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(2) サービス指標の目標値に対する達成度の評価 共通サービス指標 稼働率稼働率については KSKは目標値 99.9% に対して実績値 % e-tax は目標値 99.5% に対して実績値 99.9% KSKのオープンは目標値 99.9% に対して実績値 99.9% となっており それぞ

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障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

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資料 1-1 (H30.4.23) 規制改革推進会議第 24 回投資等 WG 資料 説明資料 平成 30 年 4 月財務省主税局

未来投資戦略 2017( 平成 29 年 6 月 9 日閣議決定 ) 第 2 具体的施策 Ⅱ Society 5.0 に向けた横割課題 B. 価値の最大化を後押しする仕組み 2. 規制改革 行政手続の簡素化 IT 化の一体的推進 (2) 新たに講ずべき具体的施策今後は 規制等の趣旨を十分に尊重しつつも 行政目線の 行政手続 から事業者目線の 公共サービス に発想を大きく転換し 最新の IT 技術と法人番号 マイナンバーなどの新た な制度を最大限活用しながらあらゆる手続を見直して 省庁横断的に利用者の利便性の向上に取り組むことが不可欠である 具体的には 諸外国の状況も踏まえつつ 単に現行手続をオンライン手続に置き換えるのではなく あらゆる領域において 同じ目的又は同じ内容の申請 届出等の書式 様式を共通化するとともに 政府内の情報共有により一度提出した情報は二度と求めないこと ( ワンスオンリー ) を横串原則とする見直しを実施する さらに 複数の機関に対する同様の書類の手続が求められる法人設立 社会保険料納付等においては電子手続の一元化 ( ワンストップ化 ) を図る また 税務手続においては 電子申告等における国 地方間の情報連携を徹底する ビッグデータやAI といった技術革新に合わせて行政手続をも革新させ 事業者側及び行政側双方にとって効率的 効果的な制度 手続を構築する さらに 我が国の事業環境改善に必要な課題や解決のための手法について 諸外国でできていることがなぜ日本でできないのか という観点から 不断に検討する 事業者目線での規制改革 行政手続の簡素化 IT 化の一体的推進を通じ 世界で一番企業が活動しやすい国 を実現する 1

規制改革推進に関する第 1 次答申 ( 平成 29 年 5 月 23 日規制改革推進会議 )[ 抄 ] Ⅱ 行政手続コストの削減に向けて 3. 今後の取組 ( 前略 ) 各府省は 行政手続簡素化の 3 原則 ( 行政手続の電子化の徹底 同じ情報は一度だけの原則 書式 様式の統一 ) を踏まえ 行政手続コストを 2020 年までに 20% 削減すること等を内容とする行政手続部会取りまとめに沿って 積極的かつ着実に行政手続コストの削減に向けた取組を進める 規制改革会議行政手続部会取りまとめ ( 平成 29 年 3 月 29 日規制改革推進会議行政手続部会 )[ 抄 ] 2. 重点分野 取組の内容 重点分野は以下の 9 分野とする 1 営業の許可 認可に係る手続 ( 各省庁に共通する手続 ) 2 社会保険に関する手続 ( 個別分野の手続 ) 3 国税 ( 個別分野の手続 ) 4 地方税 ( 個別分野の手続 ) 5 補助金の手続 ( 各省庁に共通する手続 ) 6 調査 統計に対する協力 ( 各省庁に共通する手続 ) 7 従業員の労務管理に関する手続 ( 個別分野の手続 ) 8 商業登記等 ( 個別分野の手続 ) 9 従業員からの請求に基づく各種証明書類の発行 ( 個別分野の手続 ) なお 従業員の納税に係る事務 については 規制改革推進会議 ( 投資等ワーキンググループ ) において 社会全体の行政手続コストの削減に向けた検討を別途行う また 行政への入札 契約に関する手続 については 行政手続部会において 別途検討を行う ( 注 1) 国税 については 次の事情を踏まえ 削減目標とは別途の数値目標等を定める 1. 国税 については 以下の点に留意する必要がある 1 我が国では 多くの諸外国と異なり 税務訴訟における立証責任が 通常 課税当局側にあるとされていること 2 消費税軽減税率制度 インボイス制度の実施 国際的租税回避への対応等に伴い 今後 事業者の事務負担の大幅な増加が不可避であること 2. 諸外国の税分野における行政手続コスト削減の要因は明確ではないが 少なくとも電子申告の利用率の大幅な向上が寄与していると考えられることに鑑み 次の数値目標を設定する 1 電子申告の義務化が実現されることを前提として 大法人の法人税 消費税の申告について 電子申告 (e-tax) の利用率 100% 2 中小法人の法人税 消費税の申告について 電子申告 (e-tax) の利用率 85% 以上 なお 将来的に電子申告の義務化が実現されることを前提として 電子申告 (e-tax) の利用率 100% 3. 削減目標 (3) 取組期間 3. 手続の電子化 簡素化等により 事業者の負担感減少に向けた取組を進 取組の内容 める 取組期間は 3 年とする ( 平成 31 年度まで ) ただし 事項によっては5 年 1 電子納税の一層の推進 まで許容する ( 平成 33 年度まで ) 2 e-taxの使い勝手の大幅改善 ( 利用満足度に係るアンケートを実施し (4) 削減目標取り組む ) 取組の内容 3 地方税との情報連携の徹底 ( 法人設立届出書等の電子的提出の一元削減目標は 削減率 20% とする 化 電子申告における共通入力事務の重複排除等 ) 2

規制改革推進に関する第 1 次答申 ( 平成 29 年 5 月 23 日規制改革推進会議 ) ( 年末調整関係部分 ) Ⅲ 各分野における規制改革の推進 4. 投資等分野 (2) 具体的な規制改革項目 1 税 社会保険関係事務のIT 化 ワンストップ化ア所得税に係る年末調整手続の電子化の推進 平成 29 年度検討 結論 給与所得に係る源泉徴収制度 年末調整制度は 所得税の納税者の多数を占める給与所得者 ( 被用者 ) の納税手続を簡便化し 社会的なコストを抑制する仕組みとして長年用いられている こうした中 源泉徴収義務者 ( 雇用者 ) の事務負担も踏まえ 書面により提出することとされている年末調整関係書類 ( 保険料控除証明書 住宅ローン残高証明書 ) について 電磁的な方法による提出を可能とすべき 雇用者を対象とする団体扱特約により払い込んだ生命保険料等に係る保険料控除について 手続を簡素化すべきといった指摘もある したがって ICTの一層の活用等により 被用者 雇用者を含めた社会全体のコストを削減する観点から 電磁的な方法による年末調整関係書類の提出を原則全て可能とすることについて 関係者の意見も踏まえて検討し 結論を得る その際 被用者が電磁的に交付された控除証明書を活用して簡便に控除申告書を作成し 雇用者に提供することができる仕組みの構築についても検討し 結論を得る また 年末調整全体のプロセスの更なる合理化を図る観点から 雇用者を対象とする団体扱特約により払い込んだ生命保険料等に係る保険料控除の控除申告書等について 事業者内における被用者から雇用者への控除申告書の提出手続の簡素化を図るとともに 今後 マイナポータルと関連事業者や雇用者との間で効率的に情報の連携を行う仕組みの整備 及び必要な法制上の措置を前提として 保険料控除 住宅ローン控除といった各種控除に係る情報をマイナポータルに通知し 当該情報を控除の証明書として活用する枠組み等を検討すること などについて その可能性及び方策を 関係者の意見も踏まえて検討し 結論を得る 3

規制改革実施計画 ( 平成 29 年 6 月 9 日閣議決定 ) Ⅱ 分野別実施事項 5. 投資等分野 (2) 個別実施事項 1 税 社会保険関係事務の IT 化 ワンストップ化 1. 所得税に係る年末調整手続の電子化の推進 平成 29 年度検討 結論 ICT の一層の活用等により 被用者 雇用者を含めた社会全体のコストを削減する観点から 電磁的な方法による年末調整関係書類の提出を原則全て可能とすることについて 関係者の意見も踏まえて検討し 結論を得る その際 被用者が電磁的に交付された控除証明書を活用して簡便に控除申告書を作成し 雇用者に提供することができる仕組みの構築についても検討し 結論を得る また 年末調整全体のプロセスの更なる合理化を図る観点から 雇用者を対象とする団体扱特約により払い込んだ生命保険料等に係る保険料控除の控除申告書等について 事業者内における被用者から雇用者への控除申告書の提出手続の簡素化を図るとともに 今後 マイナポータルと関連事業者や雇用者との間で効率的に情報の連携を行う仕組みの整備及び必要な法制上の措置を前提として 保険料控除 住宅ローン控除といった各種控除に係る情報をマイナポータルに通知し 当該情報を控除の証明書として活用する枠組み等を検討すること などについて その可能性及び方策を 関係者の意見も踏まえて検討し 結論を得る 4

政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) の概要 経済社会の ICT 化の進展等 ICT の普及 発展 ( 企業の財務 会計処理等におけるシステムの利用 個人へのスマートフォンの普及等 ) マイナンバー制度等のインフラの整備 取引形態の変化 (C to C 取引の増加等 ) ギグエコノミーの進展 ( インターネットを通じて個別の仕事を請け負う働き方の増加等 ) 税務手続の電子化等 税務手続における ICT やデータの活用を進め - 全ての納税者が簡便 正確に手続を行うことができる環境を整備 - 官民あわせたコストの削減 企業の生産性向上を図る [ 個人 ( 非事業者 )] [ 法人 ] 確定申告 年末調整が 基本 電子申告システム (e-tax) 的に携帯電話端末 ( スマートフォの機能改善 提出書類の見ン ) 等で完結する仕組みを整備直し等を進め 併せて大法人 将来的に マイナポータル等におに電子申告を義務化いて必要な情報を一元的に確認し 将来的には 中小法人を含活用できる仕組みが実現する可め 電子申告利用率 100% を能性目指す [ 個人 法人共通 ] 技術の進展や情報セキュリティに留意しつつ 認証手続を簡便化 行政機関間のデータ連携を推進し 情報提出の重複を削減 電子帳簿を普及させ 文書保存の負担を軽減 個人所得課税の見直し等 多様な働き方を踏まえた所得計算のあり方 働き方の多様化を踏まえ 所得計算上の控除 から 人的控除 に負担調整のウェイトをシフトすることが適当 人的控除の控除方式のあり方 主要国における 税額控除方式 や ゼロ税率方式 逓減 消失型の所得控除方式 を参考に 控除方式のあり方を見直し 経済社会のICT 化に対応した所得把握のあり方デジタルエコノミーにおける取引を通じて稼得する者の所得を 適切に把握するための方策について検討 老後の生活に備えるための自助努力を支援する公平な制度 個人の働き方やライフコースに影響されない公平な制度を構築する観点から 総合的な枠組について検討 官民のデータによるやり取りが進むことにより 様々な情報を活用した制度が設計可能 制度を適切に運営し その下で国民の利便性を高めるためにも 税務手続の電子化が重要 5

税務手続の電子化に向けた具体的取組基礎控除の見直し案 ( 国税 ) 政府税調中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) 別添資料 経済社会の ICT 化等を踏まえ 納税者利便を向上させつつ 税務手続に係るデータ活用を推進 働き方の多様化 ( 副業 兼業 雇用的自営の増加等 ) が進み 税務手続を行う者の増加 多様化が見込まれる中 ICT の活用等を通じて すべての納税者が簡便 正確に申告等を行うことができる納税環境を整備する 官民を含めた多様な当事者がデータをデータのまま活用 円滑にやり取りできる姿を実現し 官民あわせたコストの削減 企業の生産性向上を図る そのため 以下に掲げた取組をスピード感をもって進める 各取組の具体的な内容 ( イメージ ) 等は以下の通り を付した取組は 財務省 国税庁において ( 所要の税制改正 予算措置等を前提として ) 実施できる施策 これらについては 原則すべて今後数年間 ( 概ね 2~3 年間程度 ) で実現を図る を付した取組は 実施にあたり関係省庁等の協力 ( 省庁横断的な検討作業 マイナポータルの整備 活用等 ) が必要となる施策 それらの進捗を踏まえ 財務省 国税庁としてもタイムリーかつ積極的に取組を進める 1. 個人 ( 所得税関係 ) 目標現状今後の取組 ( イメージ ) 参考 スマホ申告 の実現 スマートフォンによる電子申告は未対応 特にニーズの強い基本的な申告の類型について スマートフォン等からの電子申告を実現 (H31.1) その後も スマホ申告 の対象範囲を随時拡大 基本的にスマートフォン等で手続が完結する仕組みを目指す スマートフォンの世帯保有率 71.8%(28 年 ) ( 総務省 通信利用動向調査 ) e-tax の認証手続の簡便化 ID パスワード (PW) に加え マイナンバーカード IC カードリーダライタによる本人認証が必要 本人確認に基づき発行された ID PW のみ ( マイナンバーカードなし ) で e-tax 利用可能に (H31.1) また マイナンバーカードを用いる場合には e-tax の ID PW を省略可能に 技術の進展や情報セキュリティに係る政府方針等を踏まえ 一層の利便性向上を図る 所得税確定申告者 2,151 万人 (27 年分 ) 所得税の電子申告利用率 52.1%(27 年度 ) 6

目標現状今後の取組 ( イメージ ) 参考 確定申告 年末調整手続の電子化 納税者 ( 被用者を含む ) は 各種控除関係書類を書面で収受し 申告書を作成 雇用者 ( 源泉徴収義務者 ) は 年末調整手続で 書面の申告書等の確認 保管に事務負担を負っている 保険者の医療費通知データを活用し 簡便に医療費控除申告を行う仕組みを整備 (H30.1) ( 注 ) 実施可能な医療保険者から段階的に実施 年末調整について 控除関係機関 ( 保険会社 銀行等 ) 被用者 雇用者という情報の流れを電子化 年末調整手続が基本的にオンラインで完結する仕組みを整備 ( 注 ) 実施可能な控除関係機関や雇用者 ( 源泉徴収義務者 ) から段階的に実施 被用者 :PCやスマホ等による手続が可能に 雇用者 : 書面を確認 保管する事務負担が軽減 将来的には マイナポータル等において 必要な情報を一元的に確認し 活用することができる仕組みを検討 マイナポータル等を通じて 納税者個々のニーズにあったカスタマイズ型のタイムリーな情報配信を行う方策を検討 医療費控除の申告者数 715 万人 (27 年分 ) 年末調整を行った給与所得者 4,348 万人 (27 年分 ) このうち 生命保険料控除適用 3,123 万人地震保険料控除適用 730 万人住宅ローン控除適用 322 万人 給与所得の源泉徴収義務者数 354 万者 (29 年 6 月末 ) 手続のワンストップ化 税 年金等の手続を個別に実施 マイナポータルにより 国税 地方税 年金等の手続のオンライン ワンストップ化を推進 所得税確定申告者 2,151 万人 (27 年分 ) 国民年金第 1 号被保険者数 1,668 万人 (27 年 ) 現状 ( イメージ ) 控除証明書データ 控除証明書データの発行 確定申告 年末調整手続の電子化 ( イメージ ) 控除証明書データ 国税当局 控除証明書データ マイナ e-tax ポータル控除申告書作成支援システム 申告書データ 控除関係機関 ( 保険会社 銀行等 ) 手続をペーパーレス化スマホによる手続も可能に 雇用主 ( 源泉徴収義務者 ) 7