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Transcription:

地理情報標準 (JPGIS) に準拠した DM データ作成 マニュアル 平成 19 年 3 月 19 日 国土交通省国土地理院

目次 1. はじめに...1 2. 製品仕様書...2 2.1 製品仕様書とは...2 2.2 製品仕様書概説...4 3. JPGIS に準拠した DM データ作成作業...12 3.1 作業フロー...12 3.2 作業概要...12 3.3 作業内容...14 4. JPGIS に準拠した DM データ活用...16 4.1 DM データ...16 4.2 メタデータ...16

1. はじめにこの説明書は 既に整備されたディジタルマッピングデータ ( 以降 DM データという ) を地理情報標準プロファイル (JPGIS) に準拠した DM データとするための あるいは 今後 DM データを新規に整備しようとする際に JPGIS に準拠した DM データとするための作業の手順などを説明したマニュアルである 対象 既存の DM データを持っている あるいは これから DM データを整備する計画機関を 対象としたマニュアルである 使い方 DM データを JPGIS に準拠したデータとするための製品仕様書について知りたい場合は 2. 製品仕様書 を参照されたい 製品仕様書のより詳細を知りたい場合には 実際の製品仕様書を参照する DM データから JPGIS に準拠したデータを作成するためには どのような作業を行うのかを知りたい場合には 3. JPGIS に準拠した DM データ作成作業 を参照されたい JPGIS に準拠して整備された DM データの活用について知りたい場合には 4. JPGIS に準拠した DM データ活用 を参照されたい 内容 本マニュアルの内容は次のとおりである 2. 製品仕様書 製品仕様書がどのようなものであり データ作成作業においてどのように使用されるのかを説明し 地理情報標準プロファイル (JPGIS) に準拠した DM データ製品仕様書 ( 案 ) Ver1.0 の内容を解説する 初めて製品仕様書を使用する場合には 2.1 製品仕様書とは から読む 3. JPGIS に準拠した DM データ作成作業 JPGIS に準拠した DM データを作成する場合の作業フローを示し 準備 公共測量手続 き 国土地理院が提供する各種ツールの使用方法を説明する 4. JPGIS に準拠した DM データの活用 作成された JPGIS に準拠した DM データの活用について紹介する 1

2. 製品仕様書 2.1 製品仕様書とは JPGIS では地理空間情報を整備する際には その仕様を記した製品仕様書に基づいて実施しなければならない そこで 本章では製品仕様書とはどのようなものであるかを紹介する なお 本章は 空間データ製品仕様書作成マニュアル JPGIS 版 Ver. 1.0 ( 国土交通省国土地理院 平成 17 年 3 月 ) を参考としてまとめている (1) 製品仕様書の意義一般に製品を製造する際には, その製品の設計図や素材, 出来上がった製品の品質など, 作成する製品の仕様を詳細に示す必要がある 地理空間情報を作成する場合についても同様であり, 地理空間情報の使用目的, 内容及び品質など作成されるべき地理空間情報に対する要求事項について明確にしなければならない 地理空間情報を作成する際, その地理空間情報 ( 製品 ) に要求される種々の条件のことを要求仕様という 具体的には 地理空間情報をどのように活用したいか, 地理空間情報に含まれている個々のデータにはどのようなものが存在すべきか, データの構造はどのようになっているべきか 及び 品質はどの程度でなければならないか などである このような地理空間情報に対する要求仕様をまとめたものが, 製品仕様書である また, 作成された地理空間情報を使用する際には, 地理空間情報だけを提供されても, その内容や品質などを知ることは困難であり, 再利用する上で支障をきたすことがある そこで, 地理空間情報と製品仕様書を組として提供することで, 提供される側において, 提供された地理空間情報の内容, 構造, データ形式及び品質などを, 製品仕様書により知ることができ, その結果, その地理空間情報を有効に活用することができる つまり, 地理空間情報交換の際においては, 製品仕様書は, 提供される地理空間情報の詳細な取扱説明書として使用される このように, 空間データ製品仕様書は, 地理空間情報を作成する場合には作成したいデータの要求を記した情報として使用し, 地理空間情報の交換の際には, 交換対象となる空間データの取扱説明書として使用することができる いずれの場面においても, 製品仕様書は地理空間情報と同様に重要かつ必要不可欠なものである (2) 公共測量作業規程と製品仕様書公共測量作業規程は, 使用する機器, 性能, 各作業工程における点検方法などを示し, 地理空間情報の作成方法を規定している この方法で地理空間情報を作成することで, 品質を所定のレベルに導くものである このような仕様を作成仕様 ( プロセス規程 ) と呼ばれる これに対して, 製品仕様書は, 原則として空間データの作成方法は規定せず, 出来上が 2

った地理空間情報の品質に対する要求しか示さない つまり, 作成者は, 使用目的や要求する品質を満たすようにデータの作成方法を検討し, 実施しなければならない 見方を変えると, 要求を満たすデータを作成することができるのであれば, 作成者は, 創意工夫してデータの作成を行うことができる このような仕様を要求仕様 ( プロダクト規程 ) と呼んでいる このように公共測量作業規程と製品仕様書は地理空間情報を整備する仕様としては特性が異なるため 現在の公共測量作業規程に基づいて製品仕様書による地理空間情報の整備を行う場合には 第 16 条申請を行わなければならない このため 平成 19 年度に予定されている公共測量作業規程改訂においては 製品仕様書による地理空間情報の整備もできるようにする予定である (3) 製品仕様の内容製品仕様書に記される内容は JPGIS により規定されており 概要は次のとおりである 概覧地理空間情報製品の概要を示すものであり, この内容を見ることで製品の概要を把握することができる その内容は, 製品仕様書の作成に関する情報, 製品の具体的な目的, 空間範囲及び時間範囲, 引用する規格, 用語と定義や, 使用する略語の説明である 適用範囲製品仕様書の適用範囲を, 適用範囲識別と階層レベルの二つの情報で示す データ製品識別製品仕様書に基づいて整備された地理空間情報製品を 他の製品と区別するための情報として, 製品の名称, 日付, 製品に関する問合せ先などを示す データ内容及び構造作成したい又は作成された地理空間情報の内容, 構造及びその特性を詳細に記したものである 地物の構造及び地物間の関係を図示したものと この図をさらに詳しく説明した文書の二つで示す 参照系地理空間情報製品の空間や時間の中の位置を特定するための識別子を示す 具体的には 日本測地系 2000 平面直角座標系 Ⅸ 系などの座標参照系と 時間情報を実装する場合には 和暦及び日本標準時などの時間参照系を示す データ品質地理空間情報製品がその利用目的に合致するために保証しなければならない品質の基準を, 品質要求として示す データ製品配布どのようなデータ形式で地理空間情報製品が記録されているかと その媒体に関する情報を示す 3

メタデータメタデータとは, 空間データを説明するデータのことで このデータの作成仕様を示す JPGIS ではこの仕様として日本メタデータプロファイル (JMP2.0) を使用するため これを示す その他上記以外の項目で 地理空間情報を作成する際, あるいは作成された製品を使用する際に重要となる事項について示す 2.2 製品仕様書概説既存の DM データを JPGIS に無理なく移行することを目的として整備された 地理情報標準プロファイル (JPGIS) に準拠した DM データ製品仕様書 ( 案 ) ( 以降 DM データ製品仕様書という ) に記されている内容を説明する この製品仕様書は これから新規に JPGIS に準拠した DM データを作成しようとする場合にも使用できる なお DM データ製品仕様書は 一般的な DM データを対象に示しているため 通常の DM データ作成業務においては DM データ製品仕様書の内容を変更する必要はない もしも一般的な DM データの仕様を拡張するのであれば 上記の内容を 必要に応じて変更あるいは追記しなければならない 拡張する場合には JPGIS あるいはその上位規格である JIS X 71** 又は ISO 191** シリーズに準拠して示さなければならない (1) 概覧 概覧では 次の四つの事項が示されている 1.1 空間データの目的 DM データ製品仕様書で示す地理空間情報の目的を示している 1.2 空間データ構造の考え方 DM データ製品仕様書で示す地理空間情報の構造の設計ポリシーについて説明している 従来の DM データは 主に地図のディジタルデータとしての役割であったのに対し ここでは GIS での高度な活用を目的とした構造としている 1.3 引用規格 DM データ製品仕様書が引用している規格の一覧を示している この製品仕様書は ここ で示された規格に基づいて作成されている 1.4 用語と定義 DM データ製品仕様書の中で使用している用語の定義を行っている 4

(2) 適用範囲適用範囲では 階層 空間及び時間範囲を示している 階層を データ集合 としているのは DM データ製品仕様書を適用する範囲を この仕様書に基づいて作成される全てのデータに適用することを意味している 空間範囲 ( データを整備する空間的範囲 ) 及び時間範囲 ( データ整備時の時点範囲 ) については 特記仕様書で示すこととしている 特記仕様書での記述事例は次のとおりである 空間範囲 例 1 自由記述の場合 DM データの空間範囲は, 県 市全域とする 例 2 座標範囲を示す場合 DM データの空間範囲は, 次のとおりとする 範囲参照系 : 日本測地系 2000 緯度経度座標東側境界経度 :140.852 西側境界経度 :139.688 南側境界緯度 :35.739 北側境界緯度 :36.945 時間範囲 例 1 時点を示す場合 DM データの作成時点は 平成 19 年 1 月 1 日時点とする 例 2 期間を示す場合 DM データの作成時間範囲は 平成 18 年 10 月 1 日から平成 19 年 3 月 31 日までとする DM データ製品仕様書とは別の文書で空間及び時間範囲を示すことで 全ての DM デー タ作成業務で 製品仕様書を作成することなく 参照して使用できるようにしている (3) データ製品識別 データ製品識別では DM データ製品仕様書の名称 発効日 問い合わせ先を示している (4) データ内容及び構造 DM データ製品の内容及び構造を詳細に説明した部分で 応用スキーマクラス図及び応用スキーマ文書により示している 応用スキーマクラス図 5

地物の静的な構造を図示したもので UML(Unified Modeling Language: 統一モデリング言語 ) クラス図という手法により表現されている これを見ることで 個々の地物の構造や地物間の関係を読み取ることができる 応用スキーマ文書応用スキーマクラス図では地物の構造や関係を示しているが 応用スキーマ文書は 応用スキーマクラス図では表現されていない定義 取得基準などの情報を自由記述文書で示している 応用スキーマクラス図及び応用スキーマ文書についてさらに詳細に知りたい場合には 空間データ製品仕様書作成マニュアル JPGIS Ver. 1.0 の第三部詳細解説を参照する DM データ製品仕様書で示しているデータ内容及び構造では 公共測量作業規程の DM データ取得基準に示された図式分類コードに対応する地物及びここから構造化可能な地物を示している 一般の DM データ作成業務であれば ここに示された記述を変更する必要はない ただし 公共測量作業規程で定義された分類コードの空き番号を利用して新たな地物を定義する場合には DM データ製品仕様書の追加仕様書としてこれを定義しなければならない この場合 追加部分は JPGIS に準拠して応用スキーマクラス図及び応用スキーマ文書で示さなければならない (5) 参照系参照系では DM データ製品仕様書で整備される製品の時間参照系及び座標参照系を示している 適用範囲の空間及び時間範囲の示し方と同様に 具体的な時間参照系及び座標参照系を特記仕様書にて示す 時間参照系 例 DM データの時間参照系は 識別子 GC / JST とする 注 : GC/JST はグレゴリオ暦 / 日本標準時のことである 座標参照系 例 DM データの座標参照系は 識別子 JGD2000 / 9(X,Y) とする 注 : JGD2000 は日本測地系 2000 9(X,Y) は平面直角座標 Ⅸ 系のことである 時間参照系及び座標参照系の識別子は JPGIS 附属書 7( 規定 ) 参照系にしたがって示 さなくてはならない 6

(5) データ品質 DM データ製品仕様書で整備される DM データ製品に求める品質が示されている 品質要求は 次の四つの項目で示される データ品質要素地理空間情報の品質を定める要素として JPGIS では 次の五つを規定している 完全性アイテム ( 地物 地物属性及び地物関係 ) の過不足を表す品質の要素 論理一貫性データ集合 地物 地物属性及び地物関係の論理的な規則に対する整合性を表す品質の要素 位置正確度地物の空間属性の正確さを表す品質の要素 時間正確度地物の時間属性の正確さを表す品質の要素 主題正確度空間属性及び時間属性以外の地物属性の正確さを表す品質の要素 データ品質副要素上記の五つのデータ品質要素をさらに細分化した要素である 完全性 過剰データ内に存在する過剰なアイテムの度合いを表す品質の要素 漏れ空間データから欠落しているアイテムの度合いを表す品質の要素 論理一貫性 書式一貫性空間データの物理構造を規定する規則に従わずに格納されているアイテムの度合いを表す品質の要素 概念一貫性応用スキーマが規定する概念レベルの規則に従わずに格納されているアイテムの度合いを表す品質の要素 定義域一貫性応用スキーマが規定する定義域の範囲外にある値をもつ地物属性の度合いを表す品質の要素 位相一貫性応用スキーマが規定する位相の特性 ( 包含している, 一致している, 重なっている, 接 7

している, 離れている ) の規則に従わずに格納されているアイテムの度合いを表す品質の要素 位置正確度 絶対正確度空間データに記録されている座標値と, 真又は真とみなす座標値との近さを表す品質の要素 相対正確度地物の相対位置と, 真又は真とみなす個々の相対位置との近さを表す品質の要素 グリッド位置正確度グリッド ( 格子点 ) データ位置と, 真又は真とみなすデータ位置との近さを表す品質の要素 時間正確度 時間測定正確度空間データに記録されている時間属性の示す時間 ( 有効時間 ) と, より正確な時計によって測定した真又は真とみなす時間との近さを表す品質の要素 時間一貫性イベント ( 事象 ) の系列の順序関係の正しさを表す品質の要素 時間妥当性トランザクション時間 ( データベースへの登録日時 ( タイムスタンプ ) 又はデータベース中の有効期間 ) と, より正確な時計によって測定された真又は真とみなす時間との近さを表す品質の要素 主題正確度 分類の正しさ地物型が正しく分類されているアイテムの度合いを表す品質の要素 非定量的主題属性の正しさ他のアイテムと区別するための符号 ( 非定量的な主題属性 ) が正しく記録されているアイテムの度合いを表す品質の要素 定量的主題属性の正確度大小又は順序を示す数 ( 定量的な主題属性 ) が正確に記録されているアイテムの度合いを表す品質の要素 データ品質適用範囲品質評価の対象とするデータの内容又は範囲を示す 次に示すいずれかの方法によって指定する 空間データ全体 ( データ集合全体 ), 空間データの中に存在する共通の特性をもつアイテムのレベル 8

アイテムの型 ( 地物型, 地物属性及び地物関係 ) のレベル 空間範囲 ( 地物の空間属性 ( 座標値 ) の範囲 ) 時間範囲 ( 地物の時間属性 ( 時間 ) の範囲 ) データ品質評価尺度一つのデータ品質適用範囲に対し, 一つ以上のデータ品質評価尺度 ( 品質を測定するモノサシ ) を決める データ品質評価尺度には, 検査の名称とその内容及び合否の判定基準となる適合品質水準 ( 合否を判定するための品質測定値の限界値 ) を示す データ品質評価尺度には, 次の事項を記述する 検査の最小単位となるアイテム ( 地物, 地物属性又は地物関係など個々に識別できるもの ) の説明 個々のアイテムに対する品質の測定方法 ( アイテムの良不良を判定する方法, 又はアイテムの誤差などを測定する方法 ) の説明 サンプリング単位の品質指標の計算方法の説明 ただし, サンプリング単位とサンプルが一致する場合は不要となる ( サンプリング単位とは, サンプルの構成単位であり, アイテムの集まりから成る ) サンプルの品質指標の計算方法の説明 ( サンプルとは, データ品質適用範囲に指定したデータ ( 母集団 ) の品質を推定するためのサンプリング単位の集まり ) 合否の判定方法の説明 品質に関して詳細に知りたい場合は 品質の要求, 評価及び報告のための規則 Ver. 1.0 を参照する なお DM データ製品仕様書に記述されている品質要求の内容は 公共測量作業規程で求 める品質と同等である (6) データ製品配布地理空間情報製品の配布に情報を二つの項目で示す 配布書式情報どのようなデータ形式で DM データを記録するかを示す ここでは JPGIS 附属書 8( 参考 )XML に基づく符号化規則を使用し タグ名一覧及び符号化仕様は附属書に示す DM データ製品仕様書の附属書で示しているタグ一覧は データ内容及び構造で示された 地物に対応して整備されている 一般の DM データ作成業務であれば 附属書に示された 一覧表を変更する必要はないが 地物を追加定義した場合には 地物名とタグ名も別途追 9

加しなければならない 配布媒体情報 DM データを記録する媒体に関する情報を特記仕様書で示す 例 DM データは 12 cm CD-ROM(650MB 以上 ISO9660 準拠 ) に格納する (7) メタデータ DM データ製品仕様書では,JPGIS に基づき メタデータは JMP2.0 を使用することを示している JMP2.0 の詳細については, 次の文書を参照されたい JMP2.0 仕様書 ( 国土地理院技術資料 E.1-No.281) JMP2.0 解説書 ( 国土地理院技術資料 E.1-No.282) (8) 描画のための辞書とカタログ DM データ製品仕様書では JPGIS で示された製品仕様書に記載しなければいけない項目に加えて その他の情報として 描画のための辞書とカタログを示している 具体的には 地図記号及び注記を描画データとし 描画データの構造及び内容 描画の仕組みを示している なお DM データ製品仕様書では 地図記号及び注記のための辞書の内容及び構造は示しているが 例えば畑の地図記号を書くためのテンプレートとなる辞書データそのものは提供していない したがって 地図記号及び描画データを表現するためには DM データを表示するソフトウェアが描画するための辞書データに相当する情報をもち これを使用する必要がある (9) 附属書 DM データ製品仕様書の附属書として 次のものがある 符号化仕様のためのタグ一覧 (4) データの内容及び構造 で定義した応用スキーマを XML で符号化する際に使用するタグ名の対応表 符号化仕様 (4) データの内容及び構造 で定義した応用スキーマに対して JPGIS 附属書 8( 参考 )XML に基づく符号化仕様に基づいて作成された XML Schema ファイル 描画辞書描画辞書の内容及び構造 描画辞書スキーマ及び地物描画データスキーマのためのタグ一覧 10

(8) 描画のための辞書とカタログ 及び附属書 描画辞書スキーマ で定義した応用スキーマを XML で符号化する際に使用するタグ名の対応表 描画のための符号化仕様 (8) 描画のための辞書とカタログ 及び附属書 描画辞書スキーマ で定義した応用スキーマに対して JPGIS 附属書 8( 参考 )XML に基づく符号化仕様に基づいて作成された XML Schema ファイル 描画カタログ描画データ種別毎の具体的な表現方法を示した描画カタログ 11

3. JPGIS に準拠した DM データ作成作業 3.1 作業フロー JPGIS に準拠した DM データを作成するための手順を図 -3.1 に示す DM データが存在する これから DM データを作成する 旧測地系 座標系 現行方式 整備方法 製品仕様書方式 世界測地系変換 世界測地系 公共測量作業規程による整備 DM JPGIS 変換 ( 準拠 ) DM データ製品 仕様書 ( 案 ) ( 準拠 ) 製品仕様書による整備 JPGIS DM データ 図 -3.1 JPGIS に準拠した DM データ作成フロー 図 -3.1 に示した作業フローは DM データ製品仕様書をそのまま使用する場合であり こ れを拡張して使用する場合には 作業内容が多少異なるので注意が必要である 3.2 作業概要 JPGIS に準拠した DM データを作成するための作業は DM データが存在する場合と これから作成する場合の二つのパターンに分けることができ さらに DM データ製品仕様書を拡張するか否かで作業内容が異なってくる (1) DM データが存在する場合公共測量作業規程の DM データ仕様に準拠した DM データを JPGIS に準拠したデータとするためには 国土地理院より提供される変換ソフトウェアにより形式変換を行う ただし 元となる DM データの座標系が旧座標系の場合 変換ソフトウェアを実行する前に 世界測地系に変換しておく必要がある なお 本作業の実施に際しては 公共測量の手続きは不要であり 本作業によって作成した JPGIS に準拠した DM データは 元の DM デー 12

タが測量成果として承認されている場合には このデータも測量成果とみなされる (2) これから DM データを作成する場合新規に DM データを作成する場合には 二つの作業方法がある 1 公共測量作業規程方式公共測量作業規程に準じて DM データを整備し 変換ソフトウェアを実行して JPGIS に準拠した DM データを作成する方法である この方法の特徴は 従来行われてきた作業をそのまま活用することができることである 2 製品仕様書方式 DM データ製品仕様書を用いて ここに記されているデータ構造 品質 データ形式を満たすようにデータを整備する方法である この方法の特徴は DM データ製品仕様書に記されている内容のデータを作成するためには どのような手法や手順を使用してもよく そのため 新しい技術や創意工夫を積極的に導入することができることである 新規に DM データを作成する場合には いずれの作業方法においても 公共測量の届出が必要となる 製品仕様書方式においては 届出の際に第 16 条申請を行い 国土地理院の助言に従い作業を実施する なお DM データ製品仕様書には空間範囲及び時間範囲が記述されていない これは この製品仕様書があらゆる DM データ整備で使用することができるようにするための措置であり 実際にこの製品仕様書を使用して作業を外部委託する場合には 特記仕様書にてこの製品仕様書の使用及び空間範囲 時間範囲の情報を示す (3) DM データ製品仕様書を拡張する場合 DM データ製品仕様書の拡張が必要となる場合は次のとおりである 公共測量作業規程で使用していない分類コードを独自で定義したデータも移行する場合 グリッドデータ及び TIN データを移行する場合 属性レコードも移行する場合上記のいずれかに該当する場合には 業務を行う前に 以下の作業が必要となる DM データ製品仕様書の追加記述独自に定義したデータの応用スキーマ ( クラス図 応用スキーマ文書 ) 品質を別途定義 記述し これらの符号化規則 ( タグ名一覧 XML Schema ファイル ) を記した追記の製品仕様書を整備しなければならない 拡張対応変換ソフトウェアの開発 13

国土地理院で提供する変換ソフトウェアは DM データ製品仕様書に準拠して整備されて いるため 拡張した部分には対応していない このため 拡張部分の変換ソフトウェアは 各自準備しなければならない 3.3 作業内容 (1) 世界測地系変換既存の DM データの座標系が世界測地系ではない場合には DM データを世界測地系に座標変換を行う必要がある この作業に関する詳細は 国土地理院の公共測量の Web ページを参照する (2) DM JPGIS 変換国土地理院では 公共測量作業規程に基づく DM データを DM データ製品仕様書に準拠したデータに変換するフリーソフトウェアを提供している このソフトウェアを利用することで JPGIS に準拠した DM データを容易に作成することができる この変換ソフトウェアは利用に際しては次のような制約があるので注意が必要である 本ソフトウェアでは DM データのそのものの検査は行わない 公共測量作業規程に基づく DM データファイル仕様に準拠していない DM データを入力した場合 正しい処理を行うことができない 拡張 DM データには対応していない DM データ製品仕様書では使用する座標系を世界測地系と定めているが DM データの座標系が旧座標系の場合でも 本ソフトウェアでは旧座標系から世界測地系への変換を行わない DM データ製品仕様書に定められた地物に対応する DM データの要素を変換対象とし 拡張部分は処理を行わない ( 読み飛ばす ) 変換された分類コードおよび変換されなかった分類コードの要素の数はログファイルに出力されるので 変換状況を確認するにはこのファイルを参照されたい DM データ製品仕様書には行政界や都市施設など 関係する線状の地物を集めて面とする地物が定義されているが 本ソフトウェアでは このような地物の生成は行わない このソフトウェアの詳しい操作方法については DMtoJPGIS 操作説明書 を参照さ れたい (3) その他 変換ソフトウェアを使用して DM データの JPGIS 変換を行うと メタデータを自動的に 作成することができる ただし ここで作成されたメタデータは 入力された DM データ 14

から作成されるもので 実際に利用するには 必要に応じて変更あるいは追記する必要がある この作業を行うためには メタデータエディタを使うと便利である メタデータエディタに関する詳しい情報は 国土地理院のクリアリングハウスの Web ページを参照されたい 15

4. JPGIS に準拠した DM データ活用 4.1 DM データ JPGIS に準拠した DM データの想定される主な用途を以下に示す (1) 基盤地図情報の基礎データ地理空間情報活用推進基本法案で記されている基盤地図情報の基礎データとして使用するこができる 基盤地図情報であるためには 品質が保証され かつ JPGIS に準拠していなければならないが 測量成果として承認されたデータであれば 基盤地図情報として再利用することができる (2) 異なる GIS 間での相互交換 JPGIS に準拠したことで JPGIS 対応 GIS 間での DM データの相互交換が可能となる 従来の DM データは GIS の多くは読み込み専用であったため 例えば 入力した DM データを修正しても そのデータを異なる種類の GIS へ提供することが困難であった JPGIS 対応 GIS 間であれば JPGIS 準拠の DM データはもちろん その他の JPGIS 準拠データの自由な相互交換が可能となる (3) GIS での高度な活用これまで GIS での DM データの活用は 背景的なデータとして使用されてきた JPGIS に準拠したことで このデータを利用して GIS 上で高度な解析処理を行うための基礎データとして活用できるようになる 4.2 メタデータメタデータは クリアリングハウスへの登録することで 地理空間情報を必要とする多くの機関 団体 企業もしくは個人にそのデータの存在 内容を公開することができる このデータの存在を他機関等に公開することで 測量法の理念である重複作業の防止に寄与し これにかかる社会コストを削減することも可能となる 16