Microsoft Word -

Similar documents
被用者年金一元化法

< F2D8E ED28CA48F C8E862E6A7464>

共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

被用者年金一元化パンフ.indd

スライド 1

スライド 1

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

財政再計算に向けて.indd

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

スライド 1

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間


vol38_年金講座.indd

Microsoft Word - (差替)170620_【総務部_厚生課_櫻井望恵】論文原稿

年金・社会保険セミナー

強制加入被保険者(法7) ケース1

年金・社会保険セミナー

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

2909_0 概要

2906_0 概要

Microsoft Word - "ç´ıå¿œçfl¨ docx

平成25年4月から9月までの年金額は


スライド 1

【作成中】2903_0 概要

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

年金・社会保険セミナー

Microsoft PowerPoint - 老後の年金格差(前半)HP用

Microsoft PowerPoint - 老後の年金格差(前半)HP用

<ワンストップサービスの実現 ( 公的年金給付総合情報連携システム )> 一元化後に始まる厚生年金業務の実施形態のこと 4つの実施機関が保有する被保険者の情報を 日本年金機構の管理システムを通じて互いにやりとりできるようにする また 厚生年金の相談 請求 届出等を全ての窓口 または一度の手続きで済ま

財政再計算に向けて.indd

年金制度のポイント

Microsoft Word - 概要

99321-FP知年金_-D-_[本文].indb

政策課題分析シリーズ16(付注)

年金制度について 31

<4D F736F F D208DA1944E348C8E95AA82A982E782CC944E8BE08A7A82C982C282A282C FA967B944E8BE08B408D5C816A2E646F6378>

短期給付の掛金率の改定について

スライド 1

<89C193FC82CC82A882B782B782DF816992E88C FAB978895D48FE3816A2E786477>

< 参考資料 目次 > 1. 平成 16 年年金制度改正における給付と負担の見直し 1 2. 財政再計算と実績の比較 ( 収支差引残 ) 3 3. 実質的な運用利回り ( 厚生年金 ) の財政再計算と実績の比較 4 4. 厚生年金被保険者数の推移 5 5. 厚生年金保険の適用状況の推移 6 6. 基

vol39_年金講座.indd

第14章 国民年金 

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

一元化後の公的年金制度の仕組み 平成 27 年 10 月に被用者年金制度の一元化が行われることにより 私学共済の年金制度にあった2 階部分の年金は厚生年金となり 職域部分は廃止されることになりました この廃止される職域部分にかわって 27 年 10 月以降の加入者期間分については 新たな3 階部分の

Microsoft PowerPoint - 社会保障・第6回.ppt

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

国民年金

< F31322D335F81798ED0984A8E6D817A944E8BE08D8E959E814593BE>

1 被用者年金制度一元化以降における公務員年金制度の現状 ⑴ 被用者年金制度の一元化 ( 平成 27 年 10 月 1 日施行 ) 平成 24 年 8 月に成立し 同月に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 により 平成 27 年 10 月より共済年金

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

Microsoft Word - 概要

強制加入被保険者(法7) ケース1

<4D F736F F D AD97DF88C DC58F4994C52E646F63>

スライド 1

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

PowerPoint プレゼンテーション

老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

-1- 国家公務員共済組合連合会平成 27 年度財政状況の概要 1. 収支状況 (1) 長期経理 平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度 平成 27 年度 (~ 平成 27 年 9 月 ) 億円億円億円億円億円億円 収入総額 20,218 19,162 19,064 19,

1 2

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

31 Vol.105 わかりいただけたと思います では 地方公務員の皆さんが老後に受け取る年金はどのようなものでしょうか 図2 をご覧ください 共済年金制度から 退職共済年金 国民年金制度から 老齢基礎年金 と 二つの年金がそれぞれ共済組合と日本年金機構から支給されます 退職共済年金は 共済年金を含

2.3.2 公的年金制度の財源と支出 1年間の年金給付費はいくらなのか 公的年金制度の財源には保険料のほかに 積立金の運用収入や税金などがある 1年間でどれだけの金額が年金制度に使われているのでしょうか 以下の図 に 公的年金制度の財源と給付費を示します 財源については 保険料による

vol36_年金講座.indd

年金・社会保険セミナー

(4) 厚生年金給付の種類と概要 項目特別支給の (65 歳まで ) 給付内容 要件 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から65 歳にあるまでの間 受給できます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が10 年以上であること 用

地方公務員等共済組合法及び被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律 < 趣旨 > 被用者年金一元化法附則第 2 条等を踏まえ 地方公務員共済年金の職域部分の廃止に伴い 地方公務員の退職給付の一部として 年金払い退職給付 ( 仮称 ) を設けるなど

vol41_年金講座.indd

厚生年金 健康保険の強制適用となる者の推計 粗い推計 民間給与実態統計調査 ( 平成 22 年 ) 国税庁 5,479 万人 ( 年間平均 ) 厚生年金 健康保険の強制被保険者の可能性が高い者の総数は 5,479 万人 - 約 681 万人 - 約 120 万人 = 約 4,678 万人 従業員五人

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

強制加入被保険者(法7) ケース1

他の公務員共済年金の期間がある方へ 過去に国家公務員共済組合等に加入されていた期間がある方で その期間の年金加入記録の移管が当共済組合にまだ行われていない方は その加入記録が表示されていないことがあります この場合 国家公務員共済組合等から年金加入記録が移管され次第 加入記録の整備を行いますので 詳

3 老齢厚生年金に係る年金額誤りの概要について 平成 16 年 8 月 6 日公表 概要 老齢厚生年金の受給権発生月に厚生年金保険の資格喪失及び同日付の資格取得があった場合でかつ当該日に賞与が支給された場合の年金額計算のプログラム誤り ( 社会保険業務センターの指示誤り ) のため 未払い 過払いが

高齢者福祉

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

Ⅱ 厚生年金の給付の種類とその受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が 25 年以上

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

必要書類 全員 該当者のみ 加給年金額対象者有の場合 年金請求書戸籍抄本または住民票 年金証書 ( 写 ) 請求者で年金受給している方 ( 障害 遺族給付含む ) 遺族厚生 ( 共済 ) 年金 障害厚生 ( 共済 ) 年金年金受給選択申出書 *1 等受給権を有する方雇用保険被保険者証 ( 写 )*2

スライド 1

年金額の改定について 公的年金制度は平成 16 年の法改正により永久に年金財政を均衡させる従来の仕組みから おおむね ( 100 ) 年間で年金財政を均衡させる仕組みへと変わった この年金財政を均衡させる期間を 財政均衡期間 という これにより 政府は少なくとも ( 5 ) 年ごとに財政の検証をおこ

(2) 被用者年金の一元化によって変わったこと 平成 27 年 10 月から 公務員等が加入している共済年金が 民間企業に勤務する人が加入している厚生年金に統一されました 一元化後も 納めた保険料に応じて年金を受け取るという基本的なしくみは同じですが 保険料や年金額の算定方法が変わります また 共済

退職等年金給付の概要 退職年金の半分は有期年金 半分は終身年金 原則 65 歳から受給 有期年金については20 年受給または10 年受給を選択 ( 一時金の選択も可能 ) 本人死亡の場合 終身年金部分の受給は終了 有期年金の残余部分は遺族が一時金として受給 財政運営は積立方式 公務に基づく負傷または

vol55_年金講座.indd

Web 版 Vol.59( 通巻 704 号 ) 中高齢寡婦加算 ( 遺族基礎年金の4 分の3) 779,300 円 3/4=584,475 円 584,500 円 (100 円単位 ) (2) 老齢厚生年金の年金額の算定式 平成 30 年度の本来水準と従前額保障 図表

目 次 1 平成 30 年度の年金額について 問 1 今年度は年金額の改定はないのですか 1 問 2 年金が下がっているのですが なぜですか 1 問 3 マクロ経済スライドとは どういうものですか 3 問 4 マクロ経済スライドによる年金額調整とは どういうものですか また 平成 30 年度の年金額

しくみ2 厚生年金は基礎年金に上乗せ 厚生年金保険が適用されている事業所に勤めるサラリーマン等は 国民年金と厚生年金保険の2つの年金制度に加入することになります 厚生年金保険から支給される年金は 加入期間とその間の平均収入に応じて計算される報酬比例の年金となっていて 次のように基礎年金に上乗せするか

年金改革の骨格に関する方向性と論点について

Microsoft Word - T2-06-2_紙上Live_老齢(2)_①年金額・マクロ(12分)_

1

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

Transcription:

平成 27 年 10 月 1 日に被用者年金制度が一元化 共済組合員は厚生年金に加入 1 改正の趣旨これまでの 民間被用者の厚生年金 公務員の共済年金と負担割合や給付割合が異なっていたものを将来に向けて 同一の報酬であれば同一の保険料を負担し 同一の公的年金給付を受けるという公平性を確保することにより 公的年金全体に対する国民の信頼を高め公的年金制度の安定を図る 具体的には 厚生年金に公務員及び私学教職員も加入することとし 2 階部分の年金は厚生年金に統一する 2 公的年金制度の仕組み賦課方式 年金受給者の年金を現役世代の保険料で負担する方式 賦課方式では 物 ( 現在の年金制度 ) 価や賃金の水準に合わせた保険料が年金給付の財源となるため インフレの影響を抑える効果がある 問題点 年金受給者を支える現役世代が減少すると世代間の不公平が生じたり 制度が維持できなくなる 高齢者世代と若い世代との間で年金保険料負担と年金給付の比率に格差が生まれている 若い世代になるほど保険料をより多く負担するが将来受け取る年金額の水準は低くなる 積立方式 将来の年金給付に必要な原資を予め保険料で積立てる方式 掛金 負担金を個人毎に管理するイメージで 自分のために保険料を負担する という意識が強くなる 問題点 物価が安定している間いが インフレになると積立てている原資の価値が目減りする (1) 現行の公的年金 企業年金の各年金制度の位置づけを図で示すと下図のようになる ( 自営 農業従事者等 ) ( 民間会社員 ) ( 公務員 私学職員 )2 号の被扶養配偶者 1 号 2 号 2 号 3 号 1

保険者現行制度概況 ( 平成 24 年 3 月末現在 ) ( 被用者年金制度 ) 被保険者組合員数 ( 万人 )A 退職年金受給権者数 ( 万人 )B 年金扶養比率 A/B 積立金 ( 兆円 ) 厚生年金 3,451 1,484 2.33 108.5 国家公務員共済 106 70 1.52 7.9 地職 31 23 1.35 1.0 公立 95 69 1.38 5.7 地方公務員共済 警察 29 14 2,07 2.4 市町村 131 87 1,51 11.8 計 286 193 1.48 37.7 私立学校教職員共済 49 12 4.09 3.4 合計 3,892 1,760 2.21 157.5 ( 国民年金制度 ) 被区分被保険者組合員数 ( 万人 )A 1 号 1,904 2 号 3,790 3 号 978 合計 6,672 等受給権者数 ( 万人 )B 各共済組合拠出金含む 年金扶養比率 A/B 積立金 ( 兆円 ) 2,864 2.33 7,7 (2) 一元化後平成 27 年 10 月 1 日 (2 階部分の年金は厚生年金に統一される ) ( 自営 農業従事者 ) ( 民間会社員 公務員 私学職員 ) 2

3 年金一元化前後の年金支給の内訳 年金払いの退職給付は 65 歳から支給 ( 繰上げ制度あり ) 4 年金払い退職給付 の創設 共済年金の職域部分廃止後の新たな年金として 年金払い退職給付 が創設される 公務員について退職給付の官民均衡を図る観点から 以下の対応を行う 3

職域年金相当部分 モデル年金月額約 2 万円 / 月 ( 想定 ) 賦課方式 終身年金 (2 万円 ) 年金払い退職給付 モデル年金月額約 1.8 万円 / 月 ( 想定 ) 積立方式 ( 注 1) 有期年金 (20 年 10 年 一時金 ) (9 千円 ) ( 注 2) 終身年金 (9 千円 ) モデル年金月額は 標準報酬月額 36 万円 40 年加入等一定の前提をおいて試算 ( 注 1) 有期年金 受給権者が死亡した場合は 残額を一時金で遺族に支給する ( 注 2) 終身年金 受給権者が死亡した場合は 死亡したときに消滅する 職域部分と年金払い退職給付の違い 職域部分 年金払い退職給付 年金の性格 公的年金である共済年金の一部 ( 社会保障制度の一部 ) 退職給付の一部 ( 民間の企業年金に相当 ) 財政方式 賦課方式現役世代の保険料収入で受給者の給付を賄う世代間扶養の方式 ( 現役世代減少の影響を受ける ) 積立方式将来の年金給付に必要な原資を予め保険料で積み立てる方式 ( 現役世代減少の影響を受けない ) 保険料率 職域部分も含めた 2 階 3 階部分の保険料率で計算 新たに 3 階部分として 労使合計で 1.5% の掛金率を設定 4

生年月日 退職共済 ( 老齢厚生 ) 年金支給開始年齢 60 歳 職域年金相当部分 職域年金相当部分 ( 保障 ) 昭和 28 年 4 月 1 日 厚生年金相当部分 厚生年金 職域年金相当部分 職域年金相当部分 ( 保障 ) 昭和 29 年 10 月 1 日 厚生年金相当部分 厚生年金 65 歳 昭和 25 年 10 月 2 日特別支給の退職共済年金老齢厚生年金 61 歳 65 歳 昭和 28 年 4 月 2 日特別支給の退職共済年金老齢厚生年金 61 歳 65 歳 昭和 29 年 10 月 2 日 職域年金相当部分 ( 保障 ) 昭和 30 年 4 月 1 日 特別支給の老齢厚生年金 老齢厚生年金 62 歳 65 歳 昭和 30 年 4 月 2 日職域年金相当部分 ( 保障 )+ 年金払い退職給付 ( 退職年金 ) 昭和 32 年 4 月 1 日特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金 63 歳 65 歳 昭和 32 年 4 月 2 日職域年金相当部分 ( 保障 )+ 年金払い退職給付 ( 退職年金 ) 特別支給の昭和 34 年 4 月 1 日老齢厚生年金老齢厚生年金 64 歳 65 歳 昭和 34 年 4 月 2 日 職域年金相当部分 ( 保障 )+ 年金払い退職給付 ( 退職年金 ) 昭和 36 年 4 月 1 日 特別支給の老齢厚生年金 老齢厚生年金 65 歳 昭和 36 年 4 月 2 日 平成 27 年 10 月 1 日以降の新規採用者は 年金払い退職給付 ( 退職年金 ) のみとなる 職域年金相当部分 ( 保障 )+ 年金払い退職給付 ( 退職年金 ) 老齢厚生年金 5

5 共済年金と厚生年金との制度的な差異の解消 共済年金 ( 現行 ) 厚生年金 ( 一元化後 ) 被保険者の年齢制限年齢制限なし 70 歳まで 未支給年金の給付範囲遺族 ( 死亡した者によって生計を維持していた配偶者 子父母 孫 祖父母 ) 又は遺族がいないときは相続人保険料率毎年 0.354% 引き上げ平成 30 年 18.3% で上限 死亡した者と生計を同じくしていた配偶者 子 父母 孫 祖父母 兄弟姉妹 甥姪など 毎年 0.354% 引き上げ平成 29 年 18.3% で上限 保険料及び年金給付額の算定基礎 給料表に定める給料に手当率 (1.25) を乗じて得た額と期末手当等 標準報酬制 ( 標準報酬月額と標準賞与額 ) 毎年 4 月から 6 月までの報酬の平均額を基に 標準報酬月額 を原則 年 1 回決定 ( 定時決定 ) し これをその年の 9 月から翌年の 8 月までの標準報酬月額とし保険料等の算定基礎とする 老齢給付の在職支給停止 遺族年金の転給 退職共済年金受給者が次に該当した場合 年金の一部又は全部を支給停止する 組合員となった場合 ( 賃金 + 年金額 ) が 28 厚生年金被保険者となった場合 ( 賃金 + 年金額 ) が 46 先順位者が失権した場合 次順位者に支給される 妻 父母等 老齢厚生年金受給者が 組合員又は民間に再就職し 厚生年金の被保険者となり次に該当した場合 年金の一部又は全部を支給停止する 65 歳まで ( 賃金 + 年金額 ) が 28 65 歳以降 ( 賃金 + 年金額 ) が 46 先順位者が失権した場合 次順位以下の者に支給されない 妻 父母等 女性の支給開始年齢 (( 経過措置 ) 一元化後も年金の支給開始年齢の引き上げは男性と同じスケジュールとする 参考 : 厚生年金制度の場合 支給開始年齢引き上げは 男性の 5 年遅れのスケジュール 6

[ 参考 ] 厚生年金被保険者となったときの在職支給停止 ( 例 ) 生年月日 昭和 28 年 9 月 3 日 年金支給開始年月日 平成 26 年 10 月 1 日 平成 26 年 3 月 31 日 退職 (61 歳 ) 平成 26 年 4 月 1 日 民間会社に就職 ( 厚生年金加入 ) 加給年金額 0 円 職域年金相当部分 306,000 円 標準報酬 ( ) 月額 250,000 円 厚生年金相当部分 1,529,933 円 定額部分 0 円 平成 25 年 12 月の期末勤勉手当額 1,054,000 円 年金額 ( 合計 ) 1,835,933 円 平成 26 年 6 月の期末勤勉手当額 300,000 円 1 現行 年 金 報酬など A 年金額 (1+2+3+4) (100 円未満切捨て ) 1,835,900 円 1 加給年金 127,491 円 362,833 円 0 円合算 2 職域年金相当部分の額 306,000 円 基本額 (A-(1+2) 1/12 収入月額 標準月額相当額 5+8 5 標準報酬 ( ) 月額 3 厚生年金相当部分の額 490,324 円 1,529,933 円 6 H25.12 賞与額 1,054,000 円 4 定額部分の額 46 万円を超えているため 年金 7 H26.6 賞与額 300,000 円 0 円が一部支給停止される + 250,000 円 8 支給停止対象月の前月以前 1 年間の標準賞与の総額 1/12 ((6+7)/12) 112,833 円 2 一元化後 支給停止額 ( 月額 ) =( 基本月額 + 標準月額相当額 - 46 万円 ) 1/2 15,162 円 =( 127,491 円 + 362,833 円 - 46 万円 ) 1/2 支給額 ( 月額 ) = 年金額 1/12( 月額 ) - 支給停止額 ( 月額 ) 137,829 円 = 152,991 円 - 15,162 円 平成 26 年 10 月は H25.12+H26.6の賞与が対象となるため 支給停止額は 15162 円となる 平成 27 年 1 月以降は H26.6+H26.12が賞与の対象となる 年金基本額 退職共済年金の年金額 ( 注 1) 1/12 ( 注 1) 職域年金相当部分 加給年金額 経過的加算額及び繰り下げ加算額は除く (1,835,900 円 -306,000 円 ) 1/12 = 127,491 円 その月の標準報酬月額 +( その月以前 1 年間のボーナス等の総額 ( 注 2) 1/12) ( 注 2) 退職前の公務員であった期間に支給された額も含む 250,000 円 +(1,054 千円 +300 千円 ) 1/12 = 362,833 円 年金基本額 + の合計額が28 万円を超えている 490,324 円 いいえ 職域年金相当部分の額を除き 年金は支給されます 年金基本額が28 万円を超えている いいえ が 46 万円を超えている が46 万円を超えている いいえ いいえ - - - {(46 万円 + 年金基本額 - - ( + ( -46 万円 1/2) 1/2 28 万円 ) 1/2+( -46 万円 )} 年金基本額 -28 万円 ) 1/2 の額が支給されます の額が支給されます の額が支給されます の額が支給されます 47,829 円 計算の結果 支給額が 0 円又はマイナスとなる場合は 全額支給停止となります 支給停止額 ( 月額 ) 支給額 ( 月額 ) 105,162 円 47,829 円 7