兼本貴司 55.6 m/s 津曲泰弦 53.7 m/s ゆっくり振ってちゃダメ! 石川遼 53m/s 速く振る方が 真っすぐ飛ぶ!! ゴルフの魅力はやっぱり豪快な飛ばしにある ゆっくり振っていたのではボールも飛ばない 少しでも速く ビュンとヘッドを加速させるためにはどうしたらいいのか? 石川遼やタイガーほどとは言わないまでもを今より出すための方法を探ろう ネーサン ユーバガン 58.3 m/s [ 解説 ] 堀尾研仁 ほりお けんじ /'71 年生まれ デビッド レッドベターに師事し ゴルフティーチングの道に入る 国内男女ツアーで多くのプロのコーチを務める 取材トーナメント セガサミーカップ サン クロレラクラシック取材協力 トータルゴルフフィットネス撮影 米山聡明 米川昌俊 岩本芳弘 青山俊夫
速く振るメカニズム 1 ダウンスイングで速くビュンと振るためにはバックスイングも速くビュンと上げてしまう方がいい 速く上げて速く下ろすのが 飛ばしのスイングだ ボクはイチ ニのリズムでスイングしていますが それは手元を振るリズムではありません 腰を切るリズムなのです バックスイングでは左腰が右足元に向くように イチ! ダウンスイングでは右腰が左足元に向くように ニ! と切り その動きに上体が連動します すると腰からスイングを始動できて 結果的にヘッドを最大加速できますよ 手元ではなく腰をイチ ニと動かすボクはゆっくり振り上げていますね山崎さんのドライバー平均飛距離は 230 ヤード 曲がるのを嫌って ゆっくりのイメージで振っている 今回の計測では 手打ちとの結果がグラフは横軸が時間で 縦軸がスピードを表している 上の山崎さんとは違い 腰から動き始めている 2 人ともデータはドライバーで計測腰を水平に切ろうとすると 腰が浮いてしまい スエーする上体は前傾しているので 右腰は斜め下の左足元に向ける意識を腰 肩 手元に付けたワイヤレスセンサーで それぞれの運動速度を計測 K-VEST は インパクト時の腰 肩 手元のわずかなタイミングのズレを 1 秒間に 120 コマの精緻な連続データで確認することなどができる http://www.k-vest.jp/ 手打ちの人は ダウンで左足を左へ半歩踏み込むと 腰が始動してヘッドが走るネーサン ユーバガンはレフティ ( 左打ち ) の選手ですが このページの写真は左右を逆にして わかりやすく印刷しました山崎さんは ゆっくり上げてダウンで速く振ろうして 体が止まり手打ちにあと 20 ヤード飛距離が欲しい日本男子ツアー最強の飛ばし屋山崎正樹さんネーサン ユーバガン K-VEST で測定しましたんもそのリズムを心がけていますが グラフで見るとほとんど体が使われておらず 手打ちになっています それに対してプロの動きを見ると 腰 肩 手元の動きが少しずつずれて インパクト付近で最大になり ヘッドが加速しています プロのリズムは イチ ニ バックとダウンのスイングリズムは同じです ゆっくり振ろうとすると 逆に軌道がゆがみ ダウンスイングも速く振れません 手打ちの人は ダウンで左足を左へ1 歩踏み込むようにすると速く振れるでしょう バックスイングは イ~チ とゆっくり上げて ダウンスイングは ニ で下ろす そうすると打ち急がずに打てる と言われます アマチュアの山崎さ Nathan Uebergang/ '83 年生まれ オーストラリア出身 196 センチの長身を生かしたダイナミックなスイングで ドライバーの飛距離は 300 ヤードを超えるネーサン ユーバガン [ 指導 ] イチ ニッじゃ飛ばないチ ニで飛ばそう腰の回転速度肩の回転速度手元が動く速度手元ではなく 左腰 右腰をイチ ニと切る 前傾しているので右斜め下 左斜め下に腰を向ける意識が正解だリズムは速い方が曲がらずに飛ぶトップインパクト
アマチュアが腰を早く回そうとすると 振り遅れになることがあるのは 手元や腰が動きっぱなしでこの減速がないから インパクト付近で止めるような動きが必要です それには構えた時 左足を内きに少しずつ時差があるので エネルギーの効率が良く 倍々に加速していきます そして インパクト直前で手元がちょっと減速 この減速があるから ヘッドが手元を追い越して最大に加速するというわけです 石川遼の7Ⅰのスイングのグラフを見ると 腰が先行した後肩が回転 その後に手元が最大加速をします つまり3 つの動速く振るメカニズム 2 石川遼のスイングを見ると 見事なまでに腰が先行 肩がその後 そして手元と動いている でもなぜそれで振り遅れ現象が起きないの? 手元腰 肩 手元の順で倍々に加速する! 肩腰1 2 3 左サイドに壁を作りヘッドをしならせる手元が減速直後ヘッドが最大に加速腰の回転速度肩の回転速度手元が動く速度石川遼の 7 番アイアンで計測したデータ腰が止まれば手元も止まるので シャフトがしなり ヘッドが加速する上のグラフは7 番アイアンで計測したデータ 腰が最高速を迎えた後 肩 手元と倍々で加速 クラブヘッドは手元の後に 手元の倍加速する石川遼腰が動き続けると 手元をヘッドが追い越さないので 振り遅れになる左足を内側に向けるように立つと 左サイドに壁ができて 腰が流れない今年全米プロで 4 日間戦った石川遼 トッププロは腰の回転がボクよりも速い と感嘆する 腰を切る を実践してみよう側に向けて立ってください すると体の左側がブロックされ 腰が動きっぱなしになりません 腰や手元が止まれば シャフトがしなり ヘッドが一気に加速するのです トップインパクト
速く振るコツではプロ達は実際にどうやってクラブを速く振っているのだろう 軽く振っているようで 実際はすごく速いを出すための秘訣を聞いた 1 握る時は 右手の中指と薬指の 2 本がメイン 飛ばしは右手だが 5 本指全部に力を入れるのは禁物中指と薬指だけ力を入れると ヘッドの重さを使える全部の指に力を込めて握ると 肩や腕に力が入る自分のイメージでは 軽く振っている方かな 力を入れたら 速く振れませんからね 握る時のポイントは 右手の中指と薬指の2 本で つかむように握る 飛ばしはやっぱり右手ですからね 残りの指は添える程度に軽く握ります 5 本の指全部でギュウギュウ握ってしまうと 腕や肩に力が入って 逆にヘッドの遠心力を使えなくなります 柔らかく握って ヘッドをサッと上げる それが飛ばしのポイントです ただし速くクラブを上げるからと言って 手だけで上げるのは禁物 ちゃんと左肩を回して 上体をしっかりネジったトップの形を作ることが重要であることは 言うまでもありません 飛ばし屋と言われていますが そんなに猛スピードで振っているわけではありません むしろつまがり たいげん / ' 8 6 年生まれ ドライバー平均飛距離は 296 ヤード ビッグドライブを武器に サン クロレラクラシック 4 位タイほかの成績 [ 指導 ] 津曲泰弦 2 本の指でつかむようにグリップバックスイングを速くすればダウンも速くなりますよ右手の中指と人差し指だけでサッ とクラブを上げる2本の指で握るから速く上げられる
トップでの右ヒザ角度を度作ってから振る速く振るコツベテランになっても若手に負けないくらい飛ばしたい と言う人は 兼本貴司が良いお手本になる 彼の足の使い方をぜひ真似よう 2 かねもと たかし /'70 年生まれ アラフォー代表の飛ばし屋 平均ドライバー飛距離は 290 ヤード 今季 三菱ダイヤモンドカップゴルフで初優勝 [ 指導 ] 兼本貴司 足に移り 右ヒザに角度ができます その角度を崩さないまま もう一度アドレスの体勢に戻り そこから本番に入る 右足に乗る準備ができているので 左足への体重移動もスムーズにできるでしょう 速く振るためには 下半身の力を使えばいいのです 足は手の3倍力があるんですから 足の力を使うためにボクはスタンスを広くしています 遼くんもそうですが スタンスは広いほど体重移動の幅が大きくなり も速くなるからです 体重移動が苦手 という人にはこんな方法が 構えてから一度トップの位置までバックスイングすると 体重が右右足から左足へ大きく体重が移ると 下半身始動で腕も動くので ヘッドが加速するスタンスが狭いと体重移動の力を利用できない移動するといっても ダウンで上体が左へ突っ込むのは禁物足元を大きく使える裏ワザ!一度トップの形を作って右ヒザに角度を それからアドレスに戻してそのままテークバックすれば 右足に体重がしっかり乗る体重移動を使って速く振る
両ワキが締まっていれば インパクトも正確になり ボールが曲がらない両ヒジが下向きなら ワキが締まるので 腕は胸の回転と一緒に動き ボールが曲がることはないバックスイングで右ワキが空くと アウトサイドに上がり カット軌道で引っかけるフォローで左ワキが空くと フェースが開いて入り ボールがつかまらずにスライス速く振って距離が出ても 結果的に曲がってしまったら意味がない そうしないためには 両ヒジが大事 ボールをコントロールするコツを最後に聞こう 速く振るコツ 3 両ヒジを下に向けていれば速く振っても曲がらないうえひら まさみち / ' 7 7 年生まれ 158 センチと身長は低いが 49.4m/s で 270 ヤードは軽く飛ばす 昨季 チャレンジトーナメントの賞金王 [ 指導 ] 上平栄道でしょう その時のポイントは両ヒジにあります 両腕を胸の前に出したら手のヒラを上に向けて ヒジを体につけるようにする それからグリップをします 両ヒジが体に付いていれば 両ワキも空きません ワキが空くと 手と体の動きがバラバラになってミスショットが出てしまいます 逆にワキが締まっていれば いくらクラブを速く振っても 体の動きに手が同調するのでインパクトも正確になり ボールが曲がることもないのです ツアーの中では小柄なボク それでもそこそこ飛ばしています それは効率的にクラブを振っているから つまり結果的にはクラブを速く振っているから 速く振っても腕が体から離れない