女性生殖器 (Female reproductive organ) 概略 : A) 内生殖器 1) 卵巣 (ovary) 2) 卵管 (uterine tube) 3) 子宮 (uterus) 4) 膣 (vagina) 妊娠時のみ形成されるもの 5) 胎盤 (placenta) 6) 臍帯 (um

Similar documents
教育ユニット:

<4D F736F F D2091D994D582CC90B38FED817C836E E616C5B315D>

妊娠・分娩.pptx

52 レニン 腎臓から分泌 細胞外液量の減少, 血圧低下, 交感神経興奮, 立位などにより分泌促進 レニン アンジオテンシン アルドステロン系の活性化 Na + と水の再吸収促進 体液の保持 血管収縮による血圧上昇 糸球体傍装置の主なもの 糸球体傍細胞 レニンを分泌 緻密斑 NaCl( 特に Cl

解剖・栄養生理学

PowerPoint Presentation

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

CW6_A2200A01.indd

<4D F736F F F696E74202D2090AB A838B B6979D8A778EF68BC DC58F4994C5>

1 卵胞期ホルモン検査 ホルモン分泌に関して卵巣や脳が正常に機能しているかを知る目的で測定します FSH; 卵胞刺激ホルモン脳の下垂体から分泌されて 卵子を含む卵胞を成長させる作用を持ちます 低いと卵胞の成長がおきませんが 卵巣の予備能力が低下している時には反応性に高くなります LH; 黄体化ホルモ


32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

甲状腺機能が亢進して体内に甲状腺ホルモンが増えた状態になります TSH レセプター抗体は胎盤を通過して胎児の甲状腺にも影響します 母体の TSH レセプター抗体の量が多いと胎児に甲状腺機能亢進症を引き起こす可能性が高まります その場合 胎児の心拍数が上昇しひどい時には胎児が心不全となったり 胎児の成

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide

日本医科大学医学会雑誌第5巻第2号

PowerPoint プレゼンテーション


子宮・卵巣

卵管の自然免疫による感染防御機能 Toll 様受容体 (TLR) は微生物成分を認識して サイトカインを発現させて自然免疫応答を誘導し また適応免疫応答にも寄与すると考えられています ニワトリでは TLR-1(type1 と 2) -2(type1 と 2) -3~ の 10

子宮頸がん 1. 子宮頸がんについて 子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです ( 図 1) 約 80% は扁平上皮がんであり 残りは腺がんですが 腺がんは扁平上皮がんよりも予後が悪いといわれています 図 1 子宮頸がんの発生部位 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は子宮頸がんのリスク因子です

本文/開催および演題募集のお知らせ

乳腺40 各論₂ 化膿性乳腺炎 (suppulative mastitis) 臨床像 授乳の際に乳頭の擦過創や咬傷から細菌が侵入し, 乳房に感染症を生じるものである 乳汁 排出不良によって起こるうっ滞性乳腺炎とは区別する 起炎菌は連鎖球菌や黄色ブドウ球菌である 自発痛, 腫脹, 硬結, 圧痛, 発赤

生殖細胞

ヒト胎盤における

妊娠のしくみ 妊娠は以下のようなステップで成立します Step1 卵胞発育脳にある下垂体から分泌される 卵胞刺激ホルモン (FSH) が卵巣内の卵胞を発育させます Step2 射精 精子の子宮内侵入性交により精液が腟内に入ります 腟に入った精子は 子宮を通過して 卵管を登っていきます Step3 排

児に対する母体の甲状腺機能低下症の影響を小さくするためにも 甲状腺機能低下症を甲状腺ホル モン薬の補充でしっかりとコントロールしておくのが無難と考えられます 3) 胎児 新生児の甲状腺機能低下症 胎児の甲状腺が生まれながらに ( 先天的に ) 欠損してしまう病気があります 通常 妊娠 8-10 週頃

Microsoft PowerPoint 病期分類概論 ppt[読み取り専用]

日産婦誌61巻1号研修コーナー

桜町病院対応病名小分類別 診療科別 手術数 (2017/04/ /03/31) D12 D39 Ⅳ G64 女性生殖器の性状不詳又は不明の新生物 D48 その他及び部位不明の性状不詳又は不明の新生物 Ⅲ 総数 構成比 (%) 該当無し Ⅰ 感染症及び寄生虫症 Ⅱ 新生物 C54 子宮体部


院内がん登録について 院内がん登録とは がん ( 悪性腫瘍 ) の診断 治療 予後に関する情報を収集 整理 蓄積し 集計 解析をすることです 登録により収集された情報は 以下の目的に使用されます 診療支援 研修のための資料 がんに関する統計資料 予後調査 生存率の計測このほかにも 島根県地域がん登録

福島県のがん死亡の年次推移 福島県におけるがん死亡数は 女とも増加傾向にある ( 表 12) 一方 は 女とも減少傾向にあり 全国とほとんど同じ傾向にある 2012 年の全のを全国と比較すると 性では高く 女性では低くなっている 別にみると 性では膵臓 女性では大腸 膵臓 子宮でわずかな増加がみられ

愛知県臨床検査標準化ガイドライン 細胞診アトラス 愛知県臨床検査標準化協議会 AiCCLS : Aichi Committee for Clinical Laboratory Standardization Aichi Committee for Clinical Laboratory Standa

< E082AA82F1936F985E8F578C768C8B89CA816989FC92F994C5816A2E786C73>

遺 伝 の は な し 1

系統看護学講座 クイックリファレンス 2012年 母性看護学

PowerPoint プレゼンテーション

第 71 回日本産科婦人科学会学術講演会 (2018, 4, 11 名古屋 ) 専攻医教育セミナー 絨毛性疾患の疫学 診断 治療 名古屋大学 新美薫

高位平準動物看護概論動物機能形態学対面学習確認テスト 問題 1: 脳幹の役割として正しいのはどれか 1 学習 知覚 認知 運動 感覚などの高次機能に関わる 2 呼吸 心臓 嚥下の働きなど 生命にかかわる基本的な機能を維持する 3 からだの働き バランス 姿勢の制御を行う 4 末梢の各器官で得た情報を

テイーチングマッペ書式

「解剖学用語 改訂13版」解剖学会ホームページ公開版

系統看護学講座 クイックリファレンス 2013年7月作成

Ⅰ. 女性性器の超音波検査 一般目標子宮 卵巣 卵管 腟 外陰の超音波検査における基本事項と正常および病的状態の超音波所見を理解し, 診断および治療に結び付けることができる. 解剖 生理 [ 子宮 ] (a-1) 経腹走査による子宮の超音波像を説明できる. (c-2) 経腟走査による子宮の超音波像を

ユニット: 人体の構築

このくすりの名前 有効成分など 100m 妊娠に至るプロセス 2

Microsoft PowerPoint - 組織講義スライド-皮膚

消化器系 1

2014 年 7 月 16 日放送 細菌性膣症についての最新の話題 富山大学産科婦人科教授齋藤滋細菌性膣症の概念細菌性膣症 (Bacterial vagiosis) は 以前は非特異的膣炎 ガードネレラ膣炎 ヘモフィルス膣炎などとして知られていましたが 現在では乳酸桿菌である Lactobacill

<4D F736F F D208DD F E8482BD82BF82CD82B182F182C88DD F082DD82C482A282DC82B72E646F63>

Microsoft PowerPoint - lecture11.ppt

総排泄腔遺残症 1. 概要総排泄腔遺残症 ( 以下本症 ) は女児の直腸肛門奇形の特殊型で 尿道 膣 直腸が合流し総排泄腔という共通孔を形成しその1 孔のみが会陰部に開口する特殊稀少疾患である 本症が難治性疾患とされる由縁は 直腸肛門形成の他に膣形成が必要な点である 幼少期に手術された膣は 長期的な

< E082AA82F1936F985E8F578C768C8B89CA816989FC92F994C5816A2E786C73>

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

Microsoft PowerPoint - ACOG TB PDF17

腹腔鏡手術について 〜どんな手術かお話いたします

1 射精直後の精子に受精能はないが, 女性生殖器内で先体細胞 膜の糖蛋白が剝がれると受精能を得る 精子が卵子周囲の透明帯に接触すると, その先体が変化して 穿孔する ( 先体反応 ) 3 ( 図 1-2) 受精卵は輸送されている最中にも, どんどんと分裂を繰り返します この時期には受精卵は大きくなら

2005年勉強会供覧用

福島赤十字病院 ART不妊センター

Microsoft Word 病理所見の書き方(実習用).docx

動物の発生と分化 (立ち読み)

ヒト慢性根尖性歯周炎のbasic fibroblast growth factor とそのreceptor

本文/開催および演題募集のお知らせ

スライド 1

<4D F736F F F696E74202D2090EA8D5588E E8F28AC796448F6B8F E989A490D88A4A B8CDD8AB B83685D>

Transcription:

復習

女性生殖器 (Female reproductive organ) 概略 : A) 内生殖器 1) 卵巣 (ovary) 2) 卵管 (uterine tube) 3) 子宮 (uterus) 4) 膣 (vagina) 妊娠時のみ形成されるもの 5) 胎盤 (placenta) 6) 臍帯 (umbrical cord) 2) 卵管 1) 卵巣 3) 子宮 4) 膣 B) 外生殖器 ( 外陰部 ) ; 大陰唇 小陰唇 陰核 膣前庭 外陰部 女性生殖器の概要

約 10 個の卵胞 / 周期が成長段階に入る 出生前 原始生殖細胞 出生時 100 万個 / 卵巣 出生 卵巣内 思春期 性成熟期 第一減数分裂前期で分裂停止 排卵 第ニ減数分裂中期で分裂停止 受精 第ニ減数分裂の再開 細胞質不等分裂

卵細胞は 卵巣中で卵胞単位で育つ卵胞の成長 ; 原始卵胞 一次卵胞 二次卵胞 成熟 ( グラーフ ) 卵胞 注 ) 教科書によって 卵胞の分類は異なる 原始卵胞 一次卵胞 二次卵胞 成熟 ( グラーフ ) 卵胞

今日学習すること 女性生殖器 1 子宮の構造月経周期 ( 子宮周期 ) に伴う子宮内膜の変化 2 膣の構造 3 胎盤の構造と働き 4 乳腺の構造

3 子宮 (Uterus) 位置 形 大きさ : 骨盤腔のほぼ中央 膀胱の後ろ 直腸の前 西洋梨形 全長 7cm 前傾前屈 区分 子宮体 : 上 2/3 * 子宮底 : 左右の卵管が侵入する所より上部 * 子宮峡部 : 子宮体と子宮頚の移行部 子宮頚 : 下 1/3 子宮峡部 尿管 子宮円索 子宮体 直腸子宮ヒダ 子宮底 子宮頚 後膣円蓋 後唇 膀胱子宮窩 前膣円蓋 直腸子宮窩 前唇

3 子宮 (Uterus) 区分 子宮頚 : 下 1/3 膣上部 膣部 : 腟内に突出した部分 子宮底 子宮体 子宮峡部 膣上部 膣部 子宮頚 前頭断 ( 後方からみる )

子宮の姿勢 : 前傾前屈 前屈 前傾 子宮後屈 子宮体軸が頚軸に対して後方に屈曲 子宮後傾 子宮頚軸が膣の長軸に対して後方に屈曲

子宮を支える構造 子宮頚膀胱子宮靭帯 ; 前方を膀胱及び恥骨と結ぶ仙骨子宮靭帯 ; 後方を仙骨下部と結ぶ基靭帯 ( 子宮頚横靭帯 ); 側方を骨盤側壁と結ぶ 子宮体子宮円索 ; 卵管付着部の下 鼠径輪 鼠径管 大陰唇皮下 妊娠時 子宮体部の後屈を防ぐ 子宮円索 仙骨子宮靭帯 膀胱子宮靭帯 基靭帯 ( 子宮頚横靭帯 )

子宮体の組織構造 子宮内膜 : 性周期で厚さが変わる 粘膜上皮 粘膜固有層 筋層 漿膜 子宮内膜 粘膜上皮 粘膜固有層 筋層

子宮体の組織構造 子宮内膜 : 性周期で厚さが変わる 粘膜上皮 :( 単層円柱 ) 線毛細胞 分泌細胞 分泌細胞 線毛細胞

子宮体の組織構造 子宮内膜 : 性周期で厚さが変わる 粘膜上皮 :( 単層円柱 ) 線毛細胞 分泌細胞 * 粘膜上皮は粘膜固有層へ落ち込み ( 子宮 ) 腺 ( 単一管状腺 ) を形成 ( この上皮は粘膜上皮とよく似ているが 主に分泌細胞で形成される ) 粘膜固有層 粘膜固有層 子宮腺

子宮体の組織構造 子宮内膜は機能的に 2 層に分けられる ( 基底 ) 層 : 性周期で変化が起こらない子宮内膜の深部子宮腺の腺底 ( 基底 ) 動脈 ( 機能 ) 層 : 性周期で厚さ 構造が変化 子宮腺 ( ラセン ) 動脈 機能層 基底層 基底動脈 ラセン動脈

子宮体の組織構造 筋層非常に厚い (1cm 以上 ) 不明瞭な平滑筋層 (4 層 ) 中間の 2 層に ( 弓状 ) 動脈が走る 漿膜 筋層

子宮底 子宮頚の組織構造 子宮内膜 上皮 : 単層円柱 ( 膣部では重層扁平 ) 固有層 子宮頚腺 :( アルカリ ) 性粘液を分泌 筋層 : 平滑筋 漿膜 ( 膣部では持たない ) 子宮体 膣上部 ( 単層円柱 ) 膣部 ( 重層扁平 ) 子宮峡部 膣上部膣部 子宮頚

* ナボット卵 : 子宮頚腺の開口部が閉塞されてできる貯留嚢胞 単層円柱上皮 間質 移行帯 ナボット卵 重層扁平上皮

月経周期 ( 子宮周期 ) : 平均 28 日を一周期とする子宮内膜変化のサイクル エストロゲン プロゲステロンに依存 増殖期 分泌期 月経期 月経周期 増殖期分泌期月経期 機能層 基底層 1 日 5 日 14 日 28 日 5 日 月経の開始の日を第 1 日

月経周期 ( 子宮周期 ) 増殖期 : 月経終了 排卵まで 機能層が増殖して再生 ( エストロゲン ) 増殖期分泌期月経期 機能層 基底層 1 日 5 日 14 日 28 日

月経周期 ( 子宮周期 ) 分泌期 : 排卵 月経直前まで 子宮内膜の肥厚 ( 子宮腺の発達 分泌促進と粘膜固有層の浮腫 ) ( 受精卵の着床に適した環境 ) ( プロゲステロン エストロゲン) 無定形基質 グリコーゲン 増殖期分泌期月経期 機能層 基底層 1 日 5 日 14 日 28 日

月経周期 月経期 : 機能層の壊死 剥離 ( エストロゲン プロゲステロン ) 増殖期分泌期月経期 機能層 基底層 1 日 5 日 14 日 28 日

月経の機序 血管攣縮説 ; エストロゲンとプロゲステロン によるラセン動脈の間欠的な収縮 血流阻害による機能層の虚血壊死と崩壊 アセチルコリン説 ; エストロゲンとプロゲステロン によるアセチルコリン ( コリンエステラーゼ活性 ) 動静脈吻合部弛緩 動脈血の静脈洞への流入 破綻 動静脈吻合 ラセン動脈 静脈洞

4 膣 (vagina) 位置 : 子宮下部にある筒 長さ約 7cm 機能 : 交接器 産道 直腸子宮ヒダ 後膣円蓋 膀胱子宮窩 尿道 前膣円蓋 膣 外尿道口 膣口 深会陰横筋浅会陰筋膜内肛門括約筋

4 膣 (vagina) 位置 : 子宮下部にある筒 長さ約 7cm 機能 : 交接器 産道 組織 粘膜 : 輪状ヒダ 筋層 : 平滑筋 外膜 : 疎性結合組織 膣粘膜すう 膣すう柱

4 膣 (vagina) 組織 粘膜 : 輪状ヒダ ( 非角化重層扁平 ) 上皮 : 細胞質内にグリコーゲンを蓄積 * 剥離した上皮は膣の内腔に ( グリコーゲン ) を供給 デーデルライン桿菌が乳酸発酵 ( 膣内酸性化 ) 病原性細菌の侵入 増殖を防ぐ ( 膣の ( 自浄 ) 作用 ) 粘膜固有層 : 緻密な結合組織 ( 深層では疎性結合組織 ) 筋層 : 平滑筋 外膜 : 疎性結合組織 膣粘膜すう 膣すう柱

膣 HE 染色 1. 上皮 ( 重層扁平上皮 ) 2. 粘膜固有層 4. 筋層 *. 静脈

膣の拡大像 1. 上皮 ( 重層扁平 ) 角化していない 2. 粘膜固有層 3. 基底膜 4. 静脈

5 胎盤 (placenta) 役割 : 母体の血液と胎児の血液を直接混ぜることなく物質交換し また 内分泌器官としても働く ( ガス交換 )( 肺 ) ( 栄養供給 )( 腸管 ) ( 老廃物排泄 )( 腎臓 ) ( ホルモン分泌 )( 内分泌腺 ) 胎盤の形成 : 母体由来の組織と胎児由来の組織からできる 構造 : 円盤状

5 胎盤 (placenta) 構造 : 基底脱落膜と絨毛膜板に囲まれた母体血のプールに絨毛膜板からの絨毛膜絨毛が樹状に伸び出した構造絨毛の樹は 基底脱落膜からの胎盤中隔で不完全に仕切られる 絨毛膜板 絨毛膜絨毛 基底脱落膜 胎盤中隔

5 胎盤 (placenta) 構造 A. 絨毛膜板 : 胎児由来の組織 胎児側の面は羊膜 B. 絨毛膜絨毛 : 胎児由来の組織 C. 絨毛間腔 : ラセン動脈から母体血液が流入 ( 母体血のプール ) D. 基底脱落膜 : 母体由来の組織 子宮内膜が肥大したもの 絨毛膜板 絨毛膜絨毛 基底脱落膜 胎盤中隔

5 胎盤 (placenta) 絨毛膜絨毛の組織構造について 栄養膜 : 細胞性の膜 ( 栄養膜合胞体 ) 細胞 ( ラングハンス ) 細胞 基底膜 結合組織 : 胎児血管 ホーフバウエル細胞 (= 胎盤マクロファージ ) 結合組織 胎児血管 栄養膜

5 胎盤 (placenta) 絨毛膜絨毛の組織構造について子宮内膜の分泌促進 浮腫状にする 栄養膜 : 細胞性の膜 ( 栄養膜合胞体 ) 細胞 : 絨毛の表面を覆う合胞体性栄養膜 ( 栄養膜合胞体層 ) を構成 細胞の境界がない 妊娠末期で厚くなる 合胞体結節 (=こぶ状の突出) 機能 : 胞胚着床時に子宮内膜を浸食 ( 絨毛性ゴナドトロピン )(hcg) ( プロゲステロン ) 分泌 ( ラングハンス ) 細胞 : 細胞性栄養膜合胞体結節 ( 栄養膜細胞層 ) を構成 妊娠末期では少なくなる 妊娠黄体の維持 ラングハンス細胞 栄養膜合胞体細胞

5 胎盤 (placenta) 栄養膜合胞体細胞による胞胚着床時の子宮内膜浸食 受精後 ヒアルロニダーゼによる 栄養膜合胞体細胞 ( 層 ) 卵黄嚢 胚盤胞腔 栄養膜細胞層 第 14 日 絨毛膜 中胚葉 栄養膜細胞 羊膜 栄養膜合胞体層

5 胎盤 (placenta) 絨毛膜絨毛の組織構造について 結合組織 : 胎児血管 ホーフバウエル細胞 (= 胎盤マクロファージ ) 明るい大きな核を持つ 暗い小さな核を持つ ラングハンス細胞 栄養膜合胞体細胞 細胞質は酸好性で空胞を持つ ホーフバウエル細胞

5 胎盤 (placenta) 構造 絨毛間腔 : ラセン動脈から母体血液が流入 ( 母体血のプール ) * 絨毛の表面には所々 ( フィブリノイド ) が付着する フィブリノイド

5 胎盤 (placenta) 構造 基底脱落膜 : 母体由来の組織 子宮内膜が肥大したもの 緻密脱落膜 ( 層 ): 絨毛間腔に面した表層 脱落膜細胞 : 線維芽細胞が変化したもの 海綿脱落膜 ( 層 ): 深層 子宮腺拡張 脱落膜 ( 胎盤中隔 ) 緻密脱落膜 海綿脱落膜 子宮腺

5 胎盤 (placenta) 構造 基底脱落膜 : 母体由来の組織 子宮内膜が肥大したもの 緻密脱落膜 ( 層 ): 絨毛間腔に面した表層 脱落膜細胞 : 線維芽細胞が変化したもの 海綿脱落膜 ( 層 ): 深層 子宮腺拡張 脱落膜 脱落膜細胞

5 胎盤 (placenta) 母体と胎児間の物質交換は ( 合胞体性 ) 栄養膜 基底膜 絨毛の結合組織 毛細血管壁を介して行われ 物質の移動 透過に対して選択性をもつ これを血液ー胎盤関門という ( 合胞体性 ) 栄養膜 基底膜 結合組織 毛細血管壁

5 胎盤 (placenta) * 絨毛の形成 : 胚子の栄養膜が子宮内膜に侵入し 突起を伸ばすことで始まるその後 中胚葉結合組織 胎児血管が絨毛内に侵入 卵黄嚢 胚盤胞腔 第 14 日 絨毛膜 中胚葉 栄養膜細胞 羊膜 栄養膜合胞体層 絨毛の横断面図 一次絨毛 二次絨毛 三次絨毛

6 臍帯 (umbilical cord) 形と大きさ :1 1.5cm 径 50 60cm 長のヒモ状 構造 表面 : 羊膜単層立方上皮 内部 膠様組織 (Wharton s jelly) 臍動脈 :(2) 本 ( 静脈 ) 血 臍静脈 :(1) 本 ( 動脈 ) 血 臍帯

はっきりした終末部は認められない 乳腺 (Mammary gland) 構成 : 腺房終末 導管 乳管洞 乳頭に十数本の乳管が開口 ( 乳腺 : 複合管状胞状腺 ) 特徴 ; 思春期は導管だけで妊娠すると腺房が発達腺葉の間に脂肪組織と線維性結合組織 腺細胞 : 単層立方 分泌期に乳蛋白カゼイン ( 開口分泌 ) と乳脂肪 ( アポクリン分泌 ) を腺腔に分泌 筋上皮細胞 導管 乳管洞 乳管の開口

実習について

子宮サル HE 染色 子宮内膜 子宮筋層 ( 子宮外膜 ) 子宮筋層 子宮内膜

子宮サル HE 染色 子宮内膜 単層円柱上皮 粘膜固有層 子宮腺 粘膜固有層 筋層 子宮内膜 子宮腺

子宮サル HE 染色 子宮内膜 粘膜固有層 ラセン動脈 粘膜固有層 子宮内膜

膣サル HE 染色 粘膜ヒダ 非角化重層扁平上皮 粘膜固有層 筋層 ( 外膜 ) 非角化重層扁平上皮 粘膜固有層 筋層 ( 平滑筋 )

胎盤ヒト HE 染色 絨毛膜板 羊膜 絨毛膜絨毛 絨毛間腔

胎盤ヒト HE 染色 明るい大きな核を持つ ラングハンス細胞 暗い小さな核を持つ 栄養膜合胞体細胞 絨毛膜絨毛

胎盤ヒト HE 染色 ホーフバウエル細胞 細胞質は酸好性で空胞を持つ 絨毛膜絨毛

胎盤ヒト HE 染色 脱落膜細胞 やや大きい細胞 明るい球形核 細胞質はややピンク色に染まる

胎盤ヒト HE 染色 フィブリノイド

参考 胎盤 HE 染色胎生 3 ヶ月 1. 絨毛膜板 2. 絨毛 3. 絨毛間腔 4. フィブリノイド

参考 絨毛拡大像胎生 3ヶ月 HE 染色 1. 栄養膜合胞体層 2. 栄養膜細胞層 3. 胎生結合組織 4. 胎児の毛細血管 ( 有核赤血球 ) 5. 母胎の赤血球

参考