未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

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[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

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相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

平成 25 年度 税制改正 個人所得課税 3 所得税の最高税率の見直し 日本版 ISA の創設及び金融所得課税の一体化の拡充 住宅税制 復興支援のための税制上の措置 資産課税 8 相続税の基礎控除の引下げ及び税率構造の見直し等 贈与税の見直し 教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設 事業承

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2015 年 1 月いよいよ施行! 相続税増税の影響と対策 Part 1 相続税はどう変わる? 影響は? Part 2 相続税の負担を軽減するには?

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第 5 章 N

2011年度税制改正大綱(相続・贈与税)

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

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相続人の居住用または事業用の宅地については2 割または5 割評価にするという小規模宅地等の評価減の特例があるが 平成 22 年度税制改正により 原則として申告期限まで居住または事業を継続していなければ適用が認められなくなっている 今回 基礎控除額が引き下げられることと合わせ 都市部の独居老人が亡くな

1. 相続税 (1) 基礎控除額の引き下げ 1) 改正の趣旨現在 ( ) の相続税の仕組みは 下図の通りです すなわち 合計課税価格から 基礎控除額を除いた課税遺産総額が相続税の計算の対象となるため 合計課税価格が基礎控除額の範囲内である場合には 相続税が課税されません その結果として 現状の相続税

1 個人所得課税 現行の所得税の税率構造に加えて 課税所得 4,000 万円超について 45% の税率を設けます 日本版 ISA を創設します ( 最大 500 万円の少額上場株式等の非課税投資を可能とする措置 ) 金融所得課税の一体化を拡充します ( 公社債等の利子及び譲渡損失と上場株式等に係る所

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相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

(1) 改正の内容 内容 現行制度 特例制度 納税猶予対象株式 納税猶予税額 発行済議決権株式総数の 3 分の 2 に達するまでの株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係る贈与税の全額 相続の場合 : 納税猶予対象株式に係る相続税の 80% 取得した全ての株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係

教育資金の一括贈与に係る非課税特例の創設

o ( 注 ) 上記 1 及び2の改正は平成 27 年 1 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用し 上記 3 及び4の改正は平成 26 年 1 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用する (3) 未成年者控除及び障害者控除を次のとおり

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

税調第18回総会 資料2-2

Ⅰ ワンルームマンション経営と節税 税務署 確定申告 税金還付 20 万 ~30 万円 ワンルーム家賃収入ローン元利返済サラリーマンマンション A 氏 1 戸所有月 70,000 円月 60,000 円 銀行 年 30,000 円 月 8,000 円 固定資産税 管理会社 1 ワンルームマンション投

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

住宅取得等資金贈与の非課税特例 教育資金一括贈与の非課税特例 結婚 子育て資金贈与の非課税特例 相続時精算課税制度 贈与者 贈与年の 1 月 1 日現在で 60 歳以上の父母または祖父母 受贈者 贈与者の直系卑属 ( 子 孫 ひ孫等 ) で贈与の年の 1 月 1 日現在 20 歳以上 受贈年の合計所

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

5 配偶者控除等 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除及び勤労学生控除の合計所得金額の要件 について 一律 10 万円ずつ引き上げられます 6 青色申告特別控除正規の簿記の原則により記帳している者に係る控除額が 55 万円に引き下げられ 正規の簿記の原則により記帳し かつ e5tax 等により確定申

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事業承継税制の全体像は ( 図表 1) の通りである ( 図表 1) 事業承継税制の全体像 経営者 1 代目 経営者 2 代目 一括贈与 大臣認定 贈与税の課税 贈与税の納税猶予の適用 相続税の納税猶予制度と同様 雇用確保を含む 5 年間の事業継続を行い その後も株式を継続保有 生前贈与により株式の

平成 22 年 12 月 7 日 資料 ( 資産課税 )

税制改正を踏まえた生前贈与方法の検討<訂正版>

テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

第25回税制調査会 総25-1

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2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

事業承継関連税制について 関東経済産業局 平成 30 年 6 月 中小企業金融課

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1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

スライド 1

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ


速報!  平成27年度税制改正セミナー

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コピー又は web からダウンロードしてご使用ください 答案用紙 Chapter1 問題 1 個人とみなされる納税義務者 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 遺贈財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額 2 生前贈与加算される贈与財産の額の計算 ( 単位 :

参考. 改正前の制度概要 ( 改正対象は太字 ) (1) 税の納税猶予の全体像 ( 概要 ) の要件 会社の代表者であったこと 時には代表権を有していないこと と同族関係者で決議数の 50% 超の株式を保有かつを除いた同族内で筆頭株主であったこと 認定対象会社の要件 の要件 会社の代表者であること

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障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

所令要綱

12. 小規模宅地等の特例の見直し 1. 改正のポイント (3) 適用時期平成 30 年 4 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税について適用される ただし (2)1 の改正について 平成 30 年 3 月 31 日においての別居親族の要件を満たしていた宅地等を平成 32 年

税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

平成 22 年 11 月 25 日 資料 ( 資産課税 )

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

問題 1 1 問題 1 1 納税義務者 相続税の納税義務者及び課税財産の範囲 課税価格 1 納税義務者 ⑴ 次に掲げる者は 相続税を納める義務がある 1 居住無制限納税義務者 ( 法 1 の 3 1 一 ) 相続又は遺贈により財産を取得した個人でその財産を取得した時において法施行地に住所を有するもの

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このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

課税遺産総額 = 各人の課税価格 ( ア ) の合計額 - 遺産に係る基礎控除額ウ相続税の総額の計算 1 課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定し 各人ごとの取得金額を計算する 2 1に税率をかけ 各人の税額を合計する (= 相続税の総額 ) エ各人の相続税額の計算相続税の総

相続財産の評価P64~75

納税猶予打切りリスクの緩和 利子税率の引き下げ 承継 5 年超で 5 年分の利子税の免除 債務控除方式の変更 債務控除を株式以外の財産から行うことで 納税猶予の効果を高める < 平成 27 年度税制改正 > 贈与税の納税猶予 免除制度の拡充 1 代目が存命中に 2 代目が 3 代目に納税猶予 免除制

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

日税研メールマガジン vol.143 ( 平成 31 年 2 月 15 日発行 ) 公益財団法人日本税務研究センター Article 平成 31 年度税制改正大綱の解説 ( 2) 税理士金井恵美子 * 本稿では 前号 ( vol.142) に引き続き 平成 31 年度税制改正の大綱 に示された改正事

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措置法第 69 条の 4(( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 )) 関係 ( 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-7 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-8 までにおいて 居

(3) 年金所得者公的年金等の収入金額が400 万円以下であり かつ その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20 万円以下である場合には 確定申告の必要はありません また 上記 (2) 又は (3) に該当する方であっても 医療費控除や住宅借入金

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2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

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(2) 青色申告書を提出する中小企業者等 ( 平成 3 年 4 月 日以後開始する事業年度については 適用除外事業者 ( 注 4) を除く ) が 平成 30 年 4 月 日から平成 33 年 3 月 3 日までの間に開始する各事業年度において 国内雇用者に対して給与等を支給する場合に継続雇用者給与

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法人税 結婚 子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設教育資金贈与の見直し非上場株式等に係る贈与税 相続税の納税猶予制度の見直し法人税率の引き下げについて 個人 (20 歳以上 50 歳未満の者に限る 以下 受贈者 という ) の結婚 子育て資金の支払に充てるためにその直系尊属 ( 以下

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(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

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102 第 4 章 農業 農地の承継時の特例 資価格は 国税庁 HPの路線価ページから確認できます なお 平成 30 年度税制改正において 対象となる農地の範囲等が改正されました 詳細は 後記 6を参照してください 3 適用要件 (1) 被相続人この特例の対象となる被相続人は 次のいずれかに該当する

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暦年課税の贈与を毎年する人のデータ 暦年課税の贈与は 現金を贈与するのか不動産を贈与するのかで違ってきます 土地は路線価方式または倍率方式で評価し建物は固定資産税評価額で評価しますので 現金での贈与の場合よりも税率は低くなります ただし不動産の贈与では 土地や建物の贈与または共有持分の贈与になります

Transcription:

資産課税 相続税の基礎控除の引下げ及び税率構造の見直し等 バブル後の地価の大幅下落等への対応 格差の固定化の防止等の観点から 相続税について 基礎控除を引き下げるとともに 最高税率を 55% に引き上げる等税率構造の見直しを行います 平成 27 年 1 月 1 日以後の相続 遺贈について適用します 相続税の基礎控除の引下げ等と併せて 相続人の居住や事業の継続に配慮する観点から 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について 見直しを行います 平成 27 年 1 月 1 日 ( 居住用宅地の適用要件の緩和 柔軟化 については 平成 26 年 1 月 1 日 ) 以後の相続 遺贈について適用します 基礎控除の引下げ 5,000 万円 + 1,000 万円 法定相続人数 3,000 万円 + 600 万円 法定相続人数 税率構造の見直し 相続税の速算表 上記の相続税の税率は 各法定相続人の法定相続分相当額を上記の金額に区分して それぞれの区分に対応する税率を適用して足し合わせる方式 ( 超過累進税率 ) を採っており 納税者がその負担能力に応じて公平に税を負担する仕組みとなっています 具体的には 左の表に当てはめることで簡単に計算することができます ( 計算例 ) 相続財産 1 億円を子 2 人で相続した場合 ( の場合 ) 法定相続分に応ずる取得金額 相続財産の合計 基礎控除 法定相続人別の相続税額 法定相続分に応ずる取得金額 (1 億円 4,200 万円 ) 1/2 = 2,900 万円 法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額 法定相続人別の相続税額 2,900 万円 15% 50 万円 = 385 万円 相続税の総額 385 万円 2 人 = 770 万円 平成 25 年度 税制改正 8

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の見直し 居住用宅地の適用対象面積の見直し 上限 240 m2 上限 330 m2 居住用宅地と事業用宅地を併用する場合の限度面積の拡大 限定的に併用が認められていた居住用宅地と事業用宅地について 完全併用 ( それぞれの限度面積 ( 居住用 :330 m2 ( ) 事業用 :400 m2 )) に適用を拡大します ( 貸付用は除きます ) 限定併用 完全併用 居住用 :240 m2事業用 :400 m2 繰入れ 居住用 :330 m2事業用 :400 m2 完全併用 最大 400 m2 最大 730 m2 居住用宅地の適用要件の緩和 柔軟化 < 二世帯住宅に居住していた場合の取扱い > 二世帯住宅については 内部で行き来ができるか否かにかかわらず 同居しているものとして 特例の適用ができるようにします < 老人ホームに入所した場合の取扱い> 老人ホームに入所したことにより被相続人が居住しなくなった家屋の敷地については 以下の要件の下で 相続の開始の直前において被相続人が居住していたものとして 特例の適用ができるようにします 1 被相続人に介護が必要なため入所したものであること 2 居住しなくなった家屋が貸付けなどの用途に供されていないこと 9 平成 25 年度税制改正

贈与税の見直し 高齢者が保有する資産の若年世代への早期移転を促進し 消費拡大を通じた経済活性化を図る観点から 贈与税の税率構造について 最高税率を相続税の最高税率に合わせる一方で 子や孫等が受贈者となる場合の贈与税の税率構造を緩和する見直しを行います 相続時精算課税制度について 贈与者の年齢要件を引き下げ 受贈者に孫を加える拡充を行います 平成 27 年 1 月 1 日以後の贈与について適用します 税率構造の緩和 ( 暦年課税 ) 贈与税の速算表 上記の贈与税の税率は 課税価格を上記の金額に区分して それぞれの区分に対応する税率を適用して足し合わせる方式 ( 超過累進税率 ) を採っており 納税者がその負担能力に応じて公平に税を負担する仕組みとなっています 具体的には 左の表に当てはめることで簡単に計算することができます ( 計算例 ) 直系尊属から 500 万円の贈与を受けた場合 ( の場合 ) 基礎控除後の課税価格税率控除額贈与税額 (500 万円 110 万円 ) 15% 10 万円 =48.5 万円 相続時精算課税制度の対象者の見直し 受贈者 :20 歳以上の推定相続人贈与者 :65 歳以上の者 受贈者 :20 歳以上の推定相続人及び孫贈与者 :60 歳以上の者 相続時精算課税制度 相続時精算課税制度とは 贈与者から贈与を受けた財産について 2,500 万円までは贈与時の贈与税は非課税 (2,500 万円を超える部分については 20% の税率で贈与税が課税 ) とされ その贈与者が亡くなった場合には その贈与財産の贈与時の価額と相続財産の価額を合算して 相続税として精算 ( 本制度により納付した贈与税額については相続税額から控除 ) する制度です 平成 25 年度税制改正 10

教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設 高齢者が保有する資産を若年世代に移転させるとともに 教育 人材育成をサポートするため 子や孫に対する教育資金の一括贈与に係る贈与税について 子 孫ごとに 1,500 万円までを非課税とする措置を創設します 制度の概要 祖父母 ( 贈与者 ) が 金融機関に子 孫 ( 受贈者 ) 名義の口座等を開設し 教育資金を一括して拠出した場合 この資金について 子 孫ごとに 1,500 万円までを非課税とします 教育費の範囲 ( 注 ) は 学校などへの入学金や授業料 学校以外の塾や習い事の月謝等とし 学校以外の者に支払われるものについては 500 万円が限度となります 教育資金の使途は 金融機関が領収書等をチェックし 書類を保管します 子 孫が 30 歳に達する日に口座等は終了します ( 使い残しや教育資金以外の支払いに充てられた金銭があれば 贈与税が課税されます ) 平成 25 年 4 月 1 日から平成 27 年 12 月 31 日までの 3 年間の措置です ( 注 ) 教育費 の範囲 1 学校等に直接支払われる入学金 授業料その他の金銭 (1,500 万円枠 ) 学校等に対して支払われる 教育に係る役務の提供への対価又は教育を受けるに当たり通常必要とされる物品の購入費 例えば 施設整備費 教育充実費 修学旅行 遠足費は含まれ 学校等に直接支払われない下宿代 留学先への渡航費は含まれません 2 学校等以外の者に教育に関する役務の提供等の対価として直接支払われる金銭 (500 万円枠 ) 学習活動 スポーツ 文化芸術に関する活動 その他教養の向上のための活動にかかる教育指導として社会通念上認められるものへの対価 例えば 学習塾 予備校 文化芸術活動 ( 楽器 舞踏 絵画など ) スポーツ活動 ( 水泳 野球 サッカー テニス 武道 体操など ) その他教養 ( 習字 そろばん 外国語会話など ) が含まれます 1 又は2に掲げる金銭で 合計 1,500 万円が限度 文部科学省のホームページ ( http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/zeisei/1332772.htm) 等でご覧いただけます < 制度の流れ > 11 平成 25 年度税制改正

事業承継税制の見直し 非上場株式等に係る相続税等の納税猶予制度 ( 事業承継税制 ) について より多くの中小企業経営者が安心して制度を活用できるよう 適用要件の緩和 負担の軽減 手続の簡素化など 制度の使い勝手を高める抜本的な見直しを行います 所要の経過措置を講じた上で 原則として平成 27 年 1 月 1 日以後の相続又は贈与について適用します 適用要件の緩和 1. 雇用確保要件の緩和 毎年 8 割以上 が必要 5 年間平均で 8 割以上 に 2. 後継者の親族間承継要件の廃止 親族間での承継 が必要 親族に限らず適用が可能 に 3. 先代経営者の役員退任要件の緩和 贈与税 役員の退任 が必要 代表者退任要件 ( 有給役員として残留可 ) に 負担の軽減 1. 納税猶予の打ち切りに係る利子税の負担軽減 1 納税猶予期間に係る利子税を引き下げる ( 年 2.1% 0.9% )( 平成 26 年 1 月 1 日 ) 2 納税猶予期間が 5 年を超える場合には 5 年間の利子税を免除する 貸出約定平均金利の年平均が 1% の場合 2. 民事再生計画等に基づき事業再生を行う際に 納税猶予税額を再計算し 一部免除する措置の創設 3. 債務控除方式の変更債務の相続があっても納税猶予をフル活用できるように 先代経営者の個人債務等を株式以外の相続財産から控除する 手続の簡素化 1. 事前確認制度の廃止 ( 平成 25 年 4 月 1 日 ) 2. 提出書類の簡略化 3. その他の使い勝手を向上させるための措置 1 一定の株券不発行会社への適用を可能とする 2 一定の事由により経済産業大臣の認定の取消しがあった場合は その猶予税額の納付に当たり 延納 物納の適用を可能とする 不動産譲渡契約書等に係る印紙税の税率の特例の拡充及び領収書に係る印紙税の免税点引上げ 不動産譲渡契約書及び建設工事請負契約書に係る印紙税の税率の特例措置について その適用期限を5 年延長した上 平成 26 年 4 月 1 日以後に作成される文書について 軽減割合及び適用範囲を拡充します 平成 26 年 4 月 1 日以後に作成される領収書に係る印紙税の免税点を 5 万円未満 ( 現行 3 万円未満 ) に引き上げます 平成 25 年度税制改正 12