平成28事業年度 監事の監査報告書

Similar documents
監事の監査報告及び 会計監査人の監査報告書

Ⅲ 第 43 期監査報告書等 監査報告書 私たち監事は 平成 27 年 9 月 1 日から平成 28 年 8 月 31 日までの第 43 期事業年度にお ける理事の職務の執行を監査いたしました その方法及び結果につき以下のとおり報告い たします 1. 監査の方法及びその内容私たち監事は 理事及び使用

EDINET 提出書類 株式会社三栄建築設計 (E0405 訂正有価証券報告書 表紙 提出書類 有価証券報告書の訂正報告書 根拠条文 金融商品取引法第 24 条の 2 第 1 項 提出先 関東財務局長 提出日 2019 年 1 月 16 日 事業年度 第 25 期 ( 自 2017 年 9 月 1

ソネット・エムスリー株式会社

マツダ株式会社

監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書

8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

Microsoft Word - 講演録添付資料.doc

4 会計監査人有限責任あずさ監査法人の監査の方法及び結果は相当であると認めます 5 事業報告書は 法令に従い 法人の状況を正しく示しているものと認めます 6 法人の業務に関する個別意見は別紙のとおりです Ⅲ 独立行政法人改革等に関する基本的な方針等過去の閣議決定において定められた監査事項についての意

平成27年規程第20号_内部統制基本方針

内部統制ガイドラインについて 資料

Microsoft Word - 内部統制システム構築の基本方針.doc

上場会社監査事務所登録制度に係る規定要綱案

表紙 EDINET 提出書類 寺崎電気産業株式会社 (E0176 訂正有価証券報告書 提出書類 根拠条文 提出先 提出日 有価証券報告書の訂正報告書金融商品取引法第 24 条の2 第 1 項近畿財務局長平成 30 年 9 月 21 日 事業年度 第 38 期 ( 自平成 29 年 4 月 1 日至平

このガイドラインは 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する留意事項 ( 制定 発出時点において最適と考えられる法令解釈 運用等 ) を示したものである 第一章 総則 1-1 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令 ( 平成 19 年

① 事業報告書等改正通知(様式)

国立研究開発法人国立環境研究所における業務の適正を確保するための 基本規程 平成 27 規程第 1 号平成 27 年 4 月 1 日 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 役員 ( 監事を除く ) の職務の執行が独立行政法人通則法 国立研究開発法人国立環境研究所法又は他の法令に適合することを確保するた

有価証券報告書

文書管理番号

<4D F736F F D20964C8FA48E96878A95BD90AC E82528C8E8AFA94C F F944E937894C5816A2E646F63>


ソフトバンク株式会社

第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この業務規程は 工業所有権に関する手続等の特例に関する法律 ( 平成 2 年法律第 30 号 以下 法 という ) 第 39 条において準用する同法第 22 条第 1 項の規定に基づき 調査業務の実施に関し必要な事項を定めることを目的とする ( 調査業務実施の

直しも行う これらの事務については 稟議規程 文書管理規程 契約書取扱規程は管理本部長が所管 情報管理規程 情報セキュリティ管理規程はコンプライアンス推進部長が所管し 運用状況の検証 見直しの経過等 適宜取締役会に報告する なお 業務を効率的に推進するために 業務システムの合理化や IT 化をさらに

< 目的 > 専ら被保険者の利益 にはそぐわない目的で運用が行われるとの懸念を払拭し 運用に対する国民の信頼を高める 運用の多様化 高度化が進む中で 適切にリスクを管理しつつ 機動的な対応を可能に GPIF ガバナンス強化のイメージ ( 案 ) < 方向性 > 1 独任制から合議制への転換基本ポート

6 当社は 反社会的勢力に対しては一切の関係をもたず 不当要求を受けた場合等の 事案発生時には 総務部を対応統括部署として警察および顧問弁護士等と連携し毅然とした態度で対応する (2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制 1 当社は 取締役の職務の執行に関する情報 ( 株主総会議

 

監査報告のひな型について(12)

22222

< F2D39395F EF8C768AC48DB8906C8CF395E28ED282CC9149>

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

1 検査の背景 (1) 日本年金機構における個人情報 情報システム及び情報セキュリティ対策の概要厚生労働省及び日本年金機構 ( 以下 機構 という ) は 厚生年金保険等の被保険者等の基礎年金番号 氏名 保険料の納付状況等の個人情報 ( 以下 年金個人情報 という ) について 社会保険オンラインシ

EDINET 提出書類 株式会社富山銀行 (E0356 有価証券届出書 ( 組込方式 ) 表紙 提出書類 提出先 提出日 会社名 英訳名 代表者の役職氏名 本店の所在の場所 有価証券届出書関東財務局長平成 21 年 12 月 4 日株式会社富山銀行 THE TOYAMA BANK LTD. 取締役頭

は 法令の規定によるほか 別途定める確認調査事務規程により行うものとする ( 試験 調査 研究及び開発の実施 ) 第 6 条機構法第 12 条第 4 号に規定する業務は 次の各号に掲げる方法により行うものとする (1) 試験 調査 研究及び開発 ( 以下 研究等 という ) を行おうとするときは 当

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

告 と 計算書類等に係る監査報告 を一体化して作成し 別途 連結計算書類に係る監査報告 を作成する方法のほか 事業報告等に係る監査報告 を独立して作成し 別途 計算書類等に係る監査報告 及び 連結計算書類に係る監査報告 を一体化して作成することや これら三つの監査報告をすべて別々に作成することも可能

安全管理規程

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

個人情報保護規定

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

都市監査基準第 1 章総則 ( 本基準の目的 ) 第 1 条都市監査基準 ( 以下 本基準 という ) は 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 以下 法 という ) 地方公営企業法( 昭和 27 年法律第 292 号 以下 公企法 という ) 及び地方公共団体の財政の健全化に関する法律

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

<4D F736F F D208DBB939C97DE8FEE95F18CB48D EA98EE58D7393AE8C7689E6816A2E646F63>

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

Microsoft Word - 04【参考1】要領(改正後)

評議員選任 解任委員会について点検項目 説明 参考 1 評議員選任 解任委員会の設置について すべての法人 ( 現在, 評議員会を設置している法 定款例第 6 条 評議員選任 解任委員会 を設置する旨の定款変更を行っていますか ( 又は定款変更の準備をしていますか ) いる いない 人も含む ) に

(2) 企画提案書の提出企画提案書は次の 7. 応募書類 に示す様式で作成し 郵送又は持参により 提出期限内に提出してください なお 郵便事故により期限に間に合わない場合 当組合及び当監事会は責任を負いません 提出部数は 3 部としますが うち 1 部は正本とし 残り 2 部は複本としても差支えあり

2 政府は 必要があると認めるときは 予算で定める金額の範囲内において 機構に追加して出資することができる 3 機構は 前項の規定による政府の出資があったときは その出資額により資本金を増加するものとする 第二章役員及び職員 ( 役員 ) 第六条機構に 役員として その長である理事長及び監事二人を置

預金を確保しつつ 資金調達手段も確保する 収益性を示す指標として 営業利益率を採用し 営業利益率の目安となる数値を公表する 株主の皆様への還元については 持続的な成長による配当可能利益の増加により株主還元を増大することを基本とする 具体的な株主還元方針は 持続的な成長と企業価値向上を実現するための投

ネクストニッチトップ企業育成事業 公募要領 募集期間 令和元年 6 月 14 日 ( 金 )~7 月 26 日 ( 金 )(17 時必着 ) 申請書提出先 問合せ先 金沢市鞍月 1 丁目 1 番地 平成 25 年 5 月 石川県商工労働部産業政策課競争力強化推進グループ TEL:0

<4D F736F F D2091E F192E88E9E8A948EE5918D89EF8FB58F5782B292CA926D82CC88EA95948F4390B382C982C282A282C45F D

総務省独立行政法人評価委員会議事規則 総務省独立行政法人評価委員会令 ( 平成十二年政令第三百十八号 以下 委員会令 という ) 第十条の規定に基づき 総務省独立行政法人評価委員会議事規則を次のように定める 平成十三年二月二十七日総務省独立行政法人評価委員会委員長 ( 目的 ) 第一条総務省独立行政

メ 札幌市オンブズマン条例 平成 12 年 12 月 12 日条例第 53 号 改正 札幌市オンブズマン条例 平成 15 年 10 月 7 日条例第 33 号 平成 20 年 11 月 7 日条例第 36 号 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 第 4 条 ) 第 2 章責務 ( 第 5 条 第 7

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

<4D F736F F D C482CC EF8C768AC48DB8906C8CF395E28ED295E58F578CF68D902E646F6378>

役員退職手当支給の基準の変更について

( 除名 ) 第 9 条社員が次のいずれかに該当するに至ったときは 社員総会の決議によって当該社員を除名することができる (1) この定款その他の規則に違反したとき (2) この法人の名誉を傷つけ または目的に反する行為をしたとき (3) その他除名すべき正当な事由があるとき ( 社員資格の喪失 )

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

特定個人情報の取扱いの対応について

PowerPoint プレゼンテーション

J-SOX 自己点検評価プロセスの構築

平成22 年 11月 15日

PowerPoint プレゼンテーション

( 事務所備え置き資料の閲覧対象者及び費用 ) 第 7 条センターは 法令の規定に従い 別表 1に定める閲覧対象者に対し 閲覧 謄及びをさせるものとする の費用は有料とし 別表 2に定める 2 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律 ( 昭和 32 年 6 月 10 日法律第 167 号

長期総合計画の計画的推進について < 部経営上の課題 取組方針 > H19 年度の各部の経営上の課題 取組方針の協議 < 行政改革 > 財政 人事など経営資源の現状分析 把握 課題についての対処方法の検討 行政改革実施計画の見直し <サマーレビュー > 懸案施策 事業の協議 < 実施計画 > 今後

sannomaruriyou

特定個人情報の取扱いの対応について

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

公益財団法人 日本航空協会 定款

第 2 号に規定する存続厚生年金基金 同項第 3 号に規定する外国の年金基金 13 外国法人 14 投資性金融資産 1 億円以上であると見込まれる個人で 有価証券又はデリバティブ取引の経験が1 年を経過している者 15 投資性金融資産 1 億円以上の法人及び業務執行組合員等 ( 金商業等府令第 23

Microsoft Word - 円滑化開示資料目次.doc

<4D F736F F D F8089EF8C768AC48DB8837D836A B B95B6816A E646F63>

 

<4D F736F F D E63188C4816A8D4C93878CA78BC696B18AC7979D91CC90A78A6D94468C9F8DB88EC08E7B97768D6A816989FC90B38CE3816A2E646F63>

第 3 章内部統制報告制度 第 3 節 全社的な決算 財務報告プロセスの評価について 1 総論 ⑴ 決算 財務報告プロセスとは決算 財務報告プロセスは 実務上の取扱いにおいて 以下のように定義づけされています 決算 財務報告プロセスは 主として経理部門が担当する月次の合計残高試算表の作成 個別財務諸

11. 不測事態 とは 情報セキュリティの確保及び維持に重大な影響を与える災害 障害 セキュリティ侵害等の事態をいう 12. 役職員等 とは 当組合の役員 職員並びにこれに準ずる者( 嘱託職員 臨時職員 パートタイマー アルバイト等 及び当組合との間に委任契約又は雇用契約が成立した者 ) をいう 1

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

自己点検・評価表

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

1. のれんを資産として認識し その後の期間にわたり償却するという要求事項を設けるべきであることに同意するか 同意する場合 次のどの理由で償却を支持するのか (a) 取得日時点で存在しているのれんは 時の経過に応じて消費され 自己創設のれんに置き換わる したがって のれんは 企業を取得するコストの一

出資団体監査《堺市住宅供給公社》事前調査報告事項

現況報告書チェック表


ISO19011の概要について

<81698CA982A68FC182B5816A904596B18CA08CC088EA C E786C73>

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

資料 1 協会員に対する処分及び勧告について 平成 30 年 4 月 18 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 岩井コスモ証券株式会社 公表前のア

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

UIプロジェクトX

平成 29 年度定期監査 ( 第 1 回 ) の結果報告に基づき講じた措置内容等 墨田区長 監査委員意見について 監 査 結 果 の 内 容 措 置 内 容 (1) 事務処理の適正化について今回の監査では指摘事項に該当する事例はなかったものの 指導 注意事項の事例については これまでの重ねての指摘に

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A B90D88E9688C482CC8DC494AD96688E7E82C98CFC82AF82C482CC8E7793B1814

コーポレート ガバナンスに関する報告書の主な開示項目 コーポレート ガバナンスに関する報告書 記載項目 ( 内訳 ) 記載上の注意 基本的な考え方 ( 記載例 : コーポレート ガバナンスについての取組みに関する基本的な方針 目的 ) Ⅰ コーポレート ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成

Microsoft Word - 沖縄県サービス管理責任者フォローアップ研修事業指定事務取扱要領

Ⅰ 本報告書の範囲及び目的 1. 本報告書の範囲 1. 本報告書は 監査人の交代に際しての監査業務の引継に関する実務上の指針を提供するものである 本報告書は 関連する職業倫理に関する規定と併せて適用される なお 監査基準委員会報告書 300 監査計画 には 初年度監査の開始前に実施する事項に関する追

<4D F736F F F696E74202D EF8B638E9197BF82CC B A6D92E894C5816A E >

Transcription:

平成 28 事業年度 監事の監査報告書

監事監査報告書 私たち監事は 独立行政法人通則法 ( 以下 通則法 という ) 第 19 条第 4 項及び第 38 条第 2 項の規定に基づき 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 ( 以下 機構 という ) の平成 28 年 4 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの平成 28 事業年度の業務 事業報告書及び財務諸表等の監査を実施しました その結果について 下記のとおり報告します 平成 29 年 6 月 26 日 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 監事高橋光政 印 監事大矢和子 印 1

記 I 監査の結果 1. 業務監査の結果 (1) 機構の業務は 法令等に従い適正に実施され また 中期目標及び中期計画の着実な達成に向け効果的かつ効率的に実施されているものと認めます (2) 内部統制システムに関する業務方法書の記載内容は 相当であると認めます また 内部統制システムに関する理事長の職務の執行について 指摘すべき重要な事項は認められません (3) 役員の職務の執行に関する不正の行為又は法令等に違反する重大な事実は認められません 2. 会計監査の結果 (1) 会計監査人有限責任監査法人トーマツの監査の方法及び結果は 相当であると認めます (2) 事業報告書は 法令に従い 機構の状況を正しく示していると認めます (3) 財務諸表 ( 貸借対照表 損益計算書 損失の処理に関する書類 ( 案 ) キャッシュ フロー計算書 行政サービス実施コスト計算書及びこれらの附属明細書 ) 及び決算報告書は 必要な事項を正しく示していると認めます 2

II 監査の方法及びその内容 監事は 平成 28 年度監事監査計画に基づき 機構がその業務を 関係法規 業務方法書 中期目標 中期計画 年度計画 内部規程等に基づき適正に運営しているか ( 通則法第 19 条 ) また 財務諸表等が適正であるか ( 通則法第 38 条 ) について 次の通り 監査を行いました 1. 監査の進め方 ア監事は 理事長と監事の間の了解に基づき 機構の協力を得て 次の監査活動を行いました 機構の事業運営に関する事項について資料の提出又は説明を求めること 会計に係わる事項について帳簿 書類等の提出を求め これを検査すること 機構の事業運営及び財産の状況等について実地に調査し 説明を求めること 理事会議その他重要な会議に出席し 意見を述べること 機構の重要な意思決定に係わる文書等について 回付するように求めること イ監事は 理事長 副理事長と 原則として四半期毎に 定期的会合をもち 機構の運営方針 課題等を確認するとともに 監査結果について意見交換を行いました また 監事は 監査の結果 是正又は改善を必要とする事項があると認めるときは 随時に 理事長に意見を述べるとともに是正等の措置を求め その措置結果について報告を受けることとしております 平成 28 年度においては 是正又は改善を必要とする事項は有りませんでしたが 監事が指摘した懸念事項については理事長の指示のもとに該当部門への調査及び改善措置が行われました ウ監事は 機構の業務運営のリスク評価に基づいて 平成 28 年度監事監査計画を策定し 監査役監査基準 及び 監事監査指針 を参考としながら 監査対象及び方法を選定して 監査を行いました エ監事は 上記アからウまでの監査によって 機構の業務運営の適正さや財務諸表等の適正さを判断するに必要な情報を得た と判断しています 2. 平成 28 年度の監査活動 監事は 下記に述べる監査活動を行いました (1) 重点監査監事は 機構のかかえるリスクの評価などをもとに 毎年度 重点監査事項を定めて監査を行っており 平成 28 年度は 重点監査事項を ワーク ライフ変革推進の状況 としました 3

機構においては 多様な人材が能力を発揮し 多様な視点で高い目標に挑戦し 成果を創出する組織へ変革し 職員一人一人の労働生産性の向上を目指す ことを目的とし 1 業務の効率化等により超過勤務を削減し 効果的に成果を創出する 2 より多くの女性が重要な意思決定に参画する等 女性の職場生活における活躍を推進する ことを目標に 平成 28 年 4 月にワーク ライフ変革推進室が定常組織として設置され 全社的に活動が行われています 監事は 理事長ほか関係役員やワーク ライフ変革推進室との意見交換 事業所及び部署の往査などの機会に 監事の立場から質問をし 必要に応じ意見を述べました 働き方の見直しについては 残業時間の逓減はみられるものの 真の意味での改革は 各企業と同様模索している状況であり 業務の見直し 効率化と多様な働き方の仕組みの本格導入などに加速して取り組むことが重要と考えます また 女性の活躍推進については 今年度の活動はほぼ計画通りに推進されていることを確認しましたが 女性活躍推進は 組織全体の価値向上に必須のものであるという認識を全体で共有し 更なる全社的活動として推進することが重要と考えます 監事としても 平成 29 年度においても 引き続き重点監査事項としています (2) 経常監査 ア監事は 理事会議をはじめ 役員説明 プロジェクト経営審査 安全審査委員会 セキュリティ委員会などの主要会議に出席し 業務の状況や課題が経営者に的確に報告され 的確に対処されているか 法令等に基づき問題が無いか 理事長の意思決定が合理的になされているか を確認しました また 監事は 機構が通則法第 19 条第 6 項で定める書類を主務大臣に提出しようとするときには 当該書類の調査を行いました さらに 役職員等から内部統制システムの構築及び運用の状況について定期的に報告を受け 質問をし 必要に応じ意見を述べました 特に 機構全体のリスクマネジメントの PDCA サイクルが有効に機能しているかどうか コンプライアンス違反防止体制が必要十分に整備されているか 経営方針が機構組織の末端まで伝達され咀嚼されているか 不正アクセスなど顕在化したリスクへの対応が適切に行われているか などに留意して監視 検証しました イ機構の業務の状況は事業報告書に正しく示されているか 機構の説明責任が果たされているか などについて 理事会議等への報告 理事長が行う内部評価に陪席する などの方法で 問題が無いことを確認しました ウ主要な事業所 ( 筑波宇宙センター 相模原キャンパス 調布航空宇宙センター 種子島宇宙センター 角田宇宙センター ) について 毎年度 往査を行い 当該事業所における事業が適切に行われているか 事業所としての運営及び管理 地元との連絡調整などに問題は無いかなどを 書類審査 関係職員との質疑応答 施設設備の実地調査を行って確認しました その他の事業所については 能代ロケット実験場 大樹航空宇宙実験場及び小笠原追跡所の往査を行いました 4

主要な組織 ( 部門 研究所 センター 部 ) は 毎年度 事業所往査と併せて 事業の実施状況 管理状況などについて 書類審査 関係職員との質疑応答 施設設備の実地調査を行って確認しています 今年度は 第一宇宙技術部門 次世代航空イノベーションハブ セキュリティ 情報化推進部 環境試験技術センター 新事業促進部及びミッション企画部を監査しました (3) 契約の適正性についての監査 ア四半期に一回開催される契約監視委員会に委員として出席し 調達等合理化計画の策定に当たり事前に点検を行ったほか 随意契約の適正化及び一者応札比率の改善に向けた取り組みの進捗状況を点検し サンプリングによる個別契約の審議を行いました イ 5 億円超の契約伝票の回付を受け 必要な場合は質問をし 問題があれば改善を要請しました ウ随意契約 参加者確認公募の適正性などを審査している契約審査委員会の報告を受け 必要な場合は質問をし 問題があれば改善を要請しました エ事業所の往査の機会に 少額契約案件のサンプルチェックを行い 研究費不正事案を受けた再発防止策が確実に実施されているかどうか確認を行いました (4) ひとみ の運用異常への対応など 平成 28 年 3 月の ひとみ の運用異常について 同年 6 月 機構は調査報告書をまとめ 宇宙開発利用部会に報告しました 監事は 理事長を長とする対策本部の会議に陪席し 機構が行う原因究明 対策の検討などについて確認を行ったほか 同報告書にまとめられた対策の実行の状況について質問をし 必要に応じ意見を述べてきました また プロジェクトに関する業務改革について 機構の改革委員会の会合に陪席し 確認を行いました この改革の実行について 引き続き注視していきます (5) 財務諸表等の監査 ア監事は 財務部と定期的にミーティングを行い 会計上の課題について意見交換をすることによって決算監査時に大きな問題が残らないように見解の摺合せに努めました また 事業所財務の業務内容を把握しました イ監事は 毎月合計残高試算表等の報告を受け 主な勘定科目の増減理由などについて説明を聴取しました ウ監事は 平成 28 年度の財務諸表及び決算報告書の提示を受け 会計基準の改正への対応などについて説明を聴取し 財務諸表等が必要な事項を正しく表示しているかどうか確認を行いました 5

(6) 会計監査人との連携 ア監事は 会計監査人が独立の立場を保持し 適正な会計監査を行うために必要な品質管理の基準を遵守しているかどうか 会計監査人から説明を聴取し 確認しました イ監事は 会計監査人から 平成 28 年度の会計監査計画の説明を受けるとともに 期中監査結果について報告を受け 平成 28 年度の会計監査における留意点について意見交換を行うなど 会計監査人との連携に努めました ウ監事は 会計監査人から 監査報告書の写しの提出並びに実施した監査及びその結果の報告を受け 必要に応じ説明を聴取し 確認しました (7) 内部監査部門 業績評価部門との連携 監事は 評価 監査部と 概ね月に 1 回連絡会を行い 内部監査の状況及び結果並びに業績評価の状況及び結果を把握するとともに 情報提供を行いました また 監事補佐を担当する監事室と 概ね月に 1 回連絡会を行い 監事監査の状況及び結果について情報共有を図りました (8) その他 監事は 会計検査院が主催する決算検査報告説明会や独立行政法人 特殊法人等監事連絡会に出席したほか 他の国立研究開発法人の監事と情報交換を行いました また 日本監査役協会や監査法人が行うセミナーに出席し 独立行政法人通則法の改正に伴う監事監査実施上の留意点などの監査手法の習得に努め 監査へ反映しました 6

Ⅲ 独立行政法人改革等に関する基本的な方針等過去の閣議決定において定められた監査事項についての意見 過去の閣議決定において定められた監査事項については 監事は 上記の監査活動の中で監査を行ったほか 平成 28 年度末に 人事部 財務部 契約部等の担当部署から報告を求め 機構における取組状況を確認しました その結果 平成 28 年度における 給与水準の状況 随意契約の適正化を含めた入札 契約の状況 理事長の報酬水準の妥当性及び保有資産の見直しについての機構の取組みは妥当であると認めます 以上 7

平成 28 事業年度 独立監査人の監査報告書

独立監査人の監査報告書 平成 29 年 6 月 16 日 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 理事長奥村直樹殿 有限責任監査法人トーマツ 指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士長村彌角 指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士白山真一 < 財務諸表監査 > 当監査法人は 独立行政法人通則法 ( 以下 通則法 という ) 第 39 条の規定に基づき 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の平成 28 年 4 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの平成 28 事業年度の損失の処理に関する書類 ( 案 ) を除く財務諸表 すなわち 貸借対照表 損益計算書 キャッシュ フロー計算書 行政サービス実施コスト計算書 重要な会計方針 その他の注記及び附属明細書 ( 関連公益法人等の計算書類及び事業報告書等に基づき記載している部分を除く ) について監査を行った 財務諸表に対する国立研究開発法人の長の責任国立研究開発法人の長の責任は 我が国において一般に公正妥当と認められる独立行政法人の会計の基準に準拠して財務諸表 ( 損失の処理に関する書類 ( 案 ) を除く 以下同じ ) を作成し適正に表示することにある これには 不正及び誤謬並びに違法行為による重要な虚偽の表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために国立研究開発法人の長が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる 会計監査人の責任当監査法人の責任は 当監査法人が実施した監査に基づいて 独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある 当監査法人は 我が国において一般に公正妥当と認められる独立行政法人の監査の基準に準拠して監査を行った この監査の基準は 当監査法人に財務諸表に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得るために 監査計画を策定し これに基づき監査を実施することを求めている 監査は 国立研究開発法人の長又はその他の役員若しくは職員による不正及び誤謬並びに違法行為が財務諸表に重要な虚偽の表示をもたらす要因となる場合があることに十分留意して計画される 監査においては 財務諸表の金額及び開示について監査証拠を入手するための手続が実施される 監査手続は 当監査法人の判断により 不正及び誤謬並びに違法行為による財務諸表の重要な虚偽表示のリスクの評価に基づいて選択及び適用される 財務諸表監査の目的は 内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが 当監査法人は リスク評価の実施に際して 状況に応じた適切な監査手続を立案するために 財務諸表の作成と適正な表示に関連する内部統制を検討する また 監査には 国立研究開発法人の長が採用した会計方針及びその適用方法並びに国立研究開発法人の長によって行われた見積りの評価も含め全体としての財務諸表の表示を検討することが含まれる 1

当監査法人は 意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している この基礎には 当監査法人が監査を実施した範囲においては 財務諸表に重要な虚偽の表示をもたらす国立研究開発法人の長又はその他の役員若しくは職員による不正及び誤謬並びに違法行為の存在は認められなかったとの事実を含んでいる なお 当監査法人が実施した監査は 財務諸表の重要な虚偽の表示の要因とならない国立研究開発法人の長又はその他の役員若しくは職員による不正及び誤謬並びに違法行為の有無について意見を述べるものではない 監査意見当監査法人は 上記の財務諸表が 我が国において一般に公正妥当と認められる独立行政法人の会計の基準に準拠して 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の財政状態 運営状況 キャッシュ フローの状況及び行政サービス実施コストの状況をすべての重要な点において適正に表示しているものと認める < 損失の処理に関する書類 ( 案 ) 事業報告書 ( 会計に関する部分に限る ) 及び決算報告書に対する報告 > 当監査法人は 通則法第 39 条の規定に基づき 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の平成 28 年 4 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの平成 28 事業年度の損失の処理に関する書類 ( 案 ) 事業報告書 ( 会計に関する部分に限る ) 及び決算報告書について監査を行った なお 事業報告書について監査の対象とした会計に関する部分は 事業報告書に記載されている事項のうち会計帳簿の記録に基づく記載部分である ただし 当監査法人は 平成 25 事業年度以降の各事業年度に会計監査人に選任されたので 事業報告書に記載されている事項のうち平成 24 事業年度の会計に関する部分は 前任会計監査人の監査を受けた財務諸表に基づき記載されている 損失の処理に関する書類 ( 案 ) 事業報告書及び決算報告書に対する国立研究開発法人の長の責任国立研究開発法人の長の責任は 法令に適合した損失の処理に関する書類 ( 案 ) を作成すること 財政状態及び運営状況を正しく示す事業報告書を作成すること並びに予算の区分に従って 一定の事業等のまとまりごとに決算の状況を正しく示す決算報告書を作成することにある 会計監査人の責任当監査法人の責任は 損失の処理に関する書類 ( 案 ) が法令に適合して作成されているか 事業報告書 ( 会計に関する部分に限る ) が 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の財政状態及び運営状況を正しく示しているか並びに決算報告書が予算の区分に従って 一定の事業等のまとまりごとに決算の状況を正しく示しているかについて 独立の立場から報告することにある 損失の処理に関する書類 ( 案 ) 事業報告書( 会計に関する部分に限る ) 及び決算報告書に対する報告当監査法人の報告は次のとおりである ⑴ 損失の処理に関する書類 ( 案 ) は 法令に適合しているものと認める ⑵ 事業報告書 ( 平成 25 事業年度以降の各事業年度の会計に関する部分に限る ) は 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の財政状態及び運営状況を正しく示しているものと認める ⑶ 決算報告書は 国立研究開発法人の長による予算の区分に従って 一定の事業等のまとまりごとに決算の状況を正しく示しているものと認める 利害関係国立研究開発法人と当監査法人又は業務執行社員との間には 公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない 以上 2