<4D F736F F F696E74202D2091E F DA EF C835B B835E2E707074>

Similar documents
150MHz 帯デジタルデータ通信設備のキャリアセンスの技術的条件 ( 案 ) 資料 - 作 4-4

Microsoft PowerPoint  433委員会報告概要.ppt

航空無線航行システム (DME) 干渉検討イメージ DME:Distance Measuring Equipment( 距離測定装置 ) 960MHz から 1,215MHz までの周波数の電波を使用し 航空機において 当該航空機から地表の定点までの見通し距離を測定するための設備 SSR:Secon

920MHz 帯 RFID の屋外利用等に関する技術的条件 調査検討報告書概要 2017 年 10 月 19 日 電気興業株式会社

資料 920 作 MHz 帯小電力無線システムの高度化に係る技術基準の見直し ( 案 ) 狭帯域の周波数使用方法 電波の型式の追加 送信時間制限の緩和 空中線利得の見直し

他無線システムとの干渉検討とラボ内試験の実施方法について

資料 920MHz 帯作 3-3 別紙 1 920MHz 帯アクティブ小電力無線システム技術的条件案 2011 年 4 月 4 日 ユビキタスネットワーキングフォーラム 電子タグ高度利活用部会無線通信専門委員会 UHF 帯電子タグシステム標準化 WG

日本の電気通信機器の技術基準について

Microsoft Word - STD-T93−TŠv.doc

(1000 字を超える長文のため 以下に主な意見趣旨を抜粋 ) 150MHz 帯生体検知通報システムについて 山岳救助用を含めて 142.5~ MHz と ~146.99MHz としたらどうか 登山者検知通報システムについては時間的なチャネル共用が可能のため 当該システムにお

送信信号合成モジュール開発資料

1 第 5 回情報通信審議会作業班資料資料 60 作 5-2 干渉評価検討結果 1. 評価基準の違いによる離隔距離について - エントランス回線システムにおける机上計算 - 2. アンテナモデルに対する差分 平成 27 年 3 月 6 日 パナソニック株式会社

資料 2028-AHG-3-2 情報通信審議会情報通信技術分科会公共無線システム委員会技術的条件作業班既存放送業務との検討アドホックグループ 検討用資料 平成 21 年 12 月 9 日 1

参考資料 3-11 MCA との周波数共用検討

CONTENTS 1 移動通信市場の動向 ( 契約者数 トラフィック状況 等 ) 2 LTE-Advancedに関する国際標準化動向 等 3 将来のLTE-Advancedサービスの展望 4 LTE-Advanced 高度化への要望 1

スマートメータ(2FSK)向け TELEC T258 テストソリューション

UWB(Ultra Wide Band: 超広帯域 ) 無線システムについて UWB 無線システムの概要 UWB 無線システムとは : 非常に広い帯域幅にわたって電力を拡散させて 数百 Mbps 規模の高速通信を可能とする無線システム 電力 (W/MHz)

0 資料 GHz 帯空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム の共用検討状況 ブロードバンドワイヤレスフォーラム (BWF)

資料1-5 5GHz帯におけるレーダーの概要

資料 12-5 新世代モバイル通信システム委員会技術検討作業班説明資料 BWA 高度化 (WiMAX R3.0) 及び定期検査の要望について 2019 年 3 月 27 日 UQ コミュニケーションズ株式会社 Copyright UQ Communications Inc. 1

<4D F736F F F696E74202D208EFC A6D95DB939982C98AD682B782E988D38CA98F9182CC8E518D6C8E9197BF5F E707074>

西田構成員 :2 時間単位での利点を活かすためには 前半の 1 時間をバーストモードとして 720 秒間送信を行い 後半の 1 時間では送信を行わないなど モードの切り替えが必要となる 三次主任 : 資料中では 2 日間で 500 台のアップデートが可能である記載されているが その場合 20% とい

PowerPoint Presentation

調査研究の概要 報告書第 Ⅱ 編 (3 頁 ~) Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 2

資料 UWB 作 1-3 情報通信審議会情報通信技術分科会陸上無線通信委員会 UWB 無線システム屋外利用検討作業班 ( 第 1 回 ) 2018 年 6 月 15 日 UWB 無線システムに関する海外動向 FMMC 一般財団法人マルチメディア振興センター 1

<4D F736F F F696E74202D2091E FCD91BD8F6489BB82C691BD8F E835A83582E >

920MHz 帯小電力無線システムの高度化に係る技術的条件の検討 1 検討背景 920MHz 帯の小電力無線システムにおいては 平成 23 年に制度化され 移動体識別やスマートメーター等に広く利用されつつある 近年 多様化するセンサーネットワークの構築に向け 広帯域の周波数利用だけでなく センサーの

資料 ISDB-T SB 信号から FM 受信機への干渉実験結果 1 実験の目的および方法 実験の目的 90~108MHz 帯のISDB-T SB 信号からFM 放送波への影響について干渉実験を行う 実験方法 FM 放送波を 89.9MHz に ISDB-T SB 信号を 90~10

資料 STL/TTL 作 5-3 報告書作成に向けた検討提案 株式会社 NHK アイテック 株式会社日立国際電気

点検基準・積算基準(案)デジタル陸上移動通信システム

<4D F736F F F696E74202D CF88F589EF8E9197BF322D E9197BF819C81408FAC936497CD88CF88F589EF95F18D908A

第二世代小電力データ通信システム/ワイヤレスLANシステム標準規格

<4D F736F F F696E74202D205B30312D30335D E838B B C DEC8BC694C791E688EA89F15F735847

資料 920 作 情報通信審議会情報通信技術分科会 陸上無線通信委員会 報告 ( 案 )

別紙 -1 国土交通省デジタル陸上移動通信システム 点検基準 ( 案 ) 及び点検業務積算基準 ( 案 )

資料 2-1 VHF 帯での利用を計画する 具体的システムの提案について 平成 30 年 12 月 21 日 ( 株 )NTT ドコモ 2018 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

目次 1. 目的 用語の定義 チャネル割り当て チャネルプラン チャネル割り当ての考え方 システム構築の注意点 無線局の選択 電波環境の把握 使用チャネルの

.2GHz 帯及び TV ホワイトスペース帯における電波伝搬調査結果 (2) ) 見通し屋外電波伝搬調査 各周波数帯における到達距離およびダイバシティ効果 送受信間の距離や移動による影響を表 に示す場所で確認した 調査した結果 図 2で示すように 800MHz 帯 ホワイトスペース帯.2GHz 帯で

3.7GHz 帯, 4.5GHz 帯の検討

2.5GHz帯OFDMA陸上移動局測定方法書

<4D F736F F D CA C8E DA8E9F814195CA CC955C8E862E646F63>

資料1-2 5GHz帯無線LANの周波数拡張に係る技術的条件の検討開始

技術検討作業班ヒアリング資料 資料 12-1 技術検討作業班における 主な議題について 2019 年 3 月 27 日 株式会社 NTT ドコモ Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

3.1.2 システム設計上の条件 (1) フレーム長フレーム長は10msであり サブフレーム長は1ms(10サブフレーム / フレーム ) スロット長は0.5ms(20スロット / フレーム ) であること (2) 電磁環境対策移動局と自動車用電子機器や医療電子機器等との相互の電磁干渉に対しては 十

Microsoft Word - RFID機器運用ガイドラインQ&A集ver D-b  doc

Microsoft Word - 02 報道資料本文.doc

1. 業務用無線の主な利用分野 業務用無線の主な利用分野 150MHz 260MHz 及び 400MHz 帯 ( 自営系陸上移動通信 ) 公共業務国民の安全や人命 財産の保護 ( 保全 ): 警察 消防 / 救急 防災 電気 ガス 水道 鉄道 道路 ( ライフライン ) など 一般業務 各種業務専用

base station for CDMA2000(1xEV-DO)

電波型式を決める規則 電波型式は アルファベット 数字 ( 例外もあります ) アルファベット の 3 文字で構成され それぞれの 文字の意味は 次の表のとおりです 第 1 文字第 2 文字第 3 文字 主搬送波の変調の型式主搬送波を変調する信号の性質伝送情報の型式 無変調 N 変調信号無し 0 無

簡易無線のデジタル化と利用拡大 従来の簡易無線局 アナログ式 音声通信が利用主体 データ伝送や高度利用等のニーズの多様化等の需要の増加や周波数の逼迫が懸念 運送業 工事現場等で利用 400MHz 帯簡易無線局にデジタル方式を導入 多様なニーズに対応 データ伝送システム データ伝送速度の向上により新た

<4D F736F F D2094F78EE A8B9797A3816A96B390FC8B408AED82CC8B5A8F B815F904D959496B35F F D86816A2E646F63>

3.7GHz 帯, 4.5GHz 帯の検討

資料 1 電波監理審議会会長会見用資料 平成 26 年 12 月 10 日 無線設備規則及び特定無線設備規則の技術基準適合証明等に関する規則の の一部を改正する省令案について ( 平成 26 年 12 月 10 日諮問第 38 号 ) [60MHz 帯デジタル同報系防災行政無線の低廉化等に伴う制度整

Microsoft PowerPoint - 受信機.ppt[読み取り専用]

スライド 1

Microsoft Word - ã•−喬錉çfl¨è©¦é¨fiæ³Łã•‰T160_10K_3.7GHz帯呋ㆯ4.5GHz帯SC-FDMA呋ㆯOFDMA撺帯痡ç·ıé•ıä¿¡å

帯電話加入数携帯電話加入者数の推移 年 9 月末現在加入数 ( 人口普及率 ) 携帯電話: 約 13,930 万加入 (108.8%) 第 3 世代携帯電話 (3G): 約 10,730 万加入 (83.8%) 3.9 世代携帯電話 (LTE): 約 3,200 万加入 (25.0%)

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word 参考資料(委員会版).doc

<4D F736F F F696E74202D E9197BF362D FA91978E968BC CC8CBB8FF393992E707074>

ネットワークにつながる IoT 端末の増加 1 予測 自動車 家電 ロボットなどあらゆるモノがインターネットにつながり 情報のやり取りをすることで 新たな付加価値を生み出す IoT 時代の本格的な到来が期待 スマートフォン PC の接続数の大きな増加が見込めないのに対し LPWA などインターネット

平成25年度電波の利用状況調査の評価について

不必要な電波 ( 不要電波 ) をできる限り低減させるため 平成 17 年に無線設備のスプリアス発射の強度について 許容値の改正が行われました 詳細は 総務省の電波利用ホームページをご覧下さい

<4D F736F F F696E74202D F B8817A93648AC E096BE8E9197BF E >

. 干渉調査の進め方 () 調査概要被干渉局の許容干渉レベルに対する所要改善量を求める なお 被干渉局の干渉評価の尺度として 許容干渉レベルの他に相応しい尺度がある場合は 当該尺度との関係について求める また 電波天文に対しては 地形による遮蔽効果を加味し 地理的な住み分けの検討を行う () 検討条

資料 920 作 MHz 帯電子タグシステム等 に関する国際動向 平成 28 年 11 月 24 日 本資料は ( 一財 ) マルチメディア振興センター殿がまとめられた資料を転載したものです

報道資料

資料 4-1 海外における特定ラジオマイク等の使用実態及び動向調査結果 ( 中間報告案 ) 技術検討部会 1

平成19年度・地球工学研究所の知的財産に関する報告会 - 資料集

スライド 1

世界での接続機能を有するデバイス数の推移予測 様々な業界での IoT への注目 今後出現するアプリケーションやビジネスモデル 標準化やデバイス価格の低下などにより 接続デバイス数は増加すると予測 2022 年には合計 290 億のデバイスがネットワークに接続され そのうち 181 億以上は IoT

小電力セキュリティシステム等の高度化に向けた技術的条件の検討 一の送信 一の送信 送信休止送信休止 3 秒以内 技術進歩による機器要求条件の高度化 2 秒以上 時間 現行のシステムの概要と課題 課題 1: 機器の小型化 課題 2: 送信時間制限 テレメーター テレコントロール用無線モシ ュール高さ

WRC-03の結果概要

動電話端末 の定義を追加 IP 移動電話端末が具備すべき機能として 基本的機能 ( 発信 応答 終了 ) 自動再発信の機能 送信タイミング 位置登録制御 緊急通報機能等について規定を整備 ( 移動電話端末とほぼ同様の項目 ) (2)IP 移動電話端末に係る新たな技術基準適合認定の整備 ( 諮問対象外

.a.._4..+.C..pdf.p.p65

RFIDシステムの利活用における

Microsoft Word - 02__⁄T_ŒÚ”�.doc

電波に関する問題意識(原座長提出資料)

資料 5-4 APT 無線通信フォーラム (AWF) における 700MHz 帯の利用に関する検討状況 総務省

RM300 UHF RFID Reader Module _Quick Start Guide_V1.0

RFID Radio Frequency IDentification RF IC 1JARL 3 1JARL 4 DSL RFIDUWB 2

背景 オフィスや家庭での無線 LAN 利用に加えて スマートフォンの普及に伴い空港 駅や競技場 イベント会場におけるモバイルデータ オフロードが増えています さらに モノがインターネットにつながる IoT *2 (Internet of Things) などの進展によって 無線 LAN の通信量 (

自律的無線ネットワークによる被災情報提供システム ~避難所間ネットワーク構築技術~

1 手引きをご利用いただくにあたっての留意点 手引きは 電波環境協議会医療機関における電波利用推進部会 での検討で得られた情報を基に 医療機関において安心 安全に電波を利用するための環境整備に役立つよう なるべく分かりやすい形で情報提供を行うものです 平成 28 年 4 月現在の情報を基に作成された

< 配付資料 > 資料 放送システム委員会報告概要資料 放送システム委員会報告資料 答申書 ( 案 ) 資料 衛星通信システム委員会報告概要資料 衛星通信システム委員会報告資料 答申書 ( 案 ) 資料


Microsoft PowerPoint - 資料 CISPR11国内答申委員会報告 rev7.pptx

無線LAN/Wi-Fiの通信技術とモジュール活用

資料2-3 要求条件案.doc

電波吸収体による UHF 帯 RFID 電磁環境制御方法の開発 これら図 2 および図 3 の結果を比較すると 直接波と 大地反射波の合成により 電界強度が落ち込む 3.8 m 付 RFID用アンテナ タグ 直接波 じていることがわかる また 約 6 m 以上の距離では 近では

アマチュア局の無線設備等の変更申請 ( 届 ) 書 平成年 関東総合通信局 殿 申請者 住所 ( 社団の名称 ) 名 ( 社団の 場合は代表者名 ) 印 無線局 ( アマチュア局 ) の下記の事項を変更したい ( した ) ので 別紙の書類を添えて申請 ( 届出 ) します 記 (1) 指定事項 電

平成 25 年度 情報通信審議会情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会報告 ( 案 ) 諮問第 81 号 携帯電話等の周波数有効利用方策 のうち 第 4 世代移動通信システム (IMT-Advanced) の技術的条件

800MHz 帯OFDM 変調方式テレビジョン放送番組素材伝送システム標準規格

地局装置を介して位置情報管理サーバに伝えられ 位置情報として地図上に表示することができます 利用イメージを図 2 に示します 図 2 業務用無線システムの利用イメージ 3. 中継無線システムの開発 (1) 開発の背景中継伝送路を救済する既存の災害対策用無線システムでは 156 Mbit/s または

<4D F736F F F696E74202D2093C192E88FAC936497CD96B390FC8B408AED89F090E08F5782F08E B782E982C982CD5F B8CDD8AB B83685D>

Microsoft PowerPoint - PM4 安川_無線の基礎及びISA100.11a技術の特徴g.pptx

3. 測定方法 測定系統図 測定風景写真

平成16年1月13日

収 印紙 無線局免許申請書平成年 (50W 以下の局の申請 数料は収 印紙 4,300 円です ) (50W 超の局の申請 数料は収 印紙 8,100 円です ) 関東 総合 通信 局 殿 申請者住所 ( 社団の名称 ) 名 ( 社団の場 合は代表者名 ) 印 無線局 ( アマチュア局 ) を開設し

920MHz帯テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備標準規格

Transcription:

第 53 回 電波利用懇話会

電子タグシステムについて 電子タグとは? 特徴 電子タグは IC チップとアンテナから構成 電波を利用 情報量は ハ ーコート の数百 ~ 数千倍 離れたところからの読取り パッシブタグとアクティブタグの二種類 アクティブタグ電池等からのエネルギーにより自ら情報のやりとりをすることができる 同時一括読取り ( 数個 ~ 数百個程度 ) 情報の書換えが可能 ( メモリ付のタグ ) パッシブタグリーダ / ライタからのエネルギーにより情報をやりとりする ユビキタスネット社会の基盤ツール 1

パッシブタグシステムの基本的な機能 リーダ / ライタ 電力 パッシブタグ ホスト 質問コマンド ID コード ID コード等書込み メモリ リーダ / ライタからのコマンドによる メモリがない場合もある 2

リーダ / ライタの動作原理 ( リーダ / ライタの電波の形態等 ) 振幅 パッシブタグを受信状態にするための搬送波等 質問コマンドが乗った変調波 パッシブタグに電源供給し続けるための搬送波等 時間 パッシブタグからの応答 3

制度化されている電子タグシステム 周波数 主な利用用途 導入経緯 制度区分 135kHz 以下 スキーゲート 自動倉庫 食堂精算等 昭和 25 年 高周波利用設備として制度化 高周波利用設備 13.56MHz 帯 交通系カードシステム 行政カードシステム ICカ-ド公衆電話 入退室管理システム等 平成 10 年平成 14 年 制度化 出力の緩和 手続の簡素化 高周波利用設備 950MHz 帯 物流管理 製造物履歴管理 等 平成 17 年 高出力型システムの導入 構内無線局 2.45GHz 帯 物流管理 製造物履歴管理 物品管理等 昭和 61 年平成 4 年平成 14 年平成 17 年 制度化 免許不要の小電力システムの導入小電力システムへの周波数ホッピング (FH) 方式の導入 FH 方式の登録制度の導入 構内無線局 特定小電力無線局 4

電子タグの国際標準化動向 分類 カード型 (SC17) タグ型 (SC31) 規格 ISO/IEC 14443 ISO/IEC 15693 ISO/IEC 18000-2 ISO/IEC 18000-3 ISO/IEC 18000-4 ISO/IEC 18000-5 ISO/IEC 18000-6 ISO/IEC 18000-7 使用周波数 特徴 13.56MHz 近接型 (10cm 以下 ) 13.56MHz 近傍型 (70cm 以下 ) 135kHz 以下 13.56MHz 2.45GHz 5.8GHz( 注 : 規格化中止 ) 860-960MHz 433MHz ( アクティブタグ ) ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会 中間報告 ( 平成 15 年 8 月 ) を踏まえ 平成 15 年 9 月の ISO/IEC/JTC1/SC31/WG4/SG3 会合において 周波数範囲を 860-930MHz から 860-960MHz に変更することに決定 平成 16 年 5 月の IS の投票を経て 6 月に国際標準化 5

なぜ UHF 帯 (950MHz) か? 既存の RFID(135kHz 13.56MHz 2.45GHz) リーダ / ライタとタグを近距離 ( 数 cm~ 数十 cm) で使用 ニーズ 背景 比較的長い通信距離を必要とする電子タグアプリケーションの実現 グローバルな物流 SCM(Supply Chain Management) ( 諸外国においても800/900MHz 帯電子タグシステムの制度化が進展 ) ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会 ( 総務省 H15.4~H16.3) の最終報告において 950MHz 近辺において新たな周波数が電子タグに使用できる可能性がある と記載 使い勝手のよい ( 比較的長い通信距離を実現できる ) 周波数帯である UHF 帯 (950MHz 帯 ) を電子タグシステム用周波数帯へ! 情報通信審議会情報通信技術分科会小電力無線システム委員会における検討 ( 平成 16 年 7 月 ~) 6

950MHz 帯パッシブタグシステムの利用例 < 高出力型 > フォークリフト等で搬入する際にゲートに設置したリーダ / ライタによりパレット / ケースに貼付したタグを一括読み取り < 低出力型 > 単数ないしは少数のタグを個別読取 リーダ / ライタ ゲート等 荷物 ケース等にタグ貼付 パレット / ケース等にタグ貼付 フォークリフト 工場や空港のラインでの利用例 リーダ / ライタアンテナ 店舗のバックヤードでの利用例 7

パッシブタグシステムの動作原理 ( 広範囲の周波数に対応 ) ユビキタスネットワーク時代の電子タグの利用イメージ電子タグが貼り付けられた モノ の情報に係るデータベース パッシブタグは リーダ / ライタからの電波を受け その電波に電子タグの ID 等の情報を乗せて送り返す また パッシブタグは周波数フィルタを有しない 従って パッシブタグは広範囲の周波数に対応可能 ( 国際標準 :860~960MHz) ID センター 日本 950MHz 帯 ( 同一周波数で返信 ) ネットワーク 電子タグ質問器 ( リーダ / ライタ ) 電子タグの ID 等 米国欧州 915MHz 帯 ( 同一周波数で返信 ) 868MHz 帯 ( 同一周波数で返信 ) 8

800/900MHz 帯パッシブタグシステムの周波数帯 携帯 (PDC) 800 810 820 830 840 850 860 870 880 890 900 910 920 930 940 950 960MHz 日本 ラジ携帯空携 M 携帯地 MCA 携帯携帯空携 M 携帯地 PR MCA 携帯携帯オマ港帯 C 放送 FPU 域港帯 C 域イク M A 防 M A 防ラシ オマイク C 災 C 災 A A 携帯 S T L ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会 報告書 (H16.3) より パッシブタグシステムの パッシブタグシステムの候補周波数 (950~956MHz) 日本将来 ( 予定 ) 携帯電話 ( 上り ) 等 携帯電話 ( 下り ) 等 PR 携帯電話 ( 下り ) 等 S T L 欧州 863 870 SRD 放送 RF ID 806 862 865~868MHz GSM GSM 880 915 925 960 米国 公空公空 ISM 共港共港自営自営 SMR 安 CDMA/GSM SMR 安 CDMA/GSM PCS RFID PCS 全 全 806 821 824 849 851 866 869 894 896 902 928 935 941 902~928MHz 9

UHF 帯電子タグシステムの技術基準等の策定の経緯 H16.7 比較的長距離の通信が可能な 800/900MHz 帯電子タグシステムへの期待から 情報通信審議会情報通信技術分科会小電力無線システム委員会において検討開始 950MHz 帯パッシブタグシステム 高出力型 低出力型 433MHz 帯アクティブタグシステム H16.12 先行的に一部答申 制度化 一部答申 ( 高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステム ) 実証実験を踏まえた検討が必要 H17.4 制度化 ( 高出力型 ) 継続検討 共用化技術 ( 混信防止機能 ) 免許不要タイプの低出力型 高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステム 低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステム 高度利用技術の導入 新たなシステムとして導入 H17.10 情報通信審議会からの一部答申 継続して検討を行い 年度内を目途に結論 H18 初め頃制度化 ( 予定 )( 低出力型及び高度化高出力型 ) 10

小電力無線システム委員会における検討経緯 平成 16 年 12 月 15 日 高出力型 950MHz 帯ハ ッシフ タク システムの技術的条件について を情報通信審議会から一部答申 平成 17 年年 4 月 8 日 制度化 平成 17 年 7 月 5 日 UHF 帯電子タグシステム作業班において 高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの共用化技術における技術的条件および低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 に関する委員会報告案を取りまとめた 平成 17 年 8 月 8 日 ~8 月 26 日 委員会報告案についてパブリックコメントを招請した その結果 2 件のコメントが寄せられた 平成 17 年 9 月 13 日 パブリックコメントの結果を踏まえ 委員会において 委員会報告を取りまとめた 小電力無線システム委員会 平成 17 年 8 月から平成 17 年 9 月まで 2 回開催 UHF 帯電子タグシステム作業班 平成 17 年 2 月から平成 17 年 7 月まで 5 回開催 11

共用化技術の導入 共用化技術を具備していない高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの改善点 高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムでは リーダ / ライタが大きな電力 (4W(EIRP)) を送信するため リーダ / ライタ同士の間で干渉が起こる可能性が大きい 同一周波数帯を使用したリーダ / ライタ同士の間の干渉 パッシブタグは どのような電波が到来しても応答することができるよう チャネルフィルタを搭載していないことから 希望波も妨害波も区別できない 複数リーダ / ライタからの電波によるパッシブタグ側での干渉 与干渉リーダ / ライタ 対向で離隔距離が約 16km 必要 被干渉パッシブタグ リーダ / ライタの受信アンテナ リーダ / ライタの送信アンテナ 被干渉リーダ / ライタ 対向で離隔距離が約 28m 必要 所要 CIR 15dB の場合 所要 CIR 15dB の場合 改善策 共用化技術の導入 キャリアセンス 送信時間制御 12

諸外国における動向 諸外国においても 既に共用化技術を導入している状況 米国では キャリアセンスではなく 周波数ホッピング方式での混信防止を行っているが 欧州及び韓国ではキャリアセンス及び送信時間制御などの共用化技術を既に導入している 欧州 米国 韓国 送信装置 送信周波数及び空中線電力 送信時間 865.0~868.0MHz :100mW 865.6~868.0MHz :500mW 865.6~867.6MHz :2W 但し上記電力は e.r.p 値 送信 on: 最大 4s 送信 off: 最低 100ms 902MHz~928MHz(ISM 帯 ) <FHSS> チャネル数 50 以上 :1W チャネル数 50 未満 :0.25W + 空中線利得 6dBi < 狭帯域通信方式 > 50mV/m( 測定距離 3m) ( 規定なし ) 908.5MHz~914MHz:1W 以下 + 空中線利得 6dBi 但し FHSS のみの場合 910MHz~914MHz FHSS のみ :( 規定なし ) FHSS+LBT: 送信 on:( チャネル数 0.4s) 以下送信 off: 最低 100ms LBT のみ : 送信 on: 最大 4s 送信 off: 最低 100ms 受信装置 副次的に発する電波等の限度 キャリアセンスレベル 1GHz 未満の周波数においては 2nW 以下 1GHz 以上の周波数において 20nW 以下であること 送信レヘ ル :100mW 以下 -83dBm e.r.p 以下送信レヘ ル :101mW~500mW -90dBm e.r.p 以下送信レヘ ル :501mW~2W 以下 -96dBm e.r.p 以下 ( 規定なし ) ( 規定なし ) ( 規定なし ) 送信レヘ ル :50mW 未満 -83dBm 以下送信レヘ ル :50mW 以上 250mW 未満 -90dBm 以下送信レヘ ル :250mW 以上 1W 以下 -96dBm 以下 今回 国内において検討を行った共用化技術 FHSS:Frequency Hopping Spread Spectrum LBT:Listen Before Talk 13

高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの高度化に必要な技術的条件 14

高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの高度化に必要な技術的条件 (1) チャネル キャリアセンス技術を導入するため 952~954MHz を 200kHz 幅の単位無線チャネルで分割して配 置 ただし 通信速度の高速化にも対応できるよう 単位無線チャネルを束ねて使用することが可能 給電点送信電力 30dBm -39dBm/100kHz 952MHz 954MHz 952.2 (ch1) 952.4 (ch2) 952.6 (ch3) 952.8 (ch4) 953.0 (ch5) 953.2 (ch6) 953.4 (ch7) 953.6 (ch8) 953.8 (ch9) (2) キャリアセンス リーダ / ライタとタグの間の通信距離を勘案してキャリアセンスレベル -74dBmを設定 当該無線チャネルを使用していないことを十分に確認するための周波数切換時間等を考慮してキャリアセンス時間 5ms 以上を設定 (3) 送信時間制御 まとめて一度に読み取るタグの枚数を200 枚程度と想定して送信時間最大 4 秒を設定 チャネルの明け渡しが行える必要十分な時間として停止時間 50ms 以上を設定 15

高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの高度化に必要な技術的条件 (1) (1) チャネル キャリアセンスによる共用化技術を導入するためには キャリアセンスすべき帯域を明確化する必要があることから 952~954MHz を 200kHz 幅の単位チャネルで分割し配置した 国際規格 (ISO/IEC18000-6) において定義されている通信速度 (40kbps) を最低限確保するためには 中心周波数から上下 100kHz 程度が必要となることから 200kHz を単位チャネルあたりの周波数帯幅とした また 952~954MHz における単位チャネルの配置については下図のとおりとし 今後の通信速度の高速化等の国際動向にも柔軟に対応できるよう単位チャネルを束ねることができることとした 占有周波数帯幅の許容値については (200 n) khz とし n は 1~9 で同時に使用する単位チャネル数とする 1 チャネル端で 20dBc 30dBm -10dBm -29dBm /100kHz 給電点送信電力 2 単位チャネル幅 200kHz fc - 200kHz fc fc + 200kHz 図 : 単位チャネルマスク 3 隣接単位チャネルへの漏れ込みは 0.5dBm 以下 給電点送信電力 30dBm -39dBm/100kHz 952MHz 954MHz 952.2 (ch1) 952.4 (ch2) 952.6 (ch3) 952.8 (ch4) 953.0 (ch5) 953.2 (ch6) 図 : 単位チャネル配置 953.4 (ch7) 953.6 (ch8) 953.8 (ch9) 16

高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの高度化に必要な技術的条件 (2) (2) キャリアセンス キャリアセンスは リーダ / ライタが電波を発射しようとする帯域 ( キャリアセンス帯域 ) に対して ある一定の時間 ( キャリアセンス時間 ) 他の無線局から一定以上の電力 ( キャリアセンスレベル ) の電波が発射されていないことを確認した上で電波を発射することで 無線局間の干渉を回避するものである 高出力型については 単位チャネルが束ねられることから リーダ / ライタが電波を発射しようとしているチャネルに対して行うことが適当 キャリアセンス帯域 : 発射する周波数の全ての単位チャネル チャネルを変更する No キャリアセンス開始 干渉電力が -74dBm 以下か? 5m 離れたパッシブタグの受信電力 (-59dB) からリーダ / ライタの所要 C/(N+I) 値を減じた値 (15dB) を上回る値を検知した場合は そのチャネルは他のリーダ / ライタが使用していると判断し 電波を発射しないことが適当 キャリアセンスレベル :-74dBm Yes 5ms 以上経過したか? Yes キャリアセンス終了 No 当該チャネルを使用していないことを十分に確認するため 周波数切換時間 電力測定時間 判断処理時間を考慮 欧州では (5ms+α) 間電波検出 (ETSI EN302-208) キャリアセンス時間 :5ms 以上 該当チャネルを用い電波を発射 図 : キャリアセンスのフローチャート 17

高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの高度化に必要な技術的条件 (3) (3) 送信時間制御 送信時間に関してはパッシブタグの一括読み取りを行うために必要十分な時間を 停止時間については単位チャネルの明け渡しが行える必要十分な時間をそれぞれ考慮し 以下のとおりとする 送信時間に関する影響 短くした場合チャネルの明け渡しが容易読み落としの確率が上がる 長くした場合読み落としの確率を下げるチャネルの明け渡しが困難 ID のみの読取りでは約 50 枚 / 秒 (40kbps で読み取り ) パレット上には 100~200 個程度の個品が積載 国際コンテナ物流実証実験における実測値を参考に検討した結果 1 秒当たりの読み取り枚数 ( 約 50 枚 ) を考慮すると全て (200 枚 ) の読み取りには 4 秒程度の時間が必要 送信時間 : 最大 4 秒 1 チャネル当たりに要する時間はキャリアセンス時間 (5ms) 以下となることが想定される すなわち 単位チャネルを用いている場合 全チャネル数が 9 つあることから 停止時間は 50ms 以上必要となる 図国際コンテナ物流実証実験での積載状況 停止時間 :50ms 以上 18

高出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの高度化に必要な技術的条件 (4) (4) スプリアス領域発射 共用化技術の導入において 952~954MHz 内をチャネルで分ける使用も可能となることから 同一帯域を使用するシステムに対する影響を抑えるため 前回一部答申に加え使用チャネルの外側をスプリアス領域として追加 30dBm < 例 > -29dBm -39dBm スプリアス領域 スプリアス領域 周波数帯 スプリアス領域発射の強度の許容値 ( 給電線入力点 ) 参照帯域幅 30MHz 以上 1GHz 未満 (715MHz 以上 960MHz 以下を除く ) -36dBm 100kHz 715MHz 以上 945MHz 以下 -61dBm 1MHz 945MHz を超え 950MHz 以下 -61dBm 100kHz 950MHz を超え 952MHz 未満 -39dBm 100kHz 952MHz 以上 954MHz 以下 ( 使用する単位チャネルの中心周波数からの離調が 200+100(n-1) 以下を除く (n:1~9)) -29dBm 100kHz 954MHz を超え 956MHz 未満 -39dBm 100kHz 956MHz 以上 960MHz 以下 -61dBm 100kHz 1GHz 以上 5GHz 未満 (1884.5MHz 以上 1919.6MHz 以下を除く ) -30dBm 1MHz 1884.5MHz 以上 1919.6MHz 以下 -61dBm 1MHz 19

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの 技術的条件 20

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの導入 低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムは 高出力型と同様のパッシブタグが利用可能であり 個々の製品やケースなどに貼付したパッシブタグを近距離から読み取る等の用途で使用することが考えられる また 低出力ということもあり小型化が容易に可能であり 小売店舗や大手スーパーマーケットのバックヤードおよび工場のラインなど 現在ハンディ型バーコードリーダが使われているような幅広い分野において使われることに加え 一般ユーザが使用することも想定される 単数ないしは少数のパッシブタグを個別読取 荷物 ケース等にパッシブタグ貼付 図店舗のバックヤードでの利用例図工場や空港のラインでの利用例 21

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 1( 他システムとの共用 ) 950~956MHz 内に低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムを導入するにあたって 以下の無線システムとの干渉を検討 IMT-2000 ( 将来 ) 低出力型検討帯域 携帯電話 (PDC) STL PHS ~950 956 957 958 960 1884.5~ (MHz) 2 倍高調波 干渉検討ポイント スプリアス : リーダ / ライタのスプリアス領域発射が他システムへ干渉 リーダ / ライタのスプリアス領域発射を規定 感度抑圧 : リーダ / ライタの主波が隣接システムの感度を抑圧 リーダ / ライタの送信電力 隣接システムからの離調周波数を規定 高出力型の周波数帯 (952~954MHz) に比べて 1MHz 帯域を広げた場合でも 低出力型の場合 感度抑圧の観点から PDC 基地局に対する影響はないと認められるので 周波数帯域は 952~955MHz とする 22

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 2 (1) チャネル 高出力型と同様 キャリアセンス技術を導入するため 952~955MHzを200kHz 幅の単位無線チャネルで分割して配置 ただし 利用形態に鑑み 同時に使用できる単位無線チャネル数は1とする 30dBm 10dBm -39dBm /100kHz 給電点送信電力 952MHz 952.2 (ch1) 952.4 (ch2) 952.6 (ch3) 952.8 (ch4) 953.0 (ch5) 953.2 (ch6) 953.4 (ch7) 953.6 (ch8) 953.8 (ch9) 955MHz 954.0 954.2 954.4 954.6 954.8 (ch10) (ch11) (ch12) (ch13) (ch14) (2) キャリアセンス 高出力型の運用を優先としつつ 高出力型と低出力型及び低出力型同士が相互に適切な運用が図れるよう キャリアセンスレベル -64dBm キャリアセンス時間 10msを設定 (3) 送信時間制御 まとめて一度に読み取るタグの枚数は 50 枚程度と想定し 送信時間最大 1 秒を設定 空きチャネルを探すために必要な時間を考慮し 停止時間 100ms 以上を設定 23

(2) チャネル 低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 (1) 高出力型同様 キャリアセンスによる共用化技術を導入するためには キャリアセンスすべき帯域を明確化する必要があることから 952~955MHz を 200kHz 幅のチャネルで分割し配置した チャネル幅 : 200kHz( 高出力型と同様 ) 同一周波数帯で利用する高出力型との共存を図る キャリアセンスすべき帯域を明確化する必要がある 同時に使用できるチャネル数 : 1 占有周波数帯幅の許容値 : 200kHz 低出力型は 比較的短い通信距離で単体ないしは少数のパッシブタグの個別読み取りが目的 同時に複数のチャネルを利用する用途で使用されることは想定されにくい 1 チャネル端で 20dBc 10dBm -10dBm -39dBm /100kHz 給電点送信電力 2 チャネル幅 200kHz fc-200khz fc スプリアス領域 fc + 200kHz 図 : チャネルマスク 3 隣接チャネルへの漏れ込みは -18dBm 以下 30dBm 10dBm -39dBm /100kHz 給電点送信電力 952MHz 952.2 (ch1) 952.4 (ch2) 952.6 (ch3) 952.8 (ch4) 953.0 (ch5) 953.2 (ch6) 953.4 (ch7) 953.6 (ch8) 953.8 (ch9) 955MHz 954.0 954.2 954.4 954.6 954.8 (ch10) (ch11) (ch12) (ch13) (ch14) 図 : チャネル配置 24

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 (2) (3) キャリアセンス キャリアセンスについては 即答性が求められる高出力型の運用を優先としつつ 高出力型と低出力型及び低出力型同士が相互に適切な運用を図る必要があることから 以下のとおりとする 低出力型 高出力型 キャリアセンス帯域 200kHz (200 n)khz (n:1~9) キャリアセンスレベル -64dBm -74dBm キャリアセンス時間 10ms 5ms 高出力型よりキャリアセンスレベルを 10dB 緩和した場合でも 送信時間制御やキャリアセンス時間の条件により高出力型が優先されることとなる 1 主波及び隣接チャネル漏洩電力の影響における必要離隔距離は高出力型に与える影響の方が小さい 2 低出力型同士の共用においては 3~4 倍程度の大きな離隔距離が必要となり 周波数利用効率が下がる 欧州においても 低出力型のキャリアセンスレベルを高出力型より緩和している 高出力リータ / ライタ ( 送信機出力 ) 低出力リータ / ライタ ( 送信機出力 ) 主波 30dBm 表共用計算結果 ( 必要離隔距離 ) ( 単位 :m) 高出力リータ / ライタ ( 受信機入力 ) 低出力リータ / ライタ ( 受信機入力 ) キャリアセンスレベル -74dBm/200kHz -64dBm/200kHz -74dBm/200kHz 隣接 ch 漏洩電力 0.5dBm/200kHz 次隣接 ch 漏洩電力 -26dBm/200kHz 主波 10dBm 隣接 ch 漏洩電力 -18.2dBm/200kHz 次隣接 ch 漏洩電力 -36dBm/200kHz 15,848 3,539 11,192 531 106 334 25 1 6 18 1,119 251 792 44 10 2 31 6 1 4 25

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 (3) (4) 送信時間制御 送信時間制御については 高出力型と同時にキャリアセンスを開始した場合 即答性が求められる高出力型の送信を低出力型に対して優先させることから 以下のとおりとする 送信時間 停止時間 低出力型 最大 1 秒 100ms 以上 高出力型 最大 4 秒 50ms 以上 空きチャネルが無い場合 キャリアセンス時間を待たずに次々にチャネルを変更して行くことになるため 1 チャネル当たりに要する時間は 10ms 以下となることが想定される 送信停止時間中に 10 チャネルについてキャリアセンスができるようにする 低出力型はパッシブタグの複数読取数は限定的 50 枚程度のパッシブタグが同時に読み取れれば十分 26

低出力型 950MHz 帯パッシブタグシステムの技術的条件 (4) (5) スプリアス領域発射の強度の許容値 高出力型での検討を踏まえ スプリアス領域における不要発射については 以下のとおりとする 周波数帯 30MHz 以上 1GHz 未満 (715 MHz 以上 960MHz 以下を除く ) 715MHz 以上 945MHz 以下 スプリアス領域発射の強度の許容値 ( 給電線入力点 ) -36dBm -61dBm 参照帯域幅 100kHz 1MHz 945MHz を超え 950MHz 以下 -61dBm 100kHz 950MHz を超え 956MHz 未満 ( 使用するチャネルの中心周波数からの離調が 200kHz 以下を除く ) 956MHz 以上 960MHz 以下 1GHz 以上 5GHz 未満 (1884.5 MHz 以上 1919.6MHz 以下を除く ) 1884.5MHz 以上 1919.6MHz 以下 -39dBm -61dBm -30dBm -61dBm 100kHz 100kHz 1MHz 1MHz 27

950MHz 帯パッシブタグシステムの主な技術的条件 周波数帯占有周波数帯幅空中線電力空中線電力の許容偏差空中線利得キャリアセンス帯域キャリアセンスレベルキャリアセンス時間送信時間停止時間 低出力型 ( 別紙 1 参照 ) 952~955MHz 200kHz 10mW 以下 ( 特定小電力無線局 ) 上限 20% 下限 80% 3dBi 以下 200kHz -64dBm 10ms 最大 1 秒 100ms 以上 高出力型 ( 別紙 2 参照 ) 952~954MHz (200 n)khz 1W 以下 ( 構内無線局 ) 上限 20% 下限 80% 6dBi 以下 (200 n)khz -74dBm 5ms 最大 4 秒 50ms 以上 n:1~9 28

パッシブタグからの反射波 民間の標準化組織である EPC global における Class1 Generation2 規格の中で パッシブタグシステム間の共用化技術として リーダ / ライタの送信帯域と受信帯域 ( パッシブタグの返信帯域 ) を分けるミラーサブキャリア方式が用いられていることから 他の無線システムへの影響について 以下のとおり検討を行った ミラーサブキャリア方式 これまでのパッシブタグからの反射波は FM0 方式を用いており リーダ / ライタの中心周波数と同一の周波数の電波で反射波が発射されていたが パッシブタグからの反射波がリーダ / ライタの中心周波数から 640kHz まで離すことが可能 リーダ / ライタの受信帯域が他リーダ / ライタの送信で妨害されないため 同一エリアで複数の電子タグシステムを稼動させることが可能 サブキャリア方式のタグの送信波 リーダ / ライタ送信チャネル 既存のタグの送信波 隣接帯域におけるスプリアスレベルは最大でもおよそ -56dBm/MHz 程度であり リーダ / ライタのスプリアス領域発射以下 スプリアスレベルは中心周波数から離す周波数によらずほぼ一定 隣接帯域を使用する他の無線システムと同時に通信を行う確率は小さい 他の無線システムへの影響は ほぼないと考えられる 29

経過措置 共用化技術を具備しない現状では ある場所にリーダ / ライタが設置されるとその周囲では他のリーダ / ライタの使用が困難になる ないしはお互いに干渉し合い その場所でリーダ / ライタが使用できなくなる可能性がある このため 周波数の有効利用の観点からも 既存ユーザに対し 早期に新しい技術的条件へ移行するように働きかけることが重要である 950MHz 帯パッシブタグシステムの普及促進のため 既存システムの利用については ある一定の使用期間 (5 年程度 ) を設け 新しい技術的条件に移行するよう働きかけることが必要となる 30

電子タグシステムの制度化の状況 周波数帯 主な利用用途 導入経緯 制度区分 135kHz 帯 スキーゲート 自動倉庫 食堂精算等 昭和 25 年 高周波利用設備として制度化 高周波利用設備 13.56MHz 帯 交通系カードシステム 行政カードシステム ICカ-ド公衆電話 入退室管理システム等 平成 10 年平成 14 年 制度化 出力の緩和 手続の簡素化 高周波利用設備 950MHz 帯 物流管理 製造物履歴管理 等 平成 17 年平成 18 年 高出力型システムの導入高出力型システムの高度 化及び低出力型システムの導入 ( 予定 ) 構内無線局 特定小電力無線局 ( 予定 ) 2.45GHz 帯 物流管理 製造物履歴管理 物品管理等 昭和 61 年平成 4 年平成 14 年平成 17 年 制度化免許不要の小電力システムの導入小電力システムへの周波数ホッピング (FH) 方式の導入 FH 方式の登録制度の導入 構内無線局 特定小電力無線局 31

950MHz 帯の利用について ( 検討中 ) ユビキタスネットワーク社会の実現に向け 同一周波数帯において 各種産業用途 個人用途の小電力無線システムとの共用が期待される 36dBm (EIRP) 高出力型パッシブタグシステム ( 構内無線局 ) mobile services (IMT-2000 等 ) 低出力型パッシブタグシステム ( 免許不要 ) PDC (Personal Digital Cellular) [ 既存 ] 13dBm( EIRP) 950MHz 952MHz 954MHz 956MHz アクティブ系小電力無線システム 32

継続検討課題 433MHz 帯アクティブタグシステム 実証実験の結果等を踏まえ 引き続き早急に検討を実施 950MHz 帯小電力無線システム 利用が今後期待されているアクティブ系の小電力無線システムについても 国際的動向を踏まえパッシブタグシステムとの共用化について検討予定 33

今後のスケジュール ( 予定 ) 平成 17 年 11 月 9 日 電波監理審議会諮問 パブコメ 12 月中旬 意見聴取 平成 18 年 1 月中下旬 電波監理審議会答申 2 月上旬 公布 施行 ( 官報掲載 ) 予定 34