がある 3 改正の必要性ア. あるべき姿と現状のギャップ我が国皮革製品産業は 高付加価値化やコスト削減などの構造改善を進めることにより 欧州から輸入される高価格の製品と 主にアジア諸国から輸入される低価格製品に対抗できる競争力の確保を図る必要がある しかしながら 近年 アジア諸国においては欧州及び米

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及び必要性 低税率を適用して需要者に安価な輸入品の供給を確保する一方 一定数量を超えた輸入分については高税率を適用することにより 国内の皮革産業及び革靴産業の保護を目的としている 2 政策目的達成時期我が国皮革産業及び革靴産業が構造改善を行い アジア諸国からの低価格品及び欧州からの高価格品と対抗しう

国内の皮革産業及び革靴産業は中小 小規模事業者が大部分を占めていることから業界の構造改善及び競争力強化を実施し アジア諸国をはじめとする海外から大量に輸入される製品と対抗しうる日本製品の優位性が備わるまで 本制度を維持する必要がある 3 改正の必要性ア. あるべき姿と現状のギャップ国内の皮革産業及び

望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

望の内容平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省中小企業庁経営支援部創業 新事業促進課 ) 制度名 産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画の認定自治体における登録免許税の軽減措置の延長 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条第

新設 拡充又は延長を必要とする理⑴ 政策目的沖縄県内の一般消費者の生活及び産業経済に及ぼす影響を考慮して税負担を軽減する 1 沖縄の一般消費者の酒税負担を軽減する 2 価格優位性を確保することによる沖縄の酒類製造業の自立的経営を促進する ⑵ 施策の必要性 1 沖縄の一般消費者の酒税負担を軽減する沖縄

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新設 拡充又は延長を必要とする理由9-2 回の合要理性望に関⑴ 政策目的沖縄県内の一般消費者の生活及び産業経済に及ぼす影響を考慮して税負担を軽減する 県内酒類製造業の育成 保護( 経営基盤の強化など ) 酒類製造業及び関連産業の振興を通じた沖縄経済の振興 ⑵ 施策の必要性本軽減措置については 昭和

H28秋_24地方税財源

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新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

平成 30 年度税制改正等要望項目 要望 1 ワインの酒税増税時における中小 零細ワイナリーの救済策の充実強化 1 頁 ワインに係る酒税については 醸造酒類間 の税率格差是正という名目で平成 15 年 平成 18 年の増税に続き 平成 29 年度税制改正においても平成 32 年 平成 35 年に増税

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様式第一六(第12条関係)

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

42

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薬事法等の一部改正に伴う特許法施行令改正に係る事前評価書

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

新又は延長を必要とする理由設 拡充⑴ 政策目的 1 社会保障 税一体改革大綱 ( 平成 24 年 2 月 17 日閣議決定 ) 等に基づき 自動車取得税及び自動車重量税について 廃止 抜本的な見直しを強く求める 等とした平成 24 年度税制改正における与党の重点要望に沿って 国 地方を通じた関連税制

第2章 回答企業の業種

本要望に対応する縮減案 3 自動車の取得段階では消費税と自動車取得税が二重課税となっており 保有段階でも自動車重量税のほかに自動車税 ( 又は軽自動車税 ) の 2 つの税が課されており 自動車ユーザーに対して複雑かつ過大な負担を強いている 特に 移動手段を車に依存せざるをえず複数台を保有する場合が

別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

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皮革産業の現状と課題

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Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

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社団法人日本生産技能労務協会

EPA に関する各種試算 試算 1 EPA のマクロ経済効果分析 (3 ページ ) 内閣官房を中心に関係省庁と調整したシナリオに基づき 川崎研一氏 ( 内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官 ) が分析 WTO はじめ広く関係機関が活用している一般均衡モデル (GTAP モデル ) を使用 EPA

平成 31 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名車体課税の抜本的見直し 税 目 ( 経済産業省製造産業局自動車課 ) 自動車重量税 ( 自動車重量税法全文 自動車重量税法施行令全文 自動車重量税法施行規則全文 租税特別措置法第 90 条の 12 自動車重量譲

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

新設 拡充又は延長を必要とする理由16-2 ⑴ 政策目的 1 平成 29 年度与党税制改正大綱等を踏まえ ユーザー負担の軽減や簡素化等の観点から 自動車重量税の当分の間税率の廃止を前提にしつつ 自動車税の税率引下げ等の車体課税の抜本的な見直しに向けた検討を行い 必要な措置を講ずる 2 自動車市場の拡

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

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合理性今要有望効に性関連する事項相当性回の政策体系における政策目的の位置付け 政策の達成目標租税特別措置の適用又は延長期間同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 政策目標 23 酒類業の健全な発達の促進 酒類業の経営基盤の安定 5 年間の延長 ( 平成 35 年 3 月 31 日まで ) 酒類業

J I S J A S O 廃止提案書 1. 対象規格 JASO M 304:02 ( 自動車用発泡体 ) 2. 廃止の背景と理由この規格は自動車用の断熱 防音 防振及びクッション用材料の性能 試験方法を標準化する趣旨で 1969 年に制定され 以後 4 回の改正が行われた なお 本年度の定期見直し

企業経営動向調査0908

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ

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図 12 HACCP の導入状況 ( 販売金額規模別 ) < 食品販売金額規模別 > 5,000 万円未満 ,000 万円 ~1 億円未満 億円 ~3 億円未満

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2007年12月10日 初稿

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3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

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揮発油税等の当分の間税率とその環境効果 揮発油税の概要 揮発油税及び地方揮発油税の税率は 昭和 49 年度税制改正において税率引上げが行われた際に 暫定的な措置として 租税特別措置法により税率の特例措置が講じられて以来 平成 20 年度改正において平成 30 年 3 月末までの 10 年間の措置とし

1. 沖縄県における牛肉の輸出動向 2015 年は 輸出額が過去最高 数量 金額 2015 年は数量が 18,424 KG( 前年比 97.0%) 金額が 87 百万円 ( 同 111.8%) となり 輸出額が過去最高を記録しました 沖縄県の輸出額シェアは 1.1% となっています 国別金額シェア

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

類業組合等に関する法律 ( 昭和 28 年法律第 7 号 ) 第 86 条の6 第 1 項の規定に基づく酒類の表示の基準において原産地を表示することとされている原材料及び米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律 ( 平成 21 年法律第 26 号 ) 第 2 条第 3 項に規定す

新今回の要望に合関理連性する事項設 拡充又は延長を必要とする理中小企業は地域の経済や雇用を支え 我が国経済全体を発展させる重要な役割を担っている 中小企業の設備投資を促進し 成長の底上げに不可欠な設備や IT 化等への投資の加速化や生産性の向上を図る ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 昨今の中小企業の

( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

(1) 政策目的 多様な就業の機会を提供すること等により我が国の経済の基盤を形成している中小企業の事業承継を円滑化することにより 中小企業の事業活動の継続を実現し 雇用の確保や地域経済の活力維持につなげることを目的とする (2) 施策の必要性 全国の経営者の平均年齢は年々上昇しており 例えば資本金

借換保証制度要綱(H ~)[1]

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

厚生労働省告示第六十四号中小企業等経営強化法平成十一年法律第十八号第十二条第一項の規定に基づき職業紹介事業 ( ) 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指針を次のように定めたので同条第五項の規定に基づき公 表する平成三十一年三月十四日厚生労働大臣根本匠職業紹介事業 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指

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第13章 インドネシアの自動車産業と二輪車産業-中国の影響と分業再編の展望-

( 問 3) 売却証明書を発行することができるのは どのような市場ですか 売却証明書を発行できるのは 以下の市場において売却した場合です 1 家畜市場家畜取引法 ( 昭和 31 年法律第 123 号 ) 第 2 条第 3 項に規定する家畜市場及び同法第 27 条に規定する臨時市場 2 中央卸売市場

1 関税法上の用語の定義 輸入 外国貨物を本邦に引き取ること輸出 内国貨物を外国に向けて送り出すこと 外国貨物 1 輸出の許可を受けた貨物 2 外国から本邦に到着した貨物 ( 外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む ) で輸入が許可される前のもの内国貨物 1 本邦にある貨物で外国貨物でないもの

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輸送量 (kg) 海上分担率 図 1 に 07~14 年の日本発米国向けトランジスタ輸送の海上 航空輸送量と海上分担 率の推移を示す 800, , , , , , , ,

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フロン類製造業者等の フロン類の使用合理化の状況

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( 別紙 1) 1. 取引形態図 繊維製品 インボイス輸入者 買手 B 社 ( 本邦 ) 貨物代金支払 輸出者 売手 S 社 (X 国 ) 運賃 HDS チャージ支払 船社 C 社 ( 本邦 ) 2. 取引概要 (1) 買手 ( 輸入者 )B 社 ( 以下 買手 という ) は 本邦所在の船社 C

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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新とする理由⑴ 政策目的 車体課税については 平成 23 年度税制改正大綱において エコカー減税の期限到来時までに 地球温暖化対策の観点や国及び地方の財政の状況を踏まえつつ 当分の間として適用される税率の取扱いを含め 簡素化 グリーン化 負担の軽減等を行う方向で抜本的な見直しを検討 することとされて

Ⅰ 法人関連税制 1 減価償却制度 2 年連続の大改正になった背景 減価償却制度については 平成 19 年度税制改正により 残存価額および償却可能限度額の取扱いが廃止される大改正が行われ 定率法はいわゆる 250% 定率法 と呼ばれる従来にない新しい計算の仕組みが採用されました そして平成 20 年

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資料 6-1 指定食肉 ( 豚肉及び牛肉 ) の安定価格肉用子牛の保証基準価格等算定概要 生産局 平成 27 年 12 月

第2部

71 平成 27 年度の SBS 米の輸入入札状況 ( 単位 : 実トン ) 全体 丸米 砕米 入札回数輸入予定数量応札数量落札数量輸入予定数量応札数量落札数量輸入予定数量応札数量落札数量 第 1 回 (27 年 9 月 16 日 ) 4, ,000 2, ,000 2

アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で

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の差については確認できないが 一般的に定温で流通している弁当の管理方法等についてアンケートにより調査した その結果 大部分の事業者が管理温度の設定理由として JAS 規格と同様に食味等の品質の低下及び微生物の繁殖を抑えることを挙げ 許容差は JAS 規格と同様に ±2 としていた また 温度の測定方

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Transcription:

整理番号 : 経済産業省 -7 平成 29 年度関税率 関税制度改正要望事項調査票 ( 延長 ) 要望元 : 経済産業省製造産業局生活製品課 品名 ( 関税率関係 ) 又は制度名 ( 関税制度関係 ) 改正要望の内容統計税番品細分 加工再輸入減税制度 改正を要する法令及び条項関税暫定措置法第 8 条第 1 項 ( 別表 ) 具体的な改正内容 1 上記法律中 平成 29 年 3 月 31 日 を 平成 32 年 3 月 31 日 に改め 適用期限を延長する 2 第 1 項第 4 号に規定する 関税定率法別表第 9401.90 号の1に該当する製品のうち自動車に使用する種類のもの ( カーシートレザー ) は削除する 改正前税率改正後税率 WTO 目備考基本暫定特恵基本暫定特恵譲許税率 改正要望内容の適用期間改正を要望する理由及び必要性 適用期間平成 29 年 4 月 1 日 ~ 平成 32 年 3 月 31 日 暫定措置の理由我が国皮革製品産業が 生産コストの削減等を通じた構造改善を行い アジア諸国からの低価格品及び欧州からの高価格品と対抗しうる国際競争力が備わるまでの暫定措置として加工再輸入減税制度が存続されなければ 国内関連産業は多大な影響を受けるため 1 政策目的本制度は 我が国から加工又は組み立てのため輸出された貨物を原料とした製品が 原則 輸出の日から1 年以内に輸入される場合 その製品に課税される関税のうち原材料の課税価格相当価格を軽減するもの 国内における従業員 後継者不足による生産力の低下を補い また海外の安価な人件費等の活用による生産コストの削減を図ることができる海外への生産の一部移転を行いやすくすることを通じ 小規模 零細な事業者が大部分を占める皮革製品産業の保護を図ることを目的としている また上記のように国内の皮革製品事業者が海外生産を増やした際に 原材料として国産なめし革の利用を維持 促進することで 国内のなめし革製造事業者を保護することも目的としている 2 政策目的達成時期皮革製造業及び皮革製品産業の構造改善が図られ アジア諸国からの低価格品及び欧州からの高級品と対抗しうる国際競争力が備わるまで 本制度を維持する必要

がある 3 改正の必要性ア. あるべき姿と現状のギャップ我が国皮革製品産業は 高付加価値化やコスト削減などの構造改善を進めることにより 欧州から輸入される高価格の製品と 主にアジア諸国から輸入される低価格製品に対抗できる競争力の確保を図る必要がある しかしながら 近年 アジア諸国においては欧州及び米国からの技術導入により 生産技術 品質が急速に向上していることに加え 安価な人件費等を利用した大量生産方式により 圧倒的なコスト競争力を有することから 我が国の皮革製品産業の競争力は相対的に低下の一途を辿っている このような状況において 政府が推進する経済政策により我が国全体としては一定の景気回復基調にあるものの 国内皮革製品産業にあっては 消費者ニーズの多様化や海外製品の輸入増に圧される中 製造現場における従業員不足による生産力の低下や一部工程の海外移転が進行し 引き続き厳しい事業環境となっている イ. 現状があるべき姿となっていないことの現状分析我が国の皮革製品製造業は 小規模 零細な事業者が大部分を占め 経営基盤が極めて脆弱であり 国際競争力が乏しい状況の中 近年 低価格の輸入品がシェアを急激に拡大したことにより これらの産業に従事する国内の事業者は深刻な打撃を受け その業況は一段と悪化している ウ. 課題の特定かかる状況下において 皮革製品製造業の構造改善を進め ブランド化 高付加価値化に対応するまでの間 加工再輸入減税制度を維持存続しなければ 厳しい競争環境におかれ基盤の脆弱な我が国皮革製品産業 ( 及び関連産業 ) に壊滅的な打撃を与える懸念がある なお 国内のなめし革事業者において ユーザーである皮革製品事業者への安定的な原料供給は 生産活動維持のための貴重な活路となっていることから 本制度の延長は 皮革製造業界 (( 社 ) 日本タンナーズ協会 日本革類卸売事業協同組合外 ) 及び皮革製品業界 ( 日本靴工業会 全日本革靴工業協同組合連合会 ( 社 ) 日本鞄協会 日本手袋工業組合外 ) の総意となっている 4 改正の適正性国内皮革産業の保護を目的とする措置としては 補助金の交付等が考えられるが 以下の観点から加工再輸入減税制度は有効な措置である ア. 社会的費用補助金支給に係るコストに加え 現下の経済情勢下においては 直接製造支援等を行うための補助金は市場原理をゆがめるおそれがある あくまで各企業が市場原理を前提とした上で国内産業に競争力をつけることが必要である

イ. 効果アジア諸国からの低価格品及び欧州からの高価格品と対抗しうる国際競争力を備えるためには 加工再輸入減税制度による国内産業保護は効果的である ウ. 効率性我が国の皮革製品産業は 小規模 零細な事業者が大部分を占めており 産業全体を網羅する観点では 関税制度が効率的である エ. その他特定産業保護のための補助金は 国際的な批判を招くおそれがある 5 本年度改正において要望する理由平成 29 年 3 月 31 日で関税暫定措置法の適用期限が終了するが 皮革製品産業が 生産コストの削減等を通じた構造改善を進め アジア諸国からの低価格品及び欧州からの高価格品と対抗しうる国際競争力が備わるまでに至っていないため 加工再輸入減税制度を維持存続する必要がある 改正による効果 6 政策評価の結果我が国皮革製造業及び皮革製品産業は 小規模 零細な事業者が大多数を占め 一方で貿易自由化の進展やLDC 諸国からの輸入により国産品の需要を奪われる厳しい状況にある そのため 我が国皮革製造業及び皮革製品産業の競争力強化に必要となるブランド化 高付加価値化や人材育成等の取組みに対し 外部有識者等の評価も受けながら国として継続して予算措置を講じているところである 加工再輸入減税制度は 縮小を続ける我が国皮革製品製造業における生産力の低下を補い 生産コストを抑えることができる海外への生産の一部移転や一部工程の海外移転を行いやすくすることで 国内の皮革製品産業を保護することを図るとともに 国内皮革製造事業者への皮革の需要を保持することも図る効果的な制度である 1 効果を判断するための指標仮に 加工再輸入減税制度が廃止された場合 どのような影響があるか試算する ( 革靴の甲について ) 国内品の生産単価 ( 紳士靴 ) は平均 6,406 円 / 足 革靴の製造原価について 本制度の対象となっている 甲 の革靴に占める原価は 47% そのうち材料費の原価は 30.0% であることから 同制度が廃止されると 1 足当たり 480.7 円の減税がなくなることとなる ( 参考 ) 減税がない場合の甲の関税額 6,406 円 47% 25% 753 円 原材料の課税価格相当価格 6,406 円 30.0% 1,922 円 減税額 753 円 (1,922 円 /(6,406 円 47%)) 480.7 円 革靴の原価構成 製造原価 費目 細目 100 甲 :47 材料費 :30.0

( 出所 ) 日本靴工業会調べ 甲以外 ( 底付け等 ):53 材料費以外 ( 人件費等 ):17.0 ( 注 )1. セメント式製法による原価 関連措置 2 見込まれる具体的効果我が国の革靴製造業において 革靴の甲の調達は生産効率や国内の人手不足などにより相当部分を海外から行っている 上記試算を踏まえると 我が国の革靴製造事業者は本制度が存在することにより1 足当たり480.7 円のコストダウンが可能となっており 少なくともこの分について 海外製品に対して競争力をもつことが出来る 1 関連措置の内容なし 2 改正要望事項との関連性 3 予算上の要求額 4 政策評価の結果 措置の延長を要望する場合前回要望及び改正時期要望時期 : 平成 25 年 8 月改正時期 : 平成 26 年 4 月 1 日前回改正の目標達成度当該制度の対象である 革靴の甲 について 本制度を利用して輸入した製品の輸入額 及び 本制度を実際に利用する目的で輸出される原材料の出荷額をみてみると 平成 20 年度から 21 年度の比較でいずれも増加しており 当該制度は効果的に利用されている ( 出典 : 業界団体による会員企業に対するヒアリング結果による ) 表 1: 革靴甲の暫 8 適用貨物輸入額 表 2: 革靴甲の暫 8 向け輸出原材料出荷額 ( 単位 : 百万円 ) ( 単位 : 百万円 ) 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 4,937 5,027 2,882 3,072 延長の必要性 改正を要望する理由及び必要性 改正要望内容の適用期間 と同じ及び恒久化の是非これまでの改正状況昭和 44 年に本制度が創設され 平成 12 年度から革製品 ( 関税率表番号第 42.02 項 第 42.03 項 ) を対象品目として追加 さらに 平成 15 年度から革靴の甲 ( 関税率表番号第 64.06.10 号 ) を 平成 17 年度からカーシートレザー ( 関税率表番

号第 9401.90 項 ) を追加し 現在まで延長されているところ