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最新切削工具の最適な再研削法を考える 1 砥石を選ぶ 研削 と 研磨 の違い 5つの要素で砥石を選ぶ工具再研削に必要な工具研削盤の次に重要な因子になる研削砥石について説明する 図 1に示した砥粒 結合相 気孔は砥石を選ぶ際の重要よく 研削と研磨では どこがちがうのか が話題に登るな要素になる ことがある 削 ると 磨 くでは 何がどう違うのか さらに砥粒は その材質と大きさ ( 粒度 ) も重要だ ( 表このあたりのことをはっきりさせるには砥石の構造を考また結合相の種類 ( 材質 ) と結合度も 砥石の性質を大きえてみるとよい く左右する 研削砥石は図 1のような構造をしている 気孔の大きさや数は 砥粒の組織や集中度によって変わ 砥粒 は工具でいえば切れ刃に当たる部分で これがり 砥石の目づまり等は これで決まってくる 工作物に作用して然るべき形状に成型するわけだ このように砥石を選ぶ際には表 1で示す5つの要素 砥結合相 ( バインダ ) は結合剤ともいい 砥粒をしっかりと粒の種類 粒度 結合度 砥粒の組織又は集中度 結合 固定し 切れ刃が工作物に作用するのを助ける働きをする 気孔( チップポケット ) は砥粒とバインダの間にできた 穴で 切れ刃によって作られた切りくずや熱を排出する機能をもつ 固定された砥粒で形状を変えるのが 研削 一般には定寸切込み加工で形状を仕上げるのが研削加工 削る であり 定圧加工で表面粗さを向上させるのが研磨加工 磨く とされている つまり砥石を使うとは 固定された砥粒によって工作物の形状を変える事であり これに対して 研磨 とは 固定されていない砥粒 ( 浮動砥粒 ) で工作物の表面をなでるようにすることだ たとえば布にコンパウンドをつけ 工作物の表面を磨くようなイメージだ コンパウンドにも砥粒が含まれているが 結合相によって固定されていないので 工作物の表面をピカピカに はするが 形まではかえない これが 研磨 だ 砥粒が表面を削る現象は切削と同じであるが 一つ一つの砥粒が小さく 砥粒が円周表面に均等に並んでいるわけでもないので ランダムな多くの刃が同時に切削に関係していると言える 相の種類を検討することが必要であり 工具再研削において最適な加工条件を決定できる重要な因子である ( 表 2) 図 1 切削用砥石の模式図砥石は砥粒 結合剤 気孔からなる 砥粒 粒度 結合度 集中度 結合剤 A アルミナ系 (A) 280 ( 軟 ) 炭化硅素系 (C) 超砥粒(cBN 200 Z DiA) 0 ( 硬 ) V -ビトリファイド B-レジノイ 75~150ド M- メタル ( 銅 ) 表 1 切削工具の再研削で使用する砥石 表 2 砥石の仕様表示例

切削工具の再研削に使用する研削砥石 現在の工具再研削においては セラミック砥石を使用する研削工程は ハイス ( 高速度鋼 ) 工具の粗研削工程や一部の形状転写研削などであり 多くの研削工程はcBN( 立法晶窒化ホウ素 ) 砥石や超硬工具ではダイヤモンド砥石を使用している cbnやダイヤもインドを砥粒に使用したものを超砥粒と呼び エンドミルやドリルの刃先仕上研削に多く使用される ハイス工具にはアルミナ系とcBN 砥石ハイス ( 高速度鋼 ) を工具材料にしたドリルやエンドミルの再研削 ( 粗加工など ) には 通常ホワイト アランダムと呼ばれる WA( 白色アルミナ系 ) のセラミック砥石が使われる アルミナ系砥粒 ( アランダム ) には PA( ピンク アランダム ) HA( や 単結晶アルミナ ) もあるが コストパフォーマンスのいい WAが多く使用されている ( 写真 1) cbn 砥石はセラミック砥石に比べ磨耗が少ない事や研削性が優れているため工具刃先の仕上げ研削には必須の砥石である WC 超硬工具にはダイヤモンド砥石タングステンカーバイド製の超硬工具の再研削にはG C 砥石 ( カーボランダム ) PCD( や多結晶ダイヤモンド ) を砥粒とするダイヤモンド砥石を使う ( 写真 2) GC 砥石は超硬バイトやフルバックカッター等の再研削の粗研削に使用されていたが 切削工具の変容により現在では殆ど使用されていない 超硬工具の再研削にはダイヤモンド砥石を使用するのが有効である 粒度が高いものは仕上げ用 粗研削は粒度の低いもので 粒度は砥粒の大きさに対応していると考えていい 粒度が高いとは 小さな砥粒が密集しているイメージだ 逆に低いと大きな砥粒が間隔をあけて 埋まっている のをイメージすればよい ( 図 2) 粒度の低い砥石は切れ刃が大きく気孔 ( チップポケット ) も大きいため 切りくず排出が容易で 粗研削に適している 粒度の高いものは逆に一辺にたくさんは削れないが 表面の粗さは小さく 仕上げに適している 工具の再研削では粗研削で #240 ぐらいから 仕上げ研削では #2000 ぐらいまでの粒度のものを使用する ( 表 3) 写真 1 万能工具研削盤に取り付けられた WA 砥石 粒度 JIS 表示 平均粒径 (μm) 230/270 62 270/325 53 325/400 44 500 30-36 600 25-35 700 22-30 800 18-25 1000 14-22 1200 11-20 1500 9-15 2000 5-10 3000 4-8 表 3 粒度の表示度と平均粒径 図 2 砥石の粒度のイメージ粒度が高い ( 上 ) と粒度が低い ( 下 )

砥粒の集中度が低いほど目づまりしにくい 集中度は寿命や面粗さに影響する要素である コンク (Conc) コンセントとも言われる 砥石のなかに砥粒がどれだけ入っているかを示す値で 高い集中度ほど砥粒が多く入っていることになるが 寿命が延びる反面 砥粒の目つぶれが発生しやすいのが難点である 反対に低い集中度は 切れ味は上がるが 砥粒の目こぼれが発生しやい もっとも 目つぶれ 目こぼれともに 加工モードや加工条件 結合度とも密接な関係があるので一概にはいえない ( 表 4 ) 工具の再研削ではで 75~125 ぐらいの集中度の砥石を使うことが多い 表 4 集中度の違いによる砥粒の含有率 バインダ ( 結合剤 ) はレジンが一般的砥粒を固定するバインダ ( 結合相 結合剤ともいう ) にはレジン ビトリファイド メタルの 3 種類がある このうちレジンをバインダとした砥石が汎用性も高く 使いやすい レジンボンドは一言で言えば 樹脂のやわらかさをいかしたボンドです クッション性があるため 他のボンドに比べると角だれやうねりに関しては注意が必要である メタルやビトリファイドに比べると 空気圧の抜けたタイヤに近く 加工物に接触する面積が大きいため 研削時に砥粒が同時にワークへあたる数が多くなる傾向がある 結合度はアルファベットで表示 砥粒の結合度はアルファベットで表示され Aがもっとも低く Zがもっとも高い ボンドの摩耗速度が砥粒の摩耗速度と同じか それ以上の場合は 新しい砥粒に生え変わる 自生作用 が活発になる 一方で ボンドの耐摩耗性が低いと ワークと接する砥粒の突起が大きくなり 目こぼれの原因ともなる 反対にボンドの耐摩耗性が高すぎると 砥粒の突起部分が小さくなり 砥粒先端部分が摩滅し 目つぶれ の原因となることがある 結合度 は ボンドが砥粒を保持する強さを表す 保持力の強いボンドほど硬くなる傾向があるが この指標は元来 ボンドそのものの性質とも深い関係があり 違う種類のボンド間では比較が困難な指標でもああることを理解しておきたい 工具の再研削ではでP( 硬め仕様 )N( 標準硬さ ) L( 軟らかめ ) の砥石を使うことが多い ( 軟らかい ) H J L N( 中間 ) P R T ( 硬い ) 使用前にはドレッシングが不可欠 砥石を使った作業に馴染みのない方には意外かもしれないが ものを磨いたり削ったりする砥石そのものを研ぐ作業のことを ドレッシング と呼んでいる 砥石を研ぐ という表現は最初は不思議な気がするかもしれない たとえばダイヤモンド砥石は図 3のようにダイヤモンドの粒がレジンボンドの中に埋まっているものと考えてもらえば いい したがって表面のレジンボンドをとりのぞきダイヤモンドの粒をうまく露出させてやらないと砥石の機能を発揮してくれない また切れ味の優れたダイヤモンドホイールといえども 使っているうちに切れ味が落ちることがあるのだ 適切なタイミングで 適切な方法を用いてドレッシングすれば 研削作業の効率を挙げるだけでなく ダイヤモンドホイールの寿命も延ばしてくれる 図 3 砥石のドレッシング ( 目立て ) のイメージ

ダイヤモンドホイールの場合 気孔にとんだビトリファイドボンド以外では 気孔がほとんど見られない二元系の砥石となる この場合 加工物の切り屑によって ダイヤモンドホイールのボンドがうまく削られ 砥粒であるダイヤモンドが適度に破砕していくことで 良好な研削を続けることができるが このバランスを常時保つのは困難である 切り屑がうまくボンドを削りだせないと 砥粒先端だけが磨耗していき ダイヤモンド部分がつぶれてしまう 目つぶれ や 切り屑を排出する役割を持つチップポケットを切り屑自体が埋め尽くしてしまい 砥粒の先端が埋もれてしまう 目詰まり を引き起こす こうしたとき 無理に研削を続けても 加工物に負担がかかり 加工時間ばかりかかって仕上がりもうまくいかない 重要な砥石のメンテナンス ダイヤモンドホイールのドレッシングは こうした現象を解消するために行なう砥石の手入れのひとつである ダイヤモンドホイールのボンド部分だけを適度に削ってやり ダイヤモンド砥粒の突き出し量を適度に出してやる作業にがドレッシングだ また目詰まりなどによってついてしまった切り屑も落としてやる 定期的にこうしたドレッシングをすることで 新品同様の切れ味を保つことができ 砥石を長持ちさせることもできる 研削を効率的にすすめるには不可欠な作業がドレッシングなのだ ドレッシングは ダイヤモンド砥粒の目を出す作業でもあることから 別名 目出し作業 目立て作業 とも言われる 写真 2 一般的なドレッシング ( 右 ) とツルーイング ( 左 ) スティックによるダイヤモンドホイールのドレッシング図 4 ダイヤモンドやcbnホイールのドレッシング ( 右 ) とツルーイング ( 左 ) のイメージ図ダイヤモンドやcbnホイールをドレッシングする方法にはいろいろあるが もっとも一般的なのは WA( ホワイトアランダム アルミナ系 GC( ) グリーンカーボナイト 炭化ケイ素系 ) などを使った一般砥石を使う方法だ 回転するダイヤモンドホイールや CBNホイールに この砥石をあててドレッシングを行なう ( 写真 2) 回転するホイールに 手で持ったスティックをあてていく方法やブロック状の砥石を台においてその上を研削ホイールで研削していく方法などがある こうすればダイヤモンドやCBN などの砥粒を損傷することなく行なうことができる ( 図 4) この際スティックは湿らせて用い ダイヤモンドホイールよりも若干粗い粒度のものを用いるのが効果的だ ダイヤモンドホイールがもし目詰まりしているならば スティックをあてた際に弾かれる感触がある ドレッシング作業の目安としては あてた際にすっと入ってくるような感触になれば十分だ

ダイヤモンドホイールのツルーイングとは? ツルーイングとは 砥石の形状を整える いわゆる形直し作業のことだ ( 写真 2 図 4) ダイヤモンドホイールのような高速で回転する砥石は ホイールそのものが真円でなかったり 砥石の交換の際に中心がずれてしまったりすると振れを起こす 振れが起きると研削の精度が保てず 場合によっては工作機械にも悪影響を及ぼす 特にダイヤモンドホイールの外周や側面を使う場合 これらの箇所は振れがおきやすい またフランジの内径にも公差があるため 振れは砥石の交換のタイミングや新しく使い始めるときには発生しがちである ダイヤモンドホイールのツルーイングでは この振れを除去するために 砥石表面を削る作業が主体となる 振れは うねり や精度不良 チッピング 砥石の異常損耗にもなるため 許容できる範囲まで除去してやる必要がある また 使用中にダイヤモンドホイールの形状が崩れてしまうことがある 真円度が崩れてしまっている砥石は 研削焼けやうねりの原因ともなるため 形をもとに戻す必要がある 砥石のツルーイングを行なうタイミングをまとめておくと以下のようになる 1 ダイヤモンドホイールを新しくつけたときや交換したとき 2 研削加工途中で ダイヤモンドホイールの形状が崩れてきたとき ダイヤモンドホイール CBNホイールのツルーイング方法 写真 3 レアメタル (WSTT) を使ってドレッシングとツルーイングを同時に行う ツルーイングは砥石をドレッシングする際に同時に行なってしまうこともある だがドレッシングのように切り屑を落としてボンドだけを削っていくのと違い 砥石の形状自体を変える必要があるため 次のような方法がよく用いられる 研削砥石を使うツルーイング ドレッシングではスティック状の砥石を使ったが ここでは回転体である研削砥石をまわしつつ 回転するダイヤモンドホイールをあてて ツルーイングする スティックの場合と同様 ツルーイングを行なう砥石よりも粒度の若干粗いものが使い勝手がよい ただし 相手はすべての砥石のなかで最高の硬さを持つダイヤモンドホイールや CBNホイールなので形状を修正するには研削砥石の損耗はかなりのものになる とくに薄いホイール状のダイヤモンド砥石は 高価で割れやすく 扱いには神経を使う ダイヤモンド砥石を使ったことのあるひとならだれでもこのツルーイングとドレッシングの時間を短縮したいと思ったことがあるはずだ 図 5 レアメタル (WSTT) をつかうとドレッシングとツルーイングが同時にできる 画期的なツルーイングとドレッシング方法がある大量の砥石のけずりくずがでる上記の方法に対して 削りくずも少なく短時間でできる画期的な方法がある その方法とは 特殊なレアメタルをスティック状にしたものでダイヤモンド砥石を成形してしまう というものだ このレアメタルは非常に電子反応性の高い物質で 化学反応によって変質したダイヤモンド層を除去してくれる 成形 + 目立てが一度にできてしまうのだ ( 写真 3 図 5) 処理時間は砥石を使ったツルーイングとドレッシングの組み合わせの 10 分の1に短縮されるし 発生する粉塵 ( 砥石の削りくず ) の量は100 分の1 以下に抑えられる 通常のツルーイングとドレッシング作業は とにかく多量の粉塵に悩まされてきたから それだけでも画期的だ コスト面では初期コストとランニングコストを合わせて従来の 3 分の1に抑えられる これに作業時間が従来の 10 分の1になることからくる人件費の低下分を加えれば コスト面でも大幅な低減になる