150130【物価2.7%版】プレス案(年金+0.9%)

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2. 年金額改定の仕組み 年金額はその実質的な価値を維持するため 毎年度 物価や賃金の変動率に応じて改定される 具体的には 既に年金を受給している 既裁定者 は物価変動率に応じて改定され 年金を受給し始める 新規裁定者 は名目手取り賃金変動率に応じて改定される ( 図表 2 上 ) また 現在は 少

平成25年4月から9月までの年金額は

2. 年金改定率の推移 2005 年度以降の年金改定率の推移をみると 2015 年度を除き 改定率はゼロかマイナスである ( 図表 2) 2015 年度の年金改定率がプラスとなったのは 2014 年 4 月の消費税率 8% への引き上げにより年金改定率の基準となる2014 年の物価上昇率が大きかった

260401【厚生局宛て】施行通知

生活福祉研レポートの雛形

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強制加入被保険者(法7) ケース1

問 28 高年齢雇用継続給付との調整難度 A 70 問 29 特例老齢年金難度 B 72 問 30 経過的加算難度 B 74 問 31 老齢厚生年金の支給の繰下げ難度 B 76 問 32 老齢厚生年金の支給の繰上げ難度 B 80 問 歳以後の在職老齢年金難度 A 84 問 34 障害厚生

2019年度はマクロ経済スライド実施見込み

PowerPoint プレゼンテーション

政策課題分析シリーズ16(付注)

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

高齢社会は危機かチャンスか

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

2. 繰上げ受給と繰下げ受給 65 歳から支給される老齢厚生年金と老齢基礎年金は 本人の選択により6~64 歳に受給を開始する 繰上げ受給 と 66 歳以降に受給を開始する 繰下げ受給 が可能である 繰上げ受給 を選択した場合には 繰上げ1カ月につき年金額が.5% 減額される 例えば 支給 開始年齢

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( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

2. 特例水準解消後の年金額以下では 特例水準の段階的な解消による年金額の変化を確認する なお 特例水準の解消により実際に引き下げられる額については 法律で定められた計算方法により年金額を計算することに加え 端数処理等の理由により203 年 9 月の年金額に所定の減額率を乗じた額と完全に一致するもの

改訂正表 横断縦断

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

板書ノート 1 労働編 6 頁 公務員関係等の適用 の表を, 次の表に差し替 える 改正労働 ( が改訂箇所 ) 公務員等 労基法の適用 労災法の適用 一般職の国家公務員 適用しない 適用しない 行政執行法人の職員 適用する 適用しない 行政執行法人以外の独立行政法人の職員 適用する 適

いずれも 賃金上昇率により保険料負担額や年金給付額を65 歳時点の価格に換算し 年金給付総額を保険料負担総額で除した 給付負担倍率 の試算結果である なお 厚生年金保険料は労使折半であるが 以下では 全ての試算で負担額に事業主負担は含んでいない 図表 年財政検証の経済前提 将来の経済状

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

年金額の改定について 公的年金制度は平成 16 年の法改正により永久に年金財政を均衡させる従来の仕組みから おおむね ( 100 ) 年間で年金財政を均衡させる仕組みへと変わった この年金財政を均衡させる期間を 財政均衡期間 という これにより 政府は少なくとも ( 5 ) 年ごとに財政の検証をおこ

年金改革の骨格に関する方向性と論点について

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労災年金のスライド

< 参考資料 目次 > 1. 平成 16 年年金制度改正における給付と負担の見直し 1 2. 財政再計算と実績の比較 ( 収支差引残 ) 3 3. 実質的な運用利回り ( 厚生年金 ) の財政再計算と実績の比較 4 4. 厚生年金被保険者数の推移 5 5. 厚生年金保険の適用状況の推移 6 6. 基

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

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件数表(神奈川)

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

目 次 1 平成 30 年度の年金額について 問 1 今年度は年金額の改定はないのですか 1 問 2 年金が下がっているのですが なぜですか 1 問 3 マクロ経済スライドとは どういうものですか 3 問 4 マクロ経済スライドによる年金額調整とは どういうものですか また 平成 30 年度の年金額

標準例6

年金・社会保険セミナー

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強制加入被保険者(法7) ケース1

や 給付の重点化 効率化等に関する改革項目が挙げられている 今後 社会保障 税一体改革の関連法案が国会へ提出される予定である 2011 年度の社会保障給付費は107.8 兆円となる見込みである 内訳は 年金 53.6 兆円 ( 社会保障給付費全体の49.7%) 医療 33.6 兆円 ( 同 31.2

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

Ⅰ 改正について 児童扶養手当法の改正 Q&A ( 公的年金等と合わせて受給する場合 ) Q1 今回の改正の内容を教えてください A: 今回の改正により 公的年金等 * を受給していても その額が児童扶養手当の額 より低い場合には 差額分の手当が受給できるようになります 児童扶養手当 は 離婚などに

2018年度の公的年金額は、なぜ据え置かれるのか?-年金額の改定ルールと年金財政への影響、見直し内容の確認

年金・社会保険セミナー

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

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はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

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2010年金7号_H1

年金生活者の実質可処分所得はどう変わってきたか

無年金・低年金の状況等について

1-3. 想定問題 2 (1) 老齢基礎年金の支給要件問 1. 老齢基礎年金は 保険料納付済期間又は保険料免除期間 ( A の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く ) を有する者が 65 歳に達したときに その者に支給する ただし その者の保険料納付済期間と保険料免除期

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被用者年金一元化法

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スライド 0

2909_0 概要

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

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(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

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2. 改正の趣旨 背景税制面では 配偶者のパート収入が103 万円を超えても世帯の手取りが逆転しないよう控除額を段階的に減少させる 配偶者特別控除 の導入により 103 万円の壁 は解消されている 他方 企業の配偶者手当の支給基準の援用や心理的な壁として 103 万円の壁 が作用し パート収入を10

公的年金制度について 制度の持続可能性を高め 将来の世代の給付水準の確保等を図るため 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく社会経済情勢の変化に対応した保障機能の強化 より安全で効率的な年金積立金の管理及び運用のための年金積立金管理運用独立行政法人の組織等の見直し等の

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厚生局受付番号 : 東北 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 東北 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論請求期間 1について 当該期間のうち請求者のA 社における平成 21 年 9 月 1 日から平成 22 年 12 月 1 日までの期間の標準報酬月額を訂正することが

34(30) 等級の 報酬月額 欄は 厚生年金保険の場合 605,000 円以上 と読み替えて下さい 4. 平成 27 年度における協会けんぽの任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は 280,000 円です 5. 健康保険組合に加入する方の健康保険料額については 加入する健康保険組合へお問い合わせ下

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Taro-中期計画(別紙)

T3-08-2_遺族基礎年金(2)_

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

受けているときは これらの年金総額が 230 万円となるように計算されます 計算例 1. 単一の共済年金が支給されている場合 事例 1 退職共済年金 + 老齢基礎年金を受給している方の場合 現在の年金額退職共済年金 210 万円老齢基礎年金 60 万円 (= 組合員期間に係る基礎年金相当額 ) 退職

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

稲垣氏講演資料

中小企業の退職金制度への ご提案について

被用者年金一元化パンフ.indd

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

2.5% % 1 88,000 ~ 93,000 13, , ,000 93,000 ~ 101,000 15, , , ,000 ~ 107,000 16, , ,00

1. はじめに 自ら変わります 社会保険庁を変えます 社会保険庁ホームページ : 社会保険庁改革リスタートプラン より やるき化 プロジェクト あたりまえ化プロジェクト 見える化 プロジェクト きれい化 プロジェクト 2007/4/14 Copyright

2906_0 概要

8-1 雇用保険 雇用保険の適用基準 1 31 日以上引き続き雇用されることが見込まれること 31 日以上雇用が継続しないことが明確である場合を除き この要件に該当することとなります このため 例えば 次の場合には 雇用契約期間が31 日未満であっても 原則として 31 日以上の雇用が見込まれるもの

資料 2-2 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案の概要 ( 参考資料 ) 厚生労働省年金局 平成 28 年 4 月 21 日

消費税増税等の家計への影響試算

<ライフプランニング>

301121答申件数表

【作成中】2903_0 概要

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

問題の背景 高齢者を取り巻く状況の変化 少子高齢化の急速な進展 2015 年までの労働力人口の減少 厚生年金の支給開始年齢の段階的引き上げ 少なくとも 年金開始年齢までは働くことのできる 社会 制度づくり ( 企業への負担 ) 会社にとっての問題点 そしてベストな対策対策が必要に!! 2

伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

市県民税所得課税証明書から年間所得金額を見る場合 平成 年度 ( 平成 年分 ) 市県民税所得課税証明書 住所 羽生市 134 番地 1 氏名 羽生田羽生子 所得の区分 所得金額 所得の区分 所得金額 総所得金額 330,000 所得控除金額 1,500,000 合計所得金額 330,000 課税標

Transcription:

平成 27 年 1 月 30 日 照会先 年金局年金課課長補佐岡野和薫 ( 内線 3336 3337) ( 代表電話 ) 03(5253)1111 平成 27 年度の年金額改定について 総務省から 本日 (1 月 30 日 ) 平成 26 年平均の全国消費者物価指数 ( 生鮮食品を含む総合指数 ) が公表されました この結果 平成 27 年度の年金額は 平成 26 年度の特例水準の年金額との比較では 特例水準の段階的な解消やマクロ経済スライドによる調整と合わせて 基本的には 0.9% の引上げ ( 注 1 2) となります 受給者の受取額が変わるのは 通常 4 月分の年金が支払われる6 月からです なお 平成 27 年度の年金額改定に用いる各指標は次ページのとおりです ( 注 1) 厚生年金 ( 報酬比例部分 ) に関しては 被保険者期間が直近の期間のみの方など すべての方が0.9% の引上げとなるわけではありません ( 注 2) 厚生年金 ( 報酬比例部分 ) に関しては 平成 16 年改正で特例水準の処理についてのルールを法定化して以降 平成 16 年以前の実質賃金上昇を反映した本来水準の改定が行われた世代 ( 昭和 12 年度生まれ以降の世代 ) が存在するため これらの世代では 平成 26 年度時点で解消すべき特例水準が0.5% より小さい又は無いため その分平成 27 年度の改定率が高くなります 平成 27 年度の新規裁定者 (67 歳以下の方 ) の年金額の例平成 26 年度 ( 月額 ) *1 国民年金 ( 老齢基礎年金 ( 満額 ):1 人分 ) *3 厚生年金 ( 夫婦 2 人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額 ) 64,400 円 219,066 円 1 平成 27 年度 ( 月額 ) *2 65,008 円 (+608 円 ) 221,507 円 (+2,441 円 ) *1 平成 26 年度の基礎年金 ( 厚生年金に含まれている夫婦 2 人分の基礎年金を含む ) は 特例水準 の額であり 本来水準よりも 0.5% 高い水準となっています *2 平成 27 年度は 特例水準が解消した後の本来水準の年金額となっているため 平成 26 年度の特 例水準の年金額からの改定率は 基礎年金は 0.9% となっています また 厚生年金 ( 報酬比例部 分 ) は 平成 27 年度の新規裁定者 (67 歳以下の方 ) においては平成 26 年度時点で特例水準の残 余がないことから 改定率は 1.4% となっています なお 実際に引上げとなる額については 端 数処理などの理由により 平成 26 年度の年金額の 0.9%( 報酬比例部分については 1.4%) に相 当する額と完全に一致するものではありません *3 厚生年金は 夫が平均的収入 ( 平均標準報酬 ( 賞与含む月額換算 )42.8 万円 ) で 40 年間就業し 妻がその期間すべて専業主婦であった世帯が年金を受け取り始める場合の給付水準で 本来水準 の計算式によって算出しています

参考 1: 平成 27 年度の年金額改定に係る各指標 名目手取り賃金変動率 1 2.3% 物価変動率 2.7% マクロ経済スライドによる スライド調整率 2 0.9% 1 名目手取り賃金変動率 とは 国民年金法第 27 条の2 及び厚生年金保険法第 43 条の2に規定されており 前年の物価変動率に2 年度前から4 年度前までの3 年度平均の実質賃金変動率と可処分所得割合変化率を乗じたものです 実質賃金変動率と可処分所得割合変化率は 厚生年金保険法 43 条の2の規定により 標準報酬月額などと保険料率のデータを用いて算出しています 名目手取り賃金変動率 (2.3%) = 物価変動率 (2.7%) 実質賃金変動率 ( 0.2%) 可処分所得割合変化率 ( 0.2%) ( 平成 26 年の値 ) ( 平成 23~25 年度の平均 ) ( 平成 24 年度の変化率 ) 2 マクロ経済スライドとは 平成 16 年の年金制度改正において導入された 賃金や物価の改定率を調整して緩やかに年金の給付水準を調整する仕組みです このマクロ経済スライドによる給付水準の調整を早期に開始することは将来の年金の受給者である現役世代の年金水準を確保することにつながります 具体的には 国民年金法第 27 条の4 と厚生年金保険法第 43 条の4に規定されていて 現役被保険者の減少と平均余命の伸びに基づいて スライド調整率 が設定され その分を賃金や物価の変動により算出される改定率から控除するものです このマクロ経済スライドによる調整は 特例水準が解消され次第実施することが法律に規定されています スライド調整率 ( 0.9%) = 公的年金被保険者数の変動率 ( 0.6%) 平均余命の伸び率 () ( 平成 23~25 年度の平均 ) * 平成 26 年財政検証では 平成 27 年度のスライド調整率は 1.1% と見込んでいましたが 60 歳以上の高齢者雇用が見込みよりも進んだことなどにより 厚生年金被保険者が増加したことで 実際のスライド調整率は見込みよりも低くなりました 参考 2: 年金額の改定ルール年金額は現役世代の賃金水準に連動する仕組みとなっています 年金額の改定ルールは 法律上規定されており 年金を受給し始める際の年金額 ( 新規裁定年金 ) は名目手取り賃 金変動率によって改定し 受給中の年金額 ( 既裁定年金 ) は購買力を維持する観点から物 価変動率によって改定することになっています ただし 給付と負担の長期的な均衡を保 つなどの観点から 賃金水準の変動よりも物価水準の変動が大きい場合には 既裁定年金 も名目手取り賃金変動率で改定される旨が法律に規定されています 平成 27 年度の年金額は 平成 27 年度の年金額改定に用いる名目手取り賃金変動率 (2.3%) よりも物価変動率 (2.7%) が高くなるため 新規裁定年金 既裁定年金と もに名目手取り賃金変動率 (2.3%) によって改定されます さらに平成 27 年度は 名目手取り賃金変動率にスライド調整率 ( 0.9%) が乗じられることになり 平成 26 年度の本来水準の年金額からの改定率は 1.4% となります なお 特例水準の段階的な解消 ( 0.5%) があるため 平成 26 年度の特例水準の 年金額からの改定率は 基本的には 0.9% となります 2

参考 3: 厚生年金の改定率平成 12 年改正により厚生年金は 新規裁定者の年金は賃金上昇率による改定 既 裁定者の年金は物価上昇率による改定とされたため 賃金上昇率の反映状況が生年 度によって異なることになりました その結果 厚生年金の報酬比例部分について は 昭和 12 年度生まれの方は平成 13 年度 (12~14 年度の 3 年平均 ) までの賃金上 昇率 昭和 13 年度以後生まれの方は平成 14 年度 (13~15 年度の 3 年平均 ) までの 賃金上昇率が本来水準の年金額に反映されているため 昭和 11 年度以前生まれの方 と比較して本来水準が高くなっていて 平成 26 年度時点における特例水準との差が 0.5% よりも少なくなっています 具体的には 昭和 12 年度生まれが 0.1% の差 昭 和 13 年度以後生まれが ±0.0%( 特例水準と同水準 ) となっています このため 平成 26 年度の特例水準との比較では 昭和 11 年度以前生まれの方は 0.9%( 特例水準 0.5% 解消 ) 昭和 12 年度生まれの方は 1.3%( 特例水準 0.1% 解消 ) 昭和 13 年度以後生まれの方は 1.4%(26 年度に特例水準が解消済 ) の引上げとなります 平成 15 年度以降については 賃金変動率 < 物価変動率 の状況が続いたことか ら 新規裁定者と既裁定者が同じ改定率になり 昭和 13 年度以後の生年度による違 いは生じませんでした 基礎年金については 平成 16 年改正により 新規裁定者の年金は平成 16 年度以 降の毎年の賃金動向を反映させることになりましたが 上記のとおり 賃金変動率 < 物価変動率 の状況が続いたことから 新規裁定者と既裁定者が同じ改定率にな り 生年度による違いは生じていません 厚生年金の被保険者期間が直近の期間のみの方など すべての方が上記改定率に当てはまるも のではありません 参考 4: 特例水準の解消 平成 25 年 9 月分までの年金は 平成 12 年度から 14 年度にかけて 物価下落にも かかわらず 特例法でマイナスの物価スライドを行わず年金額を据え置いたことな どにより 本来の年金額より 2.5% 高い水準 ( 特例水準 ) で支払われていました 平成 16 年の年金制度改正で 長期的な給付と負担の均衡を図る仕組み ( マクロ経 済スライド ) が導入されましたが この仕組みは特例水準を解消した後に発動する ことになっています 前述のとおり マクロ経済スライドによる給付水準の調整を 早期に開始することは 将来の年金の受給者である現役世代の年金水準を確保する ことにつながります このような観点から 平成 24 年に成立した法律により 特例水準の計画的な解消を 図ることが定められました 本来水準の年金額との差である 2.5% の解消スケジュー ルは 平成 25 年 10 月から 1.0% 26 年 4 月から 1.0% 27 年 4 月から 0.5% とな っており 27 年 4 月以降は完全に特例水準が解消されます 3

参考 5: 国民年金保険料について 平成 27 年度の国民年金保険料額は 15,590 円 ( 月額 ) となります ( 平成 26 年度から 340 円の引上げ ) 平成 28 年度の国民年金保険料額は 16,260 円 ( 月額 ) となります ( 平成 27 年度から 670 円の引上げ ) ( 参考 ) 国民年金保険料の額は 平成 16 年度の価格水準で規定された額をもとに名目賃金の変動に応じ て改定することが 国民年金法第 87 条第 3 項に規定されています 平成 27 年度 平成 28 年度 法律に規定された保険料額 ( 平成 16 年度価格水準 ) 16,380 円 16,660 円 参考 6: 在職老齢年金の支給停止調整変更額 (46 万円 47 万円 ) などの改定平成 27 年度の在職老齢年金に関して 60 歳台前半 (60 歳 ~64 歳 ) の支給停止調整変更額 (26 年度 :46 万円 ) 60 歳台後半 (65 歳 ~69 歳 ) と70 歳以降の支給停止調整額 (26 年度 :46 万円 ) については 法律の規定に基づき47 万円に改定されます なお 60 歳台前半の支給停止調整開始額 (26 年度 :28 万円 ) については変更ありません ( 参考 : 現行の仕組み ) 60 歳台前半の在職老齢年金は 厚生年金保険法附則第 11 条に規定されており 現行では 賃金 ( 賞与込み月収 以下同じ ) と年金の合計額が 支給停止調整開始額 (28 万円 ) を上回る場合には 賃金の増加 2に対し年金額を1 支給停止し 賃金が支給停止調整変更額 (46 万円 ) を上回る場合には 増加した分だけ年金を支給停止します 60 歳台後半と70 歳以降については同法第 46 条に規定されており 賃金と年金の合計額が 支給停止調整額 (46 万円 ) を上回る場合には 賃金の増加 2に対し年金額を1 支給停止します 支給停止調整開始額 (28 万円 ) は新規裁定者の年金額の改定に応じて 支給停止調整 ( 変更 ) 額 (46 万円 ) については名目賃金の変動に応じて それぞれ改定することが法律に規定されています 4

参考 物価変動に応じた改定ルールが法律に規定されている次の手当については 物価変動率 2.7% に 特例水準の段階的な解消 ( 平成 27 年 4 月以降は) をあわせて 2.4% の引上げとなります * なお 平成 12 年度以降 物価下落時に据置き措置が採られた経緯から生じているこれらの手当の特例水準 (1.7%) について 年金と同様に 平成 25 年度から 27 年度までの3 年間で解消することとしています これにより 平成 27 年度分の手当額は 0.3% 引き下がることになります ( 解消のスケジュールは H25.10. H26.4. H27.4.) 平成 26 年度 ( 月額 ) 平成 27 年度 ( 月額 ) 1 母子家庭 父子家庭 などに対する給付 児童扶養手当 子 1 人 全部支給の場合 41,020 円 42,000 円 (+980 円 ) 2 障害者などに対する 給付 1 特別児童扶養手当 (1 級 ) (2 級 ) 49,900 円 33,230 円 (1 級 ) 51,100 円 (+1,200 円 ) (2 級 ) 34,030 円 (+800 円 ) 特別障害者手当 26,000 円 26,620 円 (+620 円 ) 障害児福祉手当 14,140 円 14,480 円 (+340 円 ) 原子爆弾被爆者に 3 健康管理手当 33,230 円 34,030 円対する給付 2 (+800 円 ) 1 この他 経過的福祉手当がある 2 この他 医療特別手当 保健手当などがある 照会先 厚生労働省代表電話 03(5253)1111 1 母子家庭 父子家庭などに対する給付雇用均等 児童家庭局家庭福祉課 ( 担当 内線 ) 度会 (7891) 堀内 (7893) ( 直通電話 ) 03(3595)3112 2 障害者などに対する給付社会 援護局障害保健福祉部 ( 担当 内線 ) 鈴木 (3020) ( 直通電話 ) 03(3595)2389 3 原子爆弾被爆者に対する給付健康局総務課原子爆弾被爆者援護対策室 ( 担当 内線 ) 山本 (2315) 島田 (2318) ( 直通電話 ) 03(3595)2207 5

本来水準と特例水準の年金額改定の推移 参考資料 平成 26 年度まで支給される年金は 過去 物価下落時に年金額を据え置いた ( 物価スライド特例措置 ) 経緯から 特例的に 本来よりも高い金額で支払われているところ ( 特例水準 ) 平成 24 年 11 月に成立した法律により 特例水準 (2.5%) を平成 25 年度から平成 27 年度までの 3 年間で計画的に解消を図っている ( 解消のスケジュールは H25.10. 1.0% H26.4. 1.0% H27.4. 0.5% ) ( 参考 ) 特例水準の年金額は 物価が上昇しても据え置く一方 物価が直近の年金額改定の基となる水準を下回った場合に その分だけ引き下げるというルール 一方 法律上本来想定している年金額 ( 本来水準 ) は 物価や賃金の上昇や下落に応じて ( ) 増額や減額されるというルール ( 例えば 賃金の伸びが物価の伸びを下回った場合は 物価ではなく賃金で改定される ) 0.6% H10 年度 H11 年度 H12 年度 H13 年度 H14 年度 物価スライド特例措置 1.7% 0.9% 0.9% H15 年度 1.7% H16 年度 平成 16 年改正 平成 17 年に物価が下落し 平成 18 年度の年金額を引下げ これ以降 平成 23 年度に年金額を引き下げるまで 基準は平成 17 年の物価 ( 物価スライド特例水準 ) H17 年度 0.3% 実際に支給されていた年金の水準 平成 16 年改正後の法律が規定する本来の年金水準 ( 本来水準 ) H18 年度 H19 年度 H20 年度 1.4% 0.9% 0.8% H21 年度 平成 17 年以降の物価変動 0.3% 1.4% 1.4% 0.4% H22 年度 H23 年度 2.5% H24 年度 0.0% 0.0% H25 年 4 月 1.5% 1.0% 0.5% 0.3% H26 年度 10 月 前年度と比較して名目額が上がるのは 平成 11 年度以来 16 年ぶり 特例水準解消 1.4% 0.5 % H27 年度 0.9%