新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業 審査講評 平成 28 年 10 月 26 日 新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業 事業者選定委員会
新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業 目 次 1. 事業概要... 1 (1) 事業名称... 1 (2) 事業実施場所... 1 (3) 公共施設等の概要... 1 (4) 事業期間... 1 (5) 事業方式... 1 (6) 事業範囲... 2 2. 審査方法等... 3 (1) 入札の方法... 3 (2) 落札者決定までの経過... 3 (3) 選定委員会の設置... 4 (4) 選定委員会の開催経過... 4 (5) 落札者決定の手順... 5 (6) 審査手順... 6 3. 最優秀提案者選定結果... 9 (1) 参加資格確認... 9 (2) 提案書の基礎審査... 9 (3) 提案書の定量化審査及び提案書に関するヒアリング... 9 (4) 入札価格の定量化審査... 12 (5) 総合評価値の算出... 12 (6) 最優秀提案者の選定... 12 4. 総評... 13
1. 事業概要 (1) 事業名称 新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業 (2) 事業実施場所 長崎県佐世保市下本山町 2 番地 1 の一部 (3) 公共施設等の概要 施設の名称新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 建設予定地 施設の概要 所在地 : 長崎県佐世保市下本山町 2 番地 1 の一部 事業用地面積 : 約 23,300 m2 施設の種類概要 高効率ごみ発電施設 マテリアルリサイクル推進施設 処理方式全連続燃焼式 ( ストーカ方式 ) 処理能力 110t/ 日 (55t/24h 2 炉 ) 処理対象物可燃ごみ 焼却対象資源物 破砕可燃物 処理方式 処理能力 処理対象物 破砕選別施設 缶類選別圧縮施設 : 破砕 機械選別 保管 : 機械選別 圧縮成型 保管 ペットボトル圧縮梱包施設 : 手選別 圧縮梱包 保管 ストックヤード スプリングマット 除湿機 破砕選別施設 缶類選別圧縮施設 : 保管 : 分解 保管 : フロン回収 保管 :14t/ 日 : 1t/ 日 ペットボトル圧縮梱包施設 : 2t/ 日 ストックヤード 破砕選別施設 缶類選別圧縮施設 : 提案による : 不燃ごみ 粗大ごみ 破砕対象資源物 : スチール缶 アルミ缶 ペットボトル圧縮梱包施設 : ペットボトル ストックヤード : 古紙類 ( 新聞 ダンボール 雑誌 紙パック OA 用紙 ) 空きビン 古布類 蛍光管 廃乾電池 (4) 事業期間 事業期間 設計 建設期間 運営期間 事業契約締結日から約 18 年 3 ヶ月間 事業契約締結日から平成 32 年 3 月 31 日まで 平成 32 年 4 月 1 日から平成 47 年 3 月 31 日まで (5) 事業方式新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業 ( 以下 本事業 という ) の事業方式は 本施設の設計 建設及び運営 維持管理を一括して事業期間を通して発注する DBO(Design-Build- Operate) 方式とする なお 本施設の所有権は 佐世保市 ( 以下 市 という ) が所有する 1
(6) 事業範囲事業者が行う本事業の主な業務範囲は次のとおりである 事前業務落札者は 落札者として決定後速やかに特別目的会社 ( 落札者の構成員の出資により 本事業の運営業務の実施のみを目的として出資 設立される特別目的会社 以下 運営事業者 という ) を設立する 設計 建設業務建設事業者は 市と締結する建設工事請負契約に基づき 本施設の設計 建設業務を行う また 本事業を行うために必要な許認可の取得を行う 建設については 土木及び外構工事 建築物及び建築設備工事 機械設備工事 電気計装設備工事 配管工事及びその他の関連工事を行う 本施設の建設等に伴って発生する建設廃棄物等の処理 処分及びその他の関連業務 建築確認等の手続関連業務 本施設の試運転及び引渡性能試験を行う 運営 維持管理業務運営事業者は 市と締結する運営業務委託契約に基づき 一般廃棄物 ( 可燃ごみ 不燃ごみ 粗大ごみ 資源物等 ) を受け入れ 要求水準書に規定する要求水準を満足する適正な処理を行う なお その際に 本施設の運営業務として運転管理業務 維持管理業務 環境保全業務 有効利用業務 情報管理業務 防災管理業務 その他関連業務等を行う 運営事業者は 本施設に搬入された受入対象物等の受付及び計量に係る設備の管理を行い 記録等の管理を行う なお 直接搬入者からのごみ処理手数料については 市の職員が収納し 市の収入とする 運営事業者は 高効率ごみ発電施設を運転することによって発生する余熱を利用して発電等を行うことにより 本施設内で有効利用する 運営事業者は 余剰電力を第三者に販売するものとするが 余剰電力に係る収入については 市の帰属とする 運営事業者は マテリアルリサイクル推進施設から発生した焼却対象資源物及び破砕可燃物を高効率ごみ発電施設に搬送し 焼却処理するものとする 運営事業者は 高効率ごみ発電施設より発生した焼却残渣を施設内に適正に貯留 保管した後 西部クリーンセンター内の灰溶融施設もしくは最終処分場に運搬する 運営事業者は 本施設に搬入された資源物及び処理後の資源物を施設内に適切に貯留 保管した後 有価として取り扱える資源物 ( 以下 有価物 という ) を市から有償で購入した上で 全量有効利用を図るものとする 有価物の売却代金は 運営事業者に帰属する なお 有価として扱うことができない資源物が生じた場合には 市と協議のうえ その処分及び有効利用方法を決定する 運営事業者は 本施設にて発生した破砕不燃物等を施設内に適切に貯留 保管した後 西部クリーンセンター内の最終処分場に運搬する また 本施設にて発生した処理除外物及び処理困難物については 運営事業者は市が指定する車両への積込み又は西部クリーンセンター内の市が指定する場所へ運搬するものとする 建設事業者又は運営事業者は 周辺住民からの意見や苦情について 市と連携して適切な対応を行う 運営事業者は 本施設の見学希望者等について 市と連携して適切な対応を行う 2
2. 審査方法等 (1) 入札の方法入札の方法は 地方自治法施行令 ( 昭和 22 年政令第 16 号 ) 第 167 条の 10 の 2 に規定する 総合評価一般競争入札方式により実施した (2) 落札者決定までの経過 落札者決定の経過は表 1 のとおりである 表 1 落札者決定の経過 日時 内 容 平成 28 年 5 月 9 日 ( 月 ) 入札公告入札説明書等 ( 入札説明書 要求水準書 落札者決定基準 様式集 基本協定書 ( 案 ) 基本契約書 ( 案 ) 建設工事請負契約書 ( 案 ) 運営業務委託契約書 ( 案 ) 及びその他これらに付属又は関連する書類 ) の公表 平成 28 年 5 月 9 日 ( 月 ) 入札説明書等に関する質問受付 ( 第 1 回 ) ~ 5 月 20 日 ( 金 ) 平成 28 年 5 月 18 日 ( 水 ) 現地見学会 平成 28 年 6 月 3 日 ( 金 ) 入札説明書等に関する質問回答 ( 第 1 回 ) 平成 28 年 6 月 10 日 ( 金 ) 参加資格確認申請書類の受付 平成 28 年 6 月 17 日 ( 金 ) 参加資格確認結果の通知 平成 28 年 6 月 24 日 ( 金 ) 参加資格確認結果に関する説明要求の受付 平成 28 年 6 月 27 日 ( 月 ) 対面的対話確認事項及び入札説明書等に関する質問 ( 第 2 回 ) の受 ~ 7 月 1 日 ( 金 ) 付 平成 28 年 7 月 15 日 ( 金 ) 対面的対話の実施 平成 28 年 7 月 29 日 ( 金 ) 対面的対話議事録及び入札説明書等に関する質問回答 ( 第 2 回 ) の 公表 平成 28 年 8 月 29 日 ( 月 ) 入札提案書類の受付 平成 28 年 10 月 17 日 ( 月 ) 提案書に関するヒアリング 審査 平成 28 年 10 月 17 日 ( 月 ) 開札 平成 28 年 10 月 17 日 ( 月 ) 最優秀提案者の選定 平成 28 年 10 月 26 日 ( 水 ) 落札者の決定 平成 28 年 10 月 26 日 ( 水 ) 落札者の公表 3
(3) 選定委員会の設置提案審査は 公平性及び透明性を確保し専門的知見に基づく評価を行うことを目的に 学識経験者を含む 以下の 8 名の委員により構成される新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業事業者選定委員会 ( 以下 選定委員会 という ) において行った [ 委員の構成 ] 委 員 長 西久保裕彦 長崎大学大学院水産 環境科学総合研究科教授 副委員長 山口 智久 佐世保市副市長 委 員 朝 倉 宏 長崎大学大学院水産 環境科学総合研究科准教授 委 員 新 川 本 長崎県立大学経営学部国際経営学科准教授 委 員 綱 辰幸 長崎県立大学地域創造学部公共政策学科教授 委 員 柳瀬 龍二 福岡大学環境保全センター教授 委 員 久保田日出美 佐世保市契約監理室長 ( 平成 28 年 3 月 31 日まで ) 委 員 井元 保雅 佐世保市契約監理室長 ( 平成 28 年 4 月 1 日から ) 委 員 田中 英隆 佐世保市都市整備部長 (4) 選定委員会の開催経過 本事業における選定委員会の開催経過は 表 2 のとおりである 表 2 選定委員会の開催経過 日 付 内 容 第 1 回選定委員会 平成 28 年 1 月 15 日 ( 金 ) ( 事業概要 選定委員会の検討内容及びスケジュールの確認 実施方針 ( 案 ) 要求水準書 ( 案 ) に関する審議 ) 平成 28 年 2 月 22 日 ( 月 ) 第 2 回選定委員会 ( 落札者決定基準 ( 案 ) に関する審議 ) 第 3 回選定委員会 平成 28 年 3 月 30 日 ( 水 ) ( 入札説明書 ( 案 ) 要求水準書 ( 案 ) 落札者決定基準 ( 案 ) に関す る審議 ) 平成 28 年 4 月 18 日 ( 月 ) 第 4 回選定委員会 ( 特定事業の選定 入札説明書等一式に関する審議 ) 平成 28 年 7 月 15 日 ( 金 ) 第 5 回選定委員会 ( 対面的対話 ( オブザーバー参加 )) 平成 28 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 6 回選定委員会 ( 基礎審査結果の確認 提案内容の確認 ) 第 7 回選定委員会 平成 28 年 10 月 17 日 ( 月 ) ( ヒアリング 非価格要素の定量化審査 入札価格の定量化審査 最 優秀提案者の選定 審査講評の審議 ) 4
(5) 落札者決定の手順 落札者決定の手順については 図 1 のとおりである 参加資格確認申請書類の提出 参加資格確認 参加資格が確認できない場合 失格 入札提案書類の提出 提案書の提出 入札書の提出 提案書の基礎審査 提案審査 失格 基礎審査を満たしていない場合 非価格要素の定量化審査 開札 1 予定価格を超えていた場合 失格 入札価格の定量化審査 総合評価値の算出 最優秀提案者の選定 落札者の決定 1 提案書の基礎審査において失格となった者の提出した入札書は 開札しない 2 選定委員会の事務は図中網掛け部分 図 1 落札者決定の手順 5
(6) 審査手順参加資格確認参加資格確認は 参加資格確認申請書類の提出書類により 入札説明書に記載の入札参加者の備えるべき参加資格要件を満たしていることを事務局において確認した 提案審査提案書の基礎審査選定委員会は 提案書 ( 技術提案書 施設計画図書 添付資料 ) に記載された内容が 落札者決定基準に示す基礎審査項目を満たしていることを確認した 確認内容は 表 3 のとおりである 表 3 確認内容 確認項目 内 容 入札書類の確認 提出された提案書がすべて揃っていること 提案書の基礎審査 提案書の内容が要求水準書に示す要求水準を満たしていること 入札説明書及び様式集に示す提案書の作成に関する条件について 違反のないこと 提案書全体について 同一事項に対する 2 通り以上の提案又は提 案事項間の齟齬 矛盾等がないこと 非価格要素の定量化審査審査項目及び配点選定委員会は 表 4 に示す審査項目及び配点を設定し 提案書に記載された内容について 評価を行った なお 非価格要素に関する事項の配点は 60 点 ( 全体 100 点 ) とした 非価格要素の得点化方法提案を求めている審査項目においては 表 5 に示す 5 段階評価により評価 点数化を行い 各審査項目の得点を合計して 非価格評価点を算定した また 選定委員会では 最終的な評価を下す前に 提案書に関するヒアリングを実施し 提案内容の確認等を行ったうえで評価した 6
表 4 審査項目及び配点 審査 区分 大項目 審査項目 小項目 配点 1 非価格要素に関する事項 60 点 (1) 環境に配慮した施設 6 点 ア環境保全 イ見学者対応及び環境学習計画 (2) 資源循環に配慮した施設 9 点 アエネルギーの有効活用 6 点 イ資源の有効利用 (3) 安定性 安全性に配慮した施設 26 点 ア配置動線計画 8 点 イ搬入管理 6 点 ウ施設の安全性 6 点 エ施設の安定稼働 オ基本性能の維持とメンテナンス (4) 安定継続に配慮した事業計画 9 点 ア組織体制 人員配置計画 イ事業収支計画 ウリスクの管理及び対処方法 (5) 地域貢献に配慮した事業計画 10 点 ア地域貢献 10 点 2 入札価格に関する事項 40 点 (1) 入札価格 40 点 合 計 100 点 表 5 非価格要素に関する得点化方法 評価 審査基準 得点化方法 A 特に優れている 配点 1.00 B AとCの中間程度 配点 0.75 C 優れている 配点 0.50 D CとEの中間程度 配点 0.25 E 優れているとは認められない 配点 0.00 1 各審査項目の得点は 各委員が個別に行った評価の平均値とした 2 各審査項目の得点は 小数第 3 位を四捨五入した値とした 7
入札価格の定量化審査入札価格の定量化審査においては 入札書に記載された入札価格が入札書比較価格を超えていないことを確認したのち 入札価格について 表 6 に示す得点算定式により得点化した なお 入札価格に関する事項の配点は 40 点 ( 全体 100 点 ) とした 最低入札価格 > 定量化限度額の場合 表 6 入札価格の得点算定式 当該入札参加者の 価格評価点 = 40 点 最低入札価格 入札価格 最低入札価格 定量化限度額の場合 当該入札参加者の 価格評価点 = 40 点 定量化限度額 入札価格 入札価格が定量化限度額以下の入札参加者の価格評価点は 40 点満点 定量化限度額 : 入札書比較価格 83% の価格 ( 開札時に公表 ) 総合評価値の算出 非価格要素の定量化審査 入札価格の定量化審査により算出した得点から 表 7 に示す算 定式により 入札参加者の総合評価値を算出した 表 7 総合評価値の算定式 当該入札参加者の当該入札参加者の当該入札参加者の = + 総合評価値非価格評価点価格評価点 (100 点 ) (60 点 ) (40 点 ) ( ) 内は各得点の配点を示す 8
3. 最優秀提案者選定結果 (1) 参加資格確認平成 28 年 5 月 9 日に入札公告を行い 平成 28 年 6 月 10 日に参加資格確認申請書類を受け付けたところ 以下の 1 グループから申請があった 市は参加資格確認を行い 当該グループの入札参加資格を確認し 平成 28 年 6 月 17 日に代表企業に対し 入札参加資格を有することを書面にて通知した グループ名 表 8 参加資格確認申請書類提出グループ カノコユリグループ 代表企業 JFE エンジニアリング株式会社九州支店 構成員 JFE 環境サービス株式会社株式会社九電工佐世保営業所 協力企業東洋 大石 西部工建建設工事共同企業体 なお 選定委員会による審査にあたっては 審査の公平性を期すため 提案書等すべての書類 において参加グループの企業名は伏せ 表 8 のグループ名で識別して評価を行った (2) 提案書の基礎審査平成 28 年 8 月 26 日に入札参加資格を有するカノコユリグループより提案書が提出された 提出された提案書をもとに基礎審査項目に沿って基礎審査を行った カノコユリグループが提出した提案書は 市が要求する水準を満足していること等が確認されたため 基礎審査に合格しているものと認められた (3) 提案書の定量化審査及び提案書に関するヒアリング平成 28 年 10 月 17 日に 選定委員会において提案書の定量化審査を行った 審査に際しては 提案書に関する入札参加者による説明 ( プレゼンテーション ) 及び委員による提案内容に対する質疑 ( ヒアリング ) を実施し審査を行った 定量化審査の審査項目について 適確な提案がなされているかの審査を行い 提案書の定量化審査に関する得点化を行った なお 評価は市の要求する水準を満たしたうえで より優れた提案に対して評価を行う加点方式である 審査結果は表 9 のとおりである 9
大項目 表 9 非価格要素の定量化審査結果 ( 非価格評価点 ) 審査項目 小項目 (1) 環境に配慮した施設 6 4.31 ア環境保全 3 2.53 イ見学者対応及び環境学習計画 3 1.78 (2) 資源循環に配慮した施設 9 6.94 アエネルギーの有効活用 6 5.06 イ資源の有効利用 3 1.88 (3) 安定性 安全性に配慮した施設 26 18.03 ア配置動線計画 8 5.00 イ搬入管理 6 4.31 ウ施設の安全性 6 4.31 エ施設の安定稼働 3 2.16 オ基本性能の維持とメンテナンス 3 2.25 (4) 安定継続に配慮した事業計画 9 5.81 ア組織体制 人員配置計画 3 2.06 イ事業収支計画 3 1.97 ウリスクの管理及び対処方法 3 1.78 (5) 地域貢献に配慮した事業計画 10 7.81 ア地域貢献 10 7.81 非価格評価点 計 配点 カノコユリグループ 60 42.90 非価格要素に関する各審査項目についての講評は 表 10 のとおりである 10
表 10 非価格要素に関する事項の講評 項目講評 (1) 環境に配慮した施設 ア環境保全 イ見学者対応及び環境学 習計画 (2) 資源循環に配慮した施設 公害防止基準を満足するためのシステム及び適切な監視方法の提案が なされている点を評価した 見学ルート 見学場所及び設備等の見せ方に検討の余地はあると考え るが 基本的な要求を満たした提案内容であると評価した アエネルギーの有効活用 発電効率の向上と発電量の増大のための技術的な提案及び具体的な運転計画を評価した イ資源の有効利用 (3) 安定性 安全性に配慮した施設 ア配置動線計画 イ搬入管理 ウ施設の安全性 エ施設の安定稼働 オ基本性能の維持とメン テナンス (4) 安定継続に配慮した事業計画 ア組織体制 人員配置計 画 イ事業収支計画 ウリスクの管理及び対処 方法 (5) 地域貢献に配慮した事業計画 ア地域貢献 有効な資源化物回収システムが提案されている点を評価した 計量棟付近の配置や一部の車両動線等に検討の余地はあると考える が 本事業用地の敷地上の制約及び市の分別区分 有料化制度を踏ま えた適切な計画である点を評価した 処理不適物の混入防止対策及び繁忙期の対応について 具体的かつ適 切な提案がなされている点を評価した 施設の安全性に関するハード面 ソフト面の両者について ノウハウ や実績に基づく具体的かつ適切な提案がなされている点を評価した 安定稼働の継続のためのバックアップ体制や全国的なネットワークを 活用した適切な計画が提案されている点を評価した 豊富な実績を踏まえた具体的なアフターケアが提案されている点を高 く評価した 役割及び責任分担が明確であり 適切な体制が計画されている点を評 価した 長期にわたり安定した事業計画であること及び代表企業による SPC へ の支援策を評価した 基本的な要求を満たした提案内容であると評価した 地元企業の活用及び地元雇用計画において 具体的な提案がなされて いる点を評価した 11
(4) 入札価格の定量化審査提案書を提出した入札参加者の立会いのもとで平成 28 年 10 月 17 日に開札を行い 予定価格の範囲内であることを確認した 選定委員会は 開札結果の報告を受け 入札価格の定量化審査に関する得点化を行った 得点化の結果は 表 11 のとおりである 表 11 入札価格の定量化審査結果 ( 価格評価点 ) グループ名代表企業名配点入札価格 ( 税抜 ) 価格評価点 カノコユリグループ JFE エンジニアリング株式会社九州支店 40 20,720,000,000 円 40.00 点 (5) 総合評価値の算出 非価格評価点 価格評価点 を加算して 表 12 のとおり総合評価値を算出した 表 12 総合評価値の算出結果 応募者 非価格評価点 価格評価点 グループ名 代表企業名 (A) (B) 入札価格 ( 税抜 ) 落札率 総合評価値 (A)+(B) カノコユリグループ JFE エンジニアリング株式会社九州支店 42.90 点 40.00 点 20,720,000,000 円 99.4% 82.90 点 ( 内訳 ) 設計 建設業務に係る対価 11,460,000,000 円 運営業務に係る対価 9,260,000,000 円 (6) 最優秀提案者の選定 選定委員会は 上記の結果に基づき カノコユリグループ ( 代表企業 :JFE エンジニアリ ング株式会社九州支店 ) を最優秀提案者として選定した 12
4. 総評本事業は 市が保有する 2 つのクリーンセンターのうち 西部クリーンセンターの建替え事業であり 高効率ごみ発電施設及びマテリアルリサイクル推進施設を建設し 15 年間の運営 維持管理を行うものである 本事業においては 佐世保市の循環型社会形成を担う中核施設として 環境と安全に配慮し 長期的な視点からコスト削減と安定的な運営を図り より質の高い事業運営を目指すことを目的としている 本事業では 施設の設計 建設及び運営 維持管理を一括して事業期間を通して発注する DBO(Design-Build-Operate) 方式を採用しており 民間の創意工夫による提案を取り入れた良質な設計 建設業務と 安全で効率的かつ効果的な運営業務を実施するものである このような背景を踏まえ 選定委員会は 総合評価一般競争入札により落札者を選定するにあたり 透明性 公平性に最大限配慮した評価基準及び方法等を定め 事業者選定のための審査を実施した 今回 入札に参加したグループは JFEエンジニアリング株式会社九州支店を代表企業とするカノコユリグループの 1 グループであったが 同グループの提案は 本事業の目的と市のごみ処理に係る制度 ( 分別区分や有料化等 ) を的確に捉えるとともに 実績と経験を踏まえており 市が要求する水準を上回る内容であった さらに 提案審査においては 審査項目の大項目に定めた 環境に配慮した施設 資源循環に配慮した施設 安定性 安全性に配慮した施設 安定継続に配慮した事業計画 及び 地域貢献に配慮した事業計画 が実現可能かつ適切な提案であると評価し 落札者決定基準に基づき同グループを最優秀提案者として選定するに至った カノコユリグループの提案に対しては 資源循環および地域貢献への配慮が特に高く評価された一方で 選定委員会の審議において 以下に示す配慮 要望事項が挙げられた 1 要求水準事項及び提案事項を確実に履行すること 特に 地元発注額の一層の増大 売電収入の一層の向上に努めること 2 計量棟付近の配置や車両動線について 多様な車両が来場 退場することを踏まえ 車両 歩行者及び作業員等の安全性を確保したうえで 利便性がより高まる配置動線計画となるよう更なる検討を行うこと 3 見学者動線及び環境学習計画に関して 見学場所や各設備の見せ方 見学者動線となる通路への配慮など 地域に信頼され 受け入れられる施設となるよう更なる工夫 検討を行うこと 4 運転管理体制においては 事業期間を通じて適切な人材活用と十分な人材育成を行い 恒常的に施設の安全を保持すること 特に 地元雇用人材への継続的な教育と支援に努めること 5 市が行う受付 計量事務に協力するとともに 市と十分な連携を図り 円滑な施設運営を行うこと 6 上記に限らず 安全 安心でより良い事業とするための市からの提案に対しては 設計 建設 運営の事業の各段階を通じて誠実に協議に応じるとともに 入札及び契約の公平性を妨げない範囲において 真摯な対応に努めること 最後に カノコユリグループにおかれては 事業期間を通じて誠意をもって各業務を行い 市との良好な関係 また地域との信頼関係を築きながら 安全 安心な事業運営を行うことに注力し 本事業を計画的かつ円滑に推進することを希望する 平成 28 年 10 月 新西部クリーンセンター ( 仮称 ) 整備事業事業者選定委員会 委員長 西久保裕彦 13