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た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

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学識経験を有する者の知見の活用 実績評価書資料の表 2( 審決取消訴訟が提起されなかった審決件数 ) 記載の 審決件数 が, うち審決取消訴訟が提起されなかった審決件数 及び表 3( 審決取消訴訟によって取り消された審決件数 ) 記載の 審決取消訴訟提起件数 の合計件数にならないのはなぜか ( 小西

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間延長をしますので 拒絶査定謄本送達日から 4 月 が審判請求期間となります ( 審判便覧 の 2.(2) ア ) 職権による延長ですので 期間延長請求書等の提出は不要です 2. 補正について 明細書等の補正 ( 特許 ) Q2-1: 特許の拒絶査定不服審判請求時における明細書等の補正は

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政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

最高裁判 私たちの生活と裁判所 私たちは, 毎日, 社会生活のルールに従って生活しています そのようなルールとしては, 国民の代表者によって作られる法律や個人の間での取り決めである けいやく 契約などがあります しかし, ルールを作っても, 守 られなければ何にもなりません ルールが守られない ふん

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比較法雑誌第 50 巻第 ₃ 号 (2016) 構築するため, 取調べ及び供述調書に過度に依存した捜査 公判の在り方の見直しや, 被疑者の取調べ状況を録音 録画の方法により記録する制度の導入など, 刑事の実体法及び手続法の整備の在り方 について意見を求めるものであった ⅱ) 我が国には, いわゆる司

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ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

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ケーススタディ 3 死刑求刑事件の上告審弁論期日の欠席問題 村岡啓一 はじめに 2006 年 6 月 20 日 最高裁第三小法廷は いわゆる山口県光市母子殺害事件につき 検察官の上告趣意 ( 判例違反及び量刑不当 ) は適法な上告理由には当たらないとしたものの 職権調査により 本件は 特に酌量すべき

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された犯人が着用していた帽子や眼鏡は持っていないなどと供述して, 犯罪の成立を争った イ原審の証拠構造本件犯行そのものに関する証拠本件犯行そのものに関する証拠として, 本件犯行を目撃したという本件マンションの住人の警察官調書 ( 原審甲 2), 精液様のものが本件マンション2 階通路から採取されたこ

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指針に関する Q&A 1 指針の内容について 2 その他 1( 特許を受ける権利の帰属について ) 3 その他 2( 相当の利益を受ける権利について ) <1 指針の内容について> ( 主体 ) Q1 公的研究機関や病院については 指針のどの項目を参照すればよいですか A1 公的研究機関や病院に限ら

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目次 第 1 はじめに 4 第 2 裁判員制度の目的 5 第 3 対象事件の拡大と選択権 6 第 4 捜査のあり方 と 審理のあり方 の組み合わせが引き起こす問題 7 1 証拠の厳選 により 捜査の不可視化 が起こる 2 捜査のあり方の改革を ⑴ 捜査全過程の記録化 ⑵ 被疑者取り調べの全過程の録音

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会員に対する処分等に係る手続に関する規則 (2018 年 7 月 30 日制定 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規則は 定款第 15 条に規定する会員に対する処分及び不服の申立てに係る手続の施行に関し 必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規則において 次の各号

1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

イ検証の視点について ( ア ) 統計データの分析について岩井総務局参事官から, 第 8クールにおいても, これまでの検証と同様, 民事第一審訴訟事件, 刑事通常第一審事件, 家事事件, 上訴審訴訟事件を幅広く取り上げ, 重要かつ基本的な統計項目を中心に整理 分析をするとともに, その時々の検証対象

平成11年6月8日

刑事訴訟法上、弁護人の選任は審級ごとにしなければならないものとされており、国選弁護人についても、裁判所の選任命令によってその審級における選任の効力が発生し、その審級が終了すれば選任の効力が終了することになります(刑事訴訟法第32条第2項)

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Ⅰ 被害者が記帳台に置いた封筒に現金 66,600 円が在中していたか? 一審判決は本件当日の朝 自宅を出る前に本件封筒の中に現金が入っているのを目視で確認したとの被害者の供述は これを信用することができる ( 弁護人が供述の変遷等として指摘する部分は いずれもこの供述の根幹部分に関わるものではない

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を運転し, 名神高速道路下り線 416.8キロポスト付近の第 1 車両通行帯を北方から南方に向かい進行するに当たり, 前方左右を注視し, 進路の安全を確認して進行すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り, 左手に持ったスマートフォンの画面に脇見し, アプリケーションソフトの閲覧や入力操作に気

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上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

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平成 29 年 2 月 20 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 28 年 ( ワ ) 第 号損害賠償請求事件 口頭弁論終結日平成 29 年 2 月 7 日 判 決 原 告 マイクロソフトコーポレーション 同訴訟代理人弁護士 村 本 武 志 同 櫛 田 博 之 被 告 P1 主 文

評議員選任 解任委員会について点検項目 説明 参考 1 評議員選任 解任委員会の設置について すべての法人 ( 現在, 評議員会を設置している法 定款例第 6 条 評議員選任 解任委員会 を設置する旨の定款変更を行っていますか ( 又は定款変更の準備をしていますか ) いる いない 人も含む ) に

2006 年度 民事執行 保全法講義 第 4 回 関西大学法学部教授栗田隆

5 条条例 9 条 2 項の規定による勧告は 空き家等改善勧告書 ( 式 4 ) により行うものとする ( 命令 ) 6 条条例 1 0 条 1 項の規定による命令は 空き家等改善措置命令書 ( 式 5 ) により行うものとする ( 公表の方法 ) 7 条条例 1 1 条 1 項の規定による公表は

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級が6 級以上であるもの ( これらの職員のうち 組合規則で定める職員を除く 以下 特定管理職員 という ) にあっては 100 分の102.5) 12 月に支給する場合においては100 分の137.5( 特定管理職員にあっては 100 分の117.5) を乗じて得た額 (2) 再任用職員期末手当基

上訴審における刑事弁護について c 控訴趣意補充書との関係 ⑵ 量刑不当 ( 法 381 条 ) a 破棄を求める類型を意識して主張を整理することが肝要 b 2 項破棄を求める控訴趣意 c 刑の一部執行猶予 ( 刑法 27 条の 2) との関係 d 原審と主張が変わる場合 ⑶ 事実誤認 ( 法 38

に裁判員裁判経験者の皆様に, それぞれが御担当いただきました事件について, どのような事件であったかという概要を御紹介いただきまして, その後, 手続の流れに従って, それぞれの手続段階についての御意見や御感想をお伺いしていきます それでは1 番の方から, どのような事件を御担当になったか簡単に御紹

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丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

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Transcription:

第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について 1 手続の流れ等の説明及び公表の構成 (1) 対象事件 合議体の構成ア対象事件裁判員裁判の対象となる事件は, 法定刑に死刑, 無期懲役 禁錮を含む罪に係る事件と, 法定合議事件のうち故意の犯罪行為で人を死亡させた事件である ( 法 2 条 1 項 ) ただし, 裁判員やその親族等に危害が加えられるなどのおそれがあり, 裁判員の職務の遂行ができないような事情がある場合には, 決定により裁判員裁判対象事件から除外され, 裁判官のみで構成する合議体で取り扱う ( 除外決定, 法 3 条 1 項 ) 平成 21 年においては, 除外決定がされたものはなかった イ合議体の構成裁判員裁判対象事件を取り扱う合議体の構成は, 原則的には裁判官 3 人と裁判員 6 人であるが, 例外的に, 公訴事実に争いがなく, 事件の内容等に照らし適当であり, 当事者にも異議がない事件については, 裁判官 1 人と裁判員 4 人の合議体で審理 裁判することができる ( 法 2 条 2 項,3 項 ) 平成 21 年においては, すべての合議体が裁判官 3 人と裁判員 6 人で構成された (2) 裁判員裁判における訴訟手続の流れア公判前整理手続刑事訴訟手続は, 検察官が, 裁判所に対し, 被告人の処罰を求めて公訴提起 ( 起訴 ) することにより開始される 裁判員裁判対象事件が起訴された場合, 裁判所は, 公判前整理手続に付さなければならない ( 法 49 条 ) 公判前整理手続では, 当事者による主張の明示や証拠の開示等を通じ, 争点及び証拠の整理を行うほか, 公判の審理計画を策定し, 公判期日を定めるなど公判手続の進行上必要な事項を定める そして, 裁判所は, 当事者との間で争点及び証拠の整理の結果を確認し, 公判前整理手続を終了させる なお, 裁判員が加わって審理が開始された後に, 鑑定のために長期間審理が中断するような事態は望ましくないことから, 裁判員裁判対象事件の公判前整理手続で鑑定を行うことが決定された場合, 鑑定結果の報告までに相当期間を要するときは, 公判開始前に, 鑑定の経過及び結果の報告を除く鑑定の手続を行うことができる ( 第 1 回 36

公判期日前の鑑定, 法 50 条 1 項 ) 審理期間と対比した公判前整理手続の期間 期日回数の状況は, 図表 32ないし図表 38のとおりである また, 平成 21 年中に終局した事件で第 1 回公判期日前の鑑定を行ったものはなかった イ公判審理 ( ア ) 公判手続は, 原則として公開の法廷において開く公判期日において行う 公判期日の指定に当たっては, できる限り連日開廷し, 継続して審理を行うようにしなければならない ( 刑事訴訟法 281 条の6) 公判の開廷回数 実審理期間の平均や分布の状況は, 図表 40ないし図表 43のとおりである 公判期日においては, まず, 人定質問や検察官の起訴状朗読, 被告人及び弁護人の被告事件についての陳述等が行われる ( 冒頭手続 ) 続いて証拠調べに入り, 検察官や弁護人が証拠により証明しようとする事実を述べる冒頭陳述を行い, 裁判所が公判前整理手続の結果を明らかにした上, 証拠物や証拠書類の取調べや証人尋問等が行われる また, 被告人には黙秘権があるが, 被告人が自ら供述する場合は被告人質問も行われ, その結果も証拠となる 証拠調べ手続が終了すると, 弁論手続が行われ, 検察官や弁護人が事実認定や法律の適用に関する意見等を述べ ( 検察官の論告 求刑, 弁護人の弁論 ), 最後に被告人に対しても事件についての意見を述べる機会が与えられ ( 最終陳述 ), 審理を終結する ( 結審 ) 取り調べた証拠数 証人数, 証人尋問時間 被告人質問時間の平均や分布の状況は, 図表 45ないし図表 56のとおりである ( イ ) 同一の被告人に対し, 複数の事件が起訴された場合, 弁論の併合 ( 客観的併合 ) がされることがある 客観的併合がされている事件について, 公訴事実の数別に, 開廷回数 総審理時間や証拠調べの状況を図表 57ないし図表 60で示した 他方, 同一の被告人に対し, 複数の事件が起訴され, 弁論を併合したままだとその審理が長期に及ぶ場合などについて, 裁判員の負担を軽減しながらも, 刑の量定も含め適正な結論が得られるように, 区分審理の制度が設けられた ( 法 71 条以下 ) これは, 併合した事件のうち一部の事件を区分し ( 区分審理決定 ), 順次, 区分した事件ごとに審理を担当する裁判員を選任して審理し, 有罪 無罪に関して部分判 37

決を行い, これを踏まえて, 新たに選任された裁判員の加わった合議体が残りの事件を審理した上, 併合した事件全体について刑の言渡しを含めた終局判決を行うというものである 平成 21 年においては, 区分審理決定がされた事件はなかった ウ評議公判審理が終結すると, 合議体を構成する裁判官と裁判員は, 評議を行い, 有罪か無罪か, 有罪の場合にはどのような刑にするかを議論して決める なお, 審理の合間にも, 随時評議が行われることがあり ( 中間評議 ), それとの対比において, 上記のような結審後に行われる評議は最終評議と呼ばれる 最終評議における評議時間の平均や分布の状況は図表 65ないし図表 67のとおりである エ裁判 控訴評議において有罪 無罪, 有罪の場合には量刑につき結論が決まると, 判決が宣告され, 事件は終局する 第一審の判決に不服がある当事者は, 高等裁判所に控訴することができる 裁判員裁判の第一審の裁判結果や, 控訴理由, 控訴審の結果の状況等は, 図表 68 ないし図表 72のとおりである 38

オなお, 公判手続 ( 公判前整理手続を含む ) の流れをフローチャートで示すと, 以 下のとおりである 検察官の公訴提起 ( 起訴 ) 合議体の構成 該当なし 除外決定 該当なし 公判前整理手続 争点と証拠を整理する 審理計画を立てる 図表 32 ~ 図表 39 公判手続 冒頭手続 ( 起訴状朗読など ) 証拠調べ手続 弁論手続 ( 論告 弁論など ) 客観的併合 図表 57 ~ 図表 60 区分審理 該当なし 被害者参加 図表 64 証拠により証明しようとする事実を説明 ( 冒頭陳述 ) 証拠物や証拠書類を取り調べる 証人や被告人に質問する 図表 40 ~ 図表 63 評議 ( 最終評議 ) 裁判員と裁判官が話し合い, 有罪か無罪か, 有罪の場合にはどのような刑にするかを決める 図表 65 ~ 図表 67 判決宣告 控訴 図表 71 図表 72 図表 68 ~ 図表 70 39

(3) クロス集計の視点公判手続 ( 公判前整理手続を含む ) については, 自白事件と否認事件で運用の在り方が異なることを踏まえ, 自白 否認別のクロス集計を基本としつつ, その他の様々なクロス集計も織り込みながら, 情報を提供することとした このうち, 公判前整理手続に関しては, 期間 期日回数について, 審理期間全体との対比も示しつつ, 平均値や分布等の情報を盛り込んだ また, 裁判員裁判以外の裁判との対比のため, 地裁通常第一審事件における審理期間や開廷回数の推移も参考として示した 40

2 審理 (1) 合議体の構成 除外決定合議体は, すべての事件で裁判官 3 人と裁判員 6 人で構成された また, 裁判員法 3 条の除外決定がなされたものはなかった 図表 29 合議体の構成別の判決人員 ( 罪名別 ) ( 裁判官 1 人と裁判員 4 人の合議体なし ) 図表 30 合議体の構成別の判決人員 ( 実審理期間別 ) ( 裁判官 1 人と裁判員 4 人の合議体なし ) 図表 31 罪名別の除外決定がされた判決人員 ( 該当なし ) 41

(2) 公判前整理手続公判前整理手続期日回数の平均及び分布状況 ( 自白 否認別 ) は, 図表 32のとおりである 同表には, 平成 18 年から同 20 年までの間に公判前整理手続を実施した裁判員裁判対象罪名の事件における自白 否認別の公判前整理手続期日回数の平均及び分布状況のデータを参考添付した なお, 公判前整理手続において鑑定の手続を行う旨の決定 ( 法 50 条 以下, 第 1 回公判期日前の鑑定 という ) をしたものはなかった 図表 32 公判前整理手続期日回数別の判決人員の分布及び平均公判前整理手続 期日回数 ( 自白否認別 ) 公判前整理手続期日回数平均公判前判決整理手続期人員 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 6 回以上日回数 ( 回 ) (100.0) (14.8) (42.3) (21.1) (12.7) (4.2) (4.9) 142 21 60 30 18 6 7 2.6 自白 (100.0) (15.8) (43.0) (21.9) (12.3) (3.5) (3.5) 114 18 49 25 14 4 4 2.6 否認 (100.0) (10.7) (39.3) (17.9) (14.3) (7.1) (10.7) 28 3 11 5 4 2 3 3.0 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 ( ) は判決人員に対する割合 (%) である 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 6 回以上 (14.8) (42.3) (21.1) (12.7) 自白 (15.8) (43.0) (21.9) (12.3) 否認 (10.7) (39.3) (17.9) (14.3) (7.1) (10.7) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 42

( 参考 ) 裁判員法施行前の地裁刑事通常第一審事件における公判前整理手続を実施し た裁判員裁判対象罪名の事件の公判前整理手続期日回数別の判決人員の分布 及び平均公判前整理手続期日回数 ( 自白否認別 )( 平成 18 年 ~20 年累計 ) 判決公判前整理手続期日回数平均公判前整理手続期人員 0 回 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 6 回以上日回数 ( 回 ) 3,080 94 1,160 853 437 248 135 153 2.3 自白 1,783 84 890 511 180 68 32 18 1.7 否認 1,297 10 270 342 257 180 103 135 3.1 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 判決人員 は, 有罪人員と無罪人員の合計である 図表 33 罪名別の第 1 回公判期日前の鑑定を行った判決人員 ( 該当なし ) 43

平均審理期間, 公判前整理手続期間及び同手続以外の手続に要した期間の平均 ( 自白 否認別, 罪名別, 第 1 回公判期日前の鑑定の有無別及び開廷回数別 ) をみると, 図表 34ないし図表 38のとおりである 公判前整理手続以外の手続に要した期間とは,1) 受理から公判前整理手続に付する決定までの期間,2) 公判前整理手続終了から第 1 回公判期日までの期間,3) 実審理期間の合計である それぞれ全審理期間に占める公判前整理手続期間と同手続以外の手続に要した期間の平均を示し, かつ, それぞれの割合をグラフ化したものを添付した また, 図表 34には, 平成 18 年から同 20 年までの間の公判前整理手続に付された地裁第一審事件, 裁判員裁判対象罪名の事件及び法定合議事件全体の各データを参考添付した 図表 34 自白否認別の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間 平均審理期間 ( 月 ) 5.0 うち公判前うち公判前整理手続以整理手続期外に要した間の平均期間の平均 ( 月 ) ( 月 ) (56.0) (44.0) 2.8 2.2 (58.3) (41.7) 2.8 2.0 (55.4) (44.6) 3.1 2.5 ( 月 ) 6.0 5.0 4.0 3.0 2.2 (44.0%) 公判前整理手続以外に要した期間の平均公判前整理手続期間の平均 2.0 (41.7%) 2.5 (44.6%) 自白 4.8 2.0 2.8 2.8 3.1 1.0 (56.0%) (58.3%) (55.4%) 否認 5.6 0.0 自白 否認 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による 2 ( ) は平均審理期間に対する割合 (%) である 44

( 参考 ) 地裁刑事通常第一審事件における公判前整理手続を実施した終局事件の自白 否認別の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間並びに法定合議事件全 体の自白否認別の平均審理期間 ( 平成 18 年 ~20 年累計 ) 公判前整理手続に付された通常第一審事件全体 うち裁判員裁判対象罪名の事件 法定合議事件全体 平均審理期間 ( 月 ) うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) 平均審理期間 ( 月 ) うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) 平均審理期間 ( 月 ) 自白否認 6.8 5.3 8.6 (45.6) (54.4) (45.5) (54.5) 6.6 3.1 3.7 3.0 3.6 (45.3) (54.7) (47.2) (52.8) 5.3 2.4 2.9 2.5 2.8 (43.0) (57.0) (44.6) (55.4) 8.3 3.7 4.9 3.7 4.6 6.8 5.2 10.8 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による 2 ( ) は平均審理期間に対する割合 (%) である ( 参考 ) 地裁刑事通常第一審事件における平均審理期間の推移 ( 月 ) 9.0 裁判員裁判対象罪名の事件 全体 注 2 7.0 5.0 8.2 7.9 7.8 8.1 うち裁判員裁判対象事件 5.0 3.0 平成 18 年平成 19 年平成 20 年平成 21 年平成 21 年 ( 注 )1 公判前整理手続を実施していないものを含む 2 全体 とは, 裁判員裁判対象罪名の事件及び裁判員裁判対象事件のをいう 45

図表 35 自白否認別 主要罪名別の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間 平均審理期間 ( 月 ) 自白否認 うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) 平均審理期間 ( 月 ) うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) 平均審理期間 ( 月 ) うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) 5.0 (56.0) (44.0) (58.3) (41.7) (55.4) (44.6) 4.8 5.6 2.8 2.2 2.8 2.0 3.1 2.5 現住建造物等 (57.8) (42.2) (57.8) (42.2) 4.5 4.5 - 放火 2.6 1.9 2.6 1.9 - - 偽造通貨行使 4.5 (55.6) (44.4) (55.6) (44.4) 4.5-2.5 2.0 2.5 2.0 - - ( 準 ) 強制わい (52.7) (47.3) (53.6) (46.4) (55.6) (44.4) 5.5 5.6 4.5 せつ致死傷 2.9 2.6 3.0 2.6 2.5 2.0 ( 準 ) 強姦致死 (45.1) (54.9) (45.1) (54.9) 5.1 5.1 - 傷 2.3 2.8 2.3 2.8 - - 集団 ( 準 ) 強姦 (83.3) (16.7) (100.0) (66.2) (33.8) 5.4 4.5 6.8 致死傷 4.5 0.9 4.5-4.5 2.3 殺人傷害致死強盗致傷 4.9 4.5 5.0 (53.1) (46.9) (54.3) (45.7) (53.6) (46.4) 4.6 5.6 2.6 2.3 2.5 2.1 3.0 2.6 (62.2) (37.8) (64.4) (35.6) (33.3) (66.7) 4.5 4.5 2.8 1.7 2.9 1.6 1.5 3.0 (58.0) (42.0) (58.3) (41.7) (52.5) (47.5) 4.8 5.9 2.9 2.1 2.8 2.0 3.1 2.8 強盗致死 ( 強 (48.9) (51.1) (48.9) (51.1) 4.5 4.5 - 盗殺人 ) 2.2 2.3 2.2 2.3 - - 覚せい剤取締 (69.4) (30.6) (70.2) (29.8) (68.5) (31.5) 4.9 4.7 5.4 法違反 3.4 1.5 3.3 1.4 3.7 1.7 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による 2 ( ) は平均審理期間に対する割合 (%) である 3 本表には, 判決人員が3 人以上の罪名を挙げた 46

主要罪名別の公判前整理手続期間の割合 ( ) 公判前整理手続期間 公判前整理手続以外に要した期間 (56.0) (44.0) 現住建造物等放火 (57.8) (42.2) 偽造通貨行使 (55.6) (44.4) ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 (52.7) (47.3) ( 準 ) 強姦致死傷 (45.1) (54.9) 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 (83.3) (16.7) 殺人 (53.1) (46.9) 傷害致死 (62.2) (37.8) 強盗致傷 (58.0) (42.0) 強盗致死 ( 強盗殺人 ) (48.9) (51.1) 覚せい剤取締法違反 (69.4) (30.6) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 図表 36 自白否認別の公判前整理手続期間の分布及び平均公判前整理手続期間 判決人員 10 日以内 20 日以内 1 月以内 1 月 15 日以内 2 月以内 3 月以内 4 月以内 5 月以内 6 月以内 6 月を超える 平均公判前整理手続期間 ( 月 ) 142-1 2 17 28 44 37 6 7-2.8 自白 114-1 2 13 24 37 30 3 4-2.8 否認 28 - - - 4 4 7 7 3 3-3.1 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 47

図表 37 第 1 回公判期日前の鑑定の有無別の平均審理期間及び平均公判前整理 手続期間 ( 該当なし ) 図表 38 開廷回数別の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間 判決人員 平均審理期間 ( 月 ) うち公判前整理手続期間の平均 ( 月 ) うち公判前整理手続以外に要した期間の平均 ( 月 ) 公判前整理手続期間 公判前整理手続以外に要した期間 (56.0) (44.0) (56.0) (44.0) 142 5.0 2.8 2.2 2 回以下 (57.8) (42.2) (57.8) (42.2) 2 回以下 9 4.5 2.6 1.9 3 回 (56.5) (43.5) (56.5) (43.5) 3 回 90 4.6 2.6 2.0 4 回 (54.2) (45.8) (54.2) (45.8) 4 回 35 5.9 3.2 2.7 (88.2) (11.8) 5 回以上 (88.2) 5 回以上 8 5.1 4.5 0.6 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2 ( ) は平均審理期間に対する割合 (%) である 3 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象事件が併合されたものを含む 48

裁判員裁判対象事件の受理から終局までの期間を, 受理から公判前整理手続に付す旨の決定まで, 同決定から同手続終了まで, 同手続終了から第 1 回公判まで及び第 1 回公判から終局までの審理段階ごとの平均日数 ( 自白 否認別 ) を算出し, グラフ化したものが, 図表 39である 図表 39 審理段階別の平均日数 ( 自白否認別 ) 受理 - 付公判前付公判前 - 公判前終了公判前終了 - 第 1 回第 1 回 - 終局 8.9 80.0 53.0 3.7 自白 8.6 76.8 53.9 3.5 否認 10.1 92.8 49.0 4.7 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 ( 日 ) ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による 2 公判を開いた後に公判前整理手続に付された事件 ( 例 : 非対象事件係属中に裁判員裁判対象事件の追起訴があった事件等 ) を除く 3 公判前整理手続を一旦終了し, 裁判員候補者の呼出しを行った後, 第 1 回公判期日の前に, 公判前整理手続を再開したものがある 4 実日数の平均によるため, 図表 34,35の平均審理期間及び平均公判前整理手続期間とは一致しない 49

(3) 審理期間 開廷回数 実審理期間自白 否認別の審理期間の平均及び分布状況は, 図表 40のとおりである また, 図表 41は, 開廷回数の分布と実審理期間の分布をクロス集計したものである 開廷回数 *12 と実審理期間をクロス集計することにより, 公判期日の指定の在り方 ( 連日的に指定されているのか, ある程度の間隔をおいて指定されているのか等 ) についての傾向を把握することが可能となる 図表 40 自白否認別の審理期間の分布及び平均審理期間 判決人員 3 月以内 4 月以内 5 月以内 6 月以内 9 月以内 1 年以内 1 年を超える 平均審理期間 ( 月 ) 142 4 32 54 36 16 - - 5.0 自白 114 4 26 47 28 9 - - 4.8 否認 28-6 7 8 7 - - 5.6 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象事件が併合された ものを含む *12 開廷回数には, 公判準備期日 ( 刑事訴訟法 281 条に基づく証人尋問等が行われた期日 ) の回数が含まれるほか,1 日の中で複数の期日が指定されることも考えられることから, 開廷回数と実日数は, 必ずしも一致しないが, 概ね近似する 50

図表 41 実審理期間別 開廷回数別の判決人員の分布並びに平均実審理期間及び 平均開廷回数 判決人員 開廷回数 2 回以下 3 回 4 回 5 回 6 回以上 平均開廷回数 ( 回 ) 142 9 90 35 7 1 3.3 実 審 2 日以内 9 8 1 - - - 2.1 3 日 73 1 72 - - - 3.0 理 4 日 40-13 26 1-3.7 期 5 日 5-3 1 1-3.6 間 6 日以上 15-1 8 5 1 4.4 平均実審理期間 ( 日 ) 5.0 2.1 3.2 9.8 6.4 12.0 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象 事件が併合されたものを含む 51

開廷回数の各平均及び分布状況 ( 罪名別及び自白 否認別 ) は, 図表 42 及び図表 43 のとおりである 終局人員中に第 1 回公判期日前の鑑定が行われたものはなかっ たため, 図表 44 は作成していない 図表 42 開廷回数別の判決人員の分布及び平均開廷回数 ( 罪名別 ) 判決人員 開廷回数 2 回以内 3 回 4 回 5 回 6 回以上 平均開廷回数 ( 回 ) 142 9 90 35 7 1 3.3 強盗致傷 42 2 29 9 1 1 3.3 殺人 33 1 17 15 - - 3.4 覚せい剤取締法違反 16 1 11 2 2-3.3 現住建造物等放火 11-8 3 - - 3.3 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 2 5 2 - - 3.0 傷害致死 8-7 1 - - 3.1 ( 準 ) 強姦致死傷 8 2 5 1 - - 2.9 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 - - 1 4-4.8 偽造通貨行使 4 1 3 - - - 2.8 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3-3 - - - 3.0 建造物等以外放火 1 - - 1 - - 4.0 逮捕監禁致死 1-1 - - - 3.0 強盗強姦 1-1 - - - 3.0 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象事件が併合 されたものを含む 52

図表 43 開廷回数別の判決人員の分布及び平均開廷回数 ( 自白否認別 ) 判決人員 開廷回数 2 回以内 3 回 4 回 5 回 6 回以上 平均開廷回数 ( 回 ) 142 9 90 35 7 1 3.3 自白 114 9 77 24 4-3.2 否認 28-13 11 3 1 3.7 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象事件が併合 されたものを含む 図表 44 開廷回数別の判決人員の分布及び平均開廷回数 ( 第 1 回公判期日前の鑑定 の有無別 ) ( 該当なし ) 53

(4) 公判審理 ( 証拠調べ ) 取調べ証拠数, 取調べ証人数, 罪名別の取調べ証人数, 自白 否認別の証人尋問の合計時間並びに取調べ証人 1 人当たりの証人尋問時間, 被告人質問時間の各平均及び分布状況を自白 否認別にみると, 図表 45ないし図表 50のとおりである ( なお, 平均取調べ証人数の法定合議事件全体との比較については, 図表 56を参照 ) 図表 45 取調べ証拠数別の終局件数の分布及び平均取調べ証拠数 ( 自白否認別 ) 終局件数 取調べ証拠数 10 個以内 11~20 個 21~30 個 31~40 個 41~50 個 51 個以上 138 7 66 44 9 5 7 23.8 自白 110 6 58 30 8 4 4 23.4 否認 28 1 8 14 1 1 3 25.3 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 10 個以内 11~20 個 21~30 個 31~40 個 41~50 個 51 個以上 平均取調べ証拠数 ( 個 ) (47.8%) (31.9%) (6.5%) 自白 (52.7%) (27.3%) (7.3%) 否認 (28.6%) (50.0%) (10.7%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 54

図表 46-1 取調べ証人数別の終局件数の分布 ( 自白否認別 ) 図表 46-2 平均取調べ証人数 ( 自白否認別 ) 図表 46-1 図表 46-2 終局件数 取調べ証人数 0 人 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人以上 138 30 44 35 19 6 4 1.6 自白 110 29 36 27 13 4 1 自白 1.4 否認 28 1 8 8 6 2 3 否認 2.4 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 平均取調べ証人数 ( 人 ) 0.036 0.22 0.386 0 人 0.27 1 人 0.082 2 人 0.01 3 人 4 人 5 1 人以上 (21.7%) (31.9%) (25.4%) (13.8%) 自白 (26.4%) (32.7%) (24.5%) (11.8%) 否認 (28.6%) (28.6%) (21.4%) (10.7%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 55

図表 47-1 取調べ証人数別の終局件数の分布 ( 罪名別 ) 図表 47-2 平均取調べ証人数 ( 罪名別 ) 図表 47-1 図表 47-2 終局件数 取調べ証人数 0 人 1 人 2 人 3 人 4 人 138 30 44 35 19 6 4 1.6 強盗致傷 41 11 10 11 7-2 強盗致傷 1.6 殺人 33 5 10 7 6 5 - 殺人 1.9 覚せい剤取締法違反 16 5 6 3 2 - - 覚せい剤取締法違反 1.1 現住建造物等放火 11 1 5 3 1-1 現住建造物等放火 1.8 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 1 4 4 - - - ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 1.3 傷害致死 8 1 2 2 2 1 - 傷害致死 2.0 ( 準 ) 強姦致死傷 8 3 3 2 - - - ( 準 ) 強姦致死傷 0.9 偽造通貨行使 4 2 1 1 - - - 偽造通貨行使 0.8 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3 1-1 1 - - 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 1.7 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 2 - - 1 - - 1 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 3.5 強盗強姦 1-1 - - - - 強盗強姦 1.0 建造物等以外放火 1-1 - - - - 建造物等以外放火 1.0 逮捕監禁致死 1-1 - - - - 逮捕監禁致死 1.0 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 5 人以上 平均取調べ証人数 ( 人 ) 図表 48 証人尋問時間別の終局件数の分布及び平均証人尋問時間 ( 自白否認別 ) 終局件数 30 分以内 証人尋問時間 60 分以内 90 分以内 120 分以内 240 分以内 300 分以内 300 分を超える 平均証人尋問時間 ( 分 ) 108 15 29 22 17 23-2 92.1 自白 81 14 25 10 16 16 - - 79.6 否認 27 1 4 12 1 7-2 129.6 ( 注 )1 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 証人尋問を実施していないものを除く 30 分以内 60 分以内 90 分以内 120 分以内 240 分以内 300 分以内 300 分を超える (13.9%) (26.9%) (20.4%) (15.7%) (21.3%) 自白 (17.3%) (30.9%) (12.3%) (19.8%) (19.8%) 否認 (14.8%) (44.4%) (25.9%) (7.4%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 56

図表 49 証人 1 人当たりの証人尋問時間別の終局件数の分布及び証人 1 人当たりの 平均証人尋問時間 ( 自白否認別 ) 終局件数 証人 1 人当たりの証人尋問時間 30 分以内 60 分以内 90 分以内 120 分以内 240 分以内 300 分以内 300 分を超える 証人 1 人当たりの平均証人尋問時間 ( 分 ) 108 33 51 17 4 2-1 48.5 自白 81 26 42 9 2 2 - - 43.8 否認 27 7 9 8 2 - - 1 62.7 ( 注 )1 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 証人尋問を実施していないものを除く 30 分以内 60 分以内 90 分以内 120 分以内 240 分以内 300 分以内 300 分を超える (30.6%) (47.2%) (15.7%) 自白 (32.1%) (51.9%) (11.1%) 否認 (25.9%) (33.3%) (29.6%) (7.4%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 図表 50 被告人質問時間別の終局件数の分布及び平均被告人質問時間 ( 自白否認別 ) 終局件数 60 分以内 被告人質問時間 90 分以内 120 分以内 150 分以内 180 分以内 240 分以内 240 分を超える 平均被告人質問時間 ( 分 ) 138 11 39 40 25 14 6 3 114.5 自白 110 11 33 35 18 8 4 1 105.9 否認 28-6 5 7 6 2 2 148.4 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 60 分以内 90 分以内 120 分以内 150 分以内 180 分以内 240 分以内 240 分を超える (8.0%) (28.3%) (29.0%) (18.1%) (10.1%) 自白 (10.0%) (30.0%) (31.8%) (16.4%) (7.3%) 否認 (21.4%) (17.9%) (25.0%) (21.4%) (7.1%) (7.1%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 57

取調べ証人数, 証人尋問時間及び被告人質問時間の各分布状況 ( 開廷時間の分布別 ) は, 図表 51, 図表 52 及び図表 53 のとおりである ( なお, 開廷時間の平均及び法 定合議事件全体との比較については, 図表 56 を参照 ) 図表 51 開廷時間別 取調べ証人数別の終局件数の分布 終局 取 調 べ 証 人 数 件数 0 人 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人以上 138 30 44 35 19 6 4 5 時間以内 20 6 8 5 1 - - 開 6 時間以内 16 6 7 2 1 - - 7 時間以内 12 4 2 3 3 - - 廷 8 時間以内 20 5 6 5 3 1-9 時間以内 13 4 2 4 3 - - 時 10 時間以内 14 2 5 5 2 - - 11 時間以内 18 1 10 4 2 1 - 間 12 時間以内 10 2 2 4-2 - 12 時間を超える 15-2 3 4 2 4 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 図表 52 開廷時間別 証人尋問時間別の終局件数の分布 終局件数 30 分以内 証人尋問時間開廷時間に 60 分以内 90 分以内 120 分以内 240 分以内 占める証人 240 分尋問時間のを超える割合 (%) 108 15 29 22 17 23 2 16.5 5 時間以内 14 4 9 1 - - - 14.5 開 6 時間以内 10 5 2 3 - - - 13.2 7 時間以内 8 1 2 3 2 - - 17.3 廷 8 時間以内 15 1 5 5 3 1-16.3 9 時間以内 9-3 1 5 - - 16.1 時 10 時間以内 12 1 2 5 2 2-15.0 11 時間以内 17 3 5 1 1 7-14.1 間 12 時間以内 8-1 2 2 3-15.3 12 時間を超える 15 - - 1 2 10 2 20.6 ( 注 )1 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 開廷時間に占める証人尋問時間の割合 は, 開廷時間の各区分における終局件数の 証人尋問時間の合計を, 同件数の開廷時間の合計で除す方法により算出した 3 証人尋問を実施していないものを除く 58

図表 53 開廷時間別 被告人質問時間別の終局件数の分布 終局件数 60 分以内 被告人質問時間 90 分以内 120 分以内 150 分以内 180 分以内 240 分以内 開廷時間に占める被告人質 240 分問時間のを超える割合 (%) 138 11 39 40 25 14 6 3 21.7 5 時間以内 20 6 10 4 - - - - 26.4 開 6 時間以内 16 3 5 5 3 - - - 27.8 7 時間以内 12 1 4 6-1 - - 24.6 廷 8 時間以内 20-6 9 3 2 - - 24.2 9 時間以内 13-3 4 4 1 1-23.4 時 10 時間以内 14-3 4 1 5 1-22.1 11 時間以内 18 1 3 5 5 2 1 1 20.8 間 12 時間以内 10-2 2 4 2 - - 18.6 12 時間を超える 15-3 1 5 1 3 2 16.9 ( 注 )1 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 開廷時間に占める被告人質問時間の割合 は, 開廷時間の各区分における終局件数の 被告人質問時間の合計を, 同件数の開廷時間の合計で除す方法により算出した 59

平均証人尋問時間及び平均被告人質問時間について, 検察官, 弁護人及び裁判体の各尋問 ( 質問 ) 時間の平均を自白 否認別にみると, 図表 54のとおりであり, 下の円グラフは, 開廷時間に占めるそれぞれの時間の割合をグラフ化したものである また, 開廷回数の分布別に取調べ証人数の分布状況をみると, 図表 55のとおりである 図表 54 平均証人尋問時間及び平均被告人質問時間の内訳 ( 自白否認別 ) 平均開廷時間 ( 分 ) 平均証人尋問時間 ( 分 ) うち検察官 うち弁護人 うち裁判体 平均被告人質問時間 ( 分 ) うち検察官 うち弁護人 うち裁判体 526.9 92.1 34.6 40.3 17.2 114.5 39.5 54.2 20.8 自白 482.5 79.6 29.3 35.6 14.8 105.9 36.5 50.0 19.5 否認 701.3 129.6 50.7 54.3 24.6 148.4 51.1 71.0 26.3 ( 注 )1 刑事局への個別報告による概数である 2 平均証人尋問時間 には, 証人尋問を実施していないものを除く 開廷時間 ( ) その他 60.8% 被告人質問 21.7% 証人尋問 17.5% 被告人質問時間( ) 裁判体 18.2% 弁護人 47.3% 検察官 34.5% 裁判体 18.7% 証人尋問時間 ( ) 弁護人 43.7% 検察官 37.6% ( 注 ) 証人尋問を実施した終局件数と終局総件数が異なるため, 本グラフの平均開廷時間に占める平均証人尋問時間の割合は, 図表 52 と一致しない 60

図表 55 取調べ証人数別の終局件数の分布 ( 開廷回数別 ) 終局件数 0 人 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人以上 138 30 44 35 19 6 4 2 回以内開 9 4 3 1 1 - - 3 回廷 89 24 32 19 13 1-4 回 35 2 7 15 4 5 2 回 5 回 4-2 - 1-1 数 6 回以上 1 - - - - - 1 ( 注 ) 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 取調べ証人数 法定合議事件全体と裁判員裁判対象事件における自白 否認別の平均開廷時間と平 均取調べ証人数を比較したものが, 図表 56 である 図表 56 自白否認別の平均開廷時間及び平均取調べ証人数 平均開廷時間 ( 分 ) 平均取調べ証人数 ( 人 ) 自白否認自白否認 法定合議事件 407.4 263.4 756.4 1.5 0.9 2.9 うち裁判員裁判対象事件 545.4 507.1 701.1 1.6 1.4 2.3 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票によるため開廷時間には公判準備に要した時間は含まない 2 図表 54は個別報告による概数であり, 本表と開廷時間が異なる場合がある 3 取調べ証人数は延べ人員で計上する場合があるため図表 46-2とは異なる 61

(5) 客観的併合 客観的併合がなされた事件における証拠調べの状況や, 開廷回数, 開廷時間の状況 ( 自白 否認別, 公訴事実の数別 ) は, 図表 57 ないし図表 60 のとおりである 図表 57-1 公訴事実の数別 取調べ証拠数別の終局件数の分布及び平均取調べ 証拠数 ( 自白事件 ) 公訴事実の数 取調べ証拠数平均取調終局べ証拠数件数 10 個以内 11~20 個 21~30 個 31~40 個 41~50 個 51 個以上 ( 個 ) 110 6 58 30 8 4 4 23.4 1 個 64 5 39 15 2 1 2 22.0 2 個 29 1 15 10 2 1-21.5 3 個 8-3 3 1 1-26.5 4 個 5 - - 1 2 1 1 41.4 5 個以上 4-1 1 1-1 31.0 ( 注 )1 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 取調べ証拠数は, 延べ数である 図表 57-2 公訴事実の数別 取調べ証拠数別の終局件数の分布及び平均取調べ 証拠数 ( 否認事件 ) 公訴事実の数 取調べ証拠数平均取調終局べ証拠数件数 10 個以内 11~20 個 21~30 個 31~40 個 41~50 個 51 個以上 ( 個 ) 28 1 8 14 1 1 3 25.3 1 個 17 1 6 6 1 1 2 25.8 2 個 8-2 6 - - - 21.1 3 個 2 - - 2 - - - 22.0 4 個 - - - - - - - - 5 個以上 1 - - - - - 1 57.0 ( 注 )1 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 2 取調べ証拠数は, 延べ数である 62

図表 58-1 公訴事実の数別 証人尋問時間及び被告人質問時間の合計別の終局 件数の分布並びに平均時間 ( 自白事件 ) 終局件数 証人尋問時間及び被告人質問時間の合計 60 分以内 90 分以内 120 分以内 180 分以内 240 分以内 300 分以内 301 分以上 平均時間 ( 分 ) 110 4 13 20 35 22 7 9 164.5 公訴事実の数 1 個 64 2 9 13 17 12 3 8 168.8 2 個 29 1 2 6 11 5 3 1 157.0 3 個 8 1 2-3 1 1-146.8 4 個 5 - - - 3 2 - - 178.8 5 個以上 4 - - 1 1 2 - - 169.3 ( 注 ) 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 図表 58-2 公訴事実の数別 証人尋問時間及び被告人質問時間の合計別の終局 件数の分布並びに平均時間 ( 否認事件 ) 終局件数 証人尋問時間及び被告人質問時間の合計 60 分以内 90 分以内 120 分以内 180 分以内 240 分以内 300 分以内 301 分以上 平均時間 ( 分 ) 28 - - 1 8 7 4 8 273.3 公訴事実の数 1 個 17 - - 1 5 4 2 5 287.2 2 個 8 - - - 2 1 2 3 279.4 3 個 2 - - - 1 1 - - 172.5 4 個 - - - - - - - - - 5 個以上 1 - - - - 1 - - 190.0 ( 注 ) 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 63

図表 59-1 公訴事実の数別 開廷回数別の終局件数の分布及び平均開廷回数 ( 自白事件 ) 公訴事実の数 終局件数 開廷回数平均開廷 2 回以下 3 回 4 回 5 回 6 回以上回数 ( 回 ) 110 9 76 24 1-3.2 1 個 64 6 45 12 1-3.1 2 個 29 1 22 6 - - 3.2 3 個 8 2 3 3 - - 3.1 4 個 5-4 1 - - 3.2 5 個以上 4-2 2 - - 3.5 ( 注 ) 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 図表 59-2 公訴事実の数別 開廷回数別の終局件数の分布及び平均開廷回数 ( 否認事件 ) 公訴事実の数 終局件数 開廷回数平均開廷 2 回以下 3 回 4 回 5 回 6 回以上回数 ( 回 ) 28-13 11 3 1 3.7 1 個 17-9 4 3 1 3.8 2 個 8-2 6 - - 3.8 3 個 2-1 1 - - 3.5 4 個 - - - - - - - 5 個以上 1-1 - - - 3.0 ( 注 ) 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 64

図表 60-1 公訴事実の数別 開廷時間別の終局件数の分布及び平均開廷時間 ( 自白事件 ) 公訴事実の数 終局件数 開廷時間平均開廷 360 分以内 420 分以内 480 分以内 540 分以内 600 分以内 601 分以上時間 ( 分 ) 110 34 10 14 13 8 31 482.5 1 個 64 21 7 9 8 3 16 467.6 2 個 29 9 3 3 3 3 8 500.9 3 個 8 4 - - 1 1 2 432.4 4 個 5 - - 1 - - 4 598.0 5 個以上 4 - - 1 1 1 1 541.8 ( 注 ) 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 図表 60-2 公訴事実の数別 開廷時間別の終局件数の分布及び平均開廷時間 ( 否認事件 ) 公訴事実の数 終局件数 開廷時間平均開廷 360 分以内 420 分以内 480 分以内 540 分以内 600 分以内 601 分以上時間 ( 分 ) 28 2 2 6-6 12 701.3 1 個 17 2 1 2-4 8 732.4 2 個 8-1 2-1 4 713.1 3 個 2 - - 1-1 - 520.0 4 個 - - - - - - - - 5 個以上 1 - - 1 - - - 440.0 ( 注 ) 終局件数は, 刑事局への個別報告による件数建てであり, 概数である 65

(6) 区分審理 裁判員法 71 条の区分審理による審理がなされたものはなかった 図表 61 区分審理決定のあった判決人員並びに審理及び裁判の数ごとの内訳 ( 該当なし ) 図表 62 開廷回数別の判決人員の分布, 平均開廷回数及び平均実審理期間 ( 区分 審理決定の有無別 ) ( 該当なし ) 図表 63 開廷時間別の判決人員の分布及び平均開廷時間 ( 区分審理決定の有無別 ) ( 該当なし ) 66

(7) 被害者参加 刑事損害賠償命令裁判員裁判対象事件における罪名別の参加申出をした被害者等の数及び被害者等の参加の態様等は, 図表 64のとおりである なお, 刑事損害賠償命令申立てがあった判決人員は,9 人である 図表 64 裁判員裁判における被害者参加の状況 判決人員 参加を申し出た被害者等 うち証人尋問をした被害者等 うち被告人質問をした被害者等 うち刑訴法 316 条の 38 の意見陳述をした被害者等 うち刑訴法 292 条の 2 の意見陳述をした被害者等 19 23 22 11 17 18 13 殺人 6 7 7 1 6 7 6 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 4 4 4 4 4 4 - 強盗致傷 4 5 4 2 2 2 3 傷害致死 2 4 4 3 3 3 1 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 1 1 1 - - - 1 ( 準 ) 強姦致死傷 1 1 1 1 1 1 1 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 1 1 1-1 1 1 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による延べ人員 ( 判決人員は実人員 ) である 2 被害者等の数は, 延べ人員である うち参加を許可された被害者等 67

3 評議評議時間の分布状況 ( 自白 否認別, 罪名別及び開廷回数別 ) は, 図表 65, 図表 66 及び図表 67のとおりである なお, 評議時間は, 最終評議のみの時間であり, 中間評議の時間を含まない 図表 65 評議時間別の判決人員の分布及び平均評議時間 ( 自白否認別 ) 判決人員 240 分以内 評議時間 360 分以内 480 分以内 600 分以内 720 分以内 720 分を超える 142 18 48 45 23 6 2 397.0 自白 114 18 40 37 16 3-377.3 否認 28-8 8 7 3 2 477.3 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 平均評議時間 ( 分 ) 図表 66 評議時間別の判決人員の分布及び平均評議時間 ( 罪名別 ) 判決人員 240 分以内 評議時間 360 分以内 480 分以内 600 分以内 720 分以内 720 分を超える 平均評議時間 ( 分 ) 142 18 48 45 23 6 2 397.0 現住建造物等放火 11 2 3 5-1 - 380.9 建造物等以外放火 1 - - - - 1-629.0 偽造通貨行使 4 2 1 1 - - - 300.0 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 2 1 4 1 1-410.0 ( 準 ) 強姦致死傷 8-4 3 1 - - 376.3 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5-1 - 4 - - 472.8 殺人 33 3 10 13 6-1 401.4 傷害致死 8 1 4 2 1 - - 370.0 逮捕監禁致死 1 - - - 1 - - 540.0 強盗致傷 42 7 16 11 5 2 1 388.1 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3-1 1 1 - - 410.0 強盗強姦 1-1 - - - - 350.0 覚せい剤取締法違反 16 1 6 5 3 1-416.9 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 68

図表 67 評議時間別の判決人員の分布及び平均評議時間 ( 開廷回数別 ) 判決人員 240 分以内 評議時間 360 分以内 480 分以内 600 分以内 720 分以内 720 分を超える 平均評議時間 ( 分 ) 142 18 48 45 23 6 2 397.0 開 2 回以下 9 5 3 1 - - - 276.1 廷 3 回 90 13 36 25 11 5-379.2 4 回 35-8 17 8 1 1 447.4 回 5 回 7-1 2 4 - - 465.6 数 6 回以上 1 - - - - - 1 845.0 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 裁判員裁判対象事件以外の事件について公判を開いた後, 裁判員裁判対象事件が 併合されたものを含む 100 150 210 270 360 720 分を超える 1.4% 720 分以内 4.2% 600 分以内 16.2% 480 分以内 31.7% 240 分以内 12.7% 360 分以内 33.8% 69

4 裁判の結果 罪名別, 自白 否認別に控訴人員をみると, 図表 68 のとおりであり, 主要罪名別の終 局区分及び量刑分布状況は, 図表 69 及び図表 70 のとおりである 図表 68 罪名別 自白否認別の判決人員及び控訴人員 判決人員 うち自白うち否認うち控訴うち控訴 142 114 36 28 11 強盗致傷 42 32 9 10 6 殺人 33 25 10 8 3 覚せい剤取締法違反 16 11 3 5 2 現住建造物等放火 11 11 4 - - ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 8 2 1 - ( 準 ) 強姦致死傷 8 8 4 - - 傷害致死 8 7 1 1 - 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 3-2 - 偽造通貨行使 4 4 - - - 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3 3 2 - - 建造物等以外放火 1 - - 1 - 逮捕監禁致死 1 1 - - - 強盗強姦 1 1 1 - - ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 70

図表 69 罪名別 終局区分別の終局人員 罪名 終局人員 有罪 有罪 一部無罪 無罪 その他 149 142 - - 7 強盗致傷 42 42 - - - 殺人 36 33 - - 3 覚せい剤取締法違反 17 16 - - 1 現住建造物等放火 11 11 - - - ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 9 - - - ( 準 ) 強姦致死傷 9 8 - - 1 傷害致死 9 8 - - 1 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 5 - - - 偽造通貨行使 4 4 - - - 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3 3 - - - 建造物等以外放火 1 1 - - - 通貨偽造 1 - - - 1 逮捕監禁致死 1 1 - - - 強盗強姦 1 1 - - - ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 その他 は, 公訴棄却, 移送等である 傷害致死 6.0% ( 準 ) 強姦致死傷 6.0% その他 10.7% 強盗致傷 28.2% ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 6.0% 現住建造物等放火 7.4% 覚せい剤取締法違反 11.4% 殺人 24.2% 71

図表 70 罪名別 量刑分布別 ( 終局区分別を含む ) の終局人員 終局区分 有 罪 終局人員 有罪人員 死刑 無期懲役 30 年以下 25 年以下 有 期 懲 役 3 年以下 20 年以下 15 年以下 10 年以下 7 年以下 5 年以下 実刑 執行猶予 保う護ち観察 無罪 その他 控訴人員 控訴率 (%) 149 142-1 - 3 7 8 29 30 24 8 32 20-7 47 33.1 強盗致傷 42 42 - - - - - - 11 11 13 2 5 5 - - 15 35.7 殺人 36 33 - - - 1 7 5 2 7 5-6 3-3 13 39.4 覚せい剤取締法違反 17 16 - - - - - 1 8 6 1 - - - - 1 5 31.3 現住建造物等放火 11 11 - - - - - - 2 1 3 1 4 2 - - 4 36.4 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 9 - - - - - - - - - 2 7 4 - - 2 22.2 ( 準 ) 強姦致死傷 9 8 - - - - - - 4 2 1-1 1-1 4 50.0 傷害致死 9 8 - - - - - - 1 3 1 1 2 - - 1 1 12.5 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 5 - - - - - 1 - - - 1 3 3 - - - - 偽造通貨行使 4 4 - - - - - - - - - 1 3 1 - - - - 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3 3-1 - 2 - - - - - - - - - - 2 66.7 建造物等以外放火 1 1 - - - - - - - - - - 1 1 - - - - 通貨偽造 1 - - - - - - - - - - - - - - 1 - - 逮捕監禁致死 1 1 - - - - - - 1 - - - - - - - - - 強盗強姦 1 1 - - - - - 1 - - - - - - - - 1 100.0 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 その他 は, 公訴棄却, 移送等である 3 禁錮刑の終局人員はない 72

5 控訴裁判員裁判による判決に対し, 控訴を申し立てた人員につき, 第一審の結果ごとの控訴理由及び控訴審結果の分布状況をみると, 図表 71 及び図表 72のとおりである ( ただし, いずれも控訴審終局時を基準として作成する刑事控訴事件票に基づくデータであることに留意を要する ) 図表 71 第一審結果別の控訴理由の分布 ( 控訴審終局分 ) 被告人側検察官 第一審の結果 第一審終局人員 控訴審終局人員 刑訴法 377 378 条 訴訟手続の法令違反 法令適用の誤り 量刑不当 事実の誤認 控訴審判決後その他終局人の情状員 刑訴法 377 378 条 訴訟手続の法令違反 法令適用の誤り 量刑不当 事実の誤認 判決後その他の情状 149 3-1 1 1 - - - - - - - - - 死刑 - - - - - - - - - - - - - - - 無期懲役 1 - - - - - - - - - - - - - - 30 年以下 - - - - - - - - - - - - - - - 25 年以下 3 - - - - - - - - - - - - - - 20 年以下 7 1 - - - - - - - - - - - - - 15 年以下 8 1-1 1 1 - - - - - - - - - 有期 10 年以下 29 1 - - - - - - - - - - - - - 懲 7 年以下役 30 - - - - - - - - - - - - - - 5 年以下 24 - - - - - - - - - - - - - - 3 年以下 40 - - - - - - - - - - - - - - うち執行猶予 32 - - - - - - - - - - - - - - うち保護観察 20 - - - - - - - - - - - - - - 無罪 - - - - - - - - - - - - - - - その他 7 - - - - - - - - - - - - - - ( 注 )1 刑事通常第一審事件票及び刑事控訴事件票による実人員である 2 控訴理由が複数ある場合には, 各欄に重複して計上した 3 控訴理由の その他 は, 刑の廃止 変更, 大赦等である 4 控訴趣意書提出前取下げ等の理由で判明しなかった場合は掲げていない ただし, 控訴申立人には計上した 73

図表 72 第一審結果別の控訴審結果の分布 死刑 無期懲役 有期懲役 無罪 その他 第一審の結果 第一審終局人員 控訴棄却 破棄差戻 破棄自判 取下げ 149 3 1 - - 2 - - - - - - 1 - - - - - 30 年以下 - - - - - - 25 年以下 3 - - - - - 20 年以下 7 1 - - - 1 15 年以下 8 1 1 - - - 10 年以下 29 1 - - - 1 7 年以下 30 - - - - - 5 年以下 24 - - - - - 3 年以下 40 - - - - - うち執行猶予 32 - - - - - うち保護観察 20 - - - - - - - - - - - 7 - - - - - ( 注 )1 刑事通常第一審事件票及び刑事控訴事件票による実人員である 控訴審終局人員 控訴審の結果 2 控訴申立人員 には, 控訴申立後, 記録送付前に控訴取下げがあった人員を含む 74

第 4 その他 第 4 その他 本項では, 第 2 裁判員等の選任に関する実施状況について 及び第 3 裁判員の参加する公判手続の実施状況について のいずれにも関係し, 又はいずれにも該当しない統計数値を示すこととした 具体的には,1) 弁護人の状況,2) 外国人事件の状況,3) 手話通訳人等の状況に関する統計数値を示し, 最後に,4) 裁判員等に対する制裁の状況を示した 弁護人の選任状況を罪名別にみると, 図表 73 のとおりである 図表 73 弁護人の私選国選別の判決人員 ( 罪名別 ) 判決人員 私選弁護人が選任された人員 国選弁護人が選任された人員 (21.1) (82.4) 142 30 117 (11.9) (90.5) 強盗致傷 42 5 38 (24.2) (78.8) 殺人 33 8 26 (12.5) (93.8) 覚せい剤取締法違反 16 2 15 (9.1) (90.9) 現住建造物等放火 11 1 10 (33.3) (66.7) ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 9 3 6 (37.5) (75.0) ( 準 ) 強姦致死傷 8 3 6 (50.0) (50.0) 傷害致死 8 4 4 (40.0) (60.0) 集団 ( 準 ) 強姦致死傷 5 2 3 (25.0) (75.0) 偽造通貨行使 4 1 3 (100.0) 強盗致死 ( 強盗殺人 ) 3-3 (100.0) 建造物等以外放火 1-1 (100.0) (100.0) 逮捕監禁致死 1 1 1 (100.0) 強盗強姦 1-1 ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 同一被告人に対し私選弁護人及び国選弁護人が選任された場合には重複して計上した 3 ( ) は判決人員に対する割合 (%) である 75

第 4 その他 通訳翻訳人の付いた外国人の被告人につき, 主要罪名別及び言語別に判決人員数をみ ると, 図表 74 及び図表 75 のとおりである 図表 74 罪名別の通訳翻訳人の付いた外国人の判決人員 判決人員 142 強盗致傷 42 殺人 33 覚せい剤取締法違反 16 うち通訳翻訳人の付いた外国人 (14.8) 21 (16.7) 7 (3.0) 1 (81.3) 13 現住建造物等放火 ( 準 ) 強制わいせつ致死傷 ( 準 ) 強姦致死傷傷害致死集団 ( 準 ) 強姦致死傷偽造通貨行使強盗致死 ( 強盗殺人 ) 建造物等以外放火逮捕監禁致死強盗強姦 11 9 8 8 5 4 3 1 1 1 - - - - - - - - - - ( 注 )1 刑事通常第一審事件票による実人員である 2 ( ) は判決人員に対する割合 (%) である 76

第 4 その他 図表 75 言語別の通訳翻訳人の付いた外国人の判決人員 中国語 判決人員 21 北京語 6 広東語 2 台湾語 1 ポルトガル語 5 スペイン語 3 韓国 朝鮮語 1 英語 1 フィリピノ ( タガログ ) 語 1 ポーランド語 1 ( 注 ) 刑事通常第一審事件票による実人員である 9 77

第 4 その他 手話通訳人等を付した被告人はいなかった また, 裁判員候補者及び裁判員等に対し, 手話通訳, 点字翻訳を要したとして報告がなされた事件はなかった なお, 障害のある裁判員候補者及び裁判員等に対し, 何らかの対応を行ったとして報告がなされた事件は3 件あった 図表 76 手話通訳人等の付いた被告人の判決人員 ( 該当なし ) 図表 77 手話通訳 点字翻訳を要した裁判員候補者, 裁判員等の員数 ( 該当なし ) 裁判員候補者及び裁判員等に対する制裁を行ったとして報告がなされた事件はなか った 図表 78 裁判員法違反事件の処理状況 ( 該当なし ) 78