平成 19 年 7 月 20 日付, 経済産業大臣からの指示文書 平成 19 年新潟県中越沖地震を踏まえた対応について ( 指示 ) ( 平成 原第 1 号 ) に基づき, 浜岡原子力発電所 ( 以下, 発電所 という ) における自衛消防体制の強化ならびに迅速かつ厳格な事故報告体

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添付資料 火災発生時の消防活動体制及び放射能漏水等の事故についての報告体制の点検結果について 新潟県中越沖地震により発生した東京電力 柏崎刈羽原子力発電所での火災及び放射能漏れを受け 経済産業省原子力安全 保安院から点検指示された 火災発生時の消防活動体制及び放射能漏水等の事故についての報告体制につ

油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

消火活動のため 消防自動車隊を中心とする消火班をはじめ 避難誘導班や救護班からなる自衛消防 隊を組織しており 夜間休日においても 11 名以上が初期消火活動にあたることにしています 火災が起こった場合 まず火災感知器の感知等により中央制御室の当直長 ( 常駐 ) に連絡が入ります 当直長は 発電所内

中部電力グループ アニュアルレポート2012

別紙 1 防災訓練結果報告の概要 1. 訓練の目的本訓練は 核物質管理センター六ヶ所保障措置センター原子力事業者防災業務計画第 2 章第 5 節第 2 項 防災訓練 に基づき 原子力災害を想定した総合訓練を実施することで 原子力防災組織が有効に機能することを確認する 訓練後は訓練モニターの評価結果

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(2) 地震発生時の状況地震発生時の運転状況ですが 現在 20 清掃工場で40 炉が稼動していますが 地震発生当日は32 炉が稼動しており 8 炉は定期補修や中間点検のため停止していました 地震後は設備的な故障で停止したのが2 炉ありまして 32 炉稼動していたうち2 炉が停止したというのが地震発生

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( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

実用発電用原子炉の設置 運転等に関する規則 ( 抜粋 ) ( 昭和 53 年 最終改正 : 平成 25 年 )( 通商産業省令 ) ( 工場又は事業所において行われる廃棄 ) 第九十条法第四十三条の三の二十二第一項の規定により 発電用原子炉設置者は 発電用原子炉施設を設置した工場又は事業所において行

平成 29 年 12 月 27 日中部電力株式会社 浜岡原子力発電所原子炉施設保安規定の変更について 1. はじめに平成 28 年 4 月より導入したカンパニー制の自律的な事業運営をこれまで以上に促進するため, 各カンパニーへのさらなる機能移管をはじめ, 本店組織について, 戦略機能の強化と共通サー

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

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目次 Ⅰ. 監視測定設備 3 Ⅱ. 監視測定等に関する手順 9

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目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

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資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

「東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所で確認された不適切なケーブル敷設に係る対応について(指示)」に係る是正処置結果について【報告】

(2) 異常現象と認識しているにもかかわらず 情報収集を行った後に通報することとなっている場合には 異常現象と認識した時点で通報する体制とすること (3) 従業員 ( 協力会社等の従業員を含む ) が異常現象の判断に迷うことにより通報が遅れるおそれのある場合には 異常現象の通報に関する教育 訓練の内

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

運営管理に係る教訓と課題 10 項目 1. 地震発生時の各安全機能の確保 (1) 運転員の訓練 (2) 体制の整備 強化 (3) 非常用 DG( ディーゼル発電機 ) 等の作動確認試験について 2. 地震発生に伴い発生した不適合事象 (1) ホウ酸水注入系配管保温材の損傷について ( スライド式遮蔽

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事業継続計画(BCP)作成用調査ワークシート

新旧対照表

島根原子力発電所原子力事業者防災業務計画の届出について

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奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

地震被害予測システムにより建物被災度を予測 また 携帯電話と地図を利用した 被害情報集約システム では GPS 機能と地理情報システムとの連係により 現在位置周辺にある同社施工済物件を検索し 物件や周辺の被害状況を文字 静止画 動画を添付して報告することができる これら被害情報を地理情報システムに集

第 1 章 危機管理とは 1 1 目的 2 分類 3 対象とする危機の内容 4 体制 5 対応 6 原因の分析と評価 7 見直しの観点 第 2 章 初動対応編 6 1 交通事故発生時の対応 2 事故 ( けが等 ) 発生時の対応 3 病気等 ( 学校において予防すべき感染症含む ) 発生時の対応 4

防災業務計画(第3編 東海地震防災強化計画)

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燕市 ICT 部門の業務継続計画 < 初動版 > ー概要版ー 燕市

Ⅰ. はじめに はじめに 調査プロジェクトの一環として 外部会場を利用した実査 ( 会場調査 CLT やグループインタビュー等 ) の実施時における 台風 地震 火災その他の災害に対する対応の指針として ここに JMRA 外部会場における調査時の緊急時対応ガイドライン を定める 当ガイドラインは 調

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

安全管理規程


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すぐ連絡! すぐ実施! 杉並消防署からのお知らせ 自衛消防訓練を実施しましょう 自衛消防訓練は 火災が発生した場合に消防隊が現場に到着するまで 自衛消防 活動により 迅速 的確に人命の保護と災害の拡大防止の措置をとれるようにする ことを目的としています 訓練の種別 自主的に訓練することが必要です!

2 地震 津波対策の充実 強化 (1) 南海トラフ地震や首都直下地震の被害想定を踏まえ 地震防災上緊急に整備すべき施設整備 津波防災地域づくりに関する法律 の実効性確保 高台移転及び地籍調査の推進など事前防災や減災に資するハード ソフトの対策を地方公共団体が重点的に進めるための財政上の支援措置を講じ

病院機構災害医療センター ( 以下 災害医療センター という ) に DMAT 事務局を設置する 都道府県は 通常時に DMAT 運用計画の策定 医療機関等との協定の締結等を行い 災害時に 計画に基づき DMAT を運用し 活動に必要な支援 ( 情報収集 連絡 調整 人員又は物資の提供等 ) を行う

(3) 利用 保管方法 要介護認定情報等の申出にて発生する厚生労働省 大学内での倫理審査の文書 研究方法のマニュアル等は 研究室で適切に管理する 厚生労働省より提供を受けた要介護認定情報等の保存媒体の保管場所は 研究室の戸棚に保管し 施錠する 要介護認定情報等の利用場所は 研究室のみとする サーバ室

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

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大規模災害対策マニュアル

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バックチェック計画書

各省庁等における業務継続計画に係る取組状況調査 調査の目的 各省庁等における現在の業務継続計画に係る取組状況を把握し 東日本大震災等を受けた 今後の業務継続計画の改善策を検討するための資料とする 調査の対象 中央省庁業務継続連絡調整会議構成機関 オブザーバー機関 29 機関 構成員 :23 機関内閣

基準19 ハロゲン化物消火設備の設置及び維持に関する基準

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

表紙 NRA 新規制基準概要

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本書の目的介護保険サービス事業所は, 高齢者の方が多く利用しており, 災害発生時には避難等の援助が必要となるため, 事業者は, 災害発生時に迅速かつ適切な行動をとれるように備えておく必要があります 本書は, 介護保険サービス事業所が災害対応マニュアルを作成する際に特に留意する点についてまとめています

特定個人情報の取扱いの対応について

1 海水 (1) 平成 30 年 2 月の放射性セシウム 海水の放射性セシウム濃度 (Cs )(BqL) 平成 30 年 平成 29 年 4 月 ~ 平成 30 年 1 月 平成 25 ~28 年度 ~0.073 ~ ~0.

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特定個人情報の取扱いの対応について

緊急通報の現状 ( 回線保留機能等の仕組み ) 1 メタル電話は NTT 東日本 西日本の PSTN により 回線保留 及び 逆信 が可能 1 1 回線保留 とは が受話器を下ろしても指令台側が切断しない限り接続状態を維持すること 逆信 とは 回線保留状態でが受話器を下ろしている時に側から着信音を鳴

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

14個人情報の取扱いに関する規程

( 活動基地及び活動区域 ) 第 5 条 航空隊の活動基地は 西八代郡市川三郷町黒沢 5375 番地に設置する山梨県警察航空基地 ( 以下 航空基地 という ) とする 2 航空隊の活動区域は 県内全域とする ( 編成 ) 第 6 条 航空隊の編成は 別表第 1 のとおりとする ( 業務 ) 第 7

平成 28 年熊本地震における対応 平成 28 年熊本地震 ( 前震 :4/14 本震 :4/16) において 電力 ガス等の分野で供給支障等の被害が発生 関係事業者が広域的な資機材 人員の融通を実施するなど 迅速な復旧に努めた結果 当初の想定よりも 早期の復旧が実現 また 復旧見通しを早い段階で提

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新潟県中越沖地震の調査 柏崎刈羽発電所の被災状況、新潟県の対応状況

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<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

資料 4 廃止措置施設における 保障措置について 2019 年 4 月 24 日 Copyright CHUBU Electric Power Co.,Inc. All Rights Reserved. 1

防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

H30雑踏事故防止通達(公表用)

2 本紙について 本紙は 通信回線の管理者等が脆弱性評価を行うにあたって 有用と考えられるポイントを 電気通信事業者の視点で取りまとめた参考資料である 大規模災害等が発生し 電気通信ネットワークがケーブル切断等により途絶した場合 電気通信事業者は電気通信事業法第 8 条の重要通信の規定に照らし 重要


1 策定の目的 この手引書は 茅ヶ崎市地域防犯カメラ ( 以下 地域防犯カメラ という ) の設置及び運用について配慮すべき事項を定めることにより 地域防犯カメラの有用性とプライバシー保護等との調和を図り 地域防犯カメラを適切かつ効果的に活用し 茅ヶ崎市の安心して安全に暮らせるまちづくりを推進するこ

できない場合は 代表消防機関代行の倉敷市消防局又は津山圏域消防組合消防本部の職員をもって充てるものとする 4 岡山県大隊に 消火 救助 救急等の任務単位毎に中隊を設けることとし 各中隊を 消火中隊等 と呼称するものとする なお 中隊長は 岡山県大隊長が指定するものとする 5 各中隊に 各車両又は付加

平成27年度事業計画書

場 外 警 備 以下の仕様により 業務を遂行すること 1 目的 (1) 和歌山競輪場 駐車場及び周辺地域において来場者の安全を確保するため適切な交通誘導 交通整理を行うとともに 秩序維持のため 警備任務を遂行することにより 和歌山競輪場 の円滑な運営に寄与することを目的とする (2) 和歌山競輪場駐

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「IP電話をはじめ各種電話サービスからの119番通報における発信位置情報通知システムに関する調査研究」の募集に関する公告

原子力安全推進協会 (JANSI) のミッション 日本の原子力産業界における 世界最高水準の安全性の追求 ~ たゆまぬ最高水準 (Excellece) の追求 ~ ミッション達成のための取組み ( 原子力防災関係 ) 〇安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 過酷事故 (SA) 対策の評価 〇原子

電気工作物保安管理業務

第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

(7) 乙は 警備業法第 4 条で規定する認定及び同法第 5 条で規定する届出のほかに 同法第 1 1 条の4で規定する届出を行っていること (8) 乙は 機械警備において ガードセンターで警備対象物件に異常事態が発生したことを感知してから 25 分以内にその警備対象物件に対し機動隊を常に派遣できる

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

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2010年2月3日

Transcription:

平成 19 年 7 月 20 日付, 経済産業大臣からの指示文書 平成 19 年新潟県中越沖地震を踏まえた対応について ( 指示 ) ( 平成 19 07 20 原第 1 号 ) に基づき, 浜岡原子力発電所 ( 以下, 発電所 という ) における自衛消防体制の強化ならびに迅速かつ厳格な事故報告体制の構築に係る改善計画を策定する 発電所における自衛消防体制の強化ならびに迅速かつ厳格な事故報告体制の構築に係る検討事項は, 以下のとおり ( ア ) 火災発生時に迅速に十分な人員を確保することができる体制を早急に整えること ( イ ) 原子力発電所における油火災等に備え, 化学消防車の配置等の措置を講ずること ( ウ ) 消防に対する専用通信回線を確保すること ( エ ) 消防機関での実地訓練を含め, 消防との連携の下で, 担当職員の訓練を強化すること ( ア ) 地震等の災害発生時であっても, 放射性物質の漏えいなどの事実関係を確認するために必要となる人員を確保することができる体制を早急に整えること ( イ ) 地震等の災害発生時であっても確実に機能する通信手段を, 原子力発電所内及び原子力発電所と事業者の災害対策本部等との間に確保すること ( ウ ) 万一, 放射性物質の漏えいなどがあった場合には, その可能性に接した時点で, 直ちに, 国及び地方自治体への報告を行うこと 自衛消防体制の強化および迅速かつ厳格な事故報告体制の構築の観点から, 発電所における現状の課題および対応方針は, 以下のとおりである ( ア ) 現状, 火災発生時の初動対応を行う要員として, 発電所内に 24 時間体制で勤務する運転員 3 名, 警備や防護にあたる当社警備長 1 名および委託員 8 名の計 12 名が指定されている また, 発電所から 30 分以内の通勤圏にある社員 ( 現場に精通した管理職 2 名を含む 1 班あたり 8 名の消火チームを 4 班編成 ) を初期消火にあたる要員に任命し,1 週間交替の輪番制として 4 班のうち 1 班を消火初動にあたる当番チームとしている これらの要員は会社が配備している携帯電話により, 火災発生時には速やかに呼び出しを受けることができるようにしている これら,20 名の初期消火要員のうち, 発電所内に 24 時間体制で勤務する 12 名を除く 8 名については, 呼び出しにより確実に参集する必要がある 1

以上を踏まえ までに, 呼び出し訓練を実施し, その結果の検証により, 初期消火要員 20 名が確保できるよう呼び出し方法の充実を図る なお, 御前崎市で震度 5 弱以上の地震が発生した場合, 火災の有無に関わらず予め指名された要員が連絡を待たず自動出社するルールとしている ( イ ) 現状, 油火災等に対する備えとして, 昭和 59 年以降は化学消防車 1 台と水源となる消防 ( タンク ) 車 1 台を配備している 一方, 化学消防車と消防 ( タンク ) 車を格納している車庫については, 想定東海地震においても消防車の出動に支障のないことを評価しているが, 車庫内の資機材等が消防車の出動に支障とならないか検討が必要である 以上を踏まえ までに, すでに設置している化学消防車および消防 ( タンク ) 車が出動する際に, 支障となる車庫内の資機材等の有無について確認し, 対策を行う ( ウ ) 現状, 火災発生時の消防署への通報は, 発電指令課長, 警備長または火災発見者が NTT 回線を使用して 119 番 通報を行っている しかしながら, 発電所内には消防署への専用通信回線はないため, 確実な連絡の観点から, 消防署への専用通信回線を設置する 恒久対策が完了するまでの当面の期間は, 119 番 通報が利用できない場合の代替として, 各号機中央制御室から防護本部を経由して, 防護本部に設置されている静岡県総合情報ネットワークを消防署への通報手段として利用する 年度内に, 恒久対策として, 各号機中央制御室および防護本部と消防署間の専用通信回線の仕様について検討し, 設置する ( エ ) 現状, 消防機関での実地訓練として, 消火チーム員を対象に年に 1 回, 運転員による消火要員を対象に 3 年に 1 回の頻度で, 煙体感訓練を実施している また, 消防署との連携強化を図る観点から, 火災発生時等の初動対応を行う要員を対象に年に 1 回程度の頻度で, 消防署との合同火災対応訓練を実施している これらの訓練を通じ, 要員は十分な力量を有していると考えるが, 要員の対応知識や技能が身についているか改めて検証し, 緊急時の対応能力の更なる向上を図る必要がある 以上を踏まえ,9 月末までに 7 月 24 日に当社単独で実施した変圧器の火災を想定した火災対応訓練の結果を検証し, 消防機関との合同訓練の内容充実を図ると共に, 消火要員の訓練頻度を増やすことにより, 緊急時の対応能力の更なる向上を図る ( ア ) 現状, 測定にあたっては, 汚染拡大の有無の確認および発電所外への放出の有無の確認においてそれぞれ以下の体制で, 合計 6 名が測定にあたることとしている 汚染拡大の有無の確認 : 測定結果評価者 ( 放射線安全課長, 不在時にはその代行者 ), 現場測定員 2 名の 3 名 2

発電所外への放出の有無 : 測定結果評価者 ( 環境保安課長, 不在時にはその代行者 ), 現場測定員 2 名の 3 名 これらの測定に必要な力量を有する人員数は, 社員および委託員をあわせ通常運転時および定期点検時のいずれにおいても 70 名以上を確保している 夜間および休祝日を含め, 御前崎市内で震度 4 の地震が観測された場合においては, 測定の力量を有する社員 16 名 ( 発電所近辺に在住 ) が連絡を待たず自動出社することとしている しかし, 突発地震時の参集について, 改めて検証するとともに, 地震発生時からサンプリング採取および測定結果把握までにどの程度時間を要するか検証する 以上を踏まえ までに, 突発地震時の参集人員数, 測定までに要する時間について検証し, 必要な改善を図る ( イ ) 現状, 発電所内および本店と発電所間においては, 通信手段が多様化されており, 災害時においても確保される 以上のとおり, 通信手段は確保されているが, 地震時の破損防止のため,までに機器の固定状態の確認を実施する ( ウ ) 現状, 建屋内における水漏れに関しては, 放射能量において実用炉規則第 19 条の 17 に該当するか否かの判断を待たずして, 管理区域内において,1 リットルを超えるような放射性物質を含む機器等からの水漏れを発見した場合, ならびに, 管理区域内外および放射性物質の有無にかかわらず 100 リットルを超える水漏れを発見した場合は, 社内および原子力安全 保安院, 静岡県, 地元 4 市に連絡することとしている 上記に該当する恐れがある場合において, 発電指令課長は, 放射線安全課長および環境保安課長にそれぞれスミア測定およびサンプリング採取による測定を依頼するとともに技術課長に状況を連絡し, 技術課長は漏えい箇所, 漏えい量の報告をもとに上記報告対象にあたるかどうかを判断する その結果を受け通報連絡責任者 ( 昼間にあっては技術課長, 夜間および休祝日にあっては当直室の責任者 ) が連絡ルートに基づき連絡する これらの判断にあたって技術課長と連絡が取れない場合であっても, 第 1 から第 3 代行者をルールに定めている 建屋内における水漏れに関しては, 上記のとおり放射能量にかかわらず, 漏えい量をもとに速やかに連絡するルールを定めているが, 特に管理区域外の漏水について, 漏えい箇所が特定できない場合は, 放射性物質が含まれている可能性を踏まえ, スミア測定またはサンプリング測定の実施をルールに規定する必要がある 以上を踏まえまでに, 管理区域外で漏えいを発見し, 放射性物質の含有が考えられる場合や, 簡易測定により定性的であっても放射性物質が含まれている可能性が認められた場合は, その時点で, 管理区域外での放射性物質の漏えいの可能性あり( 現在調査中 ) として連絡を行うようルール化を図る また, 管理区域外の漏水における対応処置について, 漏えい箇所が特定できない場合は, 放射性物質を含んだ水である可能性を踏まえ, スミア測定またはサンプリング測定の実施についてルール化する また現状, 気体状又は液体状の放射性廃棄物の計画外の排出の恐れのあるときは, 法律対象以下の漏えいについては, 過去の事例から昼間帯に発生した場合は速やかに, 夜間に発生した場合は翌朝に連絡する扱いとなっている 3

この場合において, 夜間を問わず速やかに連絡するようルールを改める必要がある 以上を踏まえ, 環境中への放射能の放出に関して, 法律対象以下であっても, その可能性を把握した時点で速やかに連絡するようルールを改正する 4

自衛消防体 ( ア ) 火災発生時に迅速に十分な人員を確保することができる体制を早急に整えること ( イ ) 原子力発電所における油火災等に備え, 化学消防車の配置等の措置を講ずること 現状, 火災発生時の初動対応を行う要員として, 発電所内に24 時間体制で勤務する運転員 3 名, 警備や防護にあたる当社警備長 1 名および委託員 8 名の計 12 名が指定されている また, 発電所から30 分以内の通勤圏にある社員 ( 現場に精通した管理職 2 名を含む1 班あたり8 名の消火チームを4 班編成 ) を初期消火にあたる要員に任命し,1 週間交替の輪番制として4 班のうち1 班を消火初動にあたる当番チームとしている これらの要員は会社が配備している携帯電話により, 火災発生時には速やかに呼び出しを受けることができるようにしている なお, 御前崎市で震度 5 弱以上の地震が発生した場合, 火災の有無に関わらず予め指名された要員が連絡を待たず自動出社するルールとしている 油火災等に対する備えとして, 昭和 59 年以降は化学消防車 1 台と水源となる消防 ( タンク ) 車 1 台を配備している ( 仕様を以下に示す ) < 化学消防車 > 用途: 油火災, 化学火災, 一般火災 水放水能力:2,000L/min 泡消火能力( 水 泡薬剤 3% 混合液体 ):500L/min 搭載泡薬剤タンク容量 :500L 搭載水タンク容量 :1,300L( 消防 ( タンク ) 車, 防火用水等から給水可能 ) < 消防 ( タンク ) 車 > 用途: 化学消防車への給水, 一般火災 水放水能力:527L/min 搭載水タンク容量:5,500L 20 名の初期消火要員のうち, 発電所内に 24 時間体制で勤務する 12 名を除く 8 名については, 呼び出しにより確実に参集する必要がある 化学消防車と消防 ( タンク ) 車を格納している車庫については, 想定東海地震においても消防車の出動に支障のないことを評価しているが, 車庫内の資機材等が消防車の出動に支障とならないか検討が必要である 1 呼び出し訓練を実施し, その結果の検証により, 初期消火要員 20 名が確保できるよう呼び出し方法の充実を図る 2 すでに設置している化学消防車および消防 ( タンク ) 車が出動する際に, 支障となる車庫内の資機材等の有無について確認し, 対策を行う 制の ( ウ ) 消防に対する専用通信回線を確保すること 火災発生時の消防署への通報は, 発電指令課長, 警備長または火災発見者が NTT 回線を使用して 119 番 通報を行っている なお, 発電所と消防署とをつなぐ回線には, 御前崎市地域防災無線, 静岡県原子力発電所緊急時連絡網および静岡県総合情報ネットワークがあるが, これら設備を使用する運用とはなっていない 確実な連絡の観点から, 消防署への専用通信回線設置が必要である 3 恒久対策が完了するまでの当面の期間は, 119 番 通報が利用できない場合の代替として, 各号機中央制御室から防護本部を経由して, 防護本部に設置されている静岡県総合情報ネットワークを消防署への通報手段として利用する 4 恒久対策として, 各号機中央制御室および防護本部と消防署間の専用通信回線の仕様について検討し, 設置する 37 月末 4 年度内 強 ( エ ) 消防機関での実地訓練を含め, 消防との連携の下で, 担当職員の訓練を強化すること 消防機関での実地訓練として, 消火チーム員を対象に年に 1 回, 運転員による消火要員を対象に 3 年に 1 回の頻度で, 煙体感訓練を実施している また, 消防署との連携強化を図る観点から, 火災発生時等の初動対応を行う要員を対象に年に 1 回程度の頻度で, 消防署との合同火災対応訓練を実施している 消火に係る要員の対応知識や技能が身についているか改めて検証し, 緊急時の対応能力の更なる向上を図る必要がある 57 月 24 日に当社単独で実施した変圧器の火災を想定した火災対応訓練の結果を検証し, 消防機関との合同訓練の内容充実を図ると共に, 消火要員の訓練頻度を増やすことにより, 緊急時の対応能力の更なる向上を図る 9 月末 化 5

迅速かつ厳 格な事故報告 体制の構築 ( ア ) 地震等の災害発生時であっても, 放射性物質の漏えいなどの事実関係を確認するために必要となる人員を確保することができる体制を早急に整えること ( イ ) 地震等の災害発生時であっても確実に機能する通信手段を, 原子力発電所内及び原子力発電所と事業者の災害対策本部等との間に確保すること 測定にあたっては, 汚染拡大の有無の確認および発電所外への放出の有無の確認においてそれぞれ以下の体制を必要要員としており, 合計 6 名が測定にあたる 汚染拡大の有無の確認: 測定結果評価者 ( 放射線安全課長, 不在時にはその代行者 ), 現場測定員 2 名の3 名 発電所外への放出の有無: 測定結果評価者 ( 環境保安課長, 不在時にはその代行者 ), 現場測定員 2 名の3 名これらの測定に必要な力量を有する人員数は, 社員および委託員をあわせ通常運転時および定期点検時のいずれにおいても70 名以上を確保している 夜間および休祝日を含め, 御前崎市内で震度 4の地震が観測された場合においては, 測定の力量を有する社員 16 名 ( 発電所近辺に在住 ) が連絡を待たず自動出社することとしている 現状の通信手段は以下のとおり 発電所内 (1) 電話 1 通常時 : 保安電話 1 ( 社内線 ), ページングシステム, 中央制御室 - 緊急時対策所間インターホン ( 専用社内線 ) 2 代替手段 :NTT 電話 ( 災害時優先含む ) (2)FAX 1 保安 FAX( 社内線 ) 1 2 防災 FAX( 社内線の防災専用 ) 2,NTT FAX( 災害時優先含む ) 発電所- 本店間 (1) 電話 1 保安電話 ( 社内線 ) 1, 携帯電話 2 防災電話 ( 社内線の防災専用 ) 2, 本店 - 発電所間ホットライン ( 専用社内線 ) 3, 衛星通信専用電話 ( 社内線 ),NTT 電話 ( 災害時優先含む ), 衛星携帯電話 (2)FAX 1 保安 FAX( 社内線 ) 1 2 防災 FAX( 社内線の防災専用 ) 2, 衛星通信専用 FAX( 社内線 ),NTT FAX( 災害時優先含む ) (3)TV 電話 1TV 会議システム ( 社内線 ) 4 1 保安電話 FAXは有線系 ( 配電添架 ) である ただし, 複数ルートを有している 2 防災電話 FAXは無線系 ( マイクロ無線 ) である また, 複数ルートを有している 3 本店 - 発電所間ホットラインの伝送路は, 無線系 ( マイクロ無線 ) に加え, 送電鉄塔の有線系もある 4 TV 会議システムは, 保安電話と同様である 突発地震時の参集について, 改めて検証するとともに, 地震発生時からサンプリング採取および測定結果把握までにどの程度時間を要するか検証する 発電所内および本店と発電所間においては, 通信手段が多様化されており, 災害時においても確保されると考える 6 突発地震時の参集人員数, 測定までに要する時間について検証し, 必要な改善を図る 7 地震時通信手段の破損防止のため, 機器の固定状態の確認を実施する 6

( ウ ) 万一, 放射性物質の漏えいなどがあった場合には, その可能性に接した時点で, 直ちに, 国及び地方自治体への報告を行うこと 建屋内における水漏れに関しては, 放射能量において実用炉規則第 19 条の 17 に該当するか否かの判断を待たずして, 管理区域内において,1 リットルを超えるような放射性物質を含む機器等からの水漏れを発見した場合, ならびに, 管理区域内外および放射性物質の有無にかかわらず 100 リットルを超える水漏れを発見した場合は, 社内および原子力安全 保安院, 静岡県, 地元 4 市に連絡することとしている 上記に該当する恐れがある場合において, 発電指令課長は, 放射線安全課長および環境保安課長にそれぞれスミア測定およびサンプリング採取による測定を依頼するとともに技術課長に状況を連絡し, 技術課長は漏えい箇所, 漏えい量の報告をもとに上記報告対象にあたるかどうかを判断する その結果を受け通報連絡責任者 ( 昼間にあっては技術課長, 夜間および休祝日にあっては当直室の責任者 ) が連絡ルートに基づき連絡する 上記判断にあたって技術課長と連絡が取れない場合であっても, 第 1 から第 3 代行者をルールに定めている なお, 気体状又は液体状の放射性廃棄物の計画外の排出の恐れのあるときは, 法律対象以下の漏えいについては, 過去の事例から昼間帯に発生した場合は速やかに, 夜間に発生した場合は翌朝に連絡する扱いとなっている 放射能の測定なしに, 漏えい量をもとに速やかに連絡するルールを定めているが, 特に管理区域外の漏水について, 漏えい箇所が特定できない場合は, 放射性物質が含まれている可能性を踏まえ, スミア測定またはサンプリング測定の実施をルールに規定する必要がある 気体状又は液体状の放射性廃棄物の計画外の排出があったときについて, 法律対象以下の放射能漏えいについても, 夜間を問わず速やかに連絡するようルールを改める必要がある 8 管理区域外で漏えいを発見し, 下記の場合など, 定性的であっても放射性物質が含まれている可能性が認められた場合は, その時点で, 管理区域外での放射性物質の漏えいの可能性あり ( 現在調査中 ) として連絡を行うようルール化を図る 放射性物質の含有が考えられる場合 簡易測定により定性的であっても放射性物質が含まれている可能性が認められた場合など 9 管理区域外の漏水における対応処置について, 漏えい箇所が特定できない場合は, 放射性物質を含んだ水である可能性を踏まえ, スミア測定またはサンプリング測定の実施についてルール化する 10 環境中への放射能の放出に関して, 法律対象以下であっても, その可能性を把握した時点で速やかに連絡するようルールを改正する 7