 機能障害および耐用年数の減少を招く恐れがあります Scania CV AB 2016, Sweden 7 (10)
クーラントの点検および補充 重要! クーリングシステム内のエアポケットに 少量のエアが残ることがあります このため 必ずエンジンが温まってサーモスタットが開いてから エキスパンションタンクにクーラントを補充してください クーリングシステムから完全にエアを抜き去るにはある程度の時間エンジンを作動させたあとでクーラントの補充を行う必要があります Scania CV AB 2016, Sweden 8 (10)
クーリングシステムの圧力試験 システムの気密性を点検するために クーリングシステムの加圧テストを実施します クーリングシステムの圧力試験 デリバリバルブは 圧力が 0.9 ~ 1.1 バール ( 過圧 ) に達するまで開いてはなりません プレッシャーバルブを開けた後 システム内の残圧が 0.8 バール ( 過圧 ) を下回ってはなりません 作業用パーツ 以下のスペアパーツを Scania ディーラーから入手できます その他の同等部品の使用も許可されています 称号 部品番号 図 冷却系テスター 587 048 クーリングシステムプレッシャーバルブはエキスパンションタンクに位置しています 370 795 クーリングシステムの圧力試験用アダプター 99 312 Scania CV AB 2016, Sweden 9 (10)
圧力試験の作業解説 クーリングシステムの圧力試験 1. エキスパンションタンクのキャップを取り外します 2. フィラーパイプのシーリング面およびキャップガスケットに損傷がないか点検します 3. クーラントレベルが適正か点検します 必要に応じて補充します 4. 冷却系テスター 587 048 に フィラーキャップの代わりにアダプター 99 312 を取り付けます ( 図を参照 ) 5. リミッタープレッシャーバルブが開くまで圧力を上げます 適正な開弁圧は 0.9 ~ 1.1 バールです 6. ポンピングを停止し リミッタープレッシャーバルブが閉じるようにします 0.8 バール以下に圧力が下がり続ける場合 漏れの可能性があります 漏れを修正して 加圧テストをやり直してください 370 796 冷却系テスター Scania CV AB 2016, Sweden 10 (10)